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キャリアコンサルタントによる中小企業「副業・兼業」人材活用支援.pptx

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キャリアコンサルタントによる中小企業「副業・兼業」人材活用支援.pptx

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経済産業省 関東経済産業局 経営支援機関向け「中小企業への『兼業・副業人材』活用推進におけるヒント集」
(https://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/jinzai/data/kengyo_hukugyo_hintshu.pdf )
を基に合同会社実践サイコロジー研究所(https://ppi.tokyo/ )が作成しました。

経済産業省 関東経済産業局 経営支援機関向け「中小企業への『兼業・副業人材』活用推進におけるヒント集」
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キャリアコンサルタントによる中小企業「副業・兼業」人材活用支援.pptx

  1. 1. キャリアコンサルタントによ る 中小企業の「兼業・副業人 材」活用支援 経済産業省 関東経済産業局 経営支援機関向け「中小企業への『兼業・副業人材』活用推進におけるヒント集」 (https://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/jinzai/data/kengyo_hukugyo_hintshu.pdf ) を基に合同会社実践サイコロジー研究所(https://ppi.tokyo/ )が作成しました。
  2. 2. 中小企業支援の全体像 2 ■併用をおすすめするツール 中小企業・小規模事業者人手不足対応ガイドラ イン • 中小企業における人手不足対応の基本的な考え方を知る。 https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/koyou/2020/200522hitodebusoku_guideline.pdf https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/koyou/2020/200522hitodebusoku_tool02.pdf https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/koyou/2020/200522hitodebusoku_tool03.pdf 人材確保支援ツール分析支援編 • 経営者とコミュニケーションをとる際に便利なツー ルです。ヒアリングの項目として重要なテーマを簡 単に聞き、そして分析するためにご使用ください。 外部人材活用ガイダンス • 「兼業・副業人材」の活用におけるステップをまと めています。 • 過去の事例を参考にご利用ください。 https://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/jinzai/data/kengyo_hukugyo.pdf p.8~20  経営課題を見つめなおす  経営課題解決のために、「兼 業・副業人材活用」を検討する p.29~p.39  経営課題解決事例を知る p.21~26  人材サービスの特徴を知る  適切な人材会社を活用する  人材の選考を助言する p.40~p.45  人材サービス類型を知る ③経営課題解決 手段の検討 ②経営課題の 優先順位付け ①経営課 題 の明確 化 経営支援 人材活用 支援 ②人材選考のサポート ③進捗管理・ フォロー アップ ①人材会社の活用
  3. 3. 中小企業支援の流れ 3 活 用 が 進 ま な い 要 因 経 営 支 援 機 関 の 支 援 内 容 認知段階>>> 活用検討段階>>> 人材募集前段階>>> 人材募集・契約段階>> > 業務開始後段階>>> • 「兼業・副業人材」 活用に対する知識・ 理解の不足(ネガ ティブイメージの誤 解等) • 「兼業・副業人材」 活用についてに特徴 や導入効果について 説明 (P8~10参照) • 「兼業・副業人材」 のタイプ、特徴等を 説明し不安を払拭 (P11参照) • 経営課題の整理・優 先順位付けが出来て いない • 「兼業・副業人材」 に依頼する業務の切 り分けが出来ない • 経営者との対話を通 じ経営課題の整理・ 優先順位付け・解決 手段検討を実施 (P15~17参照) • 人材活用による経営 課題解決についての アドバイスを実施 (P18~21参照) • 事例集等を活用し、 計画作成のアドバイ ス (P29~39参照) • 「兼業・副業人材」 を募集する方法・手 段を知らない • 「兼業・副業人材」 の募集要項を決めら れない • 「兼業・副業人材」 選考の方法が分から ない、ノウハウがな い • 「兼業・副業人材」 に依頼した業務の進 捗管理が出来ない • 「兼業・副業人材」 を活用したが、期待 した成果が出ない • 企業の状況や要望に 応じた人材会社の活 用に関するアドバイ ス (P21~25、P40~ P45参照) • 「兼業・副業人材」 ならではの、人材選 考で見るべき視点に ついてアドバイスを 実施 (P26参照) • 定期的な進捗管理手 法に対するアドバイ ス(P27参照) • 「兼業・副業人材」 の活躍や定着に対す るアドバイス (P27参照)
  4. 4. 「兼業・副業人材」活用の特 徴 4
  5. 5. ①「兼業・副業人材」活用の特徴 5 専門のスキルや知見を「シェア(共有)」することで、経営課題の解決を目的とした「兼業・副業人材」の活用 (業務委託契約)が注目されています。 中小企業経営者に「兼業・副業人材」活用を提案するには、「兼業・副業人材」の特徴や活用のメリットをしっか りと理解いただくことが必要です。 これまで これから フルタイム雇用 と比較した特徴 • 成長企業で活躍する優秀な人 材の知識やスキルをシェアし て活用できる • 必要な時に必要な期間だけ活 用できる • 正社員雇用に比べ、コストが 安い • 正社員雇用と比べ契約形態が 柔軟 • 正社員では専門人材を確保で きない場合の解決策となる 雇用契約 雇用契約 正社員 正社員 正社員 兼業・副業人材/フリーラ ンス 雇用契約 業務委託 ※注:業務委託契約は、「個人との直接契約」、人材サービス会社との契約(人材サービス会社を 経由した個人への再委託契約も含む)の二通りがあります。 参考:関東経済産業局「外部人材活用ガイダンス」を基に一部加 筆
  6. 6. ②「兼業・副業人材」がとくに活躍する領域 6 既に「兼業・副業人材」を取り入れている中小企業の代表的な経営課題やテーマは、以下のようなものが挙げられ ます。 経営戦略立案、新規事業の立上げ等における経営者の右腕的な役割(壁打ち相手)や、広報・PR、マーケティン グ、ECサイト構築、ITツール導入等において専門分野の実働部隊として活用されています。 特に、新しいことにチャレンジしたい経営者や改善に意欲的な経営者、革新的な経営者ほど、活用に取り組む傾向 があります。 既に 「兼業・副業人材」を 取り入れている企業の 代表的な課題やニーズ | 広報・PR | ITツール導入 | マーケティング | 経営戦略立案 | 新規事業立上げ | 事業継承 | コスト削減 | 人事制度設計 | 販路開拓 | ECサイト構築 • メディアプロモーション • SNS運用 • システム開発 • テレWork導入 • データ分析 • 販売戦略策定 • Web広告運用 • 供給能力の拡充 • 資金繰り • 人件費削減 • 制度設計 • 労務管理 • 組織改善 • 技術・研究開発の強化 • 自社ブランドの強化 • 市場調査 • 事業開発 • 事業計画策定 • 営業力の強化 • 営業戦略立案 • 海外事業展開 • サービスの開発 • Webデザイン • 後継者育成 30ページ事例1参照 34ページ事例3参照 36ページ事例4参照 38ページ事例5参照 34ページ事例3参照 36ページ事例4参照 38ページ事例5参照 30ページ事例1参照 32ページ事例2参照 34ページ事例3参照 32ページ事例2参照 34ページ事例3参照 34ページ事例3参照 32ページ事例2参照 38ページ事例5参照 30ページ事例1参照 32ページ事例2参照 30ページ事例1参照 32ページ事例2参照 参考:関東経済産業局 令和元年度「地域中小企業・小規模事業者の人材確保支援等事業」 「外部人材活用ガイダンス」を基に一部
  7. 7. ③「兼業・副業人材」活用による副次的な効果 7 「兼業・副業人材」の活用を通し、社内・組織において、以下のような効果もあります。多様な働き方を受け入れ ることにより社内人材も刺激を受け、組織が活性化するような目に見えない効果が表れることも特徴的です。 「兼業・副業人材」 活用による 副次的な効果 組織活性化・ 社風改革・社員の成長 オープン イノベーション 企業価値の向上 異なる組織で蓄積してきた ノウハウや知見、さまざま な 視点やネットワークを活か す ことで、革新的なイノベー ションは生まれる。 「兼業・副業人材」によって 社 外の知見に触れることで社 内人材の刺激や組織の活性 化などにつながる。 世代やバックグラウンドの異 なる多様な人材の活用は企 業ブランドを向上させる。 参考:関東経済産業局 「外部人材活用ガイダンス」を基に一部加
