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Gcm#4 VR空間で殴られよう 一人称視点の近接攻撃表現の事例

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GCM#4

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Gcm#4 VR空間で殴られよう 一人称視点の近接攻撃表現の事例

  1. 1. VR 空間で殴られよう 一人称視点の近接攻撃表現の事例
  2. 2. 自己紹介 •  Robin Boucher (ブーシェ ロビン) •  GREE VR Studio 所属 •  ゲームを作るエンジニア •  今は主に Unity を触っており、Unity 歴は3年ほど •  2015年に VR 開発に関わるようになる •  TGS 2015 用 VR デモ「サラと毒蛇の王冠」の開発に参加 •  「Tomb of the Golems」ではプログラム全般を担当
  3. 3. Tomb of the Golems 紹介 •  主人公「シドニー」となり、相棒「ルカ」と共に遺跡を冒険
  4. 4. •  Trailer
  5. 5. •  ゲームプレイは魔法の杖で出現する敵を撃退する FPS •  ヘッドトラッキングでカメラの向きをコントロールする •  タッチパネルをタップすることで魔法の杖で攻撃 (射撃) •  Gear VR にはポジショントラッキングがないので、カメラ 位置はステージ中心に固定されており、プレイヤーが任 意に動かすことはできない (重要)
  6. 6. •  ステージのラストには大型のボスが登場 •  ボスは倒すのにちょっとした謎解きが必要 •  難易度は高めの死に覚えゲーム
  7. 7. 戦闘のポイント •  普通の FPS のように、銃弾が飛び交うゲームではない •  敵は近接攻撃や、大きく遅い飛び道具で攻撃する •  エフェクトや HUD 演出などでごまかせる銃撃とは違い、 敵の攻撃がこちらにヒットするのをはっきりと見せなけれ ばならない
  8. 8. •  小型の敵の近接攻撃や、飛び道具の表現はそんなに 難しくない •  小さい敵はとりあえず目の前まで移動させて攻撃モー ションを再生するだけで VR 空間でもそれっぽく見える この攻撃中の敵はカメラから 2m 離れた位置にいる
  9. 9. •  飛び道具も目の前まで移動させて被弾エフェクトを再生 すれば当たっているように見せられる
  10. 10. •  被弾時には、煩わしくない程度の画面効果を使用 •  密閉された VR 空間内では画面フラッシュなどを不快に 感じる方がいる •  このダメージエフェクトも画面端のみが赤く点滅するよう にし、画面中央はあまり派手に変化しない
  11. 11. •  問題はデカいボスの近接攻撃 身長 1.7m + 台座 0.4m 9m (直立時)
  12. 12. •  一人称視点 (キャラクター視点)
  13. 13. •  「大型の敵を出そう!」と決まった時に頭をよぎったのが 「殴られるのをしっかり見たい!」という欲求 •  当時公開されていた VR コンテンツだと、寸止め演出が 多かった •  例えば恐竜に襲われる体験だと・・・ •  至近距離まで近づいてくるが、吠えるだけで何もしない •  本当に食われるが、噛みつかれる寸前でブラックアウト •  「食われる!」と盛り上げておいて、何も起こらないので 興醒めする •  この残念感を避けたかった
  14. 14. アプローチ1: 振り下ろしパンチ •  インパクト重視、カメラ位置めがけて拳を振り下ろす
  15. 15. •  カメラが敵の腕にめり込んでしまう •  普通のゲームでも興醒めするのに、VR 空間だと没入感 が一気に削がれるので余計 NG
  16. 16. アプローチ2: 寸止めパンチ •  めり込まないように、カメラのすぐ上で止めてみる
  17. 17. •  VR 空間で見てみると、「当たってないじゃん」とバレる •  まあ、実際当てていないので当たり前 •  酔いの関係でヒット時にカメラを揺らす、といった演出も 使えないのでごまかしが効かない •  砂埃などのエフェクトでヒットの瞬間を隠す手もあるが、 いかにも「隠してます」感が出るのでやりたくなかった (個人的ワガママ)
