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魔法の世紀

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落合陽一さんの魔法の世紀をまとめました。

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魔法の世紀

  1. 1. 突然ですが、映像は私たちの前に溢れています。
  2. 2. キネトスコープ シネマグラフ 20世紀を代表する発明 映像の歴史は意外と浅く20世紀人類を大きく進歩させた発明だといえます。 一人で覗くタイプのキネトスコープと呼ばれるものから始まり、 複数の人間が同時に見ることのできる シネマグラフへと進化を遂げ、映像が大衆化しました。
  3. 3. そして映像により、物事を大量の人間の間で共有できるようになり 映像があらゆる人間の価値基準を激変させていきました。 各家庭に普及したテレビは 世界と意識を共有する手段として強い力を持つようになります。 まさに20世紀は映像の世紀と言えます
  4. 4. 魔 法 の 世 紀 そこで今回紹介するのはその映像の世紀の次に来 る世界を研究者兼メディアアーティストである落 合陽一氏が書いた本 この本を紹介したいと思います。
  5. 5. ではそもそも魔法とは何なのでしょうか? 野菜に火を通す意味を例に、先ずは科学との違いで説明してみます。
  6. 6. 魔法と科学 魔法 科学 穢を浄化させるため 菌を殺すため 科学以前の世の中の価値基準のことで、いわゆる迷信のことです。 科学の発展に伴い行動の根拠が迷信から、科学的根拠を伴うようになった時に明らかになったことで 魔法は科学によって浮き彫りになり、科学により、脱魔術化したと言われています。
  7. 7. しかし インターネット 今や、原子力やインターネットなどによって社会は複雑になり、 多くの人々がよくわからないまま、社会活動を行っています。 原子力
  8. 8. ”再魔術化”した世界と呼び、魔法の世紀とは、 この再び魔術化した世界についてのお話です。 この複雑な理解の追いついていない世界を
  9. 9. 魔法と区別のつかない超技術の実現。 AR VR 3Dプリンター 私たちはよくわからないままテクノロジーの恩恵を受けています。
  10. 10. よくわからない やっぱりよくわからない科学的根拠 現代近代それ以前 人々の原理に対する意識の変遷 人々が原理をよくわかっていないこと 無意識性こそが魔法の最大の特徴です。
  11. 11. そして1991年に書かれた論文の中にコンピューターを人間の環境と一致 させ無意識性へと向かわせるべきと考える理念”カームテクノロジー”と呼 ばれる考え方がありました。
  12. 12. ”いつでも・どこでも、お互いに接続されたコンピュータが 人間をサポートすることで、人間はテクノロジーを意識する ことがなくなる。” 以上のように考えられており、コンピュー タにより無意識へ向かうという事が、ポイ ントでした。
  13. 13. ”いつでも・どこでも、お互いに接続されたコンピュータが 人間をサポートすることで、人間はテクノロジーを意識する ことがなくなる。” しかし、実際は、いつでもどこでもが強調さ れた非常にテクノロジーを意識した世界へと 向かいます。
  14. 14. 話をコンピューターの歴史へ移します。 究極のディスプレイと言う物体そのものをコントロールできるディス プレイを構想するアイバン・サザランドは、当時の技術的な問題から は想像もつかない思想を持つ人物で、1975年を最後にして研究から 手を引くこととなりました。 つまり彼は先を行き過ぎていたのです。
  15. 15. しかし、サザランドはその教え子たちによって映像の世紀に合わせ た形でこの構想を次々と実現させていきました。 まさしくサザランドの魔法の思想を映像の世紀に合わせることで実 現したのです。 アラン・ケイジョン・ワーノックジェームズ・クラークエド・キャットムル
  16. 16. そして、ディスプレイそのものが物理空間と結びついているのが現代では、 サザランドが夢見た意識されないコンピューターという魔法のような環境が整 い始めています。 AR VR 3Dプリンター
  17. 17. ちなみに 筆者の落合さんは物理的に変化自在な3Dディスプレイを発明しています。 まさしく魔法です笑
  18. 18. ここまでが、研究者としての落合さんのお話でしたが、次は芸術家としての 側面から魔法の世紀というものを考えていきます。
  19. 19. これまで人類はメディアを通して表現を行ってきました。 絵であればキャンバスや絵の具はメディア、表現そのものはコンテンツになり ます。 本であれば中の文章の中身がコンテンツ、本がメディアです。 メディアコンテンツ 限られた近代のメディアとコンテンツ そして近代の藝術は特定のメディアを用いて表現を行うというものが伝統でし た。
  20. 20. メディアアートとはその伝統的なメディアを批判的にかつ意識的に再定義すると いうものでした。 メディアアートはこのメディアそのものを表現に使うことで発展していきました。 再定義したメディ ア コンテンツ メディアアート ?
  21. 21. そしてこのメディアアートには2つの流れがありました。
  22. 22. 一つ目はコンテンポラリーアートとの接近です。 20世紀に芸術は”芸術表現”とは何かと考える時代に入りました 美しさというよりも、その絵がいかに文 脈を形成しうるかという側面を持ち始め ました。
  23. 23. 例えばこの絵 この絵はキャンバスに筆を接触させずにかかれていて、書く という行為の文脈を大きく逸脱していることが評価されてい ます。 したがって美しい絵によって感覚的な快楽を刺激することよ りもむしろ新たな文脈を構築するかに重点を置いています。 キャンバスは筆を滑らして 書く 文脈
