BigData Conference 2015 Autmun

1. ドワンゴ人工知能研究所山川宏汎用人工知能の研究最先端をマップで読み解くー深層学習ブームの次に来るものー

2. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS 汎用人工知能 (AGI: Artificial General Intelligence)とは BigData Conference 2015 現実的な特化型AI n 個別の領域において知的に振る舞う n 既に人以上の能力が数多く実用化されている．　例えば n コンピュータ将棋/チェス n Googleカー(自動運転) n 医療診断目指す汎用人工知能（AGI) n 多様で多角的な問題解決能力を自ら獲得する n 設計時の想定を超えた新しい問題を解決できる． n 自己理解／自律性 n AI創世記からの夢でありつつ，実現の困難さから取り組みは少なかった．「汎用性」＝人レベルAIに向けた技術的に定義しうる目標

3. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS 汎用人工知能は何をもたらすのかロバスト性（レジリエンス）設計しきれない例外的状況に対する強さ ü コンピュータ将棋 ü 執事ロボット ü 医療ロボット創造性広い視野から新たな仮説を創りだす創造的知能 ü 芸術活動 ü 新規事業企画 ü AIサイエンティスト →世界を理解する多角的な問題解決を自律獲得できるようになると！失敗も含め膨大な仮説を思考/試行→ホモ・ルーデンス BigData Conference 2015

4. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS なぜ今，汎用人工知能にアタックできるのか (S. Adams他， Mapping the Landscape of Human-Level Artificial General Intelligence, 2011)従来よりAIが得意とする領域．従来難しいとされてきた感覚運動スキルが，深層学習により実現 BigData Conference 2015 認知発達のベース側からAIに迫れる状況に

5. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS 汎用人工知能はどの様につくられるのか BigData Conference 2015 深層学習を組み合せる技術進展が激しく進行中 n 画像キャプション生成の例：　　画像認識（CNN）と文生成（RNN）の組み合わせ技術的には，既存の複合機械学習の拡大と想定しうる Haoyuan Gao, Junhua Mao, Jie Zhou, Zhiheng Huang, Lei Wang, and Wei Xu, Are You Talking to a Machine? Dataset and Methods for Multilingual Image Question Answering, To appear, NIPS 2015

6. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS 何故なら，脳の汎用性の基盤は深層学習の組合せ BigData Conference 2015 新皮質が汎用性を担っている →深層学習≒新皮質のモデル →次はどう組合せるかが問題　・身体運動的知能　・言語的知能　　　・論理数学的知能　・音楽的知能　　　・対人的知能　　　・内省的知能　　・空間的知能　　図の出典： http://bio1152.nicerweb.com/Locked/media/ch48/48_27HumanCerebralCortex.jpg

7. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS 全脳アーキテクチャ（WBA)・アプローチ脳全体のアーキテクチャに学び人間のような汎用人工知能を創る((工学)) AI 脳 ① 脳の各器官を機械学習モジュールとして開発 ② それらモジュールを統合した認知アーキテクチャを構築全脳アーキテクチャ(WBA)のアプローチ

8. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS ようやく今，WBAアプローチが可能になったこれまで難しかったが，近年可能になった．　全脳アーキテクチャ＝機械学習＋脳型アーキテクチャ壁となっていた新皮質のモデルとして深層学習の研究が最近進んだ近年の欧米等の脳科学大量投資で，脳全体の結合様式（コネクトーム）がみえつつある AGIを脳に学ぶのは理にかなっている　　現状で「多角的問題解決を自律獲得できるシステム」は脳だけ BigData Conference 2015

9. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS 全脳アーキテクチャ(WBA)勉強会の活況 n 目的： n AI，神経科学，認知科学等の複数分野に跨がる人材の結集と育成 n 経緯 n 2013年秋，一杉（産総研），松尾（東大），山川（ドワンゴ）により立ち上げ n 2013年12月から2015年8月までに11 回の勉強会を実施し毎回200名程度の参加． n 2014年8月に，WBA若手の会を結成 n 関連するFacebookグループメンバは 2200人超（2015年9月9日現在）

10. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS 第一回WBAIハッカソン(2015年9月19〜23日）若手を中心に5日間で複合機械学習器を作成する n エントリー例(アイディアソンで10件の応募中8件が合格) • RNNを用いた手話翻訳システム • 深層学習を利用したスタイリッシュなクソコラ自動生成装置の開発 • 新皮質に学んだ深層学習器の分解と再構築 n スケジュール n 5月6日アイディア・エントリー説明会 n 6月15日：企画書提出締め切り n 6月末：　結果発表 n ７月初旬〜：　ハッカソン・エントリー期間（メンター決定、メンバ確定、企画書の修正） n 8月1日以降：　準備期間 n 9月19日~23日：慶應日吉協生館  全脳アーキテクチャ・ハッカソン開催主催：　NPO法人全脳アーキテクチャー・イニシアティブ，　全脳アーキテクチャ若手の会協賛：　産総研人工知能研究センター，電通大，アルパカ，ドワンゴ，他後援：　ドワンゴ人工知能研究所，他

11. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS 世界の汎用人工知能開発組織マップ Biologically plausible 脳に忠実な実装 Engineering 工学的な実装 Neocortex centered: 新皮質を中心とした実装 (価値システム含まない) Nengo (2015〜) (2015〜) OPEN OPEN Entire brain: 脳全体の実装(価値システム等含む) CLOSED OPEN World AGI developers map BigData Conference 2015 (2015〜)OPEN

12. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS 今，全脳アーキテクチャが有望である理由 BigData Conference 2015 WWBBAAの戦略：　 ü  エンジニアの開発コミュニティで複数の機械学習を統合 ü  足場として脳型のアーキテクチャを利用 ü  先行研究((AACCTT--RR,, NNeennggoo等))の脳に学んだ成果を利用プロジェクト AGIへの到達が保証された脳との対応モジュール内実装：  やはり学習はできないと備考 WBA 強い(コネクトームの利用) 機械学習器（深層学習主体） 2013〜 CogPrime 弱い機械学習器 2006〜 ACT-R 有り(fMRIでモジュール位置を特定) プロダクションシステム伝統的記号AI Nengo 非常に強いスパイキングニューロン 2003頃から，Science誌 ※これらはすべてオープンなプロジェクト本アプローチで世界をリードするなら今！

13. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS 創設宣言私達は，汎用人工知能の早期実現を目指した， WBAアプローチによる研究開発を，長期的に支えるNPO法人組織として，全脳アーキテクチャ・イニシアティブをに創設しました．(登記日： 2015年8月21日) 2015年9月15日

14. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS NPO法人 WBAIの設立目的 p 長期継続：　完成時期（2030以降）に向け，継続的な目標堅持 p 公益性：　　研究成果を論文発表などで公開（ソフトウェアはオープンライセンスを基本とする） p 関連分野連携：　AIを軸に神経科学，認知科学，機械学習等複数の学術分野の交流促進 p 人材育成：　WBA研究開発に必要な，複数分野の知識を備えた人材の育成 p 基盤研究：　機械学習の結合プラットフォーム，汎用技術の評価手法，シミュレータ／データの準備等の研究環境構築 p 啓蒙活動：次第に隠蔽される最先端AI技術の透明化により，　　　　　　　　　人々が AIと歩む未来を創出する素地を醸成する

15. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS コミュニティで作るWBA←AAIIリスク懸念への配慮 BigData Conference 2015 計算理論 (認知機能) 計算手段 (アルゴリズムと表現) 神経回路 (生物学的に妥当な実装) 脳器官(ミクロ) 脳全体(マクロ) 脳科学実験(マクロ)結果行動/心理実験の結果脳科学実験(ミクロ)結果 ②脳全体の機能統合 (BriCA) 器官モデル統合 ①脳モジュール開発 (機械学習) 脳器官毎の知見神経科学者脳全体のネットワーク構造 (コネクトーム) 神経科学者認知機能の要求仕様 AI研究者認知科学者認知アーキテクトエンジニア開発コミュニティ科学者・研究者が支えるエンジニア開発コミュニティ機械学習研究者ソフトウェア工学ネットワーク科学

16. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS NPO法人 WBAIの主な活動 BigData Conference 2015 「開発コミュニティの形成と育成」と「基盤ソフトの整備を中心とした技術開発」 ③WBAI ハッカソンの企画・開催初回を本年年9⽉月19⽇日〜～23⽇日に若若⼿手中⼼心の合宿形式で企画 ④AI開発を⽀支える⼈人材を育成 •  ⼈人⼯工知能、神経科学、認知科学、機械学習などの関連分野の勉強に関する情報交換、⼈人材交流流を⾏行行う •  多分野に知識識を持つ⼈人材育成カリキュラム作成 •  2014年年夏以降降、若若⼿手が実施する勉強会(⽉月⼀一回程度度)を⽀支援 ①全脳アーキテクチャ勉強会 • 2013年年秋より、凡そ隔⽉月で開催 • これまで計10回、最⼤大500名程度度が参加 • Facebookの関連グループは、2200⼈人超 ②脳型計算コア基盤ソフト開発 • Brain-‐‑‒inspired Computing Architecture • コミュニティによるオープンなWBA 開発を⽀支える、機械学習統合のプラットフォーム

17. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS WBAI顧問のご紹介 n 銅谷賢治（OIST） n 北野宏明（Sony CSL） n 冨田勝(慶応大) n 森川博之（東大）（東⼤大） BigData Conference 2015

18. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS 賛助会員創設賛助会員

19. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS WBAI創設賛助会員の募集活動中 WBAIをご支援頂ける『創設賛助会員』を募集しています n 創設賛助会員は、先着30社限定の募集となります創設賛助会員としての支援をご検討頂ける方は、　　お早めに info@wba-initiative.org まで、メールを下さい。代表　山川宏副代表　松尾豊 (予定) 副代表　高橋恒一

20. CONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESSCONFIDENTIAL MATERIAL / RESTRICTED ACCESS BigData Conference 2015 ご清聴ありがとうございました Let’s build the brain together

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