SlideShare a Scribd company logo
1 of 227
アーキテクチャ
全てはアーキテクチャベースで検討される
1
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
アーキテクチャとはなにか
 アーキテクチャとは、設計や様式も含めた全体を表す考え方であり、機能など
目的に応じて分割したものの組み合わせで表される。
2
アーキテクチャのない世界
私たちは、ルール
を作り、データも整
備しました
私たちは、プラット
フォーム整備を軸
にサンプルデータ
で検証中です
私たちは、ユース
ケースを軸に検証
をしています。
どのチームがどこまでできているのかの把握が困難
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
3
政府のシステムの中核となるアーキテクチャ
戦略・政策
ルール
組織
ビジネス
利活用機能
データ
データ連携
アセット
センサー、アクチュエーター
ハードウェア、ネットワーク
データ収集、データ統合
データクレンジング、デバイス管理
データ項目定義、データセット定義
コード
カタログ、検索、AI、解析
業務プロセス
業務ルール
組織間調整
体制
法律
規則
ビジョン
重点分野
セ
キ
ュ
リ
テ
ィ
・
認
証
ライフサイクル 3
ツール群 行政データ連携標準
コア語彙
テンプレート群
文字情報基盤」
コード
カナ、ローマ字、英字
センサーデータ
データ項目
(データ定義)
情報
(データモデル)
データ形式
検索・配信 プライバシー管理 コミュニティ
カタログ管理 共通語彙・コード管理 統計解析・シミュレーション
評価・品質 原本性保証
認証・認可/匿名・秘匿 データ接続/データ統合 データ変換
サービス
ポータル
共通
機能
連携
機能
データ
Society 5.0
コネクテッド・インダストリ
スマート・シティ
データ流通市場
IT基本法
官民データ法
デジタル手続法
政府標準利用規約
オープンデータ推進方針
標準ガイドライン群 等
ルール
ツール
データ
Society5.0
参照アーキテクチャ
アーキテクチャは分野別にカスタマイズできる
 Society5.0 参照アーキテクチャ
を基に、スマートシティのアーキテク
チャを応用編として整備している。
https://www8.cao.go.jp/cstp/stmain/a-guidebook1_200331.pdf
スマートシティリファレンスアーキテクチャ導入ガイドブック
GDC : GOVERNMENT
DATA COLLEGE
4
アーキテクチャがあると横比較が容易
 各国の取り組みを機能ごとにトレースしやすい。
5
認
証
・
セ
キ
ュ
リ
テ
ィ
IMAPS
Core Vocabulary、schema.org
Service Catalogue
Context Broker等、CEF
eTranslation
Contro
lled
Vocabu
lary
Context Broker等
Digital single market
DCAT、CPSV等
GDPR
BLIS、TOOP
eIDAS
EIF
CEF、SEMIC
人材が豊富で、蓄積もあるので、普
及フェーズになっている。
syncronicity
認
証
・
セ
キ
ュ
リ
テ
ィ
データ品質ガイダンス
データ標準やデータリポジトリ
プラットフォーム
データ収集ツール
Federal Data Strategy
ルール作成
法人デジタルプラットフォーム
ツール
青:完了 黃:取組中 赤:5-10年で解決
CDO CDO council、専門委員会
戦略を強力に推進し、2020年度中
に環境整備。人材が揃っている。
認
証
・
セ
キ
ュ
リ
テ
ィ
データ品質フレームワーク
共通語彙基盤
行政データ連携標準
サービス・カタログ
分野間データ連携基盤
文字情報基盤、文字ガイド
コード
一覧
データクレンジングツール
Society5.0、グランドデザイン
推奨データセット、行政
サービスデータ連携標準
創造宣言、DG実行計画
法人デジタルプラットフォーム
g
BizID
Society5.0リファレンスアーキテクチャ
ベースラインは作ったが人材と体
制がない。ベースレジストリがない。
戦略・政策
ルール
組織
ビジネス
利活用機能
データ
データ連携
アセット
認
証
・
セ
キ
ュ
リ
テ
ィ
Base
Registries
優先データの定義
ベース・レジストリ
戦略の比較や展開計画も検討が容易になる
 連携部分や抜け漏れが明確になる。
※左図はArchimate®記述
6
データ戦略TF
マイナWG DG実行計画
戦
略
制
度
組
織
業
務
・
基
盤
デ
ー
タ
ア
セ
ッ
ト
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
アーキテクチャ記述言語
 アーキテクチャ推進団体のTOGAFが開発したArchimate®がアーキテク
チャ記述には多く使われる。
 ビジネスやサービス、リソース等を簡単に整理できるモデリングを提供している。
- 無料ツールのArchiも提供されている
 欧州のEIRA(European Interoperability Reference
Architecture)では、 Archimate®を全面採用している。
- 記述できなくても、読める必要はある
7
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
アーキテクチャで実現するインタオペラビリティ
連携が容易でサステイナブルな基盤作り
8
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
INTEROPERABILITY(相互運用性)
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE 9
組織、業務プロセス
• 「データ→プリント→紙→入力→データ」の防止
ルール
• データ:政府統一利用規約
データ
• データ定義(意味)、データ構造、活用ツール
技 術
• XML、CSV、JSON - USB、DVD - wifi
 技術的な接続性ではなく、運用まで含んだ広い概念
- アーキテクチャの各層の調整が必要
相互運用性のイメージ
 言葉が通じても、慣習、ルールが違うと、円滑にコミュニケーションできない場
合がある。
 トータルで自然につながれるのがインタオペラビリティ
10
「Include Tax(税込み)」って何ですか?
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
インタオペラビリティを確保する仕組み
 全てを標準に合わせて作り直すのではなく、参照モデル(RM:Reference
Model)でつなぐ。
11
Standard Reference
Model
Standard
R
M
交換用の標準
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
インタオペラビリティは時には冗長である
 正確にデータを表すために抽象的なデータ項目名になることがある
- 住所(これだけでは、本社住所か事業所住所かわからない)
- ラベルを付けて運用する
12
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
住所 東京都千代田区*****
本社住所 東京都千代田区*****
種類 対象 住所
住所 本社 東京都千代田区*****
住所 事業所 東京都港区*****
住所 工場 神奈川県秦野市***
これだけだと、何の住所かわからない
何の住所かわかるけど、データ項目が増えていく
工場住所 神奈川県秦野市***
事業所住所 東京都千代田区*****
住所情報と明確にした上で、対象と住所を示す
インタオペラビリティは時には複雑すぎる
 データの記述が複雑なことがある。
- 世界標準の日時表記:2020-04-01T12:00+09:00
‣ 計測器では、高速処理をするためデータを最小化し、分や秒だけしかデータとして持たない場合がある。
13
既存のシステムを活かし、生産性を高めるためには、
データ交換するときにだけ標準化すればよい
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
インターオペラビリティ確保によるメリット
 企業自身をアジャイルに
- 企業内のスピードアップ
- 事業再編、M&Aが容易に
 企業の負担の減少
- 標準手続きの作成
- 手続きの迅速化・簡略化
- データの供給
 コンプライアンスの向上
- プロセス可視化とモニター
14
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
 関係企業の強化、協業
- 外部取引先も同じ可視化手法を活用
- グローバルな連携
 人材の供給と流動化の促進
- 標準手法を身に着けた人材
- 個人を強化するのではなく組織で知識
やプロセスを蓄積
- 社内外の異動の容易化
インターオペラビリティ確保のためのルール、ツール、データ
 3つの領域が密接に連携し
ながら推進していく
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
ルール
• トラスト
• データ標準・品質
ツール
• 分野共通
カタログ
ディクショナリ
連携基盤
• 分野個別
データ
• ベースレジストリ
• その他データ
• オープンデータ
• データマネジメント
サービス
2
15
アジャイルな組織の実現
 インタオペラビリティの高いフレームワークを整備しておくことで、最先端のノウハ
ウを世界中に瞬時に展開することが可能になる。
16
他省等
データ
項目
業務の
流れ
業務担当者が、
標準的なデータ項目を使って、
拡張性の優れた業務プロセスを、
迅速に構築し、広く展開可能
標準記法(BPMN)
事前に用意した
項目リストから選択
現場
システム
後援名義BPMN.igx
経済産業省
大臣官房
総務課
関係課室
担当課室
主催者等
相談を受ける
申請書類を作
成する
事前審査をする
申請資料を修
正、追加する
起案する 通知する
承認後の指導
及び監督をする
変更等に対す
る報告を行う
開催概要
収支予算
団体の概要
その他資料
開催期日の少
なくとも一ヶ
月前
大臣
賞か?
挨拶
文が
必要か
相談をする
合議を確認する
課室長が決裁
する
後援事業の準
備をする
終了の報告を
行う
事業報告書
収支報告者
最終確認を行う
No
Yes
No
Yes
事業の実施を
する
相談する
後援の条件が変更された時
別手続で実施
後援基準
世界最大の組織内ネットワーク[米陸軍知識ネット(AKO)]の事例
選択 グアムで作ったモデルが、登録し
た瞬間に全世界の業務になる
製薬会社で行っている、eLearningコンテンツの配信などを組み合わせるともっと効果が上がる
GDC : GOVERNMENT
DATA COLLEGE
インタオペラビリティを支えるルール管理
既存のルールを本質的に見直す必要がある
17
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
ルールは守るものではない、社会に適応させていくものである
 技術の変化は四半期単位に起こっている。ルール管理が年単位で良い訳が
ない。
 データを軸に既存ルールを見ると以下の課題がある。
- 紙で提出させる書類がある
- 紙を原本とする書類がある
- 紙の様式が指定されていて、データという観点で項目が整理されていない
- データで処理すれば、現在の法律にある手続き、業務は不要になるものがある
- 紙での提出では、データの曖昧性が許容されてきた
- 法律等で整合性の取れないデータ定義をしている 18
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
ルールのベースラインが変わってきている
 縦割りのルールメイキングから、オブジェクト(対象物)を中心としたルール作
りへ。
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
制度 制度 制度 制度 制度 制度
制度の数だけ人物像があった 1つの人物像に制度が乗っかってくる
19
制度はビューに過ぎない
実態は一つしかない
業務見直しがされていない例
 調達システムでは、古いコード体系を
直していない。
- 販売と購入で品目コードを分けている等
 右表のように、最新システムでは古い
コードを標準的なコードに変換をする
等で対応している。
20
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
様式指定の例
 法律等における様式(書式)の指定が
あるものがある。
 データ項目として指定することで、各項目
を明確にすることができる。
21
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
業務改革できる例
 商業登記の全部事項証明書は、そもそも存在確認だけであれば法人番号公表サイトで
WebやAPIを使って確認できる。さらに、行政機関では手続きで添付しなくても公用請求
で確認、照合が可能になる。
 マイナンバーカードにヨミガナを登録することで、データとして活用の幅が広がる。
 住民票の除票は、データ項目を適正に見直しすることで簡易に実現が可能。
 これらの事例は、データという観点から業務を見直すことで改善できる。 22
従来
• 登記簿の全部事項証明書を求める
• 取り寄せに時間、労力、500円がかかる
• 窓口かネットでも8-20時しかサービスしていない
法人の存在確認したいとき
既にできること
• 法人番号公表サイトで確認できる
• 瞬時に無料で情報入手可能
• 24時間サービス
広報していないから
誰も知らない
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
FAXは害悪でしかない
 送信した人はすっきりするが、全体効率を著しく落とす
- 機器の準備(送受信双方)
- 回線帯域の使用
- 再入力(受信)
- 読めない場合がある
‣ 確認の電話が発生
23
FAX FAX
受信側で手入力と化するので対応に
時間がかかる
送信 受信
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
制度間の不整合がある例
 世帯とは、「実際に同一の住居で起居し、生計を同じくする者の集団」を、法律上一つの
単位として取り扱う場合にいう。
- 世帯は、基本的には複数の親族によって構成される。しかし、親族以外の者であっても、実際に同一の
住居で起居し、生計を同じくしている限り、同一の世帯に属する。
‣ 近年では、女性の社会進出に伴い、女性が仕事上の理由などで姓を変更を避けるために事実婚をしている場合でも
「夫(未届け)」「妻(未届け)」という記載によって同一世帯とすることができる。また、一人暮らしであっても独立した
住居で独立した生計を営んでいる場合には、世帯として扱われる(独居世帯)。なお、同じ住居で共同生活していて
も生計を別にしている場合はそれだけで別世帯として扱われる(二世帯住宅など)。
 国勢調査などの社会調査の際に、同じ「世帯」「世帯主」という言葉が、別定義の下に使
われている事も多い(総務省統計局の国勢調査令、厚生労働省の「世帯動態調査」
の「用語の解説」)。
- 世帯および世帯主の定義は、世帯全体の生計、国民健康保険税や国民年金保険税や介護保険税
の納税義務者としての世帯主あるいは「家族手当」等の受給者としての世帯主に重点を置いた法律上
の定義と、住所に重点を置いている住民票や統計上での定義とがしばしば矛盾し質問・苦情・裁判が
発生している。
 Wikipediaより抜粋(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E5%B8%AF)
24
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
曖昧性を許容している例
 ルールの曖昧運用が高ホスピタリティという日本の強みであった
- 法人の商業登記の住所の相違
‣ 本社所在地が間違っていても、手続きを通している
 法人登記は、本社移転をした場合は登記変更が必要で、住所表記が変更になった場合は職権修正されるべきで
あるが、登記の全部事項証明書があれば手続きを通している場合が多い
- 各種手続きでの氏名漢字の簡易化(外字の代替表記)
‣ 氏名の簡易表記でも手続きを通してしまう。
 法律で氏名を記入となっているところは、厳密には戸籍氏名を書かなければならないが、代替文字で済ませている
