医療分野におけるオープンソースソフトウェアの開発と利用

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  • 日レセシステム構成要素
  • 定点調査研究事業 (2007.12 ~) 医療機関の手挙げ参加方式 患者個人を特定できる情報は収集しない 電子認証の仕組みを利用しセキュリティを確保 医療機関のプライバシーに関しては厳しく守秘する
  • メンテナンス(サポート体制) 質の担保。  ・有資格者(事業所)を日医総研が公式にバックアップ。 サポート方法。  メールおよびWebサイトが中心  電話とFAXも利用  開発エンジニアも参加。 メーリングリスト  改善要望  障害報告  プロジェクトからの情報提供  コミュニティ(公開ML)
  • 医療分野におけるオープンソースソフトウェアの開発と利用

    1. 1. 医療分野でのオープンソースソフ トウェア開発と利用 小林慎治 愛媛大学医学部第一内科
    2. 2. Agenda日本における医療情報システムの現状 電子化の背景、日本の医療について 医療情報の電子化における諸問題医療分野におけるオープンソースソフトウェア ORCA Project 医療オープンソースソフトウェア協議会 医療情報の標準化とオープンソースソフトウェアまとめ・今後の展望
    3. 3. 日本の保険医療システム意外と知られていない国民皆保険制度 すべての住民が医療保険に加盟することができる どの医療機関を受診するか患者が選択できる サービスに対して全国一律の対価が設定されている 医療機関は診療の翌月10日までに保険請求を行わな ければならない。 医療機関は受診ごとに負担額を徴収する。 各県や郡、市町村の行政単位で医療費に対して独自の 公費制度が設けられている。 平均寿命や乳幼児死亡率は世界でも最良であ る。
    4. 4. 日本の保険医療システム意外と知られていない国民皆保険制度 すべての住民が医療保険に加盟することができる どの医療機関を受診するか患者が選択できる サービスに対して全国一律の対価が設定されている 医療機関は診療の翌月10日までに保険請求を行わな ければならない。 医療機関は受診ごとに負担額を徴収する。 各県や郡、市町村の行政単位で医療費に対して独自の 公費制度が設けられている。 平均寿命や乳幼児死亡率は世界でも最良であ る。
    5. 5. 医療費/GDP
    6. 6. 「レセプト」 患者氏名・住所 保険番号 診断名 実施した検査や項目 処置 処方 地方ルール
    7. 7. レセコン医事会計アプリケーション 複雑なルールで決められている医事会計処理を行う 紙にレセプトを打ち出す医療データベース 患者個人情報 氏名、生年月日、性別、保険 病名、処方、処置寡占ソフトウェア データはほぼレセプト業務のみでしか使えない 導入に300万円から500万円かかった
    8. 8. 医療情報システムの問題点ハイコスト・ローリターン 多くの役職・部門を抱える複雑なビジネスロジック ほぼ国内市場に限られる寡占市場 強力な医療費抑制策->システム予算も逼迫多くの標準、少ない実装 「紙」上の標準であり、使用には制限がある プロプライエタリな規約の標準「ロックイン」 ベンダーロックイン→ 寡占 データロックイン → 相互運用性の欠如 患者は何人?医療のアウトカム評価は?
    9. 9. 大学主導の開発大学病院主導 全国に存在する(していた)医療情報部 病床も多く予算が豊富実用性と新奇性 研究と臨床のバランス 実用性よりも「論文のネタ」になるかが重要視される ことも 単年度開発・次年度忘却小病院・医院は大病院のミニチュアではない 大病院のシステムをそのまま小病院では使えない
    10. 10. AYDBTU?VENDOR: ALL YOUR DATA AREBELONG TO US!?
    11. 11. 輸血医療情報システム輸血ミス防止、適正輸血推進システム 輸血学会総出で取り組み外部インターフェース 「標準規格」を採用 しかし、どのベンダも「標準規格」では接続不能 Paper-based standardOpen Source? 大学病院関連だけオープン
    12. 12. OSSオープンライセンス、自由な配布形態 知的資産を共有できる「ロックイン」からの開放 健康データはヒトの寿命と同じだけ保存されなければ ならず、未来でも利用できることが保証される必 要。開かれた標準化を推進する オープンな参照実装が開かれた標準化を推進するコスト削減 それ自体が目的ではないが、結果として
    13. 13. 水道哲学産業人の使命は貧乏の克服である。そ の為には、物資の生産に次ぐ生産を 以って、富を増大しなければならな い。水道の水は価有る物であるが、 通行人が之を飲んでも咎められな い。それは量が多く、価格が余りに 松下幸之助 1 894- 1 989 も安いからである。産業人の使命 も、水道の水の如く、物資を無尽蔵 たらしめ、無代に等しい価格で提供 する事にある。それによって、人生 に幸福を齎し、この世に楽土を建設 する事が出来るのである。松下電器
    14. 14. ORCA Project日医標準レセプトソフト OSS, 日医オープンライセンス(GPL 2.0を日本語訳 したものにほぼ相当) ロックインを回避する標準化 Paper-basedではなく「デファクト」 MML/CLAIMプロトコル ↔ 電子カルテデータ収集 思いつき政策に対抗するための基本的な保健情報の収 集
    15. 15. 日医標準レセプトソフトを構成するもの Table & Screen &Application Main body of JMA - receipt documents definition Utility CLAIM, shell, etc… Various scripts monpe, gcc, OpenCOBOL, Tools glade, Ruby, GNUpgp OLTP MONTSUQI PANDA, glclient GNOME GDM,libglade,Gtk GUI widget (GtkPanda,etc…) Xwindow DB PostgreSQL pg_dump, tdumpDevice driver XFree86 4.x , Printer driver GS driver, OCR fonts OS Debian GNU/Linux woody, sarge Hardware P4 2GHz, 512MB, 100GB.. GPU, Others device 17/32
