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「実ロボットの運動生成」

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全脳アーキテクチャ若手の会15回勉強会
「実ロボットの運動生成」

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「実ロボットの運動生成」

  1. 1. 実ロボットの運動生成 -実世界で適応的に動くロボットの実現に向けて- 東京大学工学部機械情報工学科4年 土井ゆりか
  2. 2. 自己紹介 • 土井ゆりか • 認知科学・心理学に興味を持ち、 「ヒト」を作ってみたい ⇒機械情報工学科に進学、ロボティクスを学ぶ • 近況: – 卒研で神経科学のラボに配属になりました! 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 2
  3. 3. 知覚 適応行動 言語能力 論理的思考 知能にはさまざまな側面がある ひとによって捉え方はさまざま 知能 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 3
  4. 4. 知能をつくる 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 4 知覚 適応行動 言語能力 論理的思考 画像処理・音声認識 推論 自然言語処理 行動計画・運動生成
  5. 5. 知能をつくる 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 5 知覚 適応行動 言語能力 論理的思考 画像処理・音声認識 推論 自然言語処理 行動計画・運動生成 今日の話題
  6. 6. 「庭の奥の棚のハンマーを 取りに行けって言われたんだ」 適応的な行動(具体例) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 6
  7. 7. 「今日は道がでこぼこしてるなあ。 雨のせいかな」 適応的な行動(具体例) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 7
  8. 8. 「ハンマーは棚の左端にあるって 聞いたけど右端にあった!」 適応的な行動(具体例) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 8
  9. 9. ハンマーGET! 適応的な行動(具体例) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 9
  10. 10. 今回のテーマ • 複雑かつ変化に富んだ環境下で行動するロ ボットを作るにはどうすればよいか? • ロボットの実装技術について話す – (脳のモデル(人の運動生成)は今回話しません) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 10
  11. 11. 今日話すこと(目次) • ロボティクスのいま • 運動学に基づく運動生成 • 視点の変更:運動学からの脱却 – 環境行動マップの直接獲得:Visuomotor政策 学習 – 環境との相互作用:CPG – ハードとソフトの融合:形態による計算 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 11
  12. 12. 産業用ロボット 家庭用ロボット 川崎重工業 大型汎用ロボット BX200L Softbank Pepper 自動車工場で 塗装作業をするロボット ロボティクスのいま 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 12
  13. 13. DARPA Robotics Challenge 2015 • 災害現場で動けるロボット開発を目的に開催 • 実際の災害現場を想定したフィールドで どれだけ早く課題をこなせるかを競った • オペレータが通信制限ありの状況で遠隔操作 • 日本、アメリカなど7か国の大学・研究機関 が25のチームを作り参加(日本からは5チー ム) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 13
  14. 14. 乗り物を 運転する 乗り物から 降りる 扉を開け 中に入るバルブを 見つけて 閉める 階段を上る サプライズ タスク がれき除去 or 不整地通行 壁に穴を 開ける スタート ゴール DARPA Robotics Challengeのタスク 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 14
  15. 15. 大会の映像(成功例:KAISTのHUBO) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 15 https://www.youtube.com/watch?v=BGOUSvaQcBs
  16. 16. 大会の映像(失敗映像) https://www.youtube.com/watch?v=g0TaYhjpOfo 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 16
  17. 17. 二足歩行技術: ZMP(ゼロモーメントポイント) • ZMP=床反力の中心 – 床反力はロボット全体にかかる 重力・慣性力とつりあう • ZMPを用いた歩行制御 – 支持多角形の内側を運動する 目標ZMP軌道を設定する – この軌道に対応する関節角を 計算で求める 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 17 足 裏 足 裏 支持多角形
  18. 18. 二足歩行技術: ZMP(ゼロモーメントポイント) • 既知環境での運動の 予測性・再現性・最適化には優れている • 予測できない環境・状況に対応するための アルゴリズム作成は複雑になる一方で 例外事象への素早い対応は困難である 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 18
  19. 19. これらのロボットたちは どのように運動生成しているのか。
  20. 20. 今日話すこと(目次) • ロボティクスのいま • 運動学に基づく運動生成 • 視点の変更:運動学からの脱却 – 環境行動マップの直接獲得:Visuomotor政策 学習 – 環境との相互作用:CPG – ハードとソフトの融合:形態による計算 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 20
  21. 21. ロボットアーム AMOR-J リンク 関節:サーボモータ 回転力(=トルク)を発生させ、 指示した位置や速度に すばやく追従させることのできるモータ ロボットの基本的な構成要素 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 21
