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20130426 慶応大学での講義

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20130426 慶応大学での講義

  1. 1. 証券市場におけるICTの活用について日本取引所グループ東京証券取引所 山藤 敦史 ・ 早川 聡
  2. 2. 自己紹介(山藤)• 1995年 神戸大学 経済学部卒業• 1995年 東京証券取引所入社デリバティブ市場の売買監理・企画売買審査(不公正取引の審査)営業(デリバティブ・株式)• 1997年-1999年 一橋大学企業戦略研究科(MBA in finance取得)• バックグラウンドは文系• 業務で必要だったため、ファイナンス(金融工学)を学ぶ• 海外製の取引システム導入に携わった経験や、海外の顧客対応の経験から技術的な要件のトレンドに触れる• 現職は日本株営業担当© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 2
  3. 3. 自己紹介(早川)• 2001- 学生時代– 筑波大学・同大学院にて、システム・情報工学を専攻– 授業よりロボコン(ラジコンじゃない方)• 2007- 東証入社後– 売買システム「arrowhead」の開発チームにて、マッチングエンジンや、テストの企画等を取引所側から担当(3年間)– 2010より現職:デリバティブの制度・企画を担当(3年間)– 本年2月より大阪証券取引所でも同様の部門を兼務– この4月から入社7年目、東証・大証のシステム統合に制度側から参画• その他– 妻と娘(ちょうど0歳3カ月)– 海釣り(会社に釣り部があります)、夏山登山(日帰り)、マイコンいじり© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 3
  4. 4. 目次© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 4証券市場とその役割取引所について取引所×ICT金融工学的アプローチ企業におけるシステム開発
  5. 5. © 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 5証券市場とその役割取引所について証券所×ICT金融工学的アプローチ企業におけるシステム開発
  6. 6. 証券って何だろう?• 証券の売買– 商店街で夕食の材料に野菜を買う– 証券会社で老後の備えにA社株を買う• そもそもA社株はどこから来たのか?– A社は車の新しい工場を建てるために、新株を発行して資金調達を行う。– 思った以上に車が売れたので、配当を出す– 銀行借入じゃないので、返さなくてよい。利子も払わなくてよい。• 投資家はA社株で何を得るのか?– 値上がり後の売却で差益 ・・・ 紙切れになる可能性もある– 配当による収入 ・・・ 全く配当が出ないケースもある– 株主として意見を言う ・・・ 経営に参画する(トヨタを応援する)⇒ リスクを取ってリターンを得る + 社会の発展に寄与する© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 6違いは??
  7. 7. 証券市場入門• 発行市場– 企業が投資家から資金調達を行う市場。投資家は出資の証明としての証券を持ち続けても良いし、流通市場で換金しても良い。• 流通市場– 証券を売買する市場。いつでも流通市場で換金できる事が、発行市場でのリスク引受能力を支える。© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 7証券会社ディーリングブローカレッジ証券流通市場売り 買い値段1001円1000円999円1500株800株1300株証券発行市場機関投資家年金基金 生保・損保 投信・投資顧問 ヘッジファンド銀行証券会社 引受資金証券資金証券証券資金資金運用益等資金運用益等自己売買業者証券の売買個人企業
  8. 8. 証券市場の意義・役割• 富の移転機能– 「技術はあるけどお金はない」・「お金はあるけど技術はない」→お金と技術を交換すればいいんじゃない?– パトロン方式…お金持ちが出資。損得より人間関係?出資判断は不合理。– 銀行…ビジネスライクに。出資判断は合理的。– 証券市場…資金の出し手を不特定多数に。出資の民主化。• リスクの移転機能– 「今の価格は過大評価。リスクヘッジしたい。」・「今の価格は過小評価。リスクを取りたい」– 日々の証券取引は、リスク見積もりの評価の差を交換– 「誰もそんな高尚な理由では取引していない」。利己的な行為の産物として社会全体のリスク見積もりが生み出される不思議• 電化製品や食料品の取引との違い……実物が存在しない。ではソフトウェアは?サービス業は?• 社会は取引で成り立っている……就職活動も能力の移転。© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 8
