Successfully reported this slideshow.
We use your LinkedIn profile and activity data to personalize ads and to show you more relevant ads. You can change your ad preferences anytime.
ダブルケア(育児と介護の同時進行)
シンポジウム
2015年1月20日(火)
フォーラム南太田(男女共同参画センター横浜南)
主催︓日本学術振興会科学研究費(基盤研究(B))
「東アジアにおける介護と育児のダブルケア負担に関するケアレジーム比較...
ダブルケア(育児と介護の同時進行)シンポジウム
育児と介護の<ダブルケア>責任
~東アジア国際比較から包摂的ケア政策を考える~
2015年1月20日(火)
相馬直子(横浜国立大学)・山下順子(ブリストル大学)
本研究は、日本学術振興会科学研究費...
構成
1. ダブルケアとは何か?本プロジェクトの紹介
2. ダブルケア調査結果
(東アジア比較調査および国内調査)
3.包摂的ケア政策を考える上での重要論点
4.分科会の進め方
3
1.ダブルケアとは何か?
ダブルケアプロジェクトの紹介
研究課題
1. ダブルケアの実態把握
(1)ダブルケア人口の量的把握
(2)ダブルケア負担構造の解明:
ダブルケアラーの困難・負担の実態
(3)育児、介護、仕事等の間での役割葛藤、ダブルケ
ア間の優先順位、交渉過程
(4)ダブルケアラー支援の実...
研究課題
2. ダブルケアラー支援に対応する介護・育児
サービスの質の検討
3. 新たな包摂的ケア政策の構想
6
ダブルケアの台頭:背景
晩婚化
+晩産化
+少子化
+高齢社会
ダブルケア世帯の
増加
• 家族機能の「弱体化」
大きい親族ネットワーク
→小さい/無し
• 嫁から娘へ あるいは嫁+娘
7
子育て・介護・仕事
の両立問題という、
新たな形の「ケ...
研究目的
• ダブルケアに直面している女性たちの現状を理
解する
• 介護・子育ての多くを女性の無償労働に依存し
てきた日本と東アジアの女性、家族、コミュニティ、
そして社会政策にとって、ダブルケアがもたらす
リスクを明らかにする
• 少子・高...
ダブルケア研究プロジェクト
日本学術振興会 科学研究費(基盤B)「東アジアにおける介護と育児のダ
ブルケア負担に関するケアレジーム比較分析」(研究課題番号24310192、
2012年度〜2014年度)、横浜国立大学経済学部アジア経済社会研究セ...
ダブルケア研究
サンドウィッチ・世代 (Sandwich generation )
1) サンドウィッチ・世代の特徴と子育てと介護を同時
にするまでの過程( Spillman and Pezzin 2000, Grundy and
Henret...
ダブルケアとは何か
夫
介護
子育て
介護・育児制度化
家族・親族関係の変化
11
団塊世代 団塊ジュニア世代
以下の世代
団塊ジュニア
世代の子供
介護の定義
広義の意味の
介護を被調査者
に紹介
何が介護を構成
するかの主体的
な判断
介護政策によって
定義され、提供さ
れている介護サー
ビスに対する批判
的な検討
介護は、買い物代行、精神的支え、愚痴を聞く、定期的な
電話での安否確認、...
調査方法(東アジア比較)
定量調査
対象:末子が6歳以下の母親
(香港と台湾のみ親の
介護もしている女性)
期間:2012-2014年
サンプル数
– 日本:1894
– 韓国:556
– 台湾:331
– 香港:591
13
定性調査
• 半...
調査方法(日本)
定量調査
• 第1ステージ:2012年9月 横浜市内の子
育て支援センター3箇所で、質問紙票調
査(N=559)
添付:調査票1参照
• 第2ステージ:2012年12月から2013年1月
横浜、静岡、京都、香川、福岡で子育て
...
定性調査質問内容
• 介護に携わるまでの経緯
• 介護の内容
• 介護サービス、子育てサービスの利用状況
• 親子関係、夫婦関係
• ダブルケアで困難なこと・積極的なこと
• 子育て、介護の優先順位に関して
• 不足しているサービス
15
1.ダブルケアの実態把握
(1)ダブルケア人口の量的把握
(日本)
16
3.6
2.2
2.3
10.1
10.2
9.7
8.5
10.4
10.0
8.7
7.9
1.6
2.2
3.5
4.3
9.3
2.8
8.5
9.8
8.8
6.5
6.3
11.3
9.4
8.7
29.3
16.7
27.6
22...
