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すごい constexpr たのしくレイトレ!

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すごい constexpr たのしくレイトレ!

  1. 1. 江添とボレロ村上の京都C++勉強会 bolero_MURAKAMI 2013/12/16 すごい constexpr たのしくレイトレ!
  2. 2. ◆自己紹介 • 名前 : 村上 原野 (むらかみ げんや) @bolero_MURAKAMI, id:boleros • 棲息地: 大都会岡山 • 仕事 : 猪風来美術館陶芸指導員 ・普段はろくろをまわしたり、 縄文土器をつくったりしています ・趣味は constexpr です
  3. 3. ◆自己紹介 • 公開しているライブラリ: Sprout C++ Library (constexpr ライブラリ) github.com/bolero-MURAKAMI/Sprout • 過去の発表資料: Boost.勉強会 #7 【中3⼥⼦でもわかる constexpr】 Boost.勉強会 #8 【中3⼥⼦が狂える本当に気持ちのいい constexpr】 Boost.勉強会 #12 【constexpr 中3⼥⼦テクニック】 www.slideshare.net/GenyaMurakami
  4. 4. ◆導入 君はまだ 本当の constexpr を知らない……
  5. 5. ◆導入 • 一般的なイメージの constexpr
  6. 6. ◆導入 • 現実の constexpr
  7. 7. ◆導入 constexpr カワイイ ヤッター!!!
  8. 8. ◆導入 かわいい constexpr のことをもっと知りたい
  9. 9. ◆アジェンダ • 目標 – constexpr レイトレーシングの実装を通じて 「ライブラリ設計」「数学計算実装」などの 実践的テクニックから言語トリビアまでを、 たのしく学ぼう!
  10. 10. ◆アジェンダ • 目標 – constexpr レイトレーシングの実装を通じて 「ライブラリ設計」「数学計算実装」などの 実践的テクニックから言語トリビアまでを、 たのしく学ぼう! こわくないよ!
  11. 11. ◆アジェンダ • 私は如何にして実⾏するのを⽌めてコン パイル時処理を愛するようになったか • レイトレーシング概要 • データ設計篇 • タプル+α実装篇 • 数学計算実装篇 • 必要な機能篇 • サブ機能篇
  12. 12. ◆アジェンダ • 私は如何にして実⾏するのを⽌めてコン パイル時処理を愛するようになったか • レイトレーシング概要 • データ設計篇 • タプル+α実装篇 • 数学計算実装篇 • 必要な機能篇 • サブ機能篇
  13. 13. ◆私は如何にして実⾏するのを⽌めてコンパイル時処理を愛するようになったか よくある質問
  14. 14. ◆私は如何にして実⾏するのを⽌めてコンパイル時処理を愛するようになったか • Q. なぜ constexpr を書くの?
  15. 15. ◆私は如何にして実⾏するのを⽌めてコンパイル時処理を愛するようになったか • Q. なぜ constexpr を書くの? • A.
  16. 16. ◆私は如何にして実⾏するのを⽌めてコンパイル時処理を愛するようになったか • Q. なぜ constexpr を書くの? • A. 市民の義務
  17. 17. ◆私は如何にして実⾏するのを⽌めてコンパイル時処理を愛するようになったか • Q. なぜ C++ をはじめたの?
  18. 18. ◆私は如何にして実⾏するのを⽌めてコンパイル時処理を愛するようになったか • Q. なぜ C++ をはじめたの? • A.
  19. 19. ◆私は如何にして実⾏するのを⽌めてコンパイル時処理を愛するようになったか – もともと高専ロボコンでマイコン制御のためにアセ ンブラを書いていた – 楽になるために C言語はじめた – もっとすごい C++ というのがあるらしい – 『Modern C++ Design』や Boost の実装を読む – テンプレートメタプログラミングたのしい! 三へ( へ՞ਊ ՞)へ ハッハッ
  20. 20. ◆私は如何にして実⾏するのを⽌めてコンパイル時処理を愛するようになったか Sprout C++ Libraries 制作のきっかけ
  21. 21. ◆Sprout C++ Libraries 制作のきっかけ • 発端
  22. 22. ◆Sprout C++ Libraries 制作のきっかけ • CEL---ConstExpr-Library とは? – RiSK(@sscrisk)氏による constexpr ライブ ラリ – STL のアルゴリズム(non-modifying sequence operations)や array 等を実装し ている
  23. 23. ◆Sprout C++ Libraries 制作のきっかけ • constexpr 面白そう
  24. 24. ◆Sprout C++ Libraries 制作のきっかけ • 着想 – 変更を伴わないアルゴリズムが constexpr で実装できるなら、変更を伴うアルゴリズム も実装できるのでは? • 例えばソートなど – 実際、他の関数型言語ではできている • 例:Haskell)sort :: Ord a => [a] -> [a]
  25. 25. ◆私は如何にして実⾏するのを⽌めてコンパイル時処理を愛するようになったか そうだ、constexpr でソート を実装してみよう
  26. 26. ◆constexpr ソート実装の過程 • 制御構文の問題 – for, while, if など制御構文は使えない – 代わりに再帰や条件演算⼦を使う
  27. 27. ◆constexpr ソート実装の過程 • インタフェースの問題 – STL sort のインタフェースはイテレータの参 照先に副作⽤を及ぼすので不可 template<typename RandomAccessIterator> constexpr void sort(RandomAccessIterator first, RandomAccessIterator last); // [first .. last) を書き換えるので駄目! // そもそも返値が void なので駄目! – ※ただし C++11 の話 C++14 ではこの通りで問題ない
  28. 28. ◆constexpr ソート実装の過程 • インタフェースの問題 – コンテナを受け取って、処理が適⽤された後 のコンテナを新たに作成して返すようにする template<typename Container> constexpr Container sort(Container const& cont); // 副作用を及ぼさないのでOK!
  29. 29. ◆constexpr ソート実装の過程 • コンテナ再構築の問題 – オブジェクトの書き換えができないので、コ ンストラクト時にすべての要素を渡す必要が ある – IndexTupleイディオムを使う // 入力 x とインデックス列 Indices = [0 .. N-1] があれば、 Result {{ x[Indices]… }} // と書けば Result {{ x[0], x[1], .. x[N-1] }} // のように展開される
  30. 30. ◆constexpr ソート実装の過程 そんなこんなで constexpr の制限を かいくぐりつつ……
  31. 31. ◆constexpr ソート実装の過程 • クイックソートを実装できた!(一部) template<typename Container, typename RandomAccessIterator> inline SPROUT_CONSTEXPR typename sprout::container_traits<Container>::value_type const& sort_select_pivot( RandomAccessIterator origin, typename sprout::container_traits<Container>::difference_type start, typename sprout::container_traits<Container>::difference_type end ) { // pivot を選ぶ(中央の要素) return *sprout::next(origin, (end + start) / 2); } template<typename Container, typename RandomAccessIterator, typename Compare> inline SPROUT_CONSTEXPR typename sprout::container_traits<Container>::difference_type sort_find_l( RandomAccessIterator origin, Compare comp, typename sprout::container_traits<Container>::difference_type l, typename sprout::container_traits<Container>::value_type const& p ) { // left を見つける return comp(*sprout::next(origin, l), p) ? sprout::fixed::detail::sort_find_l<Container>(origin, comp, l + 1, p) :l ; } template<typename Container, typename RandomAccessIterator, typename Compare> inline SPROUT_CONSTEXPR typename sprout::container_traits<Container>::difference_type sort_find_r( RandomAccessIterator origin, Compare comp, typename sprout::container_traits<Container>::difference_type r, typename sprout::container_traits<Container>::value_type const& p ) { // right を見つける return comp(p, *sprout::next(origin, r)) ? sprout::fixed::detail::sort_find_r<Container>(origin, comp, r - 1, p) :r ; } template<typename Container, typename Compare> inline SPROUT_CONSTEXPR typename sprout::fixed::results::algorithm<Container>::type sort_part_l( Container const& cont
  32. 32. ◆constexpr ソート実装の過程 • クイックソートを実装できた!(一部) template<typename Container, typename RandomAccessIterator> inline SPROUT_CONSTEXPR typename sprout::container_traits<Container>::value_type const& sort_select_pivot( RandomAccessIterator origin, typename sprout::container_traits<Container>::difference_type start, typename sprout::container_traits<Container>::difference_type end ) { // pivot を選ぶ(中央の要素) return *sprout::next(origin, (end + start) / 2); } template<typename Container, typename RandomAccessIterator, typename Compare> inline SPROUT_CONSTEXPR typename sprout::container_traits<Container>::difference_type sort_find_l( RandomAccessIterator origin, Compare comp, typename sprout::container_traits<Container>::difference_type l, typename sprout::container_traits<Container>::value_type const& p ) { // left を見つける return comp(*sprout::next(origin, l), p) ? sprout::fixed::detail::sort_find_l<Container>(origin, comp, l + 1, p) :l ; } template<typename Container, typename RandomAccessIterator, typename Compare> inline SPROUT_CONSTEXPR typename sprout::container_traits<Container>::difference_type sort_find_r( RandomAccessIterator origin, Compare comp, typename sprout::container_traits<Container>::difference_type r, typename sprout::container_traits<Container>::value_type const& p ) { // right を見つける return comp(p, *sprout::next(origin, r)) ? sprout::fixed::detail::sort_find_r<Container>(origin, comp, r - 1, p) :r ; } template<typename Container, typename Compare> inline SPROUT_CONSTEXPR typename sprout::fixed::results::algorithm<Container>::type sort_part_l( Container const& cont 非常に明解で 分かりやすい
  33. 33. ◆constexpr ソート実装の過程 • さらなる問題 – swap 毎に全要素のコピーが必要になるので、 swap を⽤いたアルゴリズムは計算量が N 倍 になる • クイックソートの場合 Ο(NlogN) -> Ο(N^2logN) • 挿入ソートなら Ο(N^2) のままでいける – 単純なアルゴリズム(reverse 等)なら計算 量を変えずに実装できるが……
  34. 34. ◆constexpr ソート実装の過程 • 結論 – 何でも constexpr で実装するのはつらい
  35. 35. ◆constexpr ソート実装の過程 でも楽しい三へ( へ՞ਊ ՞)へ ハッハッ
  36. 36. ◆Sprout C++ Libraries 制作のきっかけ 実⾏するのを⽌めて コンパイル時処理を 愛するようになったので、 constexpr ライブラリを つくることにした
  37. 37. ◆Sprout C++ Libraries 制作のきっかけ • Q. もっと楽しくなるには?
