総合的な食料安全保障の確立

247 views

Published on

0 Comments
0 Likes
Statistics
Notes
  • Be the first to comment

  • Be the first to like this

No Downloads
Views
Total views
247
On SlideShare
0
From Embeds
0
Number of Embeds
2
Actions
Shares
0
Downloads
2
Comments
0
Likes
0
Embeds 0
No embeds

No notes for slide

総合的な食料安全保障の確立

  1. 1. 総合的な食料安全保障の確立 平成23年度 食料・農業・農村白書 第1部 第2章 第4節13年1月20日日曜日
  2. 2. Outline 総合的な食料安全保障の確立 (1) 2011/12年度の食料需給 (2) 国際的な食料需給をめぐる動向 (3) 農産物貿易の動向 (4) 総合的な食料安全保障の確立に向けた取組13年1月20日日曜日
  3. 3. (1) 2011/12年度の食料需給 平成23年度 食料・農業・農村白書 p.156∼13年1月20日日曜日
  4. 4. 2011/12年度*の食料需給 • 生産量:小麦、とうもろこし、米でそ れぞれ増。史上最高の23億tの見込み。 • 需要量:食用、エタノール原料用の他 飼料用も増え、23億tの見込み。 人口70億として1人約900g/日 全部米なら6合/日 * 各国の作物収穫時期を期首とする市場年度。米国の小麦では2011.6∼2012.5。13年1月20日日曜日
  5. 5. 穀物の需要量、生産量、期末在庫率の推移 2012/13年度の食料需給 ○ 世界の穀物需要量は、途上国の人口増、所得水準の向上等に伴い、1970年に比べ約2倍の水準に増加している。 一方、生産量は、主に単収の伸びにより需要量の増加に対応している。 ○ 2012/13年度の期末在庫率は、生産量が需要量を下回り、18.5%と2011/12年度(20.2%)に比べ低下する見込 み。 (百万トン) □ 穀物(米、とうもろこし、小麦、大麦等)の需給の推移 (期末在庫率 %) 2,284百万トン 2,241百万トン 世 米 界 国 生産量 同 大 豪 欧 米 時 豆 州 州 国 不 禁 大 天 作 輸 干 候 高 措 不 干 温 置 順 乾 需要量 豪 燥 安全在庫水準(FAO 1974) 州 1,108百万トン 干 期末在庫率 全穀物 17~18% (右目盛) 18.5% (2012年度予測値) 1,079百万トン 15.4% 資料:USDA「World Agricultural Supply and Demand Estimates」(January 2013)、「Grain:World Markets and Trade」、「PS&D」 (注)なお、 「Grain:World Markets and Trade」、「PS&D」 については、公表された最新のデータを使用している。 • 需要量が供給量を上回り、期末在庫率 は18.5%まで低下する見込み。 * http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_zyukyu_kakaku/index.html13年1月20日日曜日
  6. 6. 穀物等の国際価格の動向(ドル/トン) ○ 穀物等の国際価格は、2010年7月以降再び上昇し、現在は、2006年秋頃に比べ1.9~3.2倍の水準。 ・ 大豆は、2011年12月以降の南米の高温・乾燥、中国の輸入需要期待から高値で推移し、2012年6月以降の米国の高温・乾燥の影 穀物等の国際価格動向 7月以降最高値を更新。9月4日に史上最高値(650.7ドル/トン)をつけた後、米国の生育の回復、南米の増産見込み等から低下 ろこしは、2012年6月以降、米国の高温・乾燥の影響から、7月以降最高値を更新し、8月21日に史上最高値(327.2ドル/トン) 世界の在庫水準は大きく下がってはいないものの、とうもろこしに追随して上昇。 ・ 米は、2011年6月以降、タイで担保融資制度(実質的な国の買上げ制度)の再導入等により上昇。一方、輸出需要は、安価なイン 等へシフト。 □ 穀物等の国際価格の動向 ドル/トン (ドル/トン) 2013年1月11 1000 世 米 米 中世 米 中 世 1000 2008年以降、 604. 米 日 中 米 米 米世 豪 欧世 米 米 界 国 国不 国 界 国 国 国 国 界 国 国界 州界 国 本 州 1. 