  8. 8. 多様な「兼業・副業人材」像 8 一般社団法人プロフェッショナ ル&パラレルキャリア・フリー ランス協会 代表理事 平田 麻莉氏 兼業・副業のタイプ、特徴など 兼業・副業人材と一口にいっても、多様な方々がい らっしゃいます。当協会では、兼業・副業人材を 「広義のフリーランス」と総称し、「特定の企業や 団体、組織に専従しない独立した形態で、自身の専 門的知識やスキルを提供して対価を得る人」と定義 しています。 広義のフリーランスには、大きく分けて「独立系フ リーランス」と「副業系フリーランス」がいらっ しゃいますが、 いずれも業務委託(請負契約や準委任契約)で働い ています。商品やサービスではなく、自分自身を売 り物として、価値提供を行う人々とも言えます。 ◆独立系フリーランス 企業や組織に属さないフリーランスの方々です。個 人事務所の法人経営者、個人事業主、開業届未提出 の個人の方などがいらっしゃいます。取引先によっ て様々な肩書や職種で多岐にわたる仕事をし、複線 的にキャリアを築いているパラレルキャリアの独立 系フリーランス人材もいらっしゃいます。 ◆副業系フリーランス 一方、副業系フリーランスは、日中は主となる企 業・団体の社員として働き、勤務外時間を利用して 業務委託契約で個人の仕事をしている方々です。 お金ではない兼業・副業の目的 兼業・副業と聞くと、副収入目的だというイメージ を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。しか し今は、収入以外の目的で兼業・副業に取り組んで いる人たちが増えています。取り組む理由は多様で すが、多いのは「スキルアップしたい」「経験を積 みたい」・「経営層に近いポジションで仕事をした い」・「地域への関心がある」などの理由です。 兼業・副業人材の呼称も多様 このように多様な方々が、多岐にわたる目的で兼 業・副業人材として活躍しています。そうした多様 性を反映し、人材会社各社による呼称も様々です。 プロ人材、プロフェッショナル、プロパートナー、 タレント…などバラエティ に富んだ呼ばれ方をしています。 いずれの呼称にも共通しているのは、兼業・副業人 材は、決して「外部の人材ではない」ということで す。単なるアドバイスに留まらず、経営者の想いに 共感し、社員と同等の帰属意識や責任を持ち、同じ 目線で活動してくれる存在が兼業・副業人材なので す。こうした人材を自社の経営に活かさない手はあ りません。 企業側もこうした兼業・副業人材の想いや背景をよ り深く理解することで、活躍や成果を最大化させる ことができます。「融通の効く安価な外注先」とい う感覚で兼業・副業人材を活用してしまうと、良い 人材は来ませんし、トラブルの元にもなります。雇 用契約と業務委託契約の違いなどの基礎知識も得な がら、ビジョンや戦略など上流の話もなるべくオー プンに情報提供し、組織の一員のつもりで良好な関 係を築く力が企業側にも求められています。 活用メリット等 テレワークの浸透なども相まって、「自社常在の社 員でないと信頼・安心できない」という時代ではな くなりました。今回のコロナの影響で一層現実味を 帯びた企業も多いのではないでしょうか。 兼業・副業人材の活用は、短期間から契約できるの で、いわゆる社員採用と比べてミスマッチリスクも 少なくて済みます。一つでもメリットがあれば、ま ずは一度、小さな案件からでも兼業・副業人材を活 用してみるのが良いのではないでしょうか。
  9. 9. 「兼業・副業人材」活用に向 けた 中小企業支援 9
  10. 10. 人材活用支援 経営支援 1.経営支援と人材支援の両輪が必要 10 ③経営課題解決手段の検討 ②経営課題の優先順位付け ①経営課題の明確化 ②人材選考のサポート ③進捗管理・フォローアッ プ ①人材会社の活用 中小企業への「兼業・副業人材」活用支援は、経営支援と人材活用支援の両輪で実施することが必要不可欠です。解 決したい経営課題が曖昧では、優秀な人材の確保は困難です。また仮に優秀な人材を確保できても、企業の成長には つながりません。
  11. 11. 経営支援の流れ 11 ! POINT 関係構築 会社の理解 • 面談の目的 • 面談相手 • 事前準備 • 聞く姿勢 • 質問項目や流れをあ る程度標準化 • 話を引き出す質問、 ネタ • 一歩踏み込んだ質問 • 重要ではあるが解決 までに時間を要する 課題にいかに対処す るか • 人材ポートフォリオ の確認 • 幹部候補人材の育成 プラン等との整合性 確認 • 正社員採用や採用以 外の確保(外部発 注)等との検討 • 予算、費用対効果の 検証 • 「兼業・副業人材」 を受け受け入れる体 制はあるか? • 「兼業・副業人材」 にとっても参画する メリットは十分か まずは経営課題の整理を実施します。支援先企業の経営者と対話し、経営課題の明確化、優先順位付けをすることが 必要です。次に解決すべき課題に対し適切な解決手段の検討を行い、人材活用が適切と判断された場合には、社内人 材棚卸や人材確保手段の検討を行います。  面接目的が単に人材採 用の相談の場と思われ ていませんか?  相手は社長または役員 クラスですか?面談時 間は十分ですか?  限られた時間で会社を 深く理解するためには 事前準備が大切  社長が話したくなる雰 囲気がありますか? ! POINT ! POINT ! POINT ! POINT ! POINT  「経営課題は何です か?」「ビジョンは何 ですか?」と聞いて社 長はぱっと答えられる でしょうか?  社長の認識する経営課 題が本当に会社が優先 的に解決すべき課題で しょうか? 深い対話 課題抽出 課題の 優先順位付け・ 解決手段検討  課題にきれいに優先順 位がつくでしょうか?  最終的には社長の納得 感が大切  人材で対処する課題と その他の方法で対処す る課題に仕分けする。  経営課題を解決できる 人材は社内にいない か?  専門人材の候補になり 得る社内人材の「育 成」とセットで対応す ることはできないか?  中途採用は可能か?  その他、派遣社員活用 や、他社への外注など 比較し、予算や費用対 効果の面からも検討  「兼業・副業人材」参 画後の体制は明確化? 例えば複数名を活用し たプロジェクト化は可 能か?  そもそも「兼業・副業 人材」が来てくれるメ リットはあるか? 人 材 活 用 が 適 切 な 経 営 課 題 の 場 合 社内人材の 棚卸 人材確保 手段の検討 「兼業・副業 人材」活用の 妥当性検証 経営課題の明確化・優先順位付 け 人材活用による経営課題解決の検 討
  12. 12. 経営支援①:経営課題の明確化・優先順位付け 12 「関係構築」~「課題の優先順位付け」の実施に際して、取組の目的は以下の通りです。実施する際に意識すべき重 要なスタンスでもあります。 ! POINT 関係構築 会社の理解 • 面談の目的 • 面談相手 • 事前準備 • 聞く姿勢 • 質問項目や流れをあ る程度標準化 • 話を引き出す質問、 ネタ • 一歩踏み込んだ質問 • 重要だけど緊急でな い課題にいかに対処 するか ! POINT ! POINT  「経営課題は何です か?」「ビジョンは何 ですか?」と聞いて社 長はぱっと答えられる でしょうか?  社長の認識する経営課 題が本当に会社が優先 的に解決すべき課題で しょうか? 深い対話 課題抽出 課題の 優先順位付け・ 解決手段検討  課題にきれいに優先順 位がつくでしょうか?  最終的には社長の納得 感が大切  人材で対処する課題と その他の方法で対処す る課題に仕分けする 取り組むポイント 目的1 経営者が認識している経営課題を第三者の目で(壁 打ち相手として)ヒアリング・確認すること 目的2 経営者の頭の中にある経営・事業計画を整理し見え る化すること(※) (※)中小企業では、経営戦略の策定や事業計画の 立案を経営者一人で対応しているケースが多い。ま た、経営・事業計画が文章化されておらず、経営者 の頭の中にだけあるケースも珍しくない。  面接目的が単に人材採 用の相談の場と思われ ていませんか?  相手は社長または役員 クラスですか?面談時 間は十分ですか?  限られた時間で会社を 深く理解するためには 事前準備が大切  社長が話したくなる雰 囲気がありますか?
  13. 13. 経営課題の明確化・優先順位付けの手順 13 前述した目的の達成のために、最低限必要なアクションは以下の通りです。 特に、企業のあるべき姿と現状のギャップを確認することは必要不可欠です。 • 支援企業の情報収集を行う(HP・公開情報を収集する)。 • 経営課題について仮説を立てる(業界・市場・企業の強み・弱みなどを把握する)。 事前準備 • 優先順位付けの後、人材で対処する課題とその他の方法で対処する課題に仕分けする。 解決手段の検討 • 経営理念・ビジョンについて傾聴する。 • 経営計画・事業計画内容等について話を聞きだす。 • 経営計画・事業計画等の中で、将来のあるべき姿(3年後、5年後、10年後)について助言・議 論する。 • 将来のあるべき姿と現状のギャップについて確認した上で、助言・議論する。 • ギャップを深堀し課題を明確化するとともに、課題の対策について検討する。 経営者との対話 (経営課題の明確 化) • 「緊急度」だけでなく「重要度」の観点も加味し、課題の優先順位付けを行う。 • すなわち、「重要度」が高いが解決までに時間を要する課題について、いつまでに・どのレベルまで解決すべき か議論する。 ※例:業務の非効率さによって人員不足が発生している工場の場合、緊急度としては「人手不足への対応」ニーズが高かったとして も、解決までに時間を要するが、重要度としては業務非効率さを解決するための「業務フローの整理・見直し・改善」に取り組 むべきである。この時、両者の優先度は、緊急度と重要度を比較して検討することとなる。 • 課題のうち、自社社員では対応出来ない専門スキルの必要な課題を抽出する。 • 新規事業など、社内だけの経験では対応が難しい課題を特定する。 経営課題の 優先順位付け
