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階層型評価構造に基づく観光スポット推薦システムの構築と長期実証実験

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2013/11/30観光情報学会 発表資料

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階層型評価構造に基づく観光スポット推薦システムの構築と長期実証実験

  1. 1. 階層型評価構造に基づく観光スポット 推薦システムの構築と長期実証実験 杉浦孔明1,岩橋直人2,芳賀麻誉美3,堀智織1 1情報通信研究機構(NICT)2京都大学 3一橋大学 2013/11/30
  2. 2. 京のおすすめ(2011/10/28公開、25000ダウンロード)
  3. 3. 背景:観光スポット探しに必要な労力を削減する • 想定ユーザ:観光客 • 想定タスク:(自宅等で)訪れる観光スポットを立案 地図ベース 旅行者の要求 観光スポットが多く、好みに合致するスポットを検索し にくい(「穴場を教えてほしい」) 観光情報提供者の 要求 公的機関による提供では公平性が重要=少数の人間のお すすめは採用困難
  4. 4. 観光スポット推薦の難しさ • 観光スポット推薦特有の問題 – 訪問履歴を含む大規模公開データベースがない – 観光客がスポットを評価した要因が不明 • スマートフォンアプリ特有の問題 – 入力作業を増やすと離脱が増えるため複雑な入力を 前提としない 散策できるライトアップ 自然がある すがすがしい 優雅 落ち着く
  5. 5. 代表的な既存研究 • 本研究の新規性 – 評価グリッド法と定形自由記述を用いた評価要因の モデル化 – 上記に基づく推薦システムを1年以上長期実証実験 分野 代表例 推薦システム • 評価グリッド法とベイジアンネットワークによる映 画推薦[小野+ 2005] • ユーザ属性と同伴者情報による観光スポット推薦 [Ardissono+ 2003] • Google Now[2012]などのサービス 音声対話 • 京都観光案内音声対話システム[翠+2012]
  6. 6. デモ:ブラウザから利用可能 • 京都観光Navi: 月間訪問者数 38万6000人 京都観光Navi(京都市観光局)
  7. 7. 本研究が扱うタスクではライトユーザを想定する • タスクの定義 – スマホ上で観光スポットを推薦するタスク – 京都旅行中と陽に想定しない • タスクの前提 – ユーザ属性、旅行履歴は入力として使用しない • 入力:評価要因 – 例)「庭園がある」、「リラックスできる」 • 出力:観光スポット(エリアも含む) – 例)金閣寺、嵯峨野 入力 出力
  8. 8. 観光客の評価要因をモデル化し推薦システムを構築する • 評価要因の抽出:「観光客は何を重視するか?」 – 評価グリッド法 – 定形自由記述 – 評価表現群にラベル付与(評価要因) • 評価構造の構築:「評価要因とスポットの関係は?」 – ウェブアンケート • 推薦システム構築 – 重み付きナイーブベイズ 評価要因の抽出 評価構造構築 推薦システム構築
  9. 9. 評価要因を評価グリッド法と定形自由記述で抽出する • このプロセスで抽出するもの – 評価要因 • 本研究での定義 – 評価表現: 言語表現 – 評価要因: クラスラベル 評価グリッド法 定形自由記述 調査形態 面接(1.5h/人) Webアンケート 調査時期 2008.11-12 2008.11 被験者数 24人 1000人 評価表現 4392 2925 評価要因の抽出 評価構造構築 推薦システム構築 評価要因
  10. 10. 評価表現の収集①:評価グリッド法 実験者:なぜAが好きなのですか? 被験者:○○だからです。 実験者:○○だと、具体的にどうして良いのですか? 被験者:□□だからです。 実験者:□□だとどういう気持ちになりますか? (以下同様) お寺 有名 話が弾んで 楽しい 行きたい 表層的 内面的 評価要因の抽出 評価構造構築 推薦システム構築
  11. 11. 評価表現の収集②:定形自由記述 • 評価グリッド法のデメリット:時間的コストが高い • 定形自由記述 – 1000人に対するアンケートから評価表現を収集 観光スポット ( 南禅寺 ) は 事実や特徴 ( 座禅教室がある ) ので イメージやメリット ( 新しい経験ができた ) から あなたの気持ち ( リフレッシュになった ) と思えたので行って好きだった 評価要因の抽出 評価構造構築 推薦システム構築
