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進捗の法則と創造技法を応用した自律学習支援システム「iroha Compass」の開発

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情報処理学会 第26回教育学習支援情報システム研究会(CLE)研究発表会の発表資料
場所:JR福井駅前AOSSA 6階
日時:2018年12月7日

Published in: Education
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進捗の法則と創造技法を応用した自律学習支援システム「iroha Compass」の開発

  1. 1. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 2018年11月06日 初版 2018年12月07日 更新 北陸先端科学技術大学院大学 三浦幸太郎 進捗の法則と創造技法を応用した 自律学習支援システム 「iroha Compass」の開発 情報処理学会 第26回CLE研究発表会 1
  2. 2. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 研究の背景と目的 2
  3. 3. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 研究の背景 知識を得る (講義) 理解度を確認する (テスト) まとめる 考える 答え(考え)を見つける 不足しているプロセス一般的なeラーニングのプロセス 2000年代以降、様々な分野で eラーニングが浸透 3 From Teaching To Learning(教育から学習へのパラダイム シフト)、アクティブラーニング、深い学び 学習パラダイムに基づいた自律 学習支援型のシステム 教授パラダイムに基づいた教育 コンテンツ配信型のシステム モチベーションの維持が大きな課題
  4. 4. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 自律学習支援システム「iroha Compass」 本研究の目的 ノート作成機能 ※創造技法を活用 進捗管理機能 ※「進捗の法則」や「足場かけ」 を活用。 ☑ xxxx xxxx ☑ xxxx xxxx ☑ xxxx xxxx 進捗率 進捗内容1 進捗内容2 日々の学習の進捗管理 学習ノート の作成 学習目標 学習ノート の作成 学習ノート の作成 学習ノート の作成 4 主にモチベーションの維持やメ タ認知を支援 主に深い学びを支援
  5. 5. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 関連知識 5
  6. 6. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 学習の種類 浅い学び (Surface Learning) 深い学び (Deep Learning) 浅い学びとはただ授業で単位を 取るために,形式的な知識のみ を暗記しようとする学習 知識と知識,もしくは知識と自ら の経験を結びつけ,概念を理解 しようとする学習 外発的な動機づけが強い 内発的な動機づけが強い 深い学びに必要なもの • 学習者が新しいアイディアや概念を既有知識や先行経験と関係 づける • 学習者がパターンや基礎となる原則を探す • 学習者自身の理解と学習過程を振り返る [Entwistle 2000] [Sawyer 2016] 6
  7. 7. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 足場かけ 学習科学における足場かけ(scaffolding)とは,一人では 達成できない複雑な課題を,より有能な他者との協同的 活動による支援によって達成するという概念である. 足場かけによる学習の特徴 • 複雑な課題に向き合う学習者の状況に即して,課題を 変形させる. • 学習者と有能な他者とで作業を共有する. [Wood, Bruner, & Ross 1976] 7
  8. 8. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 進捗の法則 社員の創造的なパフォーマンスを促すには,その人のインナ ー・ワーク・ライフ(感情,モチベーション,認識の相互作用)の 質を高める必要がある.(中略),インナー・ワーク・ライフのバ ランスを取るために最も重要なことは,有意義な仕事の「進捗 」を着実に図ることである.そのような進捗を感じる頻度が増 えれば増えるほど,知的労働者の生産性は長期的に高まる. [Amabile 2012] 8 ポジティブな インナーワークライフ 進捗 好循環 ネガティブな インナーワークライフ 障害 悪循環
  9. 9. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura インナーワークライフ効果 [Amabile 2012] インナーワークライフ 認識 感情 モチベーション 職場での出来事 進捗の法則 触媒ファクター 栄養ファクター パフォーマンス 創造性 生産性 コミットメント 同僚性 触媒ファクター : 明確な目標設定,自主性,十分なリソースの提供など 栄養ファクター : 他者からの尊重,励まし,友好関係など インナーワークライフは先に述べた進捗の法則と,触媒ファクター,栄養ファクタ ーの3つの影響を受けている 9
  10. 10. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 創造技法 • 様々な問題を創造的に解決するために用いられる技法 • 人間の問題解決の思考には発散的思考(divergent thinking)と,収束 的思考(convergent thinking)が存在 • 発散的思考を行う創造技法としてはAlex F. Osbornの考案したブレーン ストーミングや,マインドマップが広く知られている • 収束的思考を行う創造技法としては,国内では文化人類学,川喜田二 郎が考案したKJ法が広く知られており,企業研修や,学校教育,ワーク ショップなどで広く活用 • 発散的思考や収束的思考を行う創造技法を 学習に活かす試みは1980年代から行われている [杉山 1993] 10
