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企業の募集要項、見ていますか?

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この冊子は、就職活動を行う皆さんがブラック企業などによる求人情報にだまされないように、募集要項に記載された労働条件の注意すべきポイントを、具体例を挙げながら解説したものです。

「ブラック企業に絶対入社したくない!」と考えている皆さんが、募集要項を見分けるのに役立つはずです。

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企業の募集要項、見ていますか?

  1. 1. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 目次 はじめに : この冊子のねらい              ・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 1.就活の際には募集要項の確認を!        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 1. 1 募集要項はどれも同じ、ではない・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 1. 2 皆さんは 「労働契約」 を結ぶ主体です・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 1. 3 募集要項はどこに記載されているか・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 1. 4 募集要項はよく読んで、保存しておこう・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 1. 5 労働条件は、労働契約を結ぶ時に決定される・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 コラム (1) 契約したら絶対に従う義務がある?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 1. 6 わかりやすい募集要項とわかりにくい募集要項・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 2.注意すべき募集要項 ~具体例をもとに~   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 2. 1 この給与、水増しされている? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 コラム (2) 残業代の計算方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 2. 2 店長なんだから、タダ働き? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16  2. 3 年俸制は、タダ働き? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 2. 4 裁量労働制は、タダ働き? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19 2. 5 ホントの労働時間は、何時まで?・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 3.困った時は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23 4.わかりやすい労働条件の提示に向けて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 4. 1 あやしい契約書にはその場でサインしない・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 4. 2 募集する企業の社会的責任・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 4. 3 キャリアセンターができること・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27 4. 4 ハローワーク (国) ができること・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27 4. 5 みんなで取り組んでいこう!・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28 〈参考文献〉  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29 〈執筆者〉 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30 2
  2. 2. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― はじめに : この冊子のねらい                この冊子は、就職活動を行う皆さんがブラック企業などによる求人情報にだまされないように、募集要 項に記載された労働条件の注意すべきポイントを、 具体例を挙げながら解説したものです。この冊子は、 ブ 「 ラック企業に絶対入社したくない!」 と考えている皆さんが、募集要項を見分けるのに役立つはずです。  募集要項とは、初任給の額や勤務時間、休日など、労働条件について、採用を行おうとする企業があら かじめ応募者に対して示しているものです。  私たち 「ブラック企業対策プロジェクト」 は、ブラック企業によって若者が使い潰されることのない社会 を実現するために、各分野の専門家が力を合わせて発足したプロジェクトです。2013 年 11 月には、 「ブ ラック企業の見分け方 ~大学生向けガイド~」 という無料冊子を発行しました (※) 。同冊子では、求人広 告にあふれる魅力的なイメージだけに振り回されず、 『就職四季報』 などの客観的なデータから各企業の働 かせ方の実態を検討することの重要性を指摘しました。 ※ブラック企業対策プロジェクトのウェブサイトより、PDF が無料ダウンロードできます。   http://bktp.org/downloads  また同冊子では、 「第4章:求人情報・雇用契約から見分ける―だます意図を見抜こう」 において、労働 時間と賃金の関係が不明瞭になっている求人票に注意すべきこと、さらに、求人情報に示された労働条件 から途中で説明が変わっていき、求人情報とは異なる労働条件に合意させられる可能性に注意すべきこと を説明しました。  本冊子は、 「ブラック企業対策プロジェクト」 発行の無料冊子として、 「ブラック企業の見分け方」 に続く 第2弾であり、同冊子の第4章で注意を促した募集要項に特に焦点をあて、募集要項に記された労働条件 の注意すべきポイントについて具体的に例を挙げて解説したものです。  募集要項に問題がなくても実際に働き始める際に問題のある労働契約を結ばせる企業もありますが、募 集要項の記載じたいに問題がある場合もあります。そのような場合には、なおさら注意が必要です。  就職活動を行う皆さんが、募集要項に記された労働条件の記載に関心を向け、問題のある募集要項の記 載内容について理解を深めていただけること、そして、問題のある募集要項により募集を行う企業が横行 している現状に社会的な関心が広がることを願っています。 3
