少
すこ
し 待
ま
って
トリーは、お母
かあ
さんが ジェシーを
ゆらしながら ねかしつけるのを ながめて
いました。
「ママ、わたしの こと、好
す
き？」と、
トリーが たずねます。
「もちろん、大
だい
好
す
きよ、トリー。」と、
お母
かあ
さんが 答
こた
えました。
「だけど、ママは わたしよりも、
ジェシーとばっかり いるじゃない。」と、
トリー。
「ジェシーは、まだ 赤
あか
ちゃんよ。
あなたよりも 手
て
が かかるの。あなたが
赤
あか
ちゃんだった 時
とき
は、あなたに つきっきり
だったのよ。」

お母
かあ
さんは、
ねむって しまった
ジェシーを
ベビーベッドに
ねかせました。
「今
いま
は 前
まえ
みたいに
つきっきりじゃ ないけど、
それでも 愛
あい
してるわよ。
それに、あなたは じまんの
むすめよ！」と、お母
かあ
さんが 言
い
いました。
「わたしが？」
「そうよ！」 そう 言
い
って、お母
かあ
さんは
トリーを だきしめました。「あなたは、
わたしの 最
さい
高
こう
の むすめだわ！ すばらしい
お手
て
伝
つだ
いさんだし、ジェシーの いい お姉
ねえ
さんだもの。
お父
とう
さんも わたしも、あなたが やさしくて
明
あか
るい 子
こ
で、すごく うれしいわ！」
「でも、時
とき
々
どき
は ママを ひとりじめに
したいの。」と、トリー。

「じゃあ、こう しましょう。お父
とう
さんか
お母
かあ
さんと いっしょに いたい 時
とき
には、そう
言
い
ってね。そしたら、あなたと 特
とく
別
べつ
な 時
じ
間
かん
を
過
す
ごせるように、
できるだけの ことは するわ。
その 時
とき
か、別
べつ
の 時
とき
にね。」
「だけど、聞
き
いて くれない ことだって あるじゃ ない。」
「お父
とう
さんも お母
かあ
さんも、いそがしくて すぐに 手
て
が
はなせない ことは あるわ。そういう 時
とき
は、少
すこ
し 待
ま
たなくちゃ
いけない ことも あるけど、必
かなら
ず、後
あと
で 時
じ
間
かん
を 取
と
って
あげるからね。」
「だけど、待
ま
つのは いやなの。」と、トリー。

「そうね。ほしい ものが
すぐに もらえないのは、
つらいわよね。でも、
がまんして
待
ま
つっていう ことも、
大
たい
切
せつ
なのよ。
それに、少
すこ
し 待
ま
てば、もっと
いい ものが もらえる ことも
あるわ。」
「それって、どういう こと？」
「例
たと
えば、今
いま
みたいな こと。
わたしが ジェシーを ねかせるまで
がまん強
づよ
く 待
ま
ったわ。だから
ジェシーが ねてしまった 今
いま
は、
いっしょに 何
なに
か できるじゃ
ない。クッキーを 焼
や
くのは
どう？」
「オートミール・レーズン・
クッキーとか？」と、トリー。
「いいわね！」

文：チャンドラ・
リース 絵：松岡望
デザイン：ロイ
・
エバンス
出版：
マイ
・
ワンダー・
スタジオ Copyright © 2020年、
ファミリーインターナショナル
“Just Wait a Little”--Japanese
関連の読み物はこちら ⇒ 子どものための物語、
コミュニケーション、
にんたい
「ママと いっしょに 過
す
ごせて、
うれしいわ！ 赤
あか
ちゃんの ジェシーも
大
だい
好
す
きだけど、ママと ２
ふたり
人だけで
過
す
ごしたい ことも あるもの。」
「わたしもよ、トリー！ 」