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ポジティヴ心理学に基づくPERMA-V Scale in HDBの開発 日本心理学会第83回学術大会 pp.1519

ポジティヴ心理学に基づくPERMA-V Scale in HDBの開発 日本心理学会第83回学術大会 pp.1519

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ポジティヴ心理学に基づくPERMA-V Scale in HDBの開発 日本心理学会第83回学術大会 pp.1519

  1. 1. ポジティブ心理学に基づく PERMA-V Scale in HDBの開発 徳吉 陽河 YOGA TOKUYOSHI 日本心理学会 2019 第83回学術大会(立命館大学) Development and validation of PERMA-V Scale in HDB(PVSH) Key words: Positive Psychology, Scale development, Item Response Theory
  2. 2. 目的と背景 • 昨今,ポジティブ心理学の研究は活気があり,様々な 領域で研究が行われている。ポジティブ心理学には, Seligman(2011)が提唱した持続的な幸福を目指した PERMAモデルが提唱されている。 PERMAとは,P(Positive emotion:ポジティブ感 情),E(Engagement or Flow:積極的な関わりまた はフロー)R(Relationship:良い人間関係),M( Meaning:意義),A(Accomplishment:達成)の接 頭語をまとめた持続的幸福感モデルである。 • さらに最近では,The Flourishing Center(2016)が, PERMAモデルにVitalityのVが追加したことから PERMA-Vモデルも活用されている。新たにPERMA-V モデルに基づいた尺度を作成することにした。
  3. 3. 6つの尺度を仮説として構築 P(Positive emotion:ポジティブ感情) E(Engagement :積極的な貢献,強みの活用) R(Relationship:良い人間関係) M(Meaning:人生の意味や意義) A(Accomplishment:達成) V(Vitality:バイタリティ,生命力)
  4. 4. 項目には【HDB】モデルを採用 Having Doing Being • ラバーテ(L‘Abate,1986)が,家族関 係の心理学の中で紹介。 • 「システム(機能・関係性)」に基づい て問題の状況を把握する際に役に立つ。 4 Being DoingHaving 意義のあること 持っているもの 行動していること
  5. 5. 方法 METHOD • 方法:WEB調査で実施。調査の協力に同意し たもののみを調査の対象とした。 • 5518名(男性2754名,女性2764名),平 均年齢29歳(SD= 9.8)。 • 調査対象者は回答されたデータから20歳以上 ,社会人を選択した。重複や明らかに不適切 な回答をしているものを除いた。
  6. 6. 調査票の構成 PERMA-V Scale in HDB(PVSH) 6因子(各3項目・全18項目,5件法) ※↑今回の「目的変数」となる尺度 妥当性の検証に利用した尺度は以下の通り。 ①BigFive+ONE ②日本版主観的幸福感尺度 (Subjective Happiness Scale: SHS) (島井他,2004) ③簡易ストレス尺度(5段階評定)
  7. 7. 分析手順 ①【確認的因子分析】 ②【内的整合性(α係数,ω係数】 ③【項目分析】【項目クラスター分析】 【項目反応理論】(Mokken Scale Analysis) ④【尺度の妥当性の確認】相関分析
  8. 8. ■探索的因子分析 PERMA-V Scale in HDB(PVSH) 因子 番号 質問内容 F Hti Positive Emotion Q01 ポジティブな感情に意義を見出すことができる。 .51 .46 Q02 ネガティブ感情をポジティブな感情に転換することができる。 .87 .66 Q03 ネガティブな感情をポジティブな感情に転換した経験を豊富に 持っている。 .87 .64 Engagement Q04 自分自身の強みに意義を見出すことができる。 .82 .73 Q05 自分自身の強みを発揮することができる。 .90 .79 Q06 自分自身の強みを発揮した経験を豊富に持っている。 .85 .76 Relationship Q07 積極的に肯定的な人間関係を構築することに意義を見出すこと ができる。 .68 .66 Q08 積極的に肯定的な人間関係を構築することができる。 .94 .80 Q09 積極的に肯定的な人間関係を構築した経験を豊富に持っている。.88 .75 Meaning Q10 人生について肯定的な意義や意味を見出すことができる。 .92 .84 Q11 人生について肯定的な意味を見つけることができる。 .95 .86 Q12 人生について肯定的な意義や意味を数多く見出した経験を豊富 に持っている。 .80 .80 Achievement Q13 自ら目標を決めて,目標達成することに意義を見出すことがで きる。 .72 .67 Q14 自ら目標を決めて,目標達成することができる。 .91 .79 Q15 自ら目標を決めて,目標達成した経験を豊富に持っている。 .85 .73 Vitality Q16 バイタリティ(生命力)を高めることについて意義を見出すこ とができる。 .72 .69 Q17 バイタリティ(生命力)を高めることができる .94 .82 Q18 バイタリティ(生命力)を高めた経験を豊富に持っている。 .86 .76
  9. 9. 【結果】確認的因子分析 CFI=.91, TLI=.88, RMSEA =.102, 90%CI(.100, .102) F1:Positive Emotion ポジティブ感情 F3:Relationship (関係性) F5:Achievement (達成) F6:Vitality(生命力) F4:Meaning (意味) F2:Engagement 貢献
  10. 10. PERMA-V Scale in HDB(PVSH) の各因子の得点,α係数,Ht係数 注. M:平均点,SD:標準偏差,Ht係数は合計のH係数 尺度 Mean SD α ω Ht(NIRT) Positive emotions 10.3 3.0 .78 .81 .59 Engagement 10.3 3.3 .89 .90 .76 Relationships 9.9 3.2 .86 .88 .74 Meaning 10.2 3.3 .92 .92 .83 Accomplishmen t 10.5 3.0 .86 .87 .73 Vitality 9.9 3.1 .87 .88 .75
  11. 11. 性差(t検定,Cohen’s d) ポジティブ感情(Positive Emotion)の性差 t = 3.92, df = 552, p-value = 0.00 Cohen’s d: 0.106 【ポジティブ感情】及び【リレーションシップ(関係性)】において,女性 の方が高い得点を示した。 しかし,効果量の値は小さく,大きな差は 確認できなかった。 関係性(Relationship)の性差 t = 4.8, df = 552, p-value = 0.000 Cohen's d: 0.129
  12. 12. ■項目クラスター分析 Cluster fit =.90 Pattern fit =.96 RMSR = 0.1 Cluster size = 18 Item by Cluster Structure matrix Item CL Q01 .53 Q02 .63 Q03 .66 Q04 .73 Q05 .73 Q06 .73 Q07 .62 Q08 .68 Q09 .67 Q10 .75 Q11 .76 Q12 .76 Q13 .61 Q14 .65 Q15 .67 Q16 .61 Q17 .71 Q18 .70
  13. 13. 平均・SD及び項目分析 注. Rは逆転項目,M:平均点,SD:標準偏差, Hi: NIRTの項目ごとのH係数。Dis: IRTの識別力。 ITEM M SD 天井 床底 Q01 3.9 1.1 4.99 2.83 Q02 3.3 1.2 4.49 2.08 Q03 3.1 1.3 4.38 1.82 Q04 3.5 1.2 4.68 2.32 Q05 3.5 1.2 4.68 2.34 Q06 3.3 1.2 4.55 2.08 Q07 3.7 1.1 4.82 2.55 Q08 3.2 1.2 4.44 2.03 Q09 3.0 1.2 4.19 1.74 Q10 3.6 1.2 4.74 2.41 Q11 3.5 1.2 4.72 2.38 Q12 3.1 1.2 4.29 1.89 Q13 3.8 1.1 4.95 2.75 Q14 3.5 1.1 4.60 2.31 Q15 3.2 1.2 4.39 1.98 Q16 3.7 1.2 4.81 2.50 Q17 3.3 1.1 4.40 2.11 Q18 2.9 1.2 4.13 1.77