  3. 3. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 1.就活の際には募集要項の確認を!         1. 1 募集要項はどれも同じ、ではない  就活中の皆さん!応募している企業の 「募集要項」 は読んでいますか?  募集要項とは、初任給の額や勤務時間、休日など、労働条件について、採用を行おうとする企業 があらかじめ応募者に対して示しているものです。   「労働条件なんて、見なくても、だいたいどこも同じ」   「初任給がちょっと違うだけ」  ―そう思っていませんか?だとしたら要注意です。   「初任給は 20 万円だと思っていたのに、実はその中に残業代が含まれていた!」   「正社員だと思っていたのに、実は違った!」  ―そんなことがあったら、大変です。  あとから気がついて、   「話が違う・・・」 と思っても、   「いや、あなたが読み落としていただけでしょ?こちらはちゃんと説明しましたよ」 と言われる恐れがあります。  たとえば次の2つの募集要項を見比べてみましょう。 1.就活の際には募集要項の確認を 4
  4. 4. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― ■企業B ■企業A 募集職種 総合職 募集職種 総合職 初任給 大卒 200,000円 初任給 大卒 200,000円 (定額払割増手当を含む) 諸手当 通勤手当、住宅手当、扶養手当など 諸手当 通勤手当、住宅手当、扶養手当など 昇給 年1回(4月) 昇給 年1回(4月) 賞与 年2回(6月、12月) 賞与 年2回(6月、12月) 勤務地 本社、支社・支店 勤務地 本社、支社・支店 勤務時間 9:00~17:45(実働8時間) 勤務時間 9:00~17:45(実働8時間) 休日 完全週休2日制(土曜・日曜)、祝日 休日 完全週休2日制(土曜・日曜)、祝日 休暇 年末年始休暇、有給休暇など 休暇 年末年始休暇、有給休暇など 保険 雇用保険、労災保険、健康保険、厚生 年金保険 保険 雇用保険、労災保険、健康保険、厚生 年金保険 福利厚生 独身寮、従業員食堂、保養所など 福利厚生 独身寮、従業員食堂、保養所など  一見したところ、企業Aと企業Bの労働条件には全く違いはなさそうです。ですが、よく見ると、企業 Bには初任給の欄に 「定額払割増手当を含む」 と記載があります。  よくわからない言葉は読み飛ばしてしまいがちですが、よくわからない言葉こそ、要注意です。  あとで詳しく説明するように、 「定額払割増手当」 とは、 「何時間残業をしても、残業代は初任給 20 万円 の中に含まれていますからね」 という意味だと考えられます。そうであるとすると、企業Aの場合は1日8 時間の労働時間を超える残業については残業代がちゃんと支払われるのに対し、企業Bの場合には、いく ら働いても 20 万円、ということになりかねません (もしそのような働かせ方をさせられた場合には、別途 残業代を請求することができますが、不当な労働条件をおしつけられたまま働かされていても気づかない ことも考えられます) 。 1. 2 皆さんは 「労働契約」 を結ぶ主体です  皆さんは働くにあたって、使用者との間で 「契約」 とは、双方の合意のもと 「労働契約」 を結びます。 に結ぶものです。労働契約であれば、働く際の労働条件について、合意して結ぶものです。  契約を結べば、そこに記載された条件に 「同意」 したこととなります。そのため、契約を行う際には、そ の契約の内容は慎重に検討する必要があります。 5 1.就活の際には募集要項の確認を
  5. 5. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!―  あとから説明するように、実は、募集要項の内容がただちに労働契約の内容になるわけではありません。 とはいえ募集要項は、企業が皆さんと結ぼうとしている労働契約の内容をあらかじめ示したものですから、 募集要項の内容を慎重に検討することが、皆さんが自分の労働条件をしっかり把握して労働契約を 結ぶための、出発点となるのです。 1. 3 募集要項はどこに記載されているか  では、 募集要項はどこに記載されているでしょうか。 リクナビであれば、採用情報」「募集概要」「勤務・ 「 の と 福利厚生 (待遇)がそれにあたります。マイナビであれば 」 「採用データ」 がそれにあたります。ハローワーク や大学のキャリアセンターを通じた応募であれば、 「求人票」 がそれにあたります。  リクナビやマイナビのような就職ナビで情報を得る場合には、必ず、その企業のホームページの採用 情報のページからも募集要項を確認しておいてください。新卒採用を行っている企業であれば、ホーム ページに採用情報の欄があるはずです。その中の 「新卒採用」 の欄を確認してください。   「新卒採用」 の欄の中に 「募集要項」 もしくは 「待遇」 と書かれた欄があります。それがその企業の募集要項 です。 1. 4 募集要項はよく読んで、保存しておこう  応募している企業のホームページや就職ナビに記載された新卒採用の募集要項は、よく読みまし 注意を必要とする言葉や表現については、 ょう。わからない言葉があれば、 調べましょう。わかりにくく、 第2章で具体的に説明します。  また、応募する企業の募集要項は必ずプリントアウトして保存しておきましょう。新卒採用のサイ トは、その年度の採用が終了すれば閉鎖されてしまいます。サイトが閉鎖されてしまうと、どのような募 集要項が掲載されていたか、後から確認することができません。 「話が違う!」 ということになった場合には、 証拠が必要です。そのためにも、必ず保存しておきましょう。 1. 5 労働条件は、労働契約を結ぶ時に決定される  募集要項に記載された労働条件を確認しておくことが大事、と書きましたが、募集要項の内容がそのまま、 労働契約の内容となるわけではありません。 1.就活の際には募集要項の確認を 6
  6. 6. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 労働  皆さんが実際に労働契約を結ぶのは、採用面接などを経た後、企業の人事担当者とのやり取りにおいて ですから、一般的には、募集要項を確認してから、少し先の話になります (後で詳しく説明します) 。  そして、労働契約を結ぶときには、企業 (使用者) は、皆さんが実際に働く際の労働条件を、書面 で示さなければなりません。  なぜなら労働基準法第 15 条1項では、労働契約を結ぶ時に、使用者 (企業) に対して、労働法規に従っ た適法な方法で、労働条件を労働者に対し書面で明示する義務を課しているからです。 労働基準法 (労働条件の明示) 第十五条  使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を 明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令 で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。  厚生労働省発行 『知って役立つ労働法』 (※) によれば、特に重要な次の6項目については、口約束だけで なく、きちんと書面を交付しなければならないとされています。 ※ http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouzenpan/ roudouhou/ 7 1.就活の際には募集要項の確認を
  7. 7. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― ①契約はいつまでか (労働契約の期間に関すること) ②期間の定めがある契約についての更新のきまり (更新があるかどうか、更新する場合の判断のしか たなど) ③どこでどんな仕事をするのか (仕事をする場所、仕事の内容) ④仕事の時間や休みはどうなっているのか (仕事の始めと終わりの時刻、 残業の有無、 休憩時間、 休日・ 休暇、就業時転換 (交替制) 勤務のローテーションなど) ⑤賃金はどのように支払われるのか (賃金の決定、計算と支払の方法、締切りと支払いの時期) ⑥辞めるときのきまり (退職に関すること (解雇の事由を含む) )  また、これら以外の労働契約の内容についても、労働者と使用者はできる限り書面で確認する必要があ ると定められています (労働契約法第4条第2項) 。  では 「労働契約の締結」 とは、いつ行われるものなのでしょうか。法的には、 応募した企業があなたに 採用内定通知を出した時点で、労働契約が成立することになっています。その際に、特に改めて労働 条件が明示されない場合には、募集要項や求人票に記載されている労働条件が、入社してからの労 働条件となる可能性もあります。  他方で、募集要項に書かれてあった労働条件とは異なる労働条件が労働契約の締結時に提示され、働く 人がそれに同意した場合には、それが労働契約の内容となってしまいます (募集要項とは異なる労働条件に 対して、抗議をせずに働き始めてしまうと、働く人が同意したと認められてしまう可能性があるため、注 意が必要です) 。  実際に、募集要項では甘い誘惑 (良い労働条件) で皆さんを誘っておいて、採用内定通知後に、募集要項 とは異なる悪い労働条件 (募集要項では書かれていなかった、隠された悪い条件) を後から追加・変更して くる企業は少なくありません。  こういったことをする企業は、人手不足で何としても人を集めようとしている企業です。なぜその企業 が人手不足なのか・・・・、もっとも皆さんが警戒しなければならないのは、働く人 (特に若者) を使 い潰している、 「ブラック企業」 です。ですから、 「ブラック企業」 に就職しないようにするためにも、 募集要項の内容を守らない企業 (または都合の悪い情報を隠す不誠実な募集要項を出している企業) に対して、十分に警戒すべきなのです。 1.就活の際には募集要項の確認を 8
