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160910地理空間情報を地域公共交通の活性化に活かす方法

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アーバンデータチャレンジ2016
富山ブロック 高岡会場 発表資料
東京大学 西沢明先生

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160910地理空間情報を地域公共交通の活性化に活かす方法

  1. 1. 地理空間情報を 地域公共交通の活性化に活かす 方法 2016年9月10日 東京大学空間情報科学研究センター 特任教授 西沢明 1
  2. 2. ●今日のお題は、地理空間情報と公共交通 ●地理空間情報とは・・・ →数ある情報の中で、 「位置」(+「時刻」)の情報 を持つものをくくりだしたもの ●この「位置」(+「時刻」)の情報を用いて 独特のデータの可視化、分析を行う ※「地理空間情報」のほかに、「地理情報」、「空間情報」という 呼び方もする。 ※従来は主に「位置」の情報が重要であったが、近年、特に移動体の データを扱うようになり「時刻」が重要になってきている。 2
  3. 3. 地理空間情報にはどのようなものがあるか ●画像 ・航空写真 ・人工衛星画像 ・レーザースキャナ(3次元点群データ) ・(水中)音波スキャナ ●地図 ・地形図(海岸線、道路、建物、行政界等)、標高データ、 地形分類図、地質図、土地利用 ・・[現状を示す] ・災害履歴図・・・・・・・・・・・・[過去の状況を示す] ・浸水想定図・・・・・・・・・・・・[将来の予想を示す] ・都市計画図・・・・・・・・・・・・[計画を示す] ●台帳(リスト) ・病院、小学校、コンビニ、史跡 etc. ・国勢調査、経済センサス、農林業センサス、住基 etc. ●人やものの位置(移動体) ・携帯端末の位置情報(人、車、バス、列車 etc.) 3
  4. 4. 地理空間情報にはどのようなものがあるか 出典:国土地理院HP「地図・空中写真閲覧サービス」 (撮影:1989年) [航空写真] 岩手県大槌町で無人飛行機から撮影された写真 出典:BIZWORKS(株)HP 4
  5. 5. 地理空間情報にはどのようなものがあるか [人工衛星画像] 日本の陸域観測衛星「ALOS」が撮影した、東日本大震災前(右)後(左)の画像 出典:JAXAウェブサイト 5
  6. 6. 飛行機や人工衛星から撮影した写真はそのままでは歪んでいる。歪みを 補正し地図とぴったり合わせることをオルソ化するという。補正された 画像をオルソ画像という。 地理空間情報にはどのようなものがあるか 6
  7. 7. 地理空間情報にはどのようなものがあるか [地形図=電子国土基本図(国土地理院)] 出典:(財)日本地図センターから購入した「数値地図(国土基本情報)」(電子国土基本図と同等)データを簡易GISソフト 「地図太郎」で表示したもの。鹿児島市の一部 表示項目:海岸線、水崖線、河川中心線、水面域、道路縁、 鉄道中心線、建物、土地利用、樹木に囲まれた居住地、 等高線、地名等の注記 7 有償
  8. 8. 地理空間情報にはどのようなものがあるか [地理院地図=地理院タイル(国土地理院)] • 主に背景地図として利用する地図画像 • ズームレベルに応じて、一定のルールに基づいた正方形の画像となっている (地理院地図は256px×256px) • 国土地理院のウェブサイトから必要な範囲の画像をダウンロードして、プログラム やアプリ上で並べて表示する • http://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html • データを取得するURLの例: http://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/std/{z}/{x}/{y}.png std : 地図の種類 z : ズームレベル x,y : 場所を示す座標 (標準地図) 8
  9. 9. 地理空間情報にはどのようなものがあるか [地理院タイルの種類] (淡色地図) 注:各地図についてすべてのズームレベルの画像があるわけではない (土地条件図) (土地利用図) (色別標高図) (オルソ画像 =空中写真) (ランドサット モザイク画像) (過去の空中写真) (東日本大震災直後の オルソ画像) 9
