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LiBRA 12.2018 / 総集編

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LiBRA 12.2018 / 総集編

  1. 1. 最新のITトレンドと これからのビジネス 2018年12月版
  2. 2. 本プレゼンテーションは、ロイヤリティ・フリーです。ご自身の資料として、 加工編集して頂いても構いません。 知識の確かな定着と仕事の生産性向上のために、ご活用下さい。 ネットコマース株式会社 斎藤昌義 http://libra.netcommerce.co.jp/ 最新のアップデートは、「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」にて随時更新しております。
  3. 3. トレンドの構造 関係 歴史的必然から 理由を知る 相互の関係から 役割を知る トレンドとは 「関係」が変化する「歴史」
  4. 4. 1. ITトレンドとサイバーフィジカルシステム 2. ビジネスの大変革を迫るデジタル・トランスフォーメーション 3. IT利用の常識を変えるクラウド・コンピューティング 4. ソフトウエア化するITインフラストラクチャー 5. 新たなビジネス基盤となるIoT(モノのインターネット) 6. 人に寄り添うITを実現する人工知能/AI 7. 取引や信頼の基盤として期待されるブロックチェーン 8. ビジネススピードの加速に対応する開発と運用 9. デジタル・トランスフォーメーション時代のビジネス戦略 10.いま求められる人材
  5. 5. ITトレンドとサイバーフィジカルシステム IT Trend & Cyber-Physical System
  6. 6. コンピューターとは何か 抽象的な”数”を物理的な動きを使って演算する道具 Calculator Computer 演算するための道具 Calculate 演算する Compute 複数の演算を組み合わせ 何らかの結果を導く 複数演算の組み合わせを 実行する道具 複数演算の組み合わせを 実行するヒト(計算者) 蒸気機関や電気の動力 電子の動きモノの動き
  7. 7. 量子コンピュータとは何か 抽象的な”数”を物理的な動きを使って演算する道具 蒸気機関や電気の動力 電子の動きモノの動き 量子力学によって明らかにされた 量子の動き/現象を利用して演算
  8. 8. コンピュータ誕生の歴史 バベッジの解析機関(未完成)  蒸気機関で駆動  プログラム可能な最初のコンピュータ  パンチカードでプログラムとデータを入力  出力装置(プロッタ・プリンタ)も設計 論文「計算可能数について」  コンピュータの原理を数学的に定式化  コンピュータの動作原理モデルを設計 (チューリング・マシン) ENIAC  エッカートともモークリーにより開発  真空管による電子式コンピュータ  プログラムは大変面倒なパッチパネルで設定  弾道計算を高速で行うため EDVAC  エッカートともモークリーにより開発  プログラム内蔵式の最初の機械  現在のコンピュータの基本原理を実装した最初 の機械(ノイマン型コンピュータ)  磁気テープ読取/書込装置を装備/1953年・パン チカード装置、1954年・磁気ドラムメモリ、 1958年・浮動小数点演算装置を追加 ENIACの課題と改善方法を報告  電子回路でチューリング・マシンが実現できる ことを数学的に証明  どのように作ればいいかの原理を設計 (ノイマン型コンピュータ) 1836年に最初の論文 1946年 1936年 1945年 1949年(〜1961年まで稼働)1822年 バベッジの階差機械  蒸気機関で駆動  歴史上最初の機械式用途固定計算機 (カリキュレータ)  汎用性(多項式の数表を作成するよう設計、 対数も三角関数も多項式にて近似)  プリンターにて数表を印字
  9. 9. ノイマン型コンピュータ 5大機能 制御装置 プログラムの読み込みや データの読み書きを制御 演算装置 数値演算、論理演算 を実行 記憶装置 プログラムやデータ を格納 入力装置 プログラムやデータ 人間からの指示を入力 出力装置 演算結果を外部へ出力 ノイマン型 (プログラム内蔵方式/ストアードプログラム方式) のデジタル・コンピュータでは プログラムやデータを記憶装置に格納して順次読み込みながら演算処理を行う CPU 中央演算処理装置 入力命令 出力命令 演算命令 データの流れ 制御の流れ プログラムを入れ替えることで 任意の計算を実行できる機械 プログラム内蔵方式 補助記憶装置 (ストレージ)
  10. 10. 歴史から見たITトレンド 紀元前150〜100年頃 アンティキティラ島の機械 1670年代 ライプニッツの計算機 1645年代 パスカルの計算機 1946年 ENIAC 1951年 UNIVAC1 1981年 1995年 1964年 IBM System/360 MS Internet Explorer 1.0 2007年 iPhone 2004年 2006年 2011年 量子コンピュータ 202X年 ニューロ・モーフィング コンピュータ 古代の計算機械 Calculator 現代の計算機械 Computer 近未来の計算機械 AI 19世紀半(未完成) バベッジの解析機関 IBM PC 5150 1990年〜 Internet
  11. 11. コンピュータ利用の歴史 1960年代 メインフレームの登場 1970年代 事務処理・工場生産の自動化 1980年代 小型コンピュータ・PCの登場 1990年代 クライアント・サーバの普及 2000年代 ソーシャル、モバイルの登場 201X年〜 IoT・アナリティクスの進化 カリキュレーション 大規模計算 ルーチンワーク 大量・繰り返しの自動化 ワークフロー 業務の流れを電子化 コラボレーション 協働作業 アクティビティ 日常生活や社会活動 エンゲージメント ヒトとヒトのつながり
  12. 12. インターネットに接続されるデバイス数の推移 億人 億台 台/人 2003年 2010年 2015年 2020年 世界人口 インターネット 接続デバイス数 一人当りの デバイス数 63 68 72 76 5 125 250 500 0.08 1.84 3.47 6.50
  13. 13. コレ1枚でわかる最新のITトレンド データ収集 モニタリング データ解析 原因解明・発見/洞察 計画の最適化 データ活用 業務処理・情報提供 機器制御 ヒト・モノ クラウド・コンピューティング 日常生活・社会活動 環境変化・産業活動 現実世界/Physical World サイバー世界/Cyber World Cyber Physical System/現実世界とサイバー世界が緊密に結合されたシステム
  14. 14. ビジネスの大変革を迫る デジタル・トランスフォーメーション Digital Transformation / DX
  15. 15. 本章の狙い ビジネスの大変革を迫るデジタル・トランスフォーメーション デジタル・トランスフォーメーションの本質を理解し、社会やビジネ スに及ぼす変化や影響について理解する。
  16. 16. デジタル・トランスフォーメーションとCPS データ収集 IoT/Mobile/Web データ解析 データ活用 Webサービス ヒト・モノ 日常生活・社会活動 環境変化・産業活動 現実世界/Physical World サイバー世界/Cyber World Cyber Physical System/現実世界とサイバー世界が緊密に結合されたシステム デジタル トランスフォーメーション
  17. 17. デジタル・トランスフォーメーションとは何か 人間を前提に最適化したビジネスの仕組み 機械を前提に最適化したビジネスの仕組み 観察と経験値に基づく判断と意志決定 データとAIに基づく判断と意志決定 ビッグデータ×AI 経験×思考 トランスフォーメーション Transformation/置き換える ビジネス環境への対応 競争優位の確立 不確実性の増大・スピードの加速 常識や価値基準の転換 ヒトが主体 機械が支援 機械が主体 ヒトが支援 徹底した効率化と無駄の排除により サスティナブルな社会の実現に貢献
  18. 18. デジタル・トランスフォーメーションとは  ビジネス・プロセスに関わる 人間の制約を排除し  品質・コスト・期間などの 限界をブレークスルーして  ビジネスに新しい価値基準 をもたらす取り組み 人間を前提に最適化された ビジネスの仕組み から 機械を前提に最適化された ビジネスの仕組み への転換 ビジネス環境への対応 競争優位の確立 不確実性の増大・スピードの加速 製品やサービスをジャストインタイム で提供できる即応力 常識や価値基準の転換 生産性・価格・期間における これまでの常識を覆す破壊力 デジタル トランス フォーメーション
  19. 19. UBERとTaxi Taxi  タクシー資産  コールセンター運営経費  施設維持管理  事務・管理経費 など ドライバー収入 運賃 UBER  アプリ開発・保守費  クラウド利用量など ドライバー収入 機械を前提とした ビジネスプロセス の最適化 人間を前提とした ビジネスプロセス の最適化
  20. 20. デジタル・トランスフォーメーションの実際 UBER airbnb NETFLIX Spotify PayPal タクシー・レンタカー業界 レンタル・ビデオ業界 ホテル・旅館業界 レコード・CD業界 銀行業界(決済・為替)
  21. 21. デジタル・トランスフォーメーションの実際 World’s largest taxi company, Owns no vehicles. World’s most popular media owner, Creates no content. World’s most valuable retailer, Has no inventory. World’s largest accommodation provider, Own no real estate. 世界最大のタクシー会社ですが、 車両は一台も所有していません。 世界一有名なメディアですが、 コンテンツは作りません。 世界で最も種類が豊富な商店ですが、 在庫は一切ありません。 世界最大の旅行代理店ですが、 不動産は一切所有していません。 自前の資産を 持たない/小さい 対象とする市場は 最初からグローバル サービスが プラットフォーム デジタル・ディスラプター(デジタル・テクノロジーを駆使した破壊者)
  22. 22. デジタル・ディスラプターの創出する新しい価値 コスト・バリュー  無料/超低価格  購入者集約  価格透明性  リバース・オークション  従量課金制(サブスクリプション) エクスペリエンス・バリュー  カストマー・エンパワーメント  カストマイズ  即時的な満足感  摩擦軽減  自動化 プラットフォーム・バリュー  エコシステム  クラウド・ソーシング  コミュニティ  デジタル・マーケットプレイス  データ・オーケストレーター 自前の資産を 持たない/小さい 対象とする市場は 最初からグローバル サービスが プラットフォーム デジタル・ディスラプター(デジタル・テクノロジーを駆使した破壊者)
  23. 23. もし、変わることができなければ 1996 $ 28 billion 145,000 2012 $ 0 17,000 2012 $ 1 billion 13 企業評価額: 従業員数 : vs Facebook が買収 倒産