  8. 8. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!―  いずれにしても、募集要項とは異なる労働条件で労働契約を結んでしまったり、 「ブラック企業」 で働くはめになったりしないためには、募集要項に何が書かれていたかをしっかり把握しておくこ とが、非常に重要です。そして、募集要項の内容をしっかり把握して、あいまいな点があったら、うやむ やにせずに勇気を出して、しっかりと採用担当者に確認しましょう。  就職したいと考えている皆さんは、志望している企業に対して就職活動中に労働条件を確認するのは、 抵抗があるかもしれません。でも、ここで遠慮してしまうと、あいまいな募集要項でたくさんの労働者を 雇おうとする 「ブラック企業」 を見抜けずに、後で悔やむことになるかもしれません。  企業は労働契約を締結する際に、労働条件をきちんと示す義務を負っているのですから、遠慮せずに、 勇気を持って、採用担当者に募集要項の労働条件を確認しましょう。 働く上で、契約締結は一番基本 的なこと。 ちゃんとした労働条件で契約を 結べるように、募集要項の中身 をちゃんと吟味しないとね。 ? 月給2 2万 円 ※30 時 業代を 間分の残 含む 9 1.就活の際には募集要項の確認を
  9. 9. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― コラム (1) 契約したら絶対に従う義務がある?  慎重に労働契約を締結しなければと分かっていても、本意ではない契約を締結してしまうことはあ るでしょう。  そんな場合、労働契約を締結してしまったからといって、労働者が常にその労働契約に拘束される (従 わなければならない)わけではありません。実はこれが、 普通の契約の場合と、労働契約との大きな 違いなのです。  例えば、 労働契約では、残業代は支払わない」 「 「有給休暇はなし」 「企業がいつでも解雇できる」 といっ たことを定めていても、そんな契約に労働者は従う義務はありません。  労働法では、労働者を守るための権利(ルール)として、残業代支払い・有給休暇・解雇規制など を定めています。  それらのほとんどは法により最低限のものとして保障されているものです。そのため、 「正社員にな りたい」 「早く就職を決めたい」といった弱い立場の求職者を言いなりにさせようとする企業が悪い労 働条件を押し付けようとしても、労働法はその最低限保障された権利を、個別の労働契約で事前に放 棄させることは、できないとされているのです。  ですから、労働契約を締結する際には慎重に確認することが必要ですが、仮に労働法に反した労働 契約を結んでしまったとしても、その契約に従う義務はないのです。 1.就活の際には募集要項の確認を 10
  10. 10. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 1. 6 わかりやすい募集要項とわかりにくい募集要項  募集要項の中には、わかりやすいものとわかりにくいものがあります。わかりやすい募集要項とは、先 にも挙げたように、例えば次のようなものです。 募集職種 初任給 諸手当 昇給 賞与 勤務地 勤務時間 休日 休暇 保険 福利厚生 総合職 大卒 200,000 円 通勤手当、住宅手当、扶養手当など 年1回 (4月) 年2回 (6月、12 月) 本社、支社・支店 9:00 ~ 17:45(実働8時間) 完全週休2日制 (土曜・日曜) 、祝日 年末年始休暇、有給休暇など 雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険 独身寮、従業員食堂、保養所など  わかりにくい募集要項は、仕事が特殊であるためにわかりにくくなっている場合もありますが、注意し ていただきたいのは、労働時間と賃金の関係をわざとあいまいにしている場合です。労働時間と賃金の関 係がわざとあいまいにされていると、残業を行っても残業時間に見合った賃金が支払われないなどの問題 が起こりえます。  なお、上記の募集要項には、残業代 (時間外割増賃金) のことは触れられていません。ですが残業代は、 労働契約で合意した内容に含まれなくても、企業が労働基準法に基づいて当然に支払わなければならない ものです。ですから、残業代のことが募集要項に触れられていない場合にも、それ自体を警戒する必要は ないのです。  また、 「諸手当」 の項に 「時間外手当」 と書かれている場合もあります。その場合も、一定額を支払えば長 時間残業をさせてよいというわけではなく、労働時間に応じた時間外手当を支払う必要が企業側にはあり ます。  問題のある募集要項とは、これから具体的に見ていきますが、分かりづらい制度を利用して労働時間と 賃金の関係をわざとあいまいにして、 長時間労働をさせようとするものです。そして、 これは 「ブラック企業」 の典型的な手口なのです。  第2章では、注意すべき募集要項を、具体的に例を挙げて検討します。 11 1.就活の際には募集要項の確認を
  11. 11. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 2.注意すべき募集要項 ~具体例をもとに~    2. 1 この給与、水増しされている?  以下の例を考えてみましょう。 例1    給与  大卒 220,000 円         (月 30 時間を超えた時間外労働には、別途手当あり) 例2    給与  大卒 220,000 円 (基本給+ OJT 手当)         (OJT 手当とは、時間外勤務 30 時間相当額として定額で支給する手当。        30 時間に満たない場合であっても支給する) 例3    給与  大卒 220,000 円 (基本給+現場手当)         (表示金額には、現場手当 (30 時間分の固定時間外手当) を含みます) 例4    給与  大卒 月給 220,000 円 (定額払割増手当を含む) 例5    給与  大卒 月給 220,000 円「営業手当」 ( を含む)   ※ 毎月 60 時間相当分の時間外労働手当を 「営業手当」 として支給します。  いずれも給与の額は高めになっていますが、 「結構いい額だな!」 と思ってはいけません。注意書きをよ く読むことが必要です。  例1の場合、 「月 30 時間を超えた時間外労働には、別途手当あり」 とあります。ということは、月 30 時 間までの残業 (時間外労働) に対して支払われる残業代 (時間外割増賃金) は、この 22 万円の中に含まれて いると考える必要がありそうです。  では、例1の場合、22 万円のうち、何円が月 30 時間分の残業代であり、何円が通常の労働時間に対す る賃金 (本来の基本給) なのでしょうか?しかし、その内訳は明記されておらず、わかりません。  実は、実際の労働契約を結ぶ際に、残業代を含んだ給与支払いが適法となるには、少なくとも、 その給与額のうち、残業代分が何時間分で何円分なのか、明確にされていなければなりません。そ 2.注意すべき募集要項~具体例をもとに~ 12