  24. 24. 文脈が作られた背景 そもそも文脈として基準が作られたメカニズムとしては資本 主義の中心としてハブ型社会の中心として発信力の強いアメ リカのマスメディアなどから権威が社会に流れていってそれ が共有されたことが考えられます。 そして中心から発せられる文脈に大きな価値がありました。
  25. 25. しかしこの文脈のゲームは美術史の闘争としての側面が強く 表現における感覚的な側面は無視されがちだったといいます。
  26. 26. ところが21世紀インターネットが登場した結果状況は一変しました。
  27. 27. 社会構造の変化 誰もが鑑賞可能になりアーティストも不特定多数に作品を見 せることできるようになりました。これによって特定の権威 によって文脈を規定することが弱まるようになりました。
  28. 28. 次はメディアアートのもう一つの流れです。 Googleやソーシャルメディアは地方においても文脈を生み 出すことを可能にし、それは飽和状態になってきました。
  29. 29. そこで心を動かす技術として、”原理のゲーム”が登場しました。 驚きが大きい物や露骨な表現が台頭するようになってきました。 そこで落合さんはこの2つの流行を理解した上で、メディアアーティ ストは先人たちの文脈を超えた装置とそのコンテンツも同時に造る 必要があると言います。
  30. 30. そしてアートは文脈をなぞるだけでなく、社会のムーブメントを作る 時代から自ら手を動かす時代へと変化していきました。 そして文脈の存在しない現代では課題解決者の側面を持ち始めています。 課題を自ら設定しそれを解決を求められる広告のプランナーなどにも似てきて います。
  31. 31. 次は人間の学問発展から魔法の世紀を読み取っていきます
  32. 32. リベラル・アーツ 藝術 英 語 アルテスリベラレス メカニカル・アーツ 技術 日本英 語 アルテスメカニケー 自然を機械 的に扱う学 問 人間の思想や精 神を対象とした 学問 日本 自然に対して内 側に抱く英知 自然に作用する ための加工技術 学問の歴史をたどれば、人間の学問には自然に対して抱く内側の学問と 自然に対応する加工技術としての外側へ向かう学問の2つに分類するこ とができます。国によって呼び方は異なりますが意味は同じです。 2つの学問の分類
  33. 33. そしてこの2つは長年どちらが上か下かなどの論争などがありました。
  34. 34. しかし魔法の世紀においては、知と知をつなぐ接着点とし ての役割を技術が担うことにより、実問題を解決している といえます。
  35. 35. そして落合さんはエンジニアとデザイナ-の関係によってこれを説 明しています。 産業革命以前のマニュファクチャの時 代は、 デザインと機能を統合史制作を行って いました
  36. 36. しかし、産業革命以降はモノとデザインを分離することで 効率的にモノを制作するようになっていきました。 産業革命による大量消費社会
  37. 37. ITエンジニアの台頭 しかし、ITエンジニアの登場によって、コー ドを用いて、制作を行うようになり、コンセ プトを作る行為とコードを書く行為に区別が なくなっていきました。 コード これにより、デザインと機能は再接続されま した。
  38. 38. そして今後は エクスペリエンスデザインという人間の体験を設計する事が重要 になってくるといいます。 体験が設計されるようになるとツールは無意識に存在するように なり、モノではなくコトが残る環境へと変化していくといいます。 そしてカームテクノロジーのような世界へと向かいます。
  39. 39. 次は、メディアという観点から魔法の世紀を見ていきます
  40. 40. メディアの発展 メディアはより自由な方向へとその進化を遂げました。 絵画や写真から動画へと変化するコンテンツの変化 や可搬性などメディアそれ自体の変化という2つの変化がありま す。 メディア自体の動的変化 コンテンツの動的変化 写真 動画 壁画 紙
  41. 41. 日本庭園 四季 絵画 西欧庭園 噴水 モノ自体の動き 春 夏 秋 冬 モノ周辺の動き エーテル速度大 小 フレームレート 大 小 庭園から見る西欧と東洋の 違い 西洋は自然とモノを切り離し、噴水のようにモノの動に注目していま す。 東洋はモノそのものは静だけれども、それを取り巻く環境の変化に着 目しています。
  42. 42. 西洋はフレームで物事を切り離して考えるな科学など自然をどのように服従さ せるかを考え、 東洋は季節はうつろいゆくし、国家も衰退する。それでも花は咲くと言った具 合に空間そのものを捉えて物事を捉えます。 そしてこの違いは、物事の捉え方にも大きく影響を与えています。
  43. 43. そして落合さんはこのこの考えをコンピュータに応用して、 従来人間と物体を分けて捉えていたのを、”場”として物体と情報のやり取りを考 えることで、魔法の世紀のコンピュータのあり方だというふうに考えています。
  44. 44. そしてこれまでメディアは人間の感覚器官が理解できるレベルまで解像度を落として保存し ているといいます。 現存のメディア現実の解像度 解像度 しかしこの解像度の制限を取っ払うことで、他に何か見えるのではないかということも言っ ています。 人間中心のメディアからの脱却 人間の感覚器で認識できるレベル 低 高
  45. 45. ざっくりまとめると コンピュータ、デザイン、メディア、アート、学問などの流れを追って くと必然的に訪れるのが、”魔法の世紀”であり それはモノを意識することなくコトに触れることができる時代です。 そしてその魔法はコードという呪文とコンピュータという マナによって体現することができるということです。
  46. 46. END

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