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IIJmio meeting 24 eSIMプロファイルの取り扱いと今後の展望

  1. ©Internet Initiative Japan Inc. 1 eSIMプロファイルの取り扱いと今後の展望 2019/07/06 ・ 07/13 株式会社インターネットイニシアティブ 木野 純武
  2. ©Internet Initiative Japan Inc. 2 【目次】 ■最近の動向 ■端末OSから見た現状のeSIM取り扱い ■将来への展望 ■余談:5GとeSIM ■まとめ:IIJとして
  3. ©Internet Initiative Japan Inc. 3 最近の動向
  4. ©Internet Initiative Japan Inc. 4 ■はじめに • eSIMプロファイル提供は、フルMVNOとならなければ 実現困難だった... – とも言い切れず、プロファイルを卸してもらえば提供は可能。 例:海外データeSIM powered by GigSky https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2019/04/11/3715.html – eSIMプラットフォームを間借りする方法もある。 → 先日のSORACOM Discovery 2019で配布されたeSIMプロファイルは、 QRコードを読んだ方の記事によると、Truphoneのプラットフォームを 利用して自社プロファイルを提供していた模様。 https://japanese.engadget.com/2019/07/03/iphone-esim/ • しかしIIJとしては、自社設計プロファイルとプラット フォーム運用事業者であることを活かして、様々な ビジネスに取り組んでいきたい。
  5. ©Internet Initiative Japan Inc. 5 ■最近の動向 • iOSハンドセット端末(iPhone XS/XRシリーズなど)の コンシューマー向けeSIM搭載を皮切りにして、状況が 動き始めた感がある。 – 昨年のeSIM Connect 2018でも、iOS端末がGSMA標準で実装 したことが影響大だと色々な関係者がコメントしていた。 • Windows 10でも、ver.1703から扱えるように。 – そもそもMicrosoftも、COMPUTEX TAIPEI 2017で「Always Connected PC」という構想を発表。 – Surface Pro LTE Advanced を初めとして、eSIMを搭載した PCが少しずつ市場に出てきている。 • Androidも、Pieから標準APIが整備されて正式対応に。 – メーカー側で独自実装したeSIM搭載端末はいくつか発売されて いるが、Pieで正式に標準APIが整備された。 https://source.android.com/devices/tech/connect/esim-overview
  6. ©Internet Initiative Japan Inc. 6 端末OSから見た現状のeSIM取り扱い
  7. ©Internet Initiative Japan Inc. 7 ■iOSから見た現状のeSIM取り扱い • iOS 12.1で正式に機能解放 – iPhone XSを初めとした、2018年9月発表のiOSハンドセット 端末は、GSMA標準準拠のeSIMを登載していたが、iOS 12.1 より、コンシューマーRSPモデルで使用できるように。 – プロファイルの導入方法は大きく2つ。 QRコードの読み取りか、事業者提供のアプリ利用。 • QRコード読み取りタイプは、既に数多くの事業者が対応。 – 登録メアドにQRコードを送信するものもあれば、自社Webサイトで 表示するものも。 • 自社アプリ提供はグローバルの接続性を提供するGigskyや Truphoneなどが実施。一部の海外MNOでも対応中。 – 音声通話サービスを含むeSIMプロファイルの提供では、本人確認や 契約手続きが自社アプリで完結することのメリットが大きい。 【余談】 コンシューマーRSP仕様は現状、機種変更や MNPに関する仕様が明確に規定されていない ため、様々な事業者がGSMAに仕様提案を行い 議論・検討が進められている。 MNOのeSIM本格移行はまだまだ先の話と思わされる。
  8. ©Internet Initiative Japan Inc. 8 ■iOS 12.2でのプロファイルDLの流れ(1) 設定から 「モバイル通信」を タップ 画面遷移後に 「モバイル通信プランを追加」を タップ