  12. 12. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― の場合でも、その残業時間を超える残業が行われたときには、追加の残業時間分の残業代 (時間外 割増賃金) を別途支払う必要があります。  ですので、例 1 のような募集要項の内容がそのまま労働契約となっても、残業代を含んだ給与支払いと して適法とはならず、企業は、残業時間全時間分の残業代を、基本給 (例1では 22 万円) とは別に支払わな ければなりません。    この例1のように残業代と、通常の労働時間に対する賃金 (本来の基本給) の額が、それぞれ具体的 に分けられていない給与の提示の仕方は、皆さんにとっては、とても分かりづらいものですし、労 働法を守った上での募集内容でもありません。 ▼会社の不誠実な対応で、こんなこともしばしば 3 3  既に説明したとおり、労働法では、使用者は、労働契約を結ぶ際、書面で労働条件を明確にするよ いうまでもなく、 労働時間 (何時間働くか) と賃金 (給料がいくらもらえるのか) うに求められています。 は、働く人にとって、とても重要な情報です。それなのに、わざとこのような、あいまいな募集要項 を出す企業は、極めて不誠実と言えるでしょう。  ですから、例1のような給与の提示を行っている企業は、給与額を高額に見せかける意図や、残業代 の支払いをあいまいにする意図 (=皆さんを、残業代を払わずに長時間労働に追い込もうとする意 図) がある 「ブラック企業」 ではないかと疑われます。注意が必要です。  例2や例3も同様です。 「OJT 手当」 「現場手当」 などという名目であっても、残業代が 22 万円の中に含 まれており、内訳がわからない点では同じです。  また、例1では、残業時間が月 30 時間を超えない場合には 22 万円の給与はちゃんと支払われるのか、 よくわかりません。例2では、残業が月 30 時間に満たない場合でも OJT 手当は支給すると記されている ので給与が 22 万円を下回ることはないようですが、残業が月 30 時間を超えた場合に追加の残業代が出る のかどうか、 よくわかりません。例3では、 残業が月 30 時間を下回った場合や上回った場合にどうなるのか、 どちらもよくわかりません。 13 2.注意すべき募集要項~具体例をもとに~
  13. 13. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!―  例4では、 「定額払割増手当」 が22 万円の給与に含まれてしまっていることが、あからさまに書いてあ ります。この記載だと、 「定額」 で支払われる割増手当の金額も分かりませんし、その金額が何時間分の残 業に対応しているのかも分かりません。いくら長時間労働を行っても、22 万円しか払わないよ、と言って いるようなものです。  実際には、上記に例示したような曖昧な労働条件であっても、早く正社員として就職したいという焦り から、何となく働き始めてしまい、何となく長時間労働をする羽目になってしまう人はとても多いです。 そうならないためには、しっかりと、募集要項を見極めて、曖昧な点を見抜く目を身につけることも重要 になります。  例5は、一見すると、22 万円とは別に時間外手当が 「営業手当」 として支払われる正しい労働条件の ように思えますが、実際には営業手当は22 万円に含まれてしまっています。しかも、その営業手当に は、月60時間もの時間外労働が含まれてしまっています。つまりは、月 60 時間もの時間外労働をしても、 給与は 22 万円だよ、と言っているわけです。  この月60時間の時間外労働とは、一般的な週5日勤務の場合であれば、月20日勤務とすると、1日 平均で3時間の残業です。終業時間が午後6時だと、午後9時まで勤務しなければならないことになりま すから、かなりの長時間労働になることは分かっていただけるでしょうか。この例5の労働条件は、1日 3時間の残業を、実質的に残業代なしですることになる労働条件なのですから、相当警戒しなければなら ない、 「ブラック企業」 の疑いが濃厚な募集要項なのです。  賃金は時間に応じて支払うことが大原則ですので、たとえ月 22 万円の給与のうちに 30 時間分 の残業代が含まれているとしても、1か月あたりの残業時間が 30 時間を超えれば、超えた時間に 見合った残業代は支払われる必要があります。しかし、給与額が例2、例3、例4、例5のように示さ れている場合、給与にあらかじめ残業代が含まれているからということで、追加の残業代が支払われず、 働く側もなんとなく説得されてしまうことがありえます。  いずれにしても、本来、企業側には、残業代を含んだ給与額を提示する必要などありません。そ れなのに、あえて残業代を含んだ給与額が提示されている場合には、その背後には、働く人をだまして、 適正な残業代 (時間外割増賃金) を支払わずに長時間労働させる意図があるのではないか、 「ブラッ ク企業」 なのではないかと疑ってみる姿勢が必要でしょう。 2.注意すべき募集要項~具体例をもとに~ 14
  14. 14. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― コラム (2) 残業代の計算方法 皆さんは残業代の計算方法をご存じですか? 残業代の計算方法を知るためには、まずは労働法が定めている労働時間の規制を知る必要がありま す。実は、企業は、原則として労働者を1日8時間しか働かせてはいけないというルールがあります。 そして、この原則である1日8時間を超えて企業が労働者を働かせる場合や、本当は休日の日に働か せる場合には、いわゆる残業代の支払い義務が発生します。 そして、時給で換算すると時給 1,000 円となる労働者が1日9時間働いた場合(1時間残業した場 合)や、深夜 早朝(午後 10 時~午前5時)に働いた場合に企業が支払わなければならない残業代は、 ・ 1,000 円ではありません!労働基準法に従えば、時給換算分よりも割増の賃金を支払う義務があるの です。具体的には、1日8時間を超える場合や深夜・早朝は 125%(= 1,250 円) 、深夜・早朝でし かも1日8時間を超えていると 150%(= 1,500 円) 、休日(ただし、契約で定めていない限り、労 働法が義務として定めた週1日の休日のみ)は 135%(= 1,350 円)です。 *細かい計算方法は省略してあります。東京都産業労働局発行の「ポケット労働法」に、詳しい計 算方法が記されています(冊子末尾の参考文献一覧参照) 。 なぜ労働者を残業させると、企業は普段より多い賃金(時給 1,000 円ではなく、1,250 円など)を 割増賃金として支払う義務があるのでしょうか?これは、企業が労働者を働かせすぎることを防ぐた めです。長時間労働ではワークライフバランスが確保できません。何より、長時間労働により心身の 不調が生じることは防がなければなりません。同じ労働者を長時間労働に追い込まないように、企業 に普段より高い賃金(割増賃金)を支払わせようとしているのです。 しかも、残業代不払いは、刑事罰まで科される犯罪行為とされています。ブラック企業被害者の多 くが長時間労働により心身を害し、不幸にも命まで落とす方がいらっしゃいます。このような事態を 防ぐためにも、労働法で刑事罰まで科すように定められているのです。 ですから、労働時間のルール、残業代支払いのルールをごまかしているブラック企業は、犯罪行為 に手を染めていることになります。こんなブラック企業は、社会全体の為にも、一刻も早く無くして いかなければなりません。 15 2.注意すべき募集要項~具体例をもとに~
