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筋筋膜性腰痛に対する治療の文献まとめ_Myofascial Low back pain treatment

筋筋膜性腰痛に対する治療の文献をまとめました。2019年1月21日に当院で行った院内勉強会の資料です。

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筋筋膜性腰痛に対する治療の文献まとめ_Myofascial Low back pain treatment

  1. 1. 筋筋膜性腰痛 英文抄読 平成31.1.21 担当:体幹班
  2. 2. 文献検索 検索エンジン:PubMed Clinical Queries キーワード: 「myofascial low back pain」 検索結果:臨床研究124件 システマティックレビュー19件 ハンドサーチ1文献を加え12文献抽出 抄読は10文献
  3. 3. アウトライン • 筋筋膜性腰痛 概要 • 筋膜滑走性 • 筋筋膜性疼痛の治療 • 筋膜リリースの治療効果 • その他の治療
  4. 4. 筋筋膜性腰痛 概要 金岡. 筋性腰痛. Orthopaedics. 2017 ・筋肉由来の腰痛については基礎的な研究に乏しく, それらを由来とする腰痛のメカニズムは明らかにされて いない. ・ある筋に局所的な損傷による 炎症や不活動が生じる と,筋は萎縮しfascia周囲は線維化し運動機能の低下 を招く.線維化したfasciaに臨床的に圧痛や硬結が生じ (myofascial trigger point(MTP) ),このような病態に よる症候をmyofascial pain syndrome(MPS)と呼ぶ.
  5. 5. 基礎研究 腰痛患者の筋膜滑走性は どうなっているか?
  6. 6. Reduced thoracolumbar fascia shear strain in human chronic low back pain 目的:エラストグラフィーを使用し,胸腰筋膜の剪断力(滑走性) を定量化すること 方法:121名 腰痛群71名、非腰痛群50名 Langevin. BMC Musculoskeletal Disorders. 2011
  7. 7. 胸腰筋膜の剪断力を評価 腹臥位でL4/5を15°屈曲 L2/3部長軸 方法 Langevin. BMC Musculoskeletal Disorders. 2011
  8. 8. 腰痛群<非腰痛群 (-20%) 男性<女性 慢性腰痛者は胸腰筋膜の剪断力が低い すなわち動きが少ない Langevin. BMC Musculoskeletal Disorders. 2011 結果
  9. 9. 臨床研究 筋膜性疼痛の治療は?
  10. 10. 筋膜性腰痛症 治療アルゴリズム Lisi. Pain Medicine 2015 Myofascial pain a)触診でtightな筋 b)筋硬結部の圧痛 c)現状の症状の圧迫での再現 d)ROM制限 痛みの持続要因の抽出 hip OA, kyphosis, 側弯症,脚長 差, 不安, うつ アルゴリズムが適応かを判断 ・アドバイス(セルフストレッチ,セルフ マッサージ,歩行器使用など),ホームエ クササイズ,投薬 ・治療者の介入 徒手介入など ・トリガーポイント注射,ホームエクササイ ズ ・ボトックス注射, 鍼治療, ホームエクササイズ 評価見直し 治療は30%以上改善あれば継続 なければ次のステージへ
  11. 11. 様々な治療 レビュー Sharan. Curr Pain Headache Rep. 2014 Fig1
  12. 12. 様々な治療 レビュー 対象:仕事関連の筋骨格系障害者7385人(30± 5.92歳) その内腰痛は全対象の46%でその腰痛の61%がMPS であった. 介入:患者の症状に合わせてphase分けし、何らかの介 入を実施(Fig1前スライド). 結果: 8週間の介入で疼痛または不快感の有意な減少 (P <0.05)があった. Sharan. Curr Pain Headache Rep. 2014
  13. 13. 臨床研究 筋膜リリースの研究
  14. 14. Fascial release effects on patients with non-specific cervical or lumbar pain Tozzi. Journal of Bodywork & Movement Therapies. 2011 目的: a)非特異的な頚部痛(NP)と腰背部痛(LBP)を有する患者に対する超音波スク リーニングを用いた筋膜可動性評価方法の有効性の検証 b)非特異的NP患者及び非特異的LBP患者に対する動的超音波スクリーニング を用いたMFT(manual fascial technique)適用前後の筋膜距離の変化の検証 対象:LBP群30名(39.1歳)、LBP対照群(Sham)30名(39.0歳) 以下腰部のみ記載 介入:
