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#denatechcon
#denatechcon
DeNAのインフラ戦略
〜クラウドジャーニーの舞台裏〜
金子 俊一
システム本部IT基盤部
#denatechcon
オンプレミスを全てpublicクラウドへ
•決断に至った背景
•決断までの検討項目
•決断までの調整
•現在取り組んでいること
#denatechcon
舞台裏を大公開
このセッションでは
DeNAのインフラ戦略の舞台裏を
包み隠さずお話しします
#denatechcon
自己紹介:金子 俊一(Shunichi Kaneko)
• 現職 システム本部 IT基盤部 部長
• IT基盤部は,全グループ横断で全てのシステム基盤を管理
• DeNAグループのインフラ全体戦略を立案/推進する役割
• 職歴
• 2003年 開発エンジニアとしてキャリアスタート
• 2009年 開発エンジニアとしてDeNA入社
• 2011年 インフラエンジニアに転身
• 2013年 インフラ部門マネージャ就任
• 2018年 現職
• 開発エンジニア50%,インフラエンジニア50%
#denatechcon
DeNAのインフラ戦略
• 背景
• なぜDeNAは戦略を転換するのか
• 検討
• オンプレミスからマルチクラウドへ
• 調整
• 全社方針とプロジェクト化
• 実行
• 安定運用とコストコントロールの両立
#denatechcon
背景
〜なぜDeNAは戦略を転換するのか〜
#denatechcon
DeNAのシステム基盤の状況 1/3
• 適材適所
• メインのシステム基盤はオンプレミス
• 圧倒的に安いコスト
• 明確な理由がある場合はpublicクラウドを選択
• 2013年〜利用開始,2015年〜利用急増
• メインはAWSとGCP,現在はオンプレミスと同規模
• オンプレミス型privateクラウドへの挑戦(OpenStack+Ceph)
• オンプレミスのノウハウを活かして柔軟性もアップ
• 高難度な課題が散発,基盤整備に要する工数の増加
• トップレベルのシステム品質
• 圧倒的な低コスト
#denatechcon
DeNAのシステム基盤の状況 2/3
• 適材適所
• トップレベルのシステム品質
• 高トラフィックと大規模データの取り扱いノウハウ
• 数十万リクエスト/秒,PBクラスのデータ
• 既存システムを安定して動かし “続ける”
• 24時間365日
• インフラ起因のエラーは1件も放置しない
• 新規システムの短期構築と安定リリース
• 初速が数千万ユーザでもサーバダウンゼロ
• リリースまでの全行程が3ヶ月
• 圧倒的な低コスト
#denatechcon
DeNAのシステム基盤の状況 3/3
• 適材適所
• トップレベルのシステム品質
• 圧倒的な低コスト
• 3,000台規模のオンプレミス
• 事業規模からすると相当少ない台数
• 「1円でも安く」のベンチャーマインド
• 固定スペックのサーバを大量購入
• 調達価格の圧縮と流動性の確保⇒全体台数削減
• サーバリソースをフル活用
• KVM,マルチインスタンス構成,相乗り構成
• 徹底したチューニング
#denatechcon
DeNAのシステム基盤を取り巻く環境
• 事業サービスの多様化
• ゲーム&エンタメ
• ソーシャルLIVE
• ヘルスケア
• オートモーティブ
• スポーツ
• 事業サービス以外の多様化
• セキュリティ(脆弱性, 監査, 各種認証)
• コンプライアンス(改正個人情報保護法,EU GDPR)
• 災害対策(Disaster Recovery)
• システム基盤/技術要素の多様化
• ベアメタルと仮想化環境とprivateクラウド環境
• 複数のpublicクラウド環境
#denatechcon
DeNAのシステム基盤の課題
• オンプレミス環境の老朽化
• 前回の大規模サーバリプレイスは6年前
• サーバ故障率増加で運用工数が増加
• トータルシステムコストの増加
• publicクラウドの利用拡大に起因
• コストコントロールが不十分
• レガシー化による事業リスクの増加
• Mobageもサービス開始から13年
• 事業展開スピードを支える敏捷性と柔軟性
• 多様化による工数の逼迫
• システム基盤管理の難化と工数の分散
• セキュリティ対応/対策の工数も増加
部門作業時間比率
#denatechcon
検討
〜オンプレミスからマルチクラウドへ〜
#denatechcon
次期システム基盤の要件
• システム基盤の課題の解決
• オンプレミス環境の老朽化
• トータルシステムコストの増加
• レガシー化による事業リスクの増加
• 多様化による工数の逼迫
• 既存の要件も満たし続ける
• トップレベルのシステム品質の維持
• 圧倒的な低コストの維持と更なる削減
• 多様化する環境と事業展開スピードにも対応
• リソース制約
• 限られた工数と期間で実現
• 「工数削減⇒改善⇒更に工数削減」というスパイラルを回したい
#denatechcon
オンプレミスサーバの大規模リプレイス?
