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マインドフルネス・スキル
自己効力感尺度と
ストレスコーピングの関係
徳吉 陽河
⽇本認知・⾏動療法学会 第43回学術⼤会
Relationship between
the Mindfulness Skills self-efficacy sc...
■マインドフルネス・スキルとは︖
マインドフルネスとは、「今・ここ」の
意識を集中させて、良い悪いなど
の価値判断をせず,五感や心で感
じたまま、自分の感情を描写し,
「あるがまま」に現実を受容するこ
とである(Kabat‐Zinn, 2013...
目的と背景
• マインドフルネスを測定する尺度としては
Five Facet Mindfulness Questionnaire
(Baer, R,Smith, Hopkins & Krietemeyer, 
Toney, 2006;以下,FF...
• マインドフルネスのスキルに関わる自己効力
感(Bandura, 1977)尺度があると,マインドフル
ネス・スキルのトレーニング指標として役に立
つ可能性があるため、マインドフルネス・スキ
ルにかかる自己効力感尺度を開発する。
• 妥当性の...
⽅法 METHOD
• 調査1:311名(男140名,女性171名)
平均年齢36歳(SD=12)
• 調査2: 214名(男性84名, 女性130名)
平均年齢32歳(SD=11)
• 調査3: 401名(男性123名, 女性278名)
平均...
質問紙の構成
(1) マインドフルネススキル自己効力感尺
度(MFS‐SES) 12項目,5件法
※↑今回の「⽬的変数」となる尺度
調査1:TAC-24(ストレスコーピング尺度)(神村ら,1995)
調査2:自己成長主導性尺度II日本語版
(徳...
質問票の構成と分析⼿順
①探索的および確認的因⼦分析
②【内的整合性(α係数】
【項⽬分析】
③【項⽬反応理論】
【Mokken Scale Analysis】
④【尺度の妥当性の確認】
【結果】
探索的因子分析 スクリープロット
◆スクリープロット
による平行分析
(固有値1.0基準)
で分析
⇒4因子が妥当
◆探索的因子分析
最尤法Promax回転
で分析した。
■探索的因子分析 マインドフルネス・スキル自己効力感尺度
因子名 番号 質問内容 観察 集中 統制 描写
観察
Q07 幸福を感じることができる .91 ‐.05 .02 ‐.01
Q09 楽しいことを満喫することができる .84 .04 ‐....
【結果】確認的因⼦分析
CFI= .99,TLI=.99, RMSEA=.014 90%CI(.00, .04)
Table 1 MFS-SESの基本統計量,因
子負荷量,Hi 係数,識別力
Item M SD EFA CFA Hi Dis
Q01(描写) 3.7 1.3 .86 .84 .72 3.9
Q02(描写) 3.9 1.2 .95 .91 .7...
Table 2
MFS-SESの各因子の得点,α係数,Ht係数
合計 M SD α係数 Ht係数
描写 11.7 3.1 .84 .69
集中 8.3 3.2 .89 .77
観察 11.5 3.3 .90 .77
統制 9.0 3.3 .88...
■項目クラスター分析
Cluster fit =  0.82   Pattern fit =  0.93  RMSR =  0.12 Cluster size= 10
CL C9 C10
MF01 C10 0.25 0.66
MF02 C10 ...
Tri‐axial Coping Scale(TAC‐24)
ストレス対処(コーピング)(神村ら,1995)
※【3項目8因子 5件法】
(1)気晴らし (2)放棄・諦め(3)肯定的解釈
(4)カタルシス(5)情報収集 (6)計画立案
(7)回...
Table 3
MFS-SESとTAC-24の下位尺度との間の積率相関分析
気晴らし 回避的思考 責任転嫁 放棄・諦め カタルシス 肯定的解釈 情報収集 計画立案
集中 .03 .15** ‐.25*** ‐.24*** .01 .45*** ...
Table 4
MFS-SESとTAC-24の2次因子との間の
相関分析
問題解決・
サポート希求
問題回避
肯定的解釈
と気そらし
集中 .26*** ‐.28*** .29***
描写 .35*** ‐.25*** .27***
統制 .1...
