Successfully reported this slideshow.
We use your LinkedIn profile and activity data to personalize ads and to show you more relevant ads. You can change your ad preferences anytime.

家具/インテリア/Diyから見るネット時代における小売業の発展契機

159 views

Published on

家具/インテリア/Diyから見るネット時代における小売業の発展契機

Published in: Marketing
  • Be the first to comment

家具/インテリア/Diyから見るネット時代における小売業の発展契機

  1. 1. 1 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 家具/インテリア/DIY から見るネット時代における小 売業発展のチャンス 東方線上研究員 林淑嫻 消費者が足を踏み入れるのは店舗なのか。それとも頭の中でイメージする家の中なのか。 小売業のチャネル戦略はマーケターに試練を与え続ける。空間内のデザインやレイアウトがチ ャネルとなる家具/インテリア/DIY ショップはいっそう気が抜けない。 2016 年 4 月、EOL 東方線上消費者研究グループは、日経 BP 社および雑誌『月刊経理人 (Manager Today)』と共同で台湾における「ブランド・アジア 2016(註)」を完成させた。その結 果、家具/インテリア/DIY ショップブランドは高く評価され、中でも IKEA は各項目で際立った評 価を得た。 IKEA は消費者が「親しみ」を感じるだけでなく、「役に立つ」、「スタイリッシュ」、「他にはない魅 力がある」、「際立った個性がある」等でもスコアが高く、消費者が IKEA の商品とサービスを高く 評価していることを示した。 今回のブランド・アジアの調査に、東方線上の 2015 年 E-ICP 消費者データベースを組み合わ せることで、IKEA をはじめとする台湾の家具/インテリア/DIY ショップの状況を掘り起こし、そこ から各ブランドが今後どのように消費者との関係を深められるかを考察する。また、台湾の関連 チャネルの現在の経営状況から、より多くの市場に眠るチャンスを描き出したい。(ブランド・アジ アに関する詳細は、「付録:『ブランド・アジア』家具/インテリア/DIY ショップブランドについて」
  2. 2. 2 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 を参照されたい) 消費者の訪問人数は年々減少、これは危機か転機か? E-ICP の経年データから、家具/インテリア/DIY ショップを訪れる消費者は年々減少している ことが分かる。「ここ 1 年以内に家具/インテリア/DIY ショップを訪れた」と回答した人の数は、 2011 年の 27%から 2015 年は 20%に落ち込んみ、-35%の減少率であった(図 1)。 では、2 つの力について詳しく説明しよう。 ただし、消費者の全体数は減少しているが、さらに詳しくブランド別に見てみると、上位 5 ブラン ドのうち IKEA と無印商品は「1 年以内に訪れた」人の割合が上昇していることが分かる(図 2)。 全体数が減少する中、IKEA と無印商品を訪れる人は反対に増えており、また消費者の好感 度という角度からを見ても、上位 5 ブランドの変遷は同じ結果が得られた。他のブランドの消費 者好感度は低下または現状維持なのに対し、IKEA と無印良品は上昇しているのだ(図 3)。
  3. 3. 3 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 この訪問数と好感度の変化から、家具/インテリア/DIY ブランドの競争は単純な商品販売 の段階を脱したと推測できる。消費者のニーズは多様化している。