  24. 24. デジタル・トランスフォーメーションの定義 ITによる業務の置き換え 業務がITへITが業務へとシームレスに変換される状態 第1 フェーズ 第2 フェーズ 第3 フェーズ われわれ人間の生活に何らかの影響を与え、 進化し続けるテクノロジーであり その結果、人々の生活をより良い方向に変化させる 生産性向上 コスト削減 納期の短縮 スピードの加速 価値基準の転換 新ビジネス創出 2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱 IT利用による業務プロセスの強化 紙の伝票の受け渡しや伝言で成り立っていた仕 事の流れを情報システムに置き換える。業務の 標準化と効率化を徹底する。 第1フェーズの業務プロセスを踏襲しつつも、 ITに仕事を代替させ自動化。人間が働くことに 伴う労働時間や安全管理、人的ミスなどの制約 を減らし、効率や品質をさらに高める。 全てのプロセスをデジタル化。IoTによる現場 のデータ把握とAIによる最適解の提供により、 アナログとデジタルの両プロセスの劇的な効率 化や最適化を実現する。
  25. 25. アマゾンのデジタル・トランスフォーメーション 広範な顧客接点 ビッグデータ 最高の顧客体験 機械学習による最適解 経営戦略・製品/サービス戦略 & 0.1 to One マーケティング テクノロジーを駆使して徹底した利便性を追求 顧客理解のための情報を徹底して収集する 業務(デジタル) 業務(アナログ) IT 40機の航空機 数千台のトラック
  26. 26. 業務がITへITが業務へとシームレスに変換される状態 IT (デジタル技術) 業務 (人間との関係) 配送・リアル店舗・接客 カスタマー・サービスなど 受発注・配送手配・商品管理 レコメンデーションなと 業務にITは埋没し、渾然一体となってビジネスの成果を達成する
  27. 27. デジタル・トランスフォーメーションを加速するサイクル 顧客がサービス を利用する 顧客データ を収拾する 機械学習 で分析する 戦術的施策  魅力的で便利な顧客体験 を提供  買いたくなる品揃えや サービスを充実  個々人の趣味嗜好や子購 買動向に基づき推奨 戦略的施策  顧客の期待に応える事業 施策  サービスの質や効率を高 める仕組み作り  新たな市場や顧客を開拓 するための施策
  28. 28. 「スピード」と「俊敏性」に応えられるIT ビジネス環境の不確実性の増大、加速する変化のスピードに 即応できないと生き残れないという危機感  Infrastructure as Codeで運用管理から属人性を排除  マイロサービスや自動化などによるCI/CDの実現  コンテナ化による安定稼働と俊敏性の両立 DevOps  予測不能なリソースや機能への対応  インフラやネットワークの構築や運用管理を無くす  最新のテクノロジーをビジネスに活かす クラウド コンピューティング アジャイル開発  ビジネス価値に貢献するプログラム・コードだけ  計画通りには行かない・変更が前提  バグフリーでリリース 現場のニーズにジャスト・イン・タイムで サービス(システムではない)を提供できること
  29. 29. デジタル・トランスフォーメーションへの2つの対応 29 デジタル・トランスフォーメーション ビジネス・プロセスのデジタル化 あらゆる業務をITで行う 開発すべき プログラムが増大する あらゆる業務が データとして把握できる ITでやること、できることが 大きく変わってしまう
  30. 30. デジタル・トランスフォーメーションへの対応(IT) 30 デジタル・トランスフォーメーション ビジネス・プロセスのデジタル化 あらゆる業務をITで行う 開発すべきプログラムが爆発的に増大する 超高速開発 開発の自動化 クラウド コンピューティング アジャイル開発 DevOps 増大する開発や変更 のニーズに即応 運用やセキュリティなどの 付加価値を産まない業務 に関わる負担を軽減する ビジネスの成果に直結し 現場が必要とするサービスを ジャストインタイムで提供 ビジネス・スピードの加速や変化への即応力が向上
  31. 31. デジタル・トランスフォーメーションへの対応(ビジネス) デジタル・トランスフォーメーション ビジネス・プロセスのデジタル化 あらゆる業務をITで行う あらゆる業務がデータとして把握できる 「過去」対応 「現在」対応 「未来」対応 原因究明 フォレンジック 説明責任 見える化 ガバナンス 戦術的意志決定 予測 最適化 戦略的意志決定 改革・改善活動やセキュリティ対応の適正化
  32. 32. デジタル・トランスフォーメーションへの2つの対応 32 デジタル・トランスフォーメーション ビジネス・プロセスのデジタル化 あらゆる業務をITで行う 開発すべき プログラムが増大する あらゆる業務が データとして把握できる ビジネス・テーマが生まれる 業務がITへITが業務へとシームレスに変換される状態
  33. 33. DXを支えるテクノロジー ビジネス環境への対応 競争優位の確立 不確実性の増大・スピードの加速 製品やサービスをジャストインタイム で提供できる即応力 常識や価値基準の転換 生産性・価格・期間における これまでの常識を覆す破壊力 デジタル トランス フォーメーション IoT(Internet of Things)/ CPS( Cyber-physical System ) コンテナ × マイクロサービス サイバー・セキュリティ デジタル・ビジネス・プラットフォーム Digital Business Platform ビッグデータ × AI SaaS/API PaaS/FaaSクラウド・コンピューティング
  34. 34. DXを支えるテクノロジー アプリケーション プラットフォーム インフラストラクチャー デバイス AR(拡張現実) / VR(仮想現実) / MR(複合現実) Augmented Reality / Virtual Reality / Mixed Reality ディープラーニング(深層学習)と関連技術(深層強化学習/DQN、敵対的ネットワーク/GANなど) Deep Learning ブロックチェーン Block Chain HTAP(OLTP/業務系・基幹系とOLAP/分析系の実行基盤を統合) Hybrid Transaction and Analytics Processing LPWAネットワーク Low Power,Wide Area Network 5G通信 5th Generation エッジ・コンピューティング(デバイス側での学習や推論/高機能演算) Edge Computing 量子コンピュータ Quantum Computer 〜2017 2018 2019 2020 2021〜
  35. 35. DXを実現する4つの手法と考え方 現場に足を運ぶ 現物を手に取る 現実を自分で確認する デザイン思考 リーン・スタートアップ アジャイル開発 DevOps デザイナー的なクリエイティ ブな視点で、ビジネス上の課 題を解決する 最小限の機能に絞って短期間 で開発しフィードバックをう けて完成度を高める ビジネスの成果に貢献するシ ステムを、バグフリーで変更 にも柔軟に開発する 安定稼働を維持しながら、開 発されたシステムを直ちに・ 頻繁に本番環境に移行する  共感(Emphasize)  問題定義(Define)  創造(Ideate)  プロトタイプ(Prototype)  検証(Test)  構築(Build)  計測(Measure)  学習(Learn)  開発と運用の協調  自動化ツールの整備  継続的デリバリー (Continuous Delivery)  反復/周期的(Iterative)  漸進的(Incremental)  適応主義(Adaptive)  自律的(Self-Organized)  多能工(Cell Production) イノベーションとビジネス・スピードの融合 イノベーションの創発 ジャスト・イン・タイムで提供 + エスノグラフィー
  36. 36. デジタル・トランスフォーメーションのBefore/After ITは道具  本業は人間  ITは本業を支援する手段  ITは企業のコアコンピタンスではない ITはコストセンター  コスト削減がミッション  コスト削減のために外注化  管理と統制のための自前主義 Before ITは本業  本業はITが前提  人間はITで本業を革新する方法を決定  ITは企業のコアコンピタンスを実現 ITはプロフィットセンター  利益拡大がミッション  戦略的価値を創出するための内製化  スピードと俊敏性のためのクラウド化 After
  37. 37. 情報システムについての役割分担 37 事業戦略 事業計画 システム計画 アプリ開発 インフラ構築 運用管理 事 業 部 門 情 報 シ ス テ ム 部 門 既存システム/主に「守りのIT」 事業戦略 事業計画 システム計画 アプリ開発 インフラ構築 新規システム/主に「攻めのIT」 既存システム との連係 運用管理 クラウド
  38. 38. 異なるビジネス 38 オンプレ+ハイブリッド オール・イン・クラウド 技術的選択 機能・性能・コストで選ぶ 経営的選択 ビジネス価値で選ぶ 情報システム部門 事業部門 売上や利益の増大 新しい市場で優位なポジョンを構築 顧客や従業員の満足度向上 コスト・パフォーマンスの向上 運用管理負担の軽減 トラブルの減少・安定性の向上 既存システムの維持・強化 デジタル・トランスフォーメーション クラウド・ネイティブオンプレ+クラウドとの差異 マイクロサービス・コンテナ アジャイル・DevOps サーバーレス・FaaS 仮想化・ストレージ・ネットワーク ウォーターフォール開発 サーバー・IaaS 専門性の高い技術力やスピード調達力と低価格 既存システム/主に「守りのIT」 新規システム/主に「攻めのIT」 <主管部門> <システム形態> <選択基準> <テクノロジー> <評価軸> <競争優位性>
  39. 39. IT利用の常識を変える クラウド・コンピューティング Cloud Computing
  40. 40. 本章の狙い IT利用の常識を変えるクラウド・コンピューティング システム資源の調達手段に留まらないクラウド・コンピューティング の役割や価値を理解する。
  41. 41. クラウド・コンピューティング で変わるITの常識
  42. 42. コンピュータの構成と種類 サーバー・コンピュータ データセンターなどの専用設備に設置 複数のユーザーが共用 クライアント・コンピュータ 個人が所有する、あるいは交代で利用する 個人ユーザーが一時点で占有して使用する 組み込みコンピュータ モノの中に組み込まれている それぞれのモノの機能や性能を実現している ソフトウェア ゲーム ブラウザー ワープロ データベース 通信制御 認証管理 OS(Operating System) ハードウェア CPU(中央演算処理装置) メモリー(主記憶装置) ストレージ(補助記憶装置) ネットワーク機器 電源装置 コンピュータ
  43. 43. 情報システムの構造 業務や経営の目的を達成するための 仕事の手順 ビジネス・プロセス 情報システム ビジネス・プロセスを効率的・効果 的に機能させるためのソフトウエア アプリケーションの開発や実行に共 通して使われるソフトウエア ソフトウエアを稼働させるための ハードウェアや設備 アプリケーション プラットフォーム インフラストラクチャー 販売 管理 給与 計算 生産 計画 文書 管理 経費 精算 販売 管理 給与 計算 生産 計画 文書 管理 経費 精算 データベース プログラム開発や実行を支援 稼働状況やセキュリティを管理 ハードウェアの動作を制御 ネットワーク 機器 電源設備サーバー ストレージ