  38. 38. ◆Sprout C++ Libraries 制作のきっかけ • Q. もっと楽しくなるには? • A. そうだ、レイトレーシングをしよう!
  39. 39. ◆アジェンダ • 私は如何にして実⾏するのを⽌めてコン パイル時処理を愛するようになったか • レイトレーシング概要 • データ設計篇 • タプル+α実装篇 • 数学計算実装篇 • 必要な機能篇 • サブ機能篇
  40. 40. ◆たのしいレイトレーシング概要 • コンパイル時レイトレーシングライブラ リ Sprout.Darkroom
  41. 41. ◆たのしいレイトレーシング概要 • Sprout.Darkroom で何ができる? – オブジェクト配置 • 球/平面/三角ポリゴン(まだ実装中) – 光源配置 • 点光源/平⾏光源/環境光/それらの組合せ – 各種マテリアル設定 • 物体⾊/反射率/透明度/屈折率 • 単一⾊/市松模様/テクスチャ読込み – 光線追跡 • Whitted Style モデル(反射/透過屈折) • 影の計算
  42. 42. ◆たのしいレイトレーシング概要 • Sprout.Darkroom の特徴 – すべて constexpr 関数で実装されている – ジェネリックかつ疎結合な設計である
  43. 43. ◆アジェンダ • 私は如何にして実⾏するのを⽌めてコン パイル時処理を愛するようになったか • レイトレーシング概要 • データ設計篇 • タプル+α実装篇 • 数学計算実装篇 • 必要な機能篇 • サブ機能篇
  44. 44. ◆データ設計篇 • ジェネリックプログラミングとは? – 特定のデータ形式に依存しないプログラミン グ // ジェネリックでない例 class Object { virtual int call() = 0; }; int call(Object* obj) { return obj->call(); } // ジェネリックな例 template<typename Callable> auto call(Callable&& callable) -> decltype(forward<Callable>(callable)()) { return forward<Callable>(callable)(); }
  45. 45. ◆データ設計篇 • ジェネリックプログラミングとは? – 特定のデータ形式に依存しないプログラミン グ 返値型を変更 できない× Object クラスを継承 していないと使えない× // ジェネリックでない例 class Object { virtual int call() = 0; }; int call(Object* obj) { return obj->call(); } operator() が実装された型 なら何でもよい◎ // ジェネリックな例 template<typename Callable> auto call(Callable&& callable) -> decltype(forward<Callable>(callable)()) { return forward<Callable>(callable)(); } 実装に応じて返値型も 推論される◎
  46. 46. ◆データ設計篇 • 疎結合な設計とは? – コンポーネント間の依存度が低い – 利点:変更に強い
  47. 47. ◆データ設計篇 • ジェネリックプログラミングにおける疎 結合 – 型制約をできるだけ少なく抽象化する – 型制約を満たす間口を⽤意する • 例)Boost.Fusion のアダプトの仕組み
  48. 48. ◆Sprout.Darkroom の機能階層 データアクセスインタフェース (access) 基本データ定義/演算の提供 (coord:座標, colors:色) 組合せデータ定義/演算の提供 (rays:光線, materials:材質, intersects:衝突情報) 各種配置オブジェクトの提供 (objects:物体, lights:光源, cameras:カメラ) トップレベル演算の提供 (renderers:レンダラ, pixels:出力画像) 低 ← レ ベ ル → 高
  49. 49. ◆Sprout.Darkroom の機能階層 データアクセスインタフェース (access) 各コンポーネントは 互いに継承や包有の 関係を持っていない 「使える型」は 具体的な型ではなく アクセスインタフェースに よって定義される 基本データ定義/演算の提供 (coord:座標, colors:色) 組合せデータ定義/演算の提供 (rays:光線, materials:材質, intersects:衝突情報) 各種配置オブジェクトの提供 (objects:物体, lights:光源, cameras:カメラ) トップレベル演算の提供 (renderers:レンダラ, pixels:出力画像) 低 ← レ ベ ル → 高
  50. 50. ◆Sprout.Darkroom のデータ型 • 例:ベクトルクラス template<typename T> inline SPROUT_CONSTEXPR auto x (T&& t) -> decltype(get<0>(forward<T>(t))) { return get<0>(forward<T>(t)); } template<typename T> inline SPROUT_CONSTEXPR auto y (T&& t) -> decltype(get<1>(forward<T>(t))) { return get<1>(forward<T>(t)); } template<typename T> inline SPROUT_CONSTEXPR auto z (T&& t) -> decltype(get<2>(forward<T>(t))) { return get<2>(forward<T>(t)); } get<I>(t) というアクセスが 可能であればベクトルクラス として扱える (例えばタプル型)
  51. 51. ◆Sprout.Darkroom のデータ型 • 要するにイテレータコンセプトのような もの(要求する操作が⾏えればよい) • Sprout.Darkroom ではほとんどの型をコ ンセプトとして定義している – 例:Ray) <Position, Direction> のようなタプルの組 – 例:Material) <Color, Reflect, Alpha, Refract> のような 複合タプル
  52. 52. ◆Sprout.Darkroom のデータ型 (´◔⊖◔`)...待てよ 新しいデータ要素を追加 したくなったらどうするんだ?
  53. 53. ◆Sprout.Darkroom のデータ型 • 例:ベクトルクラスに要素追加して4次元 にする template<typename T> inline SPROUT_CONSTEXPR auto w (T&& t) -> decltype(get<3>(forward<T>(t))) { return get<3>(forward<T>(t)); } 4次元目の要素がない場合 ill-formed ×
  54. 54. ◆Sprout.Darkroom のデータ型 • 例:ベクトルクラスに要素追加して4次元 にする template< typename T, typename enabler_if< (size<T>::value >= 4) >::type = enabler > inline SPROUT_CONSTEXPR auto 4次元目の要素があれば w (T&& t) -> decltype(get<3>(forward<T>(t))) { それを返す ◎ return get<3>(forward<T>(t)); } template< typename T, typename enabler_if< !(size<T>::value >= 4) >::type = enabler > inline SPROUT_CONSTEXPR double なければ w (T&&) { デフォルト値を返す ◎ return 0.0; }
  55. 55. ◆Sprout.Darkroom のデータ型 割と楽に拡張できる
  56. 56. ◆Sprout.Darkroom のデータ型 • とりあえずタプルにしておけば拡張も何 とかなる • とりあえず全部タプル • 必要なインタフェースをオーバーロード さえすれば、サードパーティのクラスも 使えるようにする
  57. 57. ◆Sprout.Darkroom のデータ型 まずは constexpr タプルを 実装しよう!