  15. 15. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 2. 2 店長 (管理職) なんだから、タダ働き? 例6  管理職配属の場合 《最短で入社より 2 ヶ月後になります》   ・月給 280,000 円以上 (職務手当を含む)   例7  募集職種  店長     仕事内容  入社後、最初の半年間は研修期間になります。この研修期間では、店舗運営の           ための座学研修を終えた後、指導担当の店長に付いて現場での OJT(実地ト           レーニング) となります。その間も、2か月に一度はサポートの機会を設けて           いますので、どんな方でも大丈夫です。そして、社内試験に合格すれば、店長           デビューです。皆さんが、自分の考えで店舗を運営していく、責任ある役割を           果たしていけるようになります。  例6、例7は、いずれも入社後、短期間で管理職や店長になるパターンの募集要項です。こういう募集 要項で気をつけるべき点は何でしょうか?  まず、一般的には、入社してすぐの人 (特に新卒の皆さん) を、管理職や店長という責任の重い立場に置 こうという企業は、警戒した方がいいでしょう。このような企業は、入社後間もない社員であっても、責 任の重い立場に置かねばならない隠された理由 (人手不足) が見え隠れします。なぜ、人手不足なのか、入 社した人がすぐに辞める (継続して働けない) 職場なのではないか、魅力ある企業だったら人手不足にはな らないのではないかと、警戒してみたほうが良いでしょう。  そして、怪しい企業ほど、募集要項では魅力的な労働条件 (管理職になると賃金があがるように見えるな ど) を示しています。魅力的な労働条件を出している理由が、使い潰した働き手に代わって、新しい人を探 しているからだとすれば、まさに 「ブラック企業」 の手口ですから、警戒して損はありません。 新卒で、 半年で店長を 任されるのは キツい… 2.注意すべき募集要項~具体例をもとに~ 16
  16. 16. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!―  例6の場合は、管理職になった後の給料は月給 28 万円ですが、 「職務手当を含む」 と記載があります。 こういった募集要項の企業において、管理職については、残業代は職務手当に含むとして支払われないケ ースは多いです (ほとんどの場合が違法です) 。本当は管理職でも残業代は支払わねばならないのに、いわ ゆる 「名ばかり管理職」 として残業代を払ってもらえないケースです。このような募集要項にだまされ ないように、警戒しなければなりません。  例7の場合は、研修期間の半年で店長になります。ですが、全員が店長になれるわけではなく、 「社内試 験に合格」 しなければ店長にはなれないとされています。  この募集要項の企業のように、せっかく入社試験を突破して入社したのに、さらに入社後に社員を試験 などで競わせる企業もあります。こういった企業の中には、社員をしっかり育てようとせず、競争から落 ちこぼれた社員を簡単に切り捨てる企業や、最初から切り捨てられる社員が出てくることを前提として全 員をきちんと育てようとしていない企業が多いです。  ですから、こんな募集要項を出している企業は、どんなに甘い言葉「どんな方でも大丈夫です」 ( など) が 書かれてあってもだまされないように、賃金や労働時間などの労働条件はもちろん、研修期間の具体的な 研修内容、社内試験の合格率、合格後の具体的なフォロー体制など、しっかりと確認してから内定をもら いましょう。  就職活動している皆さんにとって、聞きづらいことかもしれませんが、勇気を持って確認しましょう。も し、企業の採用担当者が、 「心配しなくても大丈夫」 などと根拠無く回答してごまかそうとしたり、嫌そう な顔をしたりするようだったら、本格的に、 「ブラック企業」 ではないか警戒する必要があります。 2. 3 年俸制は、タダ働き?  次の例を考えてみましょう。 例8     給与     大卒 年俸制 360 万円     勤務時間  9:00 ~ 17:45(実働8時間)  まず知っていただきたいのは、年俸制でも、企業は残業代を支払わなければならないということです。  年俸制とは、1年単位で賃金額を決める制度です。そのため、いくら働いても残業代は支払われず、年 俸として決められた額が支給されるだけ、と思われがちですが、それは誤解です。 17 2.注意すべき募集要項~具体例をもとに~
  17. 17. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!―  年俸制とは、あらかじめ企業で定められた労働時間 (所定労働時間) に働いた分として、その年俸 額を支払うものであって、所定労働時間を超えて働いた分については、残業代 (時間外割増賃金) を 支払わなければなりません。  東京都産業労働局の 「よくある質問」 (※) では、年俸制が適用されている場合の残業代の支払いについて、 次のように回答されています。 ※ http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/yokuaru_goshitsumon/nenbouseitingin/q4.html 年俸制であれば、時間外手当を支払う必要はないという考え方は間違いです。労働基準法第 41 条に 規定する管理監督者などを除いて、労働基準法で定める労働時間を超えて労働させるときは同法第 37 条に基づき、時間外労働として割増賃金を支払わなければなりません。  しかしながら、 「年俸制なのだから、いくら働いても給与は年俸の額だけ」 と、働く側も誤解して しまいがちです。そのため、年俸制を新卒社員に適用している企業にも、労働時間と賃金の関係を あいまいにしようとする意図があるのではないか、と疑ってみる必要があります。  年俸制は本来、経営者と一体的な立場にある本来の意味での 「管理監督者」 (※) などに適用されるもので あり、 「労働時間とそれに応じた賃金という制度となじまないもの」 であると上記の 「よくある質問」 には書 かれてあります。また、 「一般職員に年俸制を適用することは不可能ではありませんが、年俸制を適用する 場合、実際の労働時間が法定労働時間を超えれば、時間外手当を支払わなければなりません」 とも書かれて あります (※※) 。 ※ 「管理監督者」 は、いわゆる 「管理職」 とは全く異なる概念です。 「管理職」 であっても、 「管理監督者」 にあたるのは そのごく一部の方だけです。外食チェーン店の店長のように、経営者と一体的な立場にあるとは言えない仕事を行 っている場合には、肩書が 「店長」 であっても、本来の意味での 「管理監督者」 ではありません。また、本来の意味で の 「管理監督者」 に相当するためには、自分の出退勤について自由があるなど、他の条件も満たす必要があります。 ※ ※ http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/yokuaru_goshitsumon/nenbouseitingin/ q1.html  特別に高度な仕事をするわけでもない普通の新卒社員全員に年俸制を適用している企業は、なぜわざわ ざ年俸制という、労働時間と賃金の関係がわかりにくくなる制度を取っているのか、企業の本音は、残業 代を払わずに新卒社員も長時間労働に追い込もうという意図があるのではないか、疑ってかかる必 要があります。 2.注意すべき募集要項~具体例をもとに~ 18
  18. 18. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 2. 4 裁量労働制は、タダ働き?  次の例を考えてみましょう。 例9     職種    総合職     給与    大卒 200,000 円+裁量労働制適用あり            (2013 年 4 月実績 裁量労働手当 90,000 円)     勤務時間  10:00 ~ 18:00   「裁量労働制適用あり」 の意味はわかりますか?意味もわからず、 「じゃあ、29 万円もらえるのか、よさ そうだな」 と思うのは危険です。  裁量労働制には 「専門業務型裁量労働制」「企画業務裁量労働制」 と の二種類があります。いずれも、労使 であらかじめ定めた時間について働いたものとみなす制度であるため、労働時間に応じた賃金が支 払われる通常の働き方とは異なります。言い換えれば、残業という考え方が成立しなくなるため、長時 間働いても残業代が出ません。  ただし、そのように特殊な働き方であるため、誰に対してでも裁量労働制を適用できるわけではありま せん。裁量労働制を適用するためには厳しい条件があります。