900 高値ながら安定 900 国 国 同 大 熱作 的 大 大 天 高 大 天的 時 豆 波 干 洪 冷 米 候 米 温米 干 候 高担 高 過去 不 禁 米 水 害 不 生 乾在 不小 干 温保 温 800 作 輸 輸 順 産 燥庫 融 1,03 等 順麦 800 措 豊 出 量 豪 量 乾資 乾 (200 置 米作 禁 州 中 豪等 燥制 燥 700 米 等 米 止 史 同 国約 州豊 度 523. 需 措 上 時 輸 干作 導 700 米 要 米 緊 置 最 不 入 入 2. 急 急 高 作 急年 過去 600 増 輸 輸 増 600 入 入 650. 需 洪 (201 要 水 低 500 水 500 大豆 増 大 準 277 400 米 2 400 過去 470 300 300 (20 小麦 大豆 279 200 200 小麦 3 過去 100 100 とうもろこし 327 とうもろこし (201 0 0 1970 1972 1974 1976 1978 1980 1982 1984 1986 1988 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2006 2008 2010 2012 注1:各月第1金曜日(米は第1水曜日)に加え、直近の最終金曜日 水曜日の価格)を記載。 注:小麦、とうもろこし、大豆は、各月ともシカゴ商品取引所の第1金曜日の期近価格(セツルメント)である。 注2:過去最高価格については、米はタイ国家貿易取引委員会の公 米は、タイ国家貿易取引委員会公表による各月第1水曜日のタイうるち精米100%2等のFOB価格である。 最高価格、米以外はシカゴ商品取引所の全ての取引日におけ (セツルメント)の最高価格。 注3:図中の倍率は2006年秋頃と比較した直近の価格水準。13年1月20日日曜日
  7. 7. (ドル/トン)3.2倍の水準。移し、2012年6月以降の米国の高温・乾燥の影響から、 の生育の回復、南米の増産見込み等から低下。とうも 穀物等の国際価格動向し、8月21日に史上最高値(327.2ドル/トン)。小麦は、入等により上昇。一方、輸出需要は、安価なインド産米 • (ドル/トン) 2013年1月11日現在 大豆:米国の高温・乾燥の影響から高値米 米 1000 604.0ドル だったが生育回復や南米の増産見込みで国 国 1.9倍高担 高 900 過去最高 低下。温保 温 1,038ドル 融乾資 乾 800 (2008.5.21) •燥制 燥 度 導 700 米 523.5ドル とうもろこし:米国の高温・乾燥の影響 入 2.6倍 600 過去最高 から高値に。世界経済の減速懸念、他産 650.7ドル 500 大豆 (2012.9.4) 地との競合で低下。小麦も在庫水準は低 277.3ドル 400 2.0倍 下していないものの追随。 過去最高 470.3ドル • 300 (2008.2.27) 小麦 279.0ドル 米:タイの担保融資制度(実質的な国の買 200 3.2倍 過去最高 い上げ)の再導入で上昇するも需要は安価 100 とうもろこし 327.2ドル (2012.8.21) なインド産へシフト。 0 2012 2006 2008 2010 2012 注1:各月第1金曜日(米は第1水曜日)に加え、直近の最終金曜日(米は最終 水曜日の価格)を記載。 注2:過去最高価格については、米はタイ国家貿易取引委員会の公表する価格の 最高価格、米以外はシカゴ商品取引所の全ての取引日における期近価格 (セツルメント)の最高価格。 注3:図中の倍率は2006年秋頃と比較した直近の価格水準。 * 倍率は2006年比。 13年1月20日日曜日
  8. 8. 食料価格指数の推移数 1 (平 成 図2−36 FAO食料価格指数の推移       (平成14 2002) (2004) ( ∼16 年=100)100) は、高値を更新 指数 250 237.9 • 23年2月に最高値(237.9)36) そ の 。 224.4、価格が大 200 • 23年の年間指数は過去最高のを上回って 227.623(2011) 150年の集計開 100 • 24年は世界経済の減速で下落しました。 211.6 87.8 50 平成 12 年 17 22 23 (2000) (2005) 資料:FAO「Food Price Index」 (2010)(2011) • FAO「食料危機の再来を恐れる ような状況からの転換を示す」*めぐる動向料需要との競合)な地球温暖化対策、エネルギー安全保障への意識の高ま燃料の生産が拡大しています。年 の 10 年 間 に お い て、 バ イ オ エ タ ノ ー ル の 生 産 量 は * 日本経済新聞2013/1/12「食料価格指数、12年は7%低下 FAO調べ 世界経済減速移す」(27) 2 で大きく増加し、それぞれ 1.6 倍、2.1 倍とな37) http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM1008T_S3A110C1000000/ 。農産物のバイオ燃料向けの需要は平成 32(2020) 植物油生産の 15%、 さとうきび生産の 30%を占める影響が懸念されます。 13年1月20日日曜日
