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ごみゼロ環境通信№14完成版

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ごみゼロ環境通信№14完成版

  1. 1.                   地球にやさしいリサイクル 時代に逆行焼却炉! 発行:2013.6.1ご み ゼ ロ ・ 環 境 通 信 No.14( 旧 柳 泉 園 情 報 )発行:NPO法人 ごみ問題5市連絡会(発行責任者 青木 泰)<通刊 54 号>連絡先:〒189-0021 東京都東村山市諏訪町2-15-45HP http://gomi54.cocolog-nifty.com/blog/ e-mail gomi54web@yahoo.co.jp目次なぜで?迫るがれき広域処理の実態 ・・・・・P2~3骨抜きにされつつある子ども被災者支援法 ・・・・・P4東村山 被災者保養プロジェクト ・・・・・P5~6資源化とは何か ・・・・・P7~8生ごみ完全リサイクル 除湿乾燥装置 ・・・・・P9彩の国資源循環工場・環境調査報告 ・・・・・P10火葬場のダイオキシン問題 ・・・・・P11グローカルニュース ・・・・・P12~13講演会・総会のおしらせ ・・・・・P14■ 私の市民活動~今、そしてこれからNPOごみ問題 5 市連絡会 副理事長 萩原春代なぜか、人と出会うのが好きで、面白い。公民館づくり運動から始まった私の地域人生。その時々の暮らしの問題と、その解決を、思いを同じくする仲間達と探ってきた。ごみ 5 市連絡会もその 1 つだ。そして今私が直面している問題は、自分自身や夫、一緒に活動してきた仲間たちの老いや死がテーマだ。そこで昨年秋から、空いている家を使ってフリースペース夢丸と名づけ、活動を始めた。老いを支え合うと言うイメージには遠いが、ボチボチ動き出している。この春の連休には福島県の子育て家族が 3 組、夢丸をプチ保養で使ってくれた。彼らの話を聞くにつけ、子供たちや妊婦の疎開、福島での心配のない食材の提供など、被災者支援法を活かして行きたいと強く思った。そして今後の私のテーマは、これまでで 1 番の難問だ。老いて体調を崩したりプライドを傷つけられたり、気持ちの萎えた人や自分との出会いなのだから。でも考えてみれば、これまで活動が私を育ててくれてきた。[何とかなる]この根拠のない確信が私の取り柄。与えられたテーマだ。感謝してやって行こうと思う。
  2. 2. 2■「なぜ?」で迫るがれき広域処理の実態がれき全国広域化処理は、被災 3 県の内宮城県 344 万トン、岩手県 57 万トン合計約400 万トンのがれきを全国の市町村の焼却炉等で受け入れるとして、昨年 4 月 1 日以降はじめられた。しかし一年もたたないうちに終息することになった。実態を追って今後の課題を探る。Q1:岩手県の宮古市や山田町は、福島第 1 原発から遠く離れていた。そこも汚染されていたのですか?A1-① 原発の爆発は 3 度に及び、放出された放射能の雲(プルーム)は、その、時の風向きによっていくつかの方向に向かい、北西の飯舘村から反転して郡山、群馬、埼玉に達する流れ、北の女川、石巻を通って一関に達する流れ、南の茨城、千葉、東京東部、神奈川に達する流れがありました。A1-② 福島、宮城、岩手県の牧場の牛肉から、規制基準を超えた放射性物質が検出されました。原因が露天に干していた稲わらに放射性物質が濃縮され、食べさせたためと分かりました。露天にあったがれきも汚染は予想されました。A1-③ 陸前高田の海岸の倒壊松を、京都の 5 山の送り火に使い、慰霊しようという話があって、汚染をばら撒く、心配し過ぎと賛否が交わされましたが、測定したところ数千ベクレルのセシウムが検出され、中止となりました。がれきの汚染も考えられました。Q2:環境省は汚染の怖れのあるがれきをなぜ全国の市町村に運びごみの焼却炉でもやそうとしたのですか?A2:環境省が説明した理由は以下の 2 つです。① 東日本の汚染地域は、東京、神奈川、埼玉なども宮城、岩手に負けず劣らず汚染され、そこでは放射能で汚染された剪定ごみ(枝木)も生活ごみとして焼却している。汚染地域で燃やすのだから問題ない。② 汚染されたがれきを燃やしてもバグフィルター等で 99.99%除去できるから煙突から大気中には放出されない。Q3:理由の妥当性は?A3-① 枝木ごみは燃やさないようにしなければならなかったのに、その措置を取らず、どうせ汚染されているのだからと言う判断は、規制省たる環境省のものと考えられません。又実際には北九州や大阪、富山、秋田など非汚染地に運んで燃やしています。A3ー② バグフィルターは、元々煤塵除去装置として市町村の焼却炉などに取り付けられてきたもので放射能を除去できる装置ではありません。バグフィルターの製造メーカーも除去できると保障できないと発言しています。Q4:がれきの受け入れを表明した自治体で住民の皆さんが反対する理由は分かりましたが、今年の 1 月に広域化処理の大半の終息が発表されましたね?計画通りに行ったからですか?