厚生労働省のホームページには 「専門業務型 裁量労働制」「企画業務型裁量労働制」 と 、それぞれの裁量労働制を適用するための条件が説明されています (※) 。 ※ http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/sairyo.html  これを読むと、 「専門業務型裁量労働制」 「業務の性質上、業務遂行の手段や方法、時間配分等を大幅 は、 に労働者の裁量にゆだねる必要がある業務として厚生労働省令及び厚生労働大臣告示によって定められた」 19 業務に業務が限定されており、また、その業務に 「専門業務型裁量労働制」 を適用することについて事業 場の過半数労働組合又は過半数代表者との労使協定を締結した場合に限って導入することができます。  対象となる 19 業務とは、 「新商品若しくは新技術の研究開発又は人文科学もしくは自然科学に関する研 究の業務」 「情報処理システムの分析または設計の業務」 などです。  さらに、制度導入にあたっては 「対象となる業務遂行の手段や方法、時間配分等に関し労働者に具体的な 指示をしないこと」 などの条件があります。  つまりは、専門性が高い業務であり、また、業務遂行の手段や方法、時間配分等に関して労働者に具体 的な指示を行うことにはなじまないような業務を、労働者の裁量にゆだねて行わせる場合に、厳密な手続 きに従って導入されるものが 「専門業務型裁量労働制」 であることがわかります。 19 2.注意すべき募集要項~具体例をもとに~
  19. 19. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!―  ざっくり言ってしまえば、 「正しく」 専門業務型の裁量労働制が適用されているケースとは、本当に、 ごく一部の例外的な人だけなのです。  そうであるとすると、例9のように、総合職で採用された新入社員全員が、いきなり 「専門業務型 裁量労働制」 の適用対象となることは、普通は考えられません。  ではもう一つの 「企画業務型裁量労働制」 はどうでしょうか。こちらも厚生労働省のホームページの説明 を見ると、もともと 2000 年に導入されたときには 「事業運営上の重要な決定が行われる企業の本社などに おいて企画、立案、調査及び分析を行う労働者を対象」 としたものでした。その後、2004 年より、同制度 の導入・運用についての要件・手続が緩和されているとのことですが、それでも 「対象となる業務は、企業 等の運営に関する事項についての企画、立案、調査及び分析の業務であって、業務の遂行方法等に関し使 用者が具体的な指示をしないこととするものです」 と注意書きが記されています。  また、より詳しい説明が行われている労働政策研究・研修機構のQ&Aで 「企画業務型裁量労働制」 を見 ると (※)「企画業務型裁量労働制」 「事業の運営に関する企画・立案・調査・分析の業務であって、性 、 は、 質上その遂行方法を大幅に労働者に委ねる必要があるため、その業務の遂行の手段および時間配分の決定 等に関し使用者が具体的な指示をしないこととする業務に、その業務を適切に遂行するための知識・経験 等をもつ労働者を就かせたとき」 に適用されるものであり、 「対象となる労働者としては、少なくとも3年 ないし5年程度の職務経験をもち、対象業務を適切に遂行しうる知識・経験をもつ者が想定されて」 いると 記されています。 ※ http://www.jil.go.jp/rodoqa/01_jikan/01-Q06.html  これもざっくりと言ってしまえば、企画業務型の裁量労働制が 「正しく」 適用されているケースは、 本当に専門性の高い、ごく一部の例外的な人だけです。  ですから、総合職で採用された社会経験のない新入社員全員が、いきなり 「企画業務型裁量制」 の 適用対象となることも、普通は考えられないのです。   「裁量労働制」 とは、働いた時間に応じた賃金が支払われない働き方であり、一定の時間働いたとみなし て賃金が払われる制度だ、とだけ理解していると、新入社員でも採用労働制だと言われれば、そうなのか、 と納得してしまいがちですが、そうではないのです。  このように大幅な裁量を必要とする、非常に限定された働き方に対してだけ適用される 「裁量労働制」 が、 なぜか社会経験のない新入社員全員に対していきなり適用されると示されている場合には、疑ってみた方 がよいでしょう。労働時間と賃金の関係を意図的に切り離し、長時間働かせても一定の賃金しか支 2.注意すべき募集要項~具体例をもとに~ 20
  20. 20. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 払わないで済むように 「裁量労働制」 という専門用語を悪用しているのだとすれば、その企業は 「ブ ラック企業」 である可能性が高くなってきます。 2. 5 ホントの労働時間は、何時まで? 次の例を考えてみましょう。 例 10      職種     販売職     給与     大卒 180,000 円     勤務時間   Open 9:00 ~ 11:00 ― Close 19:00 ~ 21:00             (上記時間範囲内にて店舗により異なる) (シフト制)  この例は店舗勤務の例です。店舗の開店時間や閉店時間は、それぞれの地域の店舗によって異なるよう です。  店舗勤務なのだから、こういう記載になるはやむを得ないのでしょうか?  しかし、 「Open 9:00 ~ 11:00 ― Close 19:00 ~ 21:00」 は、店舗の開店時間・閉店時間 であって、労働者の勤務時間ではありません。労働者の実際の勤務時間は、店舗の開店時間・閉店時間に 応じて、異なる時間帯でのシフト制がとられているのでしょうが、それにしても、シフト制のもとで 1 日 に何時間勤務することになるのか (所定労働時間) が明記されていないのは不自然です。働く人にと って、もっとも知りたい情報の一つである労働時間を、企業があえて募集要項で隠しているように思えます。  店舗が朝早くから夜遅くまで開いている場合でも、働く人 (労働者) が本来働くべき労働時間 (所定労働時 間) は労働基準法により1日8時間以内と決まっていて、企業はこれを守らなければなりません。労働基準 法がこんな規定を設けているのは、働く人が長時間労働によって健康を害さないように、働く人がワーク ライフバランスを保って健康な生活が送れるようにと考えられているからです。そんな労働基準法の規定 があるのですから、本来であれば、募集要項の段階でも、企業は、シフト制により勤務時間帯に幅がある 場合でも、シフトの勤務時間帯を記すとともに、 「実働8時間」 などと所定労働時間を明記するべき なのです。  それなのに、例 10 のように、1日の勤務時間が何時間であるかが明記されていないのでは、働く人が所 定労働時間を把握できません。1か月の給与は何時間分の勤務に対する支払いであるのかもわかりません。 この例も、労働時間と賃金の関係をわざとあいまいにしているのではないか、長時間労働を隠して、 甘い条件だけを示して募集をしている企業・・・ 「ブラック企業」 ではないかと疑われるのです。 21 2.注意すべき募集要項~具体例をもとに~
  21. 21. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 「裁量労働制」「年俸制」 や などの 専門用語にだまされないように しよう! 2.注意すべき募集要項~具体例をもとに~ 22