  58. 58. ◆Sprout.Darkroom のデータ型 「それ(constexpr タプル) C++14 にあるよ」 「libstdc++ には C++11 からあるよ」
  59. 59. ◆Sprout.Darkroom のデータ型 (´◔⊖◔`)...
  60. 60. ◆Sprout.Darkroom のデータ型 もっと高機能で 拡張性がある constexpr タプルを 実装しよう!
  61. 61. ◆アジェンダ • 私は如何にして実⾏するのを⽌めてコン パイル時処理を愛するようになったか • レイトレーシング概要 • データ設計篇 • タプル+α実装篇 • 数学計算実装篇 • 必要な機能篇 • サブ機能篇
  62. 62. ◆タプル+α実装篇 • sprout::tuple 基本機能の実装 – (標準 <tuple> とほぼ同等なので各自読ん でください) – sprout/tuple/tuple/tuple_decl.hpp
  63. 63. ◆タプル+α実装篇 標準 <tuple> の不便な点①
  64. 64. ◆タプル+α実装篇 • 標準 <tuple> の不便な点① – std::get をオーバーロードできない template<typename… T> class MyTuple; namespace std { template<size_t I, typename… T> auto get(MyTuple<T…> const&) -> decltype(…) { … } } // NG! std 名前空間でオーバーロードするのは規格違反 – ※特殊化は可能なので std::tuple_element メタ関数などはOK.
  65. 65. ◆タプル+α実装篇 ユーザ定義の型を sprout::tuple に アダプトさせるには?
  66. 66. ◆ユーザ定義の型をアダプト可能にする • sprout::tuple での解決策その1 – sprout 名前空間でオーバーロードさせる • 駄目 int f(int) { return 0; } template<typename T> int g(T t) { return f(t); } int f(long) { return 1; } auto x = g(1l); 呼び出されるのは f (int) と f (long) どちら?
  67. 67. ◆ユーザ定義の型をアダプト可能にする • sprout::tuple での解決策その1 – sprout 名前空間でオーバーロードさせる • 駄目 int f(int) { return 0; } template<typename T> int g(T t) { return f(t); } int f(long) { return 1; } auto x = g(1l); g (T) の定義時点で f (long) は⾒えていない 呼び出されるのは f (int) のほう • 定義の順序によって実際に呼び出される関数が変 わってしまう
  68. 68. ◆ユーザ定義の型をアダプト可能にする • sprout::tuple 解決策その2 – 特殊化可能なトレイトを⽤意する template<typename Tuple> struct tuple_access_traits { template<std::size_t I> static SPROUT_CONSTEXPR typename tuple_element<I, Tuple>::type& tuple_get(Tuple& t) SPROUT_NOEXCEPT { return std::get<I>(t); } template<std::size_t I> static SPROUT_CONSTEXPR typename tuple_element<I, Tuple>::type&& tuple_get(Tuple&& t) SPROUT_NOEXCEPT { return std::get<I>(t); } template<std::size_t I> static SPROUT_CONSTEXPR typename tuple_element<I, Tuple>::type const& tuple_get(Tuple const& t) SPROUT_NOEXCEPT { return std::get<I>(t); } };
  69. 69. ◆ユーザ定義の型をアダプト可能にする • sprout::tuple 解決策その2 – 特殊化可能なトレイトを⽤意する template<typename Tuple> ユーザコードで struct tuple_access_traits { tuple_access_traits template<std::size_t I> 特殊化する static SPROUT_CONSTEXPR typename tuple_element<I, Tuple>::type& tuple_get(Tuple& t) SPROUT_NOEXCEPT { return std::get<I>(t); } tuple_get template<std::size_t I> static メンバ関数が static SPROUT_CONSTEXPR typename tuple_element<I, Tuple>::type&& 定義されていればよい tuple_get(Tuple&& t) SPROUT_NOEXCEPT { return std::get<I>(t); } template<std::size_t I> static SPROUT_CONSTEXPR typename tuple_element<I, Tuple>::type const& tuple_get(Tuple const& t) SPROUT_NOEXCEPT { デフォルトでは return std::get<I>(t); std::get を呼び出す } }; を
  70. 70. ◆ユーザ定義の型をアダプト可能にする • sprout::tuple 解決策その3 – ADL によるユーザコード呼出を可能にする namespace sprout_adl { template<std::size_t I> sprout::not_found_via_adl tuple_get(...); } namespace sprout_tuple_detail { using sprout_adl::tuple_get; template<std::size_t I, typename T> inline SPROUT_CONSTEXPR typename tuple_element<I, T>::type& tuple_get(T& t) { return tuple_access_traits<T>::template tuple_get<I>(t); } template<std::size_t I, typename T> inline SPROUT_CONSTEXPR typename tuple_element<I, typename std::remove_reference<T>::type>::type&& tuple_get(T&& t) { return tuple_access_traits<T>::template tuple_get<I>(t); } template<std::size_t I, typename T> inline SPROUT_CONSTEXPR typename tuple_element<I, T>::type const& tuple_get(T const& t) { return tuple_access_traits<T const>::template tuple_get<I>(t); } template<std::size_t I, typename T> inline SPROUT_CONSTEXPR decltype(tuple_get<I>(std::declval<T>())) call_tuple_get(T&& t) { return tuple_get<I>(forward<T>(t)); } }
  71. 71. ◆ユーザ定義の型をアダプト可能にする • sprout::tuple 解決策その3 – ADL によるユーザコード呼出を可能にする namespace sprout_adl { template<std::size_t I> sprout::not_found_via_adl tuple_get(...); } namespace sprout_tuple_detail { using sprout_adl::tuple_get; ADL 不可な場合に フォールバックされる デフォルトでは トレイトを参照しにいく template<std::size_t I, typename T> inline SPROUT_CONSTEXPR typename tuple_element<I, T>::type& tuple_get(T& t) { return tuple_access_traits<T>::template tuple_get<I>(t); } template<std::size_t I, typename T> inline SPROUT_CONSTEXPR typename tuple_element<I, typename std::remove_reference<T>::type>::type&& tuple_get(T&& t) { return tuple_access_traits<T>::template tuple_get<I>(t); } ユーザ定義の tuple_get が template<std::size_t I, typename T> ADL 呼出可能なら inline SPROUT_CONSTEXPR typename tuple_element<I, T>::type const& tuple_get(T const& t) { return tuple_access_traits<T const>::template tuple_get<I>(t); } ここで呼び出される template<std::size_t I, typename T> inline SPROUT_CONSTEXPR decltype(tuple_get<I>(declval<T>())) call_tuple_get(T&& t) { return tuple_get<I>(forward<T>(t)); } }
  72. 72. ◆ユーザ定義の型をアダプト可能にする 「ADL は邪悪では?」
  73. 73. ◆ユーザ定義の型をアダプト可能にする 「規格違反じゃなきゃ 犯罪じゃないんですよ」
  74. 74. ◆ユーザ定義の型をアダプト可能にする ADL たのしい ヤッター!!!
