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発掘型問題の発見と解決

  1. 株式会社あきない総合研究所 発掘型問題
  2. 発掘型問題解決 目 1)問題の捉え方←問題は誰にも同じとは限らない 2)問題の主体者となる 次 3)問題の発見と解決 4)本質を見極める←経営から問題を見る。 5)問題の三類型 「発生型」「発見型」「発掘型」 2
  3. 1.発掘型問題解決 1)問題の捉え方←問題は誰にも同じとは限らない。 同じ問題でも立場によって捉え方が違ってきます。たとえば、給湯室でぺちゃくちゃおしゃべりする女子社員 がいたとしましょう。そこを通りかかった営業マンは・・・・「うちの女子社員は程度が低いんだから・・・」 と問題を捉えます。次に営業部長が通りかかりました。営業部長は・・・・「女子社員の管理はどうなってるん だ!課長はなにをしとるんだ!」と問題を捉えます。最後にそこを社長が通りかかりました。社長は・・・・ 「あれはいかんな~うちの採用と教育はどうなっとるんだ。人事部長に聞かないと」と問題を捉えます。 つまり、同じ現象を見ても問題の捉え方は違ってきます。営業マンは個人の資質だと捉え、営業部長は課長の 管理の問題と捉え、社長は人事制度の問題だと捉えたわけです。 3
  4. 営業マン ウチの社員は、程度が低いよな。ぁ。 ぺちゃぺちゃぺちゃ 営業部長 たるんどる! 課長はなにをしとるんだ! 社長 あれはイカン。我が社の採用と教育は どうなってるんだ、おい、人事部長!! 4
  5. 2)問題の主体者となる 社会で大きな事件が起こるとワイドショーではニュースの花盛りとなります。最初は事実報道が中心なのです が、事件が解明されるについて、その事件の背景、犯人の動機など「事件の本質・原因」にテーマは移っていき ます。 最初は犯人のプロファイルにフォーカスします。生い立ち、家庭環境などなど。そして、決まって、学生時代 の友人が証言します。詰まるところ人物像はいつのまにか正常か異常かの話になり、精神科医が画面に現れます。 議論は家庭や学校から社会に、教育論に、都市論に、世代論へと、どんどん展開していきます。 結局、何が本質かはわからないのです。問題は、事実をどう捉えるかだけでは解決しないのです。問題を自分 の立場で捉え、自分の問題として、自分が解決の主体者になること。ここに問題の本質があります。 5
  6. 3)問題の発見と解決 会社の廊下にゴミが落ちています。ゴミが落ちていることは問題ですが気付かない人にはゴミはないのと同じ です。気付いても見ない振りをしたら、同じようにそこにはゴミはないわけです。つまり、問題ではありません。 しっかり見て、落ちていることを認識しても、認識した人がすべてそのゴミを拾うとは限りません。ゴミを認 識してもそれを問題としない限り「拾う」という行動は起こらないのです。 気付く 拾って捨てる ゴ 気づかず ミ 気付いたけど・・・ 気付かないふり 6
  7. 4)本質を見極める←経営から問題を見る 「売上げが落ちている。」これは問題ですよね。経営の中では一番の問題です。しかし、よく考えると何か原 因があって売上げが落ちている訳で「売上げが落ちている」というのは問題から派生する結果であって、問題の 本質ではありません。売上にたどり着くまでの ※KPI のどこかにズレが生じているか支障があるのです。もしくは、ミスがなくてもマーケットが変化して、お 客様とのズレが生じているのかも知れません。 売上減少の問題点が内部にあるのか?外部にあるのか?その両方なのか?問題解決はその問題の本質に迫る ところから始まります。 7
  8. NOTE ※ KPI とは・・・ KPI(Key Performance Indicators)とは、組織の目標を達成するための重要な業績評価の指標を意味 します。 通常、経営指標には定量化できる財務指標などを設定します。定量化が難しい場合は、習熟度などの考え方 を用います。KPI を決めることにより、当該組織の目標を表示し、現状のパフォーマンスの把握、目標値とのギ ャップ分析、組織行動の再調整という一連の目標達成改善プロセスが機能します。 KPIは、組織の目標と因果関係があるように設定しなければなりません。例えば、株主価値向上を最終目標 と掲げた場合、利益水準をKPIと設定するよりも、EVA(経済付加価値)のほうが指標としては有効です。この ようにKPIが適切に設定されないと目標も達成されません。 また、KPIは一度設定したら未来永劫有効ではないので、戦略の変化に応じて修正する必要があります。 8
  9. 5)問題の三類型 「発生型」「発見型」「発掘型」 問題の「表れ方」には、3つの類型があります。(これは問題の本質ではなく、あくまでも表れ方です。) 表れ方には、すでに起こっている「発生型」、まだ起こってはいないが兆候がでている「発見型」、発生もし てなければ、その兆候もないがあえて問題(課題)としてとらえる「発掘型」があります。 ① 発生型 発生型はすでに起こっている問題です。お客様からのクレームや目の前で起こっている事故などがそれです。 発生型の特徴はすでに起こっているのですから、応急手当が必要だということです。クレームなら謝る。事故で 怪我人がいるなら、問題の原因を論じる前に救急車を呼ばないといけません。まずは、応急手当、その後で原因 を究明して、同じ事故が起こらないようにルールを変えたり、ルールを作ったり、システムを入れたり、変更し たり・・・。しかし、現場では、上司が叱って部下が「気をつけます」と謝って終わることが多いようです。こ 9
  10. れでは、繰り返してしまいますね。抜本的な解決が必要です。 ② 発見型 発見型は問題になる兆候があって、その兆候を発見することをいいます。まだ、問題にはなっていませんが、 発生する兆候の段階でそれを問題と捉えて解決に取り組むことが重要です。 なんとなくミスが増えているとか最近遅刻が多いとか、物事には「前触れ」があります。その前触れに気付く 感性が大切です。 「ヒヤリ・ハット」という言葉を知っていますか?「ヒヤリ・ハット」とは、重大な災害や事故には至らない ものの直結してもおかしくない、ヒヤリとするような出来事や、ハッと気づくことを指していて、事故の一歩手 前の、突発的な事象やミスを言います。ハインリッヒは「ヒヤリ・ハット」を労働災害における経験則の一つと して重大事故の背後には 29 の軽微な事故があり、その背景には 300 の異常が存在するという法則を見つけま した。発生する前に問題の根を見つけて、摘んでおく。発見型の問題解決手法です。 10
  11. ③ 発掘型 発掘型の問題は、発生型、発見型とは根本的に違います。発生もしてなければ、兆候もない。強いて言えば、 「問題がないことが問題ある」が取り組みの基本姿勢です。つまり、問題を「探す、見つける」レベルから問題 を提起する。発掘型は、未来に向かって経営課題を自ら作る作業と言えます。 問題解決とはある意味後ろ向きの仕事です。あるべき姿や正常な状況があって、それに不具合がある。発生型 にしても発見型にしても、それを元の正常な状態、つまり、あるべき姿に戻すことなので、その時点ではまった く新しい価値を生んでないわけです。 しかし、発掘型の問題は未来に新しい価値を創造する活動です。問題解決の中で唯一、価値創造のプロセスと 言えます。 11
  12. ■ 問題の表れ方 3類型と解決方法 12
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