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湊 邦生 (高知大学)
本研究の概要
• モンゴル国(以下「モンゴル」)に対する中国からの影響をモンゴルの人々がどう
認知しているかについて、モンゴルでの全国調査データの分析から検討
• 以前の研究報告(湊、2013;Minato, 2016)後に公開されたデータを分...
1. 背景 (1)これまでの分析結果と限界
• 以前の分析から、主に以下の2点が示されている:
1) モンゴルでは中国の影響に対する否定的評価が一貫して支配的(ただし、短
期的にはモンゴル以上に否定的な国も)
2) マクロ経済への評価が正の関連...
1. 背景 (2)モンゴル・中国関係の近年の動向
• モンゴル・中国間政治・経済関係の拡大
[政治]両国首脳の往来、ロシアを加えた3ヶ国首脳会談の定例化
[経済]モンゴルの対中貿易依存(2017年対輸出総額85.6%、対輸入総
額32.9%)、...
1. 背景 (3)モンゴル・中国関係の近年の動向(続)
• 中国への反感を示す事件や言
動は燻る(ウルトラナショナリス
ト団体による中国国籍者への
襲撃事件等)
• 「……嫌中感情が資源開発や
環境保護に関する過激な行動
の正当化に用いられてい...
1. 背景 (4)新たな反中国意識研究
• Billéによる「シノフォビア」(反中国意識)研究の登場(Billé, 2015)
• モンゴルにおける反中国意識が国民国家形成・近代化過程における国民意識
+欧化意識とともに醸成されたことを実証
•...
1. 背景 (5)問題
• 国レベルでの中国との交流拡大と反中国意識を示す事件・出来事とのズレ
• 前述の行動・言説が広範に受容されている可能性は高い
• とはいえ、受容の程度は層によって異なるはず
問題1:モンゴルにおける対中国意識は改善した...
2. 方法 (1)データ
• 分析ではアジアン・バロメータ第3回(ABS3)・第4回(ABS4)データを利用
• アジアン・バロメータは政治観・民主主義・ガバナンスをテーマとする国際調査プロ
ジェクト。モンゴルは第1回調査から参加
• ABS3...
2. 方法 (2)注目する設問
• ABS3, ABS4双方でたずねられた以下の設問の回答結果を分析する:
“General speaking, the influence China has on our country
is?”(原文ママ、...
2. 方法 (3)比較対象となる設問
1) 中国からの影響の程度に関する設問(ABS3およびABS4):
“How much influence does China have on our country?”
(以下「影響の程度」)
• 選択...
2. 方法 (4)分析
• 分析内容は、(1)集計結果の比較と(2)諸要因との関連分析の2つ
• (1)では影響の是非についてABS3とABS4との間での比較、ABS4についてアメ
リカに関する回答との比較、ABS3とABS4双方で他の調査対象...
3. 結果(1) 集計結果の異時点間比較
(1) 影響の是非について
• 半数前後の回答者が「どちらかといえ
ば悪影響」との回答
• 肯定的回答、否定的回答どちらも
調査間で大幅な変動はない
(2) 影響の程度について
• 「ある程度」以上の影...
3. 結果(2) 中国・アメリカに関する比較(ABS4)
(1) 影響の是非について
• アメリカからの影響に対しては肯定的
評価が圧倒的、中国からの影響へ
の評価と対照的
(2) 影響の程度について
• 過半数の回答者がアメリカからの影
響を...
3. 結果(3) 回答結果の国際比較(ABS3)
3. 結果(4) 集計結果の国際比較(ABS4)
3. 結果(5) 独立変数一覧
項目 変数 想定される関連
1. 基本属性
性別 男性ダミー(1=男性、0=女性) -
年齢(モデル1のみ) 実年齢 -
年代(モデル2のみ) 参照カテゴリ「20代」、ダミー変数「30代」「40代」「50代」「6...