  14. 14. 経営支援②:経営課題の明確化・優先順位付け(ヒアリング 例) 14 ▶ ▶ ▶ 経営課題ヒアリングの方法やヒアリング項目については様々なやり方 があります。例えば経済産業省ローカルベンチマーク非財務ヒアリン グシート(4つの視点)も支援先企業の経営課題特定や優先順位付け に活用できます。 ローカルベンチマー ク 企業の経営状態について、まるで企業の健康診 断」を行うように財務・非財務の両面から検 証・把握するためのツールです。 https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/ ① 経 営 者 経営理念・ビジョン 経営哲学・考え・方針等 地域企業においては、経営者が与える影響が大きく、経営者の優劣が企業の優 劣を左右する面が強いといえます。 そのため、経営者との対話に際して、まずは「経営者」自身について知ること が重要です。 経営意欲 ※成長志向・現状維持など 経営者が自社のことをどのように捉えているのか、今後どのような事業展開を 考えているかを把握します。 後継者の有無 後継者の育成 状況承継のタイミング・関係 事業の持続性を推し量る観点から、経営者が高齢の場合は事業承継の方針を確 認することも欠かせません。 ② 事 業 企業及び事業沿革 ※ターニングポイントの把握 沿革は企業の歴史であり、過去をたどれば企業の現状ならびに将来を推測出来 ます。 強み 技術力・販売力等 企業の強み、弱み(例えば技術力はあるが、販路開拓が苦手等)がわかれば、 今後その企業が成長する要素があるのかどうかの判断基準になります。 弱み 技術力・販売力等 ITに関する投資、活用の状況1 時間当たり付加価値(生産 性)向上に向けた取り組み IT投資などにより、付加価値向上(生産性)に向けてどのような取り組みを実 施しているのかを把握します。 ③ 企 業 を 取 り 巻 く 環 境 ・ 関 係 者 市場動向・規模・シェアの把 握 競合他社との比較 企業、経営者が外部情報収集に対する意識があるか、外部環境に対する戦略、 リスクマネジメントが出来ているかを確認することは企業の持続的な成長のた めに必要です。 顧客リピート率・新規開拓率 主な取引先企業の推移 顧客からのフィードバックの 有無 企業が提供する価値が、顧客に受け入れられているかどうかを判断するために 有効です。 従業員定着率 勤続年数・平均給与 企業の従業員満足度を判断するために有効です。企業の持続性という観点から は、従業員の年齢構成を把握することも重要です。 取引先金融機関数・推移 メインバンクとの関係 取引金融機関がどの程度企業のことを理解しているかを把握する意味で、金融 機関とどの程度、財務諸表や事業内容について会話を行っているかを聞くこと は重要です。 ④ 内 部 管 理 体 制 組織体制 品質管理・情報管理体制 品質管理や情報管理において、どのような内部管理体制が整備されているかを 把握することは重要です。また、同族企業であれば、外部の声を取り入れてい る仕組みがあるかの把握も必要です。 事業計画・経営計画の有無 従業員と共有状況 社内会議の実施状況 経営計画が従業員にまで浸透しているかを把握し、会社全体のベクトルが揃っ ているかを確認することは重要です。また、会議実施状況を把握することで、 現場への権限委譲渡が確認できます。 研究開発・商品開発の体制 知的財産権の保有・活用状況 企業の持続的な成長に必要不可欠である新たな商品・サービスの開発体制の確 認は必須です。また、製品やその製造方法、サービスの強み等が権利化できて いるか、知的財産権について把握します。 人材育成の取り組み状況 人材育成の仕組み 企業の持続性を確保する上で、従業員間の技術・ノウハウの継承、発展は欠か せません。また、人事育成のPDCAを回すためにもシステム化されていること が望ましいです。 現 状 認 識 課題 将 来 目 標 対応策 対談内容の総括 対談内容を踏まえ、当社の現状認識(現在の好調・不調の要 因は何なのか等)や、特に注目すべき点を記載します。 将来目標を達成するにあたって、現状取り組まなければいけ ない課題点を記載します。 記載した課題点の対応策を記載します。金融機関等の支援機 関と対話することで、様々な提案を受けられる可能性があり ます。 現状認識を踏まえ、企業として考えている将来目標を記載しま す。売上〇〇円という定量的な記載だけでなく。定性的な記載 も検討することが重要です。 現状と目標のギャップ
  15. 15. 経営支援③:人材活用による経営課題解決の検討 15 • 人材ポートフォリオ の確認 • 幹部候補人材の育成 プラン等との整合性 確認 • 正社員採用や採用以 外の確保(外部発 注)等との検討 • 予算、費用対効果の 検証 • 「兼業・副業人材」 を受け受け入れる体 制はあるか? • 「兼業・副業人材」 にとっても参画する メリットは十分か? ! POINT ! POINT ! POINT  経営課題を解決できる 人材は社内にいない か?  専門人材の候補になり 得る社内人材の「育 成」とセットで対応す ることはできないか?  中途採用は可能か?  その他、派遣社員活用 や、他社への外注など 比較し、予算や費用対 効果の面からも検討  「兼業・副業人材」参 画後の体制は明確化? 例えば複数名を活用し たプロジェクト化は可 能か?  そもそも「兼業・副業 人材」が来てくれるメ リットはあるか? 社内人材の 棚卸 人材確保 手段の検討 「兼業・副業 人材」活用の 妥当性検証 人材活用による解決が適切と判断された経営課題における「社内人材の棚卸」~「兼業・副業人材活用の妥当性検 証」の実施に際して、取り組む目的は以下の通りです。実施する際に意識すべき重要なスタンスでもあります。 取り組むポイント 目的1 特定された「経営課題を解決するための手段」とし て、最適かどうかを考えること 目的2 限られたリソースの中、複数の選択肢を検討し、費 用対効果なども考えた上で判断すること(※) (※)中途採用・派遣社員活用など、既存の慣れた 人材確保手段に“決め打ち”しがちです。「経営課題 解決」という目的と既存のリソース、育成などとの 連動性などを鑑みて検討することが必要です。
  16. 16. 人材活用による経営課題解決の検討項目 16 ▶ 前述した人材活用の検討のために、必要な検討項目(例)は以下の通りです。 ❶ 社内人材で対応可能か判断する(特に専門性の観点から)。 ❷ 課題は短期的な解決が求められるか?それとも(育成とセットにした)人材登用を行う猶予があるか判断する (中途採用の必要性、費用的な面も含めて判断する)。 ❸ 外部委託や専門家派遣等と比較の上、「兼業・副業人材」活用について検討する。 ❹ 「兼業・副業人材」活用事例等も参考にしながら、「兼業・副業人材」による対応可能性を判断する。 ※必要に応じ、この段階で人材サービス会社(特に再委託型など)に相談することも有用 ※また、「兼業・副業人材」が解決しうる課題・テーマの確認のため、「兼業・副業人材」募集サイトを参考にすることも有効 ❺ 「兼業・副業人材」活用を前提に課題解決に向け、業務実施計画案を作成する(目的、期待成果、期間、費用等を明確 にしておく)。 ❻ 実施計画案を作成する中で、必要な「兼業・副業人材」のスキル、工数、役割などを検討する。 ❼ 上記4~6を考える際、社内の受入体制も併せて検討する。 ※例えば既存部門やどの業務分掌・「兼業・副業人材」との窓口担当の決定や、連絡方法等に関するルール設定など。 ※その際、既存社員の外部人材受け入れ経験など、社内の風土も加味して検討する。(実際に社員と協働する姿をイメージする) なお、仮に社内の受入体制・風土と、上記6の要件が合わないと感じる場合、改めて上記4~6を検討する。 ❽ 実施計画案をもとに、実行するための「兼業・副業人材」を確保する方法を検討する。 ❾ 検討した人材確保の方法の中で最適な人材サービス会社を選択する。
  17. 17. 人材活用による経営課題解決の検討 17 ▶ ▶ ▶ 人材活用による解決が適切と判断された経営課題における検討の方法も 様々なやり方があります。例えば中小企業庁の「人材確保支援ツール分 析支援編」では、経営課題の明確化と人材活用による経営課題解決の検 討を一連の流れとして取り組む際の検討・検証事項が明記されています。 人材確保支援ツール分析支援編 経営者とコミュニケーションをとる際に便利なツールです。ヒアリ ングの項目として重要なテーマを簡単に聞き、そして分析するため にご使用ください。 https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/koyou/2020/200522hitodebusoku_tool02.pdf https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/koyou/2020/200522hitodebusoku_tool03.pdf
  18. 18. 静岡商工会議所の人材支援 18 静岡商工会議所 地域人事部 部長 村上 孝明氏 急がば回れ。経営課題の整理こそ人材活 用の秘訣。 兼業・副業などの人材活用をご提案する際、「経営 者のやりたいこと」が明確かどうか立ち止まって確 認する必要があります。企業経営にとって人材活用 はあくまで手段です。人材活用の目的が明確でない と、仮に良い人材が参画しても、成果にはつながり ません。また、兼業・副業人材は経営者の想いやビ ジョンに共感します。「経営者のやりたいこと」が 明確でなければ良い人材も集まって来ないのです。 そもそも私たち経営支援機関が人材活用ありきで企 業と対話することはあまり無いと思います。企業の 経営課題について様々な議論を行う中で、だんだん と「人材」という解決策が見えてくるのが基本的な 流れではないでしょうか。 企業支援に必要なスキルを明確化。企業 の本気を促す経営支援機関へ このように、経営者に伴走してフラットな壁打ちを 行うことこそが私たち経営支援機関の強みであり、 社会的な役割です。 ◆経営支援のために必要なスキル • 「支援企業が保有する資源やソリューションを 客観的に見極め、企業の存在価値や独自の提供 価値を定義づけする能力」 • 「支援企業のビジョンや目指す姿から取り組む べき 課題を明確化し、それらをストーリー性を持って整 理する能力」 我々が行う人材確保支援は単なるマッチングではあ りません。入社後の活躍・価値発揮を見据え、経営 者のマインドや覚悟、本気度を促すことこそが我々 の重要な役割です。 ◆人材活用支援のために重要なスキル • 「人材を経営資源として捉え、有効に確保する 手段や活用するための仕組みを提案できる能 力」 • 「採用人材へのフォローに限らず、関与プロ ジェクトの推進や人材活躍のための環境整備も 含めアドバイスできる能力」 支援先企業への人材活用支援に早くから取り組んできた静岡商工会議所。企業の経営課題の把握や、経営者の”本気度 を促すことを重視しています。人材活用支援をけん印する村上氏に経営支援機関として大切にすべきポイントをお伺い しました。 例えば、製造業メーカーの経営者から「人手が足り ない」と言われてもすぐに人材支援には入りません。 「なぜ人材が足りないのか?」「本当のボトルネッ クはどこか?」といったことをよく聞きだします。 結果、課題の本質が実は業務効率の低さにあること が見えてきたとします。そこで初めて「単に人手を 募集するのではなく、業務効率向上を考えられる人 材を見つけませんか?」という提案につながるわけ です。 こうした役割を果たし、さらに強化するために、静 岡商工会議所では我々に必要なスキルを次のように 定義しています。 つまり、客観的に見極めるアナリストのような側面 と、戦略を構築するストラテジストのような側面も 持ち合わせる必要があるということです。こうした スキル・能力を持ちながら、経営者と伴走する姿勢 を大切にして、日々活動しています。 その意味では、むしろ「マッチングされてからが本 番」だとも言えるかもしれません。地域に根差した 経営支援機関だからこそできる、各種フォローアッ プや、継続的な助言がその後の人材活躍や企業成長 を大きく分けるためです。実は当商工会議所では、 そうしたマッチング後に求められるスキルも定義し ています。 このようなスキル・能力を備え、経営支援と人材支 援が一体となった支援を、今後も静岡の企業に提供 したいと考えています。