  75. 75. ◆ユーザ定義の型をアダプト可能にする • sprout::tuple 解決策総合 – ユーザコードでカスタマイズ可能な get template<std::size_t I, typename T> inline SPROUT_CONSTEXPR decltype(sprout_tuple_detail::call_tuple_get<I>(declval<T>())) get(T&& t) { return sprout_tuple_detail::call_tuple_get<I>(forward<T>(t)); } • tuple_get が ADL 呼出可能である – それを呼び出す • tuple_access_traits が特殊化されている – メンバの tuple_get を呼び出す • どれもない – std::get にフォールバックする
  76. 76. ◆タプル+α実装篇 標準 <tuple> の不便な点②
  77. 77. ◆タプル+α実装篇 • 標準 <tuple> の不便な点② – 要素数の異なるタプル間の変換コンストラク トができない auto x = std::tuple<int, int>(1, 2); std::tuple<int, int, int> y = x; // NG! 要素数 2 のタプルで要素数 3 のタプルを初期化できない – 要素数と異なる数の引数でタプルを初期化で きない auto x = std::tuple<int, int, int>(1, 2); // NG! 2 個の引数で要素数 3 のタプルを初期化できない
  78. 78. ◆タプル+α実装篇 • なぜ異なる要素数から構築できないか? – 引数をタイプし忘れたり、意図しない変換が 発生したときに気付かなかったら困る – それでも変換できたほうが嬉しい場面はある // 光線が最初に衝突したオブジェクトの材質を返す template<typename Objects, typename Ray> auto intersect_material(Objects const& objs, Ray const& ray) -> decltype(...); // 各々のオブジェクトが返すマテリアルが異なる場合は? // tuple< Color, Reflect, Alpha, Refract > // tuple< Color, Reflect >
  79. 79. ◆タプル+α実装篇 • なぜ異なる要素数から構築できないか? – 引数をタイプし忘れたり、意図しない変換が 発生したときに気付かなかったら困る – それでも変換できたほうが嬉しい場面はある 一方のマテリアルは // 光線が最初に衝突したオブジェクトの材質を返す 透過屈折情報を持つ template<typename Objects, typename Ray> 型はより多くの情報を持つ auto intersect_material(Objects const& objs, Ray const& ray) -> ほうに合わせればよい もう一方は持たない decltype(...); ……が、 // 各々のオブジェクトが返すマテリアルが異なる場合は? 異なるタプル同士の // tuple< Color, Reflect, Alpha, Refract > 変換ができなければ // tuple< Color, Reflect > ならない
  80. 80. ◆タプル+α実装篇 異なる要素数から sprout::tuple を 構築させるには?
  81. 81. ◆異なる要素数から構築する • sprout::tuple 解決策その1 – タグディスパッチされたコンストラクタを定 義する template<typename... Types> class tuple { public: template<typename... UTypes> explicit constexpr tuple(flexibly_construct_t, UTypes&&... elements); template<typename... UTypes> constexpr tuple(flexibly_construct_t, tuple<UTypes...> const& t); };
  82. 82. ◆異なる要素数から構築する • sprout::tuple 解決策その1 – タグディスパッチされたコンストラクタを定 義する 要素数と異なる数の 引数による初期化 template<typename... Types> class tuple { public: template<typename... UTypes> explicit constexpr tuple(flexibly_construct_t, UTypes&&... elements); template<typename... UTypes> constexpr tuple(flexibly_construct_t, tuple<UTypes...> const& t); }; タグで区別されるので 他のコンストラクタと 曖昧にはならない 異なる要素数の タプルからの変換
  83. 83. ◆異なる要素数から構築する けれど、これでは 入れ⼦になったタプルを再帰的に 構築することはできない
  84. 84. ◆異なる要素数から構築する • sprout::tuple 解決策その2 – まず、異なるタプル間の暗黙変換を可能にす るラッパーを作成する // tuple<Types...> から異なるタプルへ暗黙変換するクラス template<typename... Types> class flex_tuple; // tuple から flex_tuple へ、それ以外はそのまま template<typename T> inline constexpr T const& flex(T const& t) { return t; } template<typename... Types> inline constexpr flex_tuple<Types...> flex(tuple<Types...> const& t) { return flex_tuple<Types...>(t); }
  85. 85. ◆異なる要素数から構築する • sprout::tuple 解決策その2 – 更に、その暗黙変換⽤ラッパーを再帰的に適 ⽤するラッパーを作成する // 暗黙変換の際に 再帰的に flex を適用するクラスtemplate<typename... Types> class resursive_flex_tuple; // tuple から flex_tuple へ、それ以外はそのまま template<typename T> inline constexpr T const& recursive_flex(T const& t) { return t; } template<typename... Types> inline constexpr recursive_flex_tuple<Types...> recursive_flex(tuple<Types...> const& t) { return resursive_flex_tuple<Types...>(t); }
  86. 86. ◆異なる要素数から構築する • sprout::tuple 解決策その2 – タプルの再帰的な変換が可能になる auto x = tuple< tuple< int >, int >(make_tuple(1), 2); tuple< tuple< int, int >, int, int > y = recursive_flex(x);
  87. 87. ◆異なる要素数から構築する • sprout::tuple 解決策その2 – タプルの再帰的な変換が可能になる auto x = tuple< tuple< int >, int >(make_tuple(1), 2); tuple< tuple< int, int >, int, int > y = recursive_flex(x); 入れ⼦になったタプルの 増えた引数 トップレベルのタプルの 増えた引数
  88. 88. ◆異なる要素数から構築する 「あんまり自由に変換できると 危険では?」
  89. 89. ◆異なる要素数から構築する
  90. 90. ◆異なる要素数から構築する 気をつければ問題ない (たぶん)
  91. 91. ◆タプル+α実装篇 • 結論 – もっと高機能で拡張性がある constexpr タプ ルを実装できた!
  92. 92. ◆アジェンダ • 私は如何にして実⾏するのを⽌めてコン パイル時処理を愛するようになったか • レイトレーシング概要 • データ設計篇 • タプル+α実装篇 • 数学計算実装篇 • 必要な機能篇 • サブ機能篇
  93. 93. ◆数学計算実装篇 • Q. libstdc++(GCC)に constexpr 数学関 数があるのでそれでいいのでは?
  94. 94. ◆数学計算実装篇 • Q. libstdc++(GCC)に constexpr 数学関 数があるのでそれでいいのでは? • A.いろいろ駄目です
  95. 95. ◆数学計算実装篇 • libstdc++ の constexpr 数学関数をなぜ 定数式で使ってはならないか – それは規格違反(N3788) – GCC でしか使えない – 結果が NaN や ±∞ など特殊な値になる (floating-point exception)場合、非定数式に なってしまう • グローバル変数 errno を書き換える為
  96. 96. ◆数学計算実装篇 • Sprout.Math が提供する constexpr 数学関数 – – – – – – – – – – 浮動小数点数分類(classifications) 三角関数/双曲線関数 対数・指数関数/冪乗・冪乗根 誤差関数/ガンマ関数 丸め関数 浮動小数点剰余 その他 <cmath> 関数のほとんど 最大公約数・最小公倍数 階乗/ベルヌーイ数 その他ユーティリティ
  97. 97. ◆数学計算実装篇 constexpr 数学関数を 実装しよう!