  9. 9. 商品の多様化• 金融商品は、特定のリスクを取り出して、再構築(リパッケージ)したもので、再構築の仕組みの違いにより、証券・先物・オプション・スワップ等が産み出されてきた。• 証券市場は、これらの金融商品を取引して、リスクをヘッジしたい人からリスクを引き受けられる人に移転する役割を果たしている。• 金融商品の売買情報はリスク評価の情報として活用されている。• なお、保険もリスクを再構築し証券に記載したものだが、契約者個人のリスクであるため、再売買市場が馴染みにくい(再保険によるリスク移転はあり)© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 9企業業績の変動リスクの種類金利の変動株式債券不動産賃料の変動 REIT倒産 CDS契約者の長生き 生命保険金価格の変動 金先物契約者の交通事故 損害保険証券 先物 オプション スワップ株価 株式先物 株式OPエクイティスワップ金OPリパッケージの方法ETF金利先物 金利OP 金利スワップ
  10. 10. © 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 10証券市場とその役割取引所について取引所×ICT金融工学的アプローチ企業におけるシステム開発
  11. 11. 取引所ってどんなところ?© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 11東京証券取引所
  12. 12. 取引所ってどんなところ?© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 12日本取引所(東京証券取引所)
  13. 13. 取引所ってどんなところ?© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 13日本取引所(東京証券取引所)
  14. 14. 取引所の仕事• 取引所の役割・仕事– 取引所(証券を売買をする場)の運営• 商品ラインナップの拡充 (個別株式や金融派生商品などの上場)• 手順やルールの整備 (使いやすい環境、統一ルールの構築)• 取引インフラの構築 (安定した取引システムの提供)• 不正の監視、質の確保 (安心して取引を行うことができる市場の維持)– 取引に係るサービスの提供• 価格情報・データ、その他各種サービスの提供© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 14
  15. 15. どうやって売買しているの?• オークションと言うと・・・⇒ ちょっと違います。© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 15出典:①「競売」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)②「バナナの叩き売り」『北九州市ホームページ』(http://www.city.kitakyushu.lg.jp/)2013年4月4日16時(日本時間)現在での最新版を取得。②バナナの叩き売り①築地の魚市場③インターネットオークションYahoo!オークション、ebay、・・・
  16. 16. どうやって売買しているの?• 「板」と呼ばれる、注文控えによって、買い手・売り手双方が同時に価格を提示する連続ダブルオークション(ザラバ)方式© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 1610610520301041035080102120201009990609897 20040300250120110210280200201704101,25040,350 OVER成行売数量売累計 買数量値段 買累計2,590 68,520UNDER101
  17. 17. 現代の証券取引© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 17証券会社のコンピュータ投資家が利用する取引アプリケーション取引所が運用するマッチングエンジン出典:①「株touch:特徴」『松井証券』(http://www.matsui.co.jp/)2013年4月4日16時(日本時間)現在での最新版を取得。①
  18. 18. © 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 18証券市場とその役割取引所について取引所×ICT金融工学的アプローチ企業におけるシステム開発
  19. 19. 証券取引市場を取り巻く環境変化• 2000年代に大きな進展を遂げた証券取引の電子化• 情報取得、注文執行と、処理の自動化が進み、ついに投資判断の領域まで自動化• 投資サイクルがミリセカンド(1秒の千分の1)レベルの投資家層が台頭(HFT: High Frequency Trading・・・裁定取引やマーケットメイクを行う投資家)• 必要な情報、ITインフラへの要求水準も変容© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 19投資判断注文執行情報取得株価ニュース企業情報政治経済動買う?売る?何円で?何株?いつ?市場に注文発注必ずしも望む価格で成立するとは限らない1日~数ヶ月↓数ミリ秒~秒
  20. 20. 高速化のカギ• 従来から高速売買志向のディーラー/トレーダーは一定割合で存在していたが、物理的な人間の反応速度や、発注端末を叩く速度を超える事は出来なかった。• 処理の一部を取引アプリケーションに移す事により、高速化が進展。• 高速売買戦略の中での人間の役割は、取引戦略のアプリへの落とし込み、戦略生成に重要なパラメータの日々の調整、リスク管理へと変化• 高速化のポイントは、①取引アプリケーションの高速化、②ネットワークレイテンシーの高速化、③取引所マッチングエンジンの高速化© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 20注文発注約定通知・相場情報 注文の板登録 付合せ処理 通知作成 相場情報作成 相場情報取得・解析 取引戦略生成 発注処理 ポジション管理 板の状況を目視 投資判断 端末から発注 ポジション管理注文発注約定通知・相場情報 アルゴリズムの開発 パラメータの調整 リスク管理① ② ③
