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Csis2009

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Csis2009

  1. 1. 地形・地質の立体表現と サイエンスコミュニケーション 目代邦康 財団法人 自然保護助成基金 2009.12.18 CSISシンポジウム
  2. 2. 自己紹介 • (財)自然保護助成基金 • 前職 産総研 地質標本館 – 特別展の企画,展示物作成・解説.科学書の執筆 – 広報部に所属.サイエンスコミュニケーション関連の 仕事. • 前々職 筑波大学 陸域環境研究センター • 大学院 大規模崩壊地について研究 
  3. 3. 目次 • 公式学習Formal learnig と 非公式学習  Informal learning • 普及・教育からコミュニケーションへ • 地形・地質の立体表現方法の紹介 • サイエンスコミュニケーションとGIS
  4. 4. 公式学習Formal learnig と 非公式学習 Informal learning 教育の最大の目標は知識でなくて行動である                        スペンサー
  5. 5. 地球科学の知識の普及 • 高等学校「地学」-長期的な低迷 – 東京都公立高等学校の地学教員の数は49名.学校数 201校. – 新規採用は,全国で10名程度. – 教科書需要数から推定される全国での履修率は8% • 高等学校「地理」 – 「社会科」から「地歴科」と「公民科」へ('94).「世界史」が 必修. – 2006年,学習指導要領の無視が問題に.いわゆる「未履 修問題」.必修でさえ履修していない. – 2007年問題-専門の教員の大量退職
  6. 6. 地図や統計資料などを活用して, 都道府県の地域的特色を調べる学習 よくわ 無回答 無回答 からな 22.7% 生徒にとっ 26% かった て理解しに 36.3% 生徒に くい とって理解 51.3% よくわ しやすい かった 26.0% 37.6% 教師 生徒 (n=1336) 中学1年生 (n=43406) 無回答 生徒が 無回答 21.3% 嫌い 興味を持 25.5% ちにくい だった 生徒が 41.2% 45.6% 興味を持 好きだっ ちやすい た   37.5% 28.8% 平成15年度小中学校教育課程実施状況調査(国立教育政策研究所教育課程研究センター)
  7. 7. 観察や調査などを通して自分たちの身 近な地域の特色を調べる学習 無回答 生徒に 無回答 28.3% とって理解 26% よくわ しやすい かった 43.5% 38.2% 生徒にとっ よくわから て理解しに なかった くい 34.5% 教師 28.3% 生徒 中学1年生 (n=1323) (n=42921) 無回答 15.3% 無回答 生徒が 生徒が 25.4% 嫌い 興味を持 興味を持 だった ちにくい ちやすい 45.7% 18.5% 66.2% 好きだっ た 28.9% 平成15年度小中学校教育課程実施状況調査(国立教育政策研究所教育課程研究センター)
  8. 8. 問題はどこに?  「地域の調べ学習では,教員の地図の利用に関す る理解や地域調査の経験が,子供たちの学習の満 足度に影響するため,教員の地理教育における力 量不足が,生徒の学習への関心度を低下させてい るとも考えられ,地域の調べ学習を通して科学的態 度を育成することが難しくなっているのである. (碓井照子,2008「地理歴史科教員の実態と地理的知識低下の問 題」.学術の動向 2008.10, p.13-19)
  9. 9. 制度の問題?  碓井照子(奈良大学)「地理嫌い教員の増加と(子 供の地理嫌いの)負のスパイラル。」学術の動向  2008年10月  田村糸子(都立若葉総合高校・首都大学東京)「地 学が大学入試科目として軽視されてきた。授業が 削られ、教師も減る悪循環に陥っている。」 読売 新聞2009年6月17日 教育制度の改善は困難 情報発信経路の複線化
  10. 10. 博物館や科学館に行くことは好きですか? 100% 90% 無回答 80% 好きではない 70% どちらかといえ ば好きでな 60% い どちらからといえ ば好きだ 50% 好きだ 40% 30% 20% 100% 10% 90% 80% 0% 小5 小6 中1 中2 中3 70% 60% 50% 40% 30% 20% (参考) 勉強は好きですか? → 10% 0% 小5 小6 中1 中2 中3 平成15年度小中学校教育課程実施状況調査(国立教育政策研究所教育課程研究センター)
  11. 11. どこで学ぶか? Formal 組織・構造 化された 学校 30% learning 学習 Informal 自然発生 職場 / 博 70% learning 的な学習 物館 中原(2007)
  12. 12. 普及・教育からコミュニケーションへ 教育とは,人々が知らないことを教えるのではな く,実例によって道を拓いてやる不断の困難 な仕事である                        ラスキン
  13. 13. 博物館の使命 • 「収集・保存」「調査・研究」「普及・教育」 – 博物館とは「歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に 関する資料を収集し、保管(育成を含む。以下同 じ。)し、展示して教育的配慮の下に一般公衆の利 用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等 に資するために必要な事業を行い、あわせてこれ らの資料に関する調査研究をすることを目的とする 機関(博物館法)」 • CollectionとCommunication – 科博