  22. 22. 現在のロボットの位置・姿勢 目標のロボットの位置・姿勢 運動学に基づく ロボットの運動生成 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 22
  23. 23. 現在のロボットの位置・姿勢 目標のロボットの位置・姿勢 運動学に基づく ロボットの運動生成 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 23 制御できるのは サーボモータ(関節)の回転角 関節の角度と手先の位置・姿勢の 関係を知りたい=「運動学」と呼ぶ
  24. 24. 現在のロボットの位置・姿勢簡単化 x y o x y o 目標のロボットの位置・姿勢 簡単化 運動学に基づく ロボットの運動生成 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 24
  25. 25. (x,y) =(L1cos20°+L2cos(20°+50°), L1sin20°+L2sin(20°+50°)) xo y 20° (x,y) 三角関数を使って解析的に一意に求まる 各関節の角度 手先の位置・姿勢 関節1:𝜃1=20° 関節2:𝜃2=50° わかっているもの 求めたいもの 50° 70° ? 順運動学 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 25
  26. 26. (x,y)=(30, 20) xo y (30,20) 各関節の角度 手先の位置・姿勢 関節1:𝜃1 関節2:𝜃2 求めたいもの わかっているもの 逆運動学 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 26 今回の例では余弦定理(高校数学)で求まる 𝜃1 𝜃2 ? ?
  27. 27. (x,y)=(30, 20) xo y (30,20) 各関節の角度 手先の位置・姿勢 関節1:𝜃1 関節2:𝜃2 求めたいもの わかっているもの 逆運動学 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 27 今回の例では余弦定理(高校数学)で求まる 𝜃1 𝜃2 構造が複雑になると解析解は求められない 解は複数存在する
  28. 28. 解は複数存在する 構造が複雑になると解析解は求められない 逆運動学 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 28
  29. 29. 簡単化 x y o x y o 簡単化 運動学に基づく ロボットの運動生成 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 29 つまり 逆運動学を解く 手先の位置・姿勢 わかっているもの 各関節の角度 求めたいもの
  30. 30. x y o (p,q) 目標のロボットの位置・姿勢を定める (X,Y) 現在のロボットの位置・姿勢 (p,q) 目標値と現在値の誤差を計算 誤差が十分小さければ終了 関節角修正量を計算し、関節を動かす 逆運動学の 数値解法による運動生成 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 30 (X,Y)
  31. 31. x y o (p,q) 目標のロボットの位置・姿勢を定める (X,Y) 現在のロボットの位置・姿勢 (p,q) 目標値と現在値の誤差を計算 誤差が十分小さければ終了 関節角修正量を計算し、関節を動かす (Δx, Δy)=(X,Y)-(p,q) 逆運動学の 数値解法による運動生成 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 31 (X,Y)
  32. 32. 目標のロボットの位置・姿勢を定める (X,Y) 現在のロボットの位置・姿勢 (p,q) 目標値と現在値の誤差を計算 誤差が十分小さければ終了 関節角修正量を計算し、関節を動かす (Δx, Δy)=(X,Y)-(p,q) (Δ 𝜃1, Δ𝜃2)=f(Δx, Δy) 逆運動学の 数値解法による運動生成 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 32 x y o Δ 𝜃1 Δ 𝜃2 (X,Y)
  33. 33. 目標のロボットの位置・姿勢を定める (X,Y) 現在のロボットの位置・姿勢 (p,q) 目標値と現在値の誤差を計算 誤差が十分小さければ終了 関節角修正量を計算し、関節を動かす (Δx, Δy)=(X,Y)-(p,q) 順運動学 計算 (Δ 𝜃1, Δ𝜃2)=f(Δx, Δy) 逆運動学の 数値解法による運動生成 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 33 x y o (p,q) (X,Y)
  34. 34. 目標のロボットの位置・姿勢を定める (X,Y) 現在のロボットの位置・姿勢 (p,q) 目標値と現在値の誤差を計算 誤差が十分小さければ終了 関節角修正量を計算し、関節を動かす (Δx, Δy)=(X,Y)-(p,q) (Δ 𝜃1, Δ𝜃2)=f(Δx, Δy) 逆運動学の 数値解法による運動生成 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 34 x y o (X,Y)
  35. 35. 問題点 • ロバスト性の低さ • リアルタイム性の低さ(計算コスト大) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 36
  36. 36. アクチュエータ: 精度の限界 摩擦・熱の問題 シミュレーション: すべての物理的な 要素を含めること は不可能 センサ: 測定誤差 空間・時間分解能限界 計算機: 計算はコスト大 誤差蓄積 時間の制限 HRP-2 実世界ロボティクスの難しさ 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 37
  37. 37. ソフトウェア=脳 ハードウェア=身体 運動学 環境=重力,摩擦… ここまでの視点 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 38
  38. 38. ソフトウェア=脳 ハードウェア=身体 運動学 環境=重力,摩擦… ここまでの視点 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 39 ハードはソフトの制御対象 環境はノイズ
  39. 39. ソフトとハードは不可分 視点の変更 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 40
  40. 40. ソフトとハードは不可分 環境は利用すべき足場 視点の変更 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 41 環境
  41. 41. ソフトとハードは不可分 環境は利用すべき足場 視点の変更 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 42 具体的にはどうすればよいか?