日本版主観的幸福感尺度(Subjective 
Happiness Scale: SHS) (島井他,2004)
主観的な幸福感に関わる内容を測定できる。
日本版SHS は4 項目,7件法の尺度。今回は1項
目版のみ使用した。
【1項目版】
•...
◆簡易ストレス尺度(5段階)
ストレスについて,簡易的に5段階評定の質問
調査項目を加えて分析を行った。
ストレスについての5段階とは以下の通り。
(1)全くストレスを感じない
(2)あまりストレスを感じることはない
(3)普通
(4)ストレス...
Table 5
MES‐SESと幸福感、ストレス
主観的幸福感 ストレス
集中 .35*** ‐.45***
描写 .22*** ‐.30***
統制 .32*** ‐.47***
観察 .62*** ‐.49***
注. 相関係数が.30以上...
Brief Resilience Scale‐Japanese version(BRS‐J)
ブリーフ・レジリエンス尺度日本語版 (徳吉・森谷,2015)
• レジリエンスにおける本来の意味である
“ストレスからの立ち直り” にかかわる簡易
的...
Personal Growth Initiative Scale II
自己成長主導性尺度Ⅱ日本語版(徳吉・岩崎,2014)
「自己成長」に関連する心理尺度の多因子モ
デル版である。元は,「ライフ・キャリア・リ
ニューアル・プログラム」の効果検...
マインドフルネス・スキル尺度と自己成長主導性,レジリ
エンス尺度との関係性 (調査2より)
集中 描写 統制 観察
積極的な活動(PGIS‐II) .35*** .44*** .28*** .54***
資源の活用(PGIS‐II) .03 ....
Mindful Attention Awareness Scale
MAAS (Brown & Ryan, 2007)
23
「MAAS」は、マインドフルネスの状態も特性
も測れるものとして開発された。
MAAS は「現在の体験への注意」 とい...
◆【自己信頼】、【他者信頼】を測定すること
ができる尺度。※各5問、5段階評定。
【自己信頼】:自分を受容し、認めている態度
Q01:自分自身のことは、好きである
Q02:私は、価値がある存在だ
【他者信頼】:他者を受容し、認めている態度
Q0...
マインドフルネス・スキル自己効力感
尺度とMAAS,他者信頼,自己信頼
集中 描写 統制 観察
MAAS
(不注意) ‐.42***
‐.42***
‐.36***
‐.37***
他者信頼 .10*
.29***
.07 .40***
自己信...
考 察
• 【探索的因子分析】、【確認的因子分析】
により,4因子構造が認められた。
適合度の値も良好であった。
• 【項目分析】では、一部、天井効果が認め
られたが、小さく許容できる範囲と判断。
• 【内的整合性の分析】,【項目反応理論】
に...
MFS-SESの妥当性の分析の結果と考察
■MFSーSESは,TAC-24の「肯定的解釈」,
「情報収集」,「計画⽴案」との間で正の相関が認
められた。特に「肯定的解釈」との間で,強い正の
相関が認められた。MFS-SESは雑念を統制したり,
...
◆【展望】データをどう活用するか?
【関連することからのヒント】
マインドフルネス・スキルの自己効力感を高めることについて
• 【肯定的解釈】 ⇒雑念を肯定的に捉えることで,注意や集中に
つながる?
• 【レジリエンス】 ⇒ストレスの立ち直りに...
引用文献
Baer, R. A., Smith, G. T., Hopkins, J., Krietemeyer, J., Toney, L. (2006). Using self‐
report assessment methods to e...
徳吉 陽河・岩崎 祥一(2014).自己成長主導性尺度II(PGIS‐II)日
本語版の開発と心理的測定 心理学研究,85(2), 178‐187.
徳吉陽河・森谷満(2015). ブリーフ・レジリエンス尺度日本語版
(BRS‐J)の開発 日本...
