1. 2019.01.06
ハラリョウ
高橋由伸とは何だったのか
～巨人軍のいびつを背負い続けた21年を問う

2. 自己紹介
1983年秋から巨人ファン。
観戦が多かったのは2000年
ごろで、年間80試合くらい。
12球団全本拠地で観戦経験
あり。球場観戦は主に外野席。
いろいろな武勇伝は、
またどこかの機会で・・・
▼本スライドについて
このスライドはNPO法人ファイブブリッジ主催
「第15回ブログロックフェスティバル世界大会」
でプレゼンしたものです。
画像や動画は、ネットで拾ったものを使用してお
り、権利はそれぞれの所有者にあります。
また、独断と主観による記載が多数ありますので、
それぞれの事実関係についてご関心のある方は、
各位お調べいただければ幸いです。

3. 今回の話題となる人
高橋由伸(たかはし よしのぶ)
1975年4月3日生／千葉県出身
投球・打席 右投左打
ポジション 外野手、一塁手
プロ入り 1997年 ドラフト1位（逆指名）
初出場 1998年4月3日
最終出場 2015年10月17日
1819試合 6831打席 6028打数
1753安打 打率.291
321本塁打 986打点 OPS.872
シーズン先頭打者本塁打NPB記録(2007年 9本)

4. 東京六大学のスーパースター
97年秋季法政戦で安藤優也(法政→阪神)から、
田淵幸一を超える通算23号ホームランで六大学新記録を達成。
（法政の大学新聞「スポーツ法政」でもトップ記事で報じられる）

5. 疑惑の逆指名入団で巨人入り
本人はセ・ヤクルトorパ・西武を希望していたものの、
父親の不動産焦げ付きによる借金（60億円と言われている）を、
読売が肩代わりする密約と引き換えに、巨人入りを決めたとされる

6. 90年代後半の日本社会
バブル崩壊からの不況･デフレと
安全神話崩壊による｢終わりの始まり｣
前時代のひずみが社会に揺さぶりをかけ始めた

7. 当時の読売絶対主義者たち
オーナー 監督
時代の変化をものともせず
「能天気なジャイアンツ･アズ･ナンバーワン」を
強引に押し通そうとした旧世代

8. 90年代後半の巨人軍
他球団の主力＆ダメ外個人の
大補強時代
マント ルイスルイス
清原 ヒルマン マルティネス 石井
カステヤーノ
（昨年のスライドより流用）

9. 第二次ベビーブーム世代の特徴
時代の谷間で板挟みにあいながらツケを払い続ける世代
旧世代の価値観で
都合よく使われ
新世代ほどの
軽やかさは持てない
由伸世代

10. それでも若き由伸は輝いた
プロ2年目（1999年）
打率.315 本塁打34 打点98 OPS.956

11. チーム崩壊と内紛が続く巨人軍
内紛勃発で「読売内部の人事異動」
なるナベツナの不可解な差配で
監督の座を追われる原監督(2003年)
堀内監督体制に替わるも
ローズ、清原ら外様が公然と離反し
チーム崩壊の危機に(2005年)

12. 地上波のTVから姿を消す巨人軍
「地上波中継最後のスーパースター」
Byプロ野球死亡遊戯

13. 傍若無人なオーナー 未熟な選手会 無責任なファン
たかが選手が！ 合併反対！スト決行！
選手会長の任期中に
球界再編問題が勃発
球界再編問題とは？
2004年に日本プロ野球球団の大阪近鉄バファローズとオリックス・ブルーウェーブが、
合併を前提に話し合うと発表したことを始まりとして議論されたプロ野球の業界再編
問題である。巨人軍オーナ渡辺恒雄氏のリードにより、1リーグ制移行、巨人のパ･
リーグ移転なども議論にのぼったが、楽天の新規参入で2リーグ制12球団維持で決着。

14. 選手会長として
チームの先頭に立つ高橋由伸
選手会が一致団結してや
るということで、今回、
巨人軍の選手会も署名活
動を行う／巨人だけやら
ないわけにはいかない
高橋君はまだ若いし、物事を知らないから無理も
ないよ。おれが話をする時間があればばかなこと
をせんだろうが、話をする時間がない／おれも学
生時代は共産党員だったが、彼の（年齢の）とき
には卒業していた。だから、大衆迎合みたいなま
ねはやめた方がいい
1軍の27選手がファンに呼び掛け、25分で672人分の署名を集める
ちなみにこの年はアテネ五輪で日の丸も背負う