  9. ©Internet Initiative Japan Inc. 9 ■iOS 12.2でのプロファイルDLの流れ(2) QRコード読み取りに移行するので 準備したQRコードをメインカメラに 読み取らせる 読み取りが成功するとこの画面に 遷移するので、画面下部の 「モバイル通信プランを追加」を タップ
  10. ©Internet Initiative Japan Inc. 10 ■iOS 12.2でのプロファイルDLの流れ(3) eSIMプロファイルが ダウンロードされ、 アクティベートが 自動的に行われる Appleが認定していない 事業者のプロファイルを インストールすると、 このポップアップが 表示される。 そのまま「OK」をタップ。
  11. ©Internet Initiative Japan Inc. 11 ■iOS 12.2でのプロファイルDLの流れ(4) ダウンロードした eSIMプロファイルが オンになっている。 これでダウンロード 完了。 プロファイルの項目を タップすると、個別の 情報が表示される。
  12. ©Internet Initiative Japan Inc. 12 ■Windowsから見た現状のeSIM取り扱い • Windows 10 ver.1703から対応。 eSIM搭載PCでないと関連メニューは出てこない。 – しかし実は、SIMスロットを持つLTE対応PCでは、eUICC対応 SIMカードを挿したらメニューが出てくるものもある。 • 展示されているVAIO PCはその一例。 • SIM挿入時にSIM-端末間でやり取りする信号(ATR)に、SIM能力を示す バイト列があり、これで判別されている模様。 (ETSI 102.221 6.3.3 Global Interface byte) • なお、組み込み済みチップSIMでも同じやり取りは行われている。 – プロファイルの導入方法は大きく2つ。 QRコード読み取り、もしくは「モバイル通信プラン」アプリ からの導入。 • 「モバイル通信プラン」アプリでの導入は、ver.1803から対応。 とはいえ対応している事業者は少ない... https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4341388/windows-10-supported-mobile- operators-mobile-plans • QRコード読み取りについては、Windows 10 (ver.1903)での流れを 次のスライドから説明。 (Surface Pro LTE Advancedを使用)
  13. ©Internet Initiative Japan Inc. 13 ■Windows 10(1903)でのプロファイルDLの流れ(1) 搭載されているeSIMに該当する SIMスロットを選択。
  14. ©Internet Initiative Japan Inc. 14 ■Windows 10(1903)でのプロファイルDLの流れ(2) 適切なSIMスロットを選択すると 「eSIM プロファイルの管理」項目が 出現する。
  15. ©Internet Initiative Japan Inc. 15 ■Windows 10(1903)でのプロファイルDLの流れ(3) プロファイル管理メニューに入るので 「新しいプロファイルを追加します」を タップ。
  16. ©Internet Initiative Japan Inc. 16 ■Windows 10(1903)でのプロファイルDLの流れ(4) ポップアップが表示されるので、 「携帯電話会社から提供されたアクティブ化コードを入力する」を 選択し「次へ」をタップ。
  17. ©Internet Initiative Japan Inc. 17 ■Windows 10(1903)でのプロファイルDLの流れ(5) Surface Pro LTE Advancedはカメラがフロントとリアで 2つあるので、読み取りやすい方をセットして、 QRコードを読み取らせる。
  18. ©Internet Initiative Japan Inc. 18 ■Windows 10(1903)でのプロファイルDLの流れ(6) 読み取りが成功すれば、ポップアップ下部の 「アクティブ化コード」欄にQRコードの 読み取り結果であるActivation Codeが表示される。
  19. ©Internet Initiative Japan Inc. 19 ■Windows 10(1903)でのプロファイルDLの流れ(7) 続けて、DL対象のeSIMプロファイルに関する情報が ポップアップ内に表示され、DLするかを聞いてくるので 「はい」をタップ。
  20. ©Internet Initiative Japan Inc. 20 ■Windows 10(1903)でのプロファイルDLの流れ(8) eSIMプロファイルのダウンロード処理が開始される。