  15. 15. 腎横隔膜(RD)距離 膀胱頚部(NB)距離 (右腎臓上極と横隔膜下) (膀胱頸部と垂線上の前方膀胱壁) Tozzi. Journal of Bodywork & Movement Therapies. 2011 測定:腰痛群は腎横隔膜(RD)距離および膀胱頚部(NB)距離を計測
  16. 16. 結果 筋膜リリースによりLBP群・LBP対照群の腎横隔膜(RD)距離およ び膀胱頚部(NB)距離はLBP群において有意に増加した。 Tozzi. Journal of Bodywork & Movement Therapies. 2011
  17. 17. The effect of abdominal drawing-in exercise and myofascial release on pain, flexibility, and balance of elderly females 目的:高齢女性の疼痛、柔軟性、バランスに対するdrawing in Exと筋 膜リリースの効果を比較すること デザイン:RCT Abdominal drawing in group(以下AMDI) vs myofascial release group (以下FML) 対象:65歳以上の高齢慢性腰痛女性40名 介入:AMDI:圧力バイオフィードバック装置を使用して訓練 10秒運動、5秒休憩 10回/1セット 20分間×5〜7セット FML :背臥位にて腸腰筋を圧迫しながら股関節屈伸を行う Yu. J. Phys. Ther. Sci. 2016
  18. 18. 柔軟 性 開眼立位 閉眼立位 不安定板 開眼立位 不安定板 閉眼立位 AMDIが痛みとバランスに影響を与え、 MFRが痛みと柔軟性に影響を与えることを示し た Yu. J. Phys. Ther. Sci. 2016 結果
  19. 19. Effectiveness of Myofascial release in the management of chronic low back pain in nursing professionals Ajimsha. J Bodyw Mov Ther. 2014 目的:バックエクササイズの補助として筋筋膜リリース(MFR)を使 用した場合,偽筋筋膜リリース(SMFR)を受けている対照群と比 較して慢性腰痛の疼痛と障害を軽減するか 研究デザイン:RCT 対象:慢性腰痛者80名(20〜40歳の看護専門家) Outcome measures Pain: McGill Pain Questionnaire (MPQ) Disability:Quebec Back Pain Disability Scale (QBPDS) 治療前,治療後(8週目),12週後(フォローアップ)
  20. 20. 介入:バックエクササイズ+筋膜リリース(MFR群) 下図 vs バックエクササイズ+Sham治療(SMFR群) 8週間週3回。治療60分(MFRまたはSMFR:40分、SBE:20分) 筋膜リリース(一部割愛) Ajimsha. J Bodyw Mov Ther.2014 バックエクサイズ 自己姿勢修正 ・股 体幹伸展ストレッチ ・股 体幹筋力強化 Sham治療 筋膜リリース部に手を置くだけ
  21. 21. 筋筋膜リリースとバックエクササイズの併用は 慢性腰痛のコントロールに効果的 疼痛、機能ともに8週以後 群間差あり 結果 Ajimsha. J Bodyw Mov Ther. 2014
  22. 22. Fascial Manipulation® for chronic aspecific low back pain: a single blinded randomized controlled trial 目的:LBPに対するFascialManipulation® (FM)の有効性を、理学療法 単独と比較すること デザイン:RCT 対象:慢性腰痛者 24名 介入:両グループとも4週間,2/w,45分/回 Control G:Relaxation,腹式呼吸,腰部の固有受容器の改善,腰椎・下 肢の分節的・Grobalなストレッチ,姿勢指導,Core stability, Home exrcise. Study G: FMとmanual therapyを交互に実施. Branchini. F1000Research.2016
  23. 23. 結果 Branchini. F1000Research.2016 T0:介入前、T15:介入直後、T16:1か月後、T17:3か月 FM実施群は短期間でRMDQ, VAS, BPIが改善 中期的にVASとBPIが改善