  4. 4. 4 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 では、一体どうすれば消費者の期待に応えられるのか。IKEA と無印良品の取り組みから、家 具/インテリア/DIY ブランドにおける現状打破のヒントをまとめてみたい。 IKEA は空間設計によってライフスタイルを提案する IKEA は台湾に5 店舗を構える。店舗数は少ないが、空間設計に優れており、場面ごとに商品 を陳列することで、実際に商品を使ったときの様子がありありと感じ取れる。また、空間の雰囲気 を味わいながら買い物ができるため、さらなる相互作用も生み出される。 居住空間を想像しながら買い物ができるだけではない。施設内のレストランでは IKEA の机や 椅子、食器が使用されており、さりげなく消費者に商品を試用させ、かつ両者を結びつけること で新たな購買動機を作り出している。 IKEA は家具/インテリア/DIY ショップの概念を、単なる商品購買という機能を超えた、多用 な生活美学の提案の場に変えることに成功した。 無印良品は様々な方法で生活美学を提案 一方無印良品の経営は近年多元化しており、インターネットショップ開設や他業態への拡大 も見せている。2014 年に Café & Meal MUJI の台湾一号店が統一時代百貨(元・阪急百貨店) にオープンすると、2015 年には台南に海外初店舗となる Muji Book が誕生した。 消費者への生活提案という点で言えば、無印良品はインテリア相談を受けられるほか、個人 向けのファッションアドバイザーサービスまである。豊富で質の高いサービスによって、無印良品の 来客数と好感度は顕著に向上している。 空間・品揃え・サービス・雰囲気が不可欠な要素 上記に 2 社の生活提案という特色ある経営を挙げたが、2015 年 E-ICP データベースの「家具 /インテリア/DIY ショップの購買要因」からも検証結果を得ることができた(図 4)。 データを見ると、サービス関連の購買要因が 5 年前から上昇していることが分かる。1 位はやは り品揃えの良さで、また店舗空間へのニーズも大幅に上昇した。このほか、店の雰囲気が自分 に合うかどうかも重視される。一方ブランドや価格は 5 年前と比べて重視されなくなっている。 ここから、今後家具/インテリア/DIY ショップが競争力を持つには、空間・品揃え・サービス・ 雰囲気が 1 つも欠かせないと分かる。
  5. 5. 5 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 各生活シーンにおける消費者のニーズが変化し、オムニチャネル化も進むにつれ、家具/イン テリア/DIY ショップ全体の来客数は減少している。しかし、中には様々な方法で自らの価値を 高め、ブランドと消費者を繋ぐことで成長する企業もある。IKEA と無印良品は各種の生活提案 によって、より多様なパイプで消費者とブランドの接点を作り、プラスの循環を形成した。 消費者の生活は常に変化している。品揃え、サービス、環境等は全て今後の重要な購買要 素であり、消費者のブランドに対する共感を高められる企業だけが多くの消費を生みだすことが できるだろう。
  6. 6. 6 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 付録:「ブランド・アジア」家具/インテリア/DIY ショップブランドについて IKEA、誠品(eslite)、無印良品、特力屋は台湾における 2016 年「ブランド・アジア」でそれ ぞれ 12 位、22 位、35 位、63 位であった。中でも IKEA と誠品は 4 つの因子全てで平均以上を 獲得した。IKEA は「イノベーティブ」および「フレンドリー」で群を抜いているが、特力屋と無印良品 はこの 2 つの要素では平均に及ばない(図 5)。次に、4 つの因子について 4 ブランドを詳しく見 てみよう。
  7. 7. 7 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 IKEA は少ない店舗数ながらフレンドリー因子で大勝 IKEA は台湾に 5 店舗と無印、誠品、特力屋と比べ店舗数は少ないが、適切なマーケティン グ手法により、消費者の親しみ因子で他の 3 ブランドを大きく上回った。また、IKEA は「好きであ るブランド」でも最も高い評価を得た。 また特力屋や無印良品と比べ、IKEA と誠品は消費者がより共感し、なくなると寂しいと思うブ ランドである。ここから、IKEA が消費者とのコミュニケーションの上で大きく成功していると分かる。 無印良品は大衆に愛されているが親しみは不足 4 ブランドのうち 3 つは、親しみと共感の 2 つの面で平均に近いか平均より上であった。無印良 品だけは「好きである/気に入っている」スコアが突出している。しかし、無印良品は親しみ、共 感度、なくなると寂しいのスコアでは全て平均以下である。つまり無印良品は多くの人から愛され ているが、実際はブランドと消費者の繋がりが不十分なのだ。ただ無印は 2014 年末に Café & Meal MUJI を台湾に進出させ、飲食を通じて消費者との繋がりを築こうとしている。支店が増える につれ、今後無印の親しみ等のスコアも伸びていくと期待される。