  21. 21. 投資スタイルと投資情報の関係• 長期投資家は企業業績や政治経済の動向を分析しながら投資。投資期間が短期になるに従い、株価の推移・売買高・売買注文状況等のミクロ情報が重要となる。• また投資期間が短期になるに従い、データの更新頻度は短くなり、処理すべきデータ量は増加する。© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 21板情報売り 買い値段1002円1001円1000円999円998円1500株800株1000株1300株500株成行株価長期投資家(主に機関投資家と個人の一部)短期投資家(主にディーラーと個人の一部)超短期投資家(裁定業者/HFT/マーケットメイカー等)政治経済企業業績株価市場統計板情報○ ○ ○△ △ ○○○ ○※※ ○ ○マクロ ⇔ ミクロ少 少 中 多 激データの性質更新頻度データ量月 月 日 分 ms※ニュースに反応するNews Algoが出現。Thomson ReutersはMachine readableなフォーマットでニュースを流すサービスを開始
  22. 22. 取引市場の多様化• どうしたら証券市場の株価が適正な評価に近づくか?– 全ての投資家の注文を1つの取引場所で競争売買させる(市場集中義務) 。– 市場独占の弊害を解決するため、複数の取引所を設立する。ただし、全ての投資家注文が競争売買されるよう、最良市場に注文回送される(競争と最良執行の両立を目指す) 。– 注文回送や複数市場情報の比較にIT技術・インフラの進展は大きく貢献。しかし、同時にトラフィックの増大を生む。– 米国では40以上の市場が乱立するなど弊害が指摘され始めている(市場分断)。© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 22A株式会社の注文@X取引所売り 買い値段1002円1001円1000円999円998円1500株800株1300株500株成行A株式会社の注文@Y取引所売り 買い値段1002円1001円1000円999円998円900株400株300株成行500株X+Y売り 買い値段1002円1001円1000円999円998円2100株1700株800株成行500株800株X取引所とY取引所は、投資家注文を獲得するため競争注文回送が投資家の注文の最良執行を確保
  23. 23. 増え続けるトラフィック• 日本株式市場:注文件数2000万件/日が視野に。© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 230510152025百万件2010 2011 2012東京証券取引所 株式市場の総注文件数の推移
  24. 24. 実はICTの先端• 電子取引のスピード– 取引は電子化・自動化され、コンピュータ上で行われる• 1件の取引注文を処理するのに要する時間は百マイクロ秒~数ミリ秒• マシンガンの打ち合い・・・よりも速い。(分間1,000発 vs 秒間1,000件)• Twitter 33,388 TPS・・・よりも桁違いに多い 6.65*10^6 MPS(全米気配情報)© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 24出典:「Celebrating 2013 in the global town square」 『Twitter Blog』(http://blog.twitter.com/ ) 2013年4月4日16時(日本時間)現在での最新版を取得。
  25. 25. 実はICTの先端• Twitterの秒間ピークの流量(メタデータ・ペイロード含まず)– 1 Tweet = 140 UTF Characters = 280 Bytes– 33,388 TPS = 280 x 33,388 x 8 ≒ 75 Mbps• JPXの相場報道システム(FLEX Full)の流量制御値– 1マルチキャストグループ(MCG)あたり、平均 17,432 Bytes/50msec– JPXの現物株式のみで31MCG– 31 x 17,432 / 50 x 1000 x 8≒ 86.5 Mbps・・・ 日本の株式市場は毎日が“あけおめ状態”さらに、米国オプション市場では、市場情報が2013年央に1200万件/秒、必要帯域3Gbps、1日264億件に到達と予想。(OPRA:Options Price Reporting Authority 2012年1月公表)© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 25