回答者と子供の年齢
回答者 第1子
(A) 現在ダブルケア : 41.13 7.74
(B) 過去ダブルケア : 42.75 10.36
(C) 近い将来ダブルケ
ア :
39.61 5.56
(D) ダブルケアに直面し
ていない :
37.5...
回答者の就業状況(日本)
正規職
正規職
正規職
正規職
パート・アルバイト
パート・アルバイト
パート・アルバイト
パート・アルバイト
専業主婦
専業主婦
専業主婦
専業主婦
無職
無職
無職
無職
0% 10% 20% 30% 40% 50...
多様なダブルケアの実態
ダブルケアの実態を把握するパターンとして以下
の軸が重要
• 介護育児の程度
• 同居・非同居
• 一人娘かどうか
• 就業形態
• 親子関係、夫婦関係
• 経済的状況
• サービス利用状況
+地域の友人等のネットワーク...
(2)ダブルケア負担構造の解明
21
①東アジア比較から見えてきた
日韓の負担感の高さ
22
0% 20% 40% 60% 80% 100%
韓国
香港
台湾
日本
合計
負担である やや負担 あまり負担でない 負担でない
②複合的な負担感(日本)
0
10
20
30
40
50
60
70
80
精
神
的
に
し
ん
ど
い
体
力
的
に
し
ん
ど
い
親
・
義
理
の
親
の
世
話
を
十
分
に
で
き
な
い
子
ど
も
の
世
話
を
十
分...
③負担感:親/義理親との関係
• 日本では、主な介護者である母親を支えながら父親
の介護をしているケースで、より高いストレスを感じ
る傾向にある(親の夫婦関係の調整)
• 香港では、親・義理親との関係が良好と認識してい
る人のほうが負担感が強い...
④ 負担感:年齢・親/義理親の健康状況
• 日本では、介護度が高い人は施設にいる傾
向にあるので、要介護度の高さは負担感の
強さと必ずしも相関しない
• 香港では、親/義理親の健康状況は負担感
に関連している
25
⑤負担感:夫との関係
• 韓国と日本において、夫との良好な関係はダブルケ
アの負担感を軽減する。
• 「夫の理解」=韓国:夫による家事の実質的な分担
日本:夫の「理解」
夫の無理解が、一番日本で精神的負担として挙げら
れる (娘介護>嫁介護)
...
⑥介護保険制度のある日本では、
経済的負担感は低い傾向
27
0% 20% 40% 60% 80% 100%
韓国
香港
台湾
日本
合計
財政的負担
感じる
感じない
⑦負担感:世帯の経済状況
• 日本では、経済的負担感は地方で強い。
• 韓国の世帯は、財政的困難を抱える傾向にある。
現在の高齢者の年金レベルの低さ+介護保険制度
の低い適用率+利用者負担
• 香港では、低所得世帯の間でダブルケアの負担感
が強...
⑧サービス利用状況と負担感
• 日本の都市では、介護サービスよりも子育て
サービスの不足感が負担感に影響している
• 香港や台湾では、公的な介護サービスの不
足が負担感に影響していない(外国人ケア
ワーカー)
29
(3)育児、介護、仕事等の間での
役割葛藤、ダブルケア間の優先順位、
その交渉過程
30
①介護保険制度による新たな役割形
成と、5つの役割葛藤
1. 母・妻・嫁・労働者+娘
2. 新たな役割=「支援サービスの調整役割」
ケアマネジメントという新たな「介護労働」
ケアマネージメント、決断、精神的なサポート、子育
てと介護の異なるニー...
②介護と育児の間の優先順位
親の介護を優先させたい、子育てを優先させたいとい
う優先順位は、以下の3つの局面に規定される
① 規範:「介護、子育ては~すべき」
② 資源:友人、親族、地域のネットワーク、地域にある
サービス
③ 制度:介護保険制...
(4)ダブルケアラー支援の実態
33
現在直面中
(N=145)
過去に直面
(N=115)
夫 57.24 48.70
友人 22.76 26.96
ケアマネージャー 19.31 16.52
親戚 17.24 18.26
ホームヘルパー 13.10 13.04
誰も助けてくれなか...