  9. 9. (2) 国際的な食料需給をめぐる動向 平成23年度 食料・農業・農村白書 p.158∼13年1月20日日曜日
  10. 10. 平 成 22(2010) ∼ 32(2020) 年 の 10 年 間 に お い て、 バ イ オ エ タ ノ ー ル の 生 産 量 は ブラジル、バイオディーゼルは EU(27) 2 で大きく増加し、それぞれ 1.6 倍、2.1 倍とな る見通しとなっています(図2− 37)。農産物のバイオ燃料向けの需要は平成 32(2020) 年には、 世界の穀物生産の 13%、 植物油生産の 15%、 さとうきび生産の 30%を占める バイオ燃料生産の拡大による食料需要との競合 3 と見込まれ 、国際食料需給への影響が懸念されます。 図2−37 バイオ燃料生産量の推移と見通し (バイオエタノール) (バイオディーゼル) 百万 kL インド 百万 kL 160 中国 155 45 ブラジル 42 その他 アルゼンチン 131 その他 120 EU(27) 31 99 30 米国 インド 80 20 米国 48 15 40 EU(27) ブラジル 5 0 0 平成 17 年 22 27 32 平成 17 年 22 27 32 (2005) (2010) (2015) (2020) (2005) (2010) (2015) (2020) 資料:OECD-FAO「Agricultural Outlook 2011-2020」を基に農林水産省で作成 • ブラジルではバイオエタノール、EUではバイオディーゼルが 大きく増加する見込み。 1 穀物、食肉、砂糖、乳製品、油脂類(植物及び動物由来)の国際取引価格を基に算出した指数 • バイオ燃料向けは穀物の13%、植物油の15%、さとうきび生 2 平成 24(2012)年3月現在、EU に加盟している 27 か国 3 OECD-FAO「Agricultural Outlook 2011-2020」 産の30%を占める見込みで食料需給への影響が懸念される。 15813年1月20日日曜日
  11. 11. る穀物の減産から8月以降の小麦、大麦、とうもろこし等の輸出禁止措置を実施し、その 後、ウクライナやカザフスタンといった国においても穀物や油糧種子について輸出枠の設 定や輸出禁止といった措置が実施されました。その後、平成 23(2011)年に入り、穀物 食料需給ひっ迫・価格高騰にともなう各国の輸出規制などの動き の生産が回復してきたことにより、当該規制措置を緩和する動きがみられます。 図2−38 農産物の輸出規制の状況 【ヨルダン】 砂糖、米(2008 年∼)、 【ベラルーシ】 小麦等:ライセンス制導入 なたね等:輸出禁止 (2010 年∼) (2010 年9月∼) 【ネパール】 【レバノン】 米、小麦:輸出禁止(2008 年4月∼) 小麦 : 輸出禁止 豆類:輸出禁止(2009 年7月∼) (2010 年8月∼) 【バングラデシュ】 【モロッコ】 米等:輸出禁止 小麦、米等:輸出 (2008 年5月∼) ライセンス制導入 (2008 年7月∼) 【ミャンマー】 米:輸出許可制 (2008 年∼) 【台湾】 米:輸出許可制 (2008 年4月∼) 【ラオス】 【ボリビア】 米:輸出許可制 小麦等:輸出禁止等 (2010 年∼ ) (2008 年2月∼) 【ナイジェリア】 【フィリピン】 とうもろこし: 【エジプト】 米、とうもろこし: 輸出禁止 砂糖:輸出禁止 輸出許可制(2005 年∼) (2008 年∼) (2010 年 11 月∼) 米:輸出許可制と 輸出税賦課を実施 【インド】 【インドネシア】 【タンザニア】 (2009 年2月∼) 食用油:輸出禁止 米:輸出禁止 第 砂糖:輸出禁止 (2008 年3月∼) (2008 年4月∼ 【アルゼンチン】 (2011 年9月∼) 【ケニア】 米、小麦:輸出枠設定 09 年3月、 小麦、とうもろこし、 2 とうもろこし: (2011 年9月∼) 2009 年 7 月∼) 大豆、牛肉等:輸出枠 輸出禁止 設定、輸出税賦課等 (2008 年9月∼) 章 資料:農林水産省作成  注:平成 24(2012)年3月 15 日現在 は輸出禁止、      は輸出税の賦課、輸出枠設定等 • 生産回復に伴い規制措置の緩和の動きも。 穀物の価格高騰への対応策として、穀物等の輸入関税の引下げ等の動きもみられます。 EU では、 ロシアの穀物輸出禁止以降、 飼料用穀物の価格高騰を防ぐため、 とうもろこし の輸入関税の賦課の一時停止(平成 22(2010)年8月)や小麦・大麦の輸入割当枠内の 関税賦課の一時停止(平成 23(2011)年2月)を実施しています。また、インドネシア、 モロッコ、韓国、ロシア等においては、平成 23(2011)年に穀物等の輸入関税の一時的13年1月20日日曜日 な引下げや輸入関税賦課の一時停止等の措置がとられました。