 自動審査などでコンピュータ処理する場合は、エラーとして処理される。どう処理す
るか検討が必要。
- 「書類不備で落とす」「審査は仮合格にして、執行時までに変更手続きをしてくる」「慣習に従
い目をつぶる」等の処理が考えられる。 25
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
複数データを使うときに、異なる複数ルールに直面する
 データには、著作権などの知的財産権、また、利用するための利用規約等の様々なルールが存
在している。
 複数のデータをマッシュアップするデータにおいては、これらのルールが複雑に関係する。
 また、サービス運用中に原データの利用ルールが変わる場合もあるので注意が必要である。
 第一歩は、DCAT、ダブリンコア等のカタログ情報に著作権やライセンス情報を付加すること。
- 紙ではなくメタデータなので管理が容易(メカニズムは必要) 26
文書への著作権、
ライセンス
画像への著作権、
ライセンス
マッシュアップした情報
への著作権、ライセンス
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
ルール連鎖を考えてルールを作る
 データのルールは、どのような出典なのかProvenance情報が重要で、トレーサブルでなけ
ればならない。
 標準ルールがある場合には、規約本文を修正して適応するのではなく、加筆や削除を補
足情報で対応することが望ましい。
- 標準ルール本文を変更せずに修正に関する補足条項だけを確認することでルール管理が容易になる。
27
ひな形 適用ルール ひな形 適用ルール
原文を修正すると、変更箇所の管理が困難 条項の非適用や修正、追加を最後に加筆
コンテンツIDのような考え方も重要になる
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
デジタル手続法(1/2)
情報通信技術を活用し、行政手続等行政手続の利便性の向上や行政運営の簡素化・
効率化を図るため、 ①行政のデジタル化に関する基本原則及び行政手続の原則オンライ
ン化のために必要な事項を定めるとともに、 ②行政のデジタル化を推進するための個別分
野における各種施策を講ずる
 情報通信技術を活用した行政の推進の基本
- デジタルファースト:個々の手続・サービスが一貫してデジタルで完結する
- ワンスオンリー:一度提出した情報は、二度提出することを不要とする
- ワンストップ:民間サービスを含め、複数の手続・サービスをワンストップで実現する
 行政手続の原則オンライン化のために必要な事項
- 行政手続のオンライン原則(本人確認(印の見直し)、納付、問合)
- 添付書類の撤廃 (マスターデータ)
- デジタル化を実現するための情報システム整備計画(データ標準化、API)
- デジタル・デバイドの是正(デジタル支援技術の活用)
- 民間手続における情報通信技術の活用の促進(民間サービス活用) 28
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
デジタル手続法(2/2)
行政のデジタル化を推進するための個別施策(住民基本台帳法、公的個人認証法、マイナンバー法)
- 本人確認情報の保存及び提供の範囲の拡大(住民基本台帳法)
‣ 国外転出者の本人確認情報の公証(戸籍の附票の記載事項の追加・記載された本人確認情報の保存・提供)
‣ 本人確認情報の長期かつ確実な保存及び公証(住民票等の除票を除票簿として保存・安全確保措置等)
→情報通信技術を活用した個人の識別・認証を将来にわたり、国内外問わず実現 (オンライン手続・本人確認の実現、添付書
類の省略の前提)
- 公的個人認証(電子証明書)・個人番号カードの利用者・利用方法の拡大(公的個人認証法、マイナンバー法)
‣ 国外転出者による公的個人認証(電子証明書)・個人番号カードの利用 →国外転出者による公的個人認証(電子
証明書)・個人番号カードを活用したオンライン手続・本人確認の実現
‣ 利用者証明用電子証明書の利用方法の拡大(暗証番号入力を要しない方式)
‣ 個人番号カードへの移行拡大(通知カードの廃⽌)
- 個人番号利用事務及び情報連携対象の拡大(マイナンバー法)
‣ 罹災証明書の交付事務等の個人番号利用事務への追加
‣ 社会保障分野の事務の処理のために、情報連携の対象の事務や情報を追加
→行政手続における関係書類の提出の省略、行政事務の効率化 29
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
これまではデジタルデータによる改善に思いが至らなかった
 デジタル手続法によってワンスオン
リー、ワンストップ処理が求められ
ている。
 その実現には、データの標準化と、
ベース・レジストリの整備が必要。
 添付削減ではなく自動審査がポ
イント
 ただし現場にはノウハウもなく、改
善が進まずにいる。
30
○○資格証明書
3級
△△太郎殿
********
期限2020年3月31日
2019年2月1日
**市
領収書
△△太郎殿
¥30,000
2019年2月1日
**市
送付
60秒
開封
30秒
目視確認
評価
30秒
ファイル
60秒
証明データ
<証明種類>領収金額
<宛先> △△太郎
<数値> 30,000
<単位> 円
<発行日> 2019-02-01
<発行者> **市
送付
1秒
開封
0秒
自動確認
評価
3秒
ファイル
0秒
証明データ
<証明種類>○○資格
<クラス> 3
<宛先> △△太郎
<発行日> 2019-02-01
<発行日> 2019-02-01
<発行者> **市
API照合
入力補助
(1分以上節約)
法人番号
<法人名>〇〇商事
<本社住所>□□市
<代表者> △△太郎
ベース
レジストリ
入力
ベース
レジストリ
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
個人情報とパーソナルデータ
 多くのデータが個人情報さらにはパーソナルデータを含んでいる。
- 個人情報
‣ 氏名、生年月日などにより特定の個人を識別することができるもの。
- パーソナルデータ
‣ 個人情報に加え、個人情報との境界が曖昧なものを含む、個人と関係性が見出される広範囲の情
報を指すものとする。個人の属性情報、移動・行動・購買履歴、ウェアラブル機器から収集された個
人情報を含む。
 個人情報保護法だけでなく世論への配慮も必要となる。
31
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
効果とリスクのバランスが重要
 グレーゾーンに委縮して、イノベーションを阻害している。
 「プライバシー原理主義」、「やらないリスクへの無関心(先送り)」は避けな
ければならない。
 コロナ対策で、公益性とプライバシーのバランスが注目されるが、結局は守り
の方向へ。
32
セキュリティ
利便性
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
データの所有権の議論
 申請を受け付けたりするサービサーが、データの目的外利用を禁⽌することが多い。
 しかし、データの所有権はデータを登録した側にあるという議論がある。自分が提出
したデータは、元の登録者が再利用を希望すれば再利用を可能にするべきである
という考え方。
33
米国の医療情報に関してはBlue Buttonにより、
本人がダウンロードして再利用することができる。
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
欧州のGDPR(GENERAL DATA PROTECTION REGULATION)
 GDPRがEUデータ保護指令に比べて厳格化された点は、主に4点ある。
まず、法の域外適用が行われるという点である。すなわち、EU域外から
の行為であっても、域内の個人に対して商品・サービスを提供し、個人
データの収集等を行う場合等には適用される。2点目として、高額の制
裁金を科すことが可能という点がある。GDPRに違反した場合、最大で
違反事業者の全世界での年間売上高の4%(2,000万ユーロを下
回る場合には、2,000万ユーロ)の制裁金が科される可能性がある。
3点目として、個人データの収集・利用に際してその個人の明確な同意
を必要とした点がある。そして4点目として、個人のデータポータビリティに
関する権利を明記した点がある。
 GDPRにおけるデータポータビリティの権利とは、①事業者等に自ら提供
した個人データを本人が再利用しやすい形式で受け取る権利、②技術
的に実行可能な場合には別の事業者等に対して直接個人データを移
行させる権利とされている。このような権利を設定することで、個人デー
タの保護を図るとともに、個人データの囲い込みの防⽌による競争の促
進、個人データを活用したイノベーションの創出、ユーザーのコントロール
下での個人データの共有の促進によるユーザーの利便性向上といったメ
リットが期待されている。すなわち、データポータビリティには、個人の権利
の確立・保障という側面と、競争政策的な側面の両面がある。
(令和元年版情報通信白書
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/
nd113130.html) 34
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
知的財産
 データは、知的財産を持つ場合が多いことを常に考える必要がある
 さらに、AIに作成された成果物など、様々な側面からデータの知的財産を検討。
- AI・データの利用に関する 契約ガイドライン 1.1 (経済産業省)
‣ https://www.meti.go.jp/press/2019/12/20191209001/20191209001-1.pdf
 政府のコンテンツについては政府統一利用規約が提供されており、基本的に自由
に使える
- 政府のwebサイトやオープンデータに関する統一的利用規約
‣ https://cio.go.jp/sites/default/files/uploads/documents/opendata_nijiriyou_betten1
.pdf
35
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
DFFT(DATA FREE FLOW WITH TRUST)
 2019年1月23日「ダボス会議」で「成長のエンジンはもはやガソリン
ではなくデジタルデータで回っている。・・・(中略)・・・。新し
い経済活動には、DFFT=Data Free Flow with Trustが最重要課題で
ある」と提言。
 2019年6月29日G20で、「データや情報等の越境流通は、生産性の向
上、イノベーションの増大をもたらす一方で、プライバシー、データ
保護、知的財産権及びセキュリティに関する課題を提起、これらに対
処することにより、データの自由な流通を促進し、消費者及びビジネ
スの信頼を強化する。DFFTはデジタル経済の機会を活かすものであ
る。」と首脳宣言で言及。
36
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
TRUSTとは何か
 Trustを定義する要素は目的によって異なる。以下の要素が使われることが
多い。
 一般に取引などを考える場合の信頼というと「品質」「運用(ガバナンス)」
「ブランド」が重視される。その補助手段で認証が行われる。
- ぶっきらぼうだけど信頼できる等、「ふるまい」は信頼性と関係が薄い
37
Positive Relationships
Good
Judgement/Expertise
Consistency
Reliability
Openness
Transparency
Acceptance
Congruence
Integrity
Capability
Result
Commitment
Sincerity
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
データ倫理の必要性
 データは何でも活用すればよいというものではなく、発信者や管理者に高い
倫理性が求められる。
- 過去のデータをどこまで公開してよいのか
‣ 問題になって例
 検索サイトでの犯罪歴等の表示削除
 破産者情報等の蓄積公開
- 背景情報やプライバシー情報はどこまで考える必要があるのか
 AI倫理をどのように考えるのか
38
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
米国政府のデータ倫理フレームワーク
 単にルールを守るだけでなく、倫理観を持ってデータを扱うことが重要である。
1. Uphold applicable statutes, regulations, professional practices, and ethical standards.
‣ 適用される法令、規制、職業上の慣行、倫理基準を守る。
2. Respect the public, individuals, and communities.
‣ 一般市民、個人、地域社会を尊重する。
3. Respect privacy and confidentiality.
‣ プライバシーと機密性を尊重する。
4. Act with honesty, integrity, and humility.
‣ 正直さ、誠実さ、謙虚さを持って行動する。
5. Hold oneself and others accountable.
‣ 自分と他の人に説明責任を持たせる。
6. Promote transparency.
‣ 透明性を促進する。
7. Stay informed of developments in the fields of data management and data science.
‣ データ管理とデータ サイエンスの分野について、常に情報を得る。 39
https://resources.data.gov/assets/documents/fds-data-ethics-framework.pdf
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
インタオペラビリティを支えるデータ標準化
データ標準がすべての基盤
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE 40
データだけでなく体系的な仕組みでインターオペラビリティを支える
 Society5.0 参照アーキテクチャは、データ標準群が中核を支えている。
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
41
戦略・政策
ルール
組織
ビジネス
利活用機能
データ
データ連携
アセット
センサー、アクチュエーター
ハードウェア、ネットワーク
データ収集、データ統合
データクレンジング、デバイス管理
データ項目定義、データセット定義
コード
カタログ、検索、AI、解析
業務プロセス
業務ルール
組織間調整
体制
法律
規則
ビジョン
重点分野
セ
キ
ュ
リ
テ
ィ
・
認
証
ライフサイクル 41
ツール群 行政データ連携標準
コア語彙
テンプレート群
文字情報基盤」
コード
カナ、ローマ字、英字
センサーデータ
データ項目
(データ定義)
情報
(データモデル)
データ形式
検索・配信 プライバシー管理 コミュニティ
カタログ管理 共通語彙・コード管理 統計解析・シミュレーション
評価・品質 原本性保証
認証・認可/匿名・秘匿 データ接続/データ統合 データ変換
サービス
ポータル
共通
機能
連携
機能
データ
Society 5.0
コネクテッド・インダストリ
スマート・シティ
データ流通市場
IT基本法
官民データ法
デジタル手続法
政府標準利用規約
オープンデータ推進方針
標準ガイドライン群 等
ルール
ツール
データ
Society5.0
参照モデル
そもそもデータの標準化とは何か
 データ項目
- 意味も含めて、データ項目をどの粒度で定義するか
 形式
- データをどのように表記するか
 データモデル
- 対象物をどのようなデータ項目の組み合わせで表現するか
 その他
- 記述文字数
42
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
IT総合戦略室が推進するデータ体系
 社会全体でデータ利活用するためには、基本データから積み上げた体系の中で相互運用性を確保していく
必要がある。
 データ体系は機動性の高い社会システムを作るための必須の基盤である。
43
行政データ連携標準
コア語彙
テンプレート群
文字情報基盤」
コー
ド
サービス
データ
体系
観光
カナ、ローマ字、英字
