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こどもを尊重したかかわりを求めて 
~抱っこ採血を実施してこどもを待つことで見えたこどもの力~ 
かなざきこどもクリニック渡部恵子
日本看護協会:小児看護領域の業務基準✐ 
1、説明と同意 
2、最小限の侵襲 
3、プライバシーの保護 
4、抑制と拘束 
5、意思の伝達 
6、家族からの分離の禁止 
7、教育・遊びの機会の保証 
8、保護者の責任※日本看護協会編;看護業務基...
プレパレーション・ディストラクションとは 
プレパレーション(心理的準備)とは 
⇒治療、処置、検査などによって生じる可能性のあるこども 
の不安や恐怖を最小限化し、こどもの心の準備を整えるこ 
と 
ディストラクションとは 
⇒治療、処置、検...
<目的✐> 
抱っこ採血法とネット採血法との比較を行い、抱っこ 
採血法の有用性および利点の研究調査 
<方法✐> 
①こども・保護者に採血方法の選択してもらう 
(メリット・デメリットを説明する) 
②採血の必要性の説明を行う 
(発達段階に...
6か月男児
2歳女児
3歳男児
50 
45 
40 
35 
30 
25 
20 
15 
10 
5 
0 
27 
年齢別抱っこ採血処置件数 
49 
44 45 
28 
20 17 
0歳1歳2歳3歳4歳5歳6歳以上
採血方法別溶血率 
抱っこ採血ネット採血 
溶血あり 
3% 
溶血なし 
97% 
溶血あり 
7% 
溶血なし 
93%
アンケート調査結果 
採血時に同室されてどうでしたか? 選択した方法はよかったですか? 
良いどちらでもない悪い 
1% 
5% 
94% 
良いどちらでもない悪い 
2% 
98%
アンケート調査結果:今後もその方法でやってみたいか? 
84% 
14% 2% 
やってみたい 
どちらでもない 
やりたくない 
無回答
アンケート調査;保護者の感想 
65 
52 
34 
4 
4 
4 
1 
1 
2 
2 
2 
3 
23 
1 
0 10 20 30 40 50 60 70 
納得してできて良かった 
ディストラクションがよかった 
ネットのほうが...
方法別採血所要時間 
抱っこ採血ネット採血 
11 
16 
8 
11分以上 
6分~10分 
以内 
5分以内 
0 10 20 
100 
116 
14 
0 50 100 150 
11分以上 
6分~10 
分以内 
5分以内
10 
9 
8 
7 
6 
5 
4 
3 
2 
1 
0 
4 
1 
月別0歳児抱っこ採血数変化 
ネット採血だっこ採血 
6 
2 
2 
8 
1 
9 
0 
7 
3月4月5月6月7月
0歳児採血方法別穿刺回数 
抱っこ採血 
25 
20 
15 
10 
5 
0 
24 
3 
0 
1回2回3回以上 
ネット採血 
14 
12 
10 
8 
6 
4 
2 
0 
13 
5 
1 
1回2回3回以上
0歳児採血方法別溶血率 
抱っこ採血 
あり 
7% 
なし 
93% 
ネット採血 
あり 
11% 
なし 
89%
まとめ① 
抱っこ採血とネット採血を比較して・・・ 
・抱っこ採血の別処置件数は1~3歳にピークがあった 
・溶血率は抱っこ採血のほうが低かった 
・採血所要時間は抱っこ採血のほうが短時間であった 
・0歳児においても穿刺回数、溶血率共に抱っこ...
①こどもの「乗り越える力」を引き出せた 
②看護者との信頼関係の構築を導いた 
③多くのこどもたちが発達段階に応じた発達課題を獲 
得することができた 
④スタッフの心境・行動変化がみられ、チーム力の向上 
につながった 
まとめ② 
・こども...
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こどもを尊重したかかわりを求めて~抱っこ採血を実施してこどもを待つことで見えたこどもの力~

はじめに 
国連が1989年に「児童権利条約」を採択し、その後日本も権利条約を批准した。看護においては1999年に日本看護協会より小児看護領域の業務基準が提示され、「こどももひとりの人間として尊重し看護にあたる」ことが明確になった。(スライド2)
しかし、多忙な診療業務の中で、病気や処置の説明が保護者中心になることが多く、また採血・点滴時には母子分離が通常化していた。その理由として、医療の無謬性や処置の能率化があげられる。当院ではこどもを保護者から預かりネットで固定し採血・点滴を行っていた。しかしこの方法は安全性を重視しているが、保護者からの分離により分離不安や恐怖心を招き、号泣する乳幼児が多くいた。力いっぱい抵抗する児を抑えて行う採血・点滴に日常から疑問を感じてはいたが、子どもを尊重したかかわりを現場で実際に行うにはどうすればよいのかという戸惑いもあった。
そんな時に、抱っこ採血が行われていることを知り、当院でも点滴・採血時に母子分離しない抱っこ採血で、少しでも苦痛を緩和し安心感を与えられるように児の発達段階にあったプレパレーション・ディストラクションも合わせて取り組むことにした。(スライド3)
しかし、スタッフの中には保護者の前で行う採血への不安や、多忙時には午前診で100人を超える受診者がいる中で、採血に時間を要し、他の患者さんへのかかわりが置き去りになるのではないかとの懸念の声もあった。
そこで、従来の採血法と抱っこ採血を以下の項目で比較検討した。項目の内容はこども・保護者の反応、採血所要時間、採血の成功率および溶血率である。
また、実施した結果、0歳児の点滴・採血時において、保護者がネット採血を選択する方が多かったこと、疑問を感じたこと、採血さえも難しい0歳児も抱っこ採血で行ってみてどのような結果が得られたかについても報告する。

