コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明 (JSAI2012)

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坂井田瑠衣, 諏訪正樹: コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明 ―「役回り」と「レトリック」による熟達度の定量的分析―, 第26回人工知能学会全国大会, 山口県山口市, (2012.6).
Abstract: How can we activate communication? Although we participate in and contribute to various conversations everyday, we are not necessarily self-aware of what skills we employ to activate conversations. A good example of experts good at activating conversations is comedians. They quickly grasp what roles they are supposed to play in any changing circumstances in a TV variety show so that the whole atmosphere is enjoyable. Focusing on “Ametalk”, a popular TV variety show, we analyzed conversations statistically from the viewpoints of “roles” and “rhetoric”, clarifying why the conversations make us amused.

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コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明 (JSAI2012)

  1. 1. JSAI2012 OS-01 ことば-コンピュータ-コミュニケーション 1N2-OS-1b-1  コミュニケーションの場を  活性化させるスキルの解明  ―「役回り」と「レトリック」による熟達度の定量的分析― 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 修士課程 坂井田 瑠衣 lui@sfc.keio.ac.jp
  2. 2. 問題意識: コミュニケーションスキルとは 何か? 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  3. 3. (テレビ朝日系トークバラエティ番組「アメトーーク!」より) なぜお笑い番組の会話は面白いのか? 各参与者が高度なコミュニケーションスキルを 発揮しているから 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  4. 4. コミュニケーションスキルは どう 測る か? ü 「あの人がいたから会話が盛り上がった」 ü 「会話全体が何となく盛り上がった」 という曖昧な印象 ü  各々の参与者が発揮したスキルの度合い ü  会話全体としての盛り上がりの度合い という定量的な評価 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  5. 5. コミュニケーションスキルは どう 測る か? ü 「あの人がいたから会話が盛り上がった」 ü 「会話全体が何となく盛り上がった」 という曖昧な印象 コミュニケーション分析により ü  各々の参与者が発揮したスキルの度合い コミュニケーションスキルを ü  会話全体としての盛り上がりの度合い 数値で計測する手法を考案 という定量的な評価 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  6. 6. 分析対象: バラエティ番組における お笑いタレントによる フリートーク 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  7. 7. 分析対象としたバラエティ番組 Ø  テレビ朝日系のバラエティ番組 Ø  台本がなく会話の展開は出演者の裁量 Ø  出演者全員が高度な熟達者 Ø  出演者の強い気概が感じられる番組 Ø  NHK総合テレビのバラエティ番組 Ø  アメトーーク!と出演者が一部共通 Ø  俳優などのお笑い以外のゲストが数名出演 Ø  出演者全員が高度な熟達者とは限らない 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  8. 8. 分析方法: 「役回り」と「レトリック」の コーディングによる コミュニケーション分析 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  9. 9. 役回りとは Ø  参与者全員が何らかの役回りを担当 Ø  固定的ではなく,発話単位で流動的に演じるもの Ø  積極的な発言だけでなく,聞き手としての役回りも重要 Ø  熟達者は臨機応変に役回りを振る舞い分け Ø  参与者の関係性,会話の目的,話題の進行などに応じて変化 役回りカテゴリ  (i) 新しい視点を提供する役回り   (A) 進行, (B) 挨拶, (C) 問題提起, (D) 新出情報や着眼点の提示  (ii) 前出の発話に応答する役回り   (E) 意見, (F) 補足, (G) 繰り返す, (H) 相槌  (iii) 笑いを引き起こす役回り   (I) ボケ, (J) イジる, (K) 悪ノリ, (L) ツッコむ(指摘), (M) ツッコむ(念押し) 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  10. 