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佐賀県のバス情報をオープンデータにした話

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2019年3月2日に東京大学生産技術研究所で開催された「公共交通オープンデータ最前線 in インターナショナルオープンデータデイ2019」における前山恵士郎の発表資料です。

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佐賀県のバス情報をオープンデータにした話

  1. 1. 🄫 2019 Saga Prefecture 佐賀県のバス情報を オープンデータにした話 佐賀県 新幹線・地域交通課 前山恵士郎 1
  2. 2. 🄫 2019 Saga Prefecture はじめまして 佐賀県からきました 2
  3. 3. 🄫 2019 Saga Prefecture 3 佐賀県って、こんなところ
  4. 4. 🄫 2019 Saga Prefecture 4 《路線バス》 ■佐賀市営バス・・・佐賀市内 ■昭和自動車 ・・・唐津市など佐賀県北部 ■西鉄バス ・・・佐賀県東部 ■祐徳バス ・・・鹿島市など佐賀県南西部 ■JR九州バス ・・・武雄~嬉野~(彼杵) ■西肥自動車 ・・・伊万里市など佐賀県西部 《鉄道》 JR九州・・・⾧崎本線、鹿児島本線、佐世保線 松浦鉄道・・・有田~伊万里~(佐世保) 甘木鉄道・・・基山~(甘木) 《新幹線》 鹿児島ルート、西九州ルート 佐賀県の公共交通
  5. 5. 🄫 2019 Saga Prefecture きっかけ 5
  6. 6. 🄫 2019 Saga Prefecture 69,111 69,851 52,326 39,982 26,238 20,818 17,965 13,711 10,778 7,812 8,690 8,764 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 S40 44 50 55 60 H元 5 10 15 20 25 26 ピーク時の1割 既存ユーザーだけではもうムリ。新規利用者を発掘しないと。 佐賀県内の路線バス利用者数の推移 6
  7. 7. 🄫 2019 Saga Prefecture 利用促進の考え方 移動の目的なし 移動の目的あり ・・・移動の目的をつくる施策 ・・・交通手段として認知させる施策 ・・・障害を低減させる施策 (魅力ある場所の情報発信、イベント実施etc.) (路線・ダイヤ等の情報発信、経路検索への対応、 公共交通の優位性の発信etc.) (均一運賃、IC化、バス乗り方教室、割引の設定等) ・・・きっかけを提供する施策 (お試し券配布、イベント実施等) 認知していない 認知している 利用の障害あり 利用の障害なし きっかけなし きっかけあり 実際に利用 利用体験が良好だった場合、その後の 利用(定常化)につながる可能性 ※あくまで佐賀県での整理です。 7
  8. 8. 🄫 2019 Saga Prefecture Google Maps NAVITIME 乗換案内 (ジョルダン) 駅すぱあと (ヴァル研究所) 西鉄バス ○ ○ ○ ○ 昭和自動車 祐徳バス 佐賀市交通局 JR九州バス ○ ○ ○ ○ 西肥自動車 ○ ○ H27当時の経路検索への対応状況(記憶を元に記載) Google Maps 以外は、エクセルデータ等を提供すれば 掲載してもらえたが・・・。 8
  9. 9. 🄫 2019 Saga Prefecture 某 CPさん(H28.6頃) 「今ちょっと手一杯なんで、 佐賀県さん、後にしてくれませんか」 ⇒ 統一規格でのデータ提供の必要性を認識 9
  10. 10. 🄫 2019 Saga Prefecture H28夏頃から構想着手(当初はデータの標準化を念頭に検討) ・Google Mapsで使われているGTFS ・某日本最大のバス会社のデータ規格 この2つの規格でデータ提供すると、掲載して もらえるのでは?(別名:コバンザメ商法) うまくいけば、これを全国の統一規格にできる 可能性もあるのでは? バス事業者 ・Google ・NAVITIME ・ジョルダン ・ヴァル研究所 etc. 時刻表等情報 利用者 経路等検索 ・ベンチャー企業等 (新サービスの創出) API ※H28当時の構想です。 10
  11. 11. 🄫 2019 Saga Prefecture 最初のハードル ①バス事業者が、バス停の座標を把握していない ・運輸局への提出書類に記載されているのは、 「○○番地先」という使えないデータ(しかも紙) ②一部の事業者がエクセルでダイヤを組んでいる ・ダイヤ改正のたびに不毛なコピペ作業 11
  12. 12. 🄫 2019 Saga Prefecture ①バス事業者がバス停の緯度経度を把握していない! ⇒ 県で、3000本超のバス停標柱の位置情報を調査 構想実現に向け準備 12 調査期間H28.12~H29.3