  26. 26. 実はICTの最先端• Time is Money– コンピュータ間の通信に要する時間を徹底的にそぎ落とす競争• arrowhead構築のためにミドルウェアを新規開発• ICTの研究室を持つ取引所・・・ベンダーに依存せず最先端ハードを使う• データベースもメモリ上に配置・・・arrowheadではメインメモリが10.6TB(稼働時)• 金融では信頼性が命なのに、TCPではなくUDP• 時刻同期の精度向上のために・・・GPSアンテナをデータセンターに立てる– NTP(Network Time Protocol)からPTP(Precision Time Protocol)へ• ソフトウェア処理からハード処理へ・・・FPGAの活用(CPUオフロード)• 光ファイバーよりも速く・・・直線距離で通信できる無線を利用(電波塔建設)• Race to zero– 各社の取引システムはトップシークレット• データセンター内でもサーバ・ルーター等のメーカー・機種が分らないように、幕を張って隠している。• 取引所システムと各社のシステム間のケーブル長も等しい長さに。© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 26
  27. 27. 実はICTの最先端• arrowhead導入時に開発したミドルウェア Primesoft Server– メモリ上のデータへマイクロ秒レベルで超高速アクセスすることにより、高いレスポンス性能とスループット性能を実現– アプリケーション間は、メモリキュー(ディスクレス)による非同期連携– 業務を継続しながら、冗長化を行い、リカバリー時もディスクI/Oを排除– 3ノードによる冗長化により、99.999%の可用性を達成© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 27出典: 富士通
  28. 28. 実はICTの最先端• 実際に利用されている通信プロトコル– Mold UDP• 価格情報の配信など、1対多の高頻度通信のためのプロトコル• UDP層の上に、専用のヘッダーを付けて、受信者側でPacket Lostを検出できる仕組みとなっている。• 基本的には、UDPマルチキャストを用いて送信するが、抜けを検出した場合の再送要求への返答にはUDPユニキャストが用いられる。© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 28UDPHeader 8 bytesSender PortN 2 bytesReciver PortN 2 bytesLengthN 2 bytesCheck SumN 2 bytesMessage BlockMessage DataAN *** bytesHeader 16 bytesSessionAN 10 bytesSequence NumberN 4 bytesMessage CountN 2 bytesMessage BlockMessage LengthN 2 bytesMessage DataAN *** bytesMold UDP出典: Nasdaq OMX
  29. 29. 実はICTの最先端© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 29Chicago - New York・ Spread Networks 社のDark Fiber Serviceroundtrip latency : 12.29msec (825mile * 2)・ NeXXCom Wireless 社のWireless Serviceroundtrip latency : 9.88msec (760mile * 2)・ Speed of Lightroundtrip latency : 7.84msec (730mile * 2)出典:『McKay Brothers 』(http://www.mckay-brothers.com/ ), 『Spread Networks 』( http://www.spreadnetworks.com/ )『Cielo Networks 』(http://www.cielonetworks.com/ ), 『NeXXCom Wireless 』( http://www.nexxcomwireless.com/ )2013年4月4日16時(日本時間)現在での最新版を取得。
  30. 30. 証券業界におけるシステム高速化等の特徴• バッチ処理よりもオンライン(トランザクション)処理に比重• (ゆえに)ThroughputやBandwidthよりLatencyを最重視– 最初にタッチするにためには??– 同じ40GbpsでもEthernetではなくInfinibandが選ばれる– 業務で使うにはLow Jitterであることも大切• 高いAvailability・Reliabilityが求められる– 高速化のためにIn Memoryにする一方、3重化によって99.999%の可用性– TCPの代わりにReliable UDP– 世界トップクラスの堅牢なファシリティ・耐震性を持ったデータセンター– テロ対策・大規模災害による同時被災回避の観点でバックアップ拠点を用意• 顧客を守る・取引所を守るという発想– 限界が来る前に流量を制御するPacket/Traffic Shaping– 出力を増やさないために、入力を絞るという発想– 顧客のIT投資の回数を抑えるような計画・アーキテクチャ© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 30
