無意識的な音韻象徴有声・無声子音単音節と明るさの感覚間一致       神戸大学大学院人文学研究科 D3                @nanaya_sac        第3回TwiFULL関西ミーティング
発表の前に   自己紹介    ◦ 平田佐智子    ◦ 専門:認知心理学・認知科学     (実験系です)    ◦ 研究テーマ:音韻象徴の成立要因    ◦ 興味:コトバ・記号・意味    (コミュニケーション)
発表内容 音韻象徴 感覚間一致 二つの類似点 実験 結果 考察 +α
音韻象徴とは   「音声があるイメージを持つ」という現象      maluma                 takete                        (Köhler, 1929/47; Sapir,          ...
オノマトペ   擬音語・擬態語etc.の総称    ◦ 言語において音象徴性が活用されている      唯一の例    ◦ 例)ガシャン パリーン    :擬音語        ふわふわ もこもこ    :擬態語        どきどき びく...
通常の音韻象徴   調査やテストなどで示される    ◦ 調査系     SD法 (雨宮・水谷, 2006; 村上, 1973など)     連想法    ◦ テスト     名前をつける (Sapir, 1929; Köhler, 1...
共感覚との接点の指摘                                  from                                  http://www.synaesthesia.jp/(from Grossen...
感覚間一致 異なる感覚モダリティに属する複数の刺激  ペアを一致すると感じること (共感覚的一致)           Match!   &      &   一般成人が持つ「共感覚」
音韻象徴と感覚間一致の類似点  音韻的要素                視覚刺激/p/ /z/ /d/ /g/ /b/ /s/ /t/ /k/      /m/                   &   聴覚刺激              ...
Garner’s speeded classification   無意識的な感覚間一致の有無   一致の方向性を測定する実験手法    (何と何が一致しているのか)   基本的な課題:弁別 → キーを押す    ◦ 明るさ弁別   → ...
本研究で扱う音韻象徴   有声子音+/a/(ば・ざ・だ・が)    ◦ 暗いイメージと一致する   無声子音+/a/(ぱ・さ・た・か)    ◦ 明るいイメージと一致する          (Newman, 1933; 雨宮・水谷, 2006)
実験                     一致するペアready?                       ぱ       ば         +                     不一致であるペア             ぱ...
条件構成単次元変化条件 課題に関連する刺激対のみ変化□+/pa/   □+/ba/   ■+/pa/   ■+/ba/関連変化条件 一致ペア・不一致ペアのみ呈示□+/pa/ ■+/ba/     □+/ba/   ■+/pa/直交変化条件 全て...
感覚間一致の指標congruence effect□+/pa/ ■+/ba/               < □+/ba/ ■+/pa/positively correlated facilitation □+/pa/ ■+/ba/      ...
実験結果                                                                                         letter                     50...
実験結果                     文字を弁別する課題                                                                   congruent           ...
考察   無意識的な音韻象徴が見られた    ◦ 有声子音・無声子音と明るさの音韻象徴   感覚間一致と音韻象徴の接点を示唆    ◦ 今回扱った刺激に関しては、同じ振る舞      いをするため
今後の課題   文字と音声    ◦ 文字の形態    ◦ 文字から喚起される音声情報   他の音声    ◦ 有声子音・無声子音以外の音声   音声か、音なのか    ◦ 音韻    ◦ 音声に含まれる諸成分
References   雨宮 俊彦・水谷 聡秀(2006). 日本語オノマトペの基本感情次    元と日本語音感素の基本レベルについて. 関西大学社会学部    紀要, 37, 139-166.   Grossenbacher, P. G...