  44. 44. ネットワーク コレ1枚でわかるクラウドコンピューティング インフラストラクチャー プラットフォーム アプリケーション 計算装置 記憶装置 ネットワーク データ ベース 運用管理 プログラム 実行環境 プログラム 開発環境 認証管理 電子 メール ソーシャル メディア 新聞 ニュース ショッピング 金融取 引 財務 会計 施設や設備
  45. 45. 「クラウド・コンピューティング」という名称の由来 アプリケーション プラットフォーム インフラ クラウド(Cloud) =ネットワークあるいはインターネット ネットワークの向こう側にあるコンピュータ(サーバー)を ネットワークを介して使う仕組み クラウド・コンピューティング Cloud Computing
  46. 46. 「自家発電モデル」から「発電所モデル」へ 工場内・発電設備  設備の運用・管理・保守は自前  需要変動に柔軟性なし 電力供給が不安定 自前で発電設備を所有 工場内・設備 電 力 電力会社・発電所 大規模な発電設備 低料金で安定供給を実現  設備の運用・管理・保守から解放  需要変動に柔軟に対応 工場内・設備 送電網 データセンター 大規模なシステム資源 低料金で安定供給を実現  設備の運用・管理・保守から解放  需要変動に柔軟に対応 システム・ユーザー デ ー タ ネットワーク
  47. 47. 歴史的背景から考えるクラウドへの期待 業務別専用機 業務別専用機 業務別専用機 業務別専用機 UNIXサーバー PC PCサーバー Intel アーキテクチャ 汎用機 メインフレーム IBM System/360 IBM System/360 アーキテクチャ 〜1964 汎用機 メインフレーム PC 1980〜 ミニコン オフコン エンジニアリング ワークステーション 汎用機 メインフレーム ダウンサイジング マルチベンダー 2010〜 PC+モバイル+IoT 汎用機 メインフレーム PCサーバー PCサーバー PCサーバー クラウド コンピューティング データセンター
  48. 48. 情報システム部門の現状から考えるクラウドへの期待 新規システムに投資する予算 既存システムを維持する予算 (TCO) 40% 60% 新規システムに投資する予算 既存システムを維持する予算 IT予算の増加は期待できない! 既存システムを 維持するための コスト削減  TCOの上昇  IT予算の頭打ち クラウドへの期待 「所有」の限界、使えればいいという割り切り
  49. 49. クラウド・コンピューティング の価値
  50. 50. セルフ・サービス・ポータル  調達・構成変更  サービスレベル設定  運用設定  ・・・ 数分から数十分 直近のみ・必要に応じて増減 経費・従量課金/定額課金 クラウド システム資源のECサイト 見積書 契約書 メーカー ベンダー サイジング 調 達 費 用 数週間から数ヶ月 数ヶ月から数年を想定 現物資産またはリース資産 従来の方法 調達手配 導入作業
  51. 51. クラウドならではの費用対効果の考え方 システム関連機器の コストパフォーマンス リース コストパフォーマンスが 長期的に固定化 クラウド 新機種追加、新旧の入替えを繰り返し 継続的にコストパフォーマンスを改善 移行・環境変更に かかる一時経費 2006/3/14〜 50回以上値下げ
  52. 52.  徹底した標準化  大量購入  負荷の平準化  APIの充実・整備  セルフサービス化  機能のメニュー化 クラウド・コンピューティングのビジネス・モデル クラウド・コンピューティング オンデマンド 従量課金 自動化・自律化 システム資源 の共同購買 サービス化 低コスト 俊敏性 スケーラビリティ SDI (Software Defined Infrastructure)
  53. 53. IT活用適用領域の拡大 難しさの隠蔽 システム資源 エコシステム クラウドがもたらしたITの新しい価値 クラウド・コンピューティング IT利用のイノベーションを促進 ビジネスにおけるIT価値の変化・向上 新たな需要・潜在需要の喚起 モバイル・ウェアラブル ソーシャル 人工知能 ビッグデータ IT利用者の拡大 IoT ロボット 価格破壊 サービス化
  54. 54. クラウド・コンピューティング とは
  55. 55. クラウドの定義/NISTの定義 クラウド・コンピューティングは コンピューティング資源を 必要なとき必要なだけ簡単に使える仕組み 配置モデル サービス・モデル 5つの重要な特徴 米国国立標準技術研究所 「クラウドコンピューティングとは、ネットワーク、サーバー、ストレージ、アプリケーション、サービスなど の構成可能なコンピューティングリソースの共用プールに対して、便利かつオンデマンドにアクセスでき、最小 の管理労力またはサービスプロバイダ間の相互動作によって迅速に提供され利用できるという、モデルのひとつ である (NISTの定義)」。
  56. 56. クラウドの定義/サービス・モデル (Service Model) アプリケーション ミドルウェア オペレーティング システム インフラストラクチャ PaaS Platform as a Service Infrastructure as a Service Software as a Service SaaS Salesfoce.com Google Apps Microsoft Office 365 Microsoft Azure Force.com Google App Engine Amazon EC2 IIJ GIO Cloud Google Cloud Platform アプリケーション ミドルウェア & OS 設備 & ハードウェア プ ラ ッ ト フ ォ ー ム IaaS
  57. 57. ハイブリッド・クラウド 複数企業共用 パブリック・クラウド クラウドの定義/配置モデル (Deployment Model) プライベート・クラウド 個別企業専用 個別・少数企業 不特定・複数企業/個人 LAN LAN インターネット 特定企業占有 ホステッド・プライベート・クラウド 固定割当て LAN 専用回線・VPN LAN
  58. 58. ハ イ ブ リ ッ ド ク ラ ウ ド ベンダーにて運用、ネット ワークを介してサービス提供 パブリック クラウド 自社マシン室・自社データセ ンターで運用・サービス提供 プライベート クラウド 5つの必須の特徴 人的介在を排除 無人 システム TCOの削減 人的ミスの回避 変更への即応 ソ フ ト ウ ェ ア 化 さ れ た イ ン フ ラ ス ト ラ ク チ ャ 調 達 の 自 動 化 運 用 の 自 動 化 オンデマンド・セルフサービス 幅広いネットワークアクセス 迅速な拡張性 サービスの計測可能・従量課金 リソースの共有 注:SaaSやPaaSの場合、絶対条件ではない。
  59. 59. ハイブリッド・クラウドとマルチ・クラウド クラウド管理プラットフォーム オンプレミス(自社構内) データセンタ(自社設備) データセンタ(他社設備) コロケーション/ホスティング パブリック・クラウド パブリック・クラウド ホステッド プライベート クラウドハイブリッド・クラウド マルチ・クラウド インターネット/VPN/専用線 個別専用システム ハイブリッド・クラウド マルチクラウド
  60. 60. クラウドの分類と関係 個別システム ホステッド プライベート クラウド SaaS(Software as a Service) PaaS(Platform as a Service) IaaS(Infrastructure as a Service) SaaS PaaS IaaS プライベート・クラウド パブリック・クラウド/クラウド事業者資産を使用 オンプレミス・システム/自社資産として所有 ハイブリッド・クラウド プライベートとパブリックの連係・組合せ マ ル チ ・ ク ラ ウ ド 複 数 の パ ブ リ ッ ク を 連 係 ・ 組 合 せ
  61. 61. クラウドのメリットを活かせる4つのパターン 負 荷 時間 OnとOff:キャンペーンサイトやバッチ処理などで一 時的負荷が増大する場合、固定的な設備では過剰投資と なってしまう可能性が高く、従量課金で使えることで、 費用負担を最適化できる。 負 荷 時間 急激な成長:新しいサービスやゲームなどでは、予め ユーザー数の増減を予測することが難しい。クラウドは 初期投資不要であり、必要に応じて継続的にリソースを 拡張できるスケーラビリティが行かせる。 負 荷 時間 予測不可能な使用量の増大:人気商品の発売や 期間限定セールなどで、トラフィックが急上昇し、ス ループットの低下や過負荷によるトラブルなどが予測さ れるとき、ダイナミックなリソースの増減で対応できる。 負 荷 時間 周期的な使用量の増減:旅行シーズンやお歳暮 シーズンなどでトラフィックが増加するサービスでは、 固定的な設備を持つことは割高となるため、柔軟にリ ソースを増減できることでコスト最適が図れる。 システム・リソースを確定・固定できない
  62. 62. クラウドによるコスト改善例
  63. 63. 評価対象としたアプリケーション アンケート登録/集計システム
  64. 64. 店舗入力 ダウンロード イベント ログイン画面 店頭用入力画面 集計ファイル作成画面 ダッシュボード画面 イベント用入力画面 Write Write Read Read 認証されたユーザのみ アクセス可能なページ 評価対象としたアプリケーション/処理フロー よ く あ り が ち な webシステム
  65. 65. 構築事例:従来型のWebアプリケーション・アーキテクチャ EC2 Internet クライアント Elastic Load Balancing EC2 冗長化 EC2 EC2 EC2 EC2 EC2 冗長化 冗長化EC2 EC2 Web AP DB死活監視 DNS DNSのセットアップが必要 APはそのまま移行。ただし、セッション管理等、一部改修が 必要な場合がある。 ミドルウェアが必要 (Oracle、 SQLServer、死活監視ソフト等の購入) DBMSのセットアップが必要 EC2:1台 365日24時間稼働:$175.2 EC2:9台 365日24時間稼働:$1576.8 ELB:1台 365日24時間稼働:$236.52+α ELB:2台 365日24時間稼働:$473.04+α リージョン:東京 <EC2> インスタンスタイプ:t2.micro (最少) 料金:$0.020/1時間 <ELB> 料金:$0.027/1時間 +$0.008/1GB 年間:約$2049.84 約254,980円 ※2015/3/20時点
  66. 66. 構築事例:AWSサービスを活かしたアーキテクチャ EC2 Internet クライアント Elastic Load Balancing EC2 冗長化 EC2 EC2 冗長化 Web AP DB DNS Route 53に 設定するのみ 死活監視のソフトウェア不要 基本的に無料/アラーム設定でメール通知 DBMSはインストール不要  Oracle、SQL Server等のライセンス料込  EC2の接続先を変更するだけ 冗長構成はMulti-AZを選択するのみ EC2:4台 365日24時間稼働:$700.8 ELB:2台 365日24時間稼働:$473.04+α RDS: 365日24時間稼働:$455.52 Route53: 1年間:$26.4(最少) リージョン:東京 <EC2> インスタンスタイプ:t2.micro (最少) 料金:$0.020/1時間 <ELB> 料金:$0.027/1時間 +$0.008/1GB <RDS> インスタンスタイプ: t2.micro (最少) 年間:約$1655.76 約198,691円 Cloud Watch Route 53 RDS(Master) RDS(Slave) DynamoDB セッション 管理 ※2015/3/20時点