  10. 10. 地理空間情報にはどのようなものがあるか [国土調査成果=土地分類基本調査/20万分の1土地分類基本調査] 出典:国土交通省HPからダウンロードした土地分類基本調査データを簡易GISソフト地図太郎で表示したもの。背景図は国土地理院の「地理院地図」 富山県の一部 10http://nrb-www.mlit.go.jp/kokjo/inspect/inspect.html
  11. 11. 地理空間情報にはどのようなものがあるか [浸水想定区域(国土交通省/国土数値情報)] 出典:国土交通省HPからダウンロードした国土数値情報(浸水想定区域)の浸水深データを簡易GISソフト地図太郎で表示したもの。 背景図は地理院地図。 神奈川県・相模川流域の一部 11
  12. 12. 地理空間情報にはどのようなものがあるか [国土数値情報](地図、台帳) ●国土政策に必要な国土・土地に関するデータ ●国土交通省HPから無償でダウンロード、xml、シェープで提供 ●最近更新されていないデータもあり ●現時点の利用規約では、営利目的の利用は不可 ●データ項目(色文字は近年整備・更新されたデータ) -国土(水・土地) ・海岸線 ・海岸保全施設 ・湖沼 ・河川 ・ダム ・標高・傾斜度 ・土地利用 ・森林地域 ・農業地域 ・都市地域 ・用途地域 ・都道府県地価調査 ・地価公示 -政策区域 ・行政区域 ・DID ・中学校区 ・小学校区 ・医療圏 ・三大都市圏計画区域 ・過疎地域 ・離島地域 ・小笠原 ・奄美群島 ・半島地域 ・豪雪地帯 ・振興山村 ・特定農山村 ・特殊土壌地帯 ・浸水想定区域 ・避難所 ・土砂災害警戒区域 -地域 ・国・都道府県の機関 ・市町村役場等及び公的集会施設 ・市区町村役場 ・公共施設 ・警察署 ・消防署 ・郵便局 ・医療機関 ・福祉施設 ・文化施設 ・学校 ・都市公園 ・上水道関連施設 ・下水道関連施設 ・廃棄物処理施設 ・発電施設 ・燃料給油所 ・ニュータウン ・工業用地 ・地場産業関連施設 ・物流拠点 ・世界自然遺産 ・世界文化遺産 ・都道府県指定文化財 ・地域資源 ・観光資源 ・宿泊容量メッシュ ・自然公園地域 ・自然保全地域 ・鳥獣保護区 -交通 ・高速道路時系列 ・緊急輸送道路 ・道路密度・道路延長メッシュ ・バスルート ・バス停 ・鉄道 ・鉄道時系列 ・駅別乗降客数 ・交通流動量 駅別乗降数 ・空港 ・空港時系列 ・空港間流通量 ・ヘリポート ・港湾 ・漁港 ・港湾間流通量 ・定期旅客航路 ・パーソントリップ発生・集中量 ・貨物・旅客地域流動量 12 国土数値情報ダウンロードサービス http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/index.html
  13. 13. 地理空間情報にはどのようなものがあるか [デジタル道路地図(日本デジタル道路地図協会)] 出典:(財)日本デジタル道路地図協会から購入した道路ネットワークデータを簡易GISソフト地図太郎で表示したもの。 ネットワーク計算用にノードを間引いたもの。背景図は地理院地図。 長野県上田市の一部 道路属性項目: 道路管理者、道路種別、路線番号、リンク長、 自動車専用道路、有料道路、道路幅員、車線数、 規制速度 等 (一部、収録されていないリンクもある) 13 有償 http://www.drm.jp/
  14. 14. 地理空間情報にはどのようなものがあるか [地価公示(国土交通省)] 出典: 国土交通省HPからダウンロード した 「国土数値情報(地価公示)」データ。 上表では元データの一部のデータ項目を 省略している。 図は、データを簡易GISソフト地図太郎 で表示したもの。 背景図はOpenStreetMap。 柏市市の一部 14http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-L01-v2_3.html
  15. 15. 地理空間情報にはどのようなものがあるか 統計の集計地域区分 → どれくらいの細かさでデータが使えるか ・都道府県 ・市区町村 ・町丁字(国勢調査:約21万、経済センサス) ・旧市町村(平成12年10月1日の市町村:国勢調査の一部の項目) ・旧市町村(昭和25年の市町村:農林業センサス) ・農業集落(約14万8千:農林業センサス) ・基本単位区(国勢調査=人口総数、世帯数のみ) ・調査区(経済センサス) ・地域メッシュ(国勢調査、経済センサス、工業統計、商業統計、農林センサス) -3次メッシュ(1kmメッシュ)、4次メッシュ(500mメッシュ)、 5次メッシュ(250mメッシュ) 経済センサスは平成21年からで、以前は事業所・企業統計 15