  12. 12. 食料品価格高騰が一因とみられる抗議活動や暴動 第4節 総合的な食料安全保障の確立 図2−39 食料品価格高騰を一因とする各国の抗議運動や暴動 チュニジア 2010 年 12 月 ヨルダン 2011 年2月 イラク 2011 年2月 インド 2010 年 12 月 アルジェリア 2011 年 1 月 ボリビア エジプト 2011 年3月 2011 年 1 月 資料:農林水産省作成 (国際的な食料価格高騰への対応) 平成 23(2011) 年6月 22 ∼ 23 日、 フランスのパリで開催された G20 農業大臣会合13年1月20日日曜日
  13. 13. 国際的な食料価格高騰への対応 • 2011.6:フランス、パリでG20農業大臣会合。 「食料価格乱高下および農業に関する行動計 画」が合意。「農業市場情報システム(AIMS)」 や「迅速対応フォーラム」の立ち上げ、緊急人 道備蓄の可能性の検討等に取り組む。 • 2011.11:G20カンヌ首脳会議で実現へ向けて 協力することが合意される。13年1月20日日曜日
  14. 14. 中長期的に見た食料需給見通し • 需要:穀物等の需要が供給をやや上回 る状態が継続 • 価格:伸び率は逓減するものの高値で 上昇傾向13年1月20日日曜日
  15. 15. 脱脂粉乳 291 362 24 487 67 チーズ 388 413 6 555 43 資料:農林水産政策研究所「2021 年における世界の食料需給見通し」 (平成 24(2012)年2月公表)  注:1)平成 21(2009)(基準年)は平成 20(2008)∼ 22(2010)年の3か年平均    2)目標年における名目価格については、小麦、とうもろこし、大豆、植物油のうち大豆油、豚肉、鶏肉は米国、 中長期的に見た食料需給見通し その他穀物、 その他植物油はカナダ、 ずれも IMF による)を用いて算出 米はタイ、 牛肉は豪州、 乳製品はニュージーランドの消費者物価指数(い 図2−40 穀物の地域別需給の見通し 第 (生産量及び消費量) (貿易量(純輸出入量)) 2 (生産量) 389 (消費量) 265 (純輸入量) (純輸出量) 96 章 434 北米 358 北米 98 556 437 120 127 139 12 172 中南米 184 9 中南米 233 239 6 33 11 平成 9 1997) ( 年 22 37 オセアニア 16 オセアニア 20 51 20 32 765 797 平成 21 2009) ( 年 53 899 アジア 934 56 アジア 1,071 1,135 62 54 81 28 56 中東 100 平成 33 2021) ( 年 45 中東 69 129 59 172 173 0 422 欧州 368 欧州 51 492 433 59 107 138 34 150 アフリカ 205 58 アフリカ 197 281 83 1,500 1,000 500 1,000 1,500 120 0 0 80 40 500 0 0 40 80 120 百万 t 百万 t 資料:農林水産政策研究所「2021 年における世界の食料需給見通し」 (平成 24(2012)年2月公表)  注:純輸出入量には、地域内の貿易量は含まない。 また、国連食糧農業機関(FAO)、国際農業開発基金(IFAD)、世界食糧計画(WFP)の • アジア、中東、アフリカでは生産量の伸びを消費量の伸びが上回る。 共同報告書によると、世界の食料価格が今後も高止まりし不安定な状況が続くとしていま す 1 。 また、 新興国での消費拡大や世界の人口増加等により、「食料のさらなる需要増が • 食料の偏在化は引き続き拡大する見込み 見込まれる」としており、特に食料を輸入に依存するアフリカ等の貧困層が大きな影響を 受けるとしています。 1 FAO、IFAD、WFP「The State of Food Insecurity in the World 2011」 16113年1月20日日曜日
  16. 16. (平成 21 2009) 10 月)的な見通しを実施 ( 年 は穀物で約 30 億 t、食肉 で4億7千万 t とする必要 資料:農林水産省作成 世界人口の推移 今後の長期的な食料需給を需要面からみた場合、昭 図2−41 世界人口の推移 和 25(1950) 年 に 25 億 人 で あ っ た 世 界 の 人 口 は、 • 昭和25(1950)年:25億人 昭和 62(1987)年に 50 億人、平成 11(1999)年に 60 億人と途上国を中心に増加を続け、 国連人口基金 億人 80 • 昭和62(1987)年:50億人 (UNFPA) の推計によると、 平成 23(2011) 年 10 月 60 に 70 億人を超えたとしています(図2− 41) 今後 。 