  19. 19. 人材活用支援 19
  20. 20. ①人材会社の活用 20 ▶▶▶「兼業・副業人材」を確保のために、人材会社では様々なタイプのサービスが展開されています。こうしたサービ スは以下5つのパターンに整理できます。 再委託型 メディア型 プラット フォーム型 あっせん型 フィールド ワーク型 人材仲介会社、システム 開発会社など 募集広告メディア、イン ターネット掲示板、SNS など クラウドソーシング会社、 シェアリングエコノミー 会社など 人材仲介会社など 人材仲介会社など 企業から業務の委託を請け、 当該業務に関する仕事を兼 業・副業外部人材に再委託 する仲介事業者。 業務委託案件の募集情報を 掲載できる募集広告メディ ア、インターネット掲示板、 SNS等の運営を行う仲介事 業者。 企業と兼業・副業外部人材 が業務委託の仕事の募集か ら契約締結までを直接行う ことができるプラット フォームの運営を行う仲介 事業者。 企業と兼業・副業外部人材 の間で、業務委託の仕事の あっせんを行う仲介事業者。 兼業・副業外部人材が企業 を訪問し、企業課題や事業 ビジョンを聴取することで 人材自ら課題の深堀を行い、 提案に繋げるフィールド ワークをマッチングプロセ スとして実施する仲介事業 者。 • 人材会社自身が企業から業務 を受託し、兼業・副業人材へ 再委託を行う。 • 人材会社が要件定義から業務 の遂行を行うため、当初の企 業側の課題が明確でなくても 対応可能 • 人材会社にての対応範囲が多 くなるため、他累計と比較し て料金が高い傾向にある。 • 広告メディアとして募集情報 を掲載。 • 企業の自社の課題や取組をコ ンテンツとして公開を行うた め、単なる業務の切り出しで はなく自社の課題や取り組み を魅力的に伝えることが必要。 • 広告掲載後に、外部人材より 応募がない場合もある。 • 再募集の場合は費用負担あり。 • 人材会社のシステムが介在し て、募集から成約までサポー ト。 • 企業自ら課題や条件を整理し、 自らの判断にて人材を選定す ることが必要。 • 企業はプラットフォームを経 由して、直接、外部人材にア プローチ可能。 • 業務委託契約、請求・支払い はプラットフォームを経由す る為、企業、外部人材共に利 用料を負担する場合があり。 • 他累計と比較して、外部人材 の採用コストは低くなる場合 が多い。 • 人材会社に対して、紹介され た人材や規定に対応した紹介 料を支払う。 • 人材会社が要件定義から業務 の遂行を行うため、当初の企 業側の求める求人像が明確で なくても対応可能。 • 人材会社からの紹介後は、自 社にて外部人材のマネジメン トを行い、原則企業と人材間 にて業務を行う(人材会社の 関与は限定的)。 • フィールドワークに参加した 人材が自ら課題の深堀を行い、 提案によって業務内容や条件 を調整。 • 人材に実際に興味を持っても らうため課題だけでなく創業 の想いや背景などの共感要素 を伝えることが必要。課題に ついての詳細は、人材からの 提案によって明確化されてい くため、最初に詳細に設定で きていなくても問題なし。 • 費用発生のタイミングは、 フィールドワークの実施前、 月額支払いまたは企画料など (一部自治体負担のケースも あり) 種別 会社 業態 特徴
  21. 21. 人材会社の活用パターン 21 ▶▶▶5つのパターンの概要は以下の通りです。業務フローや費用等の詳細は第3章(P40~45)をご覧ください。 ①再委託型 ②メディア 型 ③プラットフォー ム型 ④あっせん型 ⑤フィールドワーク 型 企業から業務の委託を請け、当該業務に関する仕事 を兼業・副業人材に再委託する仲介事業者。 →人材仲介会社、システム開発会社など 業務委託案件の募集情報を掲載できる募集広告メ ディア、インターネット掲示板、SNS等の運営を行 う仲介事業者。 →募集広告メディア、インターネット掲示板、SNS など 企業と兼業・副業人材が業務委託の仕事の募集から契 約締結までを直接行うことができるプラットフォーム の運営を行う仲介事業者。 →クラウドソーシング会社、シェアリングエコノミー 会社など 企業と兼業・副業人材との間で、業務委託の仕事の あっせんを行う仲介事業者。 →人材仲介会社など 兼業・副業人材が企業を訪問し、企業課題や事業ビ ジョンを聴取することで人材自ら課題の深堀を行い、 提案に繋げるフィールドワークをマッチングプロセ スとして実施する仲介事業者。 →人材仲介会社 など 企業 企業 企業 企業 企業 兼業・副業 人材 兼業・副業 人材 兼業・副業 人材 兼業・副業 人材 兼業・副業 人材 委託・報酬支 払 再委託・報酬支 払 委託・報酬支 払 検索・委託 サービス提供 応募・サービス提 供 サービス提供 サービス提供 掲載料 メディア運営 情報提供 検索・閲覧 サービス利用料支払い (プラットフォーム 利用料含む) 報酬支払い (プラットフォーム 利用料を差引) プラット フォーム運営 プロフィール 登録 委託・報酬支 払 サービス提供 人材紹介 仲介手数料 案件紹介 登録 参加申し込み 参加料の支払い 参加申し込み 参加料の支払い プログラム の提供 フィールドワーク にて 人材と訪問 人材会社・ 経営支援機関 フィールドワークの企 画 フィールドワーク中に課題の提示・委 託 解決策の提案・サービス提供
  22. 22. パターン別工程 22 ▶▶▶前述の5つのパターンによって、採用までに必要な工程は異なります。中小企業(や経営支援機関)に求められる工程の違いは以下の 通りです。 ①再委託型 ②メディア型 ③プラットフォーム型 ④あっせん型 ⑤フィールドワーク型 経 営 課 題 整 理 業 務 / 案 件 要 件 定 義 人 材 募 集 応 募 受 付 面 談 設 定 面 接 条 件 交 渉 契 約 管 理 進 捗 管 理 人材会社対応 一部人材会社で支援あり 自社対応 認 知 ま で の ス テ ッ プ
  23. 23. 2つの契約種別 23 ▶▶▶「兼業・副業人材」を活用する際の、主な契約パターンは以下の2つです。 1.人材サービス会社と業務委託契約を締結(人材サービス会社より「兼業・副業人材」に業務を再委託) 2.「兼業・副業人材」と直接業務委託契約を締結 契約パターン 負担費用 備考 1 人材サービス会社と業務委託契約を締結 業務委託料(「兼業・副業人材」人件費含む) 〇再委託型 契約期間中、人材サービス会社に業務委託料を支 払う。 ※業務進捗管理は人材サービス会社が実施し受入れ企業に報 告。 2 「兼業・副業人材(個人)と直接業務委託契約を 締結 (人材サービス会社とは、個別にサービス利用に関する契約 等を締結) 募集広告掲載費(人材サービス会社により異なる) +「兼業・副業人材」業務委託料 〇メディア型 募集時に募集広告費を人材サービス会社に支払う。 契約期間中、「兼業・副業人材(個人)」に業務 委託料を支払う。 ※広告掲載しても応募がない場合もあり。 ※オプションとして伴走支援サービスがある場合も(有料)。 人材紹介料(人材サービス会社により異なる) +「兼業・副業人材」業務委託料 〇あっせん型 契約成立後に仲介費用をを人材サービス会社に支 払う。 契約期間中、「兼業・副業人材(個人)」に業務 委託料を支払う。 ※成功報酬の為、契約成立前の費用負担無し。 ※オプションとして伴走支援サービスがある場合も(有料)。 サービス利用料(人材サービス会社により異なる) +「兼業・副業人材」業務委託料 〇プラットフォーム型 〇フィールドワーク型 サービス利用料を人材サービス会社に支払う。 契約期間中、「兼業・副業人材(個人)」に業務 委託料を支払う。 業務委託契約 再委託契約 業務委託契約 募集広告 人材紹介 サービス利用 等 「兼業・副業人材」人件費含む 業務委託料(※20万円~60万円/ 月) 契約開始 契約終了 業務委託料(※3万円~10万円/月) 契約開始 契約終了 伴走支援サービス料 募集広告費 初期費用 業務委託料(※3万円~10万円/月) 契約開始 契約終了 伴走支援サービス料 仲介費用 成功報酬 業務委託料(※3万円~10万円/月) 契約開始 契約終了
  24. 24. ②人材選考のサポート(※再委託型を除く) 24 あっせん型やメディア型などで直接契約を個人と行う場合、企業による人材選考の過程が入ります。企業による人材選考について、経営 支援機関に助言を求められることもあります。 正社員等の採用であれば、「入社後の育成を見越した採用」や「組織への順応を織り込んだ採用」が可能です。 しかし「兼業・副業人材」の場合、そうした育成や順応の過度な期待は禁物です。「兼業・副業人材」ならではの、人材選考におけるポ イントして以下が挙げられます。 「兼業・副業人材」について、人材選考で見るべき視点(例) ● ビジョンへの共感 日々のコミュニケーションなどを通し方針の摺り合わせが出来る社員等とは異なり、「兼業・副業人材」とのコミュニケーションには 限りがあります。そのため、本人がベースとして持っている価値観と、会社のビジョンとの親和性が重要になります。例えば経営者が ビジョンを語り、その共感を探るのも有効です。 ● 実務力・実行力 育成を織り込んだ採用とは異なり、「兼業・副業人材」では即戦力として実務力・実行力が必要です。学歴・職歴といった過去の経歴 で判断するのではなく、今の実行力を確認しましょう。 現状の経営課題を伝え、それに対する具体的な提案をしてもらうことも有効です。 ● 人柄・コミュニケーションスタイルなどの相性 限られた時間で既存社員とも良好な関係性を築きながら仕事を進める必要があります。経営者との相性はもちろん、社員との相性も念 頭において判断することも大切です。
  25. 25. ③進捗管理やフォローアップ 25 「兼業・副業人材」に活躍いただくためには、進捗管理・フォローアップを行うことが必要不可欠です。 もちろん進捗管理やフォローアップは正社員等にも行いますが、「兼業・副業人材」は日常的な摺り合わせや暗黙的な状況・情報の共有 が難しいことから、積極的に進捗管理やフォローアップを行うことが重要です。 進捗管理やフォローアップが軌道にのるまで、経営支援機関が企業にサポートをすることも求められます。 1.進捗管理 2.情報共有・コミュニケーション(※再委託型の場合は人材会社が実施します) 3.信頼関係の構築(※再委託型の場合は人材会社が実施します) ✓月単位での目標設定・こまめなモニタリング ✓会社側からの定期的な情報提供。共通認識を持った上で業務に取り組んでもらうような工夫が 必要 定例ミーティングの開催、チャット活用など ✓業務成果の社内共有(既存社員からの理解・協力を得ることも大 切) ✓「兼業・副業人材」の業務に対する満足度、期待に沿った業務内容であるか等も確認
