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危機管理のリーダーシップ自己効力感尺度日本語版(C-LEAD-J)

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◆危機管理のリーダーシップ自己効力感尺度日本語版 C-LEAD-J
東北心理学会 2015年度 会場:東北文化学園大学

◆今年は,「サブ研究テーマ」を学会で発表。日本では,数が少ないリーダーシップの研究。そのため,あまり反響はありませんでしたが,リーダーシップを曖昧にしやすい日本人には,重要なテーマだと思います。
 ここからのヒントとしては,危機管理には,的確な「情報査定」,「意思決定」が重要であること。ピンチな時は,平常心(情緒を安定させる),新しい可能性を考える(開放性),組織の方向性(組織の方向性)を示し,周りからの同意を得ていく,そして,障害を乗り越えて行くこと(障害の克服)が大切だということでした。もう少し,失敗やリスクなどの分析が必要かもしれないです。

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危機管理のリーダーシップ自己効力感尺度日本語版(C-LEAD-J)

  1. 1. 危機管理のリーダー シップ自己効力感尺度 日本語版の開発 The Crisis Leader Efficacy in Assessing and Deciding(C-LEAD)Scale Japanese Version 東北大学大学院 徳吉陽河 TOHOKU University
  2. 2. 目 的 近年,世界的に大規模な災害が発生 しており,緊急時における安全活動や公 衆衛生の視点から,危機管理に対応で きるリーダーシップが必要とされている。 そこで,本研究では,Hadley et al. (2011)のThe Crisis Leader Efficacy in Assessing and Deciding(C-LEAD)Scaleを 翻訳し,その日本語版を作成する。
  3. 3. 危機管理リーダーシップ自己効力感の概要 • 2011 年に起きた東日本大震災を初め インフルエンザの流行など,世界的に 大規模な災害が発生している。 • 緊急時における安全活動や公衆衛生 の視点から,現場で活動している個人 から監督者まで,あらゆる段階におい て危機に対応できるリーダーシップが 必要とされている (Hadley, Pittinsky, Sommer, & Zhu., 2011)。
  4. 4. • Hadley et al.(2011)は危機的状況におけるリ ーダーシップには,あらゆる段階において, • 「情報査定」と「意思決定」の 2 つが 重要であるとした。上記のような公衆衛生と 安全活動では的確な情報を査定し,精神的, 身体的な要求を考慮して,物事の決定と承認 を行なう対応が危機管理のリーダに要求され るとしている(Useem, Cook, & Sutton, 2005)。 • C-LEADは,全9項目 • 1因子(7件法)で構成されている。
  5. 5. 方法 METHOD ◆方法:WEB調査 • ◆調査参加者: 487名(男性340名,女性147名) • 平均年齢35歳(SD= 11.4) • 学生を除く20歳以上の社会人を対象
  6. 6. 尺度の構成 (1) 「危機管理のリーダシップ自己効力感 日本語版(C-LEAD-J) ※↑今回の目的変数となる尺度 (2)リーダシップの自己効力感尺度 (Paglis, & Green,2002) (3)TIPI-J(パーソナリティ尺度) (小塩 et al.,2012)
  7. 7. リーダーシップの自己効力感尺度 (Paglis, & Green, 2002) 「リーダーシップに関わる自己効力感」 3因子で構成されている。 (1)組織の方向性を示す(Direction-setting) (2)周囲からの同意を得る (Gaining followers commitment) (3)障害の克服(Overcoming obstacles to change)
  8. 8. TIPI-J(小塩 et al.,2012) ●ビックファイブ パーソナリティを簡易的に測定で きる尺度。各因子ごと2項目,全10項目。7件法。 ◆勤勉性:しっかりしていて,自分に厳しいと思う ◆外向性:活発で,外向的である ◆協調性:人に気をつかう,やさしい ◆神経症傾向:心配性で,うろたえやすい ◆開放性:新しいことが好きであり,発想力がある
  9. 9. 結果 因子分析 ◆スクリープロットによ る平行分析(固有値1) で分析。 ⇒1因子が妥当 ※以降,1因子で分析 ①「探索的因子分析 (最尤法)」 ②「確認的因子分析 (最尤法)」