  98. 98. ◆<cmath> C++11 と C++03 の違い • シグネチャの違い – C++03: float版/double 版/long double 版 – C++11: 上記に加えて/異なる算術型同⼠の引数版 float atan2(float y, float x); double atan2(double y, double x); long double atan2(long double y, long double x); template<typename Arithmetic1, typename Arithmetic2> promoted atan2(Arithmetic1 y, Arithmetic2 x);
  99. 99. ◆<cmath> C++11 と C++03 の違い • シグネチャの違い – C++03: float版/double 版/long double 版 – C++11: 上記に加えて/異なる算術型同⼠の引数版 float atan2(float y, float x); double atan2(double y, double x); long double atan2(long double y, long double x); template<typename Arithmetic1, typename Arithmetic2> promoted atan2(Arithmetic1 y, Arithmetic2 x); 返値型: いずれかが long bouble -> long double いずれも float -> float それ以外 -> double
  100. 100. ◆数学計算実装篇 • 実装の基本的な方針 – 大体の関数はテイラー展開すれば何とかなる • テイラー展開するとよく階乗がでてくる
  101. 101. ◆階乗の実装 まずは階乗(factorial)を実装しよう
  102. 102. ◆階乗の実装 • 階乗の実装(一部) #define SPROUT_FACTORIAL_TABLE_DEF_DOUBLE ¥ table_type {{ ¥ 1.0, ¥ 1.0, ¥ 2.0, ¥ 6.0, ¥ 24.0, ¥ 120.0, ¥ 720.0, ¥ 5040.0, ¥ 40320.0, ¥ 362880.0, ¥ 3628800.0, ¥ 39916800.0, ¥ 479001600.0, ¥ 6227020800.0, ¥ 87178291200.0, ¥ 1307674368000.0, ¥ 20922789888000.0, ¥ 355687428096000.0, ¥ 6402373705728000.0, ¥ 121645100408832000.0, ¥ 0.243290200817664e19, ¥ 0.5109094217170944e20, ¥ 0.112400072777760768e22, ¥ 0.2585201673888497664e23, ¥ 0.62044840173323943936e24, ¥ 0.15511210043330985984e26, ¥ 0.403291461126605635584e27, ¥ 0.10888869450418352160768e29, ¥ 0.304888344611713860501504e30, ¥ 0.8841761993739701954543616e31, ¥ …
  103. 103. ◆階乗の実装 • 階乗の実装(一部) #define SPROUT_FACTORIAL_TABLE_DEF_DOUBLE ¥ table_type {{ ¥ 1.0, ¥ 1.0, ¥ 2.0, ¥ 6.0, ¥ 24.0, ¥ 120.0, ¥ 720.0, ¥ 5040.0, ¥ 40320.0, ¥ 362880.0, ¥ 3628800.0, ¥ 39916800.0, ¥ 479001600.0, ¥ 6227020800.0, ¥ 87178291200.0, ¥ 1307674368000.0, ¥ 20922789888000.0, ¥ 355687428096000.0, ¥ 6402373705728000.0, ¥ 121645100408832000.0, ¥ 0.243290200817664e19, ¥ 0.5109094217170944e20, ¥ 0.112400072777760768e22, ¥ 0.2585201673888497664e23, ¥ 0.62044840173323943936e24, ¥ 0.15511210043330985984e26, ¥ 0.403291461126605635584e27, ¥ 0.10888869450418352160768e29, ¥ 0.304888344611713860501504e30, ¥ 0.8841761993739701954543616e31, ¥ … マクロ 数値直打ち
  104. 104. ◆階乗の実装 入⼒が離散的かつ 有限の範囲内でなら 数値直打ちが一番高速
  105. 105. ◆NaN 判定の実装 NaN 判定(isnan)を実装しよう (NaN の大小比較は非定数式なので、まっさきに 計算から NaN を弾く必要がある)
  106. 106. ◆NaN 判定の実装 • isnan の実装 template<typename FloatType> inline constexpr bool isnan(FloatType x) { return !(x == x) ; }
  107. 107. ◆NaN 判定の実装 • isnan の実装 template<typename FloatType> inline constexpr bool isnan(FloatType x) { return !(x == x) ; } NaN の等値比較は常に (NaN 同⼠であっても)偽なので、 自分自身と等値比較すればよい
  108. 108. ◆符号ビットの問題 符号ビット(signbit)の問題
  109. 109. ◆符号ビットの問題 • signbit の実装 template<typename FloatType> inline constexpr bool signbit(FloatType x) { return !isnan(x) && x < 0 ; }
  110. 110. ◆符号ビットの問題 • signbit の実装 template<typename FloatType> inline constexpr bool signbit(FloatType x) { return !isnan(x) && x < 0 ; } +0.0 と -0.0 または +NaN と –NaN の符号を判定できない ±0 と ±NaN の符号を 定数式中で判定するのは コンパイラマジックなし では不可能…… (+0.0 と -0.0 は 異なる方向の極限値として 別に扱われる場合がある)
  111. 111. ◆コサインの実装 コサイン(cos)を実装しよう
  112. 112. ◆コサインの実装 • cos 実装の概要 – 1. 特殊な入⼒(NaN, ±∞ 等)の場合は直に値 を返す – 2. 周期関数なので入⼒を 2π の剰余に切り詰 める – 3. テイラー展開の各項を再帰的に加算する
  113. 113. ◆コサインの実装 • cos の実装 template<typename T> inline constexpr T cos_impl_1(T x2, size_t n, size_t last) { return last - n == 1 ? (n % 2 ? -1 : 1) * pow_n(x2, n) / factorial<T>(2 * n) : cos_impl_1(x2, n, n + (last - n) / 2) + cos_impl_1(x2, n + (last - n) / 2, last) ; } template<typename T> inline constexpr T cos_impl(T x) { return T(1) + cos_impl_1( pow2(fmod(x, two_pi<T>())), 1, factorial_limit<T>() / 2 + 1 ); } template<typename FloatType> inline constexpr FloatType cos(FloatType x) { return isnan(x) ? x : x == numeric_limits<FloatType>::infinity() || x == -numeric_limits<FloatType>::infinity() ? -numeric_limits<FloatType>::quiet_NaN() : x == 0 ? FloatType(1) : cos_impl(x) ; }
  114. 114. ◆コサインの実装 • cos の実装 テイラー展開の各項 template<typename T> inline constexpr T を再帰的に加算する cos_impl_1(T x2, size_t n, size_t last) { return last - n == 1 ? (n % 2 ? -1 : 1) * pow_n(x2, n) / factorial<T>(2 * n) : cos_impl_1(x2, n, n + (last - n) / 2) + cos_impl_1(x2, n + (last - n) / 2, last) ; } template<typename T> inline constexpr T cos_impl(T x) { 周期関数なので入⼒を return T(1) + cos_impl_1( pow2(fmod(x, two_pi<T>())), 2π の剰余に切り詰める 1, factorial_limit<T>() / 2 + 1 ); } template<typename FloatType> 特殊な入⼒(NaN, ±∞ 等) inline constexpr FloatType の場合は直に値を返す cos(FloatType x) { return isnan(x) ? x : x == numeric_limits<FloatType>::infinity() || x == -numeric_limits<FloatType>::infinity() ? -numeric_limits<FloatType>::quiet_NaN() : x == 0 ? FloatType(1) : cos_impl(x) ; }
  115. 115. ◆コサインの実装 • 再帰深度のオーダー(線形再帰の場合) 各項 a0 + 1 a1 a2 a3 a4 a6 a5 + 2 + 3 + 4 オーダー: 加算回数 = Ο(N) 再帰深度 = Ο(N) + 5 + 6 + 再帰深度 7 a7
  116. 116. ◆コサインの実装 • 再帰深度のオーダー(二分再帰の場合) 各項 a0 + 1 a1 a2 + 1 a3 a4 + 2 + 1 a6 a5 + 2 再帰深度 オーダー: 加算回数 = Ο(N) 再帰深度 = Ο(logN) + 3 + 1 a7
  117. 117. ◆コサインの実装 同様な方法で大体の 数学関数は実装できる (後はひたすら労⼒)
  118. 118. ◆数学計算実装篇 • 結論 – ひたすら労⼒を尽くしたので一通りの constexpr 数学計算を実装できた!