  67. 67. 構築事例:AWSサービスを最大限活かしたアーキテクチャ Internet クライアント Cloud Front 画面表示は、 クライアント側 アプリ メールサーバー不要 冗長構成、拡張・データ再配置 はAWS任せ リージョン:東京 <S3> 料金:$0.0330/GB +リクエスト数+データ転 送量 <CloudFront> 料金:$7.2/年 (試算した結果) <Lambda> 料金:$0 <DynamoDB> 料金:$0 (試算した結果) 年間:約$7.56 約907円 Cloud Watch JavaScript 入力ページ(HTML) コンテンツ 非公開コンテンツ Log等 S3 DynamoDB Lambda Node.js テーブル Cognito Webサーバー機能 3箇所以上で自動複製、容量無制限 キャッシュ SSL証明書 任意のタイミングで処理実行 負荷分散、障害対策はAWS任せ AWS認証 アプリ認証 SignedURL発行 サーバ側アプリ ※2015/3/20時点 ※条件によって料金は異なります
  68. 68. クラウドは手段の負担を減らす仕組み アプリケーション データ ランタイム ミドルウェア オペレーティング システム 仮想化 サーバー ストレージ ネットワーク アプリケーション データ ランタイム ミドルウェア オペレーティング システム 仮想化 (必ずしも使わない) サーバー ストレージ ネットワーク アプリケーション データ ランタイム ミドルウェア オペレーティング システム 仮想化 (必ずしも使わない) サーバー ストレージ ネットワーク アプリケーション(アドオン) IaaS PaaS SaaS ア プ リ ケ ー シ ョ ン 利 用 す る 企 業 の 責 任 ク ラ ウ ド 事 業 者 の 責 任 プ ラ ッ ト フ ォ ー ム イ ン フ ラ ス ト ラ ク チ ャ ー
  69. 69. クラウドへ移行することに伴うビジネスの変化 自社所有から パブリック・クラウド への移管 5年毎のリース更改 がなくなる 運用自動化の 範囲が拡大する 情報システム部門 の役割が変わる SaaS/PaaS サーバーレス の適用範囲 が拡大する 5年毎の 更新ビジネス 消滅 アジャイル開発 DevOpsの 適用拡大 テクノロジー を駆使した 改革提案が 求められる 企画・目利き デザインなどの 上流スキルが 求められる
  70. 70. クラウドがもたらすビジネス価値 構築や運用からの解放 最新テクノロジーの早期利用 資産から経費へのシフト  アプリケーションの質的向上にリソースをシフトできる  ビジネス・スピードの加速に迅速柔軟に対応できる  試行錯誤が容易になってイノベーションを加速する  テクノロジーの進化をいち早くビジネスに取り込める  初期投資リスクが削減でき、IT活用範囲を拡大できる  ビジネス環境の変化に柔軟に対応できる
  71. 71. クラウド・コンピューティング 3つの誤解
  72. 72. クラウドにまつわる3つの誤解 ガバナンスが効かない、セキュリティが心配だから使 えない。自分で所有した方が安心だ。 調達の手段が変わるだけ。自分たちのやることは実質 変わらない。運用がある程度は任せられる程度。 コスト・メリットは期待できない。クラウドだって、 使用料を支払い続けるのだから結局は同じ。 誤解1 誤解2 誤解3
  73. 73. 誤解1:調達の手段が変わるだけ? +5年+5年5年 アプリケーション+業務対応 運用管理 移行作業 移行作業 移行作業 アプリケーション+業務対応 運用管理 クラウド アプリケーションや業務対応に人的資源を集中できる
  74. 74. 誤解2:ガバナンスが効かない? LAN ファイヤー ウォール 特定&少数の通信相手 自社の所有するシステム資産を守ることにより 経営、業務、データ、個人を守ることができた LAN ファイヤー ウォール インターネット 特定・不特定&多数の通信相手 ユーザー認証や暗号化、セキュアなプログラムなどで 経営、業務、データ、個人を守らなくてはならない 複 雑 さ と 範 囲 の 拡 大
  75. 75. 誤解2:ガバナンスが効かない? インフラ プラットフォーム 運用管理 アプリケーション 業務対応 自社対応 クラウド 自社所有 IaaS PaaS SaaS 責任分界点が変わる:運用管理 × セキュリティ対応
  76. 76. ソフトウェア ハードウェア 附帯設備 誤解3:コストは下がらない? ハードウェア 附帯設備 ソフトウェア 業務対応 業務対応 クラウドを使用する場合 固定資産の割合が高い ビジネス環境の変化に柔軟対応 リスクヘッジ効果が高い 自社所有の場合 経費の割合が高い
  77. 77. 誤解3:コストは下がらない? 必要だと思う 4コア リスク係数×1.5 +2コア 4+2=6コアはないので 仕方なく+2コア 8コア/1ソケットのCPU オンプレで調達する場合の構成 CPUコア数の削減で1/4 本当に必要だった 2コア クラウド・サービス クラウドで調達する場合の構成 実需に応じ必要な能力を 調達すればいい オンプレと同じ 構成・見積は意味が無い 削減
  78. 78. 誤解3:コストは下がらない? 夜間は使用しないので24時間→18時間でさらに2/3 「所有」では24時間が前提。これ稼働時間単位に変更(分単位で課金) データセンター使用料は無料 インフラの運用管理は自動化+お任せ オンプレ前提の見積ではなく、クラウドの特性を活かした見積でコストを下げられる可能性 クラウドならではのボトルネックや制約事項 CPUコア数の削減で1/4
  79. 79. 銀行システムにおけるクラウド活用の動き 日本ユニシスとマイクロソフト、「BankVision on Azure」実現に向け共同プロジェクトを開始 2018年3月23日 日本ユニシス株式会社と日本マイクロソフト株式会社 は23日、日本ユニシスのオープン勘定系システム 「BankVision」の稼働基盤として、Microsoft Azureを 採用するための取り組みを推進するため、共同プロ ジェクトを4月から開始すると発表した。 いかに費用を抑え、最新技術も取り入れた上で短期間 でのシステム開発を行うかという課題に対応するため、 クラウドを選択。現在はクラウド最大手の米アマゾン ウェブサービスと組み、業務システムの一部から移行 を進めている。 5年間で100億円のコスト削減 1000超のシステムの約半分をクラウド化 週刊ダイヤモンド 2017.5.17 https://diamond.jp/articles/-/128045
  80. 80. クラウド・バイ・デフォルト原則 政府情報システムにおけるクラウドサービスの利用に係る基本方針(案) クラウド・バイ・デフォルト原則(クラウドサービスの利用を第一候補)  政府情報システムは、クラウドサービスの利用を第一候補として、その検討を行う  情報システム化の対象となるサービス・業務、取扱う情報等を明確化した上で、メリット、開発の規模及び経費等を基に検討を行う https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/cio/dai77/siryou.html Step0:検討準備 クラウドサービスの利用検討に先立ち、対象となるサービス・業務及び情報といった事項を可能な限り明確化する。 Step1:SaaS(パブリック・クラウド)の利用検討と利用方針 サービス・業務における情報システム化に係るものについて、その一部又は全部が SaaS(パブリック・クラウド)により提供されてい る場合(SaaS(パブリック・クラウド)の仕様に合わせ、サービス・業務内容を見直す場合も含まれる。)には、クラウドサービス提 供者が提供する SaaS(パブリック・クラウド)が利用検討の対象となる。 Step2:SaaS(プライベート・クラウド)の利用検討 サービス・業務における情報システム化に係るものについて、その一部又は全部が、府省共通システムの諸機能、政府共通プラット フォーム、各府省の共通基盤等で提供されるコミュニケーション系のサービスや業務系のサービスを SaaS として、当該サービスが利用 検討の対象となる。 Step3:IaaS/PaaS(パブリック・クラウド)の利用検討と利用方針 SaaS の利用が著しく困難である場合、又は経費面の優位性その他利用メリットがない場合については、民間事業者が提供する IaaS/PaaS(パブリック・クラウド)が利用検討の対象となる。 Step4:IaaS/PaaS(プライベート・クラウド)の利用検討 IaaS/PaaS(パブリック・クラウド)の利用が著しく困難である場合、又は経費面の優位性その他利用メリットがない場合については、 サーバ構築ができる政府共通プラットフォーム、各府省独自の共通基盤等を IaaS/PaaS として、当該サービスが利用検討の対象となる オンプレミス・システムの利用検討
  81. 81. 変わる情報システムのかたち 戸建・定住 新築 建売り 建設業 一括売り切り 住み替え リフォーム 賃貸 サービス業 継続支払い
  82. 82. ソフトウェア化する ITインフラストラクチャー IT Infrastructure
  83. 83. 本章の狙い ソフトウエア化するITインフラ・ストラクチャー 物理的なシステム構成に依存せず、ソフトウエアの設定だけで調達や 変更ができるITインフラストラクチャーについて理解する。
  84. 84. 仮想化とは
  85. 85. 仮想 virtual 表面または名目上はそうでないが 実質的には本物と同じ 本来の意味 「仮想化」の本当の意味 本来の意味 仮想化 Virtualization 物理的実態とは異なるが、 実質的には本物と同じ機能を実現する仕組み 日本語での語感 虚像の〜 実態のない〜 It was a virtual promise. (約束ではないが)実際には約束も同然だった。 He was the virtual leader of the movement. 彼はその運動の事実上の指導者だった。
  86. 86. 仮想化とは何か コンピュータのハードやソフト 物理的実態 実質的機能 自分専用の コンピュータ・システム 周りの風景や建造物と 重ね合わされた情報 3Dで描かれた地図や 障害物や建物の情報 仮想マシン/仮想システム 仮想現実 仮想3Dマップ 仮 想 化 を 実 現 す る ソ フ ト ウ エ ア
  87. 87. 物理資源・物理機械 サーバーの仮想化 ストレージの仮想化 Java仮想マシン データベースの仮想化 パーティショニング 分 割 アグリゲーション 集 約 エミュレーション 模 倣 仮想化 (Virtualization) ひとつの物理資源を 複数の仮想資源に分割 複数の物理資源を ひとつの仮想資源に分割 ある物理資源を 異なる資源に見せかける 仮想化の3つのタイプ
  88. 88. 「インフラのソフトウエア化」の意味・仮想化の役割 物理的実態(バードウェアや設備)と実質的機能(仮想化されたシステム)を分離 物理的な設置・据え付け作業を必要とせず、ソフトウエアの 設定だけで、必要とするシステム構成を調達・変更できる。 ユーザーは柔軟性とスピードを手に入れる 標準化されたハードウェアやソフトウエアを大量に調達 してシステムを構成し、運用を自動化・一元化する。 運用管理者はコスト・パフォーマンスを手に入れる *「抽象化」とは対象から本 質的に重要な要素だけを抜き 出して、他は無視すること。