  3. 3. 3A4:1 月 10 日に宮城県発の広域化が H24 年度(~H25 年 3 月 31 日)で終了し、岩手県発も埼玉県、静岡県、秋田市などで受け入れを終了しました。当初 400 万トンを広域化すると言っていましたが、終息時点での処理量は 10 万トン前後ですから達成率は数%でしかありません。その意味では、広域化計画が「破綻した」と言う方が正確な表現だと思います。Q5:破たんさせたのは、受け入れ自治体の住民の皆さんが反対したからですか?これまでも国や行政の理不尽な公共事業に対して、多くの反対があっても事業が強行実施されることが多かったと思いますが・・・A5:住民の皆さんが、インターネットを駆使して素早く情報交換し、創意工夫を凝らして活動を進めた結果、大半を破たんに追い込んだと言えますが、そうした住民活動と並行して、今回のがれきの広域化が最初から必要なかったことを、住民サイドに立つ専門家が明らかにしていったことも、破たんに追い込んだ要因だと思います。Q6:がれきの広域化が、元々必要なかった?がれきの広域化を進める絆キャンペーンは、「被災地のがれきを受け入れることが被災地の復興に繋がる」がお題目でしたね?A6:調査の結果、がれきの広域化の 9 割を占めていた宮城県では、建設ゼネコンに業務委託し、県内処理を進める計画になっていました。被災市町村では、発生したがれきを処理した上で、処理できない分を、当該県に委託していましたが、宮城県はゼネコンに丸投げ委託していたため、広域化するがれきは 1 トンもなかったのです。広域化するためには、一度業務委託したがれきを運び出すしかありませんでした。県内処理分も広域化分も総て国の補助金で賄われるため、広域化すれば補助金の 2 重どりとなり犯罪行為になります。その点を通知や住民監査請求などで指摘することにより広域化を指し止めることができたと言えます。Q7:そんなことがあったのですか?A7:がれきの広域化を国が総理大臣名で都道府県知事に訴えたのが H24 年 3 月 16 日で、その後宮城県発は、16 都府県にがれきの広域化を進めるとしていたのが、わずか半年後の 8 月 7 日の環境省の「工程表」では、16 都府県が消えて東京都、北九州市を残すのみになりました。(茨城は検討中)そして北九州や東京に持って行くために、宮城県は業務委託契約を解消して契約変更するということまで行ったのです。Q8:確かにこれで、がれきの広域化が急に終息する事情が分かりました。しかし原発事故による放射能汚染対策をしなければならない環境省がこれでは、汚染対策はこれからですね?A8:がれきだけでなく、東日本の汚染地域で焼却した生活ごみや下水汚泥を焼却して残った灰に高濃度に濃縮された汚染物=指定廃棄物や除染で取り除かれた廃棄物などの安全性を考えた処理はこれからです。しかも放射能汚染された故郷から追われた多くの避難者や、今も住み続ける人たちへの対策は、放置されたままです。 文責 青木
  4. 4. 4■ 骨抜きにされつつある、子ども被災者支援法ママレボ編集長・執筆家 和田秀子放射線の影響を受けやすい子どもや妊婦を守ろうと、2012 年 6 月 21 日に超党派の議員立法として成立した「原発事故子ども・被災者支援法」(以下、支援法)。この法律には、大きく三点の画期的な内容が含まれている。一点目は、原発事故の責任が、「これまで原子力政策を推進してきた国にある」ことが明確化されていること。二点目は、「放射線が健康に及ぼす危険について科学的に十分に解明されていない」のであるから、国は不安を感じて避難している被災者の生活支援にかかわる施策を行う必要があると明記していること。そして三点目は、万が一健康被害が生じた場合、「放射線の影響でない」という立証責任を国が負うということである。つまり、原爆症や水俣病認定のときのように、対策が後手にまわって被害者をふやすことなく、万が一不幸にも健康被害が生じてしまった場合には、すみやかに医療の減免が受けられるような内容になっているのだ。しかし、支援法が成立して一年たとうとしている今日においても、具体的な施策は決まっていない。