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戸田先生配布資料

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20170428 JPC報告会

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戸田先生配布資料

  1. 1. 2017年度第1回DCC産学交流フォーラム 大学総合研究センターシンポジウム グローバルMOOCsにおける 世界初の日本語講座 Japanese Pronunciation for Communication 戸田貴子 2017年4月28日(金)大隈記念講堂
  2. 2. 本日の流れ  MOOCs(Massive Open Online Courses)  早稲田大学の日本語教育と研究  JPC(Japanese Pronunciation for Communication) WasedaX team
  3. 3. MOOCsとは何か MOOCs(Massive Open Online Courses) インターネット上で、誰もが無料で受講することが できる大規模公開オンライン講座。一流大学や機 関が提供し、修了条件を満たせば、修了証が得 られる。 Coursera創設者であるスタンフォード大学のダフ ニー・コラー教授は 設立の目的を「最高水準の 授業を世界のすべての人に無償提供すること」 と語っている。
  4. 4. MOOCsの教育的意義 特に米国でのインパクトとして高等教育機関での 学習経験が得られなかった多くの社会人にとって、 「修了証が得られるオンライン講座」という枠組み が社会的な認知を得て、就職力(employability)の 向上という価値を提供したことが挙げられる。 文部科学省「MOOC等を活用した教育改善に関する調査研究」p89 →MOOCsは世界中の学ぶ意欲のある人々に、よ りよい将来に向けて教育の機会を提供する公開 教育資源としての役割を果たしている。
  5. 5. MOOCsのプラットフォーム <グローバルMOOC(世界規模プラットフォーム)> ・Coursera(スタンフォード大学) ・edX(ハーバード大学・MIT) <ローカルMOOC(国・地域別プラットフォーム)> ・JMOOC(日本)、KMOOC(韓国)、 xuetangX(中 国)、 icourse(中国)、Thai MOOC(タイ)、Iversity (ドイツ)、FUN(フランス)、OpenupEd(EC)、Miríada X(スペイン)、Open2Study(オーストラリア)、 Veduca(ブラジル)
  6. 6. グローバルMOOCsにおける 世界初の日本語講座 <グローバルMOOC(世界規模プラットフォーム)> ・edX Japanese Pronunciation for Communication 早稲田大学 WasedaXチーム <ローカルMOOC(国・地域別プラットフォーム)> ・JMOOC(放送大学MOOC) にほんごにゅうもん NIHONGO STARTER 放送大学・国際交流基金チーム
  7. 7. JMOOCの課題 MOOCとして始めたコースであったが、「大規模性」 という点で 問題があった。(中略)本科目では1クラ スあたり数百から千数百 の登録者であった。」「本 科目は海外向けの英語版であるが、やはり JMOOCや放送大学MOOCの海外での知名度はま だまだで、MOOC と名付ければ登録者が集まるわ けではなく、ブランド力を含めた広報戦略が不可欠 と考える。 文部科学省「MOOC等を活用した教育改善に関する調査研究」p117
  8. 8. 近年、日本語教育 へのニーズが高まっ ています。
  9. 9. • 外国人留学生の増加 • 地域における外国人定住者の増加 • 小中学校における外国人児童の増加 • 外国人旅行客の増加 • 東南アジアの経済発展と日系企業の進 出 • 東京オリンピック開催決定 日本語教育への関心の高まり →優れた日本語教師養成の必要性 社会の変化と日本語教育
  10. 10. 2001年4月 日本(世界)で唯一の「日本語 教育を主専攻とする独立研究科」として設立 修了生:修士(日本語教育学) 725名 博士(日本語教育学) 65名 在籍生:修士課程92名、うち留学生 27名 博士後期課程 65名、うち留学生 21名 (2017年4月1日現在) 日本語教育研究科(GSJAL)