3. 結果(6) 諸要因との関連分析の結果
• モデル1は実年齢、モデル2は原
則10歳刻みの年代を投入
• 「現在の自国の経済状況」 「自
国の民主主義への満足度」 「中
国ダミー」(中国を将来の発展モ
デルとして選択)が双方のデータ
で正の...
4. 考察とまとめ (1)考察
• 単体の調査では、中国からの影響について、モンゴルより否定的な国が存在
(ABS3では日本、ABS4ではミャンマー)
モンゴルにおける反中国意識の特徴は「強さ」より「根強さ」=一貫性
• 台湾はABS3とAB...
4. 考察とまとめ (2)考察(続)
• 一方のデータでのみ有意な関連を示した変数についての解釈は難しい(たまた
ま有意な結果が出た可能性も考慮すべき)
• とはいえ、ABS4での「下級ノンマニュアル」「マニュアル」 「中国からの影響の程
度」...
4. 考察とまとめ (3)まとめと課題
• モンゴルにおける反中国意識の特徴は「強さ」より「根強さ」=一貫性
• モンゴル・中国の関係拡大は、(少なくとも短期的には)モンゴルの一般市民に
見られる中国への反感・警戒感を緩めていない
• 中国の在...
参考文献
Academy of Political Education (n.d.). Asian Barometer 2010 Survey TECHNICAL REPORT (Mongolia) April 01-June 07, 2010...
Acknowledgement
Data analyzed in this presentation were collected by the
Asian Barometer Project (2013-2016), which was co...
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中国からの影響に対するモンゴル国一般市民の意識と関連要因:アジアン・バロメータ調査データの分析から

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日本モンゴル学会2018年度秋季大会で行った研究報告の資料です。

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中国からの影響に対するモンゴル国一般市民の意識と関連要因:アジアン・バロメータ調査データの分析から

  1. 1. 湊 邦生 (高知大学)
  2. 2. 本研究の概要 • モンゴル国(以下「モンゴル」)に対する中国からの影響をモンゴルの人々がどう 認知しているかについて、モンゴルでの全国調査データの分析から検討 • 以前の研究報告(湊、2013;Minato, 2016)後に公開されたデータを分 析対象に加え、これまでの知見についてあらためて検証 • 本報告の構成は以下の通り: 1. 背景 2. 手法 3. 結果 4. 考察とまとめ
  3. 3. 1. 背景 (1)これまでの分析結果と限界 • 以前の分析から、主に以下の2点が示されている: 1) モンゴルでは中国の影響に対する否定的評価が一貫して支配的(ただし、短 期的にはモンゴル以上に否定的な国も) 2) マクロ経済への評価が正の関連を有する  他のアジア諸国のデータの分析 結果とは正反対(Linley, Reilly & Goldsmith, B.E. 2012; Nelson & Carlson, M., 2012) • ただし、以下の課題が残っている: 1) 回答者の職業等、重要な変数を分析から除外(既存研究でのモデルとの比 較を優先したため) 2) 上記は2005年と2010年のデータの分析結果。その後のモ中関係の動向等 を踏まえ、新たなデータによる検証を行うことが望ましい
  4. 4. 1. 背景 (2)モンゴル・中国関係の近年の動向 • モンゴル・中国間政治・経済関係の拡大 [政治]両国首脳の往来、ロシアを加えた3ヶ国首脳会談の定例化 [経済]モンゴルの対中貿易依存(2017年対輸出総額85.6%、対輸入総 額32.9%)、ロシア=モンゴル=中国経済回廊構想、一帯一路構想とモンゴル の開発構想との連携(対中輸出入シェアはМонгол Улсын Үндэсний Статистикийн Газар, 2017より計算) • ウルトラナショナリスト、ネオナチ団体による「戦術転換」:環境保護を前面化、 排外・反中国示威行動は沈静化(?)(Ghosh, 2013; Land, 2013)
  5. 5. 1. 背景 (3)モンゴル・中国関係の近年の動向(続) • 中国への反感を示す事件や言 動は燻る(ウルトラナショナリス ト団体による中国国籍者への 襲撃事件等) • 「……嫌中感情が資源開発や 環境保護に関する過激な行動 の正当化に用いられている」 (湊、2016) ←エネルギー・鉱業労働組合連 合による記者会見の報道 (Өнөөдөр, 2018.11.13.)