支援法を管轄している復興庁は、施策が進まない理由を「支援対象地域が決まらないから」だと述べている。「支援対象地域」とは、文字通り、支援法が適用される地域のこと。争点は、年間追加被ばく線量が何ミリシーベルトの地域までを、支援法の対象地域に含めるのかという点だ。震災前の日本は、原子力基本法により「一般人の追加被ばく線量は年間1ミリシーベルト」と定められていた。しかし現在は、原子力災害の緊急時ということで、ICRP(国際放射線防護委員会)の勧告に基づいて、日本政府は「年間追加被ばく線量 20 ミリシーベルト」を子どもや妊婦にまで適応している。しかし、子どもや妊婦が放射線の影響を受けやすいことから考えると、あくまで事故前の「追加被ばく線量年間1ミリシーベルト」を超える地域を支援対象地域として指定してほしい、というのが多くの被災者の意見なのだ。かりに、「追加被ばく線量年間1ミリシーベルト以上」を支援対象地域に指定した場合、福島県の中通りや浜通りはもちろんのこと、栃木や茨城、群馬、千葉や埼玉などの一部地域まで含まれることになり、賠償額は膨大に及ぶ。国としては、できるだけ支援対象地域を狭めたい。それどころか、アベノミクスで世間が浮かれている間に、支援法自体を骨抜きにしようとしているようにさえ見える。国がいっこうに方向性を示さない間も、多くの避難者は先行きの見えない生活を強いられている。父親だけ福島に残って仕事を続け、母子のみで避難している方も多い。二重生活で出費がかさみ、精神的にも経済的にも限界に達し、いまだ空間線量が1マイクロシーベルト近くあるような自宅に戻らざるを得なくなった母子被災者も少なくない。家族から「いつまで避難しているのか」と責められている母親もいる。復興予算の不正流用があちこちで明るみに出ている。原子力災害の被災者たちの救済もできずに、真の復興などどこにあろうか。私たちひとりひとりの意識が問われている。
  5. 5. 5■東村山 被災者保養プロジェクトNPO法人ごみ問題5市連絡会 理事 関根 浩2011年3月の福島第一原発の事故後 東村山でも 校庭の放射能測定や脱原発学習会や上映会、市民デモなど様々な動きが生まれました。その流れのなかから2012年3月、福島の子どもたちのために東村山での保養プロジェクトの実施を目指す「福島の子どもたちとともに」東村山市民の会が誕生しました。コアメンバーは4人。現役ママとパパによる初めての企画なので 試行錯誤の連続でした。日々の限られた時間を調整し、何度も何度も会議を重ねました。たった3日間だけど少しでも福島の子どもたちの被ばくを減らすことが出来るし、この保養プロジェクトをきっかけに「友達付き合い」みたいな関係が築けたら、いつでも気軽に東村山に遊び来てくれたらいいな、などと思いが膨らんでいきました。東村山市内の脱原発グループだけでなく、子育てに関係するグループや保育園も賛同していただきました。フリマやイベントでのカンパ活動、貸家探し、募集方法など、たくさんの方々の協力のお陰で、少しずつ形になって行きました。東村山市と教育委員会の後援も付き、生活協同組合パルシステム東京の助成金もいただきました。参加者の募集は、子どもを守る福島ネットワークHP、浪江町HP、福島に実家を持つママ友で行い、キャンセル待ちが出るほど申し込みがありました。福島市、二本松市、本宮市、須賀川市、会津若松市から7家族21名(ママ7、パパ2、乳幼児10、子ども2)を迎えることになりました。一日目。昼頃 送迎チーム4台が 新小平駅にお出迎え。家族全員の名前を入れたウェルカムボードが目立っていました。初対面の挨拶のあと、それぞれの車に乗ってマンションや貸家へ。自由時間はショッピングモールで買い物や富士見児童館で遊びました。希望者にはマッサージをして夕方まで過ごしました。夜は マンションの集会所でウエルカムパーティー。生活クラブデポーで注文したオードブル(不検出確認済食材使用)をメインに たくさんの差し入れ料理、デザートが並びました。参加者と家族ケアチームと送迎チーム、スタッフで会場は満員で、福島の子どもたちが走り回り、とても賑やかな笑顔あふれるパーティーとなりました。イラスト提供:ふわふわ。り