  10. 10. 確認的因子分析 ◆【適合度】 CFI=.955, TLI=.940, RMSEA=.098
  11. 11. 番号 質問項目 Q01 私は,自分の決定や行動から生じる政策的な結果や個人的な結果を予測すること ができる。 Q02 私がどれくらいのデータを持っているかに関わらず, 私は状況に関係する重要な課題をまとめることができる。 Q03 自分が望んでいるような情報が十分にないときでも, 私は決定と承認を行うことができる。 Q04 困難な状況におかれている間に,自分のグループが行動すること,または,行動し ていないことによって,一般の人々がどのくらい影響を受けているか,私は評価す ることができる。 Q05 必要とされることに先立ち,他のグループにどの情報を提供することが最も重要で あるか,私は意思決定することができる。 Q06 他者に過剰または過小な情報を与えたりすることはせず, 自分の仕事について,他者に新しい情報を伝えることができる。 Q07 私は,極めてプレッシャーがある状態でも,決定と承認をすることができる。 Q08 職場において自分の決定や承認から起こりうるであろう, 潜在的な死亡者や負傷者などの損害を推測できる。 Q09 私は,緊急時において,定期的に行っている活動をすぐに 調整することができる。 Table 1 C-LEAD-Jの質問文 7件法
  12. 12. Table 2 基本統計量と信頼性・NIRT 因子 M SD α係数 ω係数 IRT テスト情報量 NIRT Ht係数 C-LEAD-J 43.4 11.9 .93 .93 74.4 .60 487名(男性340名,女性147名) 平均年齢35歳(SD= 11.4)
  13. 13. IRT Item Charecteristic and Information Curves
  14. 14. 結果 項目反応理論 テスト情報量 全体のテスト情報量 Total Information = 74.44 ◆左側の領域 = 44.7 (60.05%) ◆右側の領域 = 29.38 (39.47%) ■得点がやや低い人たち に利用することが最適であ ることが分かった。
  15. 15. Table3 C-LEAD-J 基本統計量 M SD F Dis Hi Q1 5.0 1.5 .74 2.2 .59 Q2 4.7 1.7 .80 2.7 .63 Q3 4.5 1.7 .67 1.8 .54 Q4 4.7 1.6 .79 2.5 .62 Q5 5.0 1.7 .84 3.1 .66 Q6 5.0 1.6 .76 2.3 .60 Q7 4.9 1.7 .78 2.5 .61 Q8 4.6 1.7 .70 1.9 .56 Q9 5.0 1.7 .79 2.5 .63 F:因子負荷量, M: 平均値,SD:標準偏差Dis: IRTの識別性,Hi: NIRTの項目ごとのH係数。
  16. 16. 「C-LEAD-J」 と「リーダーシップ自己 効力感度」の相関分析
  17. 17. 「C-LEAD-J」 と「パーソナリティ(TIPI-J)」
  18. 18. 考 察 • 因子分析,信頼性分析,項目分析,項目 反応理論による結果から,C-LEAD-Jは,尺 度として利用できることが確認された。 • 妥当性の分析でC-LEAD-Jはリーダーシップ の自己効力感,ビックファイブの勤勉性, 外向性,開放性と正の相関が認められ, 神経症傾向とは負の相関が認められた。 • 今後は,危険,注意,リスクマネジメントな どに関する尺度との間で関連性を把握す ることが求められる。
  19. 19. 引用文献 Reference • Hadley, C.N., Pittinsky, T. L., Sommer, S. A., & Zhu, W. (2011) Measuring the efficacy of leaders to assess in-formation and make decisions in a crisis: The C-LEAD Scale. The Leadership Quarterly, 22, 633-648. • 小塩真司・阿部晋吾・カトローニ・ピノ (2012). 日本語版 Ten Item Personality Inventory (TIPI-J)作成の試み パーソナリティ研究, 21, 40-52. • Paglis, L., & Green, S. (2002). Leadership Self-Efficacy and Managers' Motivation for Leading Change. Journal of Organizational Behavior, vol. 23, 215-235.

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