学び続ける力とQOLの向上 仕事について考える 自己実現するには

1. 学び続ける力とQOLの向上
平成27年11月21日
NPO法人 マイスターネット
リーダーシップ研究大学
橋本壽之
マイスターネット第111回講演会

2. NPO設立趣旨（平成17年11月）
• 離職すると、人に蓄えられてきた専門知識、技能等
は、活用の場を失い、知的財産の喪失します
• 一方、培ってきた専門知識、技能を社会のために役
立てることに生き甲斐を感じる人々も多数います
• そこで、会員を広く募り相互啓発に努め、出版、イン
ターネットを通して社会に役立つよう広め、次世代
への継承を図りたいと考えています

3. 本日のあらすじ
• 学び続ける力とQOLの向上
– 学び＝教育とは
• 日本と世界を比較
• QOLの向上
– 仕事について考える
– 自己実現するには

4. 人間の一生と学び
学校 職場 フリー
20年 40年 30年
誕生 20歳 60歳 90歳
義務教育、
高等教育
職場教育
任意（個人主導）

5. 最近50年の社会変化
• 科学技術
– デジタル化、インターネット、遺伝子組み換え
• 経済
– 右肩上りから右肩下り、大企業の倒産・赤字化とリス
トラ
– 自由化・民営化（国鉄、電電公社、郵政）、スーパー・
コンビニ・ユニクロ・ソフトバンク・楽天・DeNAの隆盛、
360円→120円／＄、REIT/投資ファンド、海外旅行の
安易化、少子高齢化、グローバル化
• 政治
– ソ連崩壊、中国台頭（世界第2、覇権主義、反日）

6. 教育とは（１／2）
• educationの翻訳過程*1
– 大久保利通は「 化」が望ましいと主張し、
– 福澤諭吉は、「発 」が適訳であるといい、
– 森有禮はその間をとって「教育」とした。
• “Education”は能力を開発することであり、その能力
とは職業（天職）などの資格を得ることである*2。
• *1人文・自然・人間科学研究21号（2009年3月） - 拓殖大学 「英語教育」という思想 「英学」パラ
ダイム転換期の国民的言語文化の形成 p.31
• http://www.takushoku-u.ac.jp/laboratory/files/cltrl_sciences_21.pdf
• “Education”は「教育」ではない 職業能力開発総合大学校 田中 萬年education とその日本語
訳の 教育 という用語 『ランダムハウス辞典』、 『ウェブスター辞典』
http://matome.naver.jp/odai/2139495957853040201

7. 教育とは（2／2）
ハーバード流「教育と職業」*1
- 授業は理論を教える場所ではなく、理論を使って
議論する場所であるp.92
- 情熱を傾けられる仕事に就くため、進学して就労
機会を作るp.93
- アメリカの若者には、豊かさより自分の成長を優
先する動きがある。例えば、教育環境の改善に
取り組むTFA（Teach for America)の人気が高
い。
*1松田悠介、田原総一朗『ハーバード卒、元体育教師の
教育改革』プレジデント2013.10.14 より

8. 日本vs世界の高等教育

9. 高等教育入学者の社会人割合
25歳以上

10. 海外留学者：グローバル人材の育成

11. QOL（ quality of life）*1の向上
一人ひとりの人生の内容の質や社会的にみ
た生活の質
– 人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に
幸福を見出す
– 身心の健康、良好な人間関係、やりがいのある
仕事、快適な住環境、十分な教育、レクリエー
ション活動、レジャーなど様々
• *1ウイキペディア

12. • ライフ（今後）• ライフ（今まで）
仕事の変質：ジョブからワークへ
仕事１
仕事
仕事２ 仕事３
・製品寿命の短命化
・製品移管の頻発
・グローバル化
・企業のM&A
組織内職務
（ジョブ）
組織内外の職務
（ワーク）
・組織が主体的に教育
・成果は組織に蓄積
・滅私奉公
・教育は、自己投資
・成果は個人の専門力として蓄
積
・専門力を持つ人財の流動化
・社会人教育が重視
大学、各種勉強会
組織外活動（業界・地域・
NPO)

13. 終身雇用を考える
– 安定した労働力を確保できる、定年まで働ける
– 幅広い勉強・資格取得のインセンティブが少ない
– 人材の流通が限定され、中途採用が難しく不利
– 能力向上しても、生かされ難い（社会人教育の阻害）
• 右肩上がりの成長期には適用できても、成熟期、
低迷期に入ると潜在していた問題が顕在化
就業者の保護
非就業者の排除

