Successfully reported this slideshow.
平成21年11月19日 日本学術会議 公開シンポジウム
          科学技術におけるイノベーションの創出と人材育成




イノベーション推進における大学の役割




京都大学 総長 松本 紘
イノベーションとは?



連続的発展




非連続的発展
イノベーションが生まれる7つのドライブ




     予期せぬこと
    調和しないもの
     潜むニーズ
  産業と市場の構造変化
   人口構成の変化
     認識の変化
     新しい知識
                 ...
他機関と異なる大学の特徴



●自然科学だけでなく,人文学,社会科学との共存
●学術指向の追求=営利目的とは異なる価値観
●「全世代」が集う学舎



       多様性の確保

  すなわち大学はイノベーションの土壌として最適の場
しかし,現状は違う・・・
大学を取り巻く現状


       法人化 → 自由度が拡大


    財源の減少       競争的資金依存

   外部資金で補完     組織的な対応必須

     ●競争激化→大学の負担増大
     ●予算の硬直化
      ...
そもそもイノベーションには膨大な研究量と時間が必要




   徹夜              混沌
イノベーション成功には膨大なシーズが必要不可欠



量         イノベーション達成




    トライ&エラー      基礎研究     大学の
                          使命

           ...
研究の分類:イノベーションは「突然」起こらない



時     革新




間                飛躍知      革新


                          応用
                      ...
大学はどうあるべきか?




  大学が産むイノベーション戦略
     「研究」と「人」
二種類のイノベーション創発


    課題解決重視      基礎科学重視




   産業界          大学
大学における研究
大学における研究
ニーズ先行
イノベーション戦略
ニーズ先行
イノベーション戦略
シーズ先行
イノベーション戦略
シーズ先行
イノベーション戦略
イノベーションプロジェクト




                 大学




                基礎   応用
イノベーションプロジェクト


政府主導型           基礎やニーズ外には
                 資金循環が停滞

                  大学

                                ...
イノベーションプロジェクト


大学主導型

多目的なシーズの
 組み合わせで
                大学
 イノベーション促進
                            政府
                     ...
大学が産むイノベーション戦略 :「研究」についてのまとめ



 本音ベースで企業や社会が大学に求め
 ているのは「基礎研究」である.
 大学は根源的な学術研究をこれまで
 以上に徹底追求する.


 『務本の学』:物の本質を突き詰める

  ...
大学はどうあるべきか?




 大学が産むイノベーション戦略
    「研究」と「人」
              イノベーションに必要な
                2種類の人材
どの芽に肥料を?



どっちにどのように
育てばいい?




これらの問題を解決するのは2種類の人材育成!
イノベーターに必要な「場」と「素養」



                世に役立つレベル


  場   ●多様な視点や発想
      ●組織全体で創造力発揮
                      二次的創造者

         ...
ルーツを持ったボータレスな人材の育成方法

ジェネラリスト
                       マネジメント
                        目利き
                        メンター



  ...
大学が産むイノベーション戦略 :「人材育成」についてのまとめ




 大学において教育と研究は“一体”.
 優れた研究活動においてこそ,
 優れた感性を持った人材が育つ.


 『記門の学は、
 以って人の師と為すべからず』 礼記

    ...
京都大学における具体的な取り組み 1



 白眉プロジェクト
 次世代研究者育成支援事業
 最長5年間、自由な研究環境

 特徴
 ●自然科学+人文学+社会科学
 ●中間評価がない
 ●次世代研究者育成センターを設置し支援


   公正 ≠...
京都大学における具体的な取り組み案 1



研究交流推進
         ●白眉合宿                  白眉OB会設立

         ●白眉研究者        ●白眉研究者パワーランチ
           専用サイ...
京都大学における具体的な取り組み 2


   京大院生のための研究科横断型セミナー2009




    学生のニーズ,発想をもとに企画運営
まとめ



イノベーションとは
すでに起こっている未来.
今,この瞬間にも大学にはそれがある.
それを見つけ,支援し,
そして,未来を育てる.
まとめ
                    イノベーション
イノベーションとは   ノンベイシヨー
すでに起こっている未来.
今,この瞬間にも大学にはそれがある.
それを見つけ,支援し, 学問とは真理を
            めぐる人間関...
Upcoming SlideShare
Loading in …5
×

H21年11月19日 日本学術会議公開シンポジウム

2,557 views

Published on

イノベーション推進における大学の役割とは何か?いうまでもなくイノベーションを産む土壌として大学は最適の場である。大学が産むイノベーション戦略を京大の事例を踏まえて「人」と「研究」の視点から紹介する。「研究者」に対してマネジメントやプロデュースを行う人材を「二次的創造者」として位置づけたのは、この講演が最初だった。