  13. 13. 🄫 2019 Saga Prefecture ②某バス事業者がエクセルでダイヤを組んでいる! ⇒ ググったらありましたよ! 無料で高機能なダイヤ編成システム ※画面は現在のものです。 13 事業者とともに開発者を訪問し、協力依頼(H29.2頃) 構想実現に向け準備
  14. 14. 🄫 2019 Saga Prefecture 平成29年3月(知ったのは4月に入ってから・・・) 国土交通省 「標準的なバス情報フォーマット」策定 14
  15. 15. 🄫 2019 Saga Prefecture さらに・・・ 「その筋屋」をはじめ ダイヤシステムから 標準フォーマット(≒GTFS)を 出力できるようにする、という情報 ⇒ 構想の練り直し 15
  16. 16. 🄫 2019 Saga Prefecture バス事業者 ダイヤ編成 システム 佐賀県交通情報取得 配信システム ・昭和自動車 ・祐徳バス ・佐賀市交通局 ・西肥自動車 ・JR九州バス ・Google ・NAVITIME ・ジョルダン ・ヴァル研究所 etc. バスロケーション システム ・導入事業者 時刻表等情報 (GTFS) バス位置情報 (GTFS-RT) 利用者 経路等検索 複数事業者の情 報を統合したバ ス発着案内、共 通時刻表も可能 ・ベンチャー企業等 (新サービスの創出) API 標準フォーマットでの情報集約と公開を目的としたシステム構築 GTFS/GTFS-RT 安定したGTFSを 出力するために、 Sujiya Systems の「その筋屋」 を活用 16 当初の「GTFSを作成する」目的から、「データを集約し、公開する」目的へ
  17. 17. 🄫 2019 Saga Prefecture 17 佐賀県の仕組みの特徴 ・・データを「公共財」としてオープンにする 利用者 経路検索CP等バス事業者 利用者が使いやすいツールを 提供するのは民間の役割 ダイヤ情報等を標準フォーマットとして データ作成するのはバス事業者の役割 県はデータを「公共財」として 誰でも使えるよう公開する場を構築・提供 1.役割分担 佐賀県システム 事業者 ・・データをつくる 県
  18. 18. 🄫 2019 Saga Prefecture 18 佐賀県の仕組みの特徴 ◎バスロケは事業者が導入するが、その仕様は、県を含めた事業者全体の「検討委員会」で 協議して決定。 あわせて必要な条件は県の補助要綱にも明記。 2.バスロケとのリンク (1)バス事業者共通の仕様書を作成 仕様書の中に、 ・事業者や県が自由にデータを活用できること ・指定する形式に変換しての提供 or APIの開示が可能なこと などを記載 (2)バスロケ導入補助に条件を付与 ・バスの位置情報は運行事業者等が特段の制約なく無償で利用可能なこと 目的は、バスロケ事業者による「囲い込み」を防ぐこと
  19. 19. 🄫 2019 Saga Prefecture 19 佐賀県の仕組みの特徴 ◎同じ場所にある複数事業者のバス停は1つのデータとして作成。 ・各社バラバラのデータをつくらない仕組み。 ・あわせてバス停名称の統一などについての協議の場を県が設定。 3.事業者横断的なデータを作成 利用者にとっては迷惑千万 データ上も同じ状況をつくりたくない 事業者が違っても、同じ場所にあるバス停は同一 のバス停として登録。 (ここ数年、佐賀県内では複数事業者が費用を分担して共同ポールを設置 する例が増えてきているという背景もあり) データが揃えば、事業者を統合したバス停時刻表 が作成可能
  20. 20. 🄫 2019 Saga Prefecture 【参考事例】事業者別でなく行先別の統一バス停時刻表 「歩くまち・京都」総合交通戦略 先行実施プロジェクトにおける 西京区洛西地域のバス利便性向上施策 20
  21. 21. 🄫 2019 Saga Prefecture 21 佐賀県の仕組みの特徴 ・バス停の座標を更新できるか? ・これまでの業務で必要のなかった運行経路の情報を作成・更新できるか? 4.データ作成の継続性を念頭に仕組み化 データ作成を「特別な作業」にしてしまったら続かない。 必ずしなければならない業務とリンクさせる。 <系統等の新設等の際に、運輸局に提出すべき書類> ・路線図 ・系統図 システムから出力可能とした ・バス停見取り図 ・shapes.txtのポイント間で着色可能 ・起終点の住所、キロ程を自動表示 ⇒様式をダウンロード (エクセルなので文字修正も可)
  22. 22. 🄫 2019 Saga Prefecture 正直なところ、 「苦難の連続」 でした。 22
  23. 23. 🄫 2019 Saga Prefecture ①標準フォーマット策定後、状況がどんどん変化 ⇒ 我々自身が、走りながら勉強 ②イラっとするバスの状況 ③数々の想定外 23 苦難の連続