  31. 31. 高速・高頻度取引で活用される技術の例• In-Memory Database– 最近では、永続化の観点からあえてSSD(Fusion-IO)を使う例も• LDMA/RDMA– とにかく無駄なコピー回数を減らす(ホップ数の削減)• Many Core CPU– 複数のサーバーに機能分散させるのではなく、同一ノード内に入れる• FPGAなどを利用したOffload Engine– CPU負荷を下げて、返せるものは特殊なNIC内で返す• GPGPUの利用による高速プライシング等© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 31出典:『Fusion-io 』(http://www.fusionio.jp/) , 『BittWare 』(http://www.bittware.com/ )2013年4月4日16時(日本時間)現在での最新版を取得。
  32. 32. 求められるシステム障害対策• 頻発する証券取引所のシステム障害– 2012.03.23 BATS 自社IPO時にシステム障害– 2012.05.19 NASDAQ Facebook株のIPO障害– 2012.11.12 NYSEで216銘柄の取引停止– 2013.03.04 OSEでFXを除く全商品の売買停止• 証券会社・投資家側のシステム障害– 2012.08.02 NYSEにおいてKnight Capitalが誤発注により70億ドルの損失– 2012.10.03 NASDAQ Kraft Foods株が1分間で30%急騰• 2012.10.02 SECのRoundtableで議論– NASAでもシステム障害は起きる:障害を見越した対策© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 32
  33. 33. © 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 33証券市場とその役割取引所について取引所×ICT金融工学的アプローチ企業におけるシステム開発
  34. 34. 金融工学(Financial Engineering)• 企業・商品・プロジェクト等あらゆる資産評価/価値評価を扱う学問分野としての‘ファイナンス’の中の、技術的な問題解決手法にフォーカスしたものが‘金融工学‘(人により定義が違うので注意)• 冷戦終結後に新たな仕事先を求めたロケット技術者がウォール街に流れ込んで発展。現在も、経済学者、数学者、物理学者、工学者など幅広い分野の学者達が自分の専門分野を活かして研究を進めており、実学的色彩も強いのも特徴。• 例えばノーベル経済学賞の受賞により金融工学の名を上げたブラックショールズ式だが、オプション理論価格の求め方としては数値解析的手法やシミュレーションによるものまで多様なアプローチが試されている。© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 34オプション価格
  35. 35. 異常パターンの検出• 証券市場では異常パターンの検出ニーズが常に存在し、伝統的には統計学により処理されてきた。• その背景には、人間の頭では処理できない膨大な情報量とリアルタイム性へのニーズ。• 端末で売買する個人からHFTまで幅広い投資家、ブローカー、取引所までほとんど全ての関係者にとって重要。© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 35⇒2000銘柄以上も同時に見られる人間はいない⇒自動検出の仕組みが必須⇒株価の確率分布は正規分布?⇒売買高の確率分布の特徴は?⇒個別銘柄でのみ起きている現象であれば異常だが、市場全体で起きていれば異常とは言えない(自動検出しても全銘柄が該当)⇒毎日1000件該当するような検出基準は役に立たない
  36. 36. リスク管理• 証券市場でリスク管理の対象となるのは、保有資産価値が下落する事で発生する含み損失• 含み損失に備えて資金確保をしておいたり、一定の水準に到達した場合にポジション縮小を行うルールを定める(VaR: Value at Riskやストレステスト)• 技術的な問題としては、保有資産の従う確率分布の定義の難しさ、ポートフォリオ構成銘柄間の相関の処理等がある。• また、デフォルトリスクに影響を受ける証券化商品も増えているが、そもそも発生確率が低くデータが少ないためリスク見積もりが難しいといった問題もある…等々© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 36• 統計的にX%の確率で起こり得る損失額をリスクとする• デルタ法/ヒストリカル法/シミュレーション法• VaRで見積もれないような異常シナリオ下での損失額を見積もるごく低い確率でしか発生しない暴落に備えておく
  37. 37. 高速マッチングアルゴリズム• 証券取引においては大量銘柄への注文を高速で処理する必要がある。例えば、朝9時の始値決定時は2000銘柄以上の同時処理が必要• 一方で、投資家ニーズにより多様化した注文種類により、1つ1つの処理は複雑化しており、高速処理を実現するためのハードルは上がる一方© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 37A株式会社の需要・供給曲線1000100110029999981000株 2000株 3000株 4000株買い累計売り累計(始値計算の例)注文が単純な指値だけであれば...Min(売り累計,買い累計)が最大となる価格が始値A株式会社の板寄せでの注文状況売り 買い値段1002円1001円1000円999円998円1500株800株1300株500株成行買い累計(B)売り累計(A)1500株500株200株300株2000株200株3500株4000株2200株700株4600株3100株2300株2000株Min(A,B)200株2000株500株2200株700株
