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6.
プロトコル作成
● PRISMA-Pに準じた形でプロトコルを整理
● Preferred Reporting Items for Systematic Review and Meta-Analysis Protocols
( Moher et al., 2015).
● もともとは医学研究におけるSystematic Reviewのガイドラインとして策定。
● ⼼理学系のガイドラインは必要か︖
● APA manual (7th edition)にもガイドライン的なものがあるが、⼈気はない。
● ⾃分たちでプロトコルを決めてからPRISMA-Pを⾒たら、ほぼ全て該当していた。
● 必要なのはCertaintyの評価ガイドラインでは︖
● GRADE (Grading of Recommendations, Assessment, Development and
Evaluations).
● GRADE has four levels of evidence – also known as certainty in evidence or
quality of evidence: very low, low, moderate, and high
(https://bestpractice.bmj.com/)
19.
臨床⼼理学系データの場合はオープンデータが難しくなることがあり
ます。この点ではなかなかなじまないので⼆次分析も困難⽇と思いま
した。プレレジポスターは、臨床系の⼼理学(量的研究、質的研究)
でもあればいいですね。コメントで失礼しました。素晴らしいシンポ
の議論をありがとうございます。
l 有難うございます。研究アプローチ(質的・量的)に関わらず、⼀定の投資をしてしまう
前に、研究室外の⼈からも意⾒をもらえる場が設けられたら良いと思います。最近では、
お⾦を払って⾃分の研究にcriticalなコメントをしてもらうという試み(Red team)も⾏
われています。「やってしまう前の投資」を考えてみる必要があると思います。
Ø Leonid, L. D. T. (n.d.). The Red Team Challenge (Part 3): Is it Feasible in Practice? Retrieved
September 14, 2020, from http://daniellakens.blogspot.com/2020/07/the-red-team-
challenge-part-3-is-it.html
l 事前登録などは、より広くは研究の透明性の問題であると考えています。⼼理学者が⼈間
の認知(思考、記憶)に歪みがあると主張するなら、⼈間である⼼理学者が⾏う”科学的
研究”には、そうした歪みを取り除く仕組みが必要です。そして、仕組みを考える上での
基本的な発想が透明性の確保だと考えています。
20.
平⽯先⽣・中村先⽣︓ プレレジポスターは、とても価値的な場であ
ると思う⼀⽅で、現在申請書等で学会発表が業績の⼀つに含まれてい
る現状を踏まえると、研究・解析まで⾏った学会発表と研究デザイン
までの学会発表の業績が同⼀に評価されるのはアンフェアーだと思う
のですが、こちらの点どのように切り分けができるのかについて伺い
たいです。
l 学会発表にせよ、論⽂にせよ、タイトルにそうした情報を含めることを
ルール化する(少なくともガイドラインで明⽰する)のが良いのではな
いかと考えています。
l 例えば、医学分野で系統的レビュー&メタ分析のガイドラインとして提
唱されたPRISMA (Preferred Reporting Items for Systematic
Reviews and Meta-Analyses)では、タイトルに systematic review,
meta-analysis という⽂⾔を含めることを推奨しています。
l https://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.100
0100
l 同様にプレレジポスターについては「事前登録」といった⽂⾔を含める
ことを、学会側として要求するのが良いのではないでしょか。
21.
⼼理学って、分野が⼀丸となって問題視している
「ヒルベルト問題」みたいなものがほとんどないと
思うのですが、その現状で現実的な「分業」のあり
⽅についてご意⾒を伺いたいです。
l 平⽯個⼈としては、時代はもは「事前登録やる、やらない︖」な
どという時期は過ぎていて、⼼理学におけるヒルベルト問題の設
定、もしくは強い理論の確⽴という所に来ているのではないかと
考えています。
l https://twitter.com/chbergma/status/928960816589746182
l 「強い理論」については、池⽥・平⽯(2016)をご覧ください。
l 池⽥功毅, & 平⽯界. (2016). ⼼理学における再現可能性危機︓問題の構
造と解決策. ⼼理学評論, 59(1), 3–14.
https://doi.org/10.24602/sjpr.59.1_3
22.
プレレジポスター、ぜひ発表してみたいと思いつつ、プレ
レジポスターで投稿された研究計画と同じ研究が他著者に
よって論⽂に掲載されるという可能性もあり、少し警戒す
る⼈もいるかもしれない…と思ってしまうところがありま
す。
l プレレジポスターとはつまり研究計画、アイディアの事前登録を学
会発表という形で⾏うわけですから、アイディアがパクられる危険
性は、むしろ低下するのではないかと思います。
l 実際、密室で⾏われている論⽂査読を通じてアイディアがパクられ
たという訴えは(その真偽はともかく)、時に⽿にするところです。
プレレジポスターによって透明性が⾼まることで、むしろunfairな
ことは減ると考えています。
24.