  22. 22. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 3.困った時は  第2章では、 「注意すべき募集要項」 を見てきました。1-5 で述べたように、募集要項の内容は労働契約 の内容そのものではないため、募集要項の記載が労働契約の内容として見た場合にはおかしなものであっ ても、そのことがただちに 「違法」 となるわけではありません (大変、残念ですが) 。  しかし、これから働こうとする人は、募集要項を手がかりに働く労働条件を検討して応募すべき企業を 選ぶわけですから、できるだけわかりやすく、また、実態に即した労働条件を募集要項に記すことが企業 には求められています。  そう考えると、労働時間と賃金の関係についてあえてわかりにくい募集要項を掲げている企業は、注意 すべき企業、もう少し強く言えば、 「ブラック企業」 ではないかと警戒すべき企業といえるでしょう。  では、自分が行きたいと考えている企業が、ここに述べてきたようなわかりにくい募集要項を提示して いる場合はどうすればよいでしょうか。  現実問題として、選抜される側の学生は、採用の決定権を持つ企業側に比べて、弱い立場にあります。 そのため、個人的に募集要項について問い合わせを行った場合、 「面倒な学生」 と思われて、採用選考で落 とされる可能性が残念ながらあります。  そのため、あなたの大学から多数の学生が応募しているような企業であれば、募集要項の内容を確認し たい場合には、大学のキャリアセンターに相談し、大学のキャリアセンターから (あなたの名前を出さずに) その企業に問い合わせてもらうのが良いでしょう。 23 3.困った時は
  23. 23. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― また、次のような相談窓口もあります。   〈弁護士〉    ブラック企業被害対策弁護団         http://black-taisaku-bengodan.jp/         *ブラック企業被害対策弁護団では、学生など資力のない方でも、弁護士費用の負担を心          配せず相談できる制度 (法テラスなど) を積極的に活用し、経済的な理由で弁護士への相          談や依頼を断念せずにすむように努めています。ですから、資力のない方も弁護士費用          の心配はせず、気軽にご相談下さい。         日本労働弁護団         http://roudou-bengodan.org/ (労働相談ホットライン) を実施         *全国各地で、労働弁護団の弁護士による無料の電話相談          しています。   〈NPO〉     NPO 法人労働相談センター         http://www.rodosodan.org/         NPO 法人 POSSE         http://www.npoposse.jp/     〈労働組合〉   日本労働組合総連合会 (連合)         http://www.jtuc-rengo.or.jp/         全国労働組合総連合 (全労連)         http://www.zenroren.gr.jp/jp/         全国労働組合連絡協議会 (全労協)         http://www.zenrokyo.org/        〈行政〉    都道府県労働局         http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/pref.html         各都道府県が設置する労働相談窓口「労政事務所」 ( など) 東京都:東京都労働相談情報センター         例)         http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/soudan-c/center/index.html         ※各都道府県の労働相談窓口は、お住まいの都道府県のホームページなどをご覧ください。         労働基準監督署 (労基署)         http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/location.html    また、その企業で働いている先輩などから話を聞くことが可能であれば、労働時間に応じた賃金が適正 に支払われているかなど、疑問点を具体的に聞いてみるとよいでしょう。 3.困った時は 24
  24. 24. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!―  そして、不安な点はうやむやにしたまま合意してしまわないことが大切です。企業は、労働契約を結ぶ 時に基本的な労働条件を書面で明示する義務を負っているのですから、労働条件をうやむやにせず、勇気 をだしてきちんと確認してよいのです。これは、みなさんが、あいまいな労働条件で労働者を働かせよう とする企業 (典型的なブラック企業の手口) にだまされてブラック企業被害者になることを避けるための、 第一歩なのです。 分からないことがあったら、 あいまいなままにせず相談しよう ! 不安な点をそのままにして 契約しないことが大事。 25 3.困った時は
  25. 25. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 4.わかりやすい労働条件の提示に向けて 4. 1 あやしい契約書にはその場でサインしない    この冊子では、募集要項の労働条件記載に問題がある例を具体的に取り上げ、解説してきました。しかし ながら、募集要項には問題がないのに、労働契約を結ぶ段階になって、募集要項とは異なる労働条件の契約 を締結させようとする企業もあります。そのため、契約締結の際にも、慎重に契約書の内容を確認すること が重要です。  また、募集要項に記載された労働条件と契約書の労働条件との違いに気がついても、採用担当者などに、 ごまかされてしまう人もいます。 例えば、 正社員募集だったのに、 3ヶ月の契約社員の契約書になっていて、契 「 約期間が書いてあるけれど、 書面上だけのことだから」 「気にしなくて良いよ」 などと説明されて信じてしまい、 労働者に不利な契約書の記載で合意 (契約書に署名) してしまう人もいます。契約書の内容を確認する時間的 な余裕もなく、とにかくサインしてと、せかされることもあります。  こんなケースで、後に企業側との間で労働条件について争いになることもありますが、そういう場合には ほぼ間違いなく、企業は労働者に、採用担当者の説明など無かったことにして、労働者に不利な契約書の記 載内容を押しつけてきます。  ですから、契約書の内容を慎重に確認して、募集要項とは異なる記載があったら、安易な気持ちで契約し ては絶対にいけないのです。  せっかく正社員の仕事に就ける直前になって、 「企業側に要求すると採用されなくなってしまうのでは・ ・」 と、怖い気持ちになるのはもっともです。でも、そこであいまいなまま就職しても、その企業がブラック企 業であれば、どうせあなたも他の労働者と同じように、その企業に使い潰されてしまい、長期間安定して働 くことはできません。それどころか、精神的な不調を抱えて就労できなくなるなど、ブラック企業の深刻な 被害者になってしまう可能性もあるのです。  ですから、何よりもスタートが肝心。勇気をもって、きちんとした労働条件を確認して、労働契約を締結 するようにしましょう。 4. 2 募集する企業の社会的責任  残念ながら、募集要項とは異なる悪い労働条件で契約をした企業の行為が、直ちに違法になるわけではあ りません。 4.わかりやすい労働条件の掲示に向けて  26
  26. 26. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!―  ですが、都合の悪い情報 (悪い労働条件) を隠したうえで、あいまいな労働条件や魅力的な情報 (一見する と良い労働条件) で人材を募集する行為や、応募する人の弱い立場につけ込んで募集要項とは異なる契約を 結ばせる行為は、社会的には絶対に許されない行為です。  労働法は、企業に、労働契約を締結する場面で、労働条件を書面で明示する義務を定めています。そう であれば、これから労働契約を締結しようとして人材を募集する企業が、じっさいに締結する労働契約の 内容とは異なる (または都合の悪いことは隠したり、曖昧にしたりした) 募集要項で人材を募集することは、 労働法の定める義務を実質的に脱法する行為に他なりません。  悪意を持った企業の脱法行為を許していると、就活中の学生が無知につけ込まれて被害に遭ってしまう だけでなく、正しい採用活動をする企業が損をして、悪意を持った採用活動を続ける企業 (=離職率が高 い、 ブラック企業が多い) を利することになってしまいます。このような状況が続く限り、 いつまでたっても、 このような問題のある企業が排除されず、悪循環となってしまいます。 4. 