日付・時刻、住所、地理座標、電話番号等
例:2018/01/29と2018-01-29が混在し、データ処理が困難
センサーデータ
データ項目
(データ定義)
情報
(データモデル)
データ設計(スピード向上) 組織内活用 データマーケット
※1 は、デジタルガバメントで推進している共通語彙基盤の略称。国際連携も実施中。
※2 データを扱うためのツール体系、データ品質は確保するための品質体系も整備していく必要がある
農業 健康 移動 行政 防災
イン
フラ
製造
データ形式
標準的なデータ項目を組み合わせ
ることで、標準的なデータモデルが
できる
分野横断で活用することで
データ連携が容易になる
※ 全体でコスト削減も実現
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
文字情報基盤
 漢字やフリガナは、申請等の全ての情報に含まれる。行政サービスの100%デジタル化を実現するうえで先送りでき
ない喫緊の課題である。
44
• 2017年12月に戸籍、住基等で使用する6万文字の
文字コードの国際標準化が完了。(スマートフォン
や市販のPC等の一般の機器で特別な設定なしに
使える1万文字は、既に国際標準化済。)
• 行政機関、銀行等の各種手続きでは、一般の機器
で扱える1万文字による代替文字での本人確認が
日常的にされている。また、6万文字と1万文字を相
互に使い分ける技術的な仕組みは整備されている。
• 公的個人認証の代替文字は本人確認の手段とし
て使用できるとされている。通知カードで本人に通
知されており、マイナンバーカードの券面入力アプ
リに含まれている。
• グローバルに伴いヨミガナやローマ字使用が増え
ているが、ヨミガナの統一が図られていないし、
ローマ字表記も多様である。
• 法人や地名はヨミガナ対策を実施中。
• 文字環境導入ガイドブックで導入の考え方を提示。
漢字 :手続きは代替文字を活用
フリガナ等:デファクト化含め検討
現状
取組
文字情報基盤:IPAmj明朝フォント(漢字58,814文字)
戸籍統一文字(漢字55,270文字)
住民基本台帳ネットワークシステム統一文字(漢字19,563文字)
JIS X 0213(10,050文字)
常用漢字(2,136文字)
法令、公用文書、新聞、雑誌、放
送等、一般の社会生活において、
現代の国語を書き表す場合の漢
字使用の目安を示す。
実用上の情報交換の必要
性から、出現頻度等を元
に文字を選定
(JISX2013:2004)
戸籍のオンライン手続に使用することを目的
として整理した文字(辞書をベースに整理)
多くの住民が氏名に使う
文字を整理
スマートフォン
漢字のみ
40%
フリガナ又は
ローマ字
(漢字なし)
30%
漢字とフリガナ
併記
30%
_山
先頭文字が外字だと、名前が
呼べない
困る事例1:
名札の3割は既に漢字なし
長村
困る事例2:
窓口や電話でナガムラと
オサムラのどちらかわからない
漢字
ヨミガナ
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
行政データ連携標準
 日付、住所、電話番号等の基本情報に関するデータの標準がないため、膨大な
データクレンジング作業が発生している。
- データ(日付・時刻、住所、郵便番号、座標、電話番号等)
- コード(PoI(公共施設等)、町字等)
 データ・サイエンティストが不足する上、膨大な無駄な作業をしている。
45
千代田区霞が関2丁目1-2
千代田区霞が関2-1-2
千代田区霞が関2-1-2
統一ルールが必要
以下もコンピュータでは同じではない
データ項目を定めても表記が揺らぐ
デジタル化を図る上で喫緊の課題であり、所管府省を超えて標準化を推進
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
コア
語彙
ドメイン固有語彙
各分野での利用に特化した語彙。
例)病床数、時刻表 など
避難所
住所
病院
駅
災害
復旧費
ドメイン共通語彙
分野固有の語彙の内、他の分野
でも参照する主要な語彙。
例)病院、駅名、避難所 など
コア語彙
どの分野でも利用される普遍的な語彙。
例)人、物、場所、日付 など
地理空間
・施設
移動
・交通
防災
財務
ドメイン
固有語彙
ドメイン共
通語彙
IMIの特徴
• 分野横断
 社会基盤のコアな情報を重点推進
• グローバル連携
 EU、米国との情報交換
• IoTへの配慮
 連携を視野に入れて設計
• オープンデータでの活用
 社会全体のデータ利活用を促進
• 検索性向上への配慮
 検索サービス標準の参照
• 既存システムへの配慮
 既存データを活かしデータ連携時に活用
共通語彙基盤(IMI:INFRASTRUCTURE FOR MULTI-LAYER INTEROPERABILITY)
 分野横断でのデータ交換を目的としたフレームワーク
- 社会の中核になるコア語彙と分野別の専門分野(ドメイン)語彙を体系的に整理
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE 46
データモデルのイメージ
 施設の情報は、コアのボキャブラリとドメインのボキャブラリの組み合わせで表せる。
47
病院
建物
診療科
所在(住所)
施設情報
建築物情報
状況
ベッド数
小学校
建物
生徒数
所在(住所)
施設情報
建築物情報
避難所情報
コア
ボキャブラリ
ドメイン
ボキャブラリ
イベント
建物
スケジュール
所在(住所)
連絡先
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
データ構造の標準(テンプレート)
 申請書等、殆どの項目が同じだが、今までは担当課が自由に様式を集めるの
で、データの活用が難しかった。
48
申請A 申請B 申請C 申請D
商号又は名称 商号又は名称 名称 名称 名称
法人番号 法人番号 法人番号 法人番号 法人番号
法人代表者役職 役職名 役職 役職 役職名
法人代表者名 代表者 氏名 代表者氏名 代表者名
郵便番号 郵便番号 郵便番号 〒 〒
本社所在地 本社所在地他 本社住所
事務所所在地 事務所所在地 所在地
本補助事業の主な実
施場所 住所
事業所名 事業所名
電話番号 電話番号 電話番号
FAX番号 FAX番号
メールアドレス
webページ ホームページ
担当者部署
担当者役職
担当者名
フリガナ
連絡担当者部署
連絡担当者役職 役職名 役職 役職名
連絡担当者名 連絡者名 担当者名 氏名 担当者名
フリガナ
電話番号 電話番号 電話 電話番号
FAX番号 FAX番号 FAX FAX番号
メールアドレス メールアドレス e-mail E-mail メールアドレスURL
資本金・出資金 資本金・出資金:千円 資本金(出資金):千円
資本の額又は出資の
総額
資本金(出資金):万円
従業員数 従業員 職員数 組合員数 従業員
主たる業種 主たる業種 業種 主たる業種
主たる業種(日本標準
産業分類、中分類)
設立年月日 設立年月日 設立年月日
主な株主 主な株主又は出資者 株主等一覧表
企業名もしくは出資者 株主名又は出資者名
住所 所在地
構造化が必要
データ項目の階層化
とブロック化をする
各申請書は取得するデータ項目もデータ名も違った
申請書
基本情報
商号又は名称
法人番号
代表者
法人代表者役職
法人代表者名
所在地
郵便番号
本社所在地
事務所所在地
事業所名
PoC
電話番号
FAX番号
メールアドレス
webページ
担当者
担当者部署
担当
担当者役職
担当者名
フリガナ
連絡先
連絡担当者部署
担当
連絡担当者役職
連絡担当者名
フリガナ
POC
電話番号
FAX番号
メールアドレス
事業情報
資本金・出資金
従業員数
主たる業種
設立年月日
主な株主
GDC : GOVERNMENT
DATA COLLEGE
共通語彙基盤の具体的なイメージ
 モジュールにして効率化するとともに、目的に合わせて部分利用することで
データ連携が容易にできる。
49
今まで データ連携基盤(共通語彙基盤)
・モジュール化することで設計を効率化
・インタオペラビリティを確保
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
様々な応用
 イベント情報と施設情報を一体として管理したり、翻訳なども容易になる。
50
施設データとの融合 英語情報の作成
Title
Description (自動翻訳)
Web
Date
Start Time
End Time
Address
Contact Tel
Contact email
このパーツを追加するだけ
で、外国人に概略情報を伝
えることができる。
※名称は固有名詞が多く、翻訳が
困難なため、別パーツが必要
イベント情報
イベントと施設情報はほぼ同
じ情報項目であり、一体的に
管理できる。
観光において、施設情報とイ
ベント情報の一体化は重要
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
デジタルガバメントを支えるガイドライン群
 基盤となるガイドライン等を面で用意。
GDC :
GOVERNMENT DATA
COLLEGE
51
デジタルファースト
• 紙からデータへ
ワンス・オンリー
• データ項目を再利用
ワンストップ
• APIによるサービス連携
前提条件
・サービスデザイン思考で考えること
・サービスが見つけられること
・きちんと作られること
行政手続・民間取引IT化の3原則
基盤
・クラウドの活用
マスターデータ等基本データ導入実践ガイドブック
Webサイト等ドメイン管理ガイドライン
コード導入 実践ガイドブック
クラウドサービス利用方針
API テクニカルガイドブック
API導入実践ガイドブック
行政基本情報データ連携モデル
行政サービス・データ連携モデル
本人確認ガイドライン
文字環境導入実践ガイドブック
標準ガイドライン解説書
標準ガイドライン実践ガイドブック
デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン
Webサイトガイドブック
Webサイトガイドライン
サービスデザイン実践ガイドブック(β版)
デジタル時代の本人確認手段
スマートフォンで扱える
文字体系
RPAやAIに対応容易な
データ標準
再利用や連携が容易な
基本データ群
サービス間連携を
するためのAPI
※推奨データセットや法人関連データ群とも連携を強化
※その他:技術レポート、リスト
デジタル・ガバメント
押印見直しガイドライン(H9策定済み)
サービス・カタログガイドブック
キャッシュレス決済入門
データ品質ガイドブック 正確性や最新性の評価
金融データの交換
https://cio.go.jp/guides
データをつなぐ・活用するためには
 マイナンバーのようにデータ間をつなぐID、コードが重要になる
 一方で、IDとセキュリティに注目が行き過ぎて、全体のバランスが悪い。
52
ID、コード
データ
活用
ツール
識別子コード(ID)
・体系ができていないところが多い
分類コード(Taxonomy)
・独自分類コードが氾濫
・「001 海岸」と「023 砂浜 024 岬」
データ構造
・申請や証明の書式がバラバラ
データ表記
・「二丁目」と「2丁目」が混在
・「1百万」と「1,000,000」が混在
AI
データサイエンス
データ連携ツール
100年先を
考えて
体系化する
必要がある
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
ID、コード
 識別子、識別コード、ユニークID
- マイナンバー
- 法人番号
- 製品シリアル番号
 分類コード
- 標準産業分類
- ベジブルコード
 CIOポータルサイトにあるコード一覧やコード設計実践ガイドを活用する。 53
対象物に一意に番号などが振られ、
個体管理やマッチングに使用される
情報を分類するタグに使われる
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
コントロールド・ボキャブラリ
 コード化されるほどではないが分類をしたいときや、自由記述で把握ある程度の選
択肢から回答を選択させたい時に使用する。
例
- 施設やイベントの状況
‣ 「準備中」、「受付中」、「開催中」、「中⽌」、「休⽌中」、「復旧中」、「延期」
‣ ※「復旧中」は、故障、事故や災害時に使用される。
- 混雑の状況
‣ 「空あり」、「混雑」、「空なし」
- 予約の状況
‣ 「予約可」、「要問合せ」、「予約不可」、「当日可」、「キャンセル待可」、「予約不要」、「先着順」 54
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
政府内にデータ標準がたくさんある
 JIS
 行政データ連係標準
 (行政サービスデータ連係標準)策定中
 共通語彙基盤
 オープンデータ 推奨データセット
 各省の標準
 全体としての再体系化が必要になっている
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE 55
データ流通を支えるプラットフォーム
誰もがデータを使える環境を実現するにはプラットフォームが必要
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE 56
データは分野間データ連携基盤で連携される
57
「分野間データ連携基盤の整備に向けた方針」 総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)重要課題専門調査会(第14回)https://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/juyoukadai/14kai/siryo2-1.pdf
データ
利用者
アプリ開発
・サービス
提供者
データ
配信者
データ
提供者
農業 衛星
作物生産 日照時間
自動車 3次元空間
カーナビ
スマホ
ダイナミック
マップ
路面 橋梁
舗装状況
ひずみ
亀裂
被災地 気象
被害状況
地震・台風
ゲリラ豪雨
健康・医療 工場
レセプト
処方箋
図面
材料
分野間データ連携基盤
サービスポータル(検索、プライバシ保護等)
共通機能(カタログ、語彙変換、分析等)
データ連携機能(データ変換、クレンジング等)
インフラデータ
交通データ
健康・医療データ
都市データ
農業データ
製造データ
行政データ
環境データ
生産性向上・高機能化 交通・物流ナビサービス 防災・災害対応 生産性向上・カスタマイズ性
産
流通サービス・市場
協調領域データ
独自データ
協調領域データ
独自データ
協調領域データ
独自データ
協調領域データ
独自データ
協調領域データ
独自データ
物流
企業
IT
企業
警備
企業
センサ
企業
小売
企業
スマート農業 自動運転 スマートシティ
スマート工場
高度レスキュー
データ標準 データ品質確保の仕組み
GDC : GOVERNMENT
DATA COLLEGE
具体的なプラットフォームの機能
 カタログ、検索
 変換
- 時間軸
- 場所
- データ項目名
- データ形式
 アクセス制御
- アクセスコントロール(ID)
- ログ
- タイムスタンプ
- 契約
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE 58
プラットフォームは多くのツールで構成される
 ビルディングブロックを組み合わせる。
- カスタマイズは最小限
- データやインタフェースがきれいな移行が
容易なものを選ぶ。
- 10年後など職員がいなくなってもメンテ
できるか考える。
 大量のデータ処理にツールは欠かせ
ない
59
検索・配信 プライバシー管理 コミュニティ
カタログ管理 共通語彙・コード管理 統計解析・シミュレーション
評価・品質 原本性保証
認証・認可/匿名・秘匿 データ接続/データ統合 データ変換
サービス
ポータル
共通
機能
連携
機能
データ
マーケットプレイス
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
X-ROAD
 エストニアのプラット
フォームである。
 機能群で構成される。
 データが整備されてい
るうえにこの基盤があ
ることで、便利な社会
を実現
60
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
61
eInvoicing
• Send and receive electronic invoices
CEF:Connecting Europe Facility
Big Data Test Infrastructure
• Experiment with big data in a safe environment