  6. 6. 62日目。多摩地域自由行動。多摩動物公園、羽村動物園、小金井公園、西武遊園地など それぞれ好きなレジャー施設を楽しみました。(福島には動物園が無いらしいです)帰宅後は ベビーマッサージ講習などもありました。夕食は地元の名店『涼太郎』店長自ら出張出前をしてくれた武蔵野うどんを楽しみました。3日目。中央公園でピクニック。ぽかぽか陽気と青空の下、親子遊び。およそ100名ほどが大集合。東村山子育て支援ネットワークすずめと八国山保育園の保育士さんチームが準備してくれた遊びの数々が大好評でした。最後に 『エイサー海人』のエイサーを鑑賞し皆で太鼓を叩いたり踊ったりしました。そして空堀川沿いの美住町住宅集会所の昼食会場へ移動。朝から準備していただいた豚汁の他、たくさんの差し入れおにぎり(メッセージ付き!)を食べながら、子どもたちはバルーン遊びを楽しみました。あっと言う間の3日間、 お別れの瞬間が来ました。「また来てね。」「また会おうね」送迎チームが新小平駅まで送りました。東村山では 初めての企画でしたが、単発で終わりではなく、継続しなければ意味がないので もちろん今年も行います。今年も たくさんの東村山の仲間とともにがんばっていきますので、より多くの御支援をいただけたらと願っています。キャッチフレーズは…受け入れるなら、「がれき」より「ひと 」でしょ!なお、ささやかですが、2012年の保養プロジェクトの報告書を作成しました。ご希望の方は下記まで。「福島の子どもたちとともに」東村山市民の会Tel: 070-6559-3803Fax:04-2313-3861E-mail: kupii.hm@gmail.comイラスト提供:ふわふわ。り
  7. 7. 7■ 資源化とは何か「作らない、燃やさない、埋め立てない」が意味するものNPO 法人「町田発・ゼロ・ウェイストの会」理事長東 京 都 立 大 学 名 誉 教 授 広 瀬 立 成町田市では、2006 年 10 月から1年余をかけて「ごみゼロ市民会議」が開催され、134名の市民委員が、280 回という会議の中で、ごみゼロ町田の創成に向けて熱のこもった議論を重ねた。筆者はこの委員会の代表を勤めた。この会議の基本的な考え方「ごみは作らない、燃やさない、埋め立てない」は、これからの環境問題の核心をともいうべき重要な理念である。「ごみゼロ市民会議」の結論を受けて、2009 年から 2011 年に「廃棄物減量等推進審議会(以下審議会)」が開催されたが、筆者は、学識経験者として参画した。この審議会では、ごみゼロ市民会議の理念が、概ね受けつがれた。さらに、2011 年〜2013 年には、「資源循環型施設整備基本計画検討委員会(以下検討委員会)が開催され、ごみの資源化に向け、より具体的な方策が策定された。しかし、検討委員会では、燃焼と資源化についての理解に問題があり、さらには、その源流が、国のバイオガス政策にあることが分かってきた。燃焼と資源化の関係は、家庭ごみばかりではなく、がれき処理,さらには,石油エネルギーのしくみなど、現代社会がかかえる重要な課題に深くかかわっている。ここで、物質収支の基本に立ち返って、資源化の正しい意味を示しておきたい。生物と無生物を問わず、あらゆる活動体は、「資源を投入し、エネルギーを生成しつつ、廃棄物を放出する」というしくみをもつ。重要なことは、「エネルギーが、資源(質量)の転化によって発生したもの」ということだ。これは、アインシュタインの相対性理論の帰結であるが,ここでは、紙面の制約でその詳細にはふれない。興味をお持ちの方は、拙著『相対性理論:エネルギー・環境問題への挑戦』(朝日新聞出版)をご覧いただきたい。資源をエネルギーに転化する割合を、「質量転化率」とよぶ。これは、エネルギー効率と区別されるべき概念である(下図参照)。現代文明は石油の燃焼によって発生する町田市がおかしい。2009年から2011年にかけて、市民参加で生ごみの100%資源化を目指してきたことが、大きく変更されつつある。生ごみは、年間で2万2千トン。その内14%の3000トンだけを堆肥化し、残りの19000トンは、メタン発酵処理するという。ところが、予定しているメタン発酵施設が曲者で、生ごみ投入量の40%が残渣物として残り、それを焼却処理するという。これでは何のためにメタン発酵するか分からない。生ごみの焼却処理を止めさせたいと取り組んできた町田発ゼロ・ウェイストの会の代表広瀬立成氏に、ごみ処理について原理論に溯り、見解をお伺いした。