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マインドフルネス・スキル自己効力感尺度とストレスコーピングの関係 Relationship between the mindfulness skills self efficacy scale (ms-ses) and the stress coping

マインドフルネス・スキル自己効力感尺度とストレスコーピングの関係 Relationship between the mindfulness skills self efficacy scale (ms-ses) and the stress coping

徳吉陽河(2017).マインドフルネス・スキル自己効力感尺度とストレスコーピングの関係 認知行動・療法学会第43回大会論文集 237-238

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マインドフルネス・スキル自己効力感尺度とストレスコーピングの関係 Relationship between the mindfulness skills self efficacy scale (ms-ses) and the stress coping

  1. 1. マインドフルネス・スキル 自己効力感尺度と ストレスコーピングの関係 徳吉 陽河 ⽇本認知・⾏動療法学会 第43回学術⼤会 Relationship between the Mindfulness Skills self-efficacy scale (MS-SES) and the stress coping
  2. 2. ■マインドフルネス・スキルとは︖ マインドフルネスとは、「今・ここ」の 意識を集中させて、良い悪いなど の価値判断をせず,五感や心で感 じたまま、自分の感情を描写し, 「あるがまま」に現実を受容するこ とである(Kabat‐Zinn, 2013)。 【マインドフルネス・スキル】は,上記に 関わる集中,感情の観察,描写など, マインドフルネスに必要なスキルと定義 とした。
  3. 3. 目的と背景 • マインドフルネスを測定する尺度としては Five Facet Mindfulness Questionnaire (Baer, R,Smith, Hopkins & Krietemeyer,  Toney, 2006;以下,FFMQ)があるが,比較 的,日常生活の場面における個人の状態 や行動傾向を測定する内容で構成されて おり,マインドフルネスに関わる具体的な スキルや能力に関わる尺度は少ない。 • また、ストレスコーピングとの関係に 関しての研究が少ない。
  4. 4. • マインドフルネスのスキルに関わる自己効力 感(Bandura, 1977)尺度があると,マインドフル ネス・スキルのトレーニング指標として役に立 つ可能性があるため、マインドフルネス・スキ ルにかかる自己効力感尺度を開発する。 • 妥当性の検証もかねて、【マインドフルネス・ス キル】と【ストレスコーピング】の尺度との間で 関連性を確かめることにした。
  5. 5. ⽅法 METHOD • 調査1:311名(男140名,女性171名) 平均年齢36歳(SD=12) • 調査2: 214名(男性84名, 女性130名) 平均年齢32歳(SD=11) • 調査3: 401名(男性123名, 女性278名) 平均年齢31歳(SD=11) ※「WEB調査」で実施。調査の協力に同意した者のみ。
  6. 6. 質問紙の構成 (1) マインドフルネススキル自己効力感尺 度(MFS‐SES) 12項目,5件法 ※↑今回の「⽬的変数」となる尺度 調査1:TAC-24(ストレスコーピング尺度)(神村ら,1995) 調査2:自己成長主導性尺度II日本語版 (徳吉・岩崎,2014) ブリーフレジリエンス尺度(徳吉・森谷, 2015) 調査3: Mindful Attention Awareness Scale日本語版(宇佐・田上,2012)
  7. 7. 質問票の構成と分析⼿順 ①探索的および確認的因⼦分析 ②【内的整合性(α係数】 【項⽬分析】 ③【項⽬反応理論】 【Mokken Scale Analysis】 ④【尺度の妥当性の確認】
  8. 8. 【結果】 探索的因子分析 スクリープロット ◆スクリープロット による平行分析 (固有値1.0基準) で分析 ⇒4因子が妥当 ◆探索的因子分析 最尤法Promax回転 で分析した。