Context Broker
• Collect & share real- time data from multiple sources
eArchiving
• Store and preserve digital information
eID
• Securely identify European citizens
eDelivery
• Exchange data and documents securely
eSignature
• Create and verify legally recognised electronic signatures
Data Economy
eIDAS enablers
eInvoicing Directive
eTranslation
• Provide a multi-lingual public service
デジタルデータを連携する共通機能を
欧州全体で整備
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
FIWARE
 欧州の研究開発プロ
ジェクトのFIWAREは、
Smatr CityのOSとし
て注目されており、機
能部分のアーキテク
チャを示している。
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE 62
63
基本アーキテクチャを各分野でモディファイするので連携も可能
ENERGY
INDUSTRY
FARM
SMART CITY
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
64
コネクタを使った分散を目指す仕組み
IDS
DATAEX
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
65
データ提供者 データ利用者
CDR:Charging data request
IDSコネクタは、変換を担うコンテキストブローカー、
流通を制御するProxy,アプリケーションとのインタ
フェースを制御するCygnusで構成。
それを認証機能で固めている。
IDS
DATAEX
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
DATAEXの構造
66
コネクタとは別の
利活用アプリ
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
IDSコネクタ
67
コネクタとは別の
利活用アプリ
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
データを連携する技術(データの自動変換)
 異なるシステム間のデータ交換を自動で実現
68
自データを交換用データにマッピング さらに、他システムと連携
資料:Crossflo CDX ExchangeBuilder
融資 貸付 貸付 貸与
初回に設定することで、自動でデータを連携
Aシステム Bシステム
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
GAIA-X PROJECT(2019年開始)
 GAIA-X Projectの目的
- 欧州エコシステムの成長の源泉となる、使いやすく、競争力のある、安全で信頼できる連合
データインフラを整備する。
 GAIA-X Projectの背景と目標
- 様々なIoT機器から収集したデータを組織横断で活用することが重要になる。
- 主な目標は以下の4つである。
‣ データ主権と選択の自由
 Data sovereignty
‣ 特定サービスへの依存の低減
 Reduce dependencies
‣ より幅広い層に対するクラウドサービスの魅力増進
 Make cloud services attractive on a broad basis
‣ イノベーションのためのエコシステムの創出
 Creating an ecosystem for innovation 出展:GAIA-X (Driver of digital innovation in Europe)
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE 69
GAIA-X PROJECT2
 GAIA-X Projectにおける原則とルール項目
- 7原則
‣ 1欧州のデータ保護、2開放性と透明性、3真正性と信頼、4デジタル主権と自己決定、5自由
な市場アクセスと欧州の価値創造 、6モジュール性と相互運用性、7使いやすさ
- ルール項目
‣ GDPR, eIDASなど、EUで法制度化された規則やそれに準じた事業者間の行動規範などを集約し
一覧化。技術標準やツールなどのArchitecture of Standards (AoS)とサービスを整備中。
方針、契約
・GAIA-Xのポリシールールの
実装を内部監査手順で定
期的に確認するものとする。
・顧客から特別に許可されて
いない限りプロバイダーが顧
客データへのアクセスは不
可能。
セキュリティ、報告義務
・欧州のクラウドセキュリティ認
定については一部第3者認
証が必要。
・プロバイダーは適切な措置
を講じて個人で他の侵害と
その範囲をユーザーに通知す
る義務がある。
データ保護
・ユーザーが個人データを処
理する場合のプロバイダー
の適用方法(GDPR準拠)
・データ保護要件への準拠の
定期的制御のための第3
者認証義務
透明性
・EU以外でのデータ活用の
規制
・契約期間中のデータのエク
スポート/インポートに関連
する料金の指定
互換性、移植性
・データの移植、互換に関す
る必要手続き。
・データ移植、互換に関する
クラウドサービス契約の必要
要件
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE 70
GAIA-X PROJECT2
 ルールと技術の関係
71
出展:Gaia-x Policy rules and architecture of standards
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
データモデリング
モデリングは全ての基本
72
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
モデリングはAI等を活用するデジタル時代の基盤
 様々な世界にモデラ―がある。最先端ユーザーが使用しながら磨いている。
- 文書 ワープロ
- 図面 CAD
- アニメ レンダリング
- ソフトウェア開発
 日本は最先端ユーザーがいるのにモデリングを産業にできなかった。
- モデリングは、大量生産や分業に向いている
- 日本の職人はきめ細かさがないと言ってモデリングに否定的だった
 自動化の時代に、モデリング+AIに職人が太刀打ちするのは難しい。 73
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
データの明確化・構造化
 データは表形式ではなく、繰り返し構造の持てるクラス図が基本。
- とはいえ現実には表で記載。
74
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
大項目 中項目
基本情報 施設名
概要
Webサイト
日時情報 開館時間
閉館時間
開館日
連絡先 連絡先名
連絡先
メール
表によるデータモデル
データモデリングはなにを使ってますか?
 この質問に答えられる人は国内ではほとんどいない。
 海外はスムースに答えが返ってくる。
 データ設計はエクセルでやってますと言ったら世界で笑われる。
75
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
日本の典型的なデータ設計
1. 現場で使っている画面、帳票などを集め、さらにヒアリングを行う。
2. それをエクセル表にまとめる。
 データの全体像が俯瞰できないので、業務改革ができない
 データの抜け漏れ、重複が発生する。システムが大きくなるとデータ項目名等
の修正間違いでエラーが発生する。
76
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
モデリングすればよいというものではない
 モデリングはきちんと適用しないと、正しい設計はできない。
 発注者、設計者、レビュアーに、充分なモデリングの知識がなく、このような事
例が頻発している。 77
「住民記録システム標準仕様書」自治体システム等標準化検討会
プロセスモデリングを最初にしているが機能モ
デルを作るのであれば、機能モデルが先になる
機能モデリングをメモ取り手法で設計している データは今では使われない古典的手法で設計して
いる(また、データ項目設計書がない)
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
データモデリングの基本形
 今では古典的手法になっているが、1990年代に米国政府の調達標準で
あったIDEFは、モデリングの勉強の基礎になる
 データモデリングは、単体では存在しない。他のモデリングとの連携が重要。 78
IDEF3:プロセスモデル
IDEF1X:データモデル
IDEF0:機能モデル
機能に着目し、左からInputが入り右から
Outputが出る。上から制約条件である
Controlが入り、下からメカニズムが支える。
時計回りに頭文字をとりICOMと呼ばれる。
機能を軸にリソースの洗い出しができ、書類
作成にも使われる分析手法。
データを対象物と関係性で表す、ER
モデル(Entity-Relation model)の
基本形。
今でも多くの組織で使われている。
IDEF0で洗い出されたデータをモデル
化する。
IDEF0で洗い出された機能をプロセ
スモデル化する。
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
最新のモデルリングの考え方
 業務アーキテクチャの最先端モデルである米国国防総省のBEA(Business Enterprise
Architecture)では、「End-to-End (E2E) Processes 」「Data Interoperability 」を重要視。
能力の
獲得
必要とされる
能力
BEAの
Phased approach
DoDAF2.0(国防総省全体の技術アーキテクチャ)
DoDAF2.0の
アーキテクチャに
基づくBEA
Capability viewpoint
Services viewpoint
Systems viewpoint
Project
viewpoint
Standards
viewpoint
All
viewpoint
OV-1 – High level graphical and textual description of operational concept
(ハイレベル業務概念記述)
OV-2 – Operational Resource Flow Description (運用リソース・フロー記述)
OV-3 – Operational Resource Flow Matrix (運用リソース・フロー・マトリックス)
OV-4 – Organizational Relationships Chart (組織関係チャート)
OV-5a – Operational Activity Decomposition Tree (運用活動分解ツリー)
OV-5b – Operational Activity Model (運用活動モデル)
OV-6a – Operational Rules Model (運用ルールモデル)
OV-6c – Event Trace Description (事象トレース記述)
OV-7 – Logical Data Model(論理データモデル)
システム設計
記述
BPR、
機能クエリ記述
業務ルール、
現状プロセス、
システム記述
機能要求と
目標プロセス
記述
現状ポートフォ
リオに対する能
力ギャップ分析
ポリシー
コンプライアンス
分析
能力/代替案
分析
相互運用性
分析
Data
and
Information
viewpoint
Operational viewpoint
プログラムを円滑に進める
組織全体の枠組みでの検討
79
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
DODAF, BEAで定義されたアーキテクチャ記法の関連性
LRP:Laws, Regulations
and Policies
IE:Information Exchange
BEA Architecture Product Guide(March 15, 2012)
法律、規制、政策
ルール
モデル
リソース・
フロー記述
リソース・フロー
マトリックス
活動分解ツリー
活動モデル
AV-2
統合辞書 80
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
データモデル
 クラス図(実態はER図)
 欧米では、これが理解でき
ないと話にならない
 少なくとも読めることは必要。
81
エンティティ、リレーション、キー、(カーディナリティ)
クラス、リレーション、キー
クラス、属性、メソッド
データタイプ
データ形式
データ制約
リスト型、範囲型、ルールベース型
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
ツールを使うのが常識
 データ設計の一貫性を保つため、データ設計にはツールを活用しなければな
らない。
 ワープロの時代に、手書きで勝負する人はいない 82
https://www.sparxsystems.jp/products/EA/ea.htm
見た目のモデル図を書いてくれるのではなく、
内部辞書を持ち、検証もしてくれるモデリング
ツールを使う。
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
ツールのメリット、デメリット
 メリット
- 生産性が上がる
- コミュニケーションが正確になる
- 生産物の品質が上がる
 デメリット
- 自由な記述が制約される
‣ 日本のソフトウェア業界は、このデメリットを重視してツールの導入をしないできた。すべてが裏目に出ている
 きめ細かい表現ができない→独自の記述をするので他者に伝えられない。エラーの原因になる。
 お客様にわかる形で説明する必要がある→発注者の成長機会がなくなった
- 性能が出ない
‣ 今や、CPUやインタフェースの高性能化が進み、モデリングによる冗長性などは問題にならない
83
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
具体的な開発方法例1
 政府が作った共通化対象のデータのテンプレー
トが用意されているので、そのテンプレートをベー
スにデータ構造を作れる。
 その結果、互換性の高いシステムを迅速に作る
ことができる
①作りたいデータの基本形を選択
②データ構造から、使うデータを選択するとと
もに、必要に応じて追加
③データベースや交換用データモデル、関連文書を自動生成
NIEM-UML
資料:
MagicDrow CAMEO NIEM
84
NIEM:米国政府のデータ標準
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
具体的な開発方法例2
 ツールからNIEMのデータセットを呼び出す
ことで、簡単にデータ設計ができる。
85
可視化された開発環境
テストも実施
簡単にアプリ開発
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
システムやサービス設計が抜本的に変わる
 独自設計をする手作りモデル(人月モデル)から、データ項目やモジュール選
択して組み合わせることで価値を生み出す組立モデルへ変化。
86
他省等
データ
項目
業務の
流れ
業務担当者が、
標準的なデータ項目を使って、
拡張性の優れた業務プロセスを、
迅速に構築し、広く展開可能
標準記法(BPMN)
事前に用意した
項目リストから選択
現場
システム
後援名義BPMN.igx
経済産業省
大臣官房
総務課
関係課室
担当課室
主催者等
相談を受ける
申請書類を作
成する
事前審査をする
申請資料を修
正、追加する
起案する 通知する
承認後の指導
及び監督をする
変更等に対す
る報告を行う
開催概要
収支予算
団体の概要
その他資料
開催期日の少
なくとも一ヶ
月前
大臣
賞か?
挨拶
文が
必要か
相談をする
合議を確認する
課室長が決裁
する
後援事業の準
備をする
終了の報告を
行う
事業報告書
収支報告者