  89. 89. 仮想化の役割 1/2 必要とされるシステム(機能)構成A 必要とされるシステム(機能)構成B 必要とされるシステム(機能)構成C 分割 集約 模倣 仮想化 実質的機能 使用目的に応じて必 要とされるシステム を調達・構成する。 物理的な設置・据え付 け作業を必要とせず、 ソフトウエアの設定だ けで、必要とするシス テム構成を調達・変更で きる。 柔軟性とスピード 演算 データ管理 ネットワーキング サーバー ストレージ システム資源 ネットワーク機器 物理的実態  ハードウェア  プラットフォーム  設備 標準化されたハード ウェアやソフトウエア を大量に調達してシス テムを構成し、運用を 自動化・一元化する。 コスト・パフォーマンス 物理時実態から 実質的な機能や 性能を取り出す 物理インフラを ソフトウェア化
  90. 90. 仮想化の役割 2/2 必要とされるシステム(機能)構成A 必要とされるシステム(機能)構成B 必要とされるシステム(機能)構成C 仮想化物理時実態から 実質的な機能や 性能を取り出す 実質的機能 使用目的に応じて必 要とされるシステム を調達・構成する。 物理的な設置・据え付 け作業を必要とせず、 ソフトウエアの設定だ けで、必要とするシス テム構成を調達・変更で きる。 柔軟性とスピード サーバー ストレージ システム資源 ネットワーク機器 物理的実態  ハードウェア  プラットフォーム  設備 標準化されたハード ウェアやソフトウエア を大量に調達してシス テムを構成し、運用を 自動化・一元化する。 コスト・パフォーマンス 物理的実態の持つ機能や性能を抽象化*し その組合せや変更などの操作を物理的実態から分離することで 構築や運用の自由度を高め柔軟性とスピードを向上させる技術 *「抽象化」とは、対象から本質的に重要な要素だけを抜き出して、他は無視すること。 物理インフラを ソフトウェア化
  91. 91. Infrastructure as Code 仮想サーバー 物理サーバー 仮想ストレージ 物理ストレージ 仮想ネットワーク 物理ネットワーク 使用するシステム構成 リソース・プール(物理リソース)プログラムによる定義 Infrastructure as Code 全てのシステム構成をソフトウェアで定義できる インフラの構築や運用管理での属人化による「暗黙知」をなくし ノウハウの蓄積や自動化を容易にする
  92. 92. Infrastructure as Codeとこれまでの手順 業務処理ロジックの プログラミング 日本語などの自然言語で 運用手順書の作成 人手による 運用管理 日本語などの自然言語で システム構成図作成 人手による システム構築 従来の手順  属人化による「暗黙知」化  人手の介在によるミスやスピードの制約 業務処理ロジックの プログラミング 運用手順の プログラミング システム構成の プログラミング 運用管理の 自動化 システム構成 の自動化 これからの手順  全手順のコード化によるノウハウの継承  開発〜本番の高速化と変更の俊敏性
  93. 93. 仮想化の種類
  94. 94. 仮想化の種類(システム資源の構成要素から考える) 仮想化 サーバーの仮想化 クライアントの仮想化 ストレージの仮想化 ネットワークの仮想化 デスクトップの仮想化 アプリケーションの仮想化 仮想LAN(VLAN) SDN(Software-Defined Networking) ブロック・レベルの仮想化 ファイル・レベルの仮想化 画面転送方式 ストリーミング方式 アプリケーション方式 ストリーミング方式 ハイパーバイザー方式 コンテナ方式/OSの仮想化 仮想PC方式 ブレードPC方式
  95. 95. サーバー仮想化 OS サーバー (ハードウェア) ミドルウェア アプリ OS ミドルウェア アプリ OS ミドルウェア アプリ OS ハードウェア ハイパーバイザー 仮想サーバー ミドルウェア アプリ OS 仮想サーバー ミドルウェア アプリ OS 仮想サーバー ミドルウェア アプリ CPU メモリ CPU メモリ CPU メモリ CPU メモリ サーバー (ハードウェア) サーバー (ハードウェア) CPU メモリ CPU メモリ CPU メモリ 物理システム 仮想システム
  96. 96. サーバー仮想化とコンテナ OS ハードウェア ハイパーバイザー 仮想サーバー ミドルウェア アプリ OS 仮想サーバー ミドルウェア アプリ OS 仮想サーバー ミドルウェア アプリ サーバー仮想化 ハードウェア コンテナ管理ソフトウエア OS ミドルウェア アプリ ミドルウェア アプリ ミドルウェア アプリ コンテナ コンテナ コンテナ コンテナ ライブラリ 環境変数 ライブラリ 環境変数 カーネル カーネル カーネル カーネル ライブラリ 環境変数 ライブラリ 環境変数 ライブラリ 環境変数 ライブラリ 環境変数 隔離されたアプリケーション実行環境を提供する 実行イメージのスナップショットをパッケージとしてファイルにして保存できる アプリケーションに加えて仮想マシン・OS の実行イメージを持つ必要がある アプリケーションとOSの一部 の実行イメージを持つ必要がある デプロイするサイズ 大きい 起動・停止時間 遅い デプロイするサイズ 小さい 起動・停止時間 早い 異なるOS 可 異なるOS 不可 メモリーやディスクの消費量が大きい = リソース効率が悪い メモリーやディスクの消費量が大きい = リソース効率が良い 構成の自由度が高い 異なるOS・マシン構成を必要とする場合など 軽量で可搬性が高い 実行環境への依存が少なく異なる実行環境で稼働させる場合など
  97. 97. 仮想マシンとコンテナの稼働効率 ハードウェア 仮想マシン ミドルウェア アプリケーション OS 仮想マシン OS 仮想マシン OS ミドルウェア アプリケーション ミドルウェア アプリケーション ハードウェア OS コンテナ管理機能 カーネル ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ ミドルウェア アプリ ライブラリ 環境変数 コンテナ カーネル カーネル カーネル ライブラリ 環境変数 ライブラリ 環境変数 ライブラリ 環境変数 コンテナ仮想マシン
  98. 98. デスクトップ仮想化とアプリケーション仮想化 ネットワーク 入出力操作 通信 クライアントPC 文書作成 表計算 プレゼン ・・・ デスクトップ画面 メモリーストレージ ハイパーバイザー PC用OS (Windows7など) プロセッサー 文書 作成 表 計算 プレ ゼン ・・・ 入出力操作 通信 クライアントPC 文書作成 画面表示 仮想PC サーバー PC用OS (Windows7など) 文書 作成 表 計算 プレ ゼン ・・・ 仮想PC メモリーストレージ OS プロセッサー サーバー ターミナル・モニター 文書 作成 表 計算 プレゼン ・・・ 入出力操作 通信 クライアントPC 文書作成 表計算 プレゼン ・・・ デスクトップ画面 入出力操作 通信 クライアントPC 文書作成 画面表示 デスクトップ仮想化 アプリケーション仮想化
  99. 99. シンクライアント ネットワーク 入出力操作 通信 シンクライアント 文書作成 表計算 プレゼン ・・・ 画面表示 メモリーストレージ ハイパーバイザー PC用OS (Windows7など) プロセッサー PC用OS (Windows7など) PC用OS (Windows7など) 文書 作成 表 計算 プレ ゼン ・・・ 文書 作成 表 計算 プレ ゼン ・・・ 文書 作成 表 計算 プレ ゼン ・・・ 入出力操作 通信 シンクライアント 文書作成 表計算 プレゼン ・・・ 画面表示 仮想PC 仮想PC 仮想PC サーバー ストレージ 文書作成 表計算 プレゼン ・・・ 入出力操作 通信 アプリケーション PC / Windows・Mac OS など 画面表示 データとプログラムの保管 プログラムの実行 は、PC内にて処理 データとプログラムの保管 プログラムの実行 は、サーバー内にて処理 シンクライアントは 画面表示と入出力操作
  100. 100. Chromebook インターネット データ 文書作成 表計算 プレゼン ・・・ ブラウザ 画面表示・入出力操作 通信 画面表示・入出力操作 通信 オフィス・アプリ データ 文書作成 表計算 プレゼン ・・・ オフィス・アプリ クラウドサービス Google Apps for workなど ブラウザ 文書作成 表計算 プレゼン ・・・ PC / Windows・Mac OS など Chromebook / Chrome OS
  101. 101. クライアント仮想化 クライアントの仮想化 (アプリケーション方式) 仮想化 ソフトウェア ハードウェア クライアントPC オペレーティング・システム (ホストOS) アプリケーション OS (ゲストOS) アプリケーション クライアントの仮想化 (ハイパーバイザー方式) 仮想化ソフトウェア (ハイパーバイザー) ハードウェア クライアントPC アプリケーション OS アプリケーション OS 仮想マシン仮想マシン仮想マシン CPU メモリ CPU メモリ
  102. 102. ストレージ仮想化 2TB 実データ 3TB 実データ 5TB 実データ 10TB 10TB 10TB 仮想ストレージ ブロック仮想化 10TB 実データ 30TB ストレージ(ハードウェア) 8TB 7TB 5TB 未使用領域 20TB ボリュームの仮想化 10TB 10TB 10TB 仮想ストレージ シンプロビジョニング 10TB 実データ 30TB ストレージ(ハードウェア) 容量の仮想化 未使用領域 0TB 必要な時に 追加 2TB 実データ 3TB 実データ 5TB 実データ 8TB 7TB 5TB 仮想ストレージ 重複排除 ストレージ(ハードウェア) データ容量の削減 D A B C E F A B ファイル 2 ファイル1 D A B C E F重複データ を排除
  103. 103. SDNとNFV QoS・セキュリティ 機 能 制 御 パケットの種類に応じて設定 物理構成に依存 機器ごとに個別・手動制御 物理 ネットワーク A 物理 ネットワーク B 物理 ネットワーク C 従来のネットワーク アプリケーションに応じて設定 物理構成に関係なく、ソフトウエア設定で機能を構成 機器全体を集中制御・アプリケーション経由で制御可能 仮想化 仮想 ネットワーク A 仮想 ネットワーク B 仮想 ネットワーク C 物理 ネットワーク 集中制御 SDN(Software Defined Networking)
  104. 104. 新たなビジネス基盤となるIoT モノのインターネット/Internet of Things
  105. 105. 本章の狙い 新たなビジネス基盤となるIoT 社会やビジネスの在り方を大きく変えようとしている(IoT)モノのイ ンターネットの本質を理解する。
  106. 106. IoTとは何か
  107. 107. IoTの2つの意味 データ収集 モニタリング データ解析 原因解明・発見/洞察 計画の最適化 データ活用 業務処理・情報提供 機器制御 ヒト・モノ クラウド・コンピューティング 日常生活・社会活動 環境変化・産業活動 現実世界/Physical World サイバー世界/Cyber World Cyber Physical System/現実世界とサイバー世界が緊密に結合されたシステム 現実世界をデジタル・データに変換 モノそのものやそれを取り囲む環境の状態とその変化 広義のIoT=CPS デジタル・データで現実世界を 捉え、アナログな現実世界を動 かす仕組み 狭義のIoT 現実世界の出来事をデジタル・ データに変換しネットに送り出 す仕組み