10. 役回りカテゴリのコーディング ※全ての発話をコーディングするための排他的分類 出演者名 経過時間 0:00:00 宮迫博之 (雨上がり決死隊) (D) 新情報提示 0:00:01 (1)あそうか(H) 0:00:02   0:00:04 (H) 相槌 (K)悪ノリ 蛍原徹 (雨上がり決死隊) ケンドーコバヤシ (1)僕とほぼ同級生です   よ(D) (F) 補足     (2)僕40歳なんでね(F)   (1)そう思うたら蛍原さ ん,かっこ良く見えて (I) ボケ きますね,やっぱり.   王将と近いいうだけで (I) (K) 悪ノリ   (3)そうやろ?(K)   0:00:07 (2)ほんまや(K) 0:00:08   0:00:09 (3)王将の丼に見えてく   るもんね,これ(K) (K) 悪ノリ 0:00:10     (K) 悪ノリ   (2)ほんまや(K) 「アメトーーク!餃子の王将芸人」(2008年7月24日放送)より 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  11. 11. レトリックとは Ø  修辞技法,文彩, あや Ø  直喩や隠喩などの比喩表現,列叙法,誇張法など[佐藤 92] Ø  熟達者は多様なレトリックを用いて発話を構成 Ø  筆者が直感的に優れた表現と判断した台詞を会話から抽出 Ø  それらに含まれるレトリックを従来の技法に加えて定義 レトリック項目 (a) 一旦否定してから肯定する (b) 詳細を明かさず先の展開を (e) 並外れた着眼点 (f) 過剰な感情表現 想起させる (c) 分かっているのにあえて聞く (g) 格言の引用 (h) 再現する (d) 不適切な敬語 (i) 舞台裏を明かす 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  12. 12. 分析: 分析①:レトリック得点の算出 分析②:状況に応じた役回りの演じ分け 分析③:役回りの遷移パターンマトリクス 分析④:発話者の遷移パターンマトリクス 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  13. 13. 1 (i) (j) 1 1 2 1 (k) 分析①:レトリック得点の算出 1 3 1 1 (l) 1 1 1 5 1 1 15.3 5.1 5: レトリック得点 36.0 3.0 10.0 16.8 0.0 10.2 0.9 0.9 1.8 0.0 Ø  ある会話におけるレトリックの使用頻度の総得点 Ø  様々なレトリックを頻繁に使えば使うほど高得点 (I) Ø  n 種類のレトリック項目について,参与者iのレトリック得点(Ri) n ( n = 12) ※本研究では n = 12 i (Ri) 100 n Ri = "# n j =1 i j j (0 " Ri " 100) ! ! % 4 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明 5
  14. 14. 分析①:レトリック得点の算出 「アメトーーク!」のレトリック得点 宮迫 蛍原 ナベ アツ ケン コバ 山崎 徳井 福田 福島 設楽 日村 小杉 吉田 36.0 3.0 10.0 16.8 0.0 10.2 0.9 0.9 1.8 0.0 15.3 5.1 Ø  宮迫氏 実際の得点:12種類中8種類を使用し多様な表現による発話 筆者の印象:巧妙な話術に熟達 Ø  ケンドーコバヤシ(ケンコバ)氏 実際の得点:(a),(c),(h)の3種を各々3回ずつ使用 筆者の印象:番組で強烈な個性を発揮 Ø  曖昧な印象が,レトリック得点による分析と一致 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  15. 15. 分析: 分析①:レトリック得点の算出 分析②:状況に応じた役回りの演じ分け 分析③:役回りの遷移パターンマトリクス 分析④:発話者の遷移パターンマトリクス 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  16. 16. 分析②:状況に応じた役回りの演じ分け Ø  多様な役回りに長けたケンコバ氏に着目 番組名 出演者数 期待されている役割 発話数(実現値/期待値) 特に多く振る舞った 役回り (上位3個) アメトーーク! 12名 話題提供者,盛り上げ役 35/23(回) カテゴリ 比率(%) (H)相槌 25.7 (I)ボケる 17.1 (F)補足 14.3 SHIBUYA DEEP A 8名 司会進行役 121/43(回) カテゴリ (H)相槌 (E)意見 (G)繰返す 比率(%) 37.4 14.6 9.8 Ø  ケンコバ氏は両番組での発話頻度を使い分け v  χ2 (1) = 10.59, p<.005 Ø  アメトーーク! v  積極的なボケ → 期待通り盛り上げ Ø  SHIBUYA DEEP A v  司会として積極的に意見 → 他者の発話を先導 v  他者の発言を繰返し → 場の理解を促進 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  17. 17. 分析②:状況に応じた役回りの演じ分け Ø  ただし司会の時も,得意な(I)ボケ,(K)悪ノリを振る舞い, 単に進行に終始しない役回り Ø  (I)ボケ,(K)悪ノリの効果が2番組間で異なる v アメトーーク!  