②ダブルケアのケース紹介
• 子どものママ友にはなかなか話せない
– ネット上コミュニティ
– 当事者どうしのネットワーク(コミュニティカフェ)
– 研究への参加:エンパワメント
• 緊急で保育が利用できない
– 子どもと一緒に役所や病院
• ...
②ダブルケアのケース紹介
• ケアマネからつながる
– ケアマネが良き相談相手(人による)
• 介護・子育て横断的なサービスの提供
– 介護保険枠外で、家族支援サービス
– デイケアの終了時刻が早い
• 女性センター
– 相談窓口
• 誰に相談...
(5)ダブルケアラーが求める支援とは?
37
ダブルケアラーが求める支援
(インタビュー調査から)
• ダブルケアラーとのつながり・ネットワーク
• ダブルケアの社会的承認
• 柔軟な子育てサービス(一時保育や短時間
預かり)
• 訪問型ダブルケアサービス
• 子育て・介護サービスの連携
...
2 ダブルケアラー支援の質を考える
1. 保育・介護の「良質」なケア
2. 「良質」なコーディネーター
3. ケアラー、高齢者、子供のそれぞれの立場
から考える支援
39
良質なケア
とは何か?
3.包摂的ケア政策を考える上での
重要論点
1. 「包摂的」とは?
① 子どもの福祉、高齢者(介護当事者)の福祉、ダブルケアラー
(親・介護者)の支援
② ダブルケアラーの社会的参加・経済的参加・政治的参加
2. 高齢・子育ての両支援の連携
子...
4. ダブルケア支援サービス
柔軟に利用できる「一時保育」(ダブルケアラー支援のための一時保
育)、ダブルケアラー支援の「訪問型・滞在型一時ダブルケアサービス」
の事業化(一時保育と在宅ケアの合体版)
例1)地域社会における「たすけあいワーカー...
4.包摂的ケア支援を考える分科会
1. 受付時のグループごとに討論します
2. メンバー、ファシリテーター、音声記録
3. 事例をもとに、当事者にとってよりよいダブルケア
ラー支援のあり方について、課題や今後のアクション
の軸を中心に「ダブルケ...
参照文献
• フィデリティ退職・投資教育研究所(2011)「30歳代の退職準備懸念」
• 市民福祉サポートセンター「子育て・介護複合課題」調査報告書
• Fingerman, K.L., Pitzer L.M., Chan W., Birdit...
Upcoming SlideShare
Loading in …5
×

育児と介護の<ダブルケア>責任 ~東アジア国際比較から包摂的ケア政策を考える~ 相馬直子(横浜国立大学)・山下順子(ブリストル大学)

4,330 views

Published on

2015年1月20日開催「ダブルケア(育児と介護の同時進行)シンポジウム」相馬直子(横浜国立大学)・山下順子(ブリストル大学)登壇資料 

本研究は、日本学術振興会科学研究費(基盤B)「東アジアにおける介護と育児のダブルケア負担に関するケアレ
ジーム比較分析」(研究課題番号24310192)の助成、ならびに、横浜国立大学経済学部アジア経済社会研究セン
ターの助成を受けており、その研究成果の一部である。

Published in: Data & Analytics
  • Be the first to comment

育児と介護の<ダブルケア>責任 ~東アジア国際比較から包摂的ケア政策を考える~ 相馬直子(横浜国立大学)・山下順子(ブリストル大学)

  1. 1. ダブルケア(育児と介護の同時進行) シンポジウム 2015年1月20日(火) フォーラム南太田(男女共同参画センター横浜南) 主催︓日本学術振興会科学研究費(基盤研究(B)) 「東アジアにおける介護と育児のダブルケア負担に関するケアレジーム比較分析」 横浜国立大学アジア経済社会研究センター 共催:男女共同参画センター横浜南 後援:横浜市政策局・ NPO法人マミーズ・サミット全国ネット 協力:めぐカフェ 1
  2. 2. ダブルケア(育児と介護の同時進行)シンポジウム 育児と介護の<ダブルケア>責任 ~東アジア国際比較から包摂的ケア政策を考える~ 2015年1月20日(火) 相馬直子(横浜国立大学)・山下順子(ブリストル大学) 本研究は、日本学術振興会科学研究費(基盤B)「東アジアにおける介護と育児のダブルケア負担に関するケアレ ジーム比較分析」(研究課題番号24310192)の助成、ならびに、横浜国立大学経済学部アジア経済社会研究セン ターの助成を受けており、その研究成果の一部である。 2