  108. 108. 伝統的なやり方とIoTとの違い 経験値 勘や習慣 による判断 経験や実験 によって学習し 最適解を見つけ出す 人間による 観察や実験 個人の経験値、伝統的な習慣や思い込み の範囲を超えることが困難 現実の世界で起きる”ものごと”や”できごと” 伝統的な社会やビジネスの仕組み センサーによって 収集されるデータ データを収集し 機械学習によって 最適解を見つけ出す ルール や統計値 による判断 徹底して無駄を無くし 効率、コスト、期間を劇的に改善 IoTで実現する社会やビジネスの仕組み
  109. 109. 社会基盤のシフト 「モノ」の価値のシフト IoTがもたらす2つのパラダイムシフト 1. 現実世界のデジタル・データ化 2. ビッグデータを使ったシミュレーション 3. 現実世界へのフィードバック 1. 「ハード+ソフト」がネットワーク接続 2. モノとクラウド・サービスが一体化 3. システム全体で価値を生成 ハードウェア ソフトウェア ハードウェア モノの価値は、 ハードウェアからソフトウェアへ そしてサービスへとシフト アナリティクス 人工知能+シミュレーション アプリケーション クラウド・サービス ビッグデータ 現実世界のデジタルコピー 現実世界のデジタルデータ化 IoT CPS社会の実現 「モノ」のサービス化 インターネット クラウド・サービス CPS:Cyber-Physical System
  110. 110. 電脳世界 (Cyber World) 現実世界 (Physical World) デジタル・コピー/デジタルツイン ビッグデータ 機械学習 センサ データ 最適解 制御 Cyber-Physical System 圧 力 ひずみ 振 動 重 量 電 流 ・・・ シミュレーション 現実世界をデジタルで再現し 条件を変えて実験を繰り返し 最適解を見つけ出す 変更や変化に即応して 最適状態・動きを実現
  111. 111. 「モノ」のサービス化 モノの価値は、 ハードウェアからソフトウェアへ、 そしてサービスへとシフト ハードウェア ソフトウェア サービス 機能・性能を随時更新可能 機能・性能の固定化 機能・性能を継続的更新可能 モノの価値を評価する基準がシフト
  112. 112. 「モノ」のサービス化 自動車メーカー 航空機メーカー 工作機械メーカー アナリティクス ソフトウェア改修 データ 収集 ソフトウェア 配信 新 規 開 発 制御ソフトウェア アナリティクス ソフトウェア改修 データ 収集 ソフトウェア 配信 新 規 開 発 制御ソフトウェア アナリティクス ソフトウェア改修 データ 収集 ソフトウェア 配信 新 規 開 発 制御ソフトウェア 運行データ走行データ 作業データ 制御 制御 制御 遠隔からの保守点検・修理、自律化機能による自己点検や修復、ソフトウェア更新による機能・性能・操作性の改善 インターネット
  113. 113. 使 用 の現場 センサー コンピュータ ソフトウエア モノ・製品 モノのサービス化の本質 ものづくり の現場 開 発 製 造 保守 サポート ソフトウェア 改修・更新 インターネット 直 結 ・ 連 係
  114. 114. ビジネス価値の進化 コア・ビジネス  既存ビジネス  蓄積されたノウハウ  確実な顧客ベース 付加価値ビジネス  収益構造の多様化  既存ノウハウの活用  顧客ベースの囲い込み 新規ビジネス  顧客価値の拡大  ノウハウの創出  顧客ベースの拡大 製造・販売製造・販売 製造・販売 走行距離に応じた 従量課金サービス Pay by Mile 出力×時間に応じた 従量課金サービス Pay by Power 工事施工 自動化サービス Smart Constriction 建設機械 遠隔確認サービス KOMTRAX 安全・省エネ運転 コンサルティング 予防保守・交換 燃料費節約 コンサルティング 予防保守・交換
  115. 115. モノのサービス化 TOYOTA MaaS / e-Palette Concept KOMATSU SMART construction 土木工事における作業の自動化と高度化を実現す ることに加え、前後工程も効率化して、工期の短 縮に貢献できるパッケージ化したサービス 移動、物流、物販など多目的に活用できるモビリ ティサービス(MaaS)と、これを実現する専用 次世代電気自動車(EV) モノを売り収益を得るビジネス。サービスはモノ売りビジネスを支援する手段 サービスを提供し収益を得るビジネス。モノはサービスを実現なする手段
  116. 116. MaaS(Mobility as a Service) 116 電車 タクシー バス レンタカー自家用車 配車サービス カーシェア 自転車シェア 電車 タクシー バス レンタカー自家用車 配車サービス カーシェア 自転車シェア MaaS 経路検索 支払 予約 配車手配 現 在 MaaS あなたのポケットに全ての交通を個人で所有・個別に手配 手段の提供:マイカーの所有や個別の手配・予約ではできない最適化された「移動体験」提供 価値の実現:マイカー利用を減らし環境負荷の低減や移動の利便性・効率化を実現
  117. 117. MaaSのレベル定義 117 スウェーデン・チャルマース大学の定義 社会全体目標の統合 Integration of social social スマートシティーのような上位の政策目標に統合された移動 手段を実現するサービスを提供 提供するサービスの統合 Integration of the service offer 予約や決済に加えて、サービス独自の料金体系を持ち、異な る移動手段をシームレスにつなぐサービスを提供 予約と支払いの統合 Integration of booking and payment 異なる移動手段をまとめて検索でき、予約や手配も行うこと ができる統合サービスを提供 情報の統合 Integration of information 異なる交通手段の情報を統合して提供 統合ない No integration 事業者個別に移動手段や附帯するサービスを提供 レベル 4 レベル 3 レベル 2 レベル 1 レベル 0 個別の交通事業者が提供する移動手段やカー シェア、自転車シェアなどのサービス Google Map、NAVI TIME、乗り換え案内 Citymapper、シアトルのTripGo、などによ るルートや所要時間、料金の検索など ダイムラーのMoovel、ロサンジェルスのGo LAなど フィンランドのWhim、スイスのGreen Classなど 該当するサービスがない MaaSに相当するサービス
  118. 118. これからのビジネスの方向 価値 モノ モノ 価値価値 モノ プロダクト価値を買う モノを手段として使う モノを買う 価値が提供される  デジタルテクノロジーを駆使  継続的な顧客との関係を維持  顧客の体験を進化させ続ける  モノ自体の機能と性能を極め  使いこなすための支援を継続  顧客体験をモノに合せ最適化 価値=サービス体験に対価を払う モノ=機能や性能に対価を払う
  119. 119. テクノロジーの進化が求めるモノのサービス化 119 データ収集 モニタリング データ解析 原因解明・発見/洞察 計画の最適化 データ活用 業務処理・情報提供 機器制御 ヒト・モノ クラウド・コンピューティング 日常生活・社会活動 環境変化・産業活動 現実世界/Physical World サイバー世界/Cyber World Cyber Physical System/現実世界とサイバー世界が緊密に結合されたシステム センサー+デジタル化された 顧客接点・プロセス ビッグデータと機械学習 クラウド・サービス
  120. 120. IoTビジネスはモノをつなげるのではなく物語をつなげること 胸が痛い! 心臓発作の模様! 緊急措置が必要! 心臓発作の患者が 搬送されます! 病歴や処方薬など 電子カルテで確認 症状は・・・ 救急車出動要請! 直ちに急行せよ! 工事中で 通行止! 最短迂回ルート はこちら これより患者 を搬送します!
  121. 121. IoTのビジネス戦略 魅力的な サービスやコンテンツ 優れたUI/UX 利用者の増大 利用範囲の拡大や利用頻度の増大 分析・解釈 ビッグデータの収集 戦術的最適化 パーソナライズ・レコメンドなど 戦略的最適化 ビジネス開発・システム開発など
  122. 122. IoTと通信
  123. 123. コレ1枚でわかる第5世代通信 1G 2G 3G 4G 高速・大容量データ通信  10G〜20Gbpsのピークレート  どこでも100Mbps程度 大量端末の接続  現在の100倍の端末数  省電力性能 超低遅延・超高信頼性  1m秒以下  確実な通信の信頼性担保 5G 音声 テキスト データ 動画 IoT 多様なサービスへの適用を可能にする  異なる要件のすべてを1つのネットワークで実現する。  各要件をに応じてネットワークを仮想的に分離して提供する(ネットワーク・スライシング)。 1984年〜 1994年〜 2001年〜 2010年〜 2020年代〜
  124. 124. 5Gの3つの特徴 先送り 高速・大容量 大量端末接続 超低遅延・高信頼性 100万台/k㎡ 1ミリ秒 20Gビット/秒 1Gビット/秒 10万台/k㎡ 10ミリ秒 20 倍 当面はLPWA 5G 4G
  125. 125. 5Gの適用範囲 高速・大容量データ通信  10G〜20Gbpsのピークレート  どこでも100Mbps程度 大量端末の接続  現在の100倍の端末数  省電力性能 超低遅延・超高信頼性  1m秒以下  確実な通信の信頼性担保 5G 多様なサービスへの適用を可能にする  異なる要件のすべてを1つのネットワークで実現する。  各要件をに応じてネットワークを仮想的に分離して提供する(ネットワーク・スライシング)。 2020年代〜 2時間の映画を 3秒でダウンロード ロボット等の 精緻な遠隔操作を リアルタイムで実現 自宅内の約100個のモノ がネットに接続 (現行技術では数個) 現在の移動通信システムより 100倍速いブロードバンドサー ビスを提供 利用者がタイムラグを意識 することなく、リアルタイ ムに遠隔地のロボット等を 操作・制御 スマホ、PCをはじめ、身の 回りのあらゆる機器がネッ トに接続
  126. 126. 第5世代通信におけるネットワーク・スライス 高速・大容量データ通信 大量端末の接続 超低遅延・超高信頼性 5G ネットワーク・スライシング 高効率 ネットワーク・スライス 低遅延 ネットワーク・スライス 高信頼 ネットワーク・スライス セキュア ネットワーク・スライス 企業別 ネットワーク・スライス エネルギー 関連機器の 監視や制御 農業設備や 機器の監視 や制御 物流トレー サビリティ 遠隔医療 各種設備機 器の監視と 制御 ゲーム 災害対応 自動車 TISや自動運転 公共交通 機関 医療 遠隔医療や 地域医療 自治体 行政サービス 金融 サービス 企業内 業務システム 各種クラウド サービス ・・・
  127. 127. 第5世代通信におけるネットワーク・スライス 高速・大容量データ通信 大量端末の接続 超低遅延・超高信頼性 5G ネットワーク・スライシング SIM SIM SIM 閉域網 閉域網 閉域網 SIM SIM SIM(subscriber identity moduleもしくはsubscriber identification module/SIMカード)とは、電話番号を特定するための固有のID番号が記録された、 携帯やスマートフォンが通信するために必要なICカードのこと。