40 も人口の増加傾向は続き、平成 62 (2050)年に 93 億人、 • 平成11(1999)年:60億人 平 成 112(2100) 年 ま で に 100 億 人 を 上 回 る と し て います 1 。 20 • 平成23(2011)年:70億人 世界の人口の増加が続く中、栄養不足人口 2 は平成 0 1800年 1850 1900 1950 2011 22(2010)年には全人口の 13%を占める9億3千万 資料:国連人口基金「State of World 人となっています。前年より改善されましたが、世界 • 平成62(2050)年:93億人?    Population 2011」 食料サミット(平成8(1996) 年) において平成 27 • 平成112(2100)年:100億人? 1 国連人口基金「State of World Population 2011」 2 FAO において「食物から摂取する熱量が、軽労働に従事した際の一定の体格の維持を前提として、国や民族ごとに 算出される基準値よりも低い状態にある人々の数」と定義 16213年1月20日日曜日
  17. 17. 年後半からの干ばつによって重大な食料危機が発生しました。特にソマリアでは飢饉とい 部 う深刻な事態に陥り、多くの人々が飢 餓 に苦しみ、難民・避難民が増大しました。この地 域を含め、 対外的な支援を必要としている国は、平成 23(2011)年 12 月現在で 33 か国 世界の栄養不足人口の推移 となっています 2 。 図2−42 世界の栄養不足人口の推移 世界人口に占める 億人 栄養不足人口割合(右目盛) 15 % 12 15 14 14 13 13 10.2 世界食料サミット 10 9.3 (1996 年)における 8.4 8.5 削減目標 7.9 8 10 6 栄養不足人口 4.2 4 5 2 0 平成7∼9年 0 12∼14 18∼20 21 22 27 (1995∼97) (2000∼02) (2006∼08) (2009) (2010) (2015) 資料:FAO「The State of Food Insecurity in the World 2010,2011」「Hunger Statistics」 、 、国連「World Population    Prospects:The 2010 Revision」を基に農林水産省で作成 第 • 目標(2015年までに4億2千万人)に対し依然と また、世界的な金融危機による世界経済の低迷後、先進国を中心に経済成長にぜい弱性 がみられる一方、長期的にみれば新興国・途上国においては、経済成長が続き所得も上昇 2 章 して高水準 するとみられ、畜産物、油脂類、水産物に対する需要は、食文化や気候・風土等で違いは あるものの増加する傾向にあると考えられています。 一方、供給面からみた場合、品種改良や化学肥料の投入、かんがい施設の整備、遺伝子 組換え作物の導入による密植栽培等により単収の向上が見込まれるものの、途上国の工業 化に伴う優良農地の減少や、新たな農地の開拓による森林伐採等の自然環境への負荷に対13年1月20日日曜日
  18. 18. 穀物の収穫面積、単収等の推移 第4節 総合的な食料安全保障の確立 図2−43 穀物の収穫面積、単収等の推移 指数 a /人 300 25 279.0 1 人当たりの収穫面積(右目盛) 21.0 生産量 250 255.0 20 200 単収 15 150 10.0 10 100 100 109.2 収穫面積 50 0 昭和 35 年度 45 55 平成2 12 23 (1960) (1970) (1980) (1990) (2000) (2011) 平均単収(t/ha)1.42 1.82 2.21 2.60 2.97 平均単収伸び率(年率) 2.52% 2.01% 1.64% 1.33% 資料:米国農務省「PS&D」 、国連「World Population Prospects:The 2010 Revision」を基に農林水産省で作成  注:生産量、単収、収穫面積は、昭和 35(1960)年度=100 とした指数。平均単収は 10 か年における単収の平均 • 1人当たり収穫面積の減を単収増でカバ (3)農産物貿易の動向  ア 世界の農産物貿易の動向 ーしているが単収は伸び悩んでいる (世界の農産物貿易は拡大傾向) 世界の農産物の輸出額は、南米における大豆、牛肉、コーヒー等の輸出増加等、農産物 の輸入額はアジア、アフリカにおける大豆やとうもろこしの輸入増加等により拡大傾向に あります(図2− 44)。また、北米、南米、オセアニアの輸出地域と日本をはじめとする アジアやアフリカ等の輸入依存地域の二極化が鮮明になってきています。 図2−44 世界の農産物貿易額の推移13年1月20日日曜日 億ドル 5,000