  119. 119. ◆アジェンダ • 私は如何にして実⾏するのを⽌めてコン パイル時処理を愛するようになったか • レイトレーシング概要 • データ設計篇 • タプル+α実装篇 • 数学計算実装篇 • 必要な機能篇 • サブ機能篇
  120. 120. ◆Sprout.Darkroom の機能階層 データアクセスインタフェース (access) 基本データ定義/演算の提供 (coord:座標, colors:色) Sprout.Darkroom 機能おさらい 組合せデータ定義/演算の提供 (rays:光線, materials:材質, intersects:衝突情報) 各種配置オブジェクトの提供 (objects:物体, lights:光源, cameras:カメラ) トップレベル演算の提供 (renderers:レンダラ, pixels:出力画像) 低 ← レ ベ ル → 高
  121. 121. ◆必要な機能篇 座標・ベクトル演算 (coords)の実装
  122. 122. ◆ベクトル演算の実装 • Vector コンセプトの要件 – get<0>, get<1>, get<2> の結果がそれぞ れ x, y, z 座標を表現する
  123. 123. ◆ベクトル演算の実装 • Vector 基本演算の実装(一部) template<typename Vector> inline constexpr typename unit<Vector>::type dot(Vector const& lhs, Vector const& rhs) { return x(lhs) * x(rhs) + y(lhs) * y(rhs) + z(lhs) * z(rhs); } template<typename Vector1, typename Vector2> inline constexpr Vector1 cross(Vector1 const& lhs, Vector2 const& rhs) { return remake<Vector1>(lhs, y(lhs) * z(rhs) - z(lhs) * y(rhs), y(lhs) * x(rhs) - x(lhs) * y(rhs), x(lhs) * y(rhs) - y(lhs) * x(rhs)); }
  124. 124. ◆ベクトル演算の実装 • Vector 基本演算の実装(一部) template<typename Vector> inline constexpr typename unit<Vector>::type dot(Vector const& lhs, Vector const& rhs) { return x(lhs) * x(rhs) + y(lhs) * y(rhs) + z(lhs) * z(rhs); } template<typename Vector1, typename Vector2> inline constexpr Vector1 cross(Vector1 const& lhs, Vector2 const& rhs) { return remake<Vector1>(lhs, y(lhs) * z(rhs) - z(lhs) * y(rhs), y(lhs) * x(rhs) - x(lhs) * y(rhs), x(lhs) * y(rhs) - y(lhs) * x(rhs)); } ドット積は各要素の積を 足し合わせる クロス積は 特殊な外積
  125. 125. ◆ベクトル演算の実装 • Vector 反射ベクトルの計算 template<typename Incident, typename Normal> inline constexpr Incident reflect(Incident const& incid, Normal const& nor) { return sub( incid, scale(nor, dot(incid, nor) * 2) ); }
  126. 126. ◆ベクトル演算の実装 • Vector 反射ベクトルの計算 template<typename Incident, typename Normal> inline constexpr Incident reflect(Incident const& incid, Normal const& nor) { return sub( incid, scale(nor, dot(incid, nor) * 2) ); }
  127. 127. ◆ベクトル演算の実装 • Vector 屈折ベクトルの計算 template<typename Incident, typename Normal, typename Refract, typename InNor, typename K> inline constexpr Incident refract_impl_1(Incident const& incid, Normal const& nor, Refract const& eta, InNor const& t, K const& k) { return k < 0 ? remake<Incident>(incid, 0, 0, 0) : scale(add(incid, scale(nor, t - sqrt(k))), 1 / eta); } template<typename Incident, typename Normal, typename Refract, typename InNor> inline constexpr Incident refract_impl(Incident const& incid, Normal const& nor, Refract const& eta, InNor const& t) { return refract_impl_1(incid, nor, eta, t, eta * eta + t * t - 1); } template<typename Incident, typename Normal, typename Refract> inline constexpr Incident refract(Incident const& incid, Normal const& nor, Refract const& eta) { return refract_impl(incid, nor, eta, -dot(incid, nor)); }
  128. 128. ◆ベクトル演算の実装 • Vector 屈折ベクトルの計算 template<typename Incident, typename Normal, typename Refract, typename InNor, typename K> inline constexpr Incident refract_impl_1(Incident const& incid, Normal const& nor, Refract const& eta, InNor const& t, K const& k) { return k < 0 ? remake<Incident>(incid, 0, 0, 0) : scale(add(incid, scale(nor, t - sqrt(k))), 1 / eta); } template<typename Incident, typename Normal, typename Refract, typename InNor> inline constexpr Incident refract_impl(Incident const& incid, Normal const& nor, Refract const& eta, InNor const& t) { スネルの法則 return refract_impl_1(incid, nor, eta, t, eta * eta + t * t - 1); } template<typename Incident, typename Normal, typename Refract> inline constexpr Incident refract(Incident const& incid, Normal const& nor, Refract const& eta) { return refract_impl(incid, nor, eta, -dot(incid, nor)); }
  129. 129. ◆必要な機能篇 カラー演算 (colors)の実装
  130. 130. ◆カラー演算の実装 • Color コンセプトの要件 – get<0>, get<1>, get<2> の結果がそれぞ れ r, g, b ⾊素を表現する
  131. 131. ◆カラー演算の実装 • Color 基本演算の実装(一部) template<typename Color1, typename Color2> inline constexpr Color1 add(Color1 const& lhs, Color2 const& rhs) { return remake<Color1>(lhs, r(lhs) + r(rhs), g(lhs) + g(rhs), b(lhs) + b(rhs)); } template<typename Color1, typename Color2> inline constexpr Color1 filter(Color1 const& lhs, Color2 const& rhs) { return remake<Color1>(lhs, r(lhs) * r(rhs), g(lhs) * g(rhs), b(lhs) * b(rhs)); }
  132. 132. ◆カラー演算の実装 • Color 基本演算の実装(一部) template<typename Color1, typename Color2> inline constexpr Color1 add(Color1 const& lhs, Color2 const& rhs) { return remake<Color1>(lhs, r(lhs) + r(rhs), g(lhs) + g(rhs), b(lhs) + b(rhs)); } template<typename Color1, typename Color2> inline constexpr Color1 filter(Color1 const& lhs, Color2 const& rhs) { return remake<Color1>(lhs, r(lhs) * r(rhs), g(lhs) * g(rhs), b(lhs) * b(rhs)); } 2 ⾊の加算 一方の⾊による フィルタリング
  133. 133. ◆必要な機能篇 光線(rays)の定義
  134. 134. ◆光線の定義 • Ray コンセプトの要件 – get<0>, get<1> の結果がそれぞれ Vector コンセプトを満たす position, direction を表 現する
  135. 135. ◆必要な機能篇 マテリアル(materials)の定義
  136. 136. ◆マテリアルの定義 • Material コンセプトの要件 – get<0>, get<1>, get<2>, get<3> の結 果がそれぞれ color, reflection, alpha, refraction を表現する – ただし、全ての要素を持っている必要はない (無い場合はデフォルト値が使われる)
  137. 137. ◆マテリアルの定義 • MaterialMap コンセプトの要件 – mat.operator()(u, v) の結果が Material の 要素のいずれかを返す • 例えばテクスチャマップは Color を返す MaterialMap
  138. 138. ◆オブジェクトの定義 • plaid マテリアルのインタフェース template<typename Element, typename Scale = double> class plaid_element { public: constexpr plaid_element(result_type const& elem1, result_type const& elem2, unit_type const& scale = 1); template<typename Unit> constexpr result_type operator() (Unit const& u, Unit const& v) const; };
  139. 139. ◆オブジェクトの定義 • plaid マテリアルのインタフェース template<typename Element, typename Scale = double> class plaid_element { public: constexpr plaid_element(result_type const& elem1, result_type const& elem2, unit_type const& scale = 1); 第一要素、第二要素、スケール の情報を保持する template<typename Unit> constexpr result_type operator() (Unit const& u, Unit const& v) const; }; operator() メンバ関数 対象が物体色/反射率 /透過・屈折率 いずれでも同じ インタフェース
  140. 140. ◆マテリアルの定義 • 実装されている MaterialMap – uniform_element (一様) – plaid_element (市松模様) – texture_map (テクスチャマップ)
  141. 141. ◆マテリアルの定義 • 実装されている MaterialMap plaid_element (市松模様) uniform_element (一様)
  142. 142. ◆マテリアルの定義 • 実装されている MaterialMap texture_map (テクスチャマップ)
  143. 143. ◆必要な機能篇 衝突情報(intersects)の定義
  144. 144. ◆衝突情報の定義 • Intersection コンセプトの要件 – get<0>, get<1>, get<2>, get<3>, get<4> の 結果がそれぞれ下記を表現する • • • • • does_intersect(衝突の有無) distance(衝突点までの距離) point_of_intersection(衝突点) normal(衝突点の法線) material(衝突点のマテリアル) – ただし、全ての要素を持っている必要はない(無い 場合はデフォルト値が使われる)
  145. 145. ◆必要な機能篇 配置オブジェクト (objects)の実装
  146. 146. ◆オブジェクトの定義 • Object コンセプトの要件 – obj.intersect(ray) の結果が Intersection を 返す • 衝突判定ができるものはオブジェクトである – または、Object を要素とするタプル
  147. 147. ◆オブジェクトの定義 • sphere オブジェクトのインタフェース template<typename Material, typename Position> class basic_sphere { public: constexpr basic_sphere(position_type const& pos, radius_type rad, material_type const& mat); template<typename Ray> constexpr typename intersection<Ray>::type intersect(Ray const& ray) const; };
  148. 148. ◆オブジェクトの定義 • sphere オブジェクトのインタフェース template<typename Material, typename Position> class basic_sphere { public: constexpr basic_sphere(position_type const& pos, radius_type rad, material_type const& mat); 位置、半径、マテリアル の情報を保持する template<typename Ray> constexpr typename intersection<Ray>::type intersect(Ray const& ray) const; }; intersect メンバ関数
  149. 149. ◆オブジェクトの定義 • 実装されている Object – aa_plane (無限平面) – sphere (球体) – triangle (三角ポリゴン) ※実装中
  150. 150. ◆オブジェクトの定義 • 実装されている Object sphere (球体) aa_plane (無限平面)
  151. 151. ◆オブジェクトの定義 • オブジェクトの衝突判定 template< typename Object, typename Ray, typename enabler_if< !is_tuple<Object>::value >::type > inline constexpr typename intersection_result<Object, Ray>::type intersect(Object const& obj, Ray const& ray) { return obj.intersect(ray); } template< typename Object, typename Ray, typename enabler_if< is_tuple<Object>::value >::type > inline constexpr typename intersection_result<Object, Ray>::type intersect(Object const& obj, Ray const& ray) { return intersect_list(obj, ray); }