• Meet
• オンプレミスの老朽化は一旦解消(ただし数年後に要リプレイス)
• 最新サーバへの集約で,オンプレミスのコスト削減が可能
• システム品質は確実に高水準を維持可能
• リプレイスはごく短期間,必要最小限の工数で実現可能
• Not meet
• publicクラウドとの併用は不可避,工数逼迫は変わらず
• publicクラウドのコスト削減には繋がらない
• 複製で環境移行できてしまうので,技術負債は手付かず
• 多様化する環境と事業展開スピードに応え続ける工数とコスト
• フルでDRサイトを構築するとコストは2倍
#denatechcon
オンプレミス型privateクラウドへの集約?
• Meet
• オンプレミスの老朽化は一旦解消(ただし数年後に要リプレイス)
• 最新サーバへの集約で,オンプレミスのコスト削減が可能
• リプレイスはごく短期間,必要最小限の工数で実現可能
• オンプレミス環境の運用工数削減が可能(live migrationの活用など)
• Not meet
• システム品質の高水準維持の難しさ
• publicクラウドとの併用は不可避,工数逼迫は変わらず
• publicクラウドのコスト削減には繋がらない
• 複製で環境移行できてしまうので,技術負債は手付かず
• 多様化する環境と事業展開スピードに応え続ける工数とコスト
• フルでDRサイトを構築するとコストは2倍
#denatechcon
publicクラウドへの集約?
• Meet
• オンプレミスの老朽化が解消
• システム基盤刷新による技術負債解消への期待
• システム投資と工数の集中によるパフォーマンス最大化
• 多様化する環境と事業展開スピードに応え続ける敏捷性と柔軟性
• 常に最新スペックのリソース調達が圧倒的に容易
• システム品質は確実に高水準を維持可能(2015年〜の運用ノウハウ)
• 事業継続リスクの大幅な軽減
• DRサイトが格安で構築可能
• セキュリティ,コンプライアンスのための豊富なソリューション
• Not meet
• 工夫無く使うと圧倒的にコストが高い
• オンプレミスからのリプレイスが大変
#denatechcon
マルチクラウド化へ 1/3
• publicクラウドへの集約は多くの要件を満たせる
• オンプレミスでは多くの課題が解決できない
• publicクラウドの長所は活かし短所は克服
• コストコントロールの徹底
• 多様化には部分最適ではなく全体最適で対応
• 選択と集中
• DeNAは ”事業会社”
• 事業開発/モノづくりに専念するのが本質
• publicクラウド事業者と同じ道を辿る必要はない
• 3年後にシステム基盤をマルチクラウド化
• 基本はIaaS
#denatechcon
マルチクラウド化へ 2/3
• publicクラウドへの集約は多くの要件を満たせる
• 3年後にシステム基盤をマルチクラウド化
• きっちり準備をしてからリプレイス(1年弱の準備期間)
• 安定運用とコストコントロールの両立
• オンプレミス環境はゼロへ
• 資産管理,ラック管理,修理対応などの業務から解放
• エンジニアのキャリア/モチベーション向上に繋げにくい業務
• 厳選した複数クラウドの併用
• トータルシステムコストの圧縮
• publicクラウド基盤に対する耐障害性の確保
• 基本はIaaS
#denatechcon
マルチクラウド化へ 3/3
• publicクラウドへの集約は多くの要件を満たせる
• 3年後にシステム基盤をマルチクラウド化
• 基本はIaaS
• システムコスト,品質面から基本はIaaSを選択
• 既存のオンプレミスの運用ノウハウも活用可能
• 優位性がある場合はPaaS/SaaS/FaaSも利用
• システムコストや運用工数のトータルで判断
• Amazon Aurora
• Google App Engine,Google BigQuery
• セキュリティ,コンプライアンス関連のマネージドサービス
#denatechcon
調整
〜全社方針とプロジェクト化〜
#denatechcon
システム本部新体制のキックオフ
• 18/04に体制変更
• 新任の本部長と部長
• DeNAのシステム基盤のロードマップの必要性
• DeNA全社の技術戦略の重要な要素
• エンジニアリング組織作りの方向性と必要なアクション
• 経営としてどこにシステム投資をすべきかの道標
• ターゲットは3年,ただし当然その先も見据えて
#denatechcon
インフラ部門マネージャでの議論
• ディスカッション
• 5名の検討メンバ,週1〜2回のミーティング
• 完全にゼロからの検討
• publicクラウド集約のコスト試算は継続的に実施
• システム基盤の現状,周辺環境,課題の明確化まではスムーズ
• 当初は折衷案が優勢
• 個々のサービスの取り扱いに議論が発散(部分最適に陥りがち)
• リプレイス工数とコストもネガティブイメージ
• 方向性を示す強力なメッセージの必要性
• 結局,今と何も変わらないのでは?
• 経営戦略上の判断の曖昧さを回避
#denatechcon
インフラ部門メンバの意思統一
• 部門内に進捗を共有
• 検討ステータスとスケジュール
• システム基盤の現状,周辺環境,課題
• 内容FIX後にメンバから意見収集
• 驚きはあったが目立ったネガティブ反応は無し
• 失われるノウハウへの懸念
• それは本当にDeNAにとって必要なものか?