最終確認を行う
No
Yes
No
Yes
事業の実施を
する
相談する
後援の条件が変更された時
別手続で実施
後援基準
世界最大の組織内ネットワーク[米陸軍知識ネット(AKO)]の事例
選択 グアムで作ったモデルが、登録し
た瞬間に全世界の業務になる
GDC : GOVERNMENT DATA
COLLEGE
海外業務パッケージでのモデリング
 海外の業務パッケージには、モデラ―が標準搭載されている場合が多い。そ
のため、海外業務パッケージを軸にシステム構築していた人は、モデリングは
わかっていることが多い。
- ただし、既存モデリングのモディファイが中心なので、ゼロベースで抽象化したデータ設計
ができるかは別問題である。
87
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
データ設計
ライフサイクルを考えた設計が必要
88
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
データ設計の手順
1. 概念設計
- 要件を明確にする
‣ 「○○記録システムを作りたい」のではなく、 「○○の記録を管理したい」ということを明確にする
‣ 過去の画面や帳票は重要な参考資料だが、要件ではない。制度があるならそちらを変える。
- エンティティを抽出する
‣ ステークフォルダやエンティティを洗い出す
- 概念データモデルを作成する
‣ エンティティとエンティティ間の関係をモデルとして記述する
2. 論理設計
- ER図(クラス図)を作成する
‣ データ項目を明確にしていく
‣ 正規化や抽象化を行う
 データの繰り返し項目を外部化する
 類似の項目は抽象化する
- 仕様として整理する
89
3. 物理設計
- データベースに実装する仕様を作成する
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
クラス図(実態はER図)
 エンティティと関係性でデー
タが示される。
90
エンティティ、リレーション、キー、(カーディナリティ)
クラス、リレーション、キー
クラス、属性、メソッド
データタイプ
データ形式
データ制約
リスト型、範囲型、ルールベース型
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
正規化を行う
 データを使いやすい形に整理する
91
法人番号 法人名 事業所番号 事業所名 住所 事業所番号 事業所名 住所 事業所番号 事業所名 住所
1234567890123 ○○商店 0001 本店 0002 ○○支店 0003 ○○工場
法人番号 法人名
1234567890123 ○○商店
法人番号 事業所番号 事業所名 住所
1234567890123 0001 本店
1234567890123 0002 ○○支店
1234567890123 0003 ○○工場
第1正規化
繰り返しをなくす
法人番号 法人名
1234567890123 ○○商店
法人番号 事業所番号
1234567890123 0001
1234567890123 0002
1234567890123 0003
事業所番号 事業所名 住所
0001 本店
0002 ○○支店
0003 ○○工場
第2正規化
最小構成のキーにする
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
抽象化することが重要
 似たようなものをまとめる
- 設計が効率的にできる
- 横ぐしでのデータ活用が容易になる
92
施設
学校 病院 ホテル
人
生徒 教師 保護者
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
サプライヤーズロジックからの脱却が重要
データを出してもらうた
めには、できるだけ
データ項目を少なくして
あげなければいけない
データを活用するには、で
きるだけ詳細なデータがほ
しい
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE 93
データを使うのは一回であるが、使用するのは複数回であることが多い
Create once, Use many times
社会全体でのトータルコストを考える必要がある
欧州も「Self discription」といっている
今まではこちらが主流
→結局使われない
データを構造化しても現場の負荷は増えない
 「住所(建物名まで記述)」→「住所」「建物名」とデータを分割しても記入
者の負荷は変わらない。
 「内容」→「目的」「挑戦したこと」「成果」「今後」と分けると、むしろ記述しや
すくなる。
 負荷を減らしたくないのでデータ項目を分割しないというのは、ほとんどが担当
者の知識不足か、これまでの方法を変えたくない担当者の身勝手。
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE 94
マスターデータ
 システムやサービスから繰り返し参照される基本データをマスターデータという。
 多くの処理から参照されることから、効率的で標準化されたデータであること
が望まれる。
 「マスターデータ等基本データ導入実践ガイドブック」を参照して設計する。
- https://cio.go.jp/guides
95
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
コード設計
 データを効率的に利用や管理をするためにはコードが重要になる。
- 重複の排除、再附番ルール、チェックディジットの仕様等をきちんと検討する必要がある。
- 既存コードを最大限活用する。
 コード(分類体系)導入実践ガイドブックを参照して設計する。
- https://cio.go.jp/guides
96
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
CRUDの活用
 データは、Create(生成)、Read(読み取り)、Update(更新)、Delete(削
除)の操作が行われる。これらの実装を整理する表としてCRUDが良く使われる。
97
組織マスタ 調達マスタ 予算マスタ
組織登録 C
組織検索 R
組織情報更新 RU
組織情報削除 R D
調達実績 R C U
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
データ作成
 データモデルを作り、実装していくうえで、以下の配慮も必要である
- できるだけ外から引用する
‣ データモデルは標準を使うなど外部との連携を考慮した設計にする
‣ また、標準を参照するだけでなく外部データの活用も考える
- フォーム入力でチェックする
‣ データの品質を確保するには、入力チェックが可能なフォーム入力を考える
- バリデーションツールの活用
‣ 外部データをファイルやAPI連携で導入するときには、システムに入れる前にデータをチェックするバリデータを
使用する
- データのライフサイクルで考える
‣ 入力時の負荷のみを考えるのではなく、データのライフサイクルを通じた最適化を図る。
 場合によっては代行入力やOCRを活用する
98
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
分散か集中かでデータ設計も変わってくる
 データベースを分散的に持ち統合的に運用するのか、集中的に持つのかで
データの安全性や利用の効率性が変わってくる。
 また、データを効率的に扱うために、データをキャッシュして持つ場合もある。
99
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
データ設計の最大の敵
 データ設計の基本を知らないバーバリアン
- 「このサービスは特別なんだよ」
- 「このやり方は気にくわない」
- 「今までのやり方変えたら大変だろ」
 特に、自称イケているという人に多い
- 利用者本位といいながら一面しか見えてない
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE 100
ベース・レジストリ
ベース・レジストリ・ロードマップからその先に
101
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
公的機関等
ベース・レジストリとはなにか
 「ベース・レジストリとは、公的機関等で登録・公開され、様々な場面で参照
される、人、法人、土地、建物、資格等の社会の基本データ」であり、正確
性や最新性が確保された社会の基幹となるデータベース。日本では台帳等
が相当する場合が多い。(クローズデータとオープンデータがある)
- 全ての社会活動の土台であり、デジタル社会における必須の環境。
- ベース・レジストリの有無が、国の競争力を左右する。
102
土地
データ
建物
データ
インフラ
データ
法人
データ
ベース・レジストリ
人
データ
交通
データ
気象
データ
自然
データ
許認可
データ
資格
データ
活動しやすい社会
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
ベース・レジストリによる効果
 市民にとっての効果:行政機関とのスムースなインタラクションが可能になる
- 手続き処理を迅速にするとともにとエラーを減少し、行政サービスレベルを向上
- 行政機関へ報告する事案の減少(提出物へのエラー修正も減少)
- 最新状況にアップデートされたベース・レジストリデータを使った自動入力等、セルフサービスにおける情報再入力の防⽌
 企業にとっての効果:規制が減り、成長する機会が増える
- 規制の減少、報告や登録の減少
- デジタル化の加速、エラーの減少、効率的かつ効果的な手続き
- 公共データの入手費用の低下
- 既存データを使った行政機関との協調
- 新しいデータを使ったサービスの創出
 行政機関にとっての効果:もっと効率的で効果的な行政を提供できる
- データベースの冗長性がないためため、効率的で効果的なメンテナンスが可能
- ITシステムやデータアップデートに係る運用コストの削減
- ベース・レジストリによりデータが一元化され、ITシステム開発コストが低価格化
- マニュアルでのワークフローが殆どなくなり、エラーが減るとともに、手続き処理時間が短くなる
- データのコントロールができ、データを活用した詐欺などが防げる
103
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
ベース・レジストリへの意気込み
 現在の日本の社会システムは、登記や印鑑等、明治期の紙での管理を前提に作られたものを踏襲してい
ることが多い。要するに過去100年のデータやそれを使った業務をデジタルで見直すタイミングに来ている。
 また、システムは6-8年程度で更改されていくが、データは今後100年以上も維持管理されていくこと
を考える必要がある。
- 戸籍は除籍から150年保存なので、今生まれた人の情報は100歳まで生きたとして250年程度の維持管理が
必要になる。建物の寿命はもっと長いものもある。
 ベース・レジストリは、350年以上を考えた壮大な取り組みである。
 高速道路や鉄道等の交通網整備、工業団地・住宅整備等のインフラ整備があり、その活動しやすい環境
に企業や優秀な人材が集まり日本の高度成長を実現した。デジタル時代のインフラは、ネットワークであり、
企業や人が活動しやすいデータ環境である。このインフラが世界中から優秀な企業や人材を集め、豊かな
生活を作るとともに様々な産業を創出していく。
 高度成長期の全国総合開発計画のように、デジタル社会の起爆剤として考えていく必要があるのではない
か。 104
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
なぜそれほど重要なのか
 先進技術でで使われるデータが安価に安定的に供給される持続可能なエコシステムが重要。社会の基本データは、デ
ジタル時代のインフラであり、地力(ポテンシャル)である。
 デジタル先進国は、ワンスオンリーとスマートシティに欠かせないものとして、ベース・レジストリ(台帳類)を重視している。
 サービス等は外部のものを導入することができるが、各組織のデータは自力で整備するしかない。
- 50年後、100年後のデジタル社会を展望したデジタル社会の基盤として、エストニアは20年、デンマーク、オランダは10年以上かけて整備
している。
105
ベース・レジストリが整備済みの国・都市 ベース・レジストリの整備が遅れている国・都市
サービス、技術が経済のエコシステムを回すエンジンであり、データが燃料。ベース・レジストリはその中核。
土地
データ
インフラ
データ
交通
データ
土地
データ
インフラ
データ
交通
データ
すぐに新ビジネスを開始できる
暮らしやすい 新ビジネスのスタートアップコストが大きい
サービスレベルが向上しない
人や企業、投資は、
より魅力的な場所
へ移動
データが、低品質であったり、利用制限されている場合がある。
データ収集で
コストと時間を浪費
法人
データ
法人
データ
データは最新かつ正確で自由に使える。また、連携している。
実証できても
持続できない
オープン
データ
ベース・レジストリ
+民間データ
プラットフォーム
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
先進各国のベース・レジストリの対象
 個人、法人(事業場含む)、土地、不動産を、ベースレジストリにしている国が多い。
106
個
人
外
国
人
法
人
事
業
場
土
地
不
動
産
住
所
地
図
等
地
下
道
路
水
と
気
候
自
動
車
運
転
免
許
資
格
免
許
法
律
判
例
収
入
・
税
施
設
政
府
機
関
学
校
病
院
刑
務
所
学
生
労
働
者
公
文
書
年
金
犯
罪
歴
物
品
医
薬
品
有
害
危
険
物
営
業
許
可
EC ○ ○ ○
デンマーク ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
オランダ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
チェコ ○ ○ ○ ○ ○ ○
スロバキア ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
エストニア ○ ○ ○ ○ ○
英国 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
米国 ※ ○ ○ ※ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
韓国 ○ ○ ○ ○ ○
中国 ○ ○ ○ ○ ○
シンガポール ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
インド ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
※:米国はSSN ※:米国はNAD
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
ベース・レジストリは連携させることが重要
 ベース・レジストリは単体でも効果はあるが、複数のベース・レジストリを相互参照すること
で、その効果を飛躍的に増大させることができる。
 そのため、政府横断で方針を決定し、その方針に従い、各データの担当府省が責任を持
ち推進する必要がある。
107
個人
不動産
住所、道路、
地区
地図、地理情
報
法人
保有する
雇用される
属する
生活する 活動する
場所を示す
保有する 保有する
氏名
性別
住所
所有不動産
所属組織
名称
法人種別
住所
所有不動産
社員名
市町村合併、法人代表者の
変更などがあると、全ベー
ス・レジストリの情報が連動
して更新される必要がある
相互にエラーレポートを報
告することも重要。
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
ワンスオンリー等の手続きの基盤としても重要
 行政手続きワンスオンリー、ベース・レジストリ、オープンデータを一連の流れの中核。
- 現場に負担をかけないということが重要。
 ベースレジストリがあれば、新型コロナ感染症対策の給付金等の支援策の執行が
早くできたのではないか。
- AIによる自動審査も可能になる
108
申請
(ワンスオンリー等)
ベース・レジストリ
活用
(オープンデータ)
データ再利用 登録
・変更
データ活用
社会活動
データ
標準
アクセス・コントロール
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