  11. 11. • 早稲田大学に在籍する約5400名の留学生へ の日本語教育を担い、週約650コマ(2017年度 春学期)の日本語講座を開講。 • 専任教員1名、任期付教員17名、非常勤講師 65名、インストラクター(非常勤)117名などの 他、日本語教育研究科専任教員含め210名 (2017年度春学期)の教育スタッフが授業を担 当。 日本語教育研究センター(CJL)
  12. 12. 早稲田大学における留学生数 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 (人数) 年度 学部 大学院 国際部 ・SILS1year program 語研・日本語センター 1992年度データ無し 1962 語学教育研究所開設 1963 国際部開設 1988 日本語研究教育センター 開設 2001 日本語研究教育研究科開設
  13. 13. 早稲田の日本語教 育には長い歴史が あります。
  14. 14. • 1884年 初の海外留学生の受け入れ • 1899年 清国留学生の受け入れ • 1905年 清国留学生部の開設 留学生延べ2千人、教員14名 • 1930~1940年代半ば 日系二世の受け入れ、早稲田国際 学院の開校、千数百人
  15. 15. 1903(明治36)年3月 清国留学生(大隈邸。大隈重信夫妻、学苑幹部、学生など)
  16. 16. 1906(明治39)年 清国留学生部(春季運動会の万国旗飾り付け)
  17. 17. 1907(明治40)年 早稲田大学中国留学生卒業記念 (大隈重信夫妻、学苑幹部、学生など)
  18. 18. 日本語の学習にお いてなぜ発音が大 切なのでしょうか。
  19. 19. イントネーション 例)早稲田、いい大学じゃない。 →いい大学ではありません 否定 →いい大学だと思わない? 意見求め →意外といい大学だ 驚き・意外
  20. 20. アクセント 例)毎日新聞を読みます。 →昨日も今日も明日も新聞を読みます。 →読売新聞ではなく、毎日新聞を読みます。 複合語アクセント規則 早稲田+大学=早稲田大学
  21. 21. コミュニケーションと音声 コミュニケーションにおいて、音声は重要な役割を 担っている。音声にも文法と同じように規則性があ る。日本語学習者が伝えたい気持ちや内容を聞き手 に伝達するためには、音声に注意を向け、日本語の 発音を学習する必要がある。 →母語話者でも意識していない声の高低など、文字 にすら現れない音声特徴が含まれるため、教えるの も学習するのも難しい。
  22. 22. 音声教育の問題点 従来型の対面授業では教師がモデル音声を提 示し、学習者がリピートして、教師がその発音を 直す。 →知識と経験の豊富な教師による丁寧な対面 指導に勝るものはないが、それには時間的・物 理的制約があり、世界中の日本語学習者に発 音の学習機会を提供することは不可能である。
  23. 23. 音声教育研究の最前線 *早稲田大学における最先端の音声教育研究 「音声習得ストラテジーと発音学習システムに関す る実証的研究」 JSPS科研費JP18320094基盤研究 (B)(代表者:戸田貴子) 「e-Learningを活用した日本語発音学習支援と自律 学習モデルに関する研究」 JSPS科研費JP26370616 基盤研究(C)(代表者:戸田貴子)
  24. 24. オンデマンド授業の学習の流れ 26 2. オンデマンド講義 受講生 5. 発音チェック4. 発音BBS メンターメンター フィードバック 1. 教科書 3. シャドーイング 働きかけ&フィードバック
  25. 25. 「発音チェック」とは 【目的】 ①教室外における継続的な 発音練習の機会を提供する ②発音に関する具体的な アドバイスをする 27 ・教科書(3A講座視聴) ・オンデマンド講義視聴 ・シャドーイング練習 ・発音BBS 学習者 メンター 録音した音声を Course N@viに 提出 提出された音声を 聞き、 コメントを返す
  26. 26. Waseda e-Teaching Award 2013年第1回Waseda e-Teaching Award 受賞
  27. 27. 早稲田ティーチングアワード 2015年度早稲田ティーチングアワード総長賞受賞
  28. 28. JPCの基本的な学習コンテンツと流れ 本編講義会話で学ぶ日本語発音 &カルチャー 世界の日本語 学習者の発音☆ 受講生 シャドーイング 練習用教材 ディスカッション ・フォーラム 各週クイズ& 最終テスト★ 発音チェック (相互評価)★ ★成績評価の対象 ☆該当者のみ