3 キャリアセンターができること  これまで述べてきたように、学生個々人がブラック企業のそのような行為に気をつけることも重要です が、就活中の学生に企業説明会を実施したり、求人票を提示したり、個別相談を行ったりする大学のキャ リアセンターの職員も、このような問題の多い募集要項に注意する必要があります。  不明点は職員からその企業に問い合わせる、問題のある企業については職員間で情報を共有する、紹介 を行わない、学生には注意喚起を行うなど、就職支援の現場でできること、やるべきことはたくさんあり ます。 4. 4 ハローワーク (国) ができること  また、残念なことに、このような問題のある企業の求人は、公的機関であるハローワークでもしばしば 見られます。厚生労働省によれば、ハローワークの求人票に関し 2012 年度に全国で7千件以上の苦情・ 相談が寄せられたとの調査もあります。何らかのトラブルがあっても、苦情・相談を行う方は少数派でし ょうから、実際に被害を受けた方の人数はさらに多かったはずです。  応募した方は、 「ハローワークの求人だから大丈夫だろう」 と考えていたでしょう。ハローワークで求人 情報を出している企業に対しては、あたかも国 (ハローワーク) がお墨付きを与えたかのように信頼してし まいがちで、被害に遭いやすい状況になっていると感じます。 27 4.わかりやすい労働条件の掲示に向けて 
  27. 27. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!―  ですから、こんな事態を改善するために、ハローワークの求人と、実際に結ばれた労働条件が異なって いる場合がどれくらいあるのか、まずはきちんとハローワーク (国) が責任をもって実態調査を行うべきで す。すべてを調査するのは難しくても、一定数のサンプル調査であれば、調査に必要となる人員や予算の 問題も、ある程度クリアできるでしょう。  そして、その調査結果に応じて、国は、具体的な対策を講じる必要があります。問題のある企業には、 求人を出させないようにする、問題のあった企業名を公表するなど、さほど予算がかからなくても、効果 のある対策は考えられますし、ハローワークという公共サービスに対する利用者の信頼を高める意味もあ ります。  しかもこの対策は、厚生労働省が積極的に取り組みをすすめているブラック企業対策にも役立つもので す。若者を使い捨てにするブラック企業は、使い捨てた人材の代わりに常に新しい人材を募集しており、 残念ながら、ハローワークがブラック企業の人材募集に利用されてしまっています。ブラック企業にハロ ーワークを利用できないようにすることは、ハローワークを通じて新たなブラック企業被害者を生まない という意味もあるのです。 4. 5 みんなで取り組んでいこう!  あえてわかりにくい募集要項を提示しているような企業には、わかりやすい募集要項の提示を社会的に 求めていくことが大切です。そのためにも、まずは就活中の学生の皆さんが、募集要項の内容にもっと関 心を持ってください。そして、社会全体にも、わかりやすい募集要項で企業は採用をしなければならない という、問題意識を広げていかなければなりません。社会全体にこの問題意識が広がれば、わかりにくい 募集要項では人が集まらなくなり、採用する側の企業も、わかりやすい募集要項を出すようになるはずです。  そのために、私たちブラック企業対策プロジェクトも、わかりやすい募集要項の普及に向けて、さらに 活動を進めていきます。 4.わかりやすい労働条件の掲示に向けて  28
  28. 28. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 〈参考文献〉   ※ぜひお読みください ● 厚生労働省 『知って役立つ労働法』   http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouzenpan/ roudouhou/ ● 東京都産業労働局 『ポケット労働法』   http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/sodan/siryo/index.html ● 東京都産業労働局 『就活必携労働法』   http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/sodan/siryo/index.html ● ブラック企業対策プロジェクト (上西充子・今野晴貴・常見陽平) 『ブラック企業の見分け方~大学生 向けガイド~』2013 年   http://bktp.org/ ● 宮里邦雄・川人博・井上幸夫 『就活前に読む 職場の現実とワークルール』 旬報社、2011 年 ● 笹山尚人 『労働法はぼくらの味方!』 岩波ジュニア新書、2009 年 ● 笹山尚人 『パワハラに負けない!』 岩波ジュニア新書、2013 年 ● ブラック企業被害対策弁護団 『働く人のためのブラック企業被害対策Q&A』   弁護士会館ブックセンター出版部 LABO、2013 年 ● 日本労働弁護団 『労働相談実践マニュアル Ver.6』 日本労働弁護団、2013 年 29
  29. 29. ブラック企業対策プロジェクト  企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 〈執筆者〉 ● 嶋﨑量 (しまさき ちから)    弁護士 (神奈川総合法律事務所所属)    ブラック企業被害対策弁護団メンバー    ブラック企業対策プロジェクト 事務局長および相談ユニットメンバー    日本労働弁護団全国常任幹事    ブラック企業被害対策弁護団編 『働く人のためのブラック企業被害対策Q&A』     (弁護士会館ブックセンター出版部 LABO、2013 年) 編著者 ● 上西充子 (うえにし みつこ)      法政大学キャリアデザイン学部教授、同大学院キャリアデザイン学研究科教授    ブラック企業対策プロジェクト 就職・教育ユニットメンバー    ブラック企業対策プロジェクト 「ブラック企業の見分け方 ~大学生向けガイド~」 (2013 年) 編著者 ● 今野晴貴 (こんの はるき)    ブラック企業対策プロジェクト 共同代表    NPO 法人 POSSE 代表     『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』 (文春新書、2012 年) 著者  この冊子の PDF ファイルは、 「ブラック企業対策プロジェクト」 (http://bktp.org/) のサイトか ら自由にダウンロードいただけます。大学における就職支援セミナーやキャリア教育の授業等でご活 用いただければ幸いです。  抜粋して利用される場合には、必ず次のように出所を明記してください。 ◆ ブラック企業対策プロジェクト 「企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!―」   http://bktp.org/  また、全文が上記のURLから閲覧・ダウンロードできることを学生にお伝えください。http:// bktp.org/  この冊子をそのまま、または抜粋して、大学のセミナーや授業で配布いただくことはご自由に行っ ていただけます。セミナーや授業等で活用いただいた際には、ぜひ下記の事務局にお知らせください。  就職ガイドブックやキャリア教育のテキストなどの冊子への無断転載はお断りします。また、就職 支援やキャリア教育関連の業者の方の無断使用・無断転載もお断りします。不明な点は末尾の事務局 にお問い合わせください。 30
  30. 30. ブラック企業対策プロジェクト 企業の募集要項、見ていますか?―こんな記載には要注意!― 企業の募集要項、見ていますか? ―こんな記載には要注意!― 2014 年2月 19 日 第1刷発行 著者      嶋﨑 量・上西充子・今野晴貴 発行者     ブラック企業対策プロジェクト         http://bktp.org/         TEL: 03-6673-226          MAIL: admin@bktp.org 定価      本体0円・ダウンロード自由 31

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