  14. 14. Big5+ONE ※今回利用するBig5のテスト。 【特徴】 5因子+1(各6項目,全36項目)であり,少 ない項目でありながら,すべて,クロンバッ クαは,.80以上と信頼性が高い。 ①TIPI-Jとの関連性が認められている。 ②社会人向けに調査も行っている。 ③プラス・アルファで、「自己ギャップ」尺 度が付随している。 14
  15. 15. 5因子性格モデル Big Five 15 【協調性】 【外向性】 【情緒安定性】 (神経症傾向) 【勤勉性】 (誠実性) 【開放性】
  16. 16. 【Bigfive+】と【PVSH】 相関係数 注. 相関係数が.30以上は太字。相関はすべて有意(p<.05) 外向性 情緒安 定性 誠実性 協調性 開放性 自己 ギャッ プ Positive Emotion .46 .38 .29 .22 .43-.50 Engagement .45 .32 .44 .19 .51-.59 Relationship .70 .31 .33 .47 .39-.41 Meaning .43 .29 .38 .21 .46-.53 Achievement .33 .26 .65 .19 .46-.42 Vitality .37 .30 .37 .15 .45-.45
  17. 17. 日本版主観的幸福感尺度(Subjective Happiness Scale: SHS) (島井他,2004) 主観的な幸福感に関わる内容を測定できる。 日本版SHS は4 項目,7件法の尺度。今回は 1項目版のみ使用した。 【1項目版】 • SH1. あなたが現在感じている幸福の程度 1-----2-----3-----4-----5-----6-----7 非常に不幸 非常に幸福
  18. 18. ◆簡易ストレス尺度(5段階) ストレスについて,簡易的に5段階評定の質 問調査項目を加えて分析を行った。 ストレスについての5段階とは以下の通り。 (1)全くストレスを感じない (2)あまりストレスを感じることはない (3)普通 (4)ストレスを感じることがある (5)かなりストレスを感じる
  19. 19. PVSH尺度と幸福感、ストレス 注. すべて,**p<.01 ストレス 幸福感 Positive Emotion -.34 .40 Engagement -.26 .38 Relationship -.25 .36 Meaning -.28 .45 Achievement -.18 .30 Vitality -.26 .34
  20. 20. 考 察 • 【確認的因子分析】により,6因子構 造が認められた。適合度の値はやや低 い値であった。 • 【項目分析】では,天井効果・床効果 は認められなかった。 • 【内的整合性の分析】,【項目反応理 論】による結果は良好であった。 信頼性分析及び項目反応理論からみ て尺度として利用できることが確認さ れた。
  21. 21. PVSH妥当性の分析の結果と考察 ①【ポジティブ感情】は,Big5の外向性,開放性,情緒安定 性との間で正の相関が認められた。 ②【エンゲージメント】は,開放性,外向性,誠実性,情緒 安定性との間で正の相関が認められた。 ③【リレーションシップ】は外向性,協調性,開放性,誠実 性,情緒安定性との間で正の相関が認められた ④【ミーニング(意義)】は,外向性,開放性,誠実性との 間で正の相関が認められた。 ⑤【アチーブメント(達成)】は,誠実性,開放性,外向性 との間で正の相関が認められた。 ⑥【バイタリティ】は,開放性,外向性,誠実性,情緒安定 性との間で正の相関が認められた。 ⑦【ストレス】は,ポジティブ感情を負の相関を示した。 ⑧【幸福感】は,PVSHとの間で全体的に正の相関があった。
  22. 22. ◆【展望】データをどう活用するか? 【関連することからのヒント】 PERMA-Vを向上することで,幸福感が 高まる可能性がる。これら向上のためには以下のことが考えられる。 【ポジティブ感情】 ⇒積極的な意識や行動,ポジティブなコミュニケ ーション,好奇心,情緒の安定が重要か? 【エンゲージメント】 ⇒新しい好奇心をもち,努力や誠実な対応,エ ネルギーを外に向けることが重要か? 【リレーションシップ】 ⇒コミュニケーション特に必要であり,協調 性を大切にすること,他者に対する開放・好奇心を持った対応が重要? 【ミーニング】⇒外に向けた前向きな意識や行動の促進,新たな意義の 発見をできるようにすることが重要? 【アチーブメント】⇒達成には,誠実にコツコツと努力するが重要であ ることや目標に向けて新しい可能性を発見することが重要? 【バイタリティ】⇒新しいことへの挑戦,誠実的な対応が重要?

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