  19. 19. (3) 農産物貿易の動向 平成23年度 食料・農業・農村白書 p.164∼13年1月20日日曜日
  20. 20. 世界の農産物貿易の動向 • 輸出:南米での大豆、牛肉、コーヒーなど が増 • 輸入:アジア、アフリカでの大豆、とうも ろこしなどが増。 • 北米、南米、オセアニアなどの輸出地域 と、日本含むアジア、アフリカなどの輸入 依存地域の二極化が鮮明に13年1月20日日曜日
  21. 21. 世界の農産物輸入における我が国の位置づけ 第4節 総合的な食料安全保障の確立 図2−45 主要農産物の輸入国別割合(平成21 2009) ( 年) (とうもろこし) (大豆) (豚肉) (家きん肉) スペイン 日本 日本 3.6% 日本 その他 10.5% 16.5% 15.0% 英国 28.6% ドイツ 9.4% その他 輸入額 韓国 7.3% 輸入額 輸入額 輸入額 65.5% その他 9.4% その他 ドイツ 225 メキシコ 360 中国 334 244 53.2% 英国 61.2% 7.9% 6.4% 55.1% 億ドル 億ドル 億ドル 9.1% 億ドル メキシコ オランダ 中国 3.9% イタリア 5.8% 4.3% 日本 4.8% 7.2% ロシア 6.0% ドイツ 4.0% 香港 5.1% 資料:FAO「FAOSTAT」 主要国の農産物貿易の状況をみると、 米国、EU 加盟国等では輸出入額ともに多くなっ • 人口では2%だが輸入額は5%(世界5位) ています。 我が国は平成 21(2009) 年には、 農産物輸出額は 30 億ドル、 輸入額は 505 億ドルであることから、 輸入額から輸出額を差し引いた農産物純輸入額は 474 億ドルと なり、昭和 59(1984)年以降引き続き世界最大の農産物純輸入国となっています(図 2 • とうもろこし、豚肉、家きん肉で1位、 − 46)。 図2−46 我が国と主要国の農産物輸出入額及び純輸出入額(平成21 2009) ( 年) 大豆で中国につぐ2位 億ドル 800 738 784 577 ︵ 600 505 509 480 輸 394 451 入 400 267 272 額 243 ︶ 200 151 97 99 128 93 83 60 66 16 0 30 31 46 69 7513年1月20日日曜日 200 157
  22. 22. 主要国の農産物貿易の状況をみると、 米国、EU 加盟国等では輸出入額ともに多くなっ ています。 我が国は平成 21(2009) 年には、 農産物輸出額は 30 億ドル、 輸入額は 505 億ドルであることから、 輸入額から輸出額を差し引いた農産物純輸入額は 474 億ドルと なり、昭和 59(1984)年以降引き続き世界最大の農産物純輸入国となっています(図 2 世界の農産物輸入における我が国の位置づけ − 46)。 図2−46 我が国と主要国の農産物輸出入額及び純輸出入額(平成21 2009) ( 年) 億ドル 800 784 738 577 ︵ 600 505 509 480 輸 394 451 入 400 267 272 額 243 ︶ 200 151 97 99 128 93 83 60 66 16 0 30 31 46 69 75 200 157 205 220 212 219 296 311 266 ︵ 400 334 325 輸 出 600 575 530 額 636 ︶ 800 743 1,000 1,011 1,200 日 英 中 ロ 韓 ド イ ス ウ ス イ ス カ フ イ 豪 タ 米 ア オ ブ ン ル 本 国 国 シ 国 イ タ ェ イ ン ペ ナ ラ ド 州 イ 国 ゼ ラ ラ ア ツ リ ー ス ド イ ダ ン ネ ン ン ジ ア デ ン ス シ チ ダ ル ン ア ン 資料:FAO「FAOSTAT」を基に農林水産省で作成  注:1)EU 加盟国の輸入額、輸出額は EU 域内の貿易額を含む。    2)折れ線グラフは純輸入額または純輸出額を示す。 • 日本は輸入額に対し輸出額が極端に少ないのが特徴 (米国等特定国への依存度が高い我が国の農産物輸入) 我 が 国 の 農 産 物 輸 入 額 を 輸 入 相 手 国・ 地 域 別 に み る と、 米 国 が 26% を 占 め、 次 い で • 純輸入額は昭和59(1984)年から引き続き1位 1 ASEAN 17%、EU 15%、中国 11%、豪州7%、カナダ6%となっており、この上位6か 国・地域で農産物輸入額の8割を占めています。 品目別にみると、とうもろこしや大豆等輸入金額の多い農産物は特定国への依存傾向が 顕著となっており、上位2か国で8∼9割を占めています。特に、米国の割合はいずれも 高く、中でもとうもろこし、大豆は、それぞれ 90%、66%を占めています(図2− 47)。13年1月20日日曜日