自己の能力を顕示しながら,多様な笑いを創出 v SHIBUYA DEEP A  笑いを引き起こし,バラエティに不慣れなゲストの緊張を緩和 Ø  同じ役回りを状況に応じて演じ分け,異なる効果を創出 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  18. 18. 分析: 分析①:レトリック得点の算出 分析②:状況に応じた役回りの演じ分け 分析③:役回りの遷移パターンマトリクス 分析④:発話者の遷移パターンマトリクス 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  19. 19. 分析③:役回りの遷移パターンマトリクス 役回りの遷移パターンマトリクス Ø  「ある役回りの直後にどの役回りが使われるか」の確率 Ø  番組全体における会話の活性化の性質を示す指標 Ø  「アメトーーク!」と「SHIBUYA DEEP A」を比較 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  20. 20. (J) (K) (L) (M) 0.3 0.3 0.3 0.0 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.3 0.0 0.3 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.3 0.0 0.3 0.3 0.3 0.0 0.0 0.3 1.2 0.0 0.0 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.3 0.3 0.9 0.3 0.6 0.6 0.0 分析③:役回りの遷移パターンマトリクス 0.0 0.9 0.0 0.0 「アメトーーク!」の役回りの遷移パターンマトリクス 表3­14:アメトーーク!の役回りの遷移パターンマトリクス(%) 遷移後 (A) (B) (C) (D) (E) (F) (G) (H) (I) (J) (K) (L) (M) 遷移前 0.7 0.7 0.0 0.0 0.7 0.0 1.5 3.7 0.7 0.0 0.0 0.0 0.4 (A) 1.1 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 0.7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 (B) 0.0 0.0 0.0 0.4 0.7 0.4 0.4 2.6 0.4 0.0 0.0 0.0 0.0 (C) 0.0 0.4 1.1 0.0 0.4 1.1 0.0 2.9 0.4 0.0 0.0 0.0 0.0 (D) 0.4 0.7 0.4 1.1 3.3 1.5 0.4 3.3 1.1 0.0 0.7 0.0 0.0 (E) 0.7 0.0 0.4 0.4 1.8 0.7 2.2 1.1 0.7 0.0 0.4 0.4 0.0 (F) 0.0 1.1 0.4 0.4 1.1 1.5 0.7 0.4 0.4 0.0 0.0 0.0 0.0 (G) 4.0 0.0 1.5 2.9 5.5 3.3 0.4 1.8 0.0 0.0 1.1 1.1 0.0 (H) 0.4 0.0 0.0 0.0 1.5 0.0 0.0 0.4 0.0 0.0 0.7 2.2 0.0 (I) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 (J) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.5 0.0 0.0 6.2 1.8 0.4 (K) 0.4 0.0 0.0 0.4 0.7 0.0 0.0 0.4 1.1 0.0 2.2 1.5 2.2 (L) 0.4 0.0 0.0 0.4 0.4 0.0 0.0 0.0 0.4 0.0 0.0 1.1 1.5 (M) Ø  「(K)悪ノリ→(K)悪ノリ」の傾向が最上位(6.2%) Ø  悪ノリを次々に繰り出すのは困難 Ø  熟達者による高度な会話に特有の傾向 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  21. 21. 分析③:役回りの遷移パターンマトリクス 「SHIBUYA DEEP A」の役回りの遷移パターンマトリクス 表3­13:SHIBUYA DEEP A の役回りの遷移パターンマトリクス(%) 17 遷移後 (A) (B) (C) (D) (E) (F) (G) (H) (I) (J) (K) (L) (M) 遷移前 (A) 1.5 0.6 0.3 0.6 1.2 0.6 1.2 5.2 0.9 0.0 0.6 0.3 0.0 (B) 0.3 0.6 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0 (C) 0.0 0.0 0.0 0.6 2.0 1.2 0.3 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 (D) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.5 2.