  16. 16. 地理空間情報にはどのようなものがあるか [国勢調査:小地域統計(町丁字等集計)] 平成22年国勢調査町丁字等集計での集計項目: -世帯数 -男女別・年齢5歳階級別人口 -配偶関係別・男女別人口 -世帯の種類別、世帯人員別、世帯の家族類型別の一般世帯数・一般世帯人員 -住居の種類・住宅の所有の関係別一般世帯数・一般世帯人員 -産業(大分類)・男女別15歳以上就業者数、職業(大分類)・男女別15歳以上就業者数 -居住期間別・男女別人口 -最終卒業学校別人口 -在学学校別在学者数 -常住地による従業地・通学地別・男女別15歳以上就業者数及び通学者数 -利用交通手段・男女別15歳以上自宅外就業者数及び通学者数 -5年前の常住地・男女別人口(転入) など 数量が小さい地域での秘匿処理に注意が必要 16http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do
  17. 17. 地理空間情報にはどのようなものがあるか [国勢調査:メッシュ人口] 平成22年国勢調査メッシュ集計での集計項目: 町丁字等集計と同様だが、職業別従業者数、従業地・通学地別就業者・通学者数等の 集計はない 数量が小さい地域での秘匿処理に注意が必要 17
  18. 18. 地域メッシュ ・地域を経度・緯度によって区画した「地域メッシュ」を設定する。 ・1次メッシュ(約80km四方:経度1度×緯度40分) 2次メッシュ(約10km四方:経度7.5分×緯度5分) 3次メッシュ(約1km四方:経度45秒×緯度30秒) 4次メッシュ(約500m四方:経度22.5秒×緯度15秒) ↑1次メッシュ×9 1次メッシュ×1 → =2次メッシュ×64 ←2次メッシュ×1 =3次メッシュ×100 ↓3次メッシュ×4個(太線) =4次メッシュ×16個(細線) E138° E139° E140° E141° N36° N36°40’ N35°20’ N34°40’ 緯度経度による“架空の”線で 区切ったもの。 市町村合併の影響を受けない。 統計調査からデータを作成す る場合、手間がかかる 地理空間情報にはどのようなものがあるか 18
  19. 19. ■簡易100mメッシュ人口データ ・国勢調査の人口データで集計単位が小さいものは、町丁字等集計と500mメッシュ (一部地域は250mメッシュ)集計 ・これらのうち、年齢別・男女別人口データが無償で利用できるのは、町丁字等集計のみ。 ・バス停から300mの範囲、コンビニの1km圏域等の狭い範囲の人口を知るには、町丁字は 大きすぎ、町丁字単位の人口を集計すると、過大・過小になるおそれがある。 ・その場合、町丁字単位の集計データを、何等かの指標を用いてこれらの圏域に按分して 計算することが考えられる。そこで、あらかじめ町丁字単位の集計データをより小さい 地域を単位として按分したデータを作成しておき、様々な地域単位での集計に利用できる ようにしておけば便利である。 ・このため、町丁字人口を100mメッシュに按分した人口データを作成した。 19 町丁字等集計人口 簡易100mメッシュ人口 http://www.csis.u-Tokyo.ac.jp/~nishizawa/teikyo
  20. 20. 20 地理空間情報にはどのようなものがあるか 自治体のオープンデータ  高岡市オープンデータ  富山市オープンデータ  砺波市オープンデータ  南砺市オープンデータ https://www.city.takaoka.toyama.jp/joho/shise/opendata/catalog.html http://opdt.city.toyama.lg.jp/ http://www.city.tonami.toyama.jp/tonamisypher/www/info/detail.jsp?id=8911&life_supergenre=1 https://sites.google.com/site/nantoopendata/
  21. 21. 公共交通に関する情報・データ  公共交通自体の情報 ■駅・バス停 ■路線 ■時刻表 ■運行状況 ■乗降客数 etc.  利用者に関する情報 ■人口(年齢別) ■人の移動(パーソントリップ調査) ■観光流動  まちに関する情報 ■(人の行先となる)施設・場所(学校、病院、商業・業務地区、観光地・・) ■バリアフリールート ■土地利用、空地・低未利用地 21
  22. 22. 公共交通に関して地理空間情報が活用されるシーン  公共交通の利用者に必要な情報を提供する  潜在的利用者に公共交通の存在をアピールする  公共交通の利用促進の戦略を立てる  公共交通を利用しやすいまちづくり  公共交通に関するデータをつくる 公共交通 利用者 住 民 情報サービス 提供者 交通事業者 行 政 IT技術者 公共交通や まちの データ データの取得や処理には PCやスマホを用いるが、 情報伝達手段は多様な 手段がある 22