14. 8時間労働を考える
– 仕事は苦痛、少ない方が良い（X仮説）
– 仕事は楽しい、生き甲斐（Y仮説）
– 研究等創造的な仕事、芸術、自営等にとっては
非現実的
単純な使役作業
創造的な仕事

15. Copyright (C) 2014 Hisayuki Hashimoto
自己実現欲求
Ａ．マズロー：人間の欲求には段階がある(P41)
安全・安定欲求
社会的欲求
自我・自尊欲求
自己実現欲求
生理的欲求
自分が本当にやりたいことを求める
他の関心を得たい
社会に受容されたい
危険から守りたい
食べたい・飲みたい
2015/11/22
・自らの成長に責任を持つ
・卓越性の追求（←食べるた
めの仕事）
・助走が必要
ドラッカーp.227

16. 自己実現と自分アジェンダ®*1-1
• 現代は先が読めない時代、目標は「与えられ
ない」
• ⾃分が信じる善き未来実現のための目標「ア
ジェンダ（ 使命、ビジョン、漠然とした方向性、
目標）」を自ら探さなければならない
• アジェンダ実現のため、試⾏錯誤の「動き」を
創る「プロセス」＝リーダーシップ
• *1網あづさ著（2014）『「だれもがリーダー」を支える意識
自分アジェンダ®によるリーダーシップ（1）』pp.5-7

17. 自己実現と自分アジェンダ®-2
「限定的な⾃分」vs「内包的な⾃分」(網p.10)
A
他、自然の痛みには無関心、見て見ぬふり
B:内包的な⾃分（行動）
B
内包的な⾃分：他の痛みを⾃分の痛みと感じる
限定的な⾃分
A:内包的な⾃分（認識）
他者に関心を持ち、行動を起こす
他者に関心は持つが、
行動は起こさない（論評）

18. 日本人の意識変化*1
日本の農村(～１９６０）
「私」が集まり、協力して
「共」を構成（入会地）
都会に移住(１９６０ ～ ）
「私」はバラバラになり、
「共」を喪失
・税財源縮小
・「私」：絆を求める
「私」：「共」の芽生え
*1山﨑pp.62-64
「官」が管理
住民は評論家から批評
家になる、今後の姿は
住民主体
吉田一平（長久手市長）
NHKサキドリ151108

19. 私、共、公の関係*1
• 「公」は、官ではない、私（プライベート）の集合
– パブリックスクール（英）＝私立学校（私塾）
– パブリックパーク（英）＝私有地のパーク（狩猟地）を開放
– パブリックライブラリ（米）＝大私立図書館
*1 山﨑pp.57-59
公（パブリック）共（コモン）
私（プライベート）

20. 活動いろいろ
• 自分にスキルがあるなら、それをどう使うかが重要*1
• Vision & Hard Work（山中伸弥）
*1世界三大奉仕団体「キワニス」に初の女性会長 ペトリシン氏 創立１００周年
http://www.sankei.com/world/news/151103/wor1511030058-n1.html
生活：
ブラック企業敬遠、産地識
別、有機野菜、復興ファン
ド・クラウドファンド、選挙
情報発信：
ブログ(http://blog.livedoor.jp/meisternet/)、
HP,出版、発表会、SNS,海外メディア紹
介
教育：
未来塾（貧困家庭向け塾＠
寒川）、海外経験者による英
語塾、リーダーシップ研究＠
湘南＆CA、10年の成果を発
信
移民・観光：
外国人支援

21. 今後ともよろしくお願い致します！
探求の会
マイスター
ネット

22. 参考文献
• 山崎 亮 (著)( 2012/9/24)『コミュニティデザインの時代 -
自分たちで「まち」をつくる』 (中公新書)
• P・F. ドラッカー 『プロフェッショナルの条件―いかに成
果をあげ、成長するか 』
• ケリー マクゴニガルの成果を上がる教室(日経ビジネ
スアソシエ2014年12月号pp.14-17：快ストレスと不快スト
レス
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3
%83%AC%E3%82%B9_(%E7%94%9F%E4%BD%93)
• 網あづさ（著）（2014）『「だれもがリーダー」を支える意識
自分アジェンダ®によるリーダーシップ（1）』
http://www.dlmarket.jp/products/detail/279085