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消費の二大変革によるブランド力の再定義

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消費の二大変革によるブランド力の再定義

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消費の二大変革によるブランド力の再定義

  1. 1. 1 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 消費の二大変革によるブランド力の再定義 東方線上 Associate Director 楊少夫(Ethan) 2016 年、台湾 adidas は人気女性歌手 Jolin(蔡依林)をイメージキャラクターに起用し、「# 一起変強(共に強くなろう)」と Jolin をお手本にしたトレーニングを呼びかけた。キャッチコピーは 「Jolin だけが Jolin を超えられる」。一方ファッションブランドの OB 厳選(OrangeBear)は「#我的 量力而為(自分のペースで)」という adidas とは間逆の広告を打ち、簡単な運動の写真をアッ プしてもらう方法で、消費者との繋がりを作り出した。 写真:OB 厳選 、adidas(中国語) 2 社はブランドの位置づけもペインポイント(想定顧客が抱える問題)も全く異なるように見 える。そもそも顧客ターゲット自体が異なるのか。あるいは異なる方法で同じ客層を取り込もうと しているのだろうか。 adidas と OB 厳選の例から、新興ブランドがネット上で行うマーケティングは、大手ブランドとは 大きく方法が異なるということが分かるが、一体どちらがより効果的なのか。現代の市場における ブランドマーケティングはどうあるべきか。SNS 時代である今、ブランド力はどのような効果によって KPI(Key Performance Index)達成とみなされるべきなのか。これはマーケターにとっても興味深 い話題であろう。 近年台湾市場において、消費者の情報収集方法および購買決定要素が劇的に変化した ことで、ブランドマーケティングに 2 つの重大な変革が起こっている。
  2. 2. 2 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 台湾ブランドマーケティングを動かす 2 つの力 東方線上が長年の E-ICP 消費者データベースを元に市場を分析した結果、台湾のブランドマ ーケティングは、今 2 つの大きな力の影響を受けていることがわかった。 混在化によるブランドの階層性の消失:ハイエンドブランドとローコストブランドの境界があいま いになっている。 小規模ブランドの台頭と市場の分散化:昔ほど有名企業が重宝されないことで、無名ブラン ドの台頭を招き、老舗ブランドはかつてない競争にさらされている。 では、2 つの力について詳しく説明しよう。 1、消えるブランドの階層性 ブランドは一種の記号だ。かつてはその商品を選ぶ消費者の身分の象徴でもあり、他人との 経済力の差を表すものでもあった。そのため、嗜好性(このブランドが好き)と排他性(このブ ランドは自分には相応しくない)の 2 つの性格をもっていた。 階層性はマーケットセグメンテーションの必然的結果 マーケットセグメンテーション(マーケターなら聞き覚えがあるだろう)において、企業は消費者 の収入を基準に、市場をグループ A、B、C 等に細分化し、さらに、利益の仕組みや商品/ブラン ドの市場における位置づけを根拠に価格設定を行う。そのため、市場の中でブランドは必然的 に階層化し、ファッション、車、化粧品ブランドなどでは、「ブランドのピラミッド構造」ができあがって いた。 ブランドの境界線が消える! ブランド混在化:SNS が無名ブランドに商機を与え、階層性を消し去る しかし、近年ソーシャルメディアの普及により、多くの小規模ブランドが様々な形でニッチな市 場を見出し、口コミ効果によって業績を伸ばしてきた。これは単なるニッチ市場への貢献ではな い。マーケティングにおいて、ブランドの混在化がすでにハイエンドブランド市場も侵食しているとい うことを意味するのだ。
  3. 3. 3 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 2014~2016 年の東方線上 E-ICP 消費者データベースからも「ブランド混在化」の状況は見て 取れる。1 年以内に高級ファッションブランドを購入した消費者の中で、ファストファッションも購入 したという人は 2014 年の 31.5%から 2016 年は 50.8%に上昇、Web 通販ブランドも購入したとい う人は 2015 年の 20.8%から 2016 年は 23.4%に増えている。 つまり、GUCCI、PRADA、CHANEL 等の高級ファッションブランドの購入者のうち、数年前は 30%しか ZARA や UNIQLO 等を購入していなかったが、2016 年には 50.8%もの人がこれらのファ ストファッションを購入しているのだ。消費者の階層性は徐々に失われつつある。 ブランド混在化の実態:高級ファッションブランドと化粧品 高級ブランドの購入は最も観察しやすい消費行動の一つだ。周囲の友人を観察したり有名 百貨店を歩くと、多くの消費者が有名高級ブランドの靴、カバン、コートに、ファストファッションブラ ンドの洋服を合わせていることに気づく。消費者が身につけるブランドは多元化しており、これも 消費者の階層性の消失を表している。 同様の傾向が化粧品市場でも見られる。多くの消費者の化粧台には、百貨店カウンターで 購入した大手高級ブランドだけでなく、様々なマイナーブランドのケア用品やメーキャップ化粧品 も所狭しと並べられているはずだ。