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 (E) 1.2 0.0 2.0 0.6 2.9 0.9 1.7 3.2 0.6 0.0 0.9 0.3 0.0 (F) 0.3 0.0 0.3 0.0 2.9 0.3 0.6 3.5 0.0 0.0 0.0 0.3 0.0 (G) 0.9 0.3 0.6 0.6 0.9 1.2 0.9 2.0 0.3 0.3 0.3 0.0 0.0 (H) 7.6 0.0 1.5 0.9 3.2 3.5 1.2 12.2 1.2 0.3 0.3 0.6 0.0 (I) 0.3 0.0 0.0 0.0 0.3 0.3 0.0 0.9 0.0 0.0 0.3 0.9 0.6 (J) 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.3 0.0 (K) 0.3 0.0 0.0 0.3 0.9 0.0 0.3 0.3 0.0 0.0 0.3 0.6 0.9 (L) 0.3 0.3 0.3 0.0 0.0 0.3 0.3 1.2 0.0 0.3 0.3 0.6 0.0 (M) 0.0 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.3 0.0 0.9 0.0 0.0 Ø  SHIBUYA DEEP Aの最上位は「(H)相槌→(H)相槌」 表3­14:アメトーーク!の役回りの遷移パターンマトリクス(%) Ø  アメトーーク!では(H)→(H)の組み合わせは少ない (K) (L) (M) 遷移後 (A) (B) (C) (D) (E) (F) (G) (H) (I) (J) 遷移前 Ø  相槌を繰り返すと場の理解を促進できるが,会話が冗長に聞こえる 0.7 0.7 0.0 0.0 0.7 0.0 1.5 3.7 0.7 0.0 0.0 0.0 0.4 (A) おそれ 1.1 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 0.7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 (B) (C) 0.0 0.0 0.0 0.4 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明 0.7 0.4 0.4 2.6 0.4 0.0 0.0 0.0 0.0
  22. 22. 分析: 分析①:レトリック得点の算出 分析②:状況に応じた役回りの演じ分け 分析③:役回りの遷移パターンマトリクス 分析④:発話者の遷移パターンマトリクス 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  23. 23. 分析④:発話者の遷移パターンマトリクス 発話者の遷移パターンマトリクス Ø  「ある出演者が発言した直後に誰が発言するか」の確率 Ø  各参与者の発話遷移の合計値 v  該当参与者が他者の発話を誘発したり,他者の発話を受けて 話題を継続させたりすることに,いかに長けているかが判明 Ø  個別の遷移傾向 v  発話が遷移しやすい参与者の組み合わせが判明 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  24. 24. の参与者の発話を受けて発話し話題を継続させたりすることに,いかに長けているかを定 量的に示すことができる.また個別の遷移の傾向から,発話が遷移しやすい参与者の組み 分析④:発話者の遷移パターンマトリクス 合わせを抽出することができる. 「アメトーーク!」の発話者の遷移パターンマトリクス 表3­15:アメトーーク!の発話者の遷移パターンマトリクス(%) 遷移後 遷移前 宮迫 蛍原 ナベアツ ケンコバ 山崎 徳井 福田 福島 設楽 日村 小杉 吉田 合計 宮迫 0.0 10.4 1.2 2.0 0.4 0.4 0.4 1.6 0.4 1.2 1.2 0.8 20.0 蛍原 9.2 3.2 2.0 6.4 2.4 0.0 0.4 0.8 2.0 0.4 4.8 1.2 32.8 ナベアツ 2.4 0.8 1.2 0.4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.4 0.0 0.0 0.0 5.2 ケンコバ 4.0 6.0 0.8 0.0 0.0 0.0 0.0 0.8 0.4 0.0 2.0 0.0 14.0 山崎 0.4 2.4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 2.8 徳井 0.4 0.4 0.0 0.4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.4 0.0 0.0 0.0 1.6 福田 0.0 0.4 0.0 0.0 0.0 0.4 0.0 0.4 0.0 0.0 0.4 0.0 1.6 福島 1.6 1.2 0.0 0.4 0.0 0.0 0.4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 3.6 設楽 0.0 1.2 0.0 1.6 0.0 0.0 0.4 0.0 0.0 0.4 0.8 0.0 4.4 日村 0.0 1.2 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.8 0.0 0.0 0.0 2.0 小杉 0.8 5.2 0.4 2.0 0.0 0.4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.4 9.2 吉田 2.0 0.8 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 2.8 合計 20.8 33.2 5.6 13.2 2.8 1.2 1.6 3.6 4.4 2.0 9.2 2.4 Ø  各参与者の発話遷移の合計値 表3­15は, 「アメトーーク! 餃子の王将芸人」における発話者の遷移を示した遷移 v  司会進行役の宮迫氏と蛍原氏,次いでケンコバ氏,小杉氏が中心的役割 パターンマトリクスである.