ベース・レジストリの経済効果
 直接的な業務効率化などの効果があるのはもちろんのこと、他部門に与える間接効果や経済インパクトが
大きい。
- デンマークの事例
- 改革しないと業務実施に10,236milDKK(1,664億円)かかる (シナリオ0)
- 605.6milDKK(98億円)の投資で、業務実施が2,740.6milDKK(445億円)になる(シナリオ1)
- 結果として、15年間で7,522.4milDKK(1,223億円)の効果が得られる見込み(1DKK=16.26円)
- 投資は、1年強で回収し、15年間で12.5倍の投資対効果(行政コスト)
109
データ管理コスト、修正コストなどで内部削減を計
算。
住所データベースでは、2003年から2010年までの
初期投資に€2.8m、経済効果€77mであり、民間も
含め27.5倍の投資対効果(利用の70%が民間)
GDC : GOVERNMENT DATA
COLLEGE
経済効果分析投資(ベースレジストリ(住所データ)による効果例(デンマーク))
 1つのデータベースの整備により、1000のアプリケーションが開発され、5百万人のユーザが利用している。
- 利用は、自治体が30%、民間が70%
- APIで活用が可能
110
初期投資
システム投資 €5mil
データクレンジング 85人分の仕事
運用コスト
システム投資 €1mil
アドレスの確認登録 40人分の仕事
 初期開発フェーズ (2003-2010)の投資対効果は、整備運用費3.5億円(€2.8m)に対して、経済効果が96
億円(€77m)と試算されている。2015年以降の経済効果は、初期投資15億円、運用投資5億円に対し、
年間40億円の経済効果と試算されている。(€1=125、常勤職員1名のコストを1000万円で計算)
住所確認・修正コストの削減
住所間違いによる再配送コストの削減
各種サービスへの基本情報の提供
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
そもそも大きな重複投資をなくすべき
 目的によってデータの違いはあるものの共通化できるようにすれば、更新も楽
になるし、常に最新の情報が使えるようになる。
 その上、投資を減らすことができる
- 法人データ、事業所データ、住所データ
‣ 各組織でデータベースを作っている
111
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
範囲と詳細度
 既存データの整備状況等により、先進各国でもベースレジストリの対象範囲や詳細度が異なる。
- 対象
‣ 「ワンスオンリーデータ」「スマートシティ」関連データ、経済的インパクトの大きいデータである「住所」「法人」を重点としている国が
多い。
- 情報の連携範囲
‣ オープンデータ、行政機関の連携、データ保有者による再利用等、データ再利用や連携する範囲をデータ毎に定義している。
- 項目の詳細度
‣ 法人名、住所のような基本項目、役員情報等、項目毎に連携範囲を決める必要がある。
112
ベースレジストリ(コア)
氏名、住所、生年月日、性別等
ベースレジストリ(拡張)
収入情報等
ベースレジストリ(拡張)
世帯情報等
業務独自データ
損害額、給付額(担当府省)等
1階
2階
3階
過去に登録した情報を再利用
するための情報(ワンスオンリー)
自動審査を可能にする情報
個別の業務で管理される情報
(ベースレジストリではない)
府省 自治体
国
各種の行政手続きに必須となる主要なデータ
をコアと連携し整備
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
113
ベースレジストリの実現ポイント
データ標準
ルール
品質 評価イメージ
• データ本体の評価(ISO25012)
〇〇データ:最新性■ 正確性■ 網羅性■
• データの流れの評価(ISO25024)
☆☆データ:入力■ 蓄積■ 出力■
• データがバネンスの評価(ISO8000)
△△データ:計画■ 体制■
先進各国の主な重要ルール
• ベースレジストリのデータが紙と同等と定義
• 部門横断でのデータ共有原則を正式に定義
• ベースレジストリの有無を法律策定時に確認
• 相互連携の共通インフラでベースレジストリのデータ
を使うと定義
主なデータ標準
• 様式等のテンプレートレベルの標準(申請書等)
• 様式内のデータ項目レベルの標準(日付等)
• 項目レベルの表記(2020-10-23等)
• ヨミガナ、ローマ字を含む文字の扱い
• センサーデータ等の数値データの扱い
データ収集から蓄積データの内部活
用、データ連携、オープンデータまで、
一貫した標準を使うことで、現場の負
荷、コストを下げ、品質を向上させる。
データ管理に関する理念を法律等で
明確化し、個別制度との調整コストを
なくすとともに、迅速に社会へ定着さ
せる。
可視化する等、データの正確性や最
新性の確保することで、社会活動を支
え、データ活用場面でのエラーや事故
を防ぐ。
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
推進方法
 範囲と詳細度
- 既存データの整備状況等により、先進各国でもベースレジストリの対象範囲や詳細度が異なる。
‣ 対象
 「ワンスオンリーデータ」「スマートシティ」関連データ、経済的インパクトの大きいデータである「住所」「法人」を重点としている国が多
い。
‣ 情報の連携範囲
 オープンデータ、行政機関の連携、データ保有者による再利用等、データ再利用や連携する範囲をデータ毎に定義している。
‣ 項目の詳細度
 法人名、住所のような基本項目、役員情報等、情報項目毎に情報の連携範囲を決める場合もある。
 体制
- 先進各国では、分野横断かつ国の基本データを見直すためリーダーシップを重視してプロジェクトを推進
している。
‣ 強力な実力とリーダーシップを持つCDO(Chief Data Officer)を設置しはじめている。
‣ CDOを支えるため諮問委員会等を設置し、取組状況の管理や推進のための府省間の調整を行っている。
‣ アーキテクト、エンジニア、サイエンティスト等、体系に人材を揃えている。
114
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
ベース・レジストリは品質が高くなければならない
 日本の高度成長を支えたのは製品の品質。「Japan Quality」として世界から尊
敬されてきた。しかし、・・・。
 デジタル社会の成長を支えるのはデータの品質。
- 最新で正確で抜け漏れのないデータを作ることが重要
- 欧米では、ISO8000等、入力からデータ蓄積・更改まで一貫した品質モデルを推進
- 品質の高いデータがあるから正確で迅速な意思決定、機器の動作ができる。
115
高品質な
データ
処理
的確なサービ
ス
低品質な
データ
処理
質の悪いサー
ビス
エラー サービス不可
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
やらないと世界に取り残される
 よくあるコメント
116
今までも問題なかったし、これからも大丈夫
難しいからできない
素人に何がわかるのか
複雑な経緯がある
法的根拠がないからできない
他の組織の役に立つことをやる根拠がない
APIで提供するのは、当方の業務には不要の機能
目的外利用である
既存法令との整理が必要
お金がない
うちのデータは全体の一部であり、これだけではできない
なんでうちのデータなんだ
あいつのデータを使えば良い
データの品質が低いと言われるのは看過できない
重要性は解ったが、そんな大きなことを言われても困る
データ利活用で事故が起こったら誰が責任取るのか
できない理由を考えるのではなく、どうしたら
解決するかを考えることが重要
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
参考:
ベース・レジストリのある世界とない世界
117
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
行政手続き
 ベース・レジストリがあるから、申請におけるワンスオンリーや自動審査が実現
できる。
118
何回も同じことを書かせる
条件が合えば自動で申請・審査される
前回の申請内容が自動入力される
ベース・レジストリが整備済みの国・都市 ベース・レジストリの整備が遅れている国・都市
住民票
確定申告
建築確認
地図
住所
氏名
電話番号
・・・
“あなたは補助金対象です。振り込みが
行われましたので口座を確認ください”
“修正がある場合には修正してください。
問題がなければ情報を追記してください”
データの変更は全体が連動して変更される
“住所の変更内容は全てのデータにされます
がよろしいですか。よろしければ住所変更の
手続きにお進みください”
変更は個別に行う必要がある
“この前の手続きで変更したのに、
こっちもか”
住民票
確定申告
建築確認
地図
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
事業計画
 ベース・レジストリがあるから、事業環境の分析が容易で、意思決定が素早く
正確にできる。
119
いろいろな情報が簡単に手に入るので、事業計
画が精度よく、しかもすぐに作れる。
情報がどこにあるかわからない。
ルールが厳しくて使えない。
信頼できる取引先を探せる。
ベース・レジストリが整備済みの国・都市 ベース・レジストリの整備が遅れている国・都市
時間をかけて見つけても、情報が古かっ
たりして使えない。
“データベースが見つからない”
“紙のスキャンだ”し、再利用禁止と
書いてある“
“東京府東京市麹町区ってどこ”
“この情報抜け漏れがないか”
法人登記
税申告
地図
法人活動
民間デー
タ
統計
法人登記
税申告
地図
法人活動
民間デー
タ
統計
“現在の市内の店舗情報と昼間人口
が地図上で見られるのは便利だね”
“地域の景況が厳しい。行政機関と
の取引実績が沢山あるこの企業と
組んでみたいな。
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
都市計画
 ベース・レジストリがあるから、計画策定が高度になるし、仮説検証ができる。
120
ベース・レジストリが整備済みの国・都市 ベース・レジストリの整備が遅れている国・都市
地図
橋梁台帳
道路台帳
建築物
民間デー
タ
統計
様々なシミュレーションを臨機応変に実施できる
“地図と道路台帳のデータに人の流
れを重ねてみられない”
所有者不明土地や空き家対策が効率的に
できる。
新しい都市計画による影響がわからない
メンテナンスのタイミングや対象の詳細情
報がわからない
地図
橋梁台帳
道路台帳
建築物
民間デー
タ
統計
“橋のそばの地盤の歪データと橋の
データを重ねると何か見えるかな”
“市外居住者が管理する空き家は
どのくらいあるのだろう”
“地下埋設物の台帳は紙だし、掘っ
てみると違うこと多いんだよな”
“次の角に車を止めて、シェアバイ
クで行こう”
固定資産 固定資産
分野横断のサービスが作れる。
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
災害対策
 ベース・レジストリがあるから、分野横断で必要な情報を迅速に集めることが
できる。
121
ベース・レジストリが整備済みの国・都市 ベース・レジストリの整備が遅れている国・都市
被災地の状況がわからない
“国、県、市のデータがバラバラで、
全ての状況が把握できない。”
地図
避難所
道路台帳
病院
民間デー
タ
統計
固定資産
地図
避難所
道路台帳
病院
民間デー
タ
統計
固定資産
復興させたいが、土地情報が複雑すぎる。
総合的な緊急対策ができる。
迅速な復旧・復興ができる。
“原本情報が古すぎて、どこから手
を付けてよいかわからない。”
“各地の被災状況がわかったから、
重点地域を中心に配置をしよう。”
“3Dモデルで将来像を住民に示して
合意を図ろう。”
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
データマネジメント
持続可能なエコシステムを作る
122
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
データを持続的に管理するにはデータマネジメントが重要
 DAMAデータマネジメント・フレームワーク
- DAMAがDMBOK(Data Management Body
of Knowledge)としてデータマネジメントを体系
的に整備している。
123
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
目指すべきデータ・エコシステム
 業務の流れの中で、安価に安定的に収集・活用できる仕組みが必要となる。
 データ生成から活用まで、関係者の負担を増やさず持続できるエコシステムが必要。
活用
収集
蓄積
公開
申請
センサーデータ収集
ベースレジストリ
オープンデータ
Webサイト
データカタログ
APIカタログ
データ標準
・推奨データセット
・共通語彙基盤
・行政データ連携標準
データ品質
ルール
EBPM
設計
品質管理
API連携
プラットフォーム
(AI)
(BC)
行政
外部
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE 124
GDC : GOVERNMENT
DATA COLLEGE
125
ライフサイクルで考える
作成・収集 入力 蓄積 活用 提供 廃棄
オープンデータを推進す
るがクレンジングが必要
データサイエンティスト
やAIに注目
手書き、FAX等が
使われる
再入力、多重入力
が行われる
サービス毎に独自形式
で蓄積
サービス提供者の
都合で破棄される
入力フォームによる補助
ベース・レジストリからか登録情報の読込
センサーデータの自動収集
作成・収集 入力 蓄積 活用 提供 廃棄
作成・収集・入力
構造化したデータ
として蓄積
設計
設計
構造化したデータ
を活用
APIで連携
オープンデータ化
体系的に管理
マスターデータ(組織内で参照)
マスターデータ(組織内で参照)
ベース・レジストリ(社会全体で参照)
従来はシステム毎にデータが断絶していた。
あらゆる活動でコストや時間がかかる。
ムリ、ムダの無いデータの流れを実現
元から改善しないと不効率
デジタル手続法が具体的な第一歩
 ワンスオンリー、ベース・レジストリ、オープンデータを一連の流れで捉え、データ
標準を軸につないでいく。
ワンスオンリーで呼び出すデータはベースレジストリから供給される。
ワンストップ及びワンスオンリーで使われるデータはデータ標準を使う。
税金で収集されたデータは基本的にオー
プンデータをとする
目的外利用の禁止やオープンデータにし
ないデータは、個人や事業者の不利益に
なる情報に限定し、公益性を優先する。
(世界のイノベーションはデータの目的外
利用により潜在価値を引き起こすことで発
生している)
GDC : GOVERNMENT DATA COLLEGE
申請
(ワンスオンリー等)
ベース・レジストリ
活用
(オープンデータ)
再利用 登録
・変更
データ活用
社会活動
(様々な分野)
データ標準
センシング
プラットフォーム(各種ツール)
ルール
126
参考:ワンスオンリーとは
 利用者が、一度、行政機関に申請した情報を、行政機関は利用者に要求してはいけない。
- ネットショップでログインすると、配送先や支払い情報を提示してくれるのと同じ。
127
〇〇申請書 0000年00月00日
法人番号 1231234567890
法人名 椀子株式会社
代表者役職 代表取締役
代表者名 田中一郎
本社住所 東京都・・・
法人番号 1231234567890
法人名 椀子株式会社
代表者役職 代表取締役
代表者名 田中一郎
本社住所 東京都・・・
〇〇申請書 0000年00月00日
法人番号 1231234567890
法人名
代表者役職
代表者名
本社住所
資格証明名 グリーン認定
証明番号 0987654321
一回目の申請 二回目以降の申請
椀子株式会社
代表取締役
田中一郎
東京都・・・
〇〇申請システムまたはベースレジストリ等
データ標準
※データが古いときには、
元データを修正する必要がある
→申請画面で修正し元データに反映
→元データを修正してから2回めの申請を行う
グリーン認定システム
またはベースレジストリ等
椀子株式会社
代表取締役
田中一郎
0987654321・
自動照合
GDC :
GOVERNMENT
DATA COLLEGE
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23
210413 data101day23