  29. 29. 本編講義 o アクセント(第2回)やイントネーション(第3回)など、発音の ポイントを講義動画で説明 o 受講生は再生プレイヤーでモデル音声を聞いて発音を練習 【講義動画】 【再生プレイヤー】
  30. 30. 会話で学ぶ日本語発音とカルチャー o 会話で学ぶ日本語発音:講義動画と連動した会話教材 「卒業式」(第1回)や「原宿」(第3回)など、日常的なシーン における会話や学習のテーマに沿って日本語の発音を学ぶ o カルチャー紹介 各回のトピックと連動したカルチャーを紹介し、日本への関心を高 める
  31. 31. シャドーイング練習用教材 o 第1回から第5回まで、毎回3つのシャドーイング 練習用教材を使って発音を練習 【シャドーイング練習風景】 【シャドーイング練習教材】
  32. 32. 世界の日本語音声教育 o ベトナム、タイ、中国、韓国、日本で活躍する日本語の教師 が世界の学習者の発音の特徴や指導法、学習方法を紹介 o 上記5か国語を母国語とする受講者に対して視聴を推奨
  33. 33. 発音チェック(成績評価対象) o 発音チェック(受講者同士による相互評価) 1. 指定された日本語を発音した音声を受講者自身が録音して 提出 2. ルーブリックに沿って受講者同士で評価ならびにコメント を提出 3. 指定された人数の採点が完了した受講者のみ評価とコメン トを獲得 発音した音声の 録音と提出 音声を再生し、受講者 間で相互評価 評価・コメント の獲得
  34. 34. ディスカッション・フォーラム o オンライン・フォーラムでは、各回のテーマに応じ たTopicで受講者同士が自由に交流をはかる。 Section Topic 第1回 発音のポイント 第2回 アクセント 第3回 イントネーション 第4回 話しことばの発音 第5回 「発音の達人」になろう
  35. 35. 特別サポート/イベント 発音の達人コンテスト☆個別フィードバック☆ 受講生 ☆希望者のみ対象(選考あり)
  36. 36. 個別フィードバック o 個別フィードバック • 事前アンケートで個別フィードバックを希望した学習者の 中から(第3回までの)学習状況等をもとに50〜100名を 選抜し、専門家による個別のフィードバックを実施。
  37. 37. 受講生のコメントー1- • 個別フィードバックをどうもありがとうございました。僕 は、ほかのedXコースでは、先生から個別フィードバッ クをもらったことがありません。 このコースでは、初め て先生から個別フィードバックをもらいました。 個別 フィードバックを受けている人が多くても、 先生はそれ ぞれの音声ファイルを細かく聞いて、 細かいコメントを それぞれの音声ファイルにつけてくれました。 すごいで すよ。 お疲れ様でしたね。 • Thank you very much 先生 for the detailed feedback I received! It provided me with insightful information on the areas I should focus on while exercising. • ご指導ありがとうございます。こんなに詳しいフィード バックは本当に驚きました。
  38. 38. 受講生のコメントー2- • Thank you to Professor Toda and her staff for the excellent feedback I received on this assignment. I've gained much insight on where I need to make improvements and feel even more motivated to reach my (lofty) goal of speaking perfect Japanese. • ほかの日本語ムーク(MOOC)を楽しみにしていま すよ。 将来、早稲田大学は新しいムークがあった ら、ぜひ参加するよ。 • Thank you for your helpful feedback! I am working on the suggestions. This has been an eye-opening course. I hope there's a JPC 112 :-D