  26. 26. 人材派遣会社の活用例 26
  27. 27. 「兼業・副業人材」活用の事例紹介 27 第2部でご紹介した人材サービスの5つのタイプについて、各々の業務フローや特徴、中小企業(又は経営支援機関)が 対応すべき事項などをご紹介します。 事例1 事例2 事例4 事例3 事例5 村田ボーリング株式会社×静岡商工会議所 アートトラベル水戸株式会社×株式会社カゼグ ミ イセ株式会社×北陸銀行 有限会社大沼製作所×塩尻商工会議所 ニシキ精機有限会社×八十二銀行 経営戦略立案(ブランド力向上)、人事制度設計(社員教育の仕組み 構築) 経営戦略立案、新規事業立上げ(新商品開発/その他) ITツール導入(製造業務のデジタル化) 販路開拓(OTA導入)、ITツール導入(業務改善) ITツール導入(RPA導入/業務改善)、新規事業立上げ
  28. 28. 事例1 村田ボーリング技研株式会社 (課題:経営戦略立案/人事制度設計) 28 活用の きっかけ 活用の 成果 同社は静岡商工会議所が実施している若年層のキャリア支援等に参加していたため、静岡 商工会議所とは既に関係性があった。2019年度には兼業・副業人材活用に興味を示してい たが、業務全般が忙しく、活用には踏み出せなかった。2020年3月、事業承継予定の後継 者候補(現社長室課長、以下「課長」という)が異動で社長室へ配属されたタイミングや 新社屋の完成などもあり、「社内に新しい風を吹かせたい」という理由で、経営課題に対 し、兼業・副業人材の活用を考えることとなった。 静岡商工会議所等との業務の切り出しから、兼業・副業人材への企業紹介や交流会、そし て面談での人材との壁打ちを進めるにあたり、課長は事業承継や経営について刺激を受け、 自社のブランディングに対して社長室が積極的に社内をリードするなどあるべき姿につい ての意識変化が起こった。また、兼業・副業人材との課題の整理やマッチングに至るまで の一連の過程に新入社員が関わったことにより刺激を受け、社員教育にもつながった。ま たマッチングした兼業・副業人材との面談の中で、既存外注の業務コスト高の可能性があ ることが分かり、見直しのきっかけになるなど、プロジェクトは始まったばかりだが早く も成果が出つつある。 企業情報 ①抽出された経営課 題 ③兼業・副業人材の活動内容 ②マッチングした兼業・副業人材 代表者名 村田 光生 所在地 静岡県静岡市駿河区 北丸子1丁目30-45 事業内容 溶射を始めとする金属加 工 企業HP https:// www.muratabrg.co.jp/ 資本金 2,500万円 従業員数 90名 設立年 1950年4月 ①ブランド力向上 主要事業である「溶射加工技術」は、身近な 生活用品に多く使用されているにも関わらず 業界以外の人にはほとんど知られていない状 況であった。その中でも主要事業の「技術」 の認知度向上は新たな販路拡大や社員の幸福 度向上、採用活動などに影響するので優先度 も緊急度も高い課題であった。 ②社員教育の仕組み構築 同社が誇る「人財」に対して段階的なキャリ ア形成を行い、社員各々が持つ「力」を中長 期的にいかに引き出し一人一人の幸せとやり がいに繋げることができるかが課題だった。 <求めていた人物像> • 社長の思いに共感し「いい会社」を作るべく、共に考え、行動してくれる人 • ブランド力向上を一緒に考えてくれる人 • 社員教育の仕組みづくりを一緒に考えてくれる人 <マッチングした人材> ◇ 人材A(30代、男性、マーケター、会社員(外資系コンサルティング)) ◇ 人材B(40代、男性、広告プランナー、個人事業主) ◇ 人材C(50代、女性、キャリアアドバイザー、個人事業主) ◇ 人材A • 業務内容:採用活動と従業員の帰属意識を高めるための企業ブランド戦略の再構築 • 活用期間:約3ヶ月を想定 • 費用:月額5万円 ◇ 人材B • 業務内容:企業理念に共感してくれる人材確保の採用コンテンツ制作 • 活用期間:約3ヶ月を想定 • 費用:月額3万円 ◇ 人材C • 業務内容:社員向けSDGs勉強会の準備と実施 • 活用期間:勉強会1回を想定 • 費用:詳細は調整中 実施体制 社長 社長室 SDGs研修導入 企業ブランド戦略策 定 社長室 課長 事業承継予定 社長室 新入社員 キャリアアドバイ ザー 個人事業主 人材C 人材A マーケター 外資系コンサル ティング勤務 人材B 広告プランナー 個人事業主 採用コンテンツ作成 ・コミュニケーションはChatツールを活用し都度行っている。 ・人材Aと人材Bの業務内容は連携しながら進める必要があるため、社長室との定例会議には2名とも同席して横 のつながりを作るようにした。
  29. 29. 主な支援内容 29 関係構築 会社の理解 • 同社とは、静岡商工会議所が実施していた若年層(高校・大学生)キャリア支援事業などで以前から関係性があった。 • 2019年度は経営課題解決に対して社長と意見交換を行っていた。しかし、解決に向けては社長の既存業務が多忙なことや事業承継予定の後継者候補が別事業部であったことなどから、社長としては 課題は見えていたものの緊急性が低く優先順位を下げる判断をせざるを得なかった。 • 2020年度は、新社屋の完成や後継者候補が社長室課長(以下、「課長」という)に着任したタイミングなどが重なり、経営課題解決について昨年より課長と具体的な意見交換を行っていた。 経営支援団体 人材会社 静岡商工会議所 株式会社パソナ JOBHUB 深い対話 課題抽出 • 意見交換の中から、現状の営業状況は良いがこれからの不確定な未来への対応に向けて「社内に新しい風を吹かせたい」という課長の考えを知ることができた。 • 社内状況や事業への想いを中心にヒアリングを重ねる中、「人財採用」「基幹k事業以外の営業戦略」「社内システム構築・DX化」に課題があることが判明した。 • 同社に訪問して意見交換する際は、会社HPでのリリース情報や業界のニュースなどを事前に調べるように心掛けていた。そうした心がけ等によって信頼関係が構築でき、「優秀な外注先はいるが、 もっと理念などに共感してくれる近しい関係性で仕事を行えるパートナーを見つけたい」という課長の考えを確認することができた。 課題の 優先順位付け • 対話の中で出てきた課題に対して「ありたい姿と現状との差異の縮め方」や「実施する場合の業務推進ステップ確認」などを時系列で細分化をしながら意見交換を行い、優先度の高いものとして 「人材採用」と「社内システム構築・DX化」を選別した。 社内人材の棚卸 • 社内での人材リソースを確認したが、人手不足と各課題へのノウハウ不足により現状の体制では課題解決の実現に不安があることが分かった。 • そこで、社員教育という観点で、今後の経営課題解決に向けた一連のやり取りの中で「新たな気づき」を体験してもらうために、社長室の新入社員も意見交換に同席することにした。 人材確保 手段の検討 • 新入社員も含めた打ち合わせにして、雇用(採用)での対応を検討したところ、社内の採用計画との兼ね合いや課題分野の専門家採用の経験がないことが分かった。 • 既存の外注先での対応も検討したが、課題に対して解決できるところがなく、業務量やそれに応じた予算も読めないため、難しいと判断。 • 上記の理由から、雇用や既存外注での対応ではなく兼業・副業人材活用の可能性を伝えたところ、同社は興味を持った。 • そこで事業連携関係のあった(株)パソナJOBHUBに相談し、同社に対し説明を行うことになった。 兼業・副業人材 活用の妥当性検討 • 静岡商工会議所と(株)パソナJOBHUBが、課長と新入社員に対して兼業・副業人材活用のメリット・デメリットなどの説明を数回行った。 • 同社は「社長の想いと企業理念に共感してくれる方」との出会いを重要視していたため、「理念共感」と「人材との双方向の対話や交流」に重点を置いているマッチングスキームに期待値が上がっ た。 • 兼業・副業人材活用体制構築については、課長をヘッドとした社長室が対応することを想定した。 マッチング • 同社は兼業・副業希望者に企業紹介や企業理念を伝えるイベントに参加し、人材に対して経営課題の内容を伝えた。イベント終了後、三者(同社・静岡商工会議所・(株)パソナJOBHUB)での意 見交換のなかで、参加した人材の属性や社内受け入れ体制(他部署との連携)を鑑み、解決したい課題は社長室が決裁権のある「人材採用」に関する「ブランド力向上」と「社員教育の仕組み構 築」に特化することになった。その後献上・副業希望者と企業の双方向対話型のイベントにおいて、人材との更なる意見交換を行った。 • 同社に対して17名の人材から経営課題解決に向けた提案書の提出があった。三者での確認で、特に「ブランド力向上」を進める必要性が再確認され、同社は4名の人材を先行しマッチングに向けた 面談を実施した。 • 静岡商工会議所は、人材とのマッチング面談を通じて、同社と人材の両者の言語を翻訳しながら面談時の相互理解や議論の発展などの促進補助を実施した。 • 面談後の同社との意見交換の中で、それぞれの人材に対しての課長の考えを聴きだし、必要に応じて再度人材との面談調整など(株)パソナJOBHUBが行った。 • 面談では「提案内容」や「具体的な課題解決のアプローチ方法の提示」、そして「企業理念への理解」の観点から3名の人材がマッチングした。例えば、人材Cは「ブランド力向上」のためにはこれ からの同社におけるSDGsの取り組みの必要性など面談中に意見交換を行い、最終的にSDGsを題材とした社員教育の講座を実施することでマッチングした。また、人材Bとの面談における意見交 換の中で同社の既存外注先への発注が割高になっている可能性が分かり、価格や依頼先など見直しのきっかけが生まれた。 • マッチングした人材との条件などを改めて整理するとともに、契約方法については過去の事例も共有し、業務委託契約締結に向けてサポートを行った。 フォローアップを アドバイス • 「社内システム構築・DX化」については他部署との連携が必要の為、最終的に今回は募集しなかったが、今後兼業・副業人材の成果を社内で共有し理解が深まってから調整したいとマッチング後 の振り返りから前向きな話を聞くことができた。 • 同社とは定期的に連絡をとり、プロジェクトの進行状況や両者のコミュニケーション状況の確認を行う予定である。また、今回のマッチング事例を地域企業に情報共有する場を設けるなどを検討し ている。