  3. 3. 構成 1. ダブルケアとは何か?本プロジェクトの紹介 2. ダブルケア調査結果 (東アジア比較調査および国内調査) 3.包摂的ケア政策を考える上での重要論点 4.分科会の進め方 3
  4. 4. 1.ダブルケアとは何か? ダブルケアプロジェクトの紹介
  5. 5. 研究課題 1. ダブルケアの実態把握 (1)ダブルケア人口の量的把握 (2)ダブルケア負担構造の解明: ダブルケアラーの困難・負担の実態 (3)育児、介護、仕事等の間での役割葛藤、ダブルケ ア間の優先順位、交渉過程 (4)ダブルケアラー支援の実態 (5)ダブルケアラーが求める支援とは? 5
  6. 6. 研究課題 2. ダブルケアラー支援に対応する介護・育児 サービスの質の検討 3. 新たな包摂的ケア政策の構想 6
  7. 7. ダブルケアの台頭:背景 晩婚化 +晩産化 +少子化 +高齢社会 ダブルケア世帯の 増加 • 家族機能の「弱体化」 大きい親族ネットワーク →小さい/無し • 嫁から娘へ あるいは嫁+娘 7 子育て・介護・仕事 の両立問題という、 新たな形の「ケアの 社会化問題」
  8. 8. 研究目的 • ダブルケアに直面している女性たちの現状を理 解する • 介護・子育ての多くを女性の無償労働に依存し てきた日本と東アジアの女性、家族、コミュニティ、 そして社会政策にとって、ダブルケアがもたらす リスクを明らかにする • 少子・高齢化の先進国である日本からダブルケ ア政策の構想を発信する • ケアの社会学、およびフェミニスト社会政策への 理論的貢献をする 8
  9. 9. ダブルケア研究プロジェクト 日本学術振興会 科学研究費(基盤B)「東アジアにおける介護と育児のダ ブルケア負担に関するケアレジーム比較分析」(研究課題番号24310192、 2012年度〜2014年度)、横浜国立大学経済学部アジア経済社会研究セン ターの研究プロジェクト 【研究メンバー】 • 相馬直子:横浜国立大学准教授 • 山下順子:英国ブリストル大学専任講師 • 陳国康(Raymond K.H. CHAN), 香港市立大学教授、香港 • 宋多永(Dayoung SONG), 仁川大学校教授, 韓国 • 王永慈(Kate Yeong-Tsyr WANG), 国立台湾師範大学教授、台湾 【調査研究ご協力(敬称略)】 • 横浜市政策局、横浜市子ども青少年局子育て支援課、各区地域子育て 支援拠点、子育て支援NPO団体、在宅介護支援団体、地域ケアプラザ、 社会福祉協議会 • NPO法人マミーズ・サミット全国ネット • NPO法人シャーロックホームズ、NPO法人横浜コミュニティデザインラボ 9
  10. 10. ダブルケア研究 サンドウィッチ・世代 (Sandwich generation ) 1) サンドウィッチ・世代の特徴と子育てと介護を同時 にするまでの過程( Spillman and Pezzin 2000, Grundy and Henretta 2006, Kunemund 2006, フィデリティ退職・投資研究所レポート 2011 ) 2) 子育てと介護の交渉と同時進行の難しさ(Henretta 2006, Fingerman et al 2010,市民福祉サポートセンター 2011) 3) サンドウィッチ・世代の福祉(Well-Being)と健康(Rubin and White-Means 2009) *ダブルケア実態を把握できる政府統計もない 10
  11. 11. ダブルケアとは何か 夫 介護 子育て 介護・育児制度化 家族・親族関係の変化 11 団塊世代 団塊ジュニア世代 以下の世代 団塊ジュニア 世代の子供
  12. 12. 介護の定義 広義の意味の 介護を被調査者 に紹介 何が介護を構成 するかの主体的 な判断 介護政策によって 定義され、提供さ れている介護サー ビスに対する批判 的な検討 介護は、買い物代行、精神的支え、愚痴を聞く、定期的な 電話での安否確認、介護サービスのマネージメントを含む 12
  13. 13. 調査方法(東アジア比較) 定量調査 対象:末子が6歳以下の母親 (香港と台湾のみ親の 介護もしている女性) 期間:2012-2014年 サンプル数 – 日本:1894 – 韓国:556 – 台湾:331 – 香港:591 13 定性調査 • 半構造化インタビュー • 質問紙調査の回答者 の中で、インタビュー協 力に同意してくれた人 • 各20から30ケース
