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Tech on#06 SXSW2019に見るAIの未来 帆足啓一郎様@KDDI総合研究所

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SXSW2019に見るAIの未来
帆足啓一郎様@KDDI総合研究所

#TechOn東京

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Tech on#06 SXSW2019に見るAIの未来 帆足啓一郎様@KDDI総合研究所

  1. 1. SXSW2019に見るAIの未来 2019/05/13KDDI総合研究所 帆足 啓一郎 (hoashi@kddi-research.jp) 0
  2. 2. 自己紹介  名前: 帆足 啓一郎(ほあし けいいちろう)  所属:  KDDI総合研究所/知能メディアG グループリーダー  現在の主業務:  「ヒューマンコミュニケーション」関連の研究開発 (自然言語解析、対話型AI、画像・音声解析等の研究PJの推進)  その他:  KDDI研究所(当時)・シリコンバレー拠点創設メンバ  経産省「始動 Next Innovator 2015」選抜メンバ  ASCII(Webメディア)に人工知能関連の連載記事寄稿中 (「ASCIIエキスパート」、2016年6月~現在) 1
  3. 3. ニュース雑談対話システム「KACTUS」デモ動画 2 YouTube: https://youtu.be/34J-Ixy0yfY
  4. 4. 裏の人格:「SXSWの達人」 3 「経産省×ASCII STARTUP」 イベント告知ページより (2016/10/31掲載)
  5. 5.  概要  SXSW “South by Southwest” は毎年3月に米国テキサス州Austin市で開催されるイベント  1987年に音楽フェスティバルとして開始 • 現在は「Music」「Film」「Interactive」の3本柱  参加者数:10万人超(Interactiveのみ)  主な内容  Session:1人~数名による講演・パネル討論(2000件以上)  Trade Show:展示会(@ACC)  SXSW Pitch(旧・Accelerator Awards):ピッチコンテスト  その他:Innovation Awards, Workshops, Mentor Session, … SXSW Interactive 2019 について 4
  6. 6. ひたすら「AI」について調査した歴史 5 2016 2017 2018 2019 シンギュラリティ AIと人間との 共生 AIブームの 終焉 ??? 参考:ASCIIエキスパート 「SXSW 2018で見た「AIブー ム」の終焉」 参考:ASCIIエキスパート 「SXSW 2017が示したAI時代 の共通課題とは?」 参考:ASCIIエキスパート 「弁護士の仕事も奪われる対 象に SXSWで見た人工知能 最前線」
  7. 7. Ethics(倫理) Empathy(共感) SXSW 2019 でのAI関連キーワード 6
  8. 8. 7 複数のAI関連セッションで登場した画像
  9. 9. Ethics(倫理) Empathy(共感) SXSW 2019 でのAI関連キーワード 8
  10. 10.  Dear Gov't: Regulate Us! Sincerely, AI Industry  Jean Francois Gagne (Founder, Element AI)  主な話題  AI関連技術の開発および実用化に対し、政府レベルでの 規制の必要性を訴える  規制の目的:“Trustworthy AI” の実現 • 信頼できる=法令順守 & 技術的に堅牢  既存のAI関連の規制・標準化活動の問題点 • AIのバリューチェーン全体ではなく、構成要素のみが対象 • 責任者が不明確で、法的拘束力もない  あるべき規制:実用場面を想定した審査・承認 • アナロジー:新薬の審査、運転免許試験など  Element AIの取り組み紹介 • 白書: Data Trusts – A new tool for data governance Session(AI/Ethics) 9
  11. 11.  How AI Will Design the Human Future  Dr Heather Berlin (Icahn School of Medicine)  Amir Husain (Founder, SparkCognition)  Prof Peter Stone (The University of Texas at Austin)  Jennifer Strong (The Wall Street Journal)  主な話題  主テーマ:AIを前提とした人類・社会の設計  社会にとって「良い」AIとは? • AI導入のためにはベネフィットを示すだけでなく、信頼感・受容性をどう高めるかという観点が重要。  AI開発・活用のためにとるべき適切なリスク • 倫理・規制論(@欧米) vs 高リスク(@中国)  AIがもたらす大変革への社会の適応 • 長期的にはAIは仕事を奪わない(新たな仕事を生む)が、変革期の課題への対策は重要。 • 富の再分配(UBI), 教育システムの変革など、人類全体を幸福にするためのre-designが必要。 Session(AI/Ethics) 10
  12. 12.  How AI is Changing Advertising in China  Bessie Lee (Founder, Withinlink)  主な話題  「中国=AI天国」 • プライバシー問題がない(そもそもそんな概念がない!) • 政府が策定した次世代AI開発計画が全土に浸透 • スマートシティを検証するために新しい街を建築中 (“New Chicago”)  ユーザの全ての行動データを吸い上げるスーパー・アプリ「WeChat」 • 参照:New York Times 制作の YouTube 動画 • チャット履歴のみならず、オンライン・オフラインの行動・購買ログを集約 • 実例:ターゲティング広告のターゲット自動抽出、広告の自動パーソナライズ  中国の圧倒的な規模とスピード感をまざまざと実感… Session(AI/Misc) 11