  6. 6. 1. 背景 (4)新たな反中国意識研究 • Billéによる「シノフォビア」(反中国意識)研究の登場(Billé, 2015) • モンゴルにおける反中国意識が国民国家形成・近代化過程における国民意識 +欧化意識とともに醸成されたことを実証 • モンゴルにおける反中国意識はアジアに対する優越意識をも反映していると主張 • 本報告は調査データ分析に基づく「最近の」モンゴル社会の研究であり、上記知 見についての直接の検証は困難 • ただし、後者の主張は調査データ分析結果と整合しない部分がある(湊、 2017)
  7. 7. 1. 背景 (5)問題 • 国レベルでの中国との交流拡大と反中国意識を示す事件・出来事とのズレ • 前述の行動・言説が広範に受容されている可能性は高い • とはいえ、受容の程度は層によって異なるはず 問題1:モンゴルにおける対中国意識は改善したのか、悪化したのか? 問題2:モンゴルにおける対中国意識との関連要因に変化はあったのか? • 以上について、全国調査データの分析結果から検討する • ここでは中国からの影響に対する回答者の評価に着目 • 大国との交流拡大影響の拡大 • 影響への評価を測ることで、モンゴル・中国関係に対する世論の反応が見える
  8. 8. 2. 方法 (1)データ • 分析ではアジアン・バロメータ第3回(ABS3)・第4回(ABS4)データを利用 • アジアン・バロメータは政治観・民主主義・ガバナンスをテーマとする国際調査プロ ジェクト。モンゴルは第1回調査から参加 • ABS3は2010年4~5月、ABS4は2014年6月~7月にモンゴル全国で実施 • 対象者は多段無作為抽出法(調査地点抽出地域→調査地点→世帯→対 象者の順に無作為に抽出)により抽出された18歳以上の男女 • ABS3では1,210名、ABS4では1,228名が回答 • 調査は面接法で実施 (以上Academy of Political Education, n.d.; Academy of Political Education, 2016)
  9. 9. 2. 方法 (2)注目する設問 • ABS3, ABS4双方でたずねられた以下の設問の回答結果を分析する: “General speaking, the influence China has on our country is?”(原文ママ、以下「影響の是非」) • 選択肢は“Very positive” “Positive” “Somewhat positive” “Somewhat negative” “Negative” “Very negative”の6つ • 本研究では回答を点数化。“Very positive”に最大の6点、以下“Positive” に5点、“Somewhat positive”に4点、“Somewhat negative”に3点、 “Negative”に2点、“Very negative”に最小の1点をそれぞれ付与した上で 分析
  10. 10. 2. 方法 (3)比較対象となる設問 1) 中国からの影響の程度に関する設問(ABS3およびABS4): “How much influence does China have on our country?” (以下「影響の程度」) • 選択肢は”No influence at all” “Not much influence” “Some influence” “A great deal of influence”の4つ • ここでは“No influence at all”0点、“Not much influence”1点、“Some influence”2点、“A great deal of influence”3点とした上で分析 2) アメリカからの影響の是非に関する設問(ABS4のみ) “General speaking, the influence the United States has on our country is?” • 選択肢及び点数化の方法は中国からの影響の是非に関するものと同じ
  11. 11. 2. 方法 (4)分析 • 分析内容は、(1)集計結果の比較と(2)諸要因との関連分析の2つ • (1)では影響の是非についてABS3とABS4との間での比較、ABS4についてアメ リカに関する回答との比較、ABS3とABS4双方で他の調査対象国・地域との比 較を行う • (2)ではABS3およびABS4それぞれについて、影響の是非を従属変数とする重 回帰分析を実行
  12. 12. 3. 結果(1) 集計結果の異時点間比較 (1) 影響の是非について • 半数前後の回答者が「どちらかといえ ば悪影響」との回答 • 肯定的回答、否定的回答どちらも 調査間で大幅な変動はない (2) 影響の程度について • 「ある程度」以上の影響を認知する 回答者が大多数 • 影響を感知する程度はABS3から ABS4にかけてやや上昇
  13. 13. 3. 結果(2) 中国・アメリカに関する比較(ABS4) (1) 影響の是非について • アメリカからの影響に対しては肯定的 評価が圧倒的、中国からの影響へ の評価と対照的 (2) 影響の程度について • 過半数の回答者がアメリカからの影 響をあまり感じていない(ただし4割 程度が一定の影響力を認める) • 「影響の是非」ほどの差はない?