  14. 14. 調査方法(日本) 定量調査 • 第1ステージ:2012年9月 横浜市内の子 育て支援センター3箇所で、質問紙票調 査(N=559) 添付:調査票1参照 • 第2ステージ:2012年12月から2013年1月 横浜、静岡、京都、香川、福岡で子育て メールマガジン登録者対象に携帯調査 (N=933) 同上 • 第3ステージ:2013年11月から2014年2月 横浜、京都の一時保育、学童、子育て支 援センターで質問紙票調査(N=402) 添付:調査票2参照 定性調査 • 対面および 電話調査 • 32ケース 14
  15. 15. 定性調査質問内容 • 介護に携わるまでの経緯 • 介護の内容 • 介護サービス、子育てサービスの利用状況 • 親子関係、夫婦関係 • ダブルケアで困難なこと・積極的なこと • 子育て、介護の優先順位に関して • 不足しているサービス 15
  16. 16. 1.ダブルケアの実態把握 (1)ダブルケア人口の量的把握 (日本) 16
  17. 17. 3.6 2.2 2.3 10.1 10.2 9.7 8.5 10.4 10.0 8.7 7.9 1.6 2.2 3.5 4.3 9.3 2.8 8.5 9.8 8.8 6.5 6.3 11.3 9.4 8.7 29.3 16.7 27.6 22.5 16.4 16.2 21.7 17.8 0 10 20 30 40 50 拠点 A 拠点 S 拠点 T 横浜 静岡 京都 香川 福岡 神奈川、横浜 京都 第一段階第二段階 第三段 階 合 計 現在 直面中 過去に 直面 数年先に 直面 (子育て支 援セン ター (子育て メールマ ガジン) (一時保育、学 童) ダブルケア当事者 の割合 17
  18. 18. 回答者と子供の年齢 回答者 第1子 (A) 現在ダブルケア : 41.13 7.74 (B) 過去ダブルケア : 42.75 10.36 (C) 近い将来ダブルケ ア : 39.61 5.56 (D) ダブルケアに直面し ていない : 37.58 4.34 18
  19. 19. 回答者の就業状況(日本) 正規職 正規職 正規職 正規職 パート・アルバイト パート・アルバイト パート・アルバイト パート・アルバイト 専業主婦 専業主婦 専業主婦 専業主婦 無職 無職 無職 無職 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 現在直面中 過去に直面 数年先に直面 直面していない 正規職 パート・アルバイト 派遣 自営業 専業主婦 無職 内職 その他 19
  20. 20. 多様なダブルケアの実態 ダブルケアの実態を把握するパターンとして以下 の軸が重要 • 介護育児の程度 • 同居・非同居 • 一人娘かどうか • 就業形態 • 親子関係、夫婦関係 • 経済的状況 • サービス利用状況 +地域の友人等のネットワーク 20
  21. 21. (2)ダブルケア負担構造の解明 21
  22. 22. ①東アジア比較から見えてきた 日韓の負担感の高さ 22 0% 20% 40% 60% 80% 100% 韓国 香港 台湾 日本 合計 負担である やや負担 あまり負担でない 負担でない
  23. 23. ②複合的な負担感(日本) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 精 神 的 に し ん ど い 体 力 的 に し ん ど い 親 ・ 義 理 の 親 の 世 話 を 十 分 に で き な い 子 ど も の 世 話 を 十 分 に で き な い 兄 弟 や 親 戚 間 で の 認 識 の ズ レ 経 済 的 負 担 子 ど も の 預 け 先 不 足 遠 距 離 介 護 夫 ( パ ー ト ナ ー ) の 理 解 不 足 介 護 サ ー ビ ス の 不 足 負 担 は 感 じ な い 現在直面中 (N=145) 過去に直面 (N=115) 23
  24. 24. ③負担感:親/義理親との関係 • 日本では、主な介護者である母親を支えながら父親 の介護をしているケースで、より高いストレスを感じ る傾向にある(親の夫婦関係の調整) • 香港では、親・義理親との関係が良好と認識してい る人のほうが負担感が強い(-.119&-.121, p.<0.1) • 韓国では、まだ兄妹数が多く、同居している子が介 護をし、ほかの兄妹が財政的負担と主たる介護者 をサポートする役目をする傾向にあり、家族の中の コンフリクトが高く、親の経済状況が負担感に関連 する 24