  8. 8. 8エネルギーに依存しているが、燃焼の質量転化率は、驚くべきことに「100 億分の1」という超微少な量である。つまり、100 億単位の資源を燃やして得るエネルギーはわずかに1単位で、そのほとんどは、炭酸ガス、水蒸気、有害物質などになって大気中に放出され、環境汚染をもたらすのである(図参照)。ごみやがれきを燃やすことは、環境汚染以外の何ものでもないことがわかる。現代の石油文明はこのように非持続的であり、一日も早く燃やさない社会への転換が迫られている。エネルギー浪費による今日の浪費社会は、明日の社会に、異常気象、大気・水・土の汚染による苦しみをもたらす。環境汚染による健康被害を被るのは、汚染を作りだした現世代ではなく,子供や孫たちの未来世代なのだ。市民会議の理念「作らない、燃やさない、埋め立てない」は、ごみやがれきの処理についても、持続社会はいかにあるべきかについて重要な指針をあたえている。出典:広瀬立成『相性性理論:エネルギー・環境問題への挑戦』〈朝日新聞出版、2012 年〉
  9. 9. 9■ 生ごみ完全リサイクル 除湿乾燥装置NPO法人ごみ問題 5 市連絡会 理事 水 口 貞 男乾燥式の生ごみ減容システムを考え、機械を作って、実際に自由の森学園の食堂の生ごみや野菜くずを乾燥減容化して 20 年になる。1 日 3 回、45kg の生ごみを機械に入れる。電気で 115℃に温めながら撹拌する。およそ 8 時間後には水分が 80%ほど抜けて、さらさらの粉末になる。水分がないので腐ることもない。水も臭気も内部で循環させるので臭いもしない。蒸気は蒸留水にして排出される。そして 5 分の1に減容された、かつての生ごみは畑に撒いたり家畜の餌の原材料として使うことができる。又、近隣の農家では堆肥として約 20 年間使用され、出来た野菜は学園食堂で使っている。システムはシンプルで生ごみを入れるのも簡単。メンテナンスもほとんど必要としない。そして生ごみを宝として地球に返せる。それなのに、この 20 年間広がって行かないのは何故だかわからない。そこへ福島の原発事故により大量の放射能が放出、下水汚泥や堆肥が汚染され大きな問題となった。国は 50 億円をかけて汚泥減容化施設をつくり稼働。一日 30t の汚泥に450℃の熱風を吹き付けて乾燥させていると言う。大量の燃料を必要とすることだろう。自由の森で使用している機械は、トラックに乗せて汚泥発生の現場に簡単に設置でき、その日の内に処理が可能だ。2011 年 9 月、放射能に汚染された汚泥を取り寄せて当機でテストした結果、乾燥残渣と水分に分離後、排出された水分に放射性物質は移行しておらず、乾燥残渣に濃縮されていた。又、115℃の低温で処理できるので、国の施設と比べエネルギーも少なくて済む。牛豚馬鳥の糞尿の処理など、用途の多様性や利便性、完全な自然への循環、そして誰でも簡単に扱えるなど、とっても優れているのだが。しかし今、淀橋市場で試験的に使われて、その有効性が確かめられている。しかも 5分の 1 に減容化した物は飼料の原材料として買い手が付きそうなのだ。物流費もかからず良い事づくめである。この 20 年の間、生ごみについてはバイオ処理も頓挫、焼却の傾向にある。しかし、生ごみはかなりの水分を含むので燃料費が高くなる。又、それだけでは燃えにくいとしてプラスチック類が混焼され、猛毒のダイオキシンの発生が心配されている。生ごみが発生した所でその日の内に処理ができ、誰でも扱えて、ほとんどメンテナンスも要らないこのシステム。これが福島をはじめ各地や世界中に波及し生ごみが地球の宝となる日を願っている。