More Related Content

What's hot

PostgreSQLモニタリング機能の現状とこれから(Open Developers Conference 2020 Online 発表資料)
PostgreSQLモニタリング機能の現状とこれから(Open Developers Conference 2020 Online 発表資料)PostgreSQLモニタリング機能の現状とこれから(Open Developers Conference 2020 Online 発表資料)
PostgreSQLモニタリング機能の現状とこれから(Open Developers Conference 2020 Online 発表資料)NTT DATA Technology & Innovation
 
本当は恐ろしい分散システムの話
本当は恐ろしい分散システムの話本当は恐ろしい分散システムの話
本当は恐ろしい分散システムの話Kumazaki Hiroki
 
分析指向データレイク実現の次の一手 ~Delta Lake、なにそれおいしいの?~(NTTデータ テクノロジーカンファレンス 2020 発表資料)
分析指向データレイク実現の次の一手 ~Delta Lake、なにそれおいしいの?~(NTTデータ テクノロジーカンファレンス 2020 発表資料)分析指向データレイク実現の次の一手 ~Delta Lake、なにそれおいしいの?~(NTTデータ テクノロジーカンファレンス 2020 発表資料)
分析指向データレイク実現の次の一手 ~Delta Lake、なにそれおいしいの?~(NTTデータ テクノロジーカンファレンス 2020 発表資料)NTT DATA Technology & Innovation
 
ドメイン駆動設計のための Spring の上手な使い方
ドメイン駆動設計のための Spring の上手な使い方ドメイン駆動設計のための Spring の上手な使い方
ドメイン駆動設計のための Spring の上手な使い方増田 亨
 
PostgreSQLの行レベルセキュリティと SpringAOPでマルチテナントの ユーザー間情報漏洩を防止する (JJUG CCC 2021 Spring)
PostgreSQLの行レベルセキュリティと SpringAOPでマルチテナントの ユーザー間情報漏洩を防止する (JJUG CCC 2021 Spring)PostgreSQLの行レベルセキュリティと SpringAOPでマルチテナントの ユーザー間情報漏洩を防止する (JJUG CCC 2021 Spring)
PostgreSQLの行レベルセキュリティと SpringAOPでマルチテナントの ユーザー間情報漏洩を防止する (JJUG CCC 2021 Spring)Koichiro Matsuoka
 
Apache Kafkaって本当に大丈夫?~故障検証のオーバービューと興味深い挙動の紹介~
Apache Kafkaって本当に大丈夫?~故障検証のオーバービューと興味深い挙動の紹介~Apache Kafkaって本当に大丈夫?~故障検証のオーバービューと興味深い挙動の紹介~
Apache Kafkaって本当に大丈夫?~故障検証のオーバービューと興味深い挙動の紹介~NTT DATA OSS Professional Services
 
地理分散DBについて
地理分散DBについて地理分散DBについて
地理分散DBについてKumazaki Hiroki
 
[B31] LOGMinerってレプリケーションソフトで使われているけどどうなってる? by Toshiya Morita
[B31] LOGMinerってレプリケーションソフトで使われているけどどうなってる? by Toshiya Morita[B31] LOGMinerってレプリケーションソフトで使われているけどどうなってる? by Toshiya Morita
[B31] LOGMinerってレプリケーションソフトで使われているけどどうなってる? by Toshiya MoritaInsight Technology, Inc.
 
データモデリング・テクニック
データモデリング・テクニックデータモデリング・テクニック
データモデリング・テクニックHidekatsu Izuno
 
pgvectorを使ってChatGPTとPostgreSQLを連携してみよう!(PostgreSQL Conference Japan 2023 発表資料)
pgvectorを使ってChatGPTとPostgreSQLを連携してみよう!(PostgreSQL Conference Japan 2023 発表資料)pgvectorを使ってChatGPTとPostgreSQLを連携してみよう!(PostgreSQL Conference Japan 2023 発表資料)
pgvectorを使ってChatGPTとPostgreSQLを連携してみよう!(PostgreSQL Conference Japan 2023 発表資料)NTT DATA Technology & Innovation
 
Scalar DL Technical Overview
Scalar DL Technical OverviewScalar DL Technical Overview
Scalar DL Technical OverviewScalar, Inc.
 
ドメイン駆動設計 at DDD.rb #5
ドメイン駆動設計 at DDD.rb #5ドメイン駆動設計 at DDD.rb #5
ドメイン駆動設計 at DDD.rb #5啓 杉本
 
[Cloud OnAir] BigQuery の仕組みからベストプラクティスまでのご紹介 2018年9月6日 放送
[Cloud OnAir] BigQuery の仕組みからベストプラクティスまでのご紹介 2018年9月6日 放送[Cloud OnAir] BigQuery の仕組みからベストプラクティスまでのご紹介 2018年9月6日 放送
[Cloud OnAir] BigQuery の仕組みからベストプラクティスまでのご紹介 2018年9月6日 放送Google Cloud Platform - Japan
 
PostgreSQLアンチパターン
PostgreSQLアンチパターンPostgreSQLアンチパターン
PostgreSQLアンチパターンSoudai Sone
 
イミュータブルデータモデル(入門編)
イミュータブルデータモデル(入門編)イミュータブルデータモデル(入門編)
イミュータブルデータモデル(入門編)Yoshitaka Kawashima
 
ビッグデータ処理データベースの全体像と使い分け
ビッグデータ処理データベースの全体像と使い分けビッグデータ処理データベースの全体像と使い分け
ビッグデータ処理データベースの全体像と使い分けRecruit Technologies
 
データ収集の基本と「JapanTaxi」アプリにおける実践例
データ収集の基本と「JapanTaxi」アプリにおける実践例データ収集の基本と「JapanTaxi」アプリにおける実践例
データ収集の基本と「JapanTaxi」アプリにおける実践例Tetsutaro Watanabe
 
Apache Avro vs Protocol Buffers
Apache Avro vs Protocol BuffersApache Avro vs Protocol Buffers
Apache Avro vs Protocol BuffersSeiya Mizuno
 
pg_hint_planを知る(第37回PostgreSQLアンカンファレンス@オンライン 発表資料)
pg_hint_planを知る(第37回PostgreSQLアンカンファレンス@オンライン 発表資料)pg_hint_planを知る(第37回PostgreSQLアンカンファレンス@オンライン 発表資料)
pg_hint_planを知る(第37回PostgreSQLアンカンファレンス@オンライン 発表資料)NTT DATA Technology & Innovation
 

What's hot (20)

PostgreSQLモニタリング機能の現状とこれから(Open Developers Conference 2020 Online 発表資料)
PostgreSQLモニタリング機能の現状とこれから(Open Developers Conference 2020 Online 発表資料)PostgreSQLモニタリング機能の現状とこれから(Open Developers Conference 2020 Online 発表資料)
PostgreSQLモニタリング機能の現状とこれから(Open Developers Conference 2020 Online 発表資料)
 
本当は恐ろしい分散システムの話
本当は恐ろしい分散システムの話本当は恐ろしい分散システムの話
本当は恐ろしい分散システムの話
 
210508 legaltech
210508 legaltech210508 legaltech
210508 legaltech
 
分析指向データレイク実現の次の一手 ~Delta Lake、なにそれおいしいの?~(NTTデータ テクノロジーカンファレンス 2020 発表資料)
分析指向データレイク実現の次の一手 ~Delta Lake、なにそれおいしいの?~(NTTデータ テクノロジーカンファレンス 2020 発表資料)分析指向データレイク実現の次の一手 ~Delta Lake、なにそれおいしいの?~(NTTデータ テクノロジーカンファレンス 2020 発表資料)
分析指向データレイク実現の次の一手 ~Delta Lake、なにそれおいしいの?~(NTTデータ テクノロジーカンファレンス 2020 発表資料)
 
ドメイン駆動設計のための Spring の上手な使い方
ドメイン駆動設計のための Spring の上手な使い方ドメイン駆動設計のための Spring の上手な使い方
ドメイン駆動設計のための Spring の上手な使い方
 
PostgreSQLの行レベルセキュリティと SpringAOPでマルチテナントの ユーザー間情報漏洩を防止する (JJUG CCC 2021 Spring)
PostgreSQLの行レベルセキュリティと SpringAOPでマルチテナントの ユーザー間情報漏洩を防止する (JJUG CCC 2021 Spring)PostgreSQLの行レベルセキュリティと SpringAOPでマルチテナントの ユーザー間情報漏洩を防止する (JJUG CCC 2021 Spring)
PostgreSQLの行レベルセキュリティと SpringAOPでマルチテナントの ユーザー間情報漏洩を防止する (JJUG CCC 2021 Spring)
 
Apache Kafkaって本当に大丈夫?~故障検証のオーバービューと興味深い挙動の紹介~
Apache Kafkaって本当に大丈夫?~故障検証のオーバービューと興味深い挙動の紹介~Apache Kafkaって本当に大丈夫?~故障検証のオーバービューと興味深い挙動の紹介~
Apache Kafkaって本当に大丈夫?~故障検証のオーバービューと興味深い挙動の紹介~
 
地理分散DBについて
地理分散DBについて地理分散DBについて
地理分散DBについて
 
[B31] LOGMinerってレプリケーションソフトで使われているけどどうなってる? by Toshiya Morita
[B31] LOGMinerってレプリケーションソフトで使われているけどどうなってる? by Toshiya Morita[B31] LOGMinerってレプリケーションソフトで使われているけどどうなってる? by Toshiya Morita
[B31] LOGMinerってレプリケーションソフトで使われているけどどうなってる? by Toshiya Morita
 
データモデリング・テクニック
データモデリング・テクニックデータモデリング・テクニック
データモデリング・テクニック
 
pgvectorを使ってChatGPTとPostgreSQLを連携してみよう!(PostgreSQL Conference Japan 2023 発表資料)
pgvectorを使ってChatGPTとPostgreSQLを連携してみよう!(PostgreSQL Conference Japan 2023 発表資料)pgvectorを使ってChatGPTとPostgreSQLを連携してみよう!(PostgreSQL Conference Japan 2023 発表資料)
pgvectorを使ってChatGPTとPostgreSQLを連携してみよう!(PostgreSQL Conference Japan 2023 発表資料)
 