  9. 9. ■探索的因子分析 マインドフルネス・スキル自己効力感尺度 因子名 番号 質問内容 観察 集中 統制 描写 観察 Q07 幸福を感じることができる .91 ‐.05 .02 ‐.01 Q09 楽しいことを満喫することができる .84 .04 ‐.05 .01 Q08 希望があることに気づける .84 .02 .05 .01 集中 Q04 否定的な感情が生じても,物事に集中し続けることができる ‐.04 .89 .01 .02 Q05 否定的な思考が生じても,物事に集中することができる .05 .84 .04 .01 Q06 雑念が生じたときでも,物事に集中し続けるができる .00 .83 ‐.03 ‐.03 統制 Q11R ひどく混乱したとき,気持ちを立て直すことができない .00 ‐.07 .89 .01 Q12R 否定的な思考が生じると,柔軟に対処することができない .00 .04 .86 ‐.03 Q10R 否定的な感情が生じると,上手に対処することができない .00 .05 .76 .01 描写 Q02 今現在,自分自身がどのようなことを考えているのか,言葉で表現す ることができる ‐.08 ‐.03 .06 .95 Q01 今現在,自分自身がどのような感情を抱いているのか,言葉で表現 することができる ‐.02 .04 ‐.06 .86 Q03 今現在,自分自身がどのような行動をしているのか,言葉で表現する ことができる .09 ‐.01 .01 .60 ※質問のRは逆転項目 統制スキルは,逆転項目で構成された。 N=311
  10. 10. 【結果】確認的因⼦分析 CFI= .99,TLI=.99, RMSEA=.014 90%CI(.00, .04)
  11. 11. Table 1 MFS-SESの基本統計量,因 子負荷量,Hi 係数,識別力 Item M SD EFA CFA Hi Dis Q01(描写) 3.7 1.3 .86 .84 .72 3.9 Q02(描写) 3.9 1.2 .95 .91 .73 4.5 Q03(描写) 4.1 1.1 .60 .66 .61 2.0 Q04(集中) 2.7 1.2 .89 .87 .77 3.9 Q05(集中) 2.8 1.2 .84 .90 .78 3.9 Q06(集中) 2.7 1.1 .83 .80 .74 2.7 Q07(観察) 3.8 1.2 .91 .88 .77 4.5 Q08(観察) 3.8 1.3 .84 .89 .77 3.8 Q09(観察) 3.9 1.2 .84 .83 .76 3.5 Q11R(統制) 2.9 1.3 .89 .80 .70 3.2 Q12R(統制) 3.1 1.3 .86 .84 .73 3.9 Q10R(統制) 3.0 1.2 .76 .88 .74 4.0 注. Rは逆転項目,M:平均点,SD:標準偏差, EFA:探索的因子分析の因子負荷量,CFA:確認的因子分析の因子負荷量,Hi: NIRTの項目ごとのH係数。Dis: IRTの識別力。
  12. 12. Table 2 MFS-SESの各因子の得点,α係数,Ht係数 合計 M SD α係数 Ht係数 描写 11.7 3.1 .84 .69 集中 8.3 3.2 .89 .77 観察 11.5 3.3 .90 .77 統制 9.0 3.3 .88 .72 注. M:平均点,SD:標準偏差,Ht係数は合計のH係数
  13. 13. ■項目クラスター分析 Cluster fit =  0.82   Pattern fit =  0.93  RMSR =  0.12 Cluster size= 10 CL C9 C10 MF01 C10 0.25 0.66 MF02 C10 0.28 0.73 MF03 C10 0.26 0.67 MF04 C9 0.77 0.29 MF05 C9 0.77 0.28 MF06 C9 0.65 0.23 MF07 C10 0.24 0.68 MF08 C10 0.33 0.7 MF09 C10 0.24 0.62 MF10R C9 0.7 0.28 MF11R C9 0.67 0.29 MF12R C9 0.72 0.31 Item by Cluster  Structure matrix
  14. 14. Tri‐axial Coping Scale(TAC‐24) ストレス対処(コーピング)(神村ら,1995) ※【3項目8因子 5件法】 (1)気晴らし (2)放棄・諦め(3)肯定的解釈 (4)カタルシス(5)情報収集 (6)計画立案 (7)回避的思考 (8)責任転嫁 ※【2次因子分析による3因子】 (1)問題解決・サポート希求 (2)問題回避 (3)肯定的解釈と気そらし 14
  15. 15. Table 3 MFS-SESとTAC-24の下位尺度との間の積率相関分析 気晴らし 回避的思考 責任転嫁 放棄・諦め カタルシス 肯定的解釈 情報収集 計画立案 集中 .03 .15** ‐.25*** ‐.24*** .01 .45*** .32*** .30*** 描写 .17** .04 ‐.24*** ‐.20*** .23*** .37*** .30*** .30*** 統制 .12* .07 ‐.24*** ‐.23*** ‐.02 .43*** .21*** .23*** 観察 .26*** .06 ‐.34*** ‐.33*** .32*** .66*** .34*** .42*** 注. 相関係数が.30以上は太字,***p<.001; **p<.01; *p<.05; †p<.10. (N=311)
  16. 16. Table 4 MFS-SESとTAC-24の2次因子との間の 相関分析 問題解決・ サポート希求 問題回避 肯定的解釈 と気そらし 集中 .26*** ‐.28*** .29*** 描写 .35*** ‐.25*** .27*** 統制 .17** ‐.27*** .29*** 観察 .46*** ‐.39*** .47*** 注. 相関係数が.30以上は太字,***p<.001, **p<.01.