学会発表論⽂集⽤の注意書きに「平均値、SD
はできる限り報告してください」と⼀⾔ある
だけで、おそらく報告がぐんと増える気がし
ます。
l そうですね。平均などが該当しないデータ(名義尺度)
などもあるでしょうから、代表値、散布度の報告を求め
ると良いのでしょう。賛成です。
25.
@平⽯先⽣・中村先⽣︓プレレジ・ポスターというのは有
益なアイデアだと思いました。ただ、学会発表は年に⼀度、
申し込んでから数か⽉後に発表という現在のスケジュール
感から考えると、業績を早く築かなければならない若⼿が
利⽤するのには困難があるようにも思えます。このあたり
をどのように解消すればよいでしょうか︖
l これは⼤会を開催する側の問題ですね。プレレジポスタ
ーについては、分野と⼤まかなテーマだけで申し込める
ようにするのが良いのではないでしょうか。つまり発表
する内容は、その時点での最新の計画ということです。
l ポスターを⾒る側としても、会場に⾏ってみるまでどん
なアイディアが陳列されているか予想がつかず楽しいの
ではないかと。
26.
コーディング作業しやすかった論⽂集抄録は、具体
的にどのようなものでしょうか︖序論や考察は少な
めで、図も少なく数値が詳細に書かれてあるもので
しょうか︖研究内容のわかりやすさ、抄録としての
読みやすさとは両⽴しますか︖
l 仮説が明確に述べられていることが鍵かと思います。ここで「明確」と⾔ってい
るのは、⾃分たちがどこまで具体的な予測を持っているのか、もしくは持ってい
ないのかを、著者が明確に述べているということです。例えばAとBという条件
によって⽬的変数が影響を受けると⾔う仮説について、A > B なのか A < B な
のかは予測できていない(⽅向性を持った予測がない)時に、「⽅向性を持った
予測はない」と明確に述べてあることが重要です。(平⽯)
l 仮説に対応する検証的分析と後から追加された探索的な分析が明確に分けられて
いるものがコーディングしやすかったです。反対に、両者が明確に分かれていな
いものは、どの分析が仮説に対応するもので、どの分析が探索的に⾏われたもの
なのかが分かりづらかったです。(中村)
27.
科学としてあるべき姿を探究する姿勢は⼤変共感と賛同をするもの
ですが、⼿続きやルールばかりが増えて、学部⽣などが研究の魅⼒
に気づく前にしんどさを感じてしまい、脱落していくことを危惧し
ます。将来的には、初学者向けのtodoリスト的なまとめられたマ
ニュアル的なものが公開されると嬉しいですね。
l 科学とは⼿続きやルールを定めることで、コミュニティで協⼒して知識を積み
上げる営みであると考えます。そのことの魅⼒をこそ学部⽣に伝えるべきでは
ないでしょうか。安易な⼿続きにもとづく「研究の魅⼒」なるものだけを学⽣
に味わわせるのであれば、科学リテラシーを社会に求めることなど、出来よう
はずもないと考えます。
l 初学者向けの to do リスト作成には⼤賛成です。その前段階として、⼼理学
教育で何を教えなければならないのか、⾒直しが必要です。例えば三浦先⽣の
書籍や、Beth Morling先⽣の論⽂が参考になる(今後の標準とならねばなら
ない)と考えています。
p 「なるほど︕ ⼼理学研究法」 三浦⿇⼦ 北⼤路書房
http://www.kitaohji.com/topics/topi_basic.html
p Morling, B., & Calin-Jageman, R. J. (2020). What Psychology Teachers Should
Know About Open Science and the New Statistics. Teaching of Psychology , 47(2),
169–179. https://doi.org/10.1177/0098628320901372
28.
⼤会発表論⽂の重要性もわかりますし,仮説など明⽰でき
ればいいとも思うのですが,⼀⽅で「字数制限のため,必
要事項さえも⼗全に書ききれない」ということはあると思
います。データ公開も理想的ではありますが,その分,学
会デビューの⼈を中⼼に負担は増えるのかなと。科学性の
担保と発表負担のバランスについては,どうお考えでしょ
うか︖
l 何らかのデータをもって研究報告を⾏うのであれば、報告内容のオ
ープン化に⼀定の責任を負うということを、学会発表を⾏うレベル
の学⽣には求めて良いのではないかと考えます。これまで⾃分が関
わってきた学⽣たちを思い返せば、学会発表できるレベルの学⽣な
ら、その程度のことには、きちんとアジャストできると思います。
l そして、それより少し⼿前の学⽣には、プレレジポスターという形
で学会デビューしてもらうのが、将来の研究者を育てることを考え
ると、良いのではないかと思っています。
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