  14. 14. 3. 結果(3) 回答結果の国際比較(ABS3)
  15. 15. 3. 結果(4) 集計結果の国際比較(ABS4)
  16. 16. 3. 結果(5) 独立変数一覧 項目 変数 想定される関連 1. 基本属性 性別 男性ダミー(1=男性、0=女性) - 年齢(モデル1のみ) 実年齢 - 年代(モデル2のみ) 参照カテゴリ「20代」、ダミー変数「30代」「40代」「50代」「60代以上」投入 - 教育 参照カテゴリ「教育経験・初等・不完全中等」、ダミー変数「完全中等」「専門学校」「大学・大学院」投入 + 職業 参照カテゴリ「不就業」、ダミー変数「専門・管理」「下級ノンマニュアル」「自営業」「マニュアル」「農牧業」投入 「下級ノンマニュアル」「マニュアル」- 居住地域 参照カテゴリ「首都」、「県中心地」「郡中心地・遊牧地域」投入 - 現在の自国の経済状況 1 "Very bad"から5 ”Very good”までの5点尺度 + 自身の家族の経済状況 1 "Very bad"から5 ”Very good”までの5点尺度 + 2. アイデンティティ 2-1. 宗教・信仰 宗教・信仰 参照カテゴリ「無宗教・その他」、ダミー変数「キリスト教」「仏教」投入 - 宗教行動・信仰心 礼拝・儀式への参加頻度。0 "Practically never/None"から7 "Several times a day"までの8点尺度 - 2-2. ナショナル・アイデンティティ 自国の生活様式の保持 1 ”Strongly disagree”から4 "Strongly agree"までの4点尺度 - 自国のみに無条件の忠誠 1 ”Strongly disagree”から4 "Strongly agree"までの4点尺度 - ナショナル・プライド 1 "Not proud at all"から4 "Very proud"までの4点尺度 - 他国への移住意思 1 "Not willing at all"から4 "Very willing"までの4点尺度 + 3. 民主主義 民主主義対権威主義 1 "Democracy always preferable"から 3 "Authoritarianism can be preferable"までの3点尺度 + 民主主義対経済開発 1 "Definitely economic development"から5 "Definitely democracy"までの5点尺度 - 自国の民主主義への満足度 0 "Not at all satisfied"から3 ”Very satisfied”までの4点尺度 - 4. 対中国・外国意識 中国からの影響の程度 0 "No influence at all"から3 ”A great deal of influence”までの4点尺度 - 中国の民主主義の程度 1 "Completely undemocratic"から10 "Completely democratic"までの10点尺度 + 将来の発展のモデル 参照カテゴリ「その他」、ダミー変数「中国」「日本」「アメリカ」「シンガポール」「ロシア」「自主路線」投入 「中国」+、「日本」「アメリカ」「ロシア」「自主路線」- 5. (外国)情報接触 インターネット利用度 0 ”Never"から5 "Almost daily"までの6点尺度 +/- 外国事情のフォロー 0 "Not at all"から4 "Very closely"までの5点尺度 +/-
  17. 17. 3. 結果(6) 諸要因との関連分析の結果 • モデル1は実年齢、モデル2は原 則10歳刻みの年代を投入 • 「現在の自国の経済状況」 「自 国の民主主義への満足度」 「中 国ダミー」(中国を将来の発展モ デルとして選択)が双方のデータ で正の関連 • 上記以外では共通して有意な 関連を有する変数はなし • ABS4で「下級ノンマニュアル」「マ ニュアル」 「中国からの影響の程 度」が負の関連 b S.E. β b S.E. β b S.E. β b S.E. β 切片 2.284 .455 *** 2.281 .438 *** 2.810 .460 *** 2.879 .447 *** 性別(女性)男性ダミー .125 .070 .060 + .126 .070 .060 + -.074 .064 -.037 -.074 .064 -.037 実年齢 .003 .003 .043 .005 .003 .078 * 年代(20代)30代ダミー .199 .099 .080 * .073 .088 .031 40代ダミー .084 .104 .034 .080 .097 .032 50代ダミー .160 .121 .055 .276 .105 .103 ** 60代以上ダミー .137 .146 .039 .240 .128 .075 + 教育水準(不完全中等以下)完全中等ダミー .057 .103 .025 .063 .103 .027 -.094 .132 -.028 -.112 .132 -.033 専門学校ダミー -.102 .129 -.031 -.081 .129 -.025 -.034 .101 -.016 -.031 .101 -.014 大学・大学院ダミー -.151 .114 -.071 -.141 .114 -.066 .019 .108 .010 .022 .109 .011 職業(不就業)専門・管理ダミー .256 .093 .103 ** .237 .095 .095 * .014 .074 .006 .016 .077 .007 下級ノンマニュアルダミー .092 .124 .026 .073 .127 .021 -.357 .163 -.071 * -.360 .163 -.071 * 自営業ダミー .063 .163 .013 .036 .165 .007 .194 .166 .037 .212 .168 .041 マニュアルダミー .122 .138 .030 .108 .141 .026 -.256 .116 -.072 * -.249 .117 -.070 * 農牧業ダミー .031 .210 .005 .022 .211 .004 .661 .231 .091 ** .657 .232 .091 ** 居住地域(ウランバートル)県中心地ダミー .018 .087 .008 .020 .087 .008 .181 .075 .089 * .176 .075 .087 * 郡中心地・遊牧地域ダミー -.250 .094 -.111 ** -.243 .094 -.108 ** .169 .095 .072 + .171 .095 .073 + 現在の自国の経済状況 .108 .050 .075 * .110 .050 .077 * .093 .041 .075 * .090 .041 .072 * 自身の家族の経済状況 .124 .052 .084 * .128 .052 .086 * .032 .045 .023 .032 .045 .023 宗教・信仰(無宗教・その他)キリスト教ダミー .175 .224 .031 .153 .224 .027 .015 .249 .002 .022 .249 .003 仏教ダミー .098 .102 .044 .096 .102 .043 -.117 .083 -.057 -.120 .083 -.058 宗教行動・信仰心 .003 .016 .009 .003 .016 .009 -.004 .016 -.011 -.005 .016 -.013 自国の生活様式の保持 -.139 .051 -.091 ** -.141 .051 -.093 ** -.011 .046 -.008 -.009 .046 -.006 自国のみに無条件の忠誠 -.040 .052 -.026 -.036 .052 -.023 .074 .044 .054 + .076 .045 .055 + ナショナル・プライド .087 .065 .045 .090 .066 .046 -.127 .077 -.055 + -.123 .077 -.053 他国への移住意思 .085 .042 .074 * .078 .042 .068 + .035 .035 .035 .039 .035 .038 民主主義対権威主義 -.002 .039 -.002 -.002 .039 -.002 -.039 .043 -.029 -.041 .043 -.030 民主主義対経済開発 -.021 .027 -.026 -.020 .027 -.025 -.001 .025 -.001 .000 .025 .000 自国の民主主義への満足度 .127 .050 .086 * .130 .050 .088 ** .137 .045 .099 ** .133 .046 .095 ** 中国からの影響の程度 -.077 .049 -.053 -.078 .049 -.053 -.170 .046 -.124 *** -.169 .046 -.123 *** 中国の民主主義の程度 .020 .013 .052 .020 .013 .050 -.006 .014 -.014 -.006 .014 -.014 将来の発展のモデル(その他)中国ダミー .536 .147 .159 *** .542 .147 .161 *** .412 .142 .114 ** .426 .142 .118 ** 日本ダミー .062 .132 .022 .056 .132 .020 -.006 .109 -.002 -.003 .109 -.001 アメリカダミー .374 .126 .150 ** .369 .126 .148 ** -.051 .109 -.021 -.052 .109 -.022 シンガポールダミー .412 .161 .105 * .409 .161 .104 * -.209 .129 -.065 -.207 .130 -.064 ロシアダミー -.072 .203 -.013 -.064 .203 -.012 -.125 .126 -.041 -.119 .126 -.039 自主路線ダミー .206 .122 .088 + .197 .123 .085 .209 .121 .075 + .213 .121 .077 + インターネット利用度 .005 .024 .009 .009 .024 .018 -.001 .020 -.002 .001 .020 .002 外国事情のフォロー .017 .048 .012 .017 .048 .012 .087 .036 .078 * .089 .036 .080 * F値 3.022 *** 2.869 *** 3.595 *** 3.414 *** R2 .070 .070 .084 .085 モデル2 ABS4 (N=965)ABS3 (N=919) モデル1 モデル2 モデル1
  18. 18. 4. 考察とまとめ (1)考察 • 単体の調査では、中国からの影響について、モンゴルより否定的な国が存在 (ABS3では日本、ABS4ではミャンマー) モンゴルにおける反中国意識の特徴は「強さ」より「根強さ」=一貫性 • 台湾はABS3とABS4双方で中国からの影響をモンゴルより強く認知 モンゴルにおける「中国脅威論」「対中恐怖」を相対化する必要性あり アジア諸国・地域における「シノフォビア」の比較研究も有益か • ABS3とABS4双方で正の関連を有する変数について見ると…… 「中国ダミー」 :合理的結果 「現在の自国の経済状況」 :過去の分析結果の確認(モンゴルの特徴) 「自国の民主主義への満足度」:事前予想とは正反対! モンゴルでの民主主義に対する「余裕の表れ」?
  19. 19. 4. 考察とまとめ (2)考察(続) • 一方のデータでのみ有意な関連を示した変数についての解釈は難しい(たまた ま有意な結果が出た可能性も考慮すべき) • とはいえ、ABS4での「下級ノンマニュアル」「マニュアル」 「中国からの影響の程 度」による負の関連は気になる • 「下級ノンマニュアル」「マニュアル」の負の関連=「仕事の奪い合い」意識の表 れ?(ただしABS3で有意な関連が示されていない点は要注意) • 「中国からの影響の程度」による負の関連=対中関係拡大=中国からの影響 力拡大の中で出現 (たまたまの関連でなければ)中国への警戒感・反感の蓄積を示していると の解釈も可能。その場合、今後バックラッシュが起きる事態も想定し得る
  20. 20. 4. 考察とまとめ (3)まとめと課題 • モンゴルにおける反中国意識の特徴は「強さ」より「根強さ」=一貫性 • モンゴル・中国の関係拡大は、(少なくとも短期的には)モンゴルの一般市民に 見られる中国への反感・警戒感を緩めていない • 中国の在り方よりも、むしろ自国の経済・民主主義に対する評価が中国からの 影響の認知を左右 • ただし、課題は残る: (1) ABS4のデータ公開は途上。残る日本等のデータ公開・分析で結論が変わる 可能性も (2) 回答者における農牧業従事者、遊牧地域居住者、ムスリムの少なさ(調査 でのアプローチが困難?)