• 先行して詳細に検討開始
• publicクラウドのコストコントロール施策
• publicクラウド全体設計
• システム基盤のpublicクラウド最適化
#denatechcon
経営層とのコミュニケーション
• 経営層との対話
• 本部長(執行役員)と高頻度ですり合わせ
• ラフ案の段階から,本部長からCEOにも都度相談
• 「もっとサービスを良くしたい」という想いは同じはず
• しかし,見ている目線が違いすぎると話が噛み合わない
• 日頃からコンテキストを共有し続けることが非常に重要
• 全社方針の意義
• 経営会議への承認附議
• 全エンジニアが同じ方向に向かって進むことができる
• 現場エンジニア間での局所的な議論を回避
#denatechcon
事業部とのコミュニケーション
• エンジニアボード
• 各事業の技術責任者のコミッティで全事業領域をカバー
• ある程度固まった段階で先行して相談
• 各担当事業における意向と課題の確認
• 全社への周知
• エンジニアだけでなく全社員に向けてメール
• 経営判断を経た全社方針である旨を伝達
• リプレイススケジュール設計
• IT基盤部の担当エンジニアから事業部へ相談開始
• 各事業の状況も鑑みてスケジュール設計
• 2018/12末までに全事業分のスケジュールまとめ
#denatechcon
実行
〜安定運用とコストコントロールの両立〜
#denatechcon
移行プロジェクトスケジュール
18/04 19/04 20/04
経営承認 本格移行開始 大部分移行完了
18/06
コストコントロール
基盤設計/実装 本格移行 完全移行
FY2018〜 移行準備期
publicクラウド全体設計
システム基盤のクラウド最適化
コストコントロール施策の実施
リプレイススケジュール設計
FY2019〜 本格移行期
コストコントロールされた状態
大半のシステムをクラウド移行
FY2020〜 仕上期
高難易度なシステムの移行
システム基盤の洗練
検討
通常運用 / 継続的改善
#denatechcon
publicクラウド全体設計
• ネットワーク
• オフィス/オンプレミス/publicクラウド間のプライベート通信
• アドレス設計,フィルタ設計(Firewall, ACL, SecurityGroup)
• セキュリティ
• 認証/認可基盤(統合ID管理, 二要素認証, SSO, LDAP)
• セキュリティ標準モデル策定
• セキュリティ監査自動化
• アカウント作成時のセキュリティ標準自動キッティング
• クラウド内アカウント(IAM, root)の管理効率化
• アカウント管理
• publicクラウド上のアセット管理システムの開発
• アカウント/VPCの粒度,命名規則などルール策定
#denatechcon
システム基盤のクラウド最適化
• システム基盤運用の課題を分析
• 中心的な課題は「運用工数の不足」
• 対応可能な要因について解決していく
• 最適化への取り組み
• サーバ管理,Config管理
• ライフサイクル管理(作成/S-in/out/削除)
• サーバ環境構成,NW環境構成
• Internal DNS
• アラート管理/メトリクス監視/機能監視
• オートスケーリング
• 可用性設計,DR設計
• ログ保管
• 運用改善・コーディング
#denatechcon
コストコントロール施策の実施
• publicクラウドコストを半減
• コストコントロールを実現してからリプレイス
• 銀の弾丸はやはり存在しない
• 複数のコストコントロール施策の地道な積み上げ
• オートスケーリング
• 中断可能性のある在庫インスタンスの活用
• 徹底的な性能管理によるスペックの適正化
• 最新のスペックへの積極的な換装
• 不要データ/インスタンスの撤去
• 相乗り構成の検討(オンプレミスのノウハウ活用)
• コスト/性能比の良いマネージドサービスの活用
• キャパシティのコミットによるディスカウント
#denatechcon
まとめ
• DeNAはオンプレミスからマルチクラウドへ
• 3,000台規模のオンプレミス環境をpublicクラウドへ
• 多様化に向けたシステム基盤
• 部分最適ではなく全体最適で思考
• 選択と集中
• やること/やらないこと,取るもの/捨てるものを明確化
• 必要なことに工数と時間のリソースを集中
• 長所を活かし,短所の克服に集中
• ダイナミックな経験ができる非常に稀有な機会
#denatechcon
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Editor's Notes

  1. あああ
  2. あああ
  3. 事業スピードに応え続けるための工数とコストの負担 工数逼迫は変わらず 高いボラティリティへの備えとして在庫バッファも必要(全体の5%程度)
  4. ゲームDBなどの高IOな環境ではローカルストレージを使わざるをえない 突然cpu.systemの値が継続的に上昇していく,特定のDISKに書き込みができなくなる,など
  5. ゲームDBなどの高IOな環境ではローカルストレージを使わざるをえない 突然cpu.systemの値が継続的に上昇していく,特定のDISKに書き込みができなくなる,など ボラティリティの高いゲーム&エンタメ事業と特に親和性が高い