  30. 30. 事例2 有限会社大沼製作所 (課題:経営戦略立案/新規事業立ち上げ) 30 活用の きっかけ 活用の 成果 カメラや折り畳み携帯を始めとする精密機械金属部品を製造していたが、ここ数 年は主力製品の需要が落ち込んでいた。現社長は自分の代で事業を閉じることも 考えていたが、娘である大沼専務が事業承継するために7年前に入社し、事業の 立て直しを計画していた。塩尻市振興公社からの紹介により、塩尻商工会議所に 人材採用等の経営課題を相談した。 塩尻商工会議所との壁打ちや兼業:副業人材との面談を通して、「事業をなぜ継 続したいのか?」を整理できた。兼業・副業人材とマッチングしたことにより、 緊急度は高いが知見がないために今まで着手できなかった売上向上を目的とした 経営計画策定の実現や7名の人材とプロボノのチームを発足し、優先度は高いが 時間を要する新商品開発に向けた意見交換が始まっている。 企業情報 ①抽出された経営課 題 ③兼業・副業人材の活動内容 ②マッチングした兼業・副業人材 代表者名 大沼 吉春 所在地 長野県塩尻市 広丘野村1577-1 事業内容 金属加工業 企業HP https://www.onuma- ss.co.jp/ 資本金 300万円 従業員数 5名※パート・アルバイト 含む 設立年 1980年1月 ①経営計画策定 主力商品のルーティーン受注が減り、試作品用 の小ロット品の受注やスポット品などの対応で ここ数年はしのいでいた。しかし、様々な経営 課題がある中で、短期および中期の経営計画が 日ごろの業務の忙しさもあり策定できていない ことが判明。売上を150%向上させる経営計画 策定を目指すことになった。 ②新商品開発/その他 旧主力商品の受注がなくなったことにより、工 場内には機械とそのスペースが未使用となって いた。また受身の受注体質では売上が安定しな いため、自社の新商品開発や新規事業を計画し 実行することでプロダクトライフサイクルの転 換期に影響を受けない売上構成比率をつくるこ とが必要であった。 <求めていた人物像> • 専務の右腕となり経営計画を一緒に策定してくれる人 • プロダクトのデザインなどに関する知見がある人 • 金属加工、組立技術、レーザー彫刻加工などを生かした自社商品の開発から販売までの支援 ができる人 <マッチングした人材> ◇ 人材A(40代、男性、経営企画、会社員(大手テーマパーク)) ◇ 人材B~H(実施体制図に記載) ◇ 人材A • 業務内容:①経営計画策定 • 活用期間:6ヶ月 • 費用:目標達成時に発生 (目標達成まではプロボノ)+経 費 実施体制 社長 事業計画策定 人材A • 週1回の頻度で打ち合わせを行い、人材との日々のコミュニケーションはチャットツールを活用 し都度行っている。 • 人材Aが専務に対して経営全般的なアドバイスを行っている。 • 専務のマネジメントコストを下げるため、新商品開発チームについては、人材Bがプロデュー サーとして、人材Eがチーム内のファシリテーターとなって事業を進めている。 ◇ 人材B-H • 業務内容:②新商品開発/その他 • 活用期間:6ヶ月 • 費用:プロボノ+経費 専務 現テーマパーク経営企画室 元自動車メーカー経営企画室 会社員 プロデューサー 会社員 ・プロジェクトプロデューサー 人材B 人材C 営業 会社員 ・PR、営 業 人材D WEB/IT 会社員 ・WEB関係 人材E 総合職 会社員 ・ファシリテー ター 人材F デザイナー 会社経営 ・プロダクトデザイ ン 人材G 音響システムエンジニ ア 会社員 ・事業推進 人材H SE 会社員 ・システム 新商品開発
  31. 31. 主な支援内容 31 関係構築 会社の理解 • 塩尻振興公社との意見交換の中で、経営課題解決で困っている事業承継前の経営者がいる大沼製作所のことを知った。 • 同社を訪問し、現状の経営課題をヒアリング。課題は多くあるが後継者候補の大沼専務(以下「専務」という)が再建に向けて意欲的なことが分かった 経営支援団体 人材会社 塩尻商工会議所 株式会社パソナ JOBHUB 深い対話 課題抽出 • 専務との数回の意見交換を通して、事業承継を決意した理由や会社のビジョン、理念を伺った。 • 同社の経営状況を向上させるにあたり、解決が必要な経営課題は、マーケティングや広報、新商品開発、営業など多岐に渡ることが意見交換を通じて可視化されていった。 課題の 優先順位付け • 塩尻商工会議所が壁打ち役として、「売上が上がらないのは営業先が分からないからでは?」など、それぞれの課題に対する仮説を専務に当てながら、課題の必要性や優先順位を探っていった。 • 自社工場の工作機械で製作できる金属加工品に限度があり、闇雲に営業をかけたり、企業ブランディングを実施しても、売上向上は見込めないため、まずは経営計画そのものを最優先に策定する必 要があることがわかった。 社内人材の棚卸 • 社内での人材リソースを確認したが、同社は家族経営ということもあり既存の社内体制では上記課題について対応することが難しいと判明。 人材確保 手段の検討 • 現状、人材に投資できる予算的余裕もないため、新たに人材を雇用するというのは現実的ではなく、また、既存取引先は金属加工業等同業者が多いため、経営計画策定を依頼できないことが判明し た。新規外注先という選択肢もどこに相談したらよいのか分からなく、予算も合わないと考えていた。 • 塩尻商工会議所では関係人口創出の事業を展開しており、プロボノでも「地域企業の役に立ちたい」と考える兼業・副業希望者が首都圏を中心に増えてきていることを把握していたため、企業と人 材の共感を重視した、兼業・副業人材とのマッチングを専務に提案したところ、専務は興味を持った。 • そこで事業連携関係のあった(株)パソナJOBHUBに相談し、同社に対し説明を行うことになった。 兼業・副業人材 活用の妥当性検討 • 塩尻商工会議所の事前ヒアリングの内容を元に、三者(同社・塩尻商工会議所・(株)パソナJOBHUB)で数回意見交換を行い、「どのような人材と仕事がしたいか?」や「その人材と一緒にどん な成果を出したいのか?」などを話し合い、できるだけ専務の想いの言語化をおこなったところ、同社は「報酬」と「人材の出会い方」が決め手となり、兼業・副業人材を活用してみることとなっ た。 • 専務は企業内の加工実務を担っていることによる業務の多忙者や、兼業・副業人材活用が初めてであったために、どのようにコミュニケーションをとるべきか不安を感じていたため、特に専務との 相性を重視したマッチングを進めることにした。 マッチング • 専務は兼業・副業希望者と意見交換できる交流イベントに参加し、人材に向けて企業理念や現状の課題、夢を語るとともに、WEBカメラを利用して同社の工場内の様子を伝える等により、企業紹介 を行った。 • 交流イベントに参加した兼業・副業希望者12名から経営課題解決に向けた提案書の提出があり、三者での打合せにてどの人材と面談を行うかの選定をした。外部の意見を聞ける貴重な機会であると 捉え、提案書を提出した全ての人材と面談したいという専務の意向があったため、12名全員との面談調整を行った。 • 提案書をもとに経営計画策定が可能であると思われる人材から随時面談を開始した。人材との面談に同席し、同社と人材の両者の言語を翻訳しながらスムーズに面談が進められるためのサポートを 実施。人材との面談を通じて、今後の事業承継や経営改善に対する専務の意欲はより高まっていった。 • 同社の事業内容を理解し、かつ経営計画の策定ができる人材(人材A)から提案があったため、面談を通じてマッチングが成立した。 • 面談をしたその他の人材からは、プロボノでも良いので同社の役に立ちたいという申し出が複数あったため、同社は人材側の属性等を踏まえ、優先度は高いが時間を要する新商品開発を目的とした7 名(人材B~H)で構成されるプロボノチームを発足することとした。その7名の人選には、先行してマッチングした経営計画策定を任された人材Aも面談に同席し、各人材の専門性や専務との相性 などを考慮した面談を実施した。 • マッチングした人材との契約条件などを改めて整理するとともに、契約方法については過去の事例も共有して、業務委託契約締結に向けてサポートを行った。 フォローアップを アドバイス • 同社には月に1度訪問して、プロジェクトの進捗状況の確認を行っている。 • 経営計画策定でマッチングした人材と同社のオンラインでの打ち合わせにも月に数回同席するとともに、チャットツールで主なやりとりをしているプロボノチームの状況においても、その会話に参 加するなどしてフォローアップ実施している。
  32. 32. 事例3 アーストラベル水戸株式会社 (課題:販路開拓/ITツール導入) 32 活用の きっかけ 活用の 成果 創業13年、従業員数9名の地域密着型の旅行会社であり、地元企業や教育関係機関などの顧客 に対して独自開発の観光商品を販売するなど企業努力を積極的に行うことで順調に売上を伸ば していた。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2020年度は黒字ではあったもの の売上が大幅に減少。このままでは今後の会社の存続が難しいと考え、新規事業を検討してい た。同時に2021年1月に社長交代も控える中で改めて会社を良くしていきたいというタイミン グでもあった。大手旅行会社が衰退している中、地域の旅行会社の立ち位置をチャンスと捉え、 兼業・副業人材を活用して攻めの姿勢でアフターコロナに備えた新規事業・新規販路開拓を 行っていきたいと考えた。 対面営業を中心とした法人向けの旅行代理店事業から個人・小規模団体向け地域マイクロツーリ ズムなどの新規販路開拓への転機をテーマとして、現場社員を巻き込みながらの予約販売完結 サービス(OTA)導入支援を依頼した。結果、自社募集サイト構築や大手旅行予約ウェブサイ トへの掲載などOTA導入が成功し、またマッチングした人材には、新規販路開拓が順調に進ん だら次のステップとして業務改善(ITツール導入)を行ってもらうことを検討している。当初、 兼業・副業人材像にイメージが持てなかったが、(株)カゼグミとの壁打ちや人材との面談を通 じて自社の課題が整理されていくとともに、現場社員が兼業・副業人材からビジネスにおける新 しい視点や刺激を受け、早くも会社全体への士気向上にも寄与している。 