  12. 12. 評価表現の例 観光 スポット 事実や特徴 イメージやメリット 気持ち 映画村 いろんなセットと かがある 子供たちがたいへんよろ こんだ 子供と一緒に楽しんだ 鴨川 涼める 二人の空間が確保できる プライベートにピッタリ 貴船神社 パワースポットと 呼ばれている とても神聖な気持ちにな れた 日頃のストレスが吹き飛 んだ 平安神宮 色合いがとてもき れいで 迫力があった 素敵 金閣寺 色彩が鮮やかな 雄大だ 素敵 清水寺 紅葉がきれいだっ た 写真がたくさん撮れた リフレッシュ 嵐山 もみじがきれい 散歩が楽しい 気持ちが落ち着く 三千院 紅葉が美しく 静かな禅寺の広縁で 抹茶を喫した 穏やか 落ち着いた時間を過ごせ た 三千院 雰囲気が好き 落ち着くことができる リフレッシュできる
  13. 13. 評価表現を人手で分類し137個の評価要因を決定 • 評価表現を人手でクラスタリング – 評価表現数:7317 – 類語を基準として、137個の評価要因に分類 評価要因の抽出 評価構造構築 推薦システム構築 評価グ リッド法 定形自由 記述 被験者数 24人 1000人 評価表現 4392 2925 紅葉が綺麗な もみじが多い 紅葉がよい 紅葉 人出はすごいけど 紅葉は美しい 紅葉が見られる
  14. 14. 評価構造の構築 • このプロセスで構築するもの – 事前確率および条件付き確率表 • スポット – 京都府下の観光スポットから人手で抽出 • 被験者 – 行ってよかった観光スポットについて回答 第1回 第2回 調査形態 Webアンケート Webアンケート 被験者数 2444人 2110人 延べ回答数 10299 7284 観光スポット数 100 50 評価要因の抽出 評価構造構築 推薦システム構築
  15. 15. 条件付き確率の算出 • 被験者のタスク – 行ってよかった観光スポットについて、評価要因が当てはまる かを7段階で回答 • 条件付き確率表および評価構造を構築 – アンケートを2値化 – 共分散構造分析により構造を推定 (例)金閣寺について以下を回答してください 「写真撮影によい」 1 2 3 4 5 6 7 「交通の便がよい」 1 2 3 4 5 6 7 ・・・ (そう思わない⇔そう思う) 評価要因の抽出 評価構造構築 推薦システム構築
  16. 16. 事後確率最大のスポットを推薦 • ナイーブベイズモデルに重みパラメータを導入 スポットが評価要因 を持つ確率 スポット 選択された評価要因 事前確率 重み 評価要因の抽出 評価構造構築 推薦システム構築
  17. 17. アプリの実装 • ネットワークなしで使える機能 – 推薦、基本情報、画像(基本画像) • サーバとの通信 – 投票、画像(追加画像) – 第三者のサービスとの連携 • Googleマップ、YouTube、Wikipedia、検索
  18. 18. 実証実験 • 期間:2011/11/1~2012/11/30 • 平均ユーザ数: 149人/日 メンテナンスのため長期ドロップアウト(欠損)
  19. 19. 使用された評価表現 評価要因 カテゴリ 使用割合 リラックスできる 気分 2.79 落ち着ける 気分 2.65 穏やかな気持ち 気分 2.19 世界遺産や国宝など 特徴 2.11 お寺や神社 特徴 2.04 ほっとする 気分 2.04 縁結びや学問の神様など 特徴 1.93 外でご飯を食べられる 体験 1.82 写真撮影に良い 体験 1.74 ちょっと気持ちが引き締まる 気分 1.68
  20. 20. 実験2 • 実験目的 – 評価要因を減らす( UIの制限) • 評価対象 – 京都観光Navi(人手) – Infomax • テストデータ – 実証実験データから8000サンプル • 尺度 – カバレッジ – precision@3 – MRR (Mean Reciprocal Rank)
  21. 21. 結果 • Precision@3、MRRはInfomaxが優れる • カバレッジは京都観光Naviが優れる 評価要因数 カバレッジ P@3 MRR オリジナル 137 145 0.427 0.323 京都観光Navi 55 136 0.357 0.259 Infomax 55 131 0.365 0.271 1つだけ入力したときに いくつカバーできるか 3位までに正解 が出現するか 𝑀𝑀𝑀𝑀𝑀𝑀 = 1 𝐷𝐷 ∑1 𝐷𝐷 1 𝑟𝑟𝑟𝑟𝑟𝑟𝑟𝑟
  22. 22. まとめ • 新規性 – 評価グリッド法と定形自由記述を用いた評価要因のモデル化 – 上記に基づく推薦システムを1年以上長期実証実験 • 結果 – 京都観光Naviの項目よりInfomaxのほうが精度が高い • 他にどんな応用があるか – スポット周辺店舗に対して旅行者タイプをコンサルティング (例:詩仙堂を訪れる旅行者は安息を求めている、など) 京のおすすめ 検索 京都観光Navi 検索

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