  18. 18. アプローチ3: 胴体なぎ払い •  頭ではなく、胴体 (カメラより下) を狙ってみる
  19. 19. •  Gear VR にはポジショントラッキングがないので、カメラ 位置が固定されている •  このため、モーション側が胴体の位置を事前に知ること が可能 •  カメラにめり込まない上、現実での身体の一部となる位 置を狙うため、攻撃を受ける感覚も出せた •  成功したアプローチのひとつ
  20. 20. 応用編 •  これまでのスクリーンショットに出てきたボスは、最終的 には近接攻撃をしない敵になってしまった •  代わりに別の大型ボスが近接攻撃をするようになった ので、それまでの試行錯誤を活かすことができた
  21. 21. •  新しい近接攻撃ボス。パンチではなく、剣で攻撃してくる 7m (耳を含めて 8m)
  22. 22. •  以前のボスは巨大な拳で殴ってきたので、その形状か らカメラがめり込んでしまう範囲が非常に広かった •  新ボスの武器は細長い剣のため、めり込む範囲が狭く なった •  めり込み自体が発生しにくくなった上、2, 3 フレームくら いならカメラを貫通してもすぐ外れるのでプレイヤーが 気づきにくい
  23. 23. 応用1: 串刺し •  剣で胴体を串刺しにする
  24. 24. •  カメラにめり込まず、剣の形状のおかげでモーションでも 無理をせず身体をグッサリ刺される感覚を出せた
  25. 25. 応用2: 振り下ろしに再挑戦 •  以前のボスの拳ではいろいろ問題が出て一旦断念した、 振り下ろし攻撃に剣で再挑戦
  26. 26. •  剣の形状のおかげで、カメラがめり込んでしまう範囲が 狭くなり、一瞬のめり込みなら目立たなくなった
  27. 27. •  しかし、剣が細長いので、しっかりカメラの中心位置を狙 わないと横にそれてしまう •  その場合、寸止めパンチと同様に、「当たっていない」と 認識されてしまう •  カメラ位置が固定なのを利用して、モーション側で頑 張ってもらう
  28. 28. 応用3: ビーム攻撃
  29. 29. •  ビームはボスの足元から発生し、ゆっくりとプレイヤーに 近づいてくる •  ちゃんと当たっているように見せるには、ビームがプレイ ヤーを貫通しなければならない
  30. 30. •  ビームの移動速度が遅いのでカメラにめり込ませず、胴 体部分を貫通させる •  更に、派手な爆発エフェクトを胴体位置に潜り込ませる ことで攻撃を受けている感覚を出す
  31. 31. 余談 (時間があれば) •  PSVR のデモ「The Deep」をプレイした時の小話 •  SCE London Studio が開発 •  海中を檻の中から鑑賞する体験コンテンツ •  クライマックスではサメに檻を食い破られてしまう •  hRps://www.youtube.com/watch?v=_WzpLtCw9r0
  32. 32. •  イメージ (本来の体験) カメラ この辺りに噛みついてくる
  33. 33. •  私の体験 (初期キャリブレーションが失敗していた) この辺りに噛みついてくる カメラ
  34. 34. •  キャリブレーションに失敗しており、カメラ位置が前方に ズレていた •  結果、本来は「目の前の檻に噛みついてくる」演出が「プ レイヤーに直接噛みついてくる」演出になってしまった •  特にカメラより下 (胴体部分) を食われる感覚は強烈 •  意図した体験とは違ったが、絶大なインパクトがあったと 同時に、直接攻撃の表現のヒントになった
  35. 35. 最後に •  ちょっとカメラがめり込んだり、ちょっと軌道がそれている 攻撃を当たった判定にした場合、普通のゲームでは見 過ごすことができても、VR 空間ではかなりの違和感とな り、気になってしまう •  この問題は、HMD でテストプレイすれば、すぐに気づく •  プログラマー以外にも、アーティスト・ゲームデザイナー など、すべてのスタッフが自分の作ったものを VR 空間 内で確認できる環境があることが大切 •  当てにいく直接攻撃は頭より下を狙うと効果的
  36. 36. Thank you for listening Ques_ons?

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