  21. 21. 参考文献 Academy of Political Education (n.d.). Asian Barometer 2010 Survey TECHNICAL REPORT (Mongolia) April 01-June 07, 2010. File attached to the Asian Barometer Survey Wave 3 Dataset, retrieved from http://www.asianbarometer.org/data/data-release Academy of Political Education (2016). Asian Barometer Survey Wave 4 2014-2016 TECHNICAL REPORT (MONGOLIA). File attached to the Asian Barometer Survey Wave 4 Dataset, retrieved from http://www.asianbarometer.org/data/data-release Billé, F. (2015). Sinophobia: Anxiety, Violence, and the Making of Mongolian Identity. HI: University of Hawaii Press. Ghosh, P. (2013, July 2). Mongolian neo-Nazis switch from nationalism to environmentalism by attacking foreign mining companies. International Business Times. Retrieved from http://www.ibtimes.com/mongolian-neo-nazis-switch-nationalism-environmentalism- attacking-foreign-mining-companies-1331817 Land, G. (2013, July 3). White swastika: Mongolia’s eco-Nazis. Asiancorrespondent.com. Retrieved from http://asiancorrespondent.com/110130/white-swastika-mongolias-eco-nazis/ Linley, M., Reilly, J., & Goldsmith, B.E. (2012). Who's Afraid of the Dragon? Asian Mass Publics’ Perceptions of China's Influence. Japanese Journal of Political Science, 13(4), 501-523. doi:10.1017/S1468109912000242 湊邦生(2013)「モンゴル国における中国の影響認知の計量分析」日本モンゴル学会2013年度春季大会発表 湊邦生(2016)「モンゴル」アジア経済研究所編『アジア動向年報2016』アジア経済研究所、103-124 湊邦生(2017)「モンゴル国におけるアジア人意識:国際調査データの分析による検討」『日本とモンゴル』52(1), 77-96 Minato, K. (2016). Resented, Concerned or Welcomed? Analyses of the Mongolian Attitude toward Chinese Influence. Paper Presented at the 11th International Congress of Mongolists, Section IV: Studies on Mongolian International Relations. Монгол Улсын Үндэсний Статистикийн Газар (2017). Монгол Улсын Нийгэм, Эдийн Засгийн Байдал 12 сар 2017. Улаанбаатар. Nelson, T., & Carlson, M. (2012). Charmed by China? Popular Perceptions of Chinese Influence in Asia. Japanese Journal of Political Science, 13(4), 477-499. doi:10.1017/S1468109912000230 Өнөөдөр (2018.11.13) “Хятад эзэдтэй компанийн өмнө Монгол хүний алтан амь үнэгүйдэж байна” гэлээ. Retrieved from http://unuudur.mn/%D1%85%D1%8F%D1%82%D0%B0%D0%B4-%D1%8D%D0%B7%D1%8D%D0%B4%D1%82%D1%8D%D0%B9- %D0%BA%D0%BE%D0%BC%D0%BF%D0%B0%D0%BD%D0%B8%D0%B9%D0%BD-%D3%A9%D0%BC%D0%BD%D3%A9- %D0%BC%D0%BE%D0%BD%D0%B3%D0%BE%D0%BB-%D1%85%D2%AF%D0%BD%D0%B8%D0%B9- %D0%B0%D0%BB%D1%82%D0%B0%D0%BD-%D0%B0%D0%BC%D1%8C- %D2%AF%D0%BD%D1%8D%D0%B3%D2%AF%D0%B9%D0%B4%D1%8D%D0%B6- %D0%B1%D0%B0%D0%B9%D0%BD%D0%B0-%D0%B3%D1%8D%D0%BB%D1%8D%D1%8D/
  22. 22. Acknowledgement Data analyzed in this presentation were collected by the Asian Barometer Project (2013-2016), which was co-directed by Professors Fu Hu and Yun-han Chu and received major funding support from Taiwan’s Ministry of Education, Academia Sinica and National Taiwan University. The Asian Barometer Project Office (www.asianbarometer.org) is solely responsible for the data distribution. The author appreciates the assistance in providing data by the institutes and individuals aforementioned. The views expressed herein are the author's own.

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