Successfully reported this slideshow.
We use your LinkedIn profile and activity data to personalize ads and to show you more relevant ads. You can change your ad preferences anytime.

05 アウトカム基盤型教育

1,537 views

Published on

医療者教育におけるアウトカム基盤型教育

Published in: Health & Medicine
  • Be the first to comment

  • Be the first to like this

05 アウトカム基盤型教育

  1. 1. アウトカム基盤型教育 について 大西弘高 東京大学医学系研究科 医学教育国際研究センター
  2. 2. カリキュラム開発アプローチ に対する批判  学習目標,方略,評価が一体化して,初めて カリキュラムが機能するはずだが,総括評価 が目標や方略と一体化していないのでは?  細かな学習目標を立てても,結局総体として よい学習成果につながっていないのでは?  卒業者は頭でっかち(知識はあるが,技能は 不十分)になっており,現場ですぐには機能 していないのでは?
  3. 3. 例) 工業製品の品質保証 お 客 様 技 術 検 査 検 査 記 録 保 管 納 品 営 業 ・ 技 術 加 工 ( 品 質 確 認 ) 組 立 ( 品 質 確 認 ) 修 正 ・ 再 加 工 再 発 防 止 策 ク レ ー ム 対 策 技 術 要 因 分 析 ク レ ー ム 情 報 お 客 様 合 格 不 合 格 修 正 ・ 再 加 工
  4. 4. 医療系学部の責務  社会に対し,免許を与えてよいレベル であることを保証する  地域(多国間)において医師の流動性に 対応できることを保証する(特に欧州)  アウトカムの評価が不可欠
  5. 5. 単位制  1869年Harvard大で選択制開始  1892年Michigan大で単位制開始  医学部では必修が多く選択の余地少ない  米国医学部では単位制廃止の動きも
  6. 6. 履修主義と修得主義  履修主義  学習時間や単位,出席で学習を規定  修得(習得)主義  あくまでも学習されたかどうかで評価  管理上ある程度履修主義的な側面も 必要だが,本質的には修得主義の方 が重要
  7. 7. 医学教育改革の流れ SPICESモデル (Harden 1984) 学習者中心 Student-centred 問題基盤型 Problem-based 統合型 Integrated 地域基盤型 Community-based 選択重視型 Electives 系統的 Systematic 教育者中心 Teacher-centred 情報収集 Information gathering 学問分野基盤型 Discipline-based 病院基盤型 Hospital-based 必修重視型 Standard programme 徒弟的・日和見的 Apprenticeship-based or opportunistic
  8. 8. 米国GPEPレポート (AAMC 1984)  5つの側面から様々な推奨案 ①一般的な専門職教育の目標 ②学士教育 ③学習スキルの獲得 ④臨床教育 ⑤教員の関わりの増強
  9. 9. 英国Tomorrow’s Doctor (GMC 1993)  カリキュラムのテーマを大別 ①臨床の方法・実践的スキル・患者ケア ②コミュニケーション・スキル ③人間の生物学 ④人間の疾病 ⑤社会における人間 ⑥公衆衛生 ⑦Handicap・障害・Rehabilitation ⑧見出すこと:研究と実験アウトカム
  10. 10. カナダのコンピテンシー (CanMEDS 2000 1996)
  11. 11. アウトカム基盤型教育の 考え方 教育環境 サポート 評価 How to learn 学習方法 What to learn 学習内容 学生 教育アウトカム
  12. 12. アウトカム基盤型教育の例(1)  ACGME (米国卒後研修認定委員会) ACGME Outcome Project: http://www.acgme.org/Outcome/  患者ケア  医学知識  診療の質管理と改善  対人・コミュニケーションスキル  プロフェッショナリズム  場やシステムに応じた診療
  13. 13. アウトカム基盤型教育の例(2) 医療情報 患者マネジメント 患者からの 情報収集 臨床スキル コミュニケーション 治療検査手技 予防医学や健康増進 医療における 医師の役割 個人の能力向上 態度,倫理,法 臨床的判断能力 医学の基本的原理 (基礎医学等)  スコットランド医学部長会議:カリキュラムの3つ輪モデル
  14. 14. アウトカム基盤型教育の例(3) 基礎医学 的知識 プロフェッショ ナリズム 公衆衛生 臨床スキル コミュニケーション スキル 批判的 思考 情報 管理 Global Minimum Essential Requirements (IIME 2002)
  15. 15. アウトカム基盤型教育の例(4)  米国医学研究所の5つのコア・コンピテンス (IOM. Health Professions Education, 2003)  患者中心のケア  チームによる医療  エビデンスに基づいた診療  医療の質改善  情報の有効活用  プロフェッショナリズムはコア・ コンピテンス全体の傘の役目
  16. 16. アウトカム基盤型モデルと 学習目標準拠モデル 学習目標 学習目標 学習目標 学習目標 学習目標 学習アウトカム
  17. 17. アウトカム基盤型教育が 重視される理由  情報の膨大化と教育目標の細分化  社会からの期待の増大と説明責任  学生,教員が全体像を把握しやすい  教育と評価の一体化  卒前,卒後初期,生涯教育の連続性 大学自体の役割が,研究の自律的発展から, 社会貢献へと大きくシフトしつつある
  18. 18. 従来のカリキュラム 開発モデル 教育のプロセス (吉岡, 1978) 目標 方略 学 習 者 教 員 現実的制約 学習 教授 ニード (方法・資源) 評価 目標,方略,評価 の流れは一方向 評価がフィードバック 情報を与える
  19. 19. カリキュラム開発の枠組み 1. 問題の明確化と一般的ニーズ評価 2. 対象学習者の ニーズ評価 3. 一般目標と 個別目標 4. 教育方略 5. カリキュラム の実施 6. 評価とフィード バック  Kernらの6段階アプローチ(2003) ● ● ● ● ● ●
  20. 20. 教育ニーズとは  国・地域の保健医療ニーズと関連づける必要 がある(Competency-based curriculum development. McGaghie, 1978)  コンピテンスの要素を決定するために ①コンピテンスの定義における一般的な考慮事項 ②臨床医の活動の分析(レポート,観察,課題分析 ③行動の重大要素(重大事象,専門家による判断) ④保健・医療のニーズ(公衆衛生統計,診療録,社会 ・経済・政治の実際) ⑤専門職のパフォーマンスに関する状況モデル
  21. 21. モデル・コア・カリ平成22年版  医師として求められる基本的な資質  医師としての職責  患者中心の視点  コミュニケーション能力  チーム医療  総合的診療能力  地域医療  医学研究への志向  自己研鑽 問題点  評価との連動  資質の学習可能性
  22. 22. まとめ  カリキュラムは,高等教育機関の社会 貢献,学習者中心性,実質陶冶などの 側面からアウトカム基盤型へと変化  コンピテンシーを厳選し,課程修了時 にそれらを評価することが求められる  医学部の6年間で何をどこまでできる ことが求められるのか,それらをどこ で学ぶのかも大きな課題となる

×