  39. 39. 発音の達人コンテスト o 発音の達人コンテスト • 第5回で配信されるインタビュー動画を参考に、「我こそは 発音の達人」という学習者が自身の体験などをもとにして作 成した動画(テーマ:発音の達人になる方法)を提出 • 第一次選考を通過した5~10件を対象に、受講者全員による 投票を実施し、順位を確定(上位者には「発音の達人認定 証」とノベルティグッズを進呈。 【「発音の達人」インタビュー動画】 【ノベルティグッズ】
  40. 40. 修了基準 • 1.クイズ(第1 回~第4回): 40% • 2.発音チェック課題(第1回~第5回): 10% • 3.最終テスト(第5回): 50% 修了基準はこれらの合計の60%以上とし、希 望者に修了証が発行される。
  41. 41. 学習者のコミュニティー
  42. 42. 世界をつなぐ日本語教育ー1ー 韓国外国語大学校、ソウル 2016年11月2日
  43. 43. 世界をつなぐ日本語教育ー2ー 復旦大学外国語言文化学院 上海、2016年3月1日
  44. 44. 世界をつなぐ日本語教育ー3ー 日本語教育国際研究大会 バリ、2016年9月10日 Waseda Education Thailand バンコク、2014年8月27日
  45. 45. 世界をつなぐ日本語教育ー4ー ホーチミン市日本語教育国際シンポジウム「東南アジアの日本語 教育の役割――グローバル人材育成とつながるネットワーク」 2015年9月18日
  46. 46. JPCの今後 *教育 2017年4月28日、再開講決定 *研究 「グローバルMOOCsにおける日本語発音オンラ イン講座の運用に関する実証的研究」 JSPS科研 費J17H02355基盤研究(B)(代表者:戸田貴子) 2017~2020年度
  47. 47. 教育効果検証-1- *ボジティブネスの分析・考察 第1回~5回まで合計5458件の相互評価コメント が得られた。第1回689件を分析したところ、 「褒める+指摘する」は275件 「褒める+指摘しない」は191件 「褒めない+指摘する」は182件 「褒めない+指摘しない」は10件 →99%のフィードバックで「褒め」か「指摘」が行わ れていた。
  48. 48. 教育効果検証-2- *具体性の分析・考察 457件の「指摘する」フィードバックのうち、 「問題点がわかる+修正方法がわかる」は291件 「問題点がわかる+修正方法がわからない」は156件 「問題点がわからない+修正方法がわかる」は0件 「問題点がわからない+修正方法がわからない」は10件 「問題点」と「修正方法」をクロス分析したところ、「問題 点」が指摘できている受講生は「修正方法」も指摘できて いることが明らかになった。 →受講生同士による「発音」の相互評価が機能した。
  49. 49. おわりに *講座開発のメリット 授業での活用:反転授業に利用。授業前に知識導入、授業中は アクティブ・ラーニング。 アーカイブ化・再開講:公開教育資源として講座終了後も活用。 当該分野への貢献:日本語を学びたい・教えたい世界中の人々に 学習機会を提供。 研究成果の発信:長年の音声教育研究の成果を世界に発信。 教育の質改善:教員が授業を公開することの意義。 学生の意識改革:世界中から集まる学習者の主体的な学びを 早稲田の学生と共有。 院生の学び:教育コンテンツ開発及び音声教育実践の場に参加。
  50. 50. 参考文献 戸田貴子(2004)『コミュニケーションのための日本語発音レッスン』 スリーエー ネットワーク 戸田貴子(編著)( 2008)『日本語教育と音声』くろしお出版 戸田貴子(編著)(2012)『シャドーイングで日本語発音レッスン』 スリーエーネッ トワーク 戸田貴子(2016)「 MOOCs(Massive Open Online Courses)による 日本語発音講座 ―発音の意識化を促す工夫と試み」 『早稲田日本語教育学』21, 87-91. 文部科学省「MOOC等を活用した教育改善に関する調査研究」 <http://www.mext. go.jp/a_menu/koutou/itaku/1357548.htm> (2017年4月4日) edX (Nihongo X) <https://www.edx.org/course/japanese-pronunciation- communicationwasedax-jpc111x> (2017年4月4日) Waseda Course Channel <http://course-channel.waseda.jp/subject/contents> (2017年4 月4日)

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