  38. 38. 異なるアプローチの可能性• 証券取引は金融工学に代表されるように、「節操なく」他分野の技術を取り込んできた。• しかし、証券市場で現在抱えている問題が、全ての学術分野の研究者で共有されている訳ではなく、ブレイクスルーの余地はまだ残されているはず。– 例えば、株価や売買高を表すグラフ(チャート)を人間がみると「おっ?」と思う形があるが、これを抽出するためにグラフの形からアプローチしようという発想は(通常は)ない。– しかし、例えばカメラの顔認識機能の研究者であれば、グラフの形から特定パターンを抽出しようとするかもしれない。© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 38
  39. 39. © 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 39証券市場とその役割取引所について取引所×ICT金融工学的アプローチ企業におけるシステム開発
  40. 40. エンタープライズにおけるシステム開発• arrowheadの開発プロセス(2006年3月~2010年1月)© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 40クロージング稼働受入れ開発ソリューション設計立上げ外部設計内部設計詳細設計単体テスト結合テスト総合テストRFP作成要件定義納品検査検収テスト接続テスト運用テスト移行プロ計作成開発ベンダー作業
  41. 41. (参考)W字モデル開発© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 41要件定義要件定義書基本設計基本設計書詳細設計詳細設計書プログラム設計プログラム設計書コーディングプログラム開発単体テスト結合テストシステムテスト運用テスト設計と同時にテスト項目を作成するため、仕様が明確化され、設計バグがこの時点で発見できる場合がある確認テスト項目テスト項目テスト項目テスト項目テスト実施テスト実施テスト実施テスト実施下流工程にて大幅な仕様変更リスクを軽減できる
  42. 42. エンタープライズにおけるシステム開発• 研究室でのプログラミングとの違い– ひたすら管理• 工程管理– 要件定義・設計(基本・詳細)・開発・テスト(単体・結合・システム)・・・・• 品質管理– バグが出ないことも問題• リスク管理・予実管理・財務管理・労務管理– 膨大なドキュメント• 詳細設計書ともなると、数万ページに達する。(だいたいExcelです。)– 多くのプロジェクトメンバーと分業制• 1000人弱の規模。元請けベンダーは基本設計書を書くくらいまで。© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 42
  43. 43. (参考)東証のシステム© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 43
  44. 44. まとめ© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 44証券市場とその役割取引所について取引所×ICT金融工学的アプローチ企業におけるシステム開発
  45. 45. 振り返って• スピード競争はミリ秒からマイクロ秒。米国の一部市場で流れるメッセージ量だけでも240億件/日。FPGA・GPGPUなど他分野の技術にも貪欲。株価・金利・倒産リスク・天候まであらゆるリスクの取引市場を作っている。• 確かに凄そうだが、それに何の意味があるのか?• 人間が電話で注文し、紙やタッチパネルで注文をマッチングしていた、古き良き株式取引所では不十分なのか?© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 45
  46. 46. 電子化高速化キーワード© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 46透明性流動性コスト情報の非対称性多様性
  47. 47. ご清聴ありがとうございました。• ご意見・質問はお気軽に– 山藤 敦史 a-santo[at]tse.or.jp– 早川 聡 sa-hayakawa[at]tse.or.jp© 2013 Japan Exchange Group Inc. and/or its affiliates. All rights reserved. Page 47本資料は、個人的見解を記したものであり、個人が属する会社等団体には関係なく、特定のサービスの勧誘・提供を目的としたものではありません。情報の正確性については万全を期してはおりますが、当該情報の完全性を保証するものではなく、また、将来の結果を予想又は保証するものではありません。本文中で使用されている製品名・社名などは、一般にその所有者の商標または登録商標です。この資料のいかなる部分も一切の権利は著者に帰属しており、電子的または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製または転送等を行わないようにお願いいたします。

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