  128. 128. LPWA(Low Power Wide Area)ネットワークとは 低 速 最大数十キロbps 低消費電力 規定の電池容量で数ヶ月から数年使用可 広域通信 基地局から数キロから数十キロをカバー 低コスト @10円/月程度からの使用料 利点 制約
  129. 129. LPWA(Low Power Wide Area)ネットワークの位置付 け 129 0.01 1 10 100 Mbps km以上 100m 1m 10m LPWA SIGFOX LoRaWAN NB-IoT 無線LAN(Wi-Fi) Bluetooth Wi-SUN ZigBee Z-Wave NFC 4G/LTE 高消費電力低消費電力 データ転送速度 通信距離 http://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/5106/Default.aspx
  130. 130. LPWAネットワークの位置付け SIGFOX  上り:100bps  下り:600bps  料金:100円〜/年 LoRaWAN  上り:3kbps  下り:3kbps  料金:360円〜/年 NB-IoT  上り:27kbps  下り:63kbps  料金:10〜300円/月 通 信 料 金 回線速度 http://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/5106/Default.aspx *利用する月間データ量による
  131. 131. LPWA主要3方式の比較 920MHz帯 125kHz キャリア事業者 の通信網 LTEと同帯域 200kHz 920MHz帯 100Hz オープン仕様 免許不要 携帯電話 国際標準 免許要 仏SIGFOX社 独自仕様 免許不要 0.3〜50kbps 0.3〜50kbps 27kbps 63kbps 100bps 600bps 数km 〜数十km 最大40km 最大数十km 周波数帯 周波数幅 仕 様 免 許 通信速度(上) 通信速度(下) 通信距離 (半径) LoRaWAN NB-IoT (LTE Cat-NB1) SIGFOX ゲートウェイ 基地局 基地局 ネットワークサーバー クラウド・サービス アプリ・サーバー アプリ・サーバー アプリ・サーバー モノ/デバイス モノ/デバイス モノ/デバイス 3G :下り最大14.4Mbps /上り最大5.76Mbps LTE :下り最大 150Mbps /上り最大 50Mbps
  132. 132. ソフトバンクのIoT通信サービス 132 規格名 特徴 技術仕様 周波数 最大通信速度 用途 (下り/上り) NB-IoT 低価格化・省電力化に特化し、LTEと共存可能 3GPP LTEバンド 27kbps/63kbps スマートメーター やパーキングメー ターなどRelease 13 Cat. M1 LTEの一部の周波数帯域のみを利用して通信モジュール の低価格化・省電力化を実現。音声通話にも対応 0.8Mbps/1Mbps エレベーターや運 送管理など 1. ソフトバンクのIoTプラットフォームと併用する場合(1回線当たり) プランA プランB プランC プランD 月額通信料 10円 20円 50円 200円 月間データ量 10KBまで 100KBまで 600KBまで 2MBまで 超過データ通信料 0.6円/KB 0.4円/KB 0.3円/KB 0.2円/KB 2. ソフトバンクの通信ネットワークのみを利用する場合(1回線当たり) 単体プランA 単体プランB 単体プランC 単体プランD 月額通信料 100円 150円 200円 300円 月間データ量 10KBまで 100KBまで 600KBまで 2MBまで 超過データ通信料 1円/KB 0.5円/KB 0.4円/KB 0.3円/KB
  133. 133. Wi-SUN 133  Wireless Smart Utility Networkの略で、「Smart Utility Network」とは、ガスや電気、水 道のメーターに端末機を搭載し無線通信を使って、効率的に検針データを収集する無線通信シ ステム  サブギガヘルツ帯と呼ばれる900MHz前後の周波数帯の電波で通信。日本では2012年、 920MHz帯が免許不要で利用できる帯域として割り当てられている。  無線LANなどで利用される2.4GHz帯と比べ、障害物などがあっても電波が届きやすく、他の 機器などからの干渉も少ない周波数帯。
  134. 134. LPWA(Low Power Wide Area)ネットワーク 通信規 格一覧 134 http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/16/071500148/072000003/
  135. 135. 人に寄り添うITを実現する人工知能/AI Artificial Intelligence
  136. 136. 本章の狙い 人に寄り添うITを実現する人工知能/AI 人間に寄り添い、人間の知的能力を拡張する人工知能の可能性と限界 について理解する。
  137. 137. AIとは何か
  138. 138. 人間は何を作ってきたのか 138 鳥のように空を飛びたい 馬のように速く走りたい 魚のように海に潜りたい
  139. 139. 人工知能の2つの方向性 視覚(See) 聴覚(Listen) 対話(Talk) 汎用型人工知能 異なる領域で多様で複雑な問題を解決する 特化型人工知能 個別の領域において知的に振る舞う 自己理解・自己制御 意識・意欲を持つ 自ら課題を発見し 自律的に能力を高めてゆく 人間が課題を発見し 人間が能力を高めてゆく
  140. 140. 人工知能とは? 140 人間を超越した知性や知能を実現するテク ノロジー。人工知能は、やがて神のような 存在となり、人間を奴隷のように支配する ようになる。 人間の知性や知能についての解釈は多様。脳の仕 組みも未だ十分には解明されていない。従って、 人間を超越する知能や知性をとせのように創れば いいのか分からないので、実現不可能。 自然な会話や学習による知識の獲得、状況 に応じた判断などの知能を必要とする作業 を、コンピューター上に構築した人工的な 知能を用いて再現する仕組みや研究のこと 人工知能についての国際的な定義は存在しない。 但し、言語理解や論理的思考など、人間がこれま で脳内で行ってきた知的作業を再現することがで きるテクノロジーと研究分野を意味している。 人間の内に取り込む知能 人間と対立する知能 拡張知能 Extended Intelligence Augmented Intelligence
  141. 141. 「東ロボくん」の実力と代替可能な職業 141 国公立大学 172校 内 23校 30学部 53学科 合否判定80%以上 私立大学 584校 内512校 1343学部 2993学科 合否判定80%以上 MARCH /関関同立の学科を含む
  142. 142. コンビニのレジは ”No Checkout”へ 手順が決まった仕事は機械に置き換わる 142 銀行の窓口業務は ATMへ 駅の有人改札は 自動改札へ 単純 複雑 手順の決まった仕事は 機械に置き換わる
  143. 143. 第3次AIブームの背景とこれから 1960 1970 1980 1990 2000 2010 2020 2030 第1次AIブーム 推論・探査など ゲームや迷路などに 用途は限られ実用性は 無かった 第2次AIブーム ルールベースなど エキスバーとシステムと して実用化されたが汎用 性が無かった 第3次AIブーム 機械学習(統計確率論や深層学習など) 汎用性、実用性が高まり、様々な分野の適用 が期待されている 大型コンピューター メインフレーム パーソナル・コンピューター スマート フォン IoT ビッグデータ時代の到来 ARPAnet 米国・インターネット 商用利用開始 日本・インターネット 商用利用開始(IIJ) World Wide Web が開発され公開 画像が扱えるWWWブラウザー Mozaicが開発され公開 Windows95発売 IEが付属し、ブラウザーでの インターネット利用者が拡大 ISLVRCにて ディープラーニング圧勝 1969 1990 1993 1995 2012 Googleによる 猫認識 2011 Jeopardyにて IBM Watson勝利 電脳将棋 竜王戦 開始 1997 チェス・チャンピオンに勝利 IBM Deep Blue 2007 iPhone 発売 1981 IBM PC 5150 発売 汎用人工知能 Artificial General Intelligence 登場の可能性 ムーアの法則/コンピュータ性能の加速度的向上1965〜 ムーアの法則の限界/新たな選択肢の登場 GPGPU、ニューロモーフィング・チップ 量子コンピュータ等 IBM S/360 メインフレーム 1964 ニューラル ネットワーク 考案 Intel 404 マイクロプロセッサ 1971 データ流通量 1957 1956 ダートマス 会議 1982 第5世代 コンピュータ プロジェクト
  144. 144. 人類の進化と知識 情 報 量 言語 文字 紙 活版印刷 WWW Internet コンピュータ 基本的な知識伝達 非同期コミュニケーション 知識の移動 知識の拡散 機械で知識処理 機械間コミュニケーション サイバー空間の出現 対話・発話 文字による伝達 紙による伝達 本・文献 データ流通 データ 人類の進化は 知識処理+知識共有 方法の進化 1万年前 紀元前3千500年 105年 1454年 1946年 1989年
  145. 145. 自然科学発展の歴史 経験科学 理論科学 実験科学 計算科学 データ中心 科学 数千年前 数百年前 数百年前 数十年前 十数年前 自然現象 の観察 実験装置 数学 IT 最初からデータを分析することで問題を解決 データサイエンス モデルを構築し、計算機を駆使して問題を解決 計算機シミュレーションなと 多数の実験結果から問題を解決 自然科学、心理学など 理論、モデル、数式をもとに問題を解決 シュレディンガー方程式、ニュートン方程式、 マックスウェル方程式など 経験的事実、現象を対象として実証的に問題を解決 自然現象解明など
  146. 146. 「人工知能」と言われるものの4つのレベル 146 単純制御:指示されたことをそまま行う 予め定められたルールに従い制御する(人工知能搭載○○)。  気温が上がるとスイッチを切るエアコン  洗濯物の重さで洗濯時間を自動的に変更する洗濯機  ひげの伸び具合で剃り方を変える電気シェーバーなど ルールベース:指示されたことを自ら考えて実行する 外の世界を観測することによって振る舞いを変える。 振る舞いの種類・パターンを増やすため、予め多数のルールを用意しておく。  「駒がこの場所にあるときは、こう動かすのがいい」といった予め決められたルールに従って、 これからの打ち手を探索して打つことができる囲碁や将棋のシステム  与えられた知識ベースに従って、検査の結果から診断内容や処方する薬を決めて出力する医療診断システム 機械学習:着眼点は人間が教え、対応パターンを自動的に学習する 人間があらかじめルールを細かく決めて組み込んでおかなくても、 大量のデータから対応パターンを自ら見つけ出す。 ただし学習のための着眼点(特徴量)は人間が設計。  「駒がこの場所にあるときは、こう動かすのがいい」ということを設定しておかなくても、 対戦を繰り返すことでコンピュータ自身が自分で学習する将棋や囲碁のシステム  診断データや生体データを多数読み込み、ある病気とある病気に相関があるということを自分で学ぶ医療診断システム 深層学習:着眼点を人間が教えずに、対応パターンを自動的に学習する 学習に使う変数(着眼点/特徴量)を自分で学習して見つけ、 対応のパターンを見つけ出す。  一連の症状が患者の血糖異常を表していて、複数の病気の原因になっているようだ、 ということを自分で見つけ出すことができる医療診断システム  状況に応じて、最適な判断をおこなう自動運転の自動車 レ ベ ル 1 レ ベ ル 2 レ ベ ル 3 レ ベ ル 4