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こどもを尊重したかかわりを求めて~抱っこ採血を実施してこどもを待つことで見えたこどもの力~

  1. 1. こどもを尊重したかかわりを求めて ~抱っこ採血を実施してこどもを待つことで見えたこどもの力~ かなざきこどもクリニック渡部恵子
  2. 2. 日本看護協会:小児看護領域の業務基準✐ 1、説明と同意 2、最小限の侵襲 3、プライバシーの保護 4、抑制と拘束 5、意思の伝達 6、家族からの分離の禁止 7、教育・遊びの機会の保証 8、保護者の責任※日本看護協会編;看護業務基準集2007年改訂版 9、平等な医療を受ける日本看護協会出版会
  3. 3. プレパレーション・ディストラクションとは プレパレーション(心理的準備)とは ⇒治療、処置、検査などによって生じる可能性のあるこども の不安や恐怖を最小限化し、こどもの心の準備を整えるこ と ディストラクションとは ⇒治療、処置、検査の際に、おもちゃなどの媒体や音楽、コ ミュニケーション、人的環境を活用して子どもの意識を意図的 にそらしたり気をまぎらわせ、生じる可能性のある苦痛を最 小限化すること
  4. 4. <目的✐> 抱っこ採血法とネット採血法との比較を行い、抱っこ 採血法の有用性および利点の研究調査 <方法✐> ①こども・保護者に採血方法の選択してもらう (メリット・デメリットを説明する) ②採血の必要性の説明を行う (発達段階に合わせ言語と視覚的教材を用いる) ③任意のアンケート調査を行う ④ノートに記録する (児の様子、採血所要時間、溶血の有無)
  5. 5. 6か月男児
  6. 6. 2歳女児
  7. 7. 3歳男児
  8. 8. 50 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 27 年齢別抱っこ採血処置件数 49 44 45 28 20 17 0歳1歳2歳3歳4歳5歳6歳以上
  9. 9. 採血方法別溶血率 抱っこ採血ネット採血 溶血あり 3% 溶血なし 97% 溶血あり 7% 溶血なし 93%
  10. 10. アンケート調査結果 採血時に同室されてどうでしたか? 選択した方法はよかったですか? 良いどちらでもない悪い 1% 5% 94% 良いどちらでもない悪い 2% 98%
  11. 11. アンケート調査結果:今後もその方法でやってみたいか? 84% 14% 2% やってみたい どちらでもない やりたくない 無回答
  12. 12. アンケート調査;保護者の感想 65 52 34 4 4 4 1 1 2 2 2 3 23 1 0 10 20 30 40 50 60 70 納得してできて良かった ディストラクションがよかった ネットのほうが安全 看護師の方の姿がよかった 子どもの成長を感じた 泣かずにできた 恐怖心が減る こどもがリラックスできた 見ているとかわいそう 一緒に頑張れた 親はいないほうがよい 採血の場を共有できてよかった こどもの頑張りが見れる 親がついていることで子どもは安心する
  13. 13. 方法別採血所要時間 抱っこ採血ネット採血 11 16 8 11分以上 6分~10分 以内 5分以内 0 10 20 100 116 14 0 50 100 150 11分以上 6分~10 分以内 5分以内
  14. 14. 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 4 1 月別0歳児抱っこ採血数変化 ネット採血だっこ採血 6 2 2 8 1 9 0 7 3月4月5月6月7月
  15. 15. 0歳児採血方法別穿刺回数 抱っこ採血 25 20 15 10 5 0 24 3 0 1回2回3回以上 ネット採血 14 12 10 8 6 4 2 0 13 5 1 1回2回3回以上
  16. 16. 0歳児採血方法別溶血率 抱っこ採血 あり 7% なし 93% ネット採血 あり 11% なし 89%
  17. 17. まとめ① 抱っこ採血とネット採血を比較して・・・ ・抱っこ採血の別処置件数は1~3歳にピークがあった ・溶血率は抱っこ採血のほうが低かった ・採血所要時間は抱っこ採血のほうが短時間であった ・0歳児においても穿刺回数、溶血率共に抱っこ採血のほう が少なかった ・保護者のアンケート調査からも、抱っこ採血への好評価が 得られた プレパレーションを行うことでこどもの心の準備ができ、信頼 する保護者に抱っこされることで、安心・リラックスできた
  18. 18. ①こどもの「乗り越える力」を引き出せた ②看護者との信頼関係の構築を導いた ③多くのこどもたちが発達段階に応じた発達課題を獲 得することができた ④スタッフの心境・行動変化がみられ、チーム力の向上 につながった まとめ② ・こどもの心の準備ができるまで十分待つことで・・・

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