15. チームを去るドライな同世代たち
メジャー メジャー メジャー
五反田
→トレード
不動の4番
松井秀喜
(1974年生)
トレード
→メジャー
大型ショート
二岡智宏
(1976年生)
絶対エース
上原浩治
(1975年生)
左腕エース
高橋尚成
(1975年生)
名リリーバー
岡島秀樹
(1975年生)

16. 全盛期が球界･チームの混乱期
それでも由伸は打ち続けた
プロ7年目(2004年)
打率.317 本塁打30
打点79 OPS. 966
↑混乱期の象徴、ダサいビジターユニフォーム

17. 第二次原辰徳政権で
チームは黄金時代へ
2006年 4位
2007年 1位
2008年 1位
2009年 1位◎
2010年 3位
2011年 3位
2012年 1位◎
2013年 1位
2014年 1位
2015年 2位
（◎は日本一）

18. しかし後半はすでに晩年へ
怪我との闘いに苦しむ
若手時代から果敢過ぎる守備で怪我を頻発

19. それでも由伸は打ち続けた
代打成績(2014年) 打率.256 2本 17打点 出塁率.333
代打成績(2015年) 打率.395 1本 9打点 出塁率.489
プロ10年目(2007年)
打率.308 本塁打35 打点88 OPS.982
2013年無敗だった田中将大(楽天)に唯一黒星を付けたのも高橋由伸

20. 2015年クライマックスシリーズ敗退
原辰徳、チームから去る
最終戦ラストバッターだった高橋由伸、
この打席が現役最終となる

21. 突然の監督就任に伴い現役引退
2015年10月17日(土) クライマックスシリーズ敗退
2015年10月19日(月) 巨人軍、原監督の辞任を発表
2015年10月20日(火) 巨人軍、高橋由伸に監督就任を要請

22. 突然の監督就任に伴い現役引退
2015年10月17日(土) クライマックスシリーズ敗退
2015年10月19日(月) 巨人軍、原監督の辞任を発表
2015年10月20日(火) 巨人軍、高橋由伸に監督就任を要請

23. 外堀を埋めた長嶋と重責から逃げた松井
高橋君しかいない。自分は３９歳
のときに監督になった。高橋由伸
君は今、４０歳。今のチームは若
い監督が率いて大きな切り替えを
やる時期だろう。私ができること
は何でもサポートします
僕がメジャーに行ってから巨人を
支えてきたのは由伸。だから僕な
んかより彼が監督をやったほうが
いいんじゃないですか
クリーンで客の呼べる監督を求めた
読売首脳部 なぜなら…

24. 巨人軍はボロボロだった…
不祥事の連発 戦力の老朽化
補強の失敗 若手の伸び悩み
青年監督に押し付けられた現実

25. それでも由伸は戦った
悪夢の13連敗 4年連続V逸
（高橋監督の任期はそのうち3年間）
史上まれな弱い時代を迎える

26. それでも由伸は戦った
そのメモは何なのか？ 村田ヘッドは機能したのか？
史上まれな弱い時代を迎える

27. それでも由伸は戦った
上原、二岡の復帰 若手が伸び始める
勝っても負けても次を見たい
新しい巨人軍を示しかけていた

28. そして由伸は去った
2016年 2位 71勝69敗3分 率.507 差17.5
2017年 4位 72勝68敗3分 率.514 差16.5
2018年 3位 67勝71敗5分 率.486 差13.5

29. そして由伸は去った
そしてまた原辰徳というチグハグ人事
なんでまたすぐ帰ってくるのか

30. まとめ
高橋由伸は時代の変化に
強引に踏みとどまろうとする
巨人軍において、
そのツケを一身に背負って
戦い抜いた同世代の
ヒーローだった

31. まとめ
環境を受け入れてベストを
尽くし続けた21年間を
同時代のファンとして、
我々は確かに見届けた

32. まとめ
しかし、ここで終われない。
巨人軍の高橋由伸として
ハッピーエンドを作るのが
ファンの使命でもある

33. 次回予告
FA制度は巨人に
有利に働いたのか？
お楽しみに！