  42. 42. 今日話すこと(目次) • ロボティクスのいま • 運動学に基づく運動生成 • 視点の変更:運動学からの脱却 – 環境行動マップの直接獲得:Visuomotor政策 学習 – 環境との相互作用:CPG – ハードとソフトの融合:形態による計算 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 43
  43. 43. S.Levine, C.Finn, T.Darrell, P.Abbeel “End-to-End Training of Deep Visuomotor Policies“, JMLR17,2016 (タスク中のPR2) • ロボット視点のカメラ画像と関節トルクのマッピングを 深層ニューラルネットワークで学習し、PR2に実装 • ものの位置や道具の持ち方が変わっても対応できる 頑健性を獲得 Visuomotor政策学習による 運動生成 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 44
  44. 44. S.Levine, C.Finn, T.Darrell, P.Abbeel “End-to-End Training of Deep Visuomotor Policies“, JMLR17,2016 (タスク中のPR2) • ロボット視点のカメラ画像と関節トルクのマッピングを 深層ニューラルネットワークで学習し、PR2に実装 • ものの位置や道具の持ち方が変わっても対応できる 頑健性を獲得 • 行動に見合った画像特徴点の抽出(分ける) -ソフトウェアからハードウェアへの歩み寄り 特徴点 Visuomotor政策学習による 運動生成 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 45
  45. 45. Visuomotor政策学習による運動生成 https://www.youtube.com/watch?v=Q4bMcUk6pcw
  46. 46. 既存の手法 --感覚運動マッピング--今回の手法 物体検出 認識 目標位置・姿勢 の設定 リーチング (関節トルク決定) CUP 例). (x,y,z)=(10,5,3)へ 手先を動かそう 逆運動学 や 最適軌道 画像 画像 関節トルク深層 ニューラルネットワーク (92000パラメータ) NN トルク 背景 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 47
  47. 47. 手法(流れ) • 状態(画像)と行動(トルク)のマッピング (政策)を学習する • この政策がニューラルネットワーク 1. Guided Policy Searchの事前学習 – 最適制御理論を用いて軌道分布の作成 – 政策と軌道分布を相互に学習 2. 視覚CNNの特徴抽出部を事前学習 3. カメラ入力から必要トルク出力する Visuomotor政策の学習 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 48
  48. 48. 最適軌道とは • 軌道:始点から目的点にどのようにアームを 移動させるか • 最適軌道: 損失関数を最小にするような軌道を 計算で求める – 例えば最小エネルギー消費にするような評価関数 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 49 x y o
  49. 49. 軌道分布の作成 • 最適軌道をそのまま教師とすると、 政策がミスしたときに軌道を逸脱する • 軌道空間に軌道のチューブのようなもの (軌道分布)を考え、それを教師とする 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 50
  50. 50. 軌道分布が政策を教えるだけだと… • 最適制御理論から求めた軌道分布は 「状態から行動をマッピングする政策のニューラル ネットワーク」にとって実現不可能である場合もあ る 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 51 状態1 行動1 状態1 行動2 行動1
  51. 51. 政策と軌道分布の最適化ループ - Guided Policy Search • 軌道分布からのサンプル(教師!)を用いて 政策のパラメータを学習 • 政策を用いて軌道分布を最適化 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 52 軌道分布 政策
  52. 52. CNNの事前学習 • ランダムに物体を動かしてカメラ画像と物 体の位置のマッピングを学習 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 53
  53. 53. CNNの事前学習 • ランダムに物体を動かしてカメラ画像と物 体の位置のマッピングを学習 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 54
  54. 54. Visuomotor政策の学習 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 55 •CNNによる特徴抽出の学習器と 政策の学習器を合わせて 一つの大きな学習器とみなして 学習する •誤差逆伝播法ではなく、 制約付き最適化として定式化し 政策のパラメータ(NNの重み)を 確率的勾配降下法(SGD)で学習 CNNの事前学習軌道分布の 事前学習 Guided Policy Search
  55. 55. • 3ステップに分けた理由 •実機での試行回数を減らす •少ないサンプル数で学習 •ロボットを壊さないような 軌道を事前学習 Visuomotor政策の学習 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 56 CNNの事前学習軌道分布の 事前学習 Guided Policy Search
  56. 56. 実験-モデル- 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 57 3つのアーキテクチャで比較 2.物体検出学習+政策学習 1.End-to-End学習(提案手法) 3.物体Feature point学習+政策学習