  25. 25. ④ 負担感:年齢・親/義理親の健康状況 • 日本では、介護度が高い人は施設にいる傾 向にあるので、要介護度の高さは負担感の 強さと必ずしも相関しない • 香港では、親/義理親の健康状況は負担感 に関連している 25
  26. 26. ⑤負担感:夫との関係 • 韓国と日本において、夫との良好な関係はダブルケ アの負担感を軽減する。 • 「夫の理解」=韓国:夫による家事の実質的な分担 日本:夫の「理解」 夫の無理解が、一番日本で精神的負担として挙げら れる (娘介護>嫁介護) 26
  27. 27. ⑥介護保険制度のある日本では、 経済的負担感は低い傾向 27 0% 20% 40% 60% 80% 100% 韓国 香港 台湾 日本 合計 財政的負担 感じる 感じない
  28. 28. ⑦負担感:世帯の経済状況 • 日本では、経済的負担感は地方で強い。 • 韓国の世帯は、財政的困難を抱える傾向にある。 現在の高齢者の年金レベルの低さ+介護保険制度 の低い適用率+利用者負担 • 香港では、低所得世帯の間でダブルケアの負担感 が強い傾向がある。 28
  29. 29. ⑧サービス利用状況と負担感 • 日本の都市では、介護サービスよりも子育て サービスの不足感が負担感に影響している • 香港や台湾では、公的な介護サービスの不 足が負担感に影響していない(外国人ケア ワーカー) 29
  30. 30. (3)育児、介護、仕事等の間での 役割葛藤、ダブルケア間の優先順位、 その交渉過程 30
  31. 31. ①介護保険制度による新たな役割形 成と、5つの役割葛藤 1. 母・妻・嫁・労働者+娘 2. 新たな役割=「支援サービスの調整役割」 ケアマネジメントという新たな「介護労働」 ケアマネージメント、決断、精神的なサポート、子育 てと介護の異なるニーズを同時に満たすことを要 求される 31
  32. 32. ②介護と育児の間の優先順位 親の介護を優先させたい、子育てを優先させたいとい う優先順位は、以下の3つの局面に規定される ① 規範:「介護、子育ては~すべき」 ② 資源:友人、親族、地域のネットワーク、地域にある サービス ③ 制度:介護保険制度、子育て支援制度、介護休暇、 柔軟な働き方 例)育児がストレス(保育供給不足の都市)、介護が負 担(要介護認定が低く、サービスが不足) 32
  33. 33. (4)ダブルケアラー支援の実態 33
  34. 34. 現在直面中 (N=145) 過去に直面 (N=115) 夫 57.24 48.70 友人 22.76 26.96 ケアマネージャー 19.31 16.52 親戚 17.24 18.26 ホームヘルパー 13.10 13.04 誰も助けてくれなかった 12.41 16.52 保育士 10.34 7.83 地域包括支援の職員 6.90 5.22 幼稚園の先生 6.21 6.06 親、義理の親 5.52 5.22 子育て支援センターの職員 2.76 2.61 ①ダブルケアにおける孤立、ケアマネやホームヘ ルパーなど訪問型支援者がキーパーソンに 34
  35. 35. ②ダブルケアのケース紹介 • 子どものママ友にはなかなか話せない – ネット上コミュニティ – 当事者どうしのネットワーク(コミュニティカフェ) – 研究への参加:エンパワメント • 緊急で保育が利用できない – 子どもと一緒に役所や病院 • ダブルケアで忙しくて子育て支援拠点やひろば にいけない • 傾聴ボランティア – おばちゃんの話し相手+子どもとの時間 35
  36. 36. ②ダブルケアのケース紹介 • ケアマネからつながる – ケアマネが良き相談相手(人による) • 介護・子育て横断的なサービスの提供 – 介護保険枠外で、家族支援サービス – デイケアの終了時刻が早い • 女性センター – 相談窓口 • 誰に相談するの? – 突然やってきた介護 – 役所の窓口はどこ – ケアマネージャーや保育士は知らない 36
  37. 37. (5)ダブルケアラーが求める支援とは? 37
  38. 38. ダブルケアラーが求める支援 (インタビュー調査から) • ダブルケアラーとのつながり・ネットワーク • ダブルケアの社会的承認 • 柔軟な子育てサービス(一時保育や短時間 預かり) • 訪問型ダブルケアサービス • 子育て・介護サービスの連携 • 移動サービス • ダブルケアの相談窓口・情報支援 38
  39. 39. 2 ダブルケアラー支援の質を考える 1. 保育・介護の「良質」なケア 2. 「良質」なコーディネーター 3. ケアラー、高齢者、子供のそれぞれの立場 から考える支援 39 良質なケア とは何か?
