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果物の樹のお伽話 第1話:村はずれの果実の樹

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果物の樹のお伽話 第1話:村はずれの果実の樹

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これは、オープンソースの考え方を理解するためのたとえ話です。
たとえ話なので、分かりやすさを優先しています。
そのため、正確さは犠牲になっているか も知れません。
http://www.catch.jp/oss-license/

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果物の樹のお伽話 第1話:村はずれの果実の樹

  1. 1. オープンソース:果物の樹のお伽話 第1話:村はずれの果実の樹 Copyright © 2005-2011 Yutaka Kachi クリエイティブ・コモンズ・ライセンス http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.1/jp/ 挿し絵には、ぴぽやさんのドット絵素材を利用しています。 http://piposozai.blog76.fc2.com/
  2. 2. むかしむかし、村の近くの草原に一本の樹が生えていました。 あるとき、この樹に、 おいしい果物が たくさん実りました。
  3. 3. この果物が、あまりにおいしかったので、すぐに村人に取り尽くされてしまいました。 また、この樹の枝を切って、持っていってしまう人も後を絶ちませんでした。 そのため何年もしないうちに、この樹は枯れてしまいました。
  4. 4. 村には、ひとりの目ざとい商人が 住んでいました。 かれは、この樹が枯れる前に、 枝を接ぎ木して育てていました。 そして、肥料をやったり、 余分な枝を落としたり、 何年もかけて世話をしました。 そして、おいしい果物が実ると、 それを売り出して大もうけしました。 でも、かれはとても心配性だったので、誰かに果物や枝を盗まれないかと、樹のまわりに柵を作り、いつも見張っていました。
  5. 5. この商人、心配性なだけじゃなく、とても努力家でした。 かれの努力のおかげで、この果物は、前よりもおいしくなりました。 そして、多くの人が買っていきました。 忙しい村人に配達したり、果物からジャムを作って販売する人も登場しました。 でも、この果物の樹は、商人が独り占めしていました。 「虫食いが多い」と苦情をいうと、 「安いんだからいいじゃないか」と聞いてくれません。 「有害な肥料は使っていないの?」と聞くと、 「企業秘密だから」と教えてくれません。 「枝を売ってくれ」といっても、 「競争相手が増えて困る」と断ってしまいます。 果物を販売する人たちが増えて、一段と売れるようになると、 商人は果物を値上げして大儲けしました。
  6. 6. 村には、この果物を大好きな若者が住んでいました。 でも、とても貧乏だったので、商人が値上げしたら、 果物を買えなくなってしまいました。 そこでかれは、村の近くにあった もう一本の樹に目を付けました。 こちらにも果物が実りましたが、 味はそれほどよくなかったので、 誰も見向きしなかったのです。 若者は、友達を誘って世話を始めました。 そのおかげで、自分たちでは食べきれないほど たくさんの果物が樹に実りました。 そこで「誰でも自由にお持ちください」 という立て札を立てました。 世話をしていない人が 持っていくこともありましたが、 若者たちは、気にしませんでした。
  7. 7. 若者たちは、少しでも果物の味をよくしようと、 何年も努力しました。 「じゃあ、おれも手伝うよ」 「最初に樹を枯らしてしまったからなぁ」 果物を持っていった人の中には、 手間のかかる作業を手伝ってくれる人もいました。 それにつれ、果物を持っていく人も増えていきました。果物が足らなくなると、 この樹の枝を接ぎ木して育てました。 そして、新しい樹にも 「誰でも自由にお持ちください」 という立て札を出しました。 配達したり、ジャムを作って販売する人は、 農機具や肥料の費用を負担したり、 専門家を呼んでアドバイスしてもらったりと、 いろいろ協力してくれました。 こうして、若者たちの果物は、 一段と虫食いが減り、 商人の果物よりも味がよくなり、 ますます人気が高まりました。
  8. 8. やがて村のまわりには、若者たちの樹がたくさん植えられて、 おいしい実がたくさん採れるようになりました。 村人は共同で、若者たちの果物を遠くの町にも出荷するようになりました。 そこでは「こんなおいしい果物ははじめてだ」と評判になり、 若者たちの果物は飛ぶように売れました。 こうして、若者だけでなく、その友達も村人もみんなが幸せになりました。
  9. 9. では、果実の樹を独り占めした商人は、 どうなったんでしょう? じつは、彼の商売もうまくいっていました。いっときお客さんが少なくなりましたが、 たくさんの人を雇ったり、 遠くまで果物を出荷したり、 他の村にある果物の樹を買収したりして、 ドンドン商売を大きくしていきました。 おいしい果物を作っているという点では、 こちらもあまり変わらなかったのです。
  10. 10. 教訓1 <ul><li>とにかく、果物がオイシイというのが大前提。
  11. 11. 果物だけでなく、枝も持っていけます
  12. 12. 持っていって”自由”に利用できるので、 可能性が広がります。
  13. 13. みんなで協力すれば、各自の負担コストを少なくしたまま、この環境を維持できると言われています。
  14. 14. 独占的なビジネスと、対立する訳ではありません。 </li></ul>
  15. 15. 参考リンク <ul><li>このスライド </li><ul><li>http://www.slideshare.net/YutakaKachi/ss-8755594 </li></ul><li>オープンソース・ライセンスの談話室 </li><ul><li>http://www.catch.jp/oss-license/ </li></ul><li>知る、読む、使う ! オープンソースライセンス </li><ul><li>http://tatsu-zine.com/books/osslicense </li></ul></ul>

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