企業情報 ①抽出された経営課 題 ③兼業・副業人材の活動内容 ②マッチングした兼業・副業人材 代表者名 尾崎 精彦 所在地 茨城県水戸市 白梅3-6-11 2F 事業内容 観光業 企業HP https:// Earthtravel2019.com/ 資本金 560万円 従業員数 9名※パート・アルバイト 含む 設立年 2007年3月 ①販路開拓(OTA導入) コロナ渦で今までメインターゲットであった 団体法人向けの地域外旅行サービスの売上が2 億円減少したこともあり、ターゲットやサー ビスの変更が強いられた。その中で個人向け 地域内観光資源を使ったマイクロツーリズム を広める施策が始まり、ターゲットもtoB からtoCという新規の顧客開拓が必須となり、 今まで力を入れてなかったインターネットに よる予約販売完結サービス(OTA)を手が けることが必要となっていた。 ②業務改善(ITツール整理) 社内では既にいくつかのITツール(WEB 共有編集ソフトやSNS、チャットツール) が導入されていたが、役割の似ているツール が複数存在しており社内統一や管理が出来て いない状況であったために、逆に社内での情 報共有が煩雑になってしまい業務負荷になっ ていた。社員同士で効率的に情報共有できる ようなツールの整理と仕組み化が必要となっ ていた。 <求めていた人物像> • 現場社員と上手にコミュニケーションを取りながら、現場社員の成長にも寄与してくれる人 • 旅行業界の知見やOTA導入実績、業務効率化のためのITツールに詳しい人 <マッチングした人材> ◇ 人材A(40代、男性、旅行業コンサルタント、個人事業主) ◇ 人材A • 業務内容: ①OTAを導入し、個人向けの地域マイクロツーリズム旅行商品の販路開拓 ② ①が進んだら社内の業務効率化のためにITツールの導入 • 活用期間:1ヶ月※現在契約延長を社内にて検討中 • 費用:月額5万円(故埋樋や経費は別途支給) 実施体制 社長 OTA導入支援 現場社員 個人事業主 旅行業コンサル 社員 新入社員 • 人材Aは、社長と現場社員、そして外部委託先とも連携し、業務を実施している。 • 週1回の頻度で打ち合わせを行い、日々のやり取りは都度SNSやチャットツールを使用してコミュニケー ションをはかった。 • 連携する社員は新入社員で、人材Aとの業務上のやり取りを行う中で、ITの活用など業務推進上で視野が 広がり、社員教育にも繋がっている。 既存外部委託先 広告関係業務 人材A
  33. 33. 主な支援内容 33 関係構築 会社の理解 • 茨城県内の地域資源の活用を考えるイベントにて、当時マネージングディレクターだった現社長とカゼグミ代表が登壇者として同席したことがきっかけで、これからの茨城観光施策など県内の観光 のあり方や同社の中長期的な事業展望や現状の経営課題などの意見交換を行うようになった。 経営支援団体 人材会社 株式会社カゼグミ 株式会社パソナ JOBHUB 深い対話 課題抽出 • コロナ禍の影響で2020年4月~9月の売上が2億円落ち込むと推測し、現社長は今後の経営を考え、新規事業開発や販路先の開拓などを検討しなければいけないと考えていたため、現社長がカ ゼグミ代表に相談をし、打ち合わせを実施。同社のビジョンや理念をヒアリングする中で、既存の法人向けに地域外の旅行を提案する代理店業のみから脱却し、個人向けに地域内でのマイクロツー リズムの販売等も強化していきたいと考えていることを知った。 • その後も継続的な意見交換を行う中で、社内でのITツールが乱立していることで社員間でのコミュニケーションがうまくいっていないという課題も出てきた。 課題の 優先順位付け • 課題に対して「WEBの有効活用ができていないのでは?」など原因の仮説を立てながら現社長に伝え、課題の必要性や優先順位を探っていったところ、最重要課題が「販路開拓(OTA導入支 援)」と「業務改善(ITツール導入)」であることが判明 社内人材の棚卸 • 経営課題解決を考えた時に、社内にすべてを任せられる知見をもった社員が不足していることが判明した。 • 外部の人材に依頼するとしても既存社員を巻き込みながら、販路開拓と業務改善に取り組みたいという現社長の考えも確認することができた。 人材確保 手段の検討 • コロナ禍での業績悪化により、予算を考えると新たに人材を雇用するのは難しいことが判明した。また、既存取引先には上記課題の解決を依頼できるところが無かった。 • 業務を委託するとしても「同社の理念の理解」と「茨城の観光業への想い」に共感できるパートナーにお願いしたいという現社長の意向を確認することができた。 • カゼグミは移住や新しい働き方などに関わる事業を展開しており、収入を主な目的とせずに地方企業との関わり合いと考えている首都圏人材の存在が一定数いることを理解していたため、企業と人 材の共感を重視した、兼業・副業人材とのマッチングを提案したところ、現社長が興味を持った。 • そこで事業連携関係のあった(株)パソナJOBHUBに相談し、同社に対し説明を行うことになった。 兼業・副業人材 活用の妥当性検討 • (株)カゼグミの事前ヒアリングを元に、三者(同社、(株)カゼグミ・(株)パソナJOBHUB)で数回意見交換行い、一緒に仕事したい人材像や、同社の未来像など、できるだけ現社長の想いを 言語化した。 • 観光コンテンツ制作など取引先等外部の人材と一緒に仕事を進める社内風土があるため、兼業・副業人材の活用に対して大きな問題はないことが判明。また、同社は茨城県内でも独自の目線で観光 コンテンツを販売してきたので、マッチングする兼業・副業人材にとっての報酬以外のメリットを感じてもらうためにはどうすれがいいのかを考えた。 • 兼業・副業人材活用体制については、基本社長とのやり取りだけでなく、新入社員や既存の外部委託先とも連携する体制を想定した。 マッチング • 同社は兼業・副業希望者に企業紹介や企業理念を伝えるイベントに参加することになり、説明会に向けて、同社の経営課題や兼業・副業人材との協働により実現したいことなどを改めて整理した。 • その後、同社は人材との交流イベントに参加し、兼業・副業希望者に対して「事業理念」や「経営課題」など説明したところ、8名の人材から経営課題解決に向けた提案書の提出があった。三者に て意見交換を行い、(株)カゼグミや(株)パソナJOBHUBは、同社と人材の両者の言語を翻訳しながらスムーズに面談が進められるサポートを行った。 • 同社は、人材からの提案内容の妥当性や参加した交流イベントで感じた人材の性格や雰囲気などを加味して2名に絞ってマッチング面談を実施することにした。結果、「同業種経験者」や「近い課 題解決を経験したことがある」、そして「人柄」など決め手となり、同社は人材Aとマッチングした。 • マッチングした人材との契約条件などを改めて整理するとともに、契約方法については過去の事例も共有して、業務委託契約締結に向けてサポートを行った。 フォローアップを アドバイス • 事業開始後は、同社と数回打ち合わせを行い、進捗状況の確認など意見交換を行った。 • 人材Aと新入社員が協働したことで業務の進め方などOJTにて社員教育にも繋がった。また、外部委託先とも人材Aの活躍により一層連携が図れたなどの成果が出ているため、同社は人材Aとも継 続的な契約延長を検討中である。 • 今後、(株)カゼグミとしても月1回の頻度で同社との意見交換を実施し、状況確認を行う予定である。 • 兼業・副業人材活用に成功した理由は、「兼業・副業人材活用の妥当性検討」の段階以前から、実際に協働する新入社員が打合せ等に参加し、兼業・副業人材活用について理解してもらったこと、 そして人材とのマッチング面談時に同社の理念や経営課題などを人材にL丁寧に伝えることができたためであると考えている。
  34. 34. 事例4 有限会社ニシキ精機 (課題:ITツール導入) 34 活用の きっかけ 活用の 成果 精密機械等の部品製造を行う同社は製品の製造をするためのNC施盤のプログラムが過去 60年以上に渡り蓄積されていたが、デジタルファイル形式でランダムに保存されているだ けの状態であった。過去作成した製品プログラムは、同種の部品製造を受注した際に活用 されるが、それを探し出すには特定の人材しか行えず属人化しているなど、多大な時間が かかっていた。この課題を解決できる検索ツールの開発を必要としていた。人材採用も検 討したが、業務量が小さく、費用対効果のリスクが大きいことが判明したため、兼業・副 業人材の活用を選択することになった。 キャノンにて業務のデジタル化などの業務経験のある、50代のエンジニアとマッチングし、 プログラムの検索ツールをマイクロソフト社のアクセスを活用して開発した。その結果、 若手設計者であっても過去のプログラムを短時間で検索できるようになり、検索にかかる 時間等のコスト削減が実現した。また、今後の新たなプログラムの追加や社内でのツール メンテナンスに対応できるツールも開発したことで、新規のプログラムが増えた時の検索 にも自社社員が対応し、メンテナンスも社内で対応できるようになった。その後の新規事 業開発においても、今回の活用をきっかけに兼業・副業人材活用も前向きに検討し、実際 に活用に至るなど、社内での兼業・副業人材活用が進んだ。 企業情報 ①抽出された経営課 題 ③兼業・副業人材の活動内容 ②マッチングした兼業・副業人材 代表者名 山田 昌義 所在地 長野県岡谷市 長地梨久保1-6-45 事業内容 精密機械等部品製造 企業HP https://www.nishiki- seiki.co.jp 資本金 300万円 従業員数 18名 設立年 1957年4月 ①製造業務のデジタル化 社内にある数万件の精密部品のNC施盤 のプログラムデジタルファイルを検索で きるようにするためのツールを開発し、 そのツールを活用して短期間で検索を可 能にすることだった。 <求めていた人物像> • 事務作業のデジタル化に知見のある人 • 業務自動化などの経験者 <マッチングした人材> ◇ 人材A(40代、男性、エンジニア、会社員(元キャノン勤務) ◇ 兼業・副業人材A • 業務内容: 社内にある数万件の精密部品のNC施盤のプログラムデジタルファイルを検索でき るようにするためのツールの開発 • 活用期間:3ヶ月(30時間程度稼働/月) • 費用:月額約10万円(時間給3750円、交通費や経費は別途) 実施体制 社長 製造業務のデジタル化チーム システムエンジニア 社員 システム担当 • 人材Aと社長とで、原則事業進捗や方針、相談など、直接やりとりを行った。決定内容などは人 材Aと社員で共有しながら実施した。 • 毎週Web会議1時間程度でコミュニケーションを行っている。 • 業務開始後1ヶ月で作成した検索ツールの検証を社員が行い、その結果を人材Aにフィードバッ クし改善を繰り返し行い、今後の拡張性を検証し完成に至るコミュニケーションを行った。 人材A