  10. 10. 10■ 火葬場のダイオキシン問題NPO法人 ごみ問題5市連絡会 理事環境行政改革フォーラム 森 田 伸 明ダイオキシン類の排出といえばごみ問題、ごみ焼却場が通り相場です。しかし、排出源はそれだけではありません。自動車排ガス、野外焼却、火葬場等々。この小稿においては、筆者が地権者としてかかわる埼玉県川越市の新斎場(火葬場)建設問題に対する反対運動の過程で知り得た看過できない実態についてご報告します。まず、驚くべきことですが火葬炉のダイオキシン類排出濃度基準(1ng-TEQ/㎥ N)は、新設の場合でもごみ焼却施設の国際的基準(0.1 ng-TEQ/㎥ N)の10倍あります。川越市新斎場(火葬炉12基+ペット炉1基)においては、川越市資源化センター(日量265t処理の市営最新ごみ焼却場)の20倍の排出濃度基準値が設定されています。ご遺体は「ごみ」ではないということで廃棄物焼却炉のような排出基準が設定されておらず、厳しい規制を受けないためにこのようなことになっていると思われます。埼玉県が年1回公表する最近十数年の排出源別排出量の推移を見ると、ごみ焼却場からのダイオキシン類排出量は1/100程度に削減されているのに対して、火葬場のそれはほとんど横ばいで推移しており、厳しい規制を受けないために火葬炉の実質的技術革新がさほど進まずに、相当量のダイオキシン類が排出されている状況がうかがわれます。たしかに、火葬炉で燃やす分量はごみ焼却炉に比較すると少量であり心配ないという意見もあるかと思います。このことを燃やされた量と相関関係にある排ガス量という観点から検討すると、新斎場は43,162,500㎥N/年、資源化センターは473,040,000㎥N/年で、火葬場のそれは約1/11となります。しかし、燃やす量が約1/11と少なくても排出濃度が10倍高いため、結局ごみ焼却炉にほぼ匹敵するダイオキシン類を排出するということができそうです。(ちなみに川越市の場合は資源化センターのなんと約2倍。)原因としては、ごみ焼却炉は高温で連続運転を行いダイオキシン類の排出を最大限抑制しますが、火葬炉の場合は不連続運転でご遺骨を残すために800℃以上の高温にしにくいという抑制対策上の足かせとなる宿命を背負っていること。更に、ごみは分別収集できますが副葬品の場合はそれも徹底できないこと等が考えられます。以上に加え、排気塔の高さが、ごみ焼却炉の場合は50m~100mで排出物の遠方拡散が図れますが、火葬炉の場合は高くても15m前後で遠方拡散がさほど望めない状況を考慮すると、火葬場の立地は施設周辺環境への影響を極力重視してごみ焼却場以上に神経を使って山林・平地林地等の中に目立たぬよう選定されるべきであり、葬祭会館が近くで利便性が良いという理由で「決して作らない」という公約を破ってまで市街地縁辺部の優良農地にこれ見よがしに建設を進めようとする現在の川越市方針はナンセンス極まりないと考えます。
  11. 11. 11グローカルニュース<がれきから人へ>がれきの全国広域化は、今年 1 月に入って次々と終息宣言が行われ、残す大阪や富山を終息させ、がれきの受け入れではなく、非汚染地域には避難する人の受け入れを進めると言う課題がより大切になってきています。環境省が進めてきたがれきの全国広域化(全国の市町村の清掃工場の焼却炉など廃棄物施設で処理・処分)は、宮城県発が終息し、岩手県発も大阪や富山を残しほぼ終息しました。岩手県発は、埼玉県への持ち込みは、当初契約の 10 分の 1 しかない状態で終息し、静岡県への持ち込みも契約時の 7 分の 1 しかないことが分かり終息しました。又秋田市他への持ち込みは、25 年度分も予算化していましたが、住民監査を行った結果もあって、4 月 16 日に中止することになりました。本来広域化が必要といわれていた量が、1 割や 2 割弱に減るという杜撰なデータ管理が明らかになる中で、本当に広域化が必要だったのかが大きく問われる事態となりました。