Scalar DL Technical Overview
Scalar DL Technical OverviewScalar DL Technical Overview
Scalar DL Technical Overview
 
ドメイン駆動設計 at DDD.rb #5
ドメイン駆動設計 at DDD.rb #5ドメイン駆動設計 at DDD.rb #5
ドメイン駆動設計 at DDD.rb #5
 
[Cloud OnAir] BigQuery の仕組みからベストプラクティスまでのご紹介 2018年9月6日 放送
[Cloud OnAir] BigQuery の仕組みからベストプラクティスまでのご紹介 2018年9月6日 放送[Cloud OnAir] BigQuery の仕組みからベストプラクティスまでのご紹介 2018年9月6日 放送
[Cloud OnAir] BigQuery の仕組みからベストプラクティスまでのご紹介 2018年9月6日 放送
 
PostgreSQLアンチパターン
PostgreSQLアンチパターンPostgreSQLアンチパターン
PostgreSQLアンチパターン
 
イミュータブルデータモデル(入門編)
イミュータブルデータモデル(入門編)イミュータブルデータモデル(入門編)
イミュータブルデータモデル(入門編)
 
ビッグデータ処理データベースの全体像と使い分け
ビッグデータ処理データベースの全体像と使い分けビッグデータ処理データベースの全体像と使い分け
ビッグデータ処理データベースの全体像と使い分け
 
データ収集の基本と「JapanTaxi」アプリにおける実践例
データ収集の基本と「JapanTaxi」アプリにおける実践例データ収集の基本と「JapanTaxi」アプリにおける実践例
データ収集の基本と「JapanTaxi」アプリにおける実践例
 
Apache Avro vs Protocol Buffers
Apache Avro vs Protocol BuffersApache Avro vs Protocol Buffers
Apache Avro vs Protocol Buffers
 
pg_hint_planを知る(第37回PostgreSQLアンカンファレンス@オンライン 発表資料)
pg_hint_planを知る(第37回PostgreSQLアンカンファレンス@オンライン 発表資料)pg_hint_planを知る(第37回PostgreSQLアンカンファレンス@オンライン 発表資料)
pg_hint_planを知る(第37回PostgreSQLアンカンファレンス@オンライン 発表資料)
 

Similar to 210413 data101day23

高度試験午前Ⅱ - システム戦略
高度試験午前Ⅱ - システム戦略高度試験午前Ⅱ - システム戦略
高度試験午前Ⅱ - システム戦略Yohei Sato
 
プログラムの大海に溺れないために
プログラムの大海に溺れないためにプログラムの大海に溺れないために
プログラムの大海に溺れないためにZenji Kanzaki
 
ビジネスモデルをシステムにつなげる
ビジネスモデルをシステムにつなげるビジネスモデルをシステムにつなげる
ビジネスモデルをシステムにつなげるZenji Kanzaki
 
220331GIF説明資料詳細.pptx
220331GIF説明資料詳細.pptx220331GIF説明資料詳細.pptx
220331GIF説明資料詳細.pptxKenji Hiramoto
 
MBSEのアイデア
MBSEのアイデアMBSEのアイデア
MBSEのアイデアMASAMI KAWAI
 
データベース設計の基本編.pdf
データベース設計の基本編.pdfデータベース設計の基本編.pdf
データベース設計の基本編.pdfTezuka Masato
 
Relationship driven requirement analysis
Relationship driven requirement analysisRelationship driven requirement analysis
Relationship driven requirement analysisKent Ishizawa
 
What is RDRA
What is RDRAWhat is RDRA
What is RDRAzenkan
 
初めてのデータ分析基盤構築をまかされた、その時何を考えておくと良いのか
初めてのデータ分析基盤構築をまかされた、その時何を考えておくと良いのか初めてのデータ分析基盤構築をまかされた、その時何を考えておくと良いのか
初めてのデータ分析基盤構築をまかされた、その時何を考えておくと良いのかTechon Organization
 
ビジネスモデリングによる問題解決型アプローチ
ビジネスモデリングによる問題解決型アプローチ ビジネスモデリングによる問題解決型アプローチ
ビジネスモデリングによる問題解決型アプローチ Kent Ishizawa
 
要求分析20080824t
要求分析20080824t要求分析20080824t
要求分析20080824tWataru ONO
 
基幹システムの可視化技法
基幹システムの可視化技法基幹システムの可視化技法
基幹システムの可視化技法Zenji Kanzaki
 
ハンドノート(コード体系雑記)
ハンドノート(コード体系雑記)ハンドノート(コード体系雑記)
ハンドノート(コード体系雑記)聡 鳥谷部
 
AIを取り巻く基準について
AIを取り巻く基準についてAIを取り巻く基準について
AIを取り巻く基準についてNoriyasu Higashino
 
グラフデータからの分析アプローチ
グラフデータからの分析アプローチグラフデータからの分析アプローチ
グラフデータからの分析アプローチYuki Tagami
 
[Modern Cloud Day Tokyo 2019] 実践エンタープライズ・ブロックチェーン ~ システム設計・運用における課題とそのソリューション
[Modern Cloud Day Tokyo 2019] 実践エンタープライズ・ブロックチェーン ~ システム設計・運用における課題とそのソリューション[Modern Cloud Day Tokyo 2019] 実践エンタープライズ・ブロックチェーン ~ システム設計・運用における課題とそのソリューション
[Modern Cloud Day Tokyo 2019] 実践エンタープライズ・ブロックチェーン ~ システム設計・運用における課題とそのソリューションオラクルエンジニア通信
 
ビジネスファーストアプローチで、データガバナンス戦略を構築する方法
ビジネスファーストアプローチで、データガバナンス戦略を構築する方法ビジネスファーストアプローチで、データガバナンス戦略を構築する方法
ビジネスファーストアプローチで、データガバナンス戦略を構築する方法Precisely
 
BigData Architecture for Azure
BigData Architecture for AzureBigData Architecture for Azure
BigData Architecture for AzureRyoma Nagata
 

Similar to 210413 data101day23 (18)

高度試験午前Ⅱ - システム戦略
高度試験午前Ⅱ - システム戦略高度試験午前Ⅱ - システム戦略
高度試験午前Ⅱ - システム戦略
 
プログラムの大海に溺れないために
プログラムの大海に溺れないためにプログラムの大海に溺れないために
プログラムの大海に溺れないために
 
ビジネスモデルをシステムにつなげる
ビジネスモデルをシステムにつなげるビジネスモデルをシステムにつなげる
ビジネスモデルをシステムにつなげる
 
220331GIF説明資料詳細.pptx
220331GIF説明資料詳細.pptx220331GIF説明資料詳細.pptx
220331GIF説明資料詳細.pptx
 
MBSEのアイデア
MBSEのアイデアMBSEのアイデア
MBSEのアイデア
 
データベース設計の基本編.pdf
データベース設計の基本編.pdfデータベース設計の基本編.pdf
データベース設計の基本編.pdf
 
Relationship driven requirement analysis
Relationship driven requirement analysisRelationship driven requirement analysis
Relationship driven requirement analysis
 
What is RDRA
What is RDRAWhat is RDRA
What is RDRA
 
初めてのデータ分析基盤構築をまかされた、その時何を考えておくと良いのか
初めてのデータ分析基盤構築をまかされた、その時何を考えておくと良いのか初めてのデータ分析基盤構築をまかされた、その時何を考えておくと良いのか
初めてのデータ分析基盤構築をまかされた、その時何を考えておくと良いのか
 
ビジネスモデリングによる問題解決型アプローチ
ビジネスモデリングによる問題解決型アプローチ ビジネスモデリングによる問題解決型アプローチ
ビジネスモデリングによる問題解決型アプローチ
 
要求分析20080824t
要求分析20080824t要求分析20080824t
要求分析20080824t
 
基幹システムの可視化技法
基幹システムの可視化技法基幹システムの可視化技法
基幹システムの可視化技法
 
ハンドノート(コード体系雑記)
ハンドノート(コード体系雑記)ハンドノート(コード体系雑記)
ハンドノート(コード体系雑記)
 
AIを取り巻く基準について
AIを取り巻く基準についてAIを取り巻く基準について
AIを取り巻く基準について
 
グラフデータからの分析アプローチ
グラフデータからの分析アプローチグラフデータからの分析アプローチ
グラフデータからの分析アプローチ
 
[Modern Cloud Day Tokyo 2019] 実践エンタープライズ・ブロックチェーン ~ システム設計・運用における課題とそのソリューション
[Modern Cloud Day Tokyo 2019] 実践エンタープライズ・ブロックチェーン ~ システム設計・運用における課題とそのソリューション[Modern Cloud Day Tokyo 2019] 実践エンタープライズ・ブロックチェーン ~ システム設計・運用における課題とそのソリューション
[Modern Cloud Day Tokyo 2019] 実践エンタープライズ・ブロックチェーン ~ システム設計・運用における課題とそのソリューション
 
ビジネスファーストアプローチで、データガバナンス戦略を構築する方法
ビジネスファーストアプローチで、データガバナンス戦略を構築する方法ビジネスファーストアプローチで、データガバナンス戦略を構築する方法
ビジネスファーストアプローチで、データガバナンス戦略を構築する方法
 
BigData Architecture for Azure
BigData Architecture for AzureBigData Architecture for Azure
BigData Architecture for Azure
 

More from Kenji Hiramoto

220111 global e participation workshop
220111 global e participation workshop220111 global e participation workshop
220111 global e participation workshopKenji Hiramoto
 
210629data strategy servicecatalogue
210629data strategy servicecatalogue210629data strategy servicecatalogue
210629data strategy servicecatalogueKenji Hiramoto
 
210618 c4jdatastrategy
210618 c4jdatastrategy210618 c4jdatastrategy
210618 c4jdatastrategyKenji Hiramoto
 
210512opengovernment101
210512opengovernment101210512opengovernment101
210512opengovernment101Kenji Hiramoto
 
2020-12-21 data strategy in Japan
2020-12-21 data strategy in Japan2020-12-21 data strategy in Japan
2020-12-21 data strategy in JapanKenji Hiramoto
 
(old version)2020-12-21 data strategy in Japan
 (old version)2020-12-21 data strategy in Japan (old version)2020-12-21 data strategy in Japan
(old version)2020-12-21 data strategy in JapanKenji Hiramoto
 
191018 data interoperability
191018 data interoperability191018 data interoperability
191018 data interoperabilityKenji Hiramoto
 
191226 baseregistries summary
191226 baseregistries summary191226 baseregistries summary
191226 baseregistries summaryKenji Hiramoto
 

More from Kenji Hiramoto (20)

Notice
NoticeNotice
Notice
 
220401IMI2.pptx
220401IMI2.pptx220401IMI2.pptx
220401IMI2.pptx
 
220209 nds
220209 nds220209 nds
220209 nds
 
220111 global e participation workshop
220111 global e participation workshop220111 global e participation workshop
220111 global e participation workshop
 
210629data strategy servicecatalogue
210629data strategy servicecatalogue210629data strategy servicecatalogue
210629data strategy servicecatalogue
 
210618 c4jdatastrategy
210618 c4jdatastrategy210618 c4jdatastrategy
210618 c4jdatastrategy
 
210519smartcity101
210519smartcity101210519smartcity101
210519smartcity101
 
210512opengovernment101
210512opengovernment101210512opengovernment101
210512opengovernment101
 
2020-12-21 data strategy in Japan
2020-12-21 data strategy in Japan2020-12-21 data strategy in Japan
2020-12-21 data strategy in Japan
 
(old version)2020-12-21 data strategy in Japan
 (old version)2020-12-21 data strategy in Japan (old version)2020-12-21 data strategy in Japan
(old version)2020-12-21 data strategy in Japan
 
191018 data interoperability
191018 data interoperability191018 data interoperability
191018 data interoperability
 
Measures for covid19
Measures for covid19 Measures for covid19
Measures for covid19
 
Law modeling report
Law modeling reportLaw modeling report
Law modeling report
 
191226 baseregistries summary
191226 baseregistries summary191226 baseregistries summary
191226 baseregistries summary
 
191228Base registries
191228Base registries191228Base registries
191228Base registries
 
191228smartcity
191228smartcity191228smartcity
191228smartcity
 
191008 harnessing ai
191008 harnessing ai191008 harnessing ai
191008 harnessing ai
 
2019 c4j kuyo
2019 c4j kuyo2019 c4j kuyo
2019 c4j kuyo
 
190927 govtechconf
190927 govtechconf190927 govtechconf
190927 govtechconf
 
190914 foss4g p
190914 foss4g p190914 foss4g p
190914 foss4g p
 

210413 data101day23

Editor's Notes

  1. 成長戦略に立ち戻ってみると 企業にとって、様々な支援領域がある