  24. 24. 目的:慢性筋骨格系痛を軽減し、患者の関節可動性、 機能レベル、QOLを改善するための筋膜リリースの有 効性に関するエビデンスの評価すること Laimi , CLINICAL REHABILITATION.2018 Effectiveness of myofascial release in treatment of chronic musculoskeletal pain: a systematic review 研究デザイン:Systematic Review 検索条件: 対象 慢性筋骨格系痛者、 介入 筋膜リリースまたは筋膜に対する徒手介入 比較 その他の治療、プラセボ、偽治療、治療な し
  25. 25. 結果 ・外側上顆炎2件(N = 95) ,線維筋痛症2件(N = 145) 腰痛3件(N = 152), 踵痛1件(N = 65) ・治療頻度 2〜20週間、30〜90分、計4〜24回 ・8文献は筋膜リリースが痛みの軽減と機能の改善に効 果的であると結論している。 ・しかし腰痛の2つの文献は疼痛や機能の変化が臨床 最小変化量に達していない。 Limitation:文献数の少なさ、研究の質が低い、心理面など包括的 な尺度が少ない Laimi , CLINICAL REHABILITATION.2018 計8文献抽出
  26. 26. その他の筋筋膜性腰痛治療 最新文献
  27. 27. Evidence for Dry Needling in the Management of Myofascial Trigger Points Associated with Low Back Pain Liu. Arch Phys Med Rehabil. 2018 デザイン:システマティックレビュー&メタアナリシス 目的:腰痛と関連した筋筋膜誘発点(MTrP)のドライニードリング (トリガーポイントに針のみを刺す)の有効性の現在の証拠を評価 すること。 検索条件: MTrPの存在を伴う腰痛と診断された参加者を含む研究 ドライニードリングを使用 RCT 痛みや機能の尺度がある
  28. 28. ドライニードリングが他の治療よりも介入後の LBPの痛みと機能を改善する 計11文献抽出 対象802名 ドライニードリング vs 他の治療 短期効果 Liu. Arch Phys Med Rehabil. 2018 結果
  29. 29. 長期効果では他の治療法と比較しての有効性は不十分 ドライニードリングvs他の治療 長期効果 Liu. Arch Phys Med Rehabil. 2018
  30. 30. ドライニードリング単独 vs ドライニードリング+他の治療 ドライニードリングと他の治療法の併用は単独よりも 痛みの改善に効果的 Liu. Arch Phys Med Rehabil. 2018 +鍼治療 +neuroscience education
  31. 31. Effectiveness of myofascial trigger point therapy in chronic back pain patients is considerably increased when combined with a new, integrated, low-frequency shock wave vibrotherapy (Cellconnect Impulse):A two-armed, measurement repeated, randomized, controlled pragmatic trial 目的:診療における新しい振動治療法(Cellconnect Impulse)の効 果を評価すること デザイン:RCT 対象:慢性腰痛女性 35名 平均年齢43.2歳(23~65歳) 方法:徒手トリガー療法 vs 徒手トリガー療法+Cellconnect Impulse Schneider. J. Back Musculoskelet Rehabil. 2018
  32. 32. 結果 併用群が痛み、痛みの持続時間が軽減 Schneider. J. Back Musculoskelet Rehabil. 2018
  33. 33. Schneider. J. Back Musculoskelet Rehabil. 2018 結果 併用群がQOL向上
  34. 34. まとめ • 筋筋膜性腰痛の治療は文献が少ない. • 筋膜アプローチに運動療法を併用する方が効果があ りそう. • 診断及び評価が個々に依存している傾向にあり,統 一的な評価ツールが必要か? • 現状では除外基準を明確にし,臨床推論のもと治療 を行うべきである。

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