特に多かった遷移の傾向を示すため,高確率のセルを上位か v  なかでも蛍原氏は多くの出演者から発話を引き出したり,出演者の発話 ら順に数え上げ,その確率の累積が 80%に達するまでのセルに色付けしている. に応答したりして,会話全体の流れを掌握 まず,各参与者の発話遷移の合計値に注目すると,司会進行役の宮迫氏と蛍原氏,次い でケンコバ氏,小杉氏が発話の中心的役割を担っていることが読み取れる.なかでも蛍原 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  25. 25. の参与者の発話を受けて発話し話題を継続させたりすることに,いかに長けているかを定 量的に示すことができる.また個別の遷移の傾向から,発話が遷移しやすい参与者の組み 分析④:発話者の遷移パターンマトリクス 合わせを抽出することができる. 「アメトーーク!」の発話者の遷移パターンマトリクス 表3­15:アメトーーク!の発話者の遷移パターンマトリクス(%) 遷移後 遷移前 宮迫 蛍原 ナベアツ ケンコバ 山崎 徳井 福田 福島 設楽 日村 小杉 吉田 合計 宮迫 0.0 10.4 1.2 2.0 0.4 0.4 0.4 1.6 0.4 1.2 1.2 0.8 20.0 蛍原 9.2 3.2 2.0 6.4 2.4 0.0 0.4 0.8 2.0 0.4 4.8 1.2 32.8 ナベアツ 2.4 0.8 1.2 0.4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.4 0.0 0.0 0.0 5.2 ケンコバ 4.0 6.0 0.8 0.0 0.0 0.0 0.0 0.8 0.4 0.0 2.0 0.0 14.0 山崎 0.4 2.4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 2.8 徳井 0.4 0.4 0.0 0.4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.4 0.0 0.0 0.0 1.6 福田 0.0 0.4 0.0 0.0 0.0 0.4 0.0 0.4 0.0 0.0 0.4 0.0 1.6 福島 1.6 1.2 0.0 0.4 0.0 0.0 0.4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 3.6 設楽 0.0 1.2 0.0 1.6 0.0 0.0 0.4 0.0 0.0 0.4 0.8 0.0 4.4 日村 0.0 1.2 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.8 0.0 0.0 0.0 2.0 小杉 0.8 5.2 0.4 2.0 0.0 0.4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.4 9.2 吉田 2.0 0.8 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 2.8 合計 20.8 33.2 5.6 13.2 2.8 1.2 1.6 3.6 4.4 2.0 9.2 2.4 Ø  個別の遷移傾向が高い組み合わせ 表3­15は, 「アメトーーク! 餃子の王将芸人」における発話者の遷移を示した遷移 Ø  <ケンコバ→小杉>(2.0%)と<小杉→ケンコバ>(2.0%) パターンマトリクスである.特に多かった遷移の傾向を示すため,高確率のセルを上位か v  両者は互いの発話に対し,頻繁にツッコミや補足を加えて相互に応答 ら順に数え上げ,その確率の累積が 80%に達するまでのセルに色付けしている. v  固定的なボケとツッコミではなく,状況に応じて互いが他にツッコむ まず,各参与者の発話遷移の合計値に注目すると,司会進行役の宮迫氏と蛍原氏,次い でケンコバ氏,小杉氏が発話の中心的役割を担っていることが読み取れる.なかでも蛍原 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  26. 26. おわりに Ø  コミュニケーションスキルを 測る ための4手法を提案 ① 各参与者のレトリック熟達度計測手法 ② 熟達者の異なる状況における振る舞い比較手法 ③ 会話全体の活性化の質を示す手法 ④ 発話が遷移しやすい参与者の組み合わせの抽出手法 Ø  今後は以下の要素を考慮に入れることが必要 v ジェスチャーや視線等の非言語的要素 v 参与者の人数や席順など,場の物理的な構成要素 に依存したコミュニケーションの質 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明
  27. 27. 参考文献 [Bakeman 97] Bakeman, R., and Gottman, J.: Observing Interaction: An Introduction to Sequential Analysis (2nd Edition), Cambridge University Press, (1997) [串田 06] 串田秀也: 会話分析の方法と論理―談話データの「質的」 分析における妥当性と信頼性, 伝康晴・田中ゆかり編: 講座社会 言語科学 6「方法」, ひつじ書房, pp. 188-206, (2006) [佐藤 92] 佐藤信夫: レトリック感覚, 講談社, (1992). [宇佐美 99] 宇佐美まゆみ: 談話の定量的分析―言語社会心理学的ア プローチ―, 日本語学, 18(12), pp. 40-56, 明治書院, (1999) 1N2-OS-1b-1 コミュニケーションの場を活性化させるスキルの解明

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