そうした中で岩手県に広域化必要量についての情報開示請求が行われましたが、岩手県は、データを墨塗りしたり、測量会社からの報告データを非開示する対応を採ってきたのでした。そんな折も折、「手を挙げただけで補助金」のニュースがメディアで大きく取り上げられました。本来被災地の復興のために使わなければならない復旧・復興予算が、がれきの受け入れに関係ない大阪や富山、東京、埼玉などの市町村の焼却炉などの建設費に補助金として支給されていたという仰天事実が分かりました。絆キャンペーンの下、被災地のがれきの受け入れは、被災地の復興に繋がると進められたがれきの広域化は、環境省が過大に見積もった予算の消化と受け入れ自治体への復興予算の流用化が目的と分かりました。がれきの広域化が進められるほど、被災地に復興予算が回らず、復興が遅れるという実態が分かったのです。「がれきから人へ」そして被災者支援法の実効性のある活用が、私たちの今後の課題と言えます。<世界も驚く非常識!高濃度汚染廃棄物の焼却-鮫川村>1 昨年中国で、新幹線事故に際し、事故車両に土砂をかぶせ覆い隠す(?)対応の酷さが世界に報道され、中国政府への批判が集中しました。そして今、同様の非常識が環境省の手でチェックされることなく行われようとしています。放射能汚染物は、各放射性物質ごとに基準が設けられ、セシウムで言うと 100 ベクレル/kg 以上は、放射性物質として原子炉規制法で取り扱われ、そこでは焼却が禁止されていました。焼却すれば大気環境中に放出されることが分かっているからです。これに対し 311 の東日本大震災による福島原発事故によって、環境中に放出された放射性物質によって、大気や土壌、草木が汚染され、その汚染物の処理にあたって環境省
  12. 12. 12が作ったのが、世界基準の 80 倍緩い 8000 ベクレル/kg という暫定基準でした。その基準以下なら埋め立て処分してよいと通知し、その一方でその基準を超える高濃度の放射能汚染物は、「指定廃棄物」として、環境省が処理を引き受けるとしたのです。その結果、全国で放射能汚染されている廃棄物が燃やされ、がれきの広域化が始まったのはこれまで何度かご報告してきた通りです。そして今回環境省が処理すると約束していたこの「指定廃棄物」は、安全に保管処分すると思われていたのが、各地に分散し、一日 5 トン未満の小型の焼却炉で焼却処理し、減容化を図ろうとしていたことが分かりました。福島県白河郡の鮫川村では、村の山頂部分で、焼却しようとしていたことが分かりました。小型焼却炉なら環境アセスもその他の規制も必要ないという悪質な産廃業者がするような違法な抜け道処理です。中国の新幹線の事故隠環境省が、放射能汚染をばら撒く処理を行う。環境汚染拡散省と言える蛮行です。これを止めましょう。<焼却炉の建設計画が目白押しーなぜ資源化に取り組まないのか?>このところ三多摩や首都圏を中心にごみ焼却場の建設計画が次々と発表されています。がれき問題でも、放射能汚染廃棄物を平気で焼却することが問題になりましたが、日本のごみ行政の根っこにある問題、即ちリサイクルや資源化を建前に置き、焼却中心に進めてきた問題が、ようやく多くの国民の知るところとなりました。ごみ焼却炉を建設すれば、その後 20 年も 30 年も街の空を汚し続けます。事は今生きている世代だけでなく、未来に生きる世代の問題でもあるのです。日野市の場合、小金井と国分寺のごみを受け入れる巨大な焼却炉を日野市に建設する計画です。小金井市は、これまで2007年二枚橋の焼却施設を閉鎖し、その後三多摩の自治体の清掃工場でごみを燃やしつつ、4年後ごみを燃やさないを宣言した元朝日記者だった佐藤かずお氏を市長に選んだ街です。ところが他の市に運び無駄なお金を使いたくないという発言がもとで、佐藤市長が辞任に追い込まれ、そして今回の計画です。他の市に迷惑をかけず、ごみは燃やさず処理したいという市民の願いはどこに行ったのでしょうか?立川の焼却炉建設は、これまで長い間立川市と小平市、そして東大和市の市境にあった現清掃工場を廃止するという約束に基づき、元基地跡に新工場を建設するというものです。立川市が現清掃工場建設時の小平市民との約束を守り工場を移転するというのは当然としても、なぜ今、焼却なのでしょう?小金井、日野、立川そして首都圏では越谷、さいたま市と焼却場の建設が計画に上っていますが人口密集地に今なぜごみ焼却なのでしょう?燃やせばダイオキシン等の有害物を排出する迷惑施設になる。もう今の時代は、ごみは燃やさない、埋め立てない資源化方式の検討が必須の道ではないでしょうか。 文責 青木