  11. 11. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 11 iroha Compassの設計と開発
  12. 12. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 本システム「iroha Compass」の目的 「自律的な学習、深い学びを支援」 12 学習目標 課題 ☑ xxxx xxxx ☑ xxxx xxxx ☑ xxxx xxxx ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 進捗率 進捗内容1 進捗内容2 進捗管理 創造技法ノート (主に、EntwistleやSawyer の言う深い学びを支援. ) (Amabile の言うインナーワ ークライフ、モチベーション の向上を支援. )
  13. 13. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 13 一般的なeラーニングシステ ム(LMS) 自律学習支援システム (iroha Compass) 思想 教授パラダイム 学習者パラダイム 主体 先生 学習者 学習の目的 知識、技能の習得。 判断力、思考力、表現力の向上。 学習態度 受動的 能動的 必要とされる 機能 • 学習コンテンツ、コースの 作成・受講割当機能 • テストの作成・実施機能 • 学習履歴の分析機能 • 学習目標・課題の設定機能 • 学習進捗の更新機能 • 学習ノートの作成機能 • 自身の学習状況の表示機能 一般的なeラーニングシステムとの違い
  14. 14. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 機能一覧 進捗・・・進捗管理に関連する機能 創造・・・創造技法に関連する機能 管理・・・システム管理に関する機能 利用者 機能名 説明 役割 学習者 学習目標の設定 学習者自身が学習目標の設定を行う. 進捗 課題の管理 学習目標の達成に必要な具体的な課題を作成 する. 進捗 進捗の追加 課題に対して進捗率の更新,進捗内容の追加を 行う. 進捗 最近の進捗 最近の利用状況を一覧形式及びグラフで表示す る. 進捗 進捗通知機能 課題の進捗が発生した場合,関係者にメールで その旨を通知する. 進捗 ノート作成 創造技法を用いてノートの作成を行う. 創造 お知らせの表示 教員からのお知らせを確認する. 管理 管理者 ユーザ管理 システムの利用者の登録,権限の設定を行う. 管理 グループ管理 ユーザの所属するグループの管理を行う. 管理 お知らせ管理 学習者へ通知するお知らせの管理を行う. 管理 進捗検索 課題の進捗を,学習テーマ,氏名,課題名,日付 などで検索する. 進捗 14
  15. 15. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura システムの構成 サーバ環境 OS Linux Webサーバ Apache 2.x データベースサーバ MySQL 5.x 言語 PHP5.3以上 フレームワーク CakePHP 2.x iroha Compass (Webアプリケーション形式) PC スマートフォン Webブラウザ Web ブラウザ クライアント環境 OS Windows, Mac, iOS, Android Webブラウザ Chrome Firefox Safari Edge Internet Explorer 11 15
  16. 16. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 課題の内容 進捗・コメント一覧 最近の進捗 学習テーマ一覧 各種お知らせ 学習目標 課題一覧 学習者の利用フロー ホーム画面 課題一覧画面ログイン画面 学習者 16 振り返り メタ認知 作業の共有
  17. 17. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 進捗の内容 先生のコメント 課題の内容 教員の利用フロー 先生 進捗一覧画面 進捗内容の確認 ログイン画面 最近の進捗状況の確認 ユーザ一の設定/グループの割当 お知らせの設定 17 学習者 足場かけ
  18. 18. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura Webカード追加ボタン カード追加ボタン リンク カード Webカード マウスによる配置、 サイズの変更、折り たたみが可能カラーパレット 折りたたみボタン 削除ボタン 編集ボタン コピーボタン リンクボタン サイズ変更 創造技法を活用したノートの作成
  19. 19. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 19 研究室教育における試験運用
  20. 20. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 試験運用までの流れ 利用者 教員 : 1名 修士課程の学生 : 17名 博士課程の学生 : 1名 合計 : 19名 ※ 外国人留学生12名,社会人学生1名を含む 20 2017年 2018年 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 コンセプトの提案 設計・プロトタイピング 今回の発表 システム開発 システムの改善 アンケートの実施 試験運用
  21. 21. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 21 DEMO
  22. 22. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 22 考察