Published in: Education
  • Be the first to comment

H21年11月19日 日本学術会議公開シンポジウム

  1. 1. 平成21年11月19日 日本学術会議 公開シンポジウム 科学技術におけるイノベーションの創出と人材育成 イノベーション推進における大学の役割 京都大学 総長 松本 紘
  2. 2. イノベーションとは? 連続的発展 非連続的発展
  3. 3. イノベーションが生まれる7つのドライブ 予期せぬこと 調和しないもの 潜むニーズ 産業と市場の構造変化 人口構成の変化 認識の変化 新しい知識 P・ドラッカー「イノベーションと起業家精神」1985をもとに改変
  4. 4. 他機関と異なる大学の特徴 ●自然科学だけでなく,人文学,社会科学との共存 ●学術指向の追求=営利目的とは異なる価値観 ●「全世代」が集う学舎 多様性の確保 すなわち大学はイノベーションの土壌として最適の場
  5. 5. しかし,現状は違う・・・
  6. 6. 大学を取り巻く現状 法人化 → 自由度が拡大 財源の減少 競争的資金依存 外部資金で補完 組織的な対応必須 ●競争激化→大学の負担増大 ●予算の硬直化 イノベーションを生む土壌が枯渇!
  7. 7. そもそもイノベーションには膨大な研究量と時間が必要 徹夜 混沌
  8. 8. イノベーション成功には膨大なシーズが必要不可欠 量 イノベーション達成 トライ&エラー 基礎研究 大学の 使命 社文理の融合
  9. 9. 研究の分類:イノベーションは「突然」起こらない 時 革新 間 飛躍知 革新 応用 研究 基礎知 蓄積 間接的 直接的 産業競争力懇談会2009報告書より
  10. 10. 大学はどうあるべきか? 大学が産むイノベーション戦略 「研究」と「人」
  11. 11. 二種類のイノベーション創発 課題解決重視 基礎科学重視 産業界 大学
  12. 12. 大学における研究
  13. 13. 大学における研究
  14. 14. ニーズ先行 イノベーション戦略
  15. 15. ニーズ先行 イノベーション戦略
  16. 16. シーズ先行 イノベーション戦略
  17. 17. シーズ先行 イノベーション戦略
  18. 18. イノベーションプロジェクト 大学 基礎 応用
  19. 19. イノベーションプロジェクト 政府主導型 基礎やニーズ外には 資金循環が停滞 大学 政府 競争的 資金 産業界 ニーズ 基礎 応用
  20. 20. イノベーションプロジェクト 大学主導型 多目的なシーズの 組み合わせで 大学 イノベーション促進 政府 競争的 自由な資金 資金 産業界 ニーズ ●多様性の確保 基礎 応用 ●研究者のモチベーション上昇
  21. 21. 大学が産むイノベーション戦略 :「研究」についてのまとめ 本音ベースで企業や社会が大学に求め ているのは「基礎研究」である. 大学は根源的な学術研究をこれまで 以上に徹底追求する. 『務本の学』:物の本質を突き詰める →具体的事例:白眉プロジェクト
  22. 22. 大学はどうあるべきか? 大学が産むイノベーション戦略 「研究」と「人」 イノベーションに必要な 2種類の人材
  23. 23. どの芽に肥料を? どっちにどのように 育てばいい? これらの問題を解決するのは2種類の人材育成!
  24. 24. イノベーターに必要な「場」と「素養」 世に役立つレベル 場 ●多様な視点や発想 ●組織全体で創造力発揮 二次的創造者 マネジメント 発 見 素養 ●共通のビジョンを持つ ●オープンな環境 ●ルーツ形成後にボーダレス化 一次的創造者
  25. 25. ルーツを持ったボータレスな人材の育成方法 ジェネラリスト マネジメント 目利き メンター 学部 院生 研究者・教員 研究者 ドクター スペシャリスト ルーツ形成 ボーダレス
  26. 26. 大学が産むイノベーション戦略 :「人材育成」についてのまとめ 大学において教育と研究は“一体”. 優れた研究活動においてこそ, 優れた感性を持った人材が育つ. 『記門の学は、 以って人の師と為すべからず』 礼記 →具体的事例:研究科横断型セミナー
  27. 27. 京都大学における具体的な取り組み 1 白眉プロジェクト 次世代研究者育成支援事業 最長5年間、自由な研究環境 特徴 ●自然科学+人文学+社会科学 ●中間評価がない ●次世代研究者育成センターを設置し支援 公正 ≠ 平等 社会のリーダーを育成
  28. 28. 京都大学における具体的な取り組み案 1 研究交流推進 ●白眉合宿 白眉OB会設立 ●白眉研究者 ●白眉研究者パワーランチ 専用サイト 選別時 白眉開始 白眉終了後 ●年3回の newsletter発行 6冊分をまとめて市販に! ●参加者一体型 ●ホームーページ開設 白眉シンポジウム ●白眉のロゴを名刺やパワポに ブランディング確立
  29. 29. 京都大学における具体的な取り組み 2 京大院生のための研究科横断型セミナー2009 学生のニーズ,発想をもとに企画運営
  30. 30. まとめ イノベーションとは すでに起こっている未来. 今,この瞬間にも大学にはそれがある. それを見つけ,支援し, そして,未来を育てる.
  31. 31. まとめ イノベーション イノベーションとは ノンベイシヨー すでに起こっている未来. 今,この瞬間にも大学にはそれがある. それを見つけ,支援し, 学問とは真理を めぐる人間関係 そして,未来を育てる. 伝統を基礎とし,革新と想像の魅力・活力・実力のある 京都大学を目指して 松 総長 ご静聴,ありがとうございました

×