  24. 24. 🄫 2019 Saga Prefecture 24 イラっとするバスの状況 ◎バスって、一見デジタルに見えて、とってもローテク ◎バスデータの部分最適(車載機メーカーの囲い込み?) ダイヤ システム 仕業表、 スターフ類 音声合成 データ 運賃表示器 データ バス停 時刻表 路線 時刻表 手作業 手作業 手作業 手作業 手作業
  25. 25. 🄫 2019 Saga Prefecture 25 数々の想定外 ◎某ダイヤシステムからGTFSが出力されるはずが、きちんとした データが出力されない。 ◎紙の時刻表を出すことに最適化されたデータ。 (例:同じ標柱なのに、時刻表を分けて出力するためにポール番号を別にしている) ◎システムがあるのに運賃データがシステムで管理されておらず、 どれが最新の情報か不明。 ◎バス事業者のダイヤシステムのバージョンが古く座標データを 持たせられない & GTFS出力モジュールに対応していない。 ◎補助金系統追加のたびに、系統コードを最初から振りなおして いる。その理由は補助金資料のエクセルの並び順。 ◎事業者によってバラつきのある各種データ(特に車載器関係)。 これらはシステムをつくるだけでは解決できない。 現場に出向いて一つ一つ解決。
  26. 26. 🄫 2019 Saga Prefecture 26 想定外の問題を解決するために バス事業者の現場でダイヤシステムを触り、データ作成がスムーズ にいくまで試行錯誤。 スムーズに作成できた方法をバス事業者の担当者に共有し、以後の データ作成を事業者でやってもらう。 (事業者の枠を超えて課題解決を横展開するため県が関わる) ※ 本当はITとバスに詳しいコンサルタントがいるといいのだけれど・・・ 専門知識の不足を補うために ◎「その筋屋」開発者・高野氏にアドバイザーを依頼 ◎GTFS関連の専門家(伊藤先生など)とのつながり (山梨バスマップサミット、バスロケ世直し隊決起集会 etc.)
  27. 27. 🄫 2019 Saga Prefecture 27 一度に全部でなく順次公開 とはいえ、一度にできるわけもない。 事業者に優先順位をつけて取り組む。 ①佐賀市交通局、祐徳バス・・・データの状態が比較的良好。 バスロケ導入との相乗効果。 ②JR九州バス ・・・県内路線は少ないが、バスロケ 導入済み ③昭和自動車 ・・・県外バス停座標不明 ダイヤシステム変更を予定 ③西肥バス ・・・県内路線少ない 県外バス停座標不明 佐世保市交通局との路線統合予定
  28. 28. 🄫 2019 Saga Prefecture 公開後の話 28
  29. 29. 🄫 2019 Saga Prefecture 29 オープンデータとアーバンデータチャレンジをプレスリリース
  30. 30. 🄫 2019 Saga Prefecture 30 アーバンデータチャレンジ2018 in 佐賀 ◎Code for Saga と連携 今年のUDC佐賀のテーマを「公共交通」に アーバンデータチャレンジ2018 in 佐賀 H30.10.13 キックオフイベント 11.17 アイデアソン(話題提供:伊藤先生) 12.8~9 ハッカソン
  31. 31. 🄫 2019 Saga Prefecture 31 Code for Sagaから5作品を応募 アーバンデータチャレンジ2018へのエントリー ◎バスストップ(乗り降りお知らせアプリ) 「夜、バス乗車時に運転手さんに気づいてもらえるか不安」、「寝てし まって乗り過ごしそうで不安」。そんな不安をアプリで解決。 ◎ちどりーど(酔っ払いでも帰れるアプリ) バスボタンを押すだけで自宅までの経路案内、バス位置がわかる。 ◎いざゆけ!UDバス(バスが好きになるアプリ) GTFS-JPを使った位置ゲー。バスの乗降やバス停通過でポイント獲得。 近くの施設にチェックインでボーナスポイントGET。 ◎佐賀バス手振り県民運動(乗客同士が手を振り合うためのアプリ) バスとバスがすれ違うときに「手を振ろう」のアラート。すれ違ったタイ ミングで乗客同士の情報が交換されコミュニケーションが増える。 1次審査通過! ◎一連の活動をデータ部門にエントリー https://sagabus-data-udc2018-cfs.firebaseapp.com 「ちどりーど」
  32. 32. 🄫 2019 Saga Prefecture 今後の話 32
  33. 33. 🄫 2019 Saga Prefecture 33 これからやりたいこと ◎バスターミナルなどでのバス発着案内に活用 特に、佐賀駅バスセンターをわかりやすく 案内するツールの1つとして活用できれば。 (施設所有者の佐賀市と要協議) ◎複数事業者が停車するバス停時刻表に活用 事業者別から行先(方面)別に ◎各種車載器のデータ作成等にも活用できないか? 省力化で捻出したマンパワーをバス事業者のマーケティングへ (例)
  34. 34. 🄫 2019 Saga Prefecture ありがとうございました。 34

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