  14. 14. 研究情報の加工 • 研究成果物としての「5万分の1 地質図幅」 – 地質図至上主義 – 目的に応じた表現方法の改善 – 研究者の情報へのこだわり.インタープリターが必要 • ガイドマップ – 一般人の認識:景観(地形)>地質 – わかりやすさと科学的な情報の正確さ – どのような地図が使いやすいのかまじめに検討され ていない.-今後の課題
  15. 15. 宮崎・笹田・吉岡(1996)真壁地域の地質.地質調査所
  16. 16. 高橋(2006)数値地質図「真岡」及び「土浦」地質編集図 (筑波山及び周辺地域の地質案内). 地質調査総合センター
  17. 17. 2007年地質標本館企画展「つくばの自然再発見」
  18. 18. 宮地・酒井(2008)筑波山地質ガイド.産総研地質調査総合センター
  19. 19. 地形・地質の立体表現方法の紹介 1 写真は機械が撮るものではなく 人間だ!                               ケルテース=アンドレ
  20. 20. 地形を理解するための鳥瞰図 • 衛星画像+鳥瞰図は,容易に入手可能 • 主題図,他のデータとの組み合わせ.そこに存在す る地形の成り立ちを解説 • 解説で見るポイントを示す • 北海道地図 勝部圭一さんと共同作業
  21. 21. 黒部川扇状地 海底地形を表現
  22. 22. 赤崩(赤石山脈) 白                朱     ← 地上開度 → 大                小
  23. 23. 地形・地質の立体表現方法の紹介 2 塩の辛さ,砂糖の甘さは学問では理解できな い.だが,なめてみればすぐ分かる.                      松下幸之助
  24. 24. 博物館における地形・地質(地層)の 表現方法 • 時空間的広がりをもち,かつ重層的な地形・地質 (地層)をどのようにみせるか. 1)展示 – Face to faceで解説 2)解説 – アナログモデル実験 – 展示物の三次元化
  25. 25. イベント「砂と遊ぼう」で 印象に残ったもの (n=340) 目代(2007)地質ニュース
  26. 26. 地質標本館における展示 • 岩石・鉱物・化石標本は豊富.地形をどのように見 せるか.
  27. 27. 三次元造形による地形模型の作製 • DEM→CADデータ→造型(スタイロフォームの切削) • シリコンでメス型を作成 • 石膏を用いて複製 • 産総研 芝原暁彦さん
  28. 28. 北海道地図 ジオシミュレーター • 特許取得済 • 防災科研や旭川市科学館に設置
  29. 29. ラピッドプロトタイプ技術の応用 • 光造形法-紫外線で硬化する液体樹脂を用い,立 体を造形.
  30. 30. 地形三次元模型作成の意義 • 訴求力の高さ(視覚,触覚) • 地形のイメージ形成(地形の理解に不可欠) • 観客の主体的な関与,考察 • 地図との対比による読図能力の訓練 • 直感的な情報の発信(災害情報など) • 模型による災害シミュレーション ・・・試行錯誤 • 視覚障害者向けの展示物の開発 – 部分的な情報の積み上げで全体像を理解
  31. 31. 災害教育における立体表現 • 立体視手法の活用 – 余色立体視,陰影図の立体視,偏光フィルターの使 用による二画像の投影など
  32. 32. サイエンスコミュニケーションとGIS 科学が無制限に発達するといふ事が困る.人間 の徳性といふものは,これに伴って,進歩しな いものだから.                      志賀直哉
  33. 33. 科学の普遍性と権力性 • 科学の進歩・発展=産業の発展.豊かな暮らし「科 学技術立国」 • 科学の巨大化と生活レベルとの乖離 • 科学と政治の問題.科学によって問うことはできる が,科学によって答えることのできない問題群 – 「トランスサイエンス」Weinberg (1972) 遺伝子組み換え作物,クローン技術, 政治 BSE,エネルギー問題(原子力), (社会の意 河川管理(ダム問題)・・・ 科学 志決定) トランスサイエンス
  34. 34. 科学と社会の関係 • 「第3期科学技術基本計画 第4章 社会・国民に支 持される科学技術」 – 科学技術が及ぼす倫理的・法的・社会的課題への責 任ある取組 – 科学技術に関する説明責任と情報発信の強化 – 科学技術に関する国民意識の醸成 – 国民の科学技術への主体的な参加の促進
  35. 35. 科学と市民の関係 欠如モデル 対話モデル 科学者 サ イ エ ン 教育者 ス 非 専 コ 専 門 ミ ュ 門 家 ニ 家 ケ ー タ 市民 ー 文脈モデル
  36. 36. 科学技術の社会的影響 • 市民にとっての科学 – リスクを生み出すもの – リスクコントロールの手法 • 評価:リスクアセスメント • 管理:リスクマネジメント • リスクコミュニケーション トップダウンの政策決定から 相互信頼型の政策決定へ(平川,2006) GISの寄与
  37. 37. 環境をいかに評価するか • 従来の環境アセスメントからの脱却 • 景観,自然環境とは何か? • コンセンサス会議 – 様々なステークホルダーによる – 十分な情報提供と十分な討論 – 行政との信頼関係 – 結果は政策に反映される
  38. 38. 環境NGOの取り組み • GISを利用した生物多様性の評価,ギャップ分析 – WWF南西諸島BPAマップ – 日本野鳥の会 IBA – CI 生物多様性ホットスポット – 自然保護協会 小笠原諸島のジオ-エコタイプ区分 • 生物多様性という概念+個別の地域のデータ+ GIS

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