  17. 17. 日本版主観的幸福感尺度(Subjective  Happiness Scale: SHS) (島井他,2004) 主観的な幸福感に関わる内容を測定できる。 日本版SHS は4 項目,7件法の尺度。今回は1項 目版のみ使用した。 【1項目版】 • SH1. あなたが現在感じている幸福の程度 1‐‐‐‐‐2‐‐‐‐‐3‐‐‐‐‐4‐‐‐‐‐5‐‐‐‐‐6‐‐‐‐‐7 非常に不幸 非常に幸福
  18. 18. ◆簡易ストレス尺度(5段階) ストレスについて,簡易的に5段階評定の質問 調査項目を加えて分析を行った。 ストレスについての5段階とは以下の通り。 (1)全くストレスを感じない (2)あまりストレスを感じることはない (3)普通 (4)ストレスを感じることがある (5)かなりストレスを感じる
  19. 19. Table 5 MES‐SESと幸福感、ストレス 主観的幸福感 ストレス 集中 .35*** ‐.45*** 描写 .22*** ‐.30*** 統制 .32*** ‐.47*** 観察 .62*** ‐.49*** 注. 相関係数が.30以上は太字,***p<.001, **p<.01. N=311
  20. 20. Brief Resilience Scale‐Japanese version(BRS‐J) ブリーフ・レジリエンス尺度日本語版 (徳吉・森谷,2015) • レジリエンスにおける本来の意味である “ストレスからの立ち直り” にかかわる簡易 的なレジリエンス尺度。 • 6項目,5件法で構成。 【質問項目(例)】 ※Q01 私はつらい時があった後でも,素早く立ち直れる ※Q03 ストレスが多い出来事から立ち直るのに長くはかからない ※Q05 ささいな問題があっても,たいていやり過ごせる
  21. 21. Personal Growth Initiative Scale II 自己成長主導性尺度Ⅱ日本語版(徳吉・岩崎,2014) 「自己成長」に関連する心理尺度の多因子モ デル版である。元は,「ライフ・キャリア・リ ニューアル・プログラム」の効果検証のために 作成。(精神的健康,人生の転機,ライフキャリアに関連) ※4因子 16項目 6段階評定 (1)積極的な成長 (2)変化への準備 (3)資源の活用 (4)計画性(Robitscheck et al, 2012)
  22. 22. マインドフルネス・スキル尺度と自己成長主導性,レジリ エンス尺度との関係性 (調査2より) 集中 描写 統制 観察 積極的な活動(PGIS‐II) .35*** .44*** .28*** .54*** 資源の活用(PGIS‐II) .03 .18** .04 .34*** 計画性(PGIS‐II) .37*** .38*** .36*** .53*** 変化への準備(PGIS‐II) .32*** .36*** .26*** .47*** レジリエンス(BRS‐J) .59*** .42*** .74*** .50*** 注. 相関係数が.30以上は太字,***p<.001, **p<.01. N=214
  23. 23. Mindful Attention Awareness Scale MAAS (Brown & Ryan, 2007) 23 「MAAS」は、マインドフルネスの状態も特性 も測れるものとして開発された。 MAAS は「現在の体験への注意」 という 1因子構成であり、「気づき」と「注意」の特質 を包括したものをマインドフルネスの中 核概 念を基準に測定できる尺度である。 ※基本的に不注意に関わる内容で構成。
  24. 24. ◆【自己信頼】、【他者信頼】を測定すること ができる尺度。※各5問、5段階評定。 【自己信頼】:自分を受容し、認めている態度 Q01:自分自身のことは、好きである Q02:私は、価値がある存在だ 【他者信頼】:他者を受容し、認めている態度 Q06:仲間の失敗でも、許す方だ Q07:他の人の思いを大切にしている ■OKグラム(自己信頼、他者信頼)
  25. 25. マインドフルネス・スキル自己効力感 尺度とMAAS,他者信頼,自己信頼 集中 描写 統制 観察 MAAS (不注意) ‐.42*** ‐.42*** ‐.36*** ‐.37*** 他者信頼 .10* .29*** .07 .40*** 自己信頼 .41*** .51*** .38*** .61*** 注. 相関係数が.30以上は太字,***p<.001, **p<.01. N=401