  23. 23. 特定国への依存度が高い我が国の農産物輸入 図2−47 我が国の主要農産物の国別輸入額割合(金額ベース、平成23 2011) ( 年) 第 (農産物全体) (とうもろこし) (大豆) (豚肉) 1 アルゼンチン その他 その他 メキシコ その他 部 その他 ブラジル 2.9% 1.5% 2.6% 5.2% 3.7% 米国 18.4% 5.5% 25.8% カナダ カナダ 輸入額 15.5% 6.5% 5兆 カナダ 豪州 5,842 億円 輸入額 輸入額 22.0% 輸入額 ブラジル 米国 7.1% 4,264 1,443 4,161 40.7% 6か国・地域計 16.3% 中国 ASEAN(10) 億円 億円 億円 82.0% 81.6% 10.5% 16.9% 米国 米国 EU (27) EU(27) 28.4% 14.7% 90.1% 65.6% 資料:財務省「貿易統計」を基に農林水産省で作成 このように、我が国の農産物の輸入構造は、米国をはじめとした少数の特定の国・地域 への依存度が高いという特徴があり、特に、多くの国・地域で消費され、世界的に需要の • 米国等の特定少数国への依存度が高い 増加が見込まれる飼料穀物や油糧種子ではその傾向が強くなっています。 このため、輸入に多くを依存している我が国の食料供給は、国際需給の変動や輸入先国 の輸出政策の影響を受けやすい状況となっているため、できるだけ輸入先の多角化等を図 り、リスク分散に努めることが重要となっています。 (4)総合的な食料安全保障の確立に向けた取組13年1月20日日曜日
  24. 24. (4) 総合的な食料安全保障の確立に向けた取組 平成23年度 食料・農業・農村白書 p.167∼13年1月20日日曜日
  25. 25. 総合的な食料安全保障の確立へ向けて • 東日本大震災→サプライチェーン断絶 時の安定供給確保の必要性再認識 • 農業白書→平素から総合的に食料安全 保障を確立していく必要あり13年1月20日日曜日
  26. 26. 生産資材の確保等に向けた取組 • 肥料 • 土壌診断に基づいて施肥設計を見直し適正施肥を徹底 • 耕畜連携による堆肥の有効活用 • 化学肥料輸入相手国の多角化 • 遺伝資源 • 収集・保存・提供機能を強化 • 農業生物資源ジーンバンク事業13年1月20日日曜日
  27. 27. 東日本大震災を踏まえた食料安全保障マニュアルの見直し • 2002.3:「不足時の食料安全保障マニ ュアル」策定 • 2012.9.28:同マニュアルの見直し13年1月20日日曜日
  28. 28. http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/anpo/120928.html13年1月20日日曜日
  29. 29. 適切な備蓄の実施 • 主要食料不足への対策 is 備蓄 • 飼料も大切 (東日本大震災では飼料穀物75万t放出)13年1月20日日曜日
  30. 30. 米の備蓄方式の転換 • これまで:回転備蓄方式→備蓄米の販 売分を政府買入れ • これから(H23年度から):棚上げ備蓄 方式→一定数量買い上げ、一定期間備 蓄後は飼料など非主食用として販売13年1月20日日曜日
  31. 31. (国際協力を通じた世界の食料安全保障への貢献) 今後、世界の人口増加等の影響により、中長期的には食料の需給がひっ迫する可能性が ある中、平成 23(2011)年6月にフランスで開催された G20 農業大臣会合では、世界の 国際協力を通じた世界の食料安全保障への貢献 食料安全保障の確保のためには、持続可能な農業生産拡大と生産性の向上が必要であると 合意されました。また、基本計画においては、世界の食料安全保障に貢献する観点から、 「アフリカ諸国等開発途上国の農業・農村の振興、食の安全に関する技術協力・資金協力、 • 基本計画「アフリカ諸国等開発途上国の農 さらにはこれらの地域に対する食料援助を引き続き実施 」することとしています。 これらを踏まえ、我が国は、アフリカにおけるコメ生産量の倍増やマメの増産支援に加 業・農村の進行、食の安全に関する技術協 え、平成 23(2011)年度からはイモの増産の支援を開始しました(図2− 48)。また、 力・資金協力、さらにはこれらの地域に対す アジアやアフリカにおいて持続可能な農業農村開発を支援するため、農業用水の確保や効 率的な水利用のためのかんがい技術の開発・普及にかかる支援を行っています。 