  4. 4. 4 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 2、市場環境の競争激化 「顛覆品牌菁英時代來臨!大品牌的黑天鵝已來到(中国語)」でも指摘したとおり、 企業の「知名度」の持つ力は低下している。もはや「知名度」は売上の保証にはならず、有名ブ ランドだからといって消費者に真っ先に選ばれるとは限らないのだ。今の消費者は企業の規模で はなく、各商品のメリットとデメリットを比較して購入を決める。 激変する市場環境 東方線上のここ数年のデータからも、ブランドの知名度の重要性は低下していることが分かる。 かつてはブランドの傘の下、一つの親ブランドが分野の異なる新商品を打ち出し、その知名度に よって新市場を開拓し、シェアを保ってきた。しかしこの方法は今や見直しを迫られている。 ただし、「知名度」の力は弱まっているものの、「ブランドイメージ」の影響力は高まる傾向にあ る。特に日用品、例えばボディケア商品、ボディソープ、シャンプー、または洗顔料、メーキャップ 化粧品等で、購買決定の際にブランドイメージがこれまで以上に重視される傾向にある。ソーシ ャルメディアの時代においては、ネット上の口コミや専門家の意見、ブロガーの推薦が消費者の 選択を大きく左右する。そしてこれらはマイナーブランドが精通する低予算のマーケティング手法 でもあるのだ。
  5. 5. 5 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 市場分散化で台頭する小規模ブランド 知名度の力が通用しないという以外に、多くの市場でトップ 3 企業の市場占有率が低下して いるという状況もある。シェアの分散化が進む中、後発ブランドが急速に上位に切り込んできて いる。マーケターは、ソーシャルメディアの影響を色濃く受ける台湾市場のこうした変化を見逃し てはならない。 実際の例を見てみよう。ボディソープ/石鹸/入浴剤のトップ 3 企業の市場占有率は 6 年間絶 えず低下し、2011 年の 78.7%から 2016 年は 67.5%と、10%以上も下降している。一方、後発 ブランドである嚕啦啦(Lulala)や古宝無患子(Soapberry)は 2011 年に 2%にも満たなかっ たシェアを 2016 年は 3%前後まで伸ばし、ランキングもそれぞれ 15 位から 9 位、22 位から 10 位 と順位を上げている。
  6. 6. 6 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 What’s Next? ・ 大手も磐石ではない 「個衆効果(参考:「2017 年ブランディング戦略のための四大トレンド」)」によって市場環 境が一新される中、今はまだ有名企業がトップを占めているが、今後の競争は激しさを増す一 方だ。ブランドの混在化や市場の分散化という状況下では、これまで以上に包括的なブランディ ング戦略が求められる。マイナーブランドや後発ブランドの躍進は目に見える脅威となっているの だ。 今後はブランドのポジショニング以上に、消費者ニーズの僅かな変化を察知できるかどうかが 重要となってくる。ニーズの特徴を正確にとらえ、ソーシャルメディア上で消費者の口コミを効果的 に伝達し、無料の宣伝効果を発揮する。これはマイナーブランドが成功してきた方法でもある。 ・ KPI におけるブランド力の定義 かつてブランディングの重要な指標であった「認知(Awareness)」と「親しみ(Familiarity)」 は、現代のインターネット社会において、消費者が購買を決める唯一の基準ではなくなっている。 ネット上の口コミや評価、友達の声は、今や消費行動の満足度を決めるラストマイル(顧客 満足度のデジタル化、Digitalization of customer satisfaction)となっているほか、消費者の重要な 購買決定要因にも、将来的な企業のブランド力を考える上での大切な要素にもなっているの
  7. 7. 7 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 だ。 お問い合わせ先 Tina Peng TEL:+886-2-27064865 ext.809( 中 国 語 、 English)

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