  40. 40. 3.包摂的ケア政策を考える上での 重要論点 1. 「包摂的」とは? ① 子どもの福祉、高齢者(介護当事者)の福祉、ダブルケアラー (親・介護者)の支援 ② ダブルケアラーの社会的参加・経済的参加・政治的参加 2. 高齢・子育ての両支援の連携 子育て支援と高齢者介護の「対象化」の強み・弱みを補完し合 い、「ダブルケアラー支援」を構築する重要性 子育て支援=子ども支援+親支援。高齢者介護=介護が必要 な人への支援が焦点化 3. 支援対象者別の縦割り計画からの脱却 「高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」、「子ども・子育て 支援事業計画」、「地域保健福祉計画」の融合、「地域包摂的ケ ア支援事業計画」の必要性 40
  41. 41. 4. ダブルケア支援サービス 柔軟に利用できる「一時保育」(ダブルケアラー支援のための一時保 育)、ダブルケアラー支援の「訪問型・滞在型一時ダブルケアサービス」 の事業化(一時保育と在宅ケアの合体版) 例1)地域社会における「たすけあいワーカーズ栄」の実践 例2)台湾や韓国の「外国人ケアワーカー」。外国人ケアワーカーを コミュニティ経済に取り込む仕掛け(公的な仲介機能、規制) 5. 家族のケア関係を把握し、5つの役割葛藤(前述)を理解し た、地域における「寄り添い型支援」のあり方。 介護支援者、子育て支援者、地域コーディネータなどの連携 6. ステークホルダー(関係者)の多様性と、制度領域の多様 性をどう解きながら再編していくか。 制度領域横断的な課題(幼児教育・保育、教育、介護、保健医療、 地域福祉、雇用、都市計画等) 7. 当事者ニーズから包摂・統合を考える 41
  42. 42. 4.包摂的ケア支援を考える分科会 1. 受付時のグループごとに討論します 2. メンバー、ファシリテーター、音声記録 3. 事例をもとに、当事者にとってよりよいダブルケア ラー支援のあり方について、課題や今後のアクション の軸を中心に「ダブルケア・マトリクス」を使って討論 してください 4. すべてのアイデアを付箋にご記入ください 5. それを、大判ダブルケアマトリクスに統合してください (その他は「その他意見」へ) 6. グループ討論後、各グループの議論を共有化しま す。各ファシリテーターの方は、ポイントを4点までに 絞り、2分で発表をお願いします 42
  43. 43. 参照文献 • フィデリティ退職・投資教育研究所(2011)「30歳代の退職準備懸念」 • 市民福祉サポートセンター「子育て・介護複合課題」調査報告書 • Fingerman, K.L., Pitzer L.M., Chan W., Birditt K., Franks M.M., & Zarit, S., 2010. ¨WhoGets What and Why? Help Middle-Aged Adults Provide to Parents and Grows Children¨. Journal of Gerontology: Social Sciences. 66 (1), pp. 87-98. • Grundy, E. and Henretta, J.C. (2006) “Between Elderly Parents and Adult Children: A New Look at the Intergenerational Care Provided by the ‘Sandwich Generation’”, Ageing and Society, 26, 707-722 • Kunemund, H (2006) “Changing Welfare States and the ‘Sandwich Generation’: Increasing Burden for the Next Generation?”, International Journal of Ageing and Later life 1 (2) 11-30. • Rubin, RM & White-Means, SI 2009, ‘Informal Caregiving: Dilemmas of Sandwiched Caregivers’, Journal of Family and Economic Issues, vol. 30, 252-267. • Spillman, B and Pezzin, L.E. (2000) “Potential and Active Family Caregivers: Changing Networks and the ‘Sandwich Generation’”, The Milbank Quarterly, 78 (3), 347-373 43

×