  21. ©Internet Initiative Japan Inc. 21 ■Windows 10(1903)でのプロファイルDLの流れ(9) ダウンロード&インストールが完了すると、 上記のようなポップアップが表示される。 あとは「閉じる」のみ。
  22. ©Internet Initiative Japan Inc. 22 ■Windows 10(1903)でのプロファイルDLの流れ(10) インストール完了したeSIMプロファイルを タップすると、対象プロファイルの操作が可能。
  23. ©Internet Initiative Japan Inc. 23 ■Androidから見た現状のeSIM取り扱い(1) • 現状、対応していると言えそうなのは... – Pixel 3 / 3a (いずれもXL含む) • 「SIM Manager」というアプリが存在する。 現状、eSIM搭載したPixelシリーズでないとPlay Storeに 出てこないが、QRコードを読み取ってプロファイルをDL したり、使用プロファイルを選択するメニューがある。 • グローバル版Pixel 3にこのアプリをインストールすると、 IIJ eSIMプロファイルを取り扱えることは、確認済み。 ※技適未通過なので検証は基地局シミュレータとシールドボックスで... – Pixel 2 (XL含む) は、対応しているとは言いがたい... • Pixel 2シリーズでは、Google Fiサービスでのみ、eSIMを 利用可能。「Google Fi」アプリを使用する。 https://support.google.com/fi/answer/7540641?hl=en
  24. ©Internet Initiative Japan Inc. 24 ■Androidから見た現状のeSIM取り扱い(2) • Pixelシリーズ以外にも... – Gemini PDAはeSIMを搭載しており、Android 7.1.1から独自 対応している。 注:初期ロット(Helio X25モデル)はeSIM非搭載 • 最新FWは Android 8.1となっており、eSIM対応済み。 • eSIM Walletという独自開発アプリでeSIMプロファイルを 取り扱える。(先述の SIM Manager は使用できない) • IIJ eSIMプロファイルでの動作検証も実施済み。
  25. ©Internet Initiative Japan Inc. 25 将来への展望
  26. ©Internet Initiative Japan Inc. 26 ■社内でも色々と検討は進めているが... • eSIMプラットフォームを持つことの可能性 – 「加入者管理装置としてのHSS/HLR」と「加入者を識別・認証 するSIM発行」はセット。 • SIM発行に「モノ」を必要としない eSIMプロファイル では、上記セットの 扱い方を、改めて考え直さなければならない。 • 例えば「自社設計プロファイルを手軽にダウンロードして利用できる」と 考えてみると、プライベートLTEとかローカル 5Gの方にも繋げていけるのではないか。 • 例えば、イベントスタッフのみ利用可能な臨時 プライベートLTE網のプロファイル提供とか、 閉域接続サービス連携で一時的に部外者へ特定 コンテンツのアクセス手段を提供するなど。 • 社内の既存サービス資産との連携 – 「プロファイルを発行して配布すること」が、新たにサービスの 連携ポイントとなり得る。 • 認証機能の1パーツとしてのeSIMプロファイル、という観点も。 • MVNEとしてのeSIMプロファイル提供 – eSIMの市場を広げるという意味でも重要。
  27. ©Internet Initiative Japan Inc. 27 ■検討しているが色々難しそうなアイデア(1) • eUICC対応SIMカードを販売するつもりはないのか? → より高度かつ細かいサポートが必要となり、 非常に難しい。 – eUICC対応SIMカードも「モノ」としてのサポートが必要。 • モノとしての在庫管理が発生するし、そもそもプロファイルの入った eUICCが物理破損したとき、どのようにサポートすべきか? – OSカテゴリではなく端末個別でのサポートが必要。 • 搭載SoCがそもそもeSIM対応に必要な機能をサポートしていないとか、 同じ端末でも提供キャリアが機能自体を封印しているとか、そういった 調査・解析が求められるようになる。 – 「SIMスロットも持っているeSIM搭載端末」の現状のLPAは、 複数eUICCに渡るプロファイル管理、という状態を想定できて いないように思われる。 • 社内検証した限り、iOS端末/Android端末では、いずれかを認識できない もしくは両方を認識できない状態となっているように見える。 • 一方でWindows 10 (Surface Pro LTE Advanced)は、使用するスロット 選択可能、かつ各スロットでプロファイルを別々に管理可能。