  13. 13. (補足)Tencent・広告ターゲットユーザの自動抽出 12
  14. 14. AI関連のキーワード①:「Ethics」  AI:「クールなテクノロジー」から「(放置しておけば)社会 への脅威」に転化。 • 政治家による反テクノロジー発言もSXSWセッションで 多々あり – 民主党上院議員 エリザベス・ウォーレン氏 「GAFAは解体す べき」 – 民主党下院議員 アレクサンドリア・オカシオ=コルテス氏 「労 働のオートメーションに備えた社会システム作りを」「資本主義 の限界」  AI関連技術などの急速な進化に対し、今は人類・社会 による「介入」「思想設計」が必要とされている局面。  先鋭的かつ大規模な社会実験を進める中国と取るべき 関係性は不透明… セッション所感 (1) 13
  15. 15. Ethics(倫理) Empathy(共感) SXSW 2019 でのAI関連キーワード 14
  16. 16.  UBERLAND: Algorithms and the Future of Work  Alex Rosenblat (Data & Society Research Institute)  主な話題  AIが「経営者」として従業員を動かしている事例として、Uberを分析した 本の著者による講演  Uberの「組織」構造:配車アルゴリズムの配下に全ドライバーが配属 ⇒ 「顔の見えない」経営者の指示により、運転業務に従事  配車も値付けも全てアルゴリズムが決定  アルゴリズム中心経営の弊害 • 労働交渉権なし(アルゴリズムの判断により運転停止になることもある) • 「経営方針」説明の不明確さ – 「今日は祝日だから値下げします。これは利益アップにつながります」 ⇒ データから導出された正しい結論かもしれないが、納得感は…?? Session(AI/Empathy) 15
  17. 17.  Will Machines Be Able to Feel?  Aleksandra Przegalinska (Kozminski University/ MIT)  主な話題  AIシステムは「感情」を持てるか? → NO (ただし「感情」の定義による)  感情=刺激に対する反応(reaction)であれば実装は可能 & ユーザもAIの「感情」を意識している  実験報告:チャットボット vs アバターの比較 • アバターの方がエンゲージメントが高い一方、対話時のストレス大 ⇒ 「顔」が表示されているだけのアバターにも「不気味の谷」は存在  チューリングテストは過去の遺物。もっと高度な検証評価が必要。  既存のチャットボットはユーザの発話に合わせる傾向あり → 矛盾の要因になりえる。ルールの適用は必要不可欠。 Session(AI/Empathy) 16
  18. 18.  Empathetic Technology and the End of the Poker Face  Poppy Crum (Dolby Laboratories)  主な話題  生体情報センシング技術の発展により、システムのヒト理解 能力はヒト自身をも上回っている  技術の実情を認識し、正しい使い道を決める必要あり • 治療 → 予防医療 • 汎用 → 完全パーソナライズ(創薬など)  センシングの高度化はヒトの自由度を高めるために使うべし • ディストピア:中国のような監視社会 • ユートピア:高齢者の活動支援など  In-ear センサの可能性 • 視線、ストレスの度合い、脳活動量などが測定可能 Session(AI/Empathy) 17
  19. 19.  Featured Session: The War for Kindness: Building Empathy in a Fractured World  Jamil Zaki (Stanford University)  主な話題  これまでの人類の発展を支えてきた「共感」が近年減少 → 人類の危機  共感力の減少要因: • 都市への人口集中、独居世帯の増加 • インターネット・SNSの普及、匿名活動 ⇒ 孤独感の増加  共感力は先天的な特性ではなく、鍛えられるスキル  事例紹介 • SV地区での学校教育プログラム • 警察学校でのトレーニング  共感の重要性を組織の文化として醸成すべき Session(その他) 18
  20. 20. AI関連キーワード②: 「Empathy」  AIと人間の「コミュニケーション」はますます重要なテーマに  多方面(脳科学、生理学、心理学、社会学…)の研究 が増加 → 心地良いタッチポイント作りのためには複合領域の追究 が重要に 強すぎる「Empathy」による懸念も? セッション所感 (2) 19
  21. 21. AIとヒトとの健全な「Empathy」 20 共感伝達力: 弱い AI ヒト(ユーザ) 多くの情報 (言語、非言語)  目指したい世界 ヒト~AIがお互いに共感し合える 関係性の実現 共感伝達力 の強化 AI ヒト(ユーザ) 対話AIなどの 技術の発展
  22. 22. AIとヒトとの不健全な「Empathy」 21 AI ヒト(ユーザ) 多くの情報 (言語、非言語)  行き過ぎた共感の弊害 強すぎる 共感 のめり 込み?  既に顕在化… 個人情報 最適化された 情報 ヒト同士の 共感低下
  23. 23. 「人間とAIの理想的な関係性は何か?」 「その関係性を実現するために必要な取り組みは?」 「AIを前提とした理想的な社会は何か?」 「その社会を実現するために何を作るべきか?」 まとめに変えて:SXSW2019が投げかけた問い 22

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