  23. 23. 公共交通の利用者に必要な情報を提供する  バスマップ(路線図) ・正確な地図上、路線ごとに線を分ける、運行頻度情報 ・地域の公共交通(鉄道・バス)を一括掲載 [自社のみでなくて] ・バスマップを(半)自動で描くソフト [開発中]  時刻表 ・バス停ごとの時刻表、路線の時刻表 ・マイ時刻表 [「自宅⇔病院」など特定の区間の時刻表、利用可能路線のみ掲載]  バス運行状況 ・バス事業者がGPS等によるバスの位置情報を公開することが前提  経路検索・時刻表検索 ・スマホ・PCで検索 ・大手の検索サービスでもバス路線のカバー率は低い ・検索履歴を利用分析に活用  最寄りのバス停検索 ・行先に応じて利用できるバス停を検索  バスの利用方法の案内 ・前乗りor後乗り、料金前払いor後払い、整理券方式、ICカードのタッチ 23 自動作成1 自動作成2 マイ時刻表 つつじバス ジョルダン
  24. 24. 潜在的利用者に公共交通の存在をアピールする  バスマップ(路線図)・時刻表 ・自治体が各世帯に配布 ・バス会社が停留所近くの住宅にポスティング ・観光客等の外来者が事前に入手可能にする [情報を囲い込まない、オープンデータにする]  ターゲットを絞ったバスマップ・時刻表 ・酒飲み用、終電・終バス時刻表 ・ホテル等のウェブサイトに組み込めるプラグイン ・事業所向け(ノーマイカーデーの通勤用)  施設別の公共交通利便性 ・公共交通で行きやすい施設をランク付け  バスの利用方法の案内 ・前乗りor後乗り、料金前払いor後払い、整理券方式 ・バス乗り方教室 24 黄色いバスの奇跡 のんべい便利マップ 神奈中バス・バスの乗り方
  25. 25. 公共交通の利用促進の戦略を立てる  バスの利用状況の分析 ・ICカード、乗降客センサーなどの分析  バス運行状況の分析 ・ICカード乗降情報やGPS位置情報により慢性的な遅れの分析 [ダイヤの改善、道路の改善]  バス路線と人や施設の分布の分析 ・バス停圏域内の人口、将来推計人口 ・住宅開発、マンション建設の動向の分析 ・病院、学校、公共施設の分布の分析 ・これらの公共交通カバー率 ・病院等までの到達時間  データを可視化(マップ化、グラフ化等)して情報・認識を共有 ・地域公共交通会議で議論の材料とする ・地域公共交通利用促進の取組で活用し、住民参加の取組のきっかけとする 25 バス停と団地マップ バス 圏域 病院と駅・ バス路線 バス圏域 (広域)
  26. 26. 公共交通を利用しやすいまちづくり  公共交通の利便性からみたまちの評価 ・駅・バス停の近さ、運行頻度、病院・まちの中心等の生活利便施設への所要時間 ・公共交通サービスの改善による、利便性向上シミュレーション  公共交通を利用しやすい公共施設等の立地計画 ・既存のバス・鉄道路線を前提とした計画 ・バス路線の再編やバス・鉄道のサービス水準改善を前提とした計画  駅やバス停周辺への住宅誘導 ・土地利用の状況(空地、低未利用地など)把握による誘導地域の検討  バス・鉄道を利用しやすい空間をつくる ・ベンチ、屋根等の整備と整備状況の公開・評価 ・バスベイ、待合空間、バス停周辺空間や駅前広場の整備 ・バリアフリールートとバス停・駅との接合 [バリアフリールートデータ] 26
  27. 27. 交通に関するデータをつくる  みんなで時刻表データをつくる ・個人が調べた時刻表データを集約して公開 [駅rocky]  みんなでバス停データをつくる ・GPSを持ってバス停位置を測定する ・バス停データをウェブサイト上で追加・修正する [Crowb.us]  バスルートデータをつくる ・GPSを持ってバスに乗り、軌跡を記録する 鉄道・バス事業者さんにお願いしたいこと  バス停情報、バス路線情報、時刻表データの公開  事業者のウェブサイトに掲載されているこれらのデータの2次利用の許可、 これらをデータ化したものや加工品の再配布の許可 ⇒ウェブサイト上の情報をオープンデータ公開 つまり、CC-BYで2次利用、商業利用も可能として公開していただきたい  情報を更新したときに更新情報を発信してほしい  いろいろなアイデアを試してみるためにも、公共交通データのオープン化をお 願いします。 27
  28. 28.  まだまだ、公共交通の利用促進のためのアイデアはある と思います。  みなさんで、考えてみましょう。 28

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