  152. 152. ◆オブジェクトの定義 • オブジェクトの衝突判定 template< typename Object, typename Ray, typename enabler_if< !is_tuple<Object>::value >::type > inline constexpr typename intersection_result<Object, Ray>::type 単一の intersect(Object const& obj, Ray const& ray) { オブジェクトの場合 return obj.intersect(ray); } template< typename Object, typename Ray, typename enabler_if< is_tuple<Object>::value >::type > inline constexpr typename intersection_result<Object, Ray>::type intersect(Object const& obj, Ray const& ray) { オブジェクトリストの場合: return intersect_list(obj, ray); 一番近い距離での衝突情報を返す } 型は最も要素数の多いタプルに合わ せられる
  153. 153. ◆必要な機能篇 配置光源 (lights)の実装
  154. 154. ◆光源の定義 • Light コンセプトの要件 – obj.operator()(intersection, object) の結果 が Color を返す • 衝突地点に当たる⾊を取得できるものは光源であ る – または、Light を要素とするタプル
  155. 155. ◆光源の定義 • point_light 光源のインタフェース template<typename Position, typename Color> class basic_point_light { public: constexpr basic_point_light(position_type const& pos, color_type const& col); template<typename Intersection, typename Objects> constexpr color_type operator() (Intersection const& inter, Objects const& objs) const; };
  156. 156. ◆光源の定義 • point_light 光源のインタフェース template<typename Position, typename Color> class basic_point_light { public: constexpr basic_point_light(position_type const& pos, color_type const& col); 位置、輝度 の情報を保持する template<typename Intersection, typename Objects> constexpr color_type operator() (Intersection const& inter, Objects const& objs) const; }; operator() メンバ関数 第 2 引数のオブジェクトは 遮蔽判定のために使われる
  157. 157. ◆光源の定義 • 実装されている Light – point_light (点光源) – parallel_light (平⾏光源) – ambient_light (環境光)
  158. 158. ◆光源の定義 • 実装されている Light point_light (点光源) 遮蔽による影あり
  159. 159. ◆光源の定義 • 実装されている Light parallel_light (平⾏光源) 遮蔽による影あり 複数の光源を置いてるので 影が真っ⿊でない
  160. 160. ◆光源の定義 • 光源から当たる⾊の計算 template< typename Light, typename Intersection, typename Objects, typename enabler_if< !is_tuple<Light>::value >::type > inline constexpr typename calculate_result<Light, Intersection, Objects>::type calculate(Light const& light, Intersection const& inter, Objects const& objs) { return light(inter, objs); } template< typename Light, typename Intersection, typename Objects, typename enabler_if< is_tuple<Light>::value >::type > inline constexpr typename calculate_result<Light, Intersection, Objects>::type calculate(Light const& light, Intersection const& inter, Objects const& objs) { return calculate_list(light, inter, objs); }
  161. 161. ◆光源の定義 • 光源から当たる⾊の計算 template< typename Light, typename Intersection, typename Objects, typename enabler_if< !is_tuple<Light>::value >::type > inline constexpr typename calculate_result<Light, Intersection, Objects>::type 単一の calculate(Light const& light, Intersection const& inter, Objects const& objs) { 光源の場合 return light(inter, objs); } template< typename Light, typename Intersection, typename Objects, typename enabler_if< is_tuple<Light>::value >::type > inline constexpr typename calculate_result<Light, Intersection, Objects>::type calculate(Light const& light, Intersection const& inter, Objects const& objs) { 光源リストの場合: return calculate_list(light, inter, objs); } すべての光源から当たる⾊を 加算して返す
  162. 162. ◆必要な機能篇 配置カメラ (cameras)の実装
  163. 163. ◆カメラの定義 • Camera コンセプトの要件 – cam.operator()(x, y, width, height) の結 果が Ray を返す • (x, y, width, height はピクセルの座標) • 視点から対象ピクセルへの光線を決定できるもの はカメラである – Camera はシーン中に一つしかない
  164. 164. ◆カメラの定義 • simple_cameraカメラのインタフェース template<typename Unit, typename Position> class basic_simple_camera { public: explicit constexpr basic_simple_camera( unit_type const& far_plane, angle_of_view_reference::values reference_value, position_type const& position, position_type const& fixation_point, unit_type const& rotate); template<typename Unit2D> constexpr ray_type operator() (Unit2D const& x, Unit2D const& y, Unit2D const& width, Unit2D const& height) const; };
  165. 165. ◆カメラの定義 • simple_cameraカメラのインタフェース template<typename Unit, typename Position> ビューポートへの距離、 class basic_simple_camera { 位置、注視点、回転量 public: explicit constexpr basic_simple_camera( の情報を保持する unit_type const& far_plane, angle_of_view_reference::values reference_value, position_type const& position, position_type const& fixation_point, operator() メンバ関数 unit_type const& rotate); 全てのピクセル毎に 呼び出される template<typename Unit2D> constexpr ray_type operator() (Unit2D const& x, Unit2D const& y, Unit2D const& width, Unit2D const& height) const; };
  166. 166. ◆カメラの定義 • カメラのパラメータによる違い
  167. 167. ◆カメラの定義 • カメラのパラメータによる違い 回転量: 0 ラジアン -> 0.25 ラジアン 回転した場合
  168. 168. ◆カメラの定義 • カメラのパラメータによる違い ビューポートへの距離: √3/2 -> 1/2 に変更した場合 距離が短いと広範囲になるが 歪んでしまう
  169. 169. ◆必要な機能篇 レンダラとトレーサ (renderers, tracers)の実装
  170. 170. ◆レンダラとトレーサの定義 • Renderer コンセプトの要件 – rnd.template operator<Color>()(camera, object, light, ray, depth) の結果が Color を 返す • 与えられたシーンに対する光線が示す⾊を返すも のはレンダラである
  171. 171. ◆レンダラとトレーサの定義 • whitted_styleレンダラのインタフェース template<typename InfinityColor = direction_gradation> class whitted_style { public: template<typename Color, typename Camera, typename Objects, typename Lights, typename Ray> constexpr Color operator() ( Camera const& camera, Objects const& objs, Lights const& lights, Ray const& ray, size_t depth_max ) const; };
  172. 172. ◆レンダラとトレーサの定義 • whitted_styleレンダラのインタフェース template<typename InfinityColor = direction_gradation> class whitted_style { public: template<typename Color, typename Camera, typename Objects, typename Lights, typename Ray> constexpr Color operator() ( Camera const& camera, Objects const& objs, Lights const& lights, Ray const& ray, size_t depth_max ) const; }; operator() メンバ関数 光線追跡のために 再帰的に呼び出される
  173. 173. ◆レンダラとトレーサの定義 • Whitted Style の概要 – 1. 光線と物体の衝突判定をする – 2. 衝突位置の⾊から反射率と透過率を引いた ぶんをその点での⾊とする – 3. 衝突位置から反射方向と屈折方向に光線を 飛ばして再帰する – 4. それらの⾊を足した値が結果の⾊となる – もっとも単純なレイトレースモデル
  174. 174. ◆レンダラとトレーサの定義 • 屈折率のパラメータによる違い 屈折率:1.1 の場合 気体レベル
  175. 175. ◆レンダラとトレーサの定義 • 屈折率のパラメータによる違い 屈折率:1.3 の場合 水レベル
  176. 176. ◆レンダラとトレーサの定義 • 屈折率のパラメータによる違い 屈折率:1.5 の場合 ガラスレベル
  177. 177. ◆レンダラとトレーサの定義 • Tracer コンセプトの要件 – rtr.operator()(renderer, camera, object, light, x, y, width, height, depth) の結果が Color を返す • 与えられたシーンに対するピクセル座標が示す⾊ を返すものはトレーサである • カメラにピクセル座標を渡して光線を得て、それ をレンダラに丸投げする
  178. 178. ◆レンダラとトレーサの定義 • raytracerトレーサのインタフェース template<typename Color> class raytracer { public: template<typename Renderer, typename Camera, typename Objects, typename Lights, typename Unit2D> constexpr color_type operator() ( Renderer const& renderer, Camera const& camera, Objects const& objs, Lights const& lights, Unit2D const& x, Unit2D const& y, Unit2D const& width, Unit2D const& height, size_t depth_max ) const; };
  179. 179. ◆レンダラとトレーサの定義 • raytracerトレーサのインタフェース template<typename Color> class raytracer { public: template<typename Renderer, typename Camera, typename Objects, typename Lights, typename Unit2D> constexpr color_type operator() ( Renderer const& renderer, Camera const& camera, Objects const& objs, Lights const& lights, Unit2D const& x, Unit2D const& y, Unit2D const& width, Unit2D const& height, size_t depth_max ) const; }; operator() メンバ関数 各ピクセル座標に対して 逐次呼び出される
  180. 180. ◆必要な機能篇 出⼒画像 (pixels)の実装
  181. 181. ◆出⼒画像の定義 • generate のインタフェース template< typename Pixels, typename RayTracer, typename Renderer, typename Camera, typename Objects, typename Lights > inline constexpr Pixels generate( RayTracer const& raytracer, Renderer const& renderer, Camera const& camera, Objects const& objs, Lights const& lights, size_type x, size_type y, size_type width, size_type height, std::size_t depth_max );
  182. 182. ◆出⼒画像の定義 • generate のインタフェース template< typename Pixels, typename RayTracer, typename Renderer, typename Camera, typename Objects, typename Lights > 二次元配列 inline constexpr Pixels generate( RayTracer const& raytracer, Renderer const& renderer, Camera const& camera, Objects const& objs, Lights const& lights, size_type x, size_type y, size_type width, size_type height, std::size_t depth_max ); すべてのピクセルに対して トレーサを呼び出す
  183. 183. ◆必要な機能篇 • 結論 – レイトレーシングの機能を一通り実装でき た!