    16. 16. 日医標準レセプトソフトの稼働状況
    17. 17. 定点観測調査 (2006.12~) Personal information deletedJMA Improvement of Outcome medical quality Proposal of a fair medical policy Medical facilities Feedback Permit Patients / Members Voluntary participation by medical facilities No information collected that can specify an individual patient Secure security using electronic certification Privacy of individual medical facilities strictly maintained
    18. 18. インフルエンザ累積発生件数 (3/15-21)
    19. 19. 介護保険ソフトウェア医見書高齢者や障害者のための介護保険主治医意見書を作成するためのソフトウェア訪問看護を行うための医師からの意見1万〜2万のユーザ給管鳥介護保険の請求と給付を管理するソフトウェア1,000-2,000ユーザ 27/32
    20. 20. CLAIM標準レセコンと電子カルテを接続する規格 XMLベース標準 臨床情報と保険情報 日本の健康保険に対応電子カルテ開発コストの提言 レセコン部分の開発コストを削減 > 20以上の電子カルテがCLAIM標準を使ってORCAに 接続できる。
    21. 21. ORCAプロジェクトの運用形態 (認証システム)品質保証日医総研が認定した技術者、サポート業者に対してリソースを提供する 日医総研 ORCAサポートセンター 日医認証ORCAサポートビジネス ( 135 companies: 2007-04) 14/32
    22. 22. 22
    23. 23. ORCAプロジェクトのインパクト「レセコン」の低価格化 ORCA以前:300−500万円 ORCA以後:100万円前後 電子カルテの値段も低下シェア レセコンリプレースは5年から8年周期 約12%, 12,000施設(2012年3月現在)派生ソフトウェア資産 OpenCOBOL , CLAIM標準
    24. 24. 未踏15P2Pによる診療連携ソフトウェア ORCAをP2Pでつなぐ Java, JXTAベース未踏でわかったこと 日本のソフトウェア産業の水準は決して低くない オブジェクト指向は特殊な技術ではなく基本中の基本 自分の技術レベルは未踏レベルの平均よりかなり下 それでも、自分でなければ書けないコードがあるソフトウェア公開へ コードが汚いのではないかという懸念は無駄
    25. 25. ORCAエコシステム I nf ormati on 日医・日医総研 医療機関 Members hi p f ee e fe Au Support n t o ho f ee Support s ervi ceDevel opment f ee Communi ty Source cod es za ti i ri ho r ze Au t 開発者 サポートベンダ Bug report/reques t
    26. 26. 医療オープンソースソフトウェア協 議会MOSS(Medical Open Source Software Council) ORCAプロジェクトや医療ソフトウェア開発者の連帯 医療分野にも応用できるOSSを紹介していく 医療分野のOSSを一般の開発者に紹介する 2004年4月にに最初のセミナー 2009年8月に第8回セミナー Many Asian developers / students gathered 開発者、医療従事者、サポート業者によるコミュニ ティ
    27. 27. MOSS1
    28. 28. 日本のOSS電子カルテOpenDolphin 地域医療連携プロジェクトで診療所向け電子カルテ端 末として開発。OSSとして後悔 Java/JBoss Doctors are arranging for their useNOA 大橋克洋(産婦人科医、70歳)により作成 PHP/Java Script
    29. 29. 九大から千早病院、愛大へ九州大学病院外来化学療法室(2005) 初代専属医員 XOOPSで部門Web、MS-Accessで部門システム千早病院(2006-2009) 医療情報企画科長、内科医師 国際学会デビュー、openEHR.jp立ち上げ 翻訳、実装愛媛大学病院第一内科(2009-) 研究、臨床、国際活動
    30. 30. 医療OSSの国際的動向国家・地域の状況にあわせて 先進諸国 共通基盤として。病院情報システムのspin out。 OpenVISTA, OpenEMR 研究開発基盤 不景気の影響 低開発諸国 結核・HIV、周産期医療 低コストは魅力の一つであるがそれよりも開発の自由が目 的標準化
    31. 31. openEHR.jpThe openEHR Project OSS実装ベースの標準化 ISO/EN 13606Local activity of the openEHR project 資料の日本語訳 日本在住者対象(一部は非日本語話者) ヨーロッパ・オーストラリアで開発された臨床概念の 日本への適応可能性を調査 Ruby実装
    32. 32. GitHub
    33. 33. gem install open_ehr
    34. 34. OSS2010, Notre Dame, USA
    35. 35. OSS2010, Notre Dame, USA
    36. 36. MOSC2010, Kuala Lumpur
    37. 37. MOSC2010, Kuala Lumpur
    38. 38. 世界的なつながり
    39. 39. 医療OSSの問題点開発者とユーザー(医療従事者)のギャップ 医療システム開発における永遠の課題国際展開がしづらい 国ごとに異なるシステム、文化コミュニティの維持ビジネスモデルの確立 ORCAモデルは普遍的なモデルとなりうるか
    40. 40. 今後の展開開発者のリクルート セミナー開催・合宿 日本だけではなく、海外とも GitHubどんどん標準とその実装 実装ベースの標準化ORCAの今後 100万行以上のCOBOL資産

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