+α   実験2 ギリシャ記号に濁点・半濁点    ◦ 明るさとの一致を示す   実験3 記号の左上に濁点    ◦ 明るさとの一致を示さず
+α   実験4 濁点・半濁点のみ呈示    ◦ 明るさとの一致は示さなかった   実験5 中国語話者に実験2    ◦ 明るさとの一致は示さなかった   結論:濁点・半濁点の形態的特徴と一    致が起こっているわけではない
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ついふる関西(平田)

  1. 1. 無意識的な音韻象徴有声・無声子音単音節と明るさの感覚間一致 神戸大学大学院人文学研究科 D3 @nanaya_sac 第3回TwiFULL関西ミーティング
  2. 2. 発表の前に 自己紹介 ◦ 平田佐智子 ◦ 専門:認知心理学・認知科学  (実験系です) ◦ 研究テーマ:音韻象徴の成立要因 ◦ 興味:コトバ・記号・意味 (コミュニケーション)
  3. 3. 発表内容 音韻象徴 感覚間一致 二つの類似点 実験 結果 考察 +α
  4. 4. 音韻象徴とは 「音声があるイメージを持つ」という現象 maluma takete (Köhler, 1929/47; Sapir, 1929) /m/ /l/ は丸いイメージ /t/ /k/はとがったイメージ
  5. 5. オノマトペ 擬音語・擬態語etc.の総称 ◦ 言語において音象徴性が活用されている 唯一の例 ◦ 例)ガシャン パリーン :擬音語 ふわふわ もこもこ :擬態語 どきどき びくびく :擬情語
  6. 6. 通常の音韻象徴 調査やテストなどで示される ◦ 調査系  SD法 (雨宮・水谷, 2006; 村上, 1973など)  連想法 ◦ テスト  名前をつける (Sapir, 1929; Köhler, 1929)  意味を推定させる  一致関係を問う (Imai et al. 2008など) ◦ なぜ「無意識的」を検討するかというと・・
  7. 7. 共感覚との接点の指摘 from http://www.synaesthesia.jp/(from Grossenbacher & Lovelace,
  8. 8. 感覚間一致 異なる感覚モダリティに属する複数の刺激 ペアを一致すると感じること (共感覚的一致) Match! & & 一般成人が持つ「共感覚」
  9. 9. 音韻象徴と感覚間一致の類似点 音韻的要素 視覚刺激/p/ /z/ /d/ /g/ /b/ /s/ /t/ /k/ /m/ & 聴覚刺激 視覚刺激 高い音 低い音 &
  10. 10. Garner’s speeded classification 無意識的な感覚間一致の有無 一致の方向性を測定する実験手法 (何と何が一致しているのか) 基本的な課題:弁別 → キーを押す ◦ 明るさ弁別 → 白色と黒色の弁別 ◦ 文字の弁別 → 2種類の文字の弁別 ◦ キーが押されるまでの反応時間を測定する
  11. 11. 本研究で扱う音韻象徴 有声子音+/a/(ば・ざ・だ・が) ◦ 暗いイメージと一致する 無声子音+/a/(ぱ・さ・た・か) ◦ 明るいイメージと一致する (Newman, 1933; 雨宮・水谷, 2006)
  12. 12. 実験  一致するペアready? ぱ ば +  不一致であるペア ぱぱ ぱ ば ぱば
  13. 13. 条件構成単次元変化条件 課題に関連する刺激対のみ変化□+/pa/ □+/ba/ ■+/pa/ ■+/ba/関連変化条件 一致ペア・不一致ペアのみ呈示□+/pa/ ■+/ba/ □+/ba/ ■+/pa/直交変化条件 全ての組み合わせをランダム呈示□+/pa/ □+/ba/ ■+/pa/ ■+/pa/ 13
  14. 14. 感覚間一致の指標congruence effect□+/pa/ ■+/ba/ < □+/ba/ ■+/pa/positively correlated facilitation □+/pa/ ■+/ba/ < □+/pa/ □+/ba/negatively correlated interference□+/pa/ □+/ba/ < □+/ba/ ■+/pa/ 14
  15. 15. 実験結果 letter 500 positively correlated facilitation color 450 *reaction time (ms) 400 350 300 250 baseline positive negative orthogonal condition (* p <.05) 実験1a 課題別
  16. 16. 実験結果  文字を弁別する課題 congruent incongruent 500 Congruence effect 450 *reaction time (ms) 400 350 300 250 baseline correlated orthogonal condition (* p <.05) 実験1a 文字弁別 一致・不一致
  17. 17. 考察 無意識的な音韻象徴が見られた ◦ 有声子音・無声子音と明るさの音韻象徴 感覚間一致と音韻象徴の接点を示唆 ◦ 今回扱った刺激に関しては、同じ振る舞 いをするため
  18. 18. 今後の課題 文字と音声 ◦ 文字の形態 ◦ 文字から喚起される音声情報 他の音声 ◦ 有声子音・無声子音以外の音声 音声か、音なのか ◦ 音韻 ◦ 音声に含まれる諸成分
  19. 19. References 雨宮 俊彦・水谷 聡秀(2006). 日本語オノマトペの基本感情次 元と日本語音感素の基本レベルについて. 関西大学社会学部 紀要, 37, 139-166. Grossenbacher, P. G., & Lovelace, C. T. (2001). Mechanisms of synesthesia: cognitive and physiological constraints. Trends in Cognitive Sciences, 5(1), 36-41. Imai, M., Kita, S., Nagumo, M., & Okada, H. (2008). Sound symbolism facilitates early verb learning. Cognition, 109(1), 54-65. Cognition. Köhler, W. (1929). Gestalt Psychology. New York : Liveright. Köhler, W. (1947). Gestalt Psychology (2nd. Ed.). New York : Liveright. 村上宣寛. (1973). セマンティック・ディファレンシャル法に ついての一実験的研究. 心理学研究, 44(4), 179-185. Newman, S. S. (1933). Further experiments in phonetic symbolism. The American Journal of Psychology, 45(1), 53– 75. Sapir, E. (1929). A study in phonetic symbolism. Journal of
  20. 20. +α 実験2 ギリシャ記号に濁点・半濁点 ◦ 明るさとの一致を示す 実験3 記号の左上に濁点 ◦ 明るさとの一致を示さず
  21. 21. +α 実験4 濁点・半濁点のみ呈示 ◦ 明るさとの一致は示さなかった 実験5 中国語話者に実験2 ◦ 明るさとの一致は示さなかった 結論:濁点・半濁点の形態的特徴と一 致が起こっているわけではない

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