  23. 23. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 23 研究室における利用状況 0 1000 2000 3000 4000 4 5 6 7 8 9 0 1000 2000 3000 4000 5000 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 0 2000 4000 6000 8000 日 月 火 水 木 金 土 月別アクセス数 時間別アクセス数 曜日別アクセス数 23
  24. 24. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 24 研究室における利用状況 24 1人当たりアクセス数 : 1255 1人当たり課題の登録数 : 6 1人当たり進捗の更新数 : 64 ※ 対象期間:2018年4月~10月 学内 84% 学外 16% アクセス場所 0 20 40 60 80 100 0 1000 2000 3000 4000 出席率 0 2 4 6 8 10 12 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 個人別アクセス数 ゼミの出席率とシステムへのアクセス数
  25. 25. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura アンケート結果 Q2~Q8の評価尺度 … 1: 強く同意しない 2: 同意しない 3: どちらともいえない 4: 同意する 5: 強く同意する 下線 … モード 25 質問内容 質問形式 集計 Q1. 本システムの利用期間 単一 1日~1週間 : 1人,1週間 ~1か月:1人,1か月~半 年:7人,半年以上:4人 評価尺度 1 2 3 4 5 Q2. 学習(研究)テーマの作成の容易さ 単一 0人 2人 2人 7人 2人 Q3. 課題の作成の容易さ 単一 0人 2人 2人 7人 2人 Q4. 進捗の登録の容易さ 単一 0人 1人 0人 9人 3人 Q5. 自身の研究におけるシステムの有用性 単一 0人 1人 0人 9人 3人 Q6. モチベーションの維持 単一 0人 1人 5人 6人 1人 Q7. アイディアや知識の整理 単一 0人 2人 3人 6人 2人 Q8. システムの利用頻度 単一 0人 2人 6人 4人 1人 Q9. 本システムを使用してよかった点 自由 Q10. 本システムで改善したい点 自由
  26. 26. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura アンケート結果 26 Q9. 本システムを使用してよかった点 「先生,学生同士が進捗を報告する場としていいと思います.」 「記録を他の人と共有・整理できるので,進捗を報告するのには便利.」「実験,先行研究 の調査等,報告の種類や内容が分類できる.そのため自身の学習・研究に関する内容の 整理がしやすい.」 「先生のアドバイスやコメントとかを忘れないようにするメモ機能がいいと思います.」 Q10. 本システムで改善したい点 「アクセス回数がグラフ化されているが,いまいちメリットがわからない.」 「進捗率とは何だろう.」 「進捗率の機能はあまり使いません.」 「複数のファイルをアップロードできたらより良い.」 「一度に複数アップロードできればよかったと思います.」 「ソフトウェア開発のタスクの容易な管理ができると良い.」 他者との情報の共有や、自身の学習内容の整理に役立った。 アップロード機能が不便、進捗率の使い方がわからない。
  27. 27. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 考察 • アカウントを配布するだけでは、ほとんど利用してもらえない 。 → チュートリアルや、教員の足場かけ、プッシュ型の通知が重 要。 • ゼミの出席率や、現実の学習活動が活発な学生は、システ ムの利用頻度も高い傾向がある。 • 創造技法を活用したノート作成機能については現状、ほと んど使われていない。 → 導入や活用方法について議論の余地が残されている。 27
  28. 28. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura まとめ • 一般的なeラーニングシステムに不足しているプロセスについて問題提起 • 自律学習支援システムの設計・開発について • 研修室における試験運用の状況について • アンケート結果や考察について 28 自律学習支援システム「iroha Compass」 創造技法 ☑ xxxx xxxx ☑ xxxx xxxx ☑ xxxx xxxx 進捗率 進捗内容1 進捗内容2 進捗管理
  29. 29. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 今後について 2018 2019 2020 システムの改善 試験運用 実験・評価方法 の検討 実験・評価 オープンソースソフトウェア として一般公開 29 • 学習者間の横のつながりを持たせる。(孤立させない。) • 進捗率ではなく、現在の感情を簡単に入力でき方法を検討する。 • 入力された文章の品質、単語(概念)の数などを定点観測し、進捗 (深化、変化)の計測を自動化する仕組みを検討。
  30. 30. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 30 F i n
  31. 31. Copyright 2018 all right reserved Kotaro Miura 更新履歴 更新日 更新者 内容 2018/11/06 三浦 幸太郎 初版作成 2018/11/16 三浦 幸太郎 論文を基に一通りのスライドを作成 2018/11/27 三浦 幸太郎 「研究の背景」と「研究の目的」「本システム iroha Compass の目的」のスライドを差し替え、「研究室における利用 状況」「アンケート結果」のスライドを分割 31

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