  57. 57. 実験 –タスクと条件- 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 58 ボトルの蓋を閉める ブロックを穴にはめる おもちゃのハンマーを杭の下にはめる ハンガーをかける 3.視野に邪魔物 がある場合 (Visual Test) 条件 1.Trainingと同じ 物体の位置 (Training) 2.Trainingと違う 物体の位置 (Spatial Test)
  58. 58. •学習パラメータ数:92000(畳み込み部:86000) •CNNの事前学習:画像1000枚程度 •軌道分布の事前学習:120試行 •end-to-endの訓練データ数:36試行 •テストデータ(試行回数):条件1:18,条件2:24,条件3:18 •成功判定:ハンガーを手から放したときに落ちない でラックにかかれば成功 ※Loss関数,訓練のバリエーション,訓練サンプル数:タスクごとに個別に設定 実験(ハンガー掛けの場合) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 59
  59. 59. •一つの学習器とみなさず、分けて学習したときと 比べると、一つの学習器とみなしたときのほうが 頑健性が高かった ハンマー課題の成功率 End-to-End学習による 頑健性の獲得 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 60
  60. 60. • 環境行動マッピング •行動に見合った画像特徴点の抽出 •実際に動くハードウェアを含めた学習 •弱点:タスク設計が難しい(今後の課題) •Data-driven Learning Visuomotor政策の学習の利点 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 61
  61. 61. • 実際のハードウェアの動きを含めた学習を 行ってはいるが、 まだソフトウェアががんばっている Visuomotor政策の学習の問題 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 62
  62. 62. 今日話すこと(目次) • ロボティクスのいま • 運動学に基づく運動生成 • 視点の変更:運動学からの脱却 – 環境行動マップの直接獲得:Visuomotor政策 学習 – 環境との相互作用:CPG – ハードとソフトの融合:形態による計算 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 63
  63. 63. •Central Pattern Generator •周期的な運動パターンを生成する神経回路 •イヌ・ネコの歩行,魚の遊泳など CPG(中枢パターン発生器) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 64
  64. 64. Tekkenの不整地歩行 CPGによる運動生成 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 65 Y.Fukuoka, A.Cohen, “Adaptive Dynamic Walking of a Quadruped Robot on Irregular Terrain Based on Biological Concepts“, IJRR17,2003 http://fukuoka.ise.ibaraki.ac.jp/tekken.html 鉄犬1屋内不整地歩行ビデオを参照
  65. 65. 振動子:例えばシーソー 神経振動子: 神経素子(1ニューロンのモデル) を2つ相互結合したもの 神経振動子(CPGのモデル) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 66
  66. 66. 松岡のニューロンモデル 一定入力が与えられると、 出力は入力に近づくがやがて減衰し始める 神経細胞(ニューロン) 入力 出力 松岡のニューロンモデル 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 67
  67. 67. 松岡の神経振動子(MNO:Matsuoka’s Neural Oscillator) 入力 抑制 抑制 出力 N2 N1 2つのニューロンが相互に抑制しあうことによって振動子になる 松岡の神経振動子(MNO) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 68
  68. 68. 松岡の神経振動子(MNO:Matsuoka’s Neural Oscillator) 入力 抑制 抑制 出力 N2 N1 N2 N2N1 N1 松岡の神経振動子(MNO) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 69
  69. 69. MNOによる4足歩行ロボット 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 70 Kimura, H., Akiyama, S., and Sakurama, K. “Realization of dynamic walking and running of the quadruped using neural oscillator.” Autonomous Robots 1999. 犬のトロット歩行(速歩)
  70. 70. 左前 左後 右後 右前 抑制性結合 興奮性結合 神経振動子 1本の足に1つの神経振動子が対応 それぞれの神経振動子どうしが 興奮性または抑制性結合している トロット歩行の神経振動子ネットワーク MNOによる4足歩行ロボット 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 71