  184. 184. ◆必要な機能篇 実際にレンダリングしてみよう
  185. 185. ◆実際にレンダリングしてみよう • オブジェクトの定義 SPROUT_STATIC_CONSTEXPR auto object = objects::make_object_list( objects::make_aa_plane( objects::aa_plane_direction::y, -2.0, materials::make_plaid_material_image( colors::rgb_f(1.0, 0.0, 0.0), colors::rgb_f(1.0, 1.0, 0.0), 0.0, 0.0 ) ), objects::make_sphere( 球体1 coords::vector3d(-1.0, 0.5, 7.5), 2.5, materials::make_uniform_material_image( colors::rgb_f(0.0, 0.0, 1.0), 0.2 ) ), objects::make_sphere( 球体2 coords::vector3d(1.0, -1.0, 4.0), 1.0, materials::make_uniform_material_image( colors::rgb_f(0.0, 1.0, 0.0), 0.2 ) ) ); 無限平面 市松模様マテリアル
  186. 186. ◆実際にレンダリングしてみよう • ライトの定義 SPROUT_STATIC_CONSTEXPR auto light = lights::make_light_list( lights::make_point_light( coords::vector3d(-3.0, 5.0, 0.0), 点光源 colors::rgb_f(7.0, 7.0, 7.0) ), lights::make_parallel_light( coords::vector3d(0.0, 1.0, 0.0), colors::rgb_f(0.1, 0.1, 0.1) ), lights::make_parallel_light( coords::vector3d(1.0, 0.5, 0.0), colors::rgb_f(0.1, 0.1, 0.1) ), lights::make_parallel_light( coords::vector3d(-1.0, 0.5, 0.0), colors::rgb_f(0.1, 0.1, 0.1) 複数の平⾏光源 ), lights::make_parallel_light( coords::vector3d(0.0, 0.5, 1.0), colors::rgb_f(0.1, 0.1, 0.1) ), lights::make_parallel_light( coords::vector3d(0.0, 0.5, -1.0), colors::rgb_f(0.1, 0.1, 0.1) ) );
  187. 187. ◆実際にレンダリングしてみよう • カメラ、レンダラ、トレーサの定義 SPROUT_STATIC_CONSTEXPR auto camera = cameras::make_simple_camera( sprout::math::root_three<double>() / 2 ); シンプルカメラ SPROUT_STATIC_CONSTEXPR auto renderer = renderers::make_whitted_style( renderers::make_uniform_color(colors::rgb_f(0.0, 0.0, 0.0)) ); SPROUT_STATIC_CONSTEXPR auto raytracer = tracers::make_raytracer(); Whitted Style レンダラ レイトレーサ
  188. 188. ◆実際にレンダリングしてみよう • レイトレース実⾏ ピクセルデータ配列 typedef pixels::color_pixels<width, height>::type image_type; SPROUT_STATIC_CONSTEXPR auto image = pixels::generate<image_type>( raytracer, renderer, camera, object, light, offset_x, offset_y, total_width, total_height ); レイトレース実⾏ ピクセル生成
  189. 189. ◆必要な機能篇 Compiling…
  190. 190. ◆実際にレンダリングしてみよう • 出⼒画像
  191. 191. ◆必要な機能篇 レイトレーシングカワイイヤッター!!!
  192. 192. ◆必要な機能篇 -完レイトレーシングカワイイヤッター!!!
  193. 193. ◆必要な機能篇 の前に レイトレーシングカワイイヤッター!!!
  194. 194. ◆アジェンダ • 私は如何にして実⾏するのを⽌めてコン パイル時処理を愛するようになったか • レイトレーシング概要 • データ設計篇 • タプル+α実装篇 • 数学計算実装篇 • 必要な機能篇 • サブ機能篇
  195. 195. ◆サブ機能篇 (´◔⊖◔`)...コンパイルしたら メモリ不足で落ちて進捗ない… constexpr クソだな
  196. 196. ◆サブ機能篇 「……」
  197. 197. ◆サブ機能篇 分割レンダリングしよう!
  198. 198. ◆分割レンダリングツール • 分割レンダリングツール darkcult.sh – tools/darkroom/darkcult.sh – ピクセルを小さなタイル状に分割してそれぞ れレンダリング(コンパイル)、最後に結合 してくれる
  199. 199. ◆分割レンダリングツール • 分割レンダリングツール darkcult.sh – 例: • darkcult.sh –w512 –h512 -W8 –H8 -P0 -f -source=‘scene.hpp‘
  200. 200. ◆分割レンダリングツール • 分割レンダリングツール darkcult.sh – 例: 512×512ピクセル をレンダリング • darkcult.sh –w512 –h512 -W8 –H8 -P0 -f -source=‘scene.hpp‘ オブジェクトや光源 が定義されたヘッダ 作者がしたことのある 最高のサイズは 8192×8192ピクセル 約160時間(7日)かかった 8×8ピクセル に分割して処理 並列コンパイル を有効
  201. 201. ◆その他ツール • テクスチャ変換ツール texconv.cpp – tools/darkroom/texconv.cpp – 画像を Sprout.Darkroom のテクスチャとし てインクルード可能な形式に変換する • (実⾏時処理)
  202. 202. ◆おわりに これからの目標
  203. 203. ◆おわりに • これからの目標 – ポリゴンオブジェクトの実装 • ブリリアントカットダイヤモンドのレンダリング – C++14 による実装 – アンビエントオクルージョン、ラジオシティ 等の実装
  204. 204. ◆おわりに • C++14 で何が一番楽になるか? – constexpr で副作⽤が可能になるので、コン パイル時に大きなバッファを書き換えながら の処理が現実的になる • 例: – フォトンマッピング – 高速フーリエ変換
  205. 205. ◆まとめ さあ、あなたもコンパイル時 レイトレーシングで 遊んでみよう!
  206. 206. ご清聴ありがとう ございました

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