  28. ©Internet Initiative Japan Inc. 28 ■検討しているが色々難しそうなアイデア(2) • 他事業者のeSIMプロファイルは扱わないのか? → 技術的には可能だが、様々なハードルがあって 実現困難。 – 他事業者からIMSI(と鍵値)を調達しても、SIMパラメータの 設計は改めて必要。 • 設定パラメータ検証や実網接続試験も実施しなければならない。 – 海外事業者IMSI取り扱いは、その事業者が属する国の法制度や 番号管理ポリシーなどを配慮検討する必要がある。 • IoT端末急増などにより番号リソースの効率的利用が叫ばれる中、国外に 番号リソースが流出することを懸念する国もある(ドイツなど) – モバイルネットワークの認証の肝である鍵値を、他の事業者に (暗号化していても)渡すのは、当の事業者にとって難しい判断。 – そもそも自社でeSIMプラットフォーム持っていれば、自社PF から提供すればいいだけの話。 • 自社PFを持たない海外MVNO事業者などから仕入れてくるのはアリかも。 → そういえば、まだ自社PFを保有してなさそうな国内キャリアが...
  29. ©Internet Initiative Japan Inc. 29 余談:5GとeSIM
  30. ©Internet Initiative Japan Inc. 30 ■余談:5GとeSIM • とはいえ、SIM allianceが「Recommended 5G SIM Card」なるものを定義している。 ※3GPP Release 15時点での「Recommended」なので内容的には若干古い。 - https://simalliance.org/wp-content/uploads/2018/12/What-is-a-3GPP-R15-5G-SIM-card-20-11-2018-FINAL.pdf – Transitional SIM / Recommended 5G SIM / Low Power SIM の3つが定義されている。 • Transitional SIMは5Gネットワークを利用するための最低限実装のみ。 Low Power SIMはいわゆるセルラーIoT向けのサポート要件が並ぶ。 • Recommended SIMは、5G NRセルの在圏情報取得だったり、IMSIを 直接扱わないよう暗号化して扱う「SUCI」サポートなどが求められる。 • 5G NR / 5GC対応のSIM設計もいずれ必要になる。 – SIMカードだけでなく、eSIMプロファイルの再設計も必要となる想定。 (とはいえ接続先MNOから情報開示していただけないと初期検討すら...) 余談、と書いてはみたものの、 直接的な関係はなかったりする 。
  31. ©Internet Initiative Japan Inc. 31
  32. ©Internet Initiative Japan Inc. 32
  33. ©Internet Initiative Japan Inc. 33
  34. ©Internet Initiative Japan Inc. 34 まとめ:IIJとして
  35. ©Internet Initiative Japan Inc. 35 ■まとめ:IIJとして • eSIMプロファイル提供事業者として、モバイル通信 業界の競争環境に貢献していきたい。 • 単にeSIMプロファイルを提供するだけでなく、eSIM 搭載端末の普及の後押しも進めていきたい。 • eSIMを利用したパートナー企業様とのより深い連携も 進めていきたい。 社名の ”Initiative” を 踏まえつつ...
  36. ©Internet Initiative Japan Inc. 36 ご清聴ありがとうございました
  37. ©Internet Initiative Japan Inc. 37 ■補記 テレコムサービス協会MVNO委員会作『しむし』は、 クリエイティブ・ コモンズ 表示 – 継承 2.1 日本 (CC BY-SA 2.1 JP) ライセンスの下に 提供されています。 https://www.telesa.or.jp/committee/mvno_new/mvno_char-html 本資料において、一部のスライドに「いらすとや」さんのフリー素材を 利用させていただいております。 https://www.irasutoya.com/ 本資料で使用されている右の「バリーくん」は、 弊社内で開発中のアラート通知・エスカレーション 対応ソリューションで使われている、マスコット キャラクターです。
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