る食糧援助を引き続き実施」 図2−48 アフリカにおけるイモ類増産支援 800 億人 4 増加する人口及びヤムイモ需要 第 西アフリカにおける 人口(右目盛) 収穫面積の拡大の限界 2 600 3 章 生産量 依然として低い収量レベル (10 万 t) 400 2 生産性の向上が急務 収穫面積(万 ha) 200 単収(t/10a) 1 ○生産性及び持続性向上のための  土壌肥培管理技術の改善 0 0○遺伝資源の特性評価及び選抜技 平成 2 年 7 12 17 22 27  術の改良 (1990) (1995) (2000) (2005) (2010) (2015) 資料:FAO「FAOSTAT」、国連「World Population Prospects :The 2010 Revision」を基に農林水産省で作成  注:生産量、収穫面積、単収は、ヤムイモの数値 我が国は、ブラジルとともにモザンビークにおいて熱帯サバンナ農業開発の三角協力を 行っています。本協力は、ブラジルのセラード地域と類似した自然条件のアフリカ熱帯サ バンナ地域において農業開発を行うことにより、モザンビークの小規模農家の貧困削減、13年1月20日日曜日 国内食料問題の軽減を通じ、食料安全保障への貢献を目的としています。
  32. 32. た5万ドルの現金備蓄事業資金により、米穀等の現地調達による緊急支援を実施しました。 本制度は、東アジア諸国が国を越えた地域的な協力によって、食料安全保障の強化と貧 困の撲滅を目指した先駆的な取組といえ、FAO 等の共同報告書においても、「食料備蓄は ASEAN+3緊急備蓄米(APTERR) 国境を越えて協調すべきであり、ASEAN+3 緊急米備蓄は有望な進展」としています 3 。 図2−49 ASEAN+3 緊急米備蓄(APTERR)の概要 APTERR 備蓄 食糧支援 申告(イヤマーク)備蓄 各国が保有する在庫のうち、緊急時に放出可能な数量が申告(イヤマー A国 ク)された備蓄を放出 ○備蓄放出プログラム ○各国のイヤマーク数量  ①Tier1  日本 25 万トン   商業ベースの先物取引契約による支援  中国 30 万トン  ②Tier2  韓国 15 万トン    Tier1以外のイヤマーク備蓄支援  ASEAN 諸国 8.7 万トン  (無償、長期貸付け含む) 大規模な 現物備蓄(現金備蓄) 災害等の発生 現物備蓄し、緊急時の初期対応として放出。備蓄期間経過後は貧困緩和 事業に活用。また、より迅速に対応するため現金備蓄による放出も活用 ○備蓄放出プログラム ○日本の実績 B国  ③Tier3 (1)現物備蓄 計 約 1,860 万トン   現物備蓄(または現金備蓄)による支援    フィリピン約 950 万トン   (現金備蓄とは、APTERR 事務局にある予    カンボジア約 380 万トン   算を活用して現地での米購入等迅速に対    インドネシア約 180 万トン   応させるもの)    ラオス約 350 万トン (2)現金備蓄 約 480 万トン   (ミャンマー、インドネシア等) 資料:農林水産省作成 • ASEAN+日中韓の3国による大規模災 害に備えた米の共同備蓄システム 1 APTERR は、ASEAN Plus Three Emergency Rice Reserve の略 2 災害発生前にあらかじめ現物または現金の形で備蓄しておき、緊急時に迅速に備蓄放出ができるようにする APTERR 備蓄の支援方法 3 FAO、IFAD、WFP「The State of Food Insecurity in the World 2011」 17013年1月20日日曜日
  33. 33. 日中韓農業大臣会合の立ち上げ • 会合の枠組み:2011.10合意 • 第1回は韓国で実施(2012.4.14∼15) • 次回は日本の予定。 農林水産省 第1回 日中韓農業大臣会合の結果概要 http://www.maff.go.jp/j/press/kokusai/renkei/120415.html13年1月20日日曜日
  34. 34. 海外農業投資の支援 • 基本計画「重点化すべき農産物や地域 を明確化しつつ支援」 • 民間企業への農業投資にかかる情報提 供を実施。H23はブラジルで現地調 査。13年1月20日日曜日
  35. 35. 過去問13年1月20日日曜日
  36. 36. H23過去問 問113年1月20日日曜日
  37. 37. H23過去問 問1回答と解説 • ア 2050年の人口予測は93億人である(スライド16)。 • イ 正しい。 • ウ 食料価格は伸び率は逓減するが今後も上昇の見込み(スライド14)。 • エ 単収伸び率は低下傾向(スライド18)。 • オ 純輸入額は昭和59(1984)年から日本が1位(スライド22)。13年1月20日日曜日
  38. 38. H23過去問 問1313年1月20日日曜日
  39. 39. H23過去問 問13回答と解説 • ア 正しい(スライド26)。 • イ 正しい(スライド26)。 • ウ 正しい(スライド29∼30)。 • エ 正しい(スライド34)。 • オ 誤り。食料需給ひっ迫への備えとして、途上国への技術協力(スライ ド31)を行っている。米の備蓄、緊急時援助システムとしてはAPTERR がある(スライド32)。13年1月20日日曜日

×