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How Two Share A Task: Corepresenting Stimulus-Response Mapppings
- 1. 2人で共同タスクを行う方法： 刺激‐応答マッピングの共表象 Natalie Sebanz, Gunther Noblich, & Wolfgang Prinz Journal of Experimental Psychology: Human Perception and Performance, 2005, Vol. 31, No. 6, 1234-1246 How Two Share A Task: Corepresenting Stimulus-Response Mappings
- 2. 目次 • 背景 • 目的 • 実験1 • 実験2 • 考察 • 今後の展望 2
- 3. 目次 • 背景 • 目的 • 実験1 • 実験2 • 考察 • 今後の展望 3
- 4. 背景: 共表象とは • 人は社会的な行動に長けた動物である • 表象：脳内のイメージ 他者のある行動を見ると, 対応する運動表象が賦活 • 共表象：表象的なもの（感情や信念）を他者と共有 すること 4
- 5. 5
- 6. 背景: 刺激-応答適合性 • 刺激と応答が同じ空間的特徴を持つとき, 刺激 は自動的にその応答を引き起こす（直接リン ク） • サイモン効果: 刺激-応答適合性の低いtwo- choiceタスクで生じることがある 6 Craft & Simon, 1970
- 7. 背景: 社会的サイモン効果 7 • 2人で同時に色に関するgo/no-goタスクを行う →指の絵が自分と逆方向 を指すときに反応遅延 • 2人で座るが, 片方がタ スクを行わない →反応遅延なし 表象されているのは, 他 者の行動だけでなくタス クのルール？ Sebanz et al., 2003
- 8. 目次 • 背景 • 目的 • 実験1 • 実験2 • 考察 • 今後の展望 8
- 9. 目的 9 タスクの共表象は存在するか？ 存在するならば, 協調が 必要とされていない場合でも形成されるか？ 実験1: タスクのルールが異なるときに 反応遅延は生じるか？ 実験2: 相手の行動が知覚できなくても 反応遅延は生じるか？ 仮説
- 10. 目次 • 背景 • 目的 • 実験1 • 実験2 • 考察 • 今後の展望 10
- 11. 実験1: 条件 11 集団条件I 集団条件II 集団条件III P1（右） 緑色 緑色 緑色 P2（左） 順方向 逆方向 赤色 • 2人で色と方向に関する別々のタスクを行う • 個別条件: 別れて色タスクを行う
- 13. 実験1: 集団条件I（順方向・緑） 緑 赤 左 右 13 P2 P2 P2 P2 P1 P1 P1 P1
- 14. 実験1: タスクの衝突と行動の衝突 • タスクの衝突: 注意している刺激「緑」と 「左」が同時に出るとき • 行動の衝突: 「指は相手を向いているのに自分 が押そうとしている」とき • シングルレスポンス：どちらか一方のみの応 答を要求 • ダブルレスポンス：両方からの応答を要求 14
- 15. 実験1: 集団条件I（順方向・緑） 15 緑左(順) P2 Go P1 Go タスク の衝突 緑左(順) P2 No-go P1 Go 緑 P2 Go P1 No-go ダブルレスポンス 色レスポンス 方向レスポンス 行動 の 衝突 実線: 高い刺激−応答適合性による連想（直接リンク） 破線: タスクのルールで定められた連想 左(順) レスポンス無し P2 No-go P1 No-go 左(順) 緑
- 16. 実験1: 集団条件II（逆方向・緑） 緑 赤 左 右 16 P2 P2 P2 P2 P1 P1 P1 P1
- 17. 実験1:集団条件II（逆方向・緑） 17 緑右(逆) P2 Go P1 Go タスク の衝突 緑 P2 No-go P1 Go 緑右(逆) P2 Go P1 No-go 行動 の 衝突 実線: 高い刺激−応答適合性による連想（直接リンク） 破線: タスクのルールで定められた連想 ダブルレスポンス 色レスポンス 方向レスポンス 緑右(逆) 行動 の 衝突 行動 の 衝突 P2 No-go P1 No-go 右(逆) レスポンス無し
- 18. 実験1: 集団条件III（赤・緑） 緑 赤 左 右 18 P2 P2 P2 P2 P1 P1 P1 P1