  13. 13. 講演会・総会のおしらせ講演学習会 被災者支援法の現状と今後やるのは今でしょう! 被災者支援!被災者支援法が、全会一致で成立して1年、しかし今年度の予算は「ゼロ」でした。甲状腺がんの子供が12名見つかったことが、報道されています。これまで10万人に一人の発生率のがんが、すでに160倍の発生率です。検診・治療体制と避難者への支援が急務です。実情を知り、私たちができることを探ります。講師:和田秀子 (ママレポ編集長)避難者からの訴え:二瓶和子他日時:6月22日(土)15時40分~18時場所:東村山中央公民館資料代:500円主催:トトロのねがいー被爆・支援の会*終了後交流会 視聴覚室NPO 法人ごみ問題5市連絡会 総会日時:6月25日(火) 19時~21時場所:東村山中央公民館 会議室会員の方は、出席をお願いします。出席できない方は議長(萩原春代副理事長)宛委任状をお願いします。―委任状の送り先―FAX:042-396-5939E-mail: y_a@kfy.biglobe.ne.jpティモシー・ムソー講演会福島における動植物の変異とチェルノブイリとの比較日時:7月29日(月)13時半~16時場所:第1衆議院会館 多目的ホール主催:春を呼ぶフォーラム&同講演会実行委員会参加費:800円福島原発事故による放射能の放出で、福島県内を始め各地で、生物界の異変が報告されています。アメリカサウスカロライナ大学のティモシー・ムソー教授(生カ態学)は、チェルノブイリでの調査がウクライナ政府により許可されてから 14 年間、継続してチェルノブイリの動植物の変化を調査しており、TBS のニュース番組「N スタ」は昨年夏、福島での調査について報道しましたが、その動画は以下でご覧になれます。すでに 10 万アクセスをこえています。http://m.youtube.com/#/watch?v=4RXcIzC-_vE&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3D4RXcIzC-_vE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・編 集 後 記子どもたちの甲状腺がんの発症。生物界の異変。恐れていた福島原発の放射性物質の放出の影響が、徐々に出始めています。子供を連れて福島をはじめ、東日本の汚染地域から避難したお母さんたちの英断は正しかったのです。ところが、生活の大変さや子供たちの発症のおそれ等、支援が必要です。学びながら何ができるか?考えたい。(Y)中国の現代美術家、アイ・ウェイウェイ氏が先月、ハードロックアルバムをリリース。人権活動の末、当局に逮捕・拘束された体験を基に製作されたビデオ・クリップは痛快だ。画中に登場する可愛い動物の名は草泥馬(ツァオニーマー)。同音異語で motherf**ker の意。中央体制に向けた遠慮のない批判は実にダイレクト。本国では放送禁止で「風紀を乱す」とか言われている。そして今、若者の間ではパンクロックが流行しているらしい。中国は少しずつ変わって来ているのかも。日本は? 変わらなければ、もう後は無い。編集長 内田ちか=年会費とカンパのおねがい=会員のみなさまのご協力により、活動を続けて来られた事に感謝しております。今後共、どうぞご支援を宜しくお願いいたします。年会費 2000円郵便振替口座00190-8-108762ごみ問題5市連絡会

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