  26. 26. 考 察 • 【探索的因子分析】、【確認的因子分析】 により,4因子構造が認められた。 適合度の値も良好であった。 • 【項目分析】では、一部、天井効果が認め られたが、小さく許容できる範囲と判断。 • 【内的整合性の分析】,【項目反応理論】 による結果は良好であった。 以上,MFS‐SESは尺度として利用できる ことが確認された。
  27. 27. MFS-SESの妥当性の分析の結果と考察 ■MFSーSESは,TAC-24の「肯定的解釈」, 「情報収集」,「計画⽴案」との間で正の相関が認 められた。特に「肯定的解釈」との間で,強い正の 相関が認められた。MFS-SESは雑念を統制したり, 観察したりする尺度である。そのため,雑念を肯定 的にとられることに関わると考えられ,ストレス・ コーピングの肯定的解釈との正の相関が認められた ことは妥当である。 ■MFS-SESは, 2次因⼦分析の3分類では, 「問題解決・サポート希求」,「肯定的解釈と 気そらし」と正の相関が認められた。
  28. 28. ◆【展望】データをどう活用するか? 【関連することからのヒント】 マインドフルネス・スキルの自己効力感を高めることについて • 【肯定的解釈】 ⇒雑念を肯定的に捉えることで,注意や集中に つながる? • 【レジリエンス】 ⇒ストレスの立ち直りに活用できる? • 【自己信頼】 ⇒自己を信頼することで,マインドフルネス・スキ ルがより有効になる? • 【自己成長主導性】⇒自己を観察(客観視)することで,現実的 な自己成長したい方向性を決められる? 【展望】 マインドフルネスの定着により,レジリエンス,自己受容,ストレス 対処能力,自己成長意識が高まるかを具体的に確認することが重 要になる。
  29. 29. 引用文献 Baer, R. A., Smith, G. T., Hopkins, J., Krietemeyer, J., Toney, L. (2006). Using self‐ report assessment methods to explore facets of mindfulness. Assessment, 13,  27‐45. Bandura, A. (1977). Self‐efficacy: Toward a unifying theory of behavioral  change. Psychological Review, 84, 191‐215 Brown, K.W. & Ryan, R.M. (2003). The benefits of    being present: Mindfulness  and its role in psychological well‐being. Journal of Personality and Social  Psychology, 84, 822‐848. Kabat‐Zinn, J (2013). Full Catastrophe Living: Using the Wisdom of Your Body  and Mind to Face Stress, Pain, and Illness. New York: Bantam Dell. 神村 栄一・海老原 由香・佐藤 健二・戸ヶ崎 泰子・坂野 雄二 (1995). 対処方 略の三次元モデルの検討と新しい尺度 (TAC‐24) の作成 教育相談研究 33,  41‐47.
  30. 30. 徳吉 陽河・岩崎 祥一(2014).自己成長主導性尺度II(PGIS‐II)日 本語版の開発と心理的測定 心理学研究,85(2), 178‐187. 徳吉陽河・森谷満(2015). ブリーフ・レジリエンス尺度日本語版 (BRS‐J)の開発 日本心理学会第 79 回大会発表論文集, 354. 宇佐美麗・田上恭子(2012).マインドフルネスと抑うつとの関連 :自己制御の働きに着目して.弘前大学教育学部紀要,第107 号.131‐138 徳吉陽河(2017).マインドフルネス・スキル自己効力感尺度とストレスコーピングの関係 認知行動療法学会第43回大会論文集 237-238                                   

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