  71. 71. 左前 左後 右後 右前 抑制性結合 興奮性結合 神経振動子 リミットサイクル: 振動の周期軌道が初期状態に 依存しない 外乱を与えても再び元の周期 軌道に戻る リミットサイクル MNOによる4足歩行ロボット 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 72 生物の反射機構を模倣したフィード バックにより、リミットサイクルを 実現
  72. 72. 振動子の引き込み原理 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 73 https://www.youtube.com/watch?v=JWToUATLGzs
  73. 73. MNOによる4足歩行ロボット 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 74 神経振動子 ハードウェア 引き込み 引き込み 引き込み: 2つの異なる振動数を持つ振動子が 相互作用し、同一の振動数を持つ ロボット全体のシステムとしての安定性 につながる
  74. 74. CPGによる運動生成 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 75 Tekkenの歩容変化 walk⇒trot http://fukuoka.ise.ibaraki.ac.jp/tekken.html 鉄犬1自律歩容変化ウォーク→トロット歩行(1.5M)ビデオを参照
  75. 75. •計算が簡単になり時間遅れが減少 •1本1本の足の動く軌道を厳密に決めなくてよい •個別の外乱に対する補償を考えなくてよい •引き込み現象による安定性の向上 •計算の身体への分散 CPGの利点 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 76 細かい指令いらずの自発的なパターン発生!
  76. 76. 今日話すこと(目次) • ロボティクスのいま • 運動学に基づく運動生成 • 視点の変更:運動学からの脱却 – 環境行動マップの直接獲得:Visuomotor政策 学習 – 環境との相互作用:CPG – ハードとソフトの融合:形態による計算 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 77
  77. 77. 受動歩行器 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 78 https://www.youtube.com/watch?v=m14J1_pPyEs
  78. 78. • 1980年代後半にTad McGeerが考案 • 外部エネルギー源・ソフトウェアなし • 構造(二重振り子)と環境(重力)を利用して 運動を生成する 佐野研(名古屋工業大学)の受動歩行器 ハードウェアの構造に歩行の計算が 埋め込まれている 受動歩行器 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 79
  79. 79. ハードウェアの構造・物性から生まれる計算 (http://arxiv.org/pdf/1411.2276.pdf) “computation obtained through interactions of physical form” by Rolf Pfeifer 形態による計算(Morphological computation) 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 80
  80. 80. ドラえもんハンド (Universal Jamming Gripper) おさかなロボット SuperBall Bot (NASA) たこロボット 形態による計算の例
  81. 81. • ゴム風船に挽いたコーヒー豆を詰めて 真空ポンプにつないだハンド • 疎なときにには流体のように、密なときには 固体のようにふるまう「粉粒体の物性」利用 ドラえもんハンド 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 82 E.Brown et al. “Universal robotic gripper based on the jamming of granular material” PNAS2010
  82. 82. ソフトロボティクス • やわらかいロボット • 形態による計算 • ひとに対する「安全性」 映画「ベイマックス」 国際ワークショップ ”Can we build Baymax?” カモフラージュロボット
  83. 83. 環境のエネルギを利用できる ソフトウェアは不要、もしくは簡単な計算でよい ソフトウェアとハードウェアは不可分 形態による計算の利点 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 84
  84. 84. ハードウェアは制御される操り人形じゃない! ソフトウェアとハードウェアは不可分 環境は利用すべき足場 ハードウェアによる行動を含めた学習 CPG(非線形システム)による自発的なパターン発生 ハードウェアの物性・構造による計算 まとめ 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 85
  85. 85. 今後の展望 2016/6/16 全脳アーキ若手の会-第15回- 86 •「ハードウェアが環境に作用するところも含めた学習をで きるソフトウェア」と「それ自身が計算するハードウェア」 を組み合わせることによって適応的な行動ができるロボット ができるのではないか。 •環境・身体の相互作用を陽に利用し、 ー多少壊れても動ける ー少ないエネルギーで動ける ロボットは作れないか。 例)手すりに頼りながら階段を上るロボット
  86. 86. 今後の展望 •ソフトもハードも統合した一つの知能システムを 作るにはソフトウェアエンジニア・ハードウェア エンジニアの相互の歩み寄り・協力が必要 87
  87. 87. 参考文献 •工事中 88
  88. 88. 画像引用元 https://rogerluethy.wordpress.com/tag/ibm- watson/ 89

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