Successfully reported this slideshow.
We use your LinkedIn profile and activity data to personalize ads and to show you more relevant ads. You can change your ad preferences anytime.

LiBRA 10.2019 / デジタル・トランスフォーメーション ビジネスガイド

334 views

Published on

https://libra.netcommerce.co.jp/

Published in: Technology
  • Be the first to comment

  • Be the first to like this

LiBRA 10.2019 / デジタル・トランスフォーメーション ビジネスガイド

  1. 1. 1 第1章 「デジタル・トランスフォーメーション」と「共創」を理解する ■「デジタル・トランスフォーメーション」とは何か 「IT の浸透が、⼈々の⽣活をあらゆる⾯でより良い⽅向に変化させること」 そんな、「デジタル・トランスフォーメーション(Digital Transformation または DX)」とは、2004 年にスウェーデンのウメオ⼤学のエリック・ストルターマン 教授らが提唱した概念です。彼らはまた DX により、「情報技術と現実が徐々に 融合して結びついていく変化が起こる」とも述べています。 このような考えを踏まえ、ビジネス⽤語としては、いろいろな解釈がなされてい ますが、おおむね「デジタル・テクノロジーを駆使して、企業の⽂化や体質を変 ⾰し、ビジネスのやり⽅や組織の振る舞いを抜本的に変化させること」という意 味合いで⽤いられています。 ■■DX がいま注⽬される背景 そんな DX が、いまなぜこのように注⽬されるようになったのでしょうか。そこ には、「IT 市場の成熟と飽和」と「IT と社会の融合」という 2 つの⼤きな時代 背景があります。 ■■■IT 市場の成熟と飽和
  2. 2. 2 ここに1枚のチャートがあります。⽇本の IT 投資および IT サービス産業の推 移を表したものです。このチャートから読み取れることは、「IT 市場は既に飽 和・成熟している」ということであり、もはや従来の延⻑線上にある IT ビジネ スでは成⻑できなくなったという現実です。 グローバルに⾒ても、インターネットやスマートフォン、PC といった市場は、 新興国を除けば同様の傾向にあり、この分野におけるビジネス成⻑の余地は限 られています。⼀⽅で、IT 活⽤の重要性については、これまでにも増して関⼼ が⾼まっており、「デジタル・トランスフォーメーション」もまた、その⽂脈の 中で語られるようになりました。 ⼀⾒⽭盾するこの現実にこそ、DX に関⼼がむけられるようになった背景があり ます。 IT 3 0
  3. 3. 3 先般 Facebook が、⾃らが主導する仮想通貨「Libra」を発表し、⼤きな話題とな りました。ほかにもキャッシュレス決済や電⼦マネーなど、フィンテック/ネ オ・バンキング(デジタル・テクノロジーを使って⾦融サービスを提供する事業) などについては、ここ最近話題に事⽋きません。また、⾃動運転や MaaS(Mobility as a Service)、⼩売・流通・物流における⾃動化、製造業におけるインダストリ ー4.0、5G を使った遠隔医療や遠隔教育、ウエアラブルや DNA 解析を活⽤した 新しいヘルスケア産業の台頭など、様々な産業分野における”xTech”化が、いま すごい勢いで拡がっています。 つまり、「様々な産業とデジタル・テクノロジーの融合」という⼤きなトレンド が動き出しているのです。 GAFA と呼ばれる Google、Amazon、Facebook、Apple に加え、BAT と呼ばれ る Bidu、Alibaba、Tencent などは、もはや旧来の狭い範囲での IT 市場では、 将来の成⻑は⾒込めないとの認識に⽴ち、⾃らの持つ膨⼤なデータと資⾦を武 器に、この xTech 分野でビジネスを拡⼤しようとしています。それが、Facebook IT T 3 3 03 04 0 . I 3 T
  4. 4. 4 の Libra であり、Google の Waymo(⾃動運転の技術開発会社)であり、Apple の Apple Card(新⽅式のクレジットカード)であり、Alibaba の盒⾺鮮⽣[フー マー・フレッシュ](オンラインとオフラインを融合した新しいスタイルの⾷品 スーパー)などの動きとして現れています。 彼らは、様々な xTech に関わる事業開発に莫⼤な投資を⾏うだけではなく、同 様のベンチャー企業にも積極的に資⾦を投じています。ベンチャー・ファンドも また同様の投資を拡⼤しています。 この変化は、これまでの業界という枠組みを曖昧にし、「デジタル・テクノロジ ーによる産業構造の転換」を急速に推し進める原動⼒となっています。 もはや IT は、効率化やコスト削減の⼿段としてだけではなく、新たな競争⼒を ⽣みだす源泉であり、差別化の武器として位置付けられ、そのための取り組みや 投資を拡⼤し始めているのです。 そうなれば、IT に関わるスキルやノウハウはユーザー企業のコアコンピタンス であり、事業資産として蓄積するために内製化の範囲を拡⼤してゆきます。さら にはクラウド利⽤の拡⼤や⾃動化へのシフトを加速し、競合他社との差別化を ⽣みだすアプリケーションへと経営資源をシフトしてゆくことになります。そ うなるとこれまでとは、異なるかたちでの IT 需要を喚起するとともに、先に⽰ した統計とは違うカタチでの IT の需要⽣みだしてゆくと考えられます。 このような変化が、IT 市場の実態と IT への新たな期待との間にギャップを⽣ じさせ、⼀⾒すると⽭盾するような状況を⽣みだしているのです。 DX を理解するには、このような IT への期待の変化、ビジネスと IT の新しい関 係について、おさえておく必要があります。 ■■■IT と社会の融合