- 19. 実験1:集団条件III（赤・緑） 19 緑赤 P2 No-go P1 Go 緑赤 P2 No-go P1 Go 順方向 逆方向 実線: 高い刺激−応答適合性による連想（直接リンク） 破線: タスクのルールで定められた連想 順方向 緑赤 P1 No-go P2 Go 行動 の 衝突 逆方向 緑赤 P1 No-go P2 Go 行動 の 衝突
- 20. 実験1: 方法 • 被験者は19-32歳の32名（男7+女25） • 500msの刺激画像提示, 600msの回答時間, 1000msの休止で1トライアル • 各条件について100トライアル×4ブロック • 1ブロックの中で4種類の画像は 同じ数だけランダムに出される • 2人とも互いのタスクのルール について十分な説明を受ける 20
- 21. 実験1: タスクの衝突の効果 21 要因 F値 P値 集団条件I/II 0.366 0.56 レスポンスタイプ 9.262 < 0.01 ** 交互作用 2.583 0.13 反応時間はダブルレスポンスで有意に長くなった →タスクの衝突の存在 F(1,14)=4.6 方向タスク（P2）の反応時間に関する 2因子分散分析(ANOVA; ANalysis Of VAriance)の結果
- 23. 実験1: 行動の衝突の効果 23 要因 F値 P値 集団条件III/個別条件 0.702 0.409 順方向/逆方向 43.371 < 0.001 ** 交互作用 7.465 < 0.05 * →行動の衝突の存在 F(1, 31)=4.2 • 集団条件IIIと個別条件の色タスクのANOVAの結果
- 24. 実験1: 行動の衝突の効果 • 集団条件IとIIIでの差はタスクの衝突によるもの • 集団条件IIで有意差が出なかったのはサンプル 数不足による→実験2で再評価 24 ＊＊ 行 タ 行 タ 行 色への反応 色への反応
- 25. 目次 • 背景 • 目的 • 実験1 • 実験2 • 考察 • 今後の展望 25
- 26. 実験2: 方法 • 基本的な条件は実験1のままで, 2人が互いの応 答を知覚できないようにする • 耳栓をつける • ボタンを押す手を箱で隠す →タスクの共表象に関するより詳しい条件を得 る • 被験者は19-31歳の32名（男9+女23） • 集団条件I, 集団条件II, 個別条件のみ実施 26
- 27. 実験2: 結果 27 要因 F値 P値 集団条件I/II 6.128 < 0.05 * レスポンスタイプ 148.586 < 0.01 ** 交互作用 6.817 < 0.05 * 反応時間はダブルレスポンスで有意に長くなった →タスクの衝突と行動の衝突の両方があると, 両方の効果 が合わさって反応遅延が大きくなる F(1,30)=4.2 方向タスク（P2）の反応時間に関するANOVAの結果
- 28. 実験2: タスクの衝突の効果 • 両側t検定でも有意差あり 28 ＊＊ ＊＊ タ タ 行 行 方向への反応
- 29. 実験2: 行動の衝突の効果 • タスク共表象は行動共表象よりも効果が強い • 集団条件IIでも有意差あり 29 ＊＊ ＊＊ 行 タ 行 タ 色への反応
- 30. 目次 • 背景 • 目的 • 実験1 • 実験2 • 考察 • 今後の展望 30
- 31. 考察 • 同時にタスクを行う人もタスクの共表象を形成 • 条件は相手のルールを知っていること（実験1） • 相手の行動が知覚できなくても良い（実験2） 31 仮説：タスクの共表象は, 協調が 必要とされていない場合でも形成される が検証された
- 32. 考察 • ダブルレスポンスでの反応遅延の原因 • 刺激処理段階: 刺激が自分と相手の両方に関係があ るので分離が必要 • 行動選択段階: どちらのルールに従って行動するか の判断 • 実験2で差が大きくなった原因 • 相手のことを知覚できない分、相手のタスクのルー ルに注意が向いた？ 32
- 33. 目次 • 背景 • 目的 • 実験1 • 実験2 • 考察 • 今後の展望 33
- 34. 今後の展望 • タスク共表象が起きる条件をより詳しく調べる →「相手があるルールに従ってタスクを行って いると信じていること」が条件 • 人はなぜ無意識のうちに半自動的に他者に注意 を向け, タスクの共表象を形成するのか？ →事象関連fMRIの解析から眼窩前頭皮質が活発 に機能していることが判明 →感受性にかかわる意思決定・行動計画 34 Sebanz et al., 2008 Sebanz et al., 2011
- 35. 分散分析(ANOVA) • 𝐹 = 𝑆 𝐴/𝜈 𝐴 𝑆 𝑒/𝜈 𝑒 ~𝐹 𝜈 𝐴, 𝜈 𝑒 • S: 変動, ν: 自由度 35
Editor's Notes
- Two-choiceとGo/no-goを両方試す
- 共表象の説明 タスクと行動で1枚ずつ 実験1
- タイトルは細かく書く