  147. 147. 各時代のAI(人工知能)と呼ばれるもの ルールとゴールが決められているゲームの中 で、コンピュータがなるべくゴールにたどり つけるように選択肢を選んでいくもの。 できること:  パズルや迷路を解く  数学の定理を証明する  チェスを指す など トイプロブレムから脱却し、現実の問題を解 くために専門家(エキスパート)の知識をコ ンピュータに移植することで現実の複雑な問 題を解かせようとするもの。 できること:  患者の症状から病名を特定する  起こっている現象から、機械の故障を診断する  患者の症状から、細菌感染の診断をする 人間がルールを与えるのではなく、データを 分析することで、そこに含まれるパターンを 見つけ出し、機械にルールを獲得させるもの。 できること:  画像を認識して分類する  自然な表現の文章に翻訳する  CTやレントゲン写真から癌の病巣を発見する 推論と探索 ルールベースと エキスパートシステム ディープ・ラーニング を含む統計的機械学習 第一次AIブーム 第二次AIブーム 第三次AIブーム 1960年代 1980年代 2010年代 帰納法:事実や事例(データ)から導き出される傾向から結論を導く方法 演繹法:人間の経験や観察による一般的かつ普遍的な事実から結論を導く方法 ルールとゴールが厳密に決まっ ていることが前提。ルールが記 述しきれず、ルールやゴールが 曖昧である現実世界では役にた たない(トイプロブレム/おも ちゃの問題)。 ルールとして教え込まなければ ならないし、互いに矛盾する ルールも出てくると処理できな い。また、教えていない例外的 な事例が出てくると対処できな い。 画像処理、音声認識、証券取引 といった用途ごとに特化した技 術が現状。人間の知能のように 汎用的で、意識や心も宿すよう な技術ではない。
  148. 148. 統計と機械学習の違い 統計 Statics 機械学習 Machine Learning 記述統計 Descriptive Statistics 推測統計 Inferential Statistics 得られたデータの特徴や傾 向をわかりやすく表現する 一部のデータからそのデー タを含む全体の特徴を推測 する 収集したデータの統計量 (平均や分散など)を計算 してデータの示す傾向や性 質を知る 採取したデータ(標本やサ ンプルとも呼ぶ)から母集 団(全体のこと)の性質を 推測 人間が、データから規則・ルール・傾向を発見し、説明 することを支援する 予測 Prediction 分類・識別・判断 Classification/Identification/Decision 学習されたモデルから将来 を予測する 学習それたモデルから分 類・識別・判断を行う 学習のためのデータを計算 することで、予測のための モデル(推論モデル)を生 成する 学習のためのデータを計算 することで、分類・識別・ 判断のためのモデル(推論 モデル)を生成する 機械(ソフトウェア)が、データから規則・ルー ル・傾向を発見し、予測・識別・判断を自動化する
  149. 149. 人間が特徴量を教えることで データの中からパターンを見つ け出し、分類・整理する 人間が教えなくても森羅万象の 中からパターンを見つけ出し 世界を分類・整理する ディープラーニングが、なぜこれほど注目されるのか 機械学習 データを分析することで、そこに内在する規則性や関係性(パターン)を見つけ出す 従来型の機械学習 パターンを見つける時の着目点(特徴量) を人間が指定する 深層学習(Deep Learning) パターンを見つける時の着目点(特徴量) をデータの中から見つけ出す データ データ ルールベース 人間の経験や知見に基づいて、解釈のためのルールを作る
  150. 150. 機械学習がやっていること モデル 入力をどのように処理して 出力するかのルール 入力 出力 人間の思考で ルールを作る 実験・観察・思考 データ分析で ルールを作る 機械学習
  151. 151. 機械学習がやっていること モデル レントゲン写真から 「癌」の病巣を 識別するルール 入力 出力 癌 データ分析で ルールを作る 機械学習 癌の病巣が写っている 大量のレントゲン写真 ある患者のレントゲン写真 「癌」の病巣を表示 レントゲン写真から 「癌」の病巣を見つける「モデル」
  152. 152. 機械学習でできる3つのこと 152 可視化 分 類 予 測 人間が感覚的に理解できるように データを加工・編集する 同じ性質を持つものと、 そうでないものを区別する 過去の出来事から、将来どうなる 可能性があるのか推計する 例:地域や性別、年齢 などにより疾病がどの ように分布するのかを 地図上に表示する。 例:店舗の監視カメラ の映像から、顧客の購 買動向や趣味嗜好を分 類する。 例:日照量、気温、湿 度などの気象データか ら、水、肥料などの量 やタイミングを教える。 識別や 判断など
  153. 153. AIと人間の役割分担 データを準備 意志決定 学習方式の選択 パラメーターの調整 可視化・分類・予測 問いを生みだす 解決したいこと・知りたいことを決める 膨大なデータの中から、人間 の経験に基づく先入観なしに 規則、相関、区分を見つける 新たな問いを生みだす 判断・制御 モデル 公式・ルール・関数など
  154. 154. AI導入/データの戦略的活用における3つの課題 154 事業価値向上 AI導入 データの戦略的活用 良質・大規模な 学習データの収集と整備 データ分析・AI活用に 精通した人材の確保 経営者や業務部門における データ活用のリテラシーの向上 テクノロジーやツールの問題ではなく、人間の問題が大きい
  155. 155. 自動化から自律化への進化 単一作業の自動化 給与計算・部品表展開など のバッチ処理 連続する作業の自動化 生産管理・販売管理・工程管理など 伝票や作業の流れなどのオンライン処理 最適対応が求められる作業の自動化 状況の変化をセンサーやログによって収集し パターン化されたルールに基づき機器を制御 状況に応じて自ら判断する作業の自動化=自律化 未知の状況にも対応し、自ら判断して実行する
  156. 156. 知的望遠鏡 ディープラーニング/深層学習 人間が教えなくても森羅万象の中からパターンを見つけ出し世界を分類・整理する これまで人間には見えなかったことが見えるようになり 人間の知見を広げ、知性を高めることに役立つ
  157. 157. 自動車を ガレージから出す ピザを注文する 空調の温度を 調整する 配車サービスで 車を呼ぶ 預金残高を 確認する 人に寄り添うIT クラウド・サービス 利用者の抵抗を無くす 自然な音声対話 日常生活に関わる 様々なデータを収拾
  158. 158. 人工知能と機械学習と ディープラーニング
  159. 159. 人工知能と機械学習 159 人工知能(Artificial Intelligence) 人間の”知能”を機械で 人工的に再現したもの 基礎的 応用的 知識表現 推論 探索 機械学習 自然言語理解感性処理 画像認識 エキスパートシステム データマイニング 情報検索 音声認識ヒューマンインターフェース 遺伝アルゴリズム マルチエージェント ニューラルネット ゲーム プランニング ロボット 人工知能の一研究分野
  160. 160. 機械学習と推論(1) 160 機械学習 猫や犬のそれぞれの特徴を 最もよく示す特徴データの 組合せパターン(推論モデ ル)を作成する 対象データ 推論 どちらの推論モデルと 最も一致しているか の推論モデルに最も 一致しているので これは「猫である」と 推論する 学習 Learning 推論 Inference 大量の学習データ 推論モデル の推論 モデル の推論 モデル
  161. 161. 機械学習と推論(2) 161 耳 目 口 特徴量 猫と犬を識別・分類する ために着目すべき特徴 人間が 観察と経験で 決める 機械学習 統計確率的 アプローチ 機械が データ解析して 決める 機械学習 ディープラーニング (深層学習) 「特徴量」ごとに 猫/犬の特徴を 最もよく表す値を 見つけ出す 学習 猫の特徴を最もよく表す 特徴量の組合せパターン 犬の特徴を最もよく表す 特徴量の組合せパターン 猫の推論モデル 犬の推論モデル 大量の学習データ 大量の学習データ 犬 dog 猫 cat
  162. 162. 機械学習と推論(3) 162 特徴の抽出 推論モデルとのマッチング 猫 犬 推論モデル推論モデル 「猫」の推論モデルに 98%の割合で一致している 推論結果 だから「この画像は猫である」 「特徴量」に着目して それぞれの値を計算する 推論 特徴量未知のデータ 耳 目 口
  163. 163. ニューラル・ネットワークによって生成されるモデル 163 線から輪郭 輪郭から部分点から線画素入力 部分から全体 「顔」であることを 最も反映している 特徴の組合せ 学習結果 推論モデル
  164. 164. ルールを作るとはどういうことか ・・・・・ 入力層 出力層中間層(隠れ層) 入力と出力が一致するように 中間層の繋がりの重み付けを 調整してゆく。 ・・・・・ 入力層 出力層中間層(隠れ層) イヌ 32% × ネコ 96% ○ ウシ 18% × 学 習 学習によって作られた 推論モデル ネコであることを 識別し分類する ルール 「ネコ」 である 教師データ 未知のデータ 教師データ
  165. 165. ニューラル・ネットワークの仕組み 長い尻尾 縞模様 しなやかな 四肢 尖った耳 ・・・ 猫を認識 特徴量 猫の特徴を示す要素 特定の特徴量に 反応するニューロン 上位階層の特定・複数の 組合せが反応すると 反応するニューロン 上位階層の特定・複数の 組合せが反応すると 反応するニューロン 「猫」が入力されると 強く反応するニューロン 深層学習(ディープラーニング)以前の機械学習は、 人間が設定しなければならなかったが、 深層学習はこれを自分で見つけ出す。 ニューロンとは「神経細胞」。 その繋がりをニューラル・ネットワークという。
  166. 166. どんな計算をしているか 166  大量のサンプル・データ(例えば、癌の病巣が写っているレントゲン写真)を特徴を独自に数字化する。これを 特徴量という。  これを座標軸*として、空間(特徴空間)上にサンプル・データを配置した時、最もうまく分離する特徴量(座 標軸)の組合せを作る。これが最適化された「推論モデル」となる。  深層学習(ディープラーニング)以前の機械学習は、この座標軸=特徴量の組合せを人間が設定しなければなら なかったが、深層学習はこれをデータを分析することで、自分で見つけ出すことができる。 最適化された推論モデル *イラストは表現上の制約から3つの座標軸で表しているが、実際の座標軸は数百を越える。
  167. 167. 機械学習の仕組み/学習が不十分な状態 四角い 丸い 尖ってる 光沢 40% 60% 40% 60% リンゴである確率 (40%+60%+40%+60%)/4 50% 四角い 丸い 尖ってる 光沢 40% 50% 50% 60% イチゴである確率 (40%+50%+50%+60%)/4 50% リンゴ or イチゴ? <特徴量>

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