  5. 5. 5 現実世界の様々な「ものごと」や「できごと」は、モノに組み込まれたセンサー やモバイル、ソーシャル・メディアなどの現実世界とネットとの接点を介し、リ アルタイムにデジタル・データに変換されクラウドに送られます。 インターネットに接続されるモノの数は 2020 年の時点で 500 億個になるとさ れ、そこには数多くのセンサーが組み込まれており、私たちは、膨⼤なセンサー に囲まれた世界に⽣きてゆくことになります。こうして、「現実世界のデジタル・ コピー」、すなわち「デジタル・ツイン(双⼦)」が⽣みだされてゆきます。 「デジタル・ツイン」は膨⼤なデータ量、すなわち「ビッグデータ」ですが、集 めるだけでは意味がありません。そのデータから誰が何に興味を持っているの か、誰と誰がつながっていているのか、渋滞を解消するにはどうすればいいの か、製品の品質を⾼めるにはどうすればいいのかなどを⾒つけ出さなければな りません。そのために AI 技術のひとつである機械学習を使って分析し、ビジネ スを最適に動かすための予測や判断をおこないます。それを使って、アプリケー ションやサービスを動かして、機器を制御し、情報や指⽰を送れば、現実世界が i d tdS P r ch s W l ea C m o b / b / / 1
  6. 6. 6 変化し、デジダル・データとして再びネットに送り出されます。 このような現実世界をデータで捉え、現実世界と IT が⼀体となって社会やビジ ネスを動かす仕組みを「サイバー・フィジカル・システム(Cyber-Physical System または CPS)」と呼んでいます。 インターネットにつながるモノの数は⽇々増加し、Web サービスやソーシャル・ メディアもまたその種類やユーザー数を増やしています。現実世界とネットの 世界をつなげるデジタルな接点は増加の⼀途です。データ量はますます増え、よ りきめ細かなデジタル・ツインが築かれてゆきます。そうなれば、さらに的確な 予測や判断ができるようになります。この仕組みが、継続的に機能することで、 社会やビジネスが、常に最適な状態に維持されることになります。 このような CPS というデジタル・テクノロジーに⽀えられた社会基盤の充実、 それを⽀える IT やネットワークの進化、すなわち「IT と社会との融合」が急速 に進んでいることが、DX への期待を⾼めています。
  7. 7. 7 ■■DX とは何をすることなのか 「IT 市場の成熟と飽和」と「IT と社会の融合」という 2 つのトレンドが、DX へと世の中を動かす原動⼒になっていると⾔えるでしょう。では、「DX の実現」 とは、何をすることなのでしょうか。 ■■■デジタル・テクノロジーを駆使してビジネス・プロセスを加速すること 業界に突如として現れる破壊者たち、予測不可能な市場環境、めまぐるしく変わ る顧客ニーズの変化など、ビジネス環境は、これまでになく不確実性が⾼まって います。このような時代にあっては、「⻑期計画的に PDCA サイクルを回す」と いったやり⽅では、成⻑はおろか、⽣き残ることさえできません。 ビジネス・チャンスは⻑居することはなく、激しく変化する時代にあってチャン スを掴むにはタイミングを逃さないスピードが絶対的に必要です。顧客ニーズ もどんどん変わり、状況に応じ変化する顧客やニーズへの対応スピードが企業 の価値を左右します。競合もまた⼊れ代わり⽴ち代わりやって来ます。決断と⾏
  8. 8. 8 動が遅れると致命的な結果を招きかねません。 こんな時代に事業を継続するには、その時々の最善を直ちに⾒極め迅速に意志 決定し、⾏動を変化させなくてはなりません。つまり圧倒的なビジネス・スピー ドを⼿に⼊れるしかないのです。 そのためには、IoT やインターネット、ビジネス・チャットを駆使して現場を「⾒ える化」し、機械学習を使いデータに基づく的確な判断を迅速に⾏い、ビジネ ス・プロセスをデジタル化して事業活動をダイナミックに変化させ続けなくて はなりません。 加えて、意志決定のやり⽅を根本的に⾒直して現場への⼤幅な権限委譲をおこ なうこと、組織の役割や権限の与え⽅を変えること、働く場所や時間に縛られ、 会議や事務処理に多⼤な時間を使わなくてはならない働き⽅から社員を解放す ることで、働く⼈の能⼒を最⼤限に発揮できるようなワークスタイルを実現す ることも必要です。 さらに、ビジネス・プロセス個別の効率化や最適化に留まらず、全体最適の観点 からプロセス間の相互連携を停滞させることなく、⽔が流れるように仕事が進 んでゆく、ビジネス・プロセスの流⽔化も必要となるでしょう。 このような仕組みをアナログな⼈間系に頼るビジネス・プロセスで実現するこ とはできません。デジタル・テクノロジーを駆使して変化に俊敏に対応できるビ ジネス・プロセスを実現しなくてはなりません。 >>>以下省略<<<

×