  35. 35. 主な支援内容 35 関係構築 会社の理解 • 支店長が事業性評価の一貫として、1ヶ月に1回程度の頻度で、会社の強みや補完するべき弱みは何かをヒアリングしていた。 経営支援団体 人材会社 八十二銀行 JOINS株式会社 深い対話 課題抽出 • 社長との対話を通じて、「何か困っていることはないか」という質問から切り出しを行った。通常ではヒト・モノ・カネの観点で質問をしていくが、あえてその切り口では整理せずに、ざっくばら んに聞いていった結果、前頁記載のデジタル化の業務で課題があることを確認した。 • 当初は課題の粒度が高い状態でうまく言語化が出来ていなかったのでまずは目の前の困っていることをざっくばらんに聞き出せたことが重要だった。 課題の 優先順位付け • 対話の中で、製造業務のデジタル化が優先度の高い課題であると確認した。 社内人材の棚卸 • 社長も含めた社内の人材で解決できないかを社長と一緒に検討したが、既存プログラム検索を可能とする解決方法やその実行ノウハウが不足していることが判明した。 人材確保 手段の検討 • まず人材採用を検討したが、業務量が小さく、費用対効果のリスクが大きいことが判明したので人材採用での対応は難しいと判断した。 • 外注(外部企業の活用)に対しては、一般的に請負契約のため納品物の定義が難しく依頼がしにくいこと、また業務量が小さいためそれだけを受けてくる外注業者を探すのも難しいと判断。また、 既存のサービスの型にはめた提案しかしてくれないことも多いので、経営者の考えていることに寄り添ってくれる感じはしないと社長は感じていた。 兼業・副業人材 活用の妥当性検討 • 当行では、普段より社内研修や勉強会を通じて、「社内にある定常業務・改善業務のうち、改善業務であれば重要度は高いが緊急度が低いため兼業・副業人材の活用で解決しやすいこと」「経営者 のやりたいことは明確にありながら解決方法のイメージが湧いていない場合は最初に納品物の定義が必要な請負契約での外注は難しいが、兼業・副業人材であれば時間給などの準委任契約で依頼が でき、提案も受けられるのでやりながら進めて行けて毎月解約可能でリスクも低いこと」を行員が理解をしていた。その点を踏まえつつ、兼業・副業人材を活用する際の費用面についても説明をし たところ、社長が兼業・副業人材活用に関心を持った。 • そこで当行のビジネスマッチングの提携先であるJOINS(株)を社長に紹介し、三者にてWeb会議を実施。JOINS(株)より社長にサービス説明を行い、社長は兼業・副業人材の募集を行うこと を決定した。 マッチング • JOINS(株)より、当行のヒアリング内容を元に改めて同社の課題をヒアリングした上で募集内容の言語化をサポートした。 • JOINS(株)のWebサイトを通じて、同社の課題を解決できる人材を募集したところ、5名の応募があり、うち2名と面談を実施した。 • 作成する検索ツールの具体的なイメージ案を提案した1名とマッチングに至った。 フォローアップを アドバイス • 1ヶ月に1回程度の頻度で、支店長と社長とで継続的に面談しており、今回のマッチングの成果や状況の確認以外に、ほかに実施したい事業や課題解決があるかどうかを聞いたところ、別の案件でも 兼業・副業人材を活用したいという回答があった。その後、新規事業開発において別の兼業・副業人材を活用するに至った。 • 行内全体にノウハウ共有し他の取引先にも兼業・副業人材活用を広めるために、行内での社員向けの研修・勉強会などでJOINS(株)を講師に招き、本事例の紹介等をしている。
  36. 36. 事例5 イセ株式会社 (課題:ITツール導入/新規事業立ち上げ) 36 活用の きっかけ 活用の 成果 60年以上事業継続してきた同社は、少子高齢化等時代の流れや人手不足の解消を 考えると業務のIT化が今後の企業運営にとって必須と考え、自社のITによる 業務改善を図るとともに、それを成功させた暁には外販したいと考えていた。I T部署を新設、初の社内SEも採用しリソースは確保できているが具体的なプロ ジェクトの進め方で悩んでいた。新規人材雇用での対応も難しく兼業・副業人材 の採用に挑戦することになった。 兼業・副業人材の活用により「RPA導入による業務改善」に着手。年間 2000時間以上の業務時間削減などで全社の生産性向上に成功し、そのノウハ ウを応用したRPA導入支援ビジネスの新規事業立ち上げにも成功した。北陸 でRPA導入に成功した企業として、社長へのセミナー登壇依頼が殺到するな ど、企業の知名度が向上した。 企業情報 ①抽出された経営課 題 ③兼業・副業人材の活動内容 ②マッチングした兼業・副業人材 代表者名 伊勢 豪範 所在地 富山県高岡市佐保118 7 事業内容 包装資材・包装機械の総 合商社 企業HP https://www.isekabu.co.jp/ 資本金 2,000万円 従業員数 56名 設立年 1968年 ①RPA導入/業務改善 ITを活用した自社の業務改善による コスト削減 ※RPAとは、「Robotic Process Automation」の略語で、一般的なPCなどを用い て行っているオフィス内の事務作業を自動化でき る「ソフトウェアロボット」のこと ②新規事業立ち上げ ①でモデル化した事業の外販事業新規 立ち上げ <求めていた人物像> • 社内業務を理解し、IT化に必要な業務改善を提案し実行してくれる人 • プロジェクトマネージメント能力がある人 • ハンズオンで伴走して作業してくれる人 <マッチングした人材> ◇ 人材A(40代、男性、コンサルタント、個人事業主) ※AIスクールのスタートアップ立ち上げから、IT大手にて大規模データを活用した事業開発などデー タビジネス領域で豊富な経験を持つ。現在はIoTやAIに関わる新規ビジネス開発、ICT推進・業務 改善コンサルタントとして活躍。 ◇ 人材A • 業務内容: ①社員向けRPA研修の実施 仕入れ・納品のオペレーションへRPA導入 ②業務改善ノウハウの内製化 • 活用期間:12ヶ月(週2~4回、8時間程度/回) • 費用:約60万円(業務委託費+交通費等実費) 実施体制 社長 新規事業立ち上げ マーケティング担当 新規事業開発・ 事業改善コンサルタント • ITを使った新規事業であるRPA事業部を発足し人材Aも参画。 • 人材が社員A・Bと協力し業務時間削減や社内リソースの見直しを行った。 • 人材Aは自身の経験を活かし社内RPA導入と今後の外販に向けた事業計画を社員A、Bと連携しながら作成 し実行した。 バックオフィス 担当 社員A 事業責任者 社員B 人材A
  37. 37. 主な支援内容 37 関係構築 会社の理解 • 重要顧客である同社に、支店長が2ヶ月に一度程度の頻度で訪問して社長と面談し、企業理念に基づく今後の展望や、現状の経営課題について情報交換を行っていた。 経営支援団体 人材会社 北陸銀行 株式会社サーキュレーション 深い対話 課題抽出 • 同社が経営課題解決に積極的であることを認識していたため、対話の中から上記の情報交換の内容を意識的に深堀するようにしていた。 • 定期的かつ長期的な訪問の中で、少子高齢化と地元マーケットの縮小を考えると、会社の生産性をより高めるとともに、新規事業を立ち上げて別の事業の柱を削る必要があると社長が認識している ことが判明。 課題の 優先順位付け • 上記経営課題の解決のため、①RPAの導入による業務改善と②①のノウハウを集約して外販をしたいという社長の意向は明確だったため、具体的にどのような順序で何をしていくか、社内の体制 や進捗状況についての具体的な質問をすることで社長の考えを言語化する手伝いをした。 社内人材の棚卸 • RPAを扱える技術人材としてSEの採用は丁度できたが、RPAの導入のプロジェクトマネジメントが可能で、かつ新規事業の立ち上げ経験ある人材が社内にいなかった。 人材確保 手段の検討 • 同社の求める事業の具体化やプロジェクトマネジメントができる人材は人材市場で現在不足している層のため中途入社採用は難しいと判明した。また、経験を積んだ人材で移住を伴う条件で入社し てくれる人はさらに少ないため、採用での対応は難しいと判明した。 兼業・副業人材 活用の妥当性検討 • 移住を伴わず、出張ベースですぐに活用ができる、兼業・副業人材の活用について提案することを検討した。 • 当行と業務連携の関係がある(株)サーキュレーションのコンサルタントから想定している課題に対する提案内容を当行と確認した。 • (株)サーキュレーションが作成したプロジェクト設計書で、経営課題の解決に向けて必要な期間・頻度で活用できるプロジェクトの進め方とお会いいただくべき人材についてのイメージ、また社 内の人材にノウハウが内製化できる体制となるかを検討した。 マッチング • 同社が兼業・副業人材活用といった新しい形態の人材活用に不安があり躊躇してしまうこともあったため、第三者の視点で兼業・副業人材活用のメリットとデメリットの意見を伝え、結果として活 用を後押しした。 • (株)サーキュレーションにて、同社の経営課題の解決が可能な人材を複数の候補者の中から選定。社長の考えを実現できそうな第1候補者との面談を実施したところ、面談中の意見交換を通じて 具体的支援が可能がことが確認できたのでマッチング。 フォローアップを アドバイス • 企業が不安に思っていることがないか、支店長が定期訪問時に確認し、プロジェクトの円滑な推進をサポートした。 • 本事例を支店内で共有し、取引先企業で同様の経営課題があれば提案するよう促した。
  38. 38. 人材支援の業務フロー 38
  39. 39. 人材サービス5類型 39 第2部でご紹介した人材サービスの5つのタイプについて、各々の業務フローや特徴、中小企業(又は経営支援機関)が 対応すべき事項などをご紹介します。 1 再委託型 2 あっせん 型 4 メディア 型 3 プラットフォー ム型 5 フィールドワー ク型 企業からの業務の委託を請け、当該業務に関する仕事を 「兼業・副業人材」に再委託する仲介事業者。 企業と「兼業・副業人材」が業務委託の仕事の募集から契 約締結までを直接行うことができるプラットフォームの運 営を行う仲介事業者。 「兼業・副業人材」が企業を訪問し、企業課題や事業ビ ジョンを聴取することで人材自ら課題の深堀を行い、提案 につなげるフィールドワークをマッチングプロセスとして 実施する仲介事業者。 企業と「兼業・副業人材」との間で、業務委託の仕事の あっせんを行う仲介事業者。 業務委託案件の募集情報を掲載できる募集広告メディア、 インターネット掲示板、SNS等の運営を行う仲介事業者。

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