  8. 8. 8 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 IKEA&特力屋は実用性が高く、誠品&無印は品質が良い 実用性の面では、IKEA と特力屋のスコアが無印と誠品より高い。しかし、品質面では誠品と 無印のほうが優秀であった。 無印良品は簡素でシンプルを商品コンセプトとし、素材選びや適切な生産工程の応用によ って独特な雰囲気をもつ商品を作り出してきた。また、誠品が販売する商品は全て厳格に選び 抜かれると共に、台湾各地のクリエイティビティが溶け込んでいる。
  9. 9. 9 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 IKEA、誠品、無印良品はブランドの魅力が高く、消費者ニーズに適合している IKEA、誠品、無印は「かっこいい/スタイリッシュ」、「他にはない魅力がある」、「際立った個性 がある」で全て平均より優れ、中でも IKEA のスコアは最も高い。この 3 社は魅力と特色あるブラ ンドだと分かる。 特力屋は DIY やインテリア、リフォーム関係の品を売る店であるため、機能性を重視した商品 が多く、アウトスタンディング因子のスコアは他の 3 つのブランドとは顕著な違いがある。 IKEA はコスパが高く、誠品と無印は高級かつ高品質 IKEA は「かっこいい、スタイリッシュ」、「他にはない魅力がある」、「際立った個性がある」のスコ アが高いが、「ステータスが高い」のスコアは平均以下であった。これは IKEA の商品は価格範囲 が広く、実用的で低価格な商品も多いことが影響したと思われる。 ステータスに関して、誠品と無印良品のスコアが平均より高いのも同様のロジックが使える。2
  10. 10. 10 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 ブランドは生活用品の販売を中心としているが、一般的な商品よりは価格が高いことが「ステー タスが高い」のスコアを押し上げた。 IKEA はイノベーションで従来の概念を一新 イノベーティブ因子で、IKEA は「時代を切りひらいている」が生活用品ブランドの中で最も高か った。IKEA は世界的クリエイティブブランドであるだけでなく、台湾でも数々の戦略的提携でクリエ イティブなマーケティングを行っている。例えば、今年 IKEA は話題の VR を使い、HTC VIVE と共同 で「バーチャル空間キッチン」を作り出した。思い切ったイノベーションによって、IKEA は「勢いがある」 スコアでも優秀な成績を収めている。 無印は落ち着いたイメージ、特力屋は DIY でトップを目指す 無印良品はイノベーティブ因子では各項目全て平均以下で、IKEA や誠品と比べ無印は 人々の話題に上がる機会が少なく、やや落ち着いたイメージをもたれている。また、特力屋はイノ ベーティブ因子では「勢いがある」のみほぼ平均値だが、「時代を切りひらいている」では 4 ブランド で最下位であった。
  11. 11. 11 本文の版権は東方線上研究グループに属します。 しかし近年、特力屋も DIY 方面でイノベーティブな要素を取り入れている。2016 年初め、台 中の新店舗で 3D プリンターを導入し、消費者により多くのサービス、クリエイティブな新体験を提 供している。 註:本調査は 12 のアジア各地域の 120 ブランドを含む調査で、フレンドリー、コンビニエント、 アウトスタンディング、イノベーティブの 4 つの因子から消費者の考える企業全体のブランド力を導 き出す。詳しい内容は「Brand Asia 亞洲影響力品牌調查 2016 台灣地區 Google 奪冠(中国 語)」。 お問い合わせ先 Tina Peng TEL:+886-2-27064865 ext.809(中 国 語 、 English) E-mail:tina@isurvey.com.tw 岩瀬和恵 E-mail: iwase@isurvey.com.tw( 日 本 語 )

×