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DIY細胞培養マニュアル

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2019.05時点までに知られている、自宅でのDIY細胞培養のマニュアルと、DIY細胞培養肉へ至る開発ロードマップ

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DIY細胞培養マニュアル

  1. 1. DIY細胞培養肉へむけて
 2019.05版 一般公開用
  2. 2. DIY細胞培養肉までのロードマップ 自宅で作る 細胞培養肉 可食な細胞足場 DIY細胞培養 DIY細胞培養の確立 DIY生体組織工学 コミュニティーと情 報インフラ確立 分化誘導と組織発生 (写真@okgw_ ) 培養実験機器開発 ポンプ付き の培養装置 “高効率な培養” 方法をHW実装 組織培養ハード ウェア開発 FBSや卵黄 の代替品へ DIY血清代替 自動培養ハード ウェア開発 成長因子の生成法 や共培養系を開発 高効率な培養方法
  3. 3. 細胞培養の手順 https://www.nicovideo.jp/watch/sm31403944 細胞の入手 P4 細胞の遠心分離 P5 細胞の凍結保存 P12 細胞の培養 P10 培養液の準備 P6 培養環境の構築 P8 細胞の継代 P11 細胞の観察 P9 細胞の種差や今後 P13 添加剤の準備 P7
  4. 4. 細胞の入手 鶏の有精卵を孵卵器で 12日齢まで孵化さ せ、胚の細胞組織から細胞を抽出する。 細胞組織からの抽出 細胞培養には生きた細胞の入手が必要(鮮魚店やスーパーの肉の細胞は死んでいる) 凍結細胞の場合 細胞抽出の場合 冷凍細胞が入ったクライオチューブ を40℃の湯で急速解凍する。 (ゆっくり解凍すると細胞が死ぬ ) 凍結細胞はJCRBで購入したり、手 持ちの細胞を冷凍して準備する 生の組織片を切り刻み、コラ ゲナーゼを加えて37℃で40 分、細胞を組織から剥がす (「細胞分散」手順) ※パパイン(一般人も購入可)でも 可能だが、強すぎるので時間を 3~5分にするなど調整が必要という 情報あり https://drive.google.co m/file/d/1dBDO9-4jvric 74R_3sPiiZyLpCbHZG bh/view http://zacmayu.hatenab log.com/entry/2018/03/ 04/235700 
  5. 5. 細胞の遠心分離 ガムテープによる培養チューブの貼り付け チューブが30gなら、5~6kg荷重に耐えればOK 扇風機[強]= 800~1000rpm 直径20cmならば143G 直径30cmならば200G 細胞質の遠心分離の目安は150~200Gで1~3分 ここに細胞 がたまる
  6. 6. 培養液の準備 https://www.slideshare.net/2co/diydmem-l15 「スポーツドリンク培養液」 「DIY-DMEM & L15 Leibovitz」 https://www.slideshare.net/2co/2019-127817694 pHと浸透圧を調整した飲 料は、DMEMとの混合比 が60%までなら細胞培養 が可能 一般入手可能な材料 (食品・食品添加物)だけを使 い細胞培養液(DMEMとL15培地)を合成する。 ※スポーツドリンクと DIY-DMEMやDIY-L15との混 合は今後の検討課題 (2019.05.01)
  7. 7. 添加剤の準備 多くの細胞の増殖には、細胞に増殖を指示する成長因子(ホルモンの類)が必要 酵母抽出液+卵黄培地FBS等の血清 共培養方式 大学などで使われる従来 の方法だが、FBSは高価 で一般購入できないほか 安全性にも課題がある。 酵母抽出液は成長因子を含み、足りない 分は卵黄0.05~0.1%を培養液に混ぜて 補完することで、5日間FBSと同等の細 胞増殖を確認したDIY実験が報告されて いる。 ※まだ試行数が少なく、追試が必要 https://www.nicovideo.jp/w atch/sm31104033 https://twitter.co m/shojinmeat_jp /status/1104214 121375920129 胎盤⇒肝臓⇒筋肉⇒胎盤 の順で増殖 誘起効果との論文 (Ohlsson C et al., 2009, Endocr Rev. Francis GL, 2010, Cytotechnology) 魚類は腎臓細胞との共培養で増殖 ?
  8. 8. 培養環境の構築 (37℃ 湿度100%) 変圧おしぼりウォーマー ラズパイ自作 インキュベーター 爬虫類マットと 発泡スチロール箱 ・入力電圧を100Vから~30Vに下 げると温度が40℃弱になる ・冷温庫も可。魚類細胞の場合はイ ンキュベーター不要、エアコンと室 温でOKの可能性 (写真@okgw_ ) (@earthlyworld) ・”Sotacubator” ・予算7000円~ ・GitHubで公開 ・オープンソース https://github.com/sotakan/RPi-Incubator ・予算2000~4000円 ・温度勾配と結露に注意 冷温庫も可
  9. 9. 細胞の培養(コンタミ対策、CO2雰囲気、pH制御) 重曹とクエン酸の混合で CO2が発生する。 モル比3:1、重量比4:3 CO2は1molで約25L出る DMEM培地は、pHや組成を保つためにCO2濃度5%の雰囲気を要する。 コンタミ対策に卵白を5-10%混ぜることで、培養液に抗カビ性を持たせる 炭酸水を使う方法 重曹+クエン酸を使う方法 培養液の量で押す場合 培養液を大量に使用すればpH や組成が平準化し、雰囲気制御 が不要になる? ※未確認
  10. 10. 細胞の観察 スマホ顕微鏡 通常の学校用顕微鏡 DIY倒立顕微鏡 細胞観察はx40ほどの倍率があれば可能で、培養皿に付着した細胞を底から見 る倒立型が望ましい 予算は1000円前後から。 ピント合わせが難しい 予算2万円前後で一般購入可能。ピント 合わせの際に、対物レンズを液面に付 けない微妙な調整が必要になる 皿の底に細胞 ジャンクiPhoneのレンズとRasp- berry Piを使ったDIY倒立顕微鏡、 IoT化も可能 http://biohacker. jp/c/BH222.html
  11. 11. 細胞の継代 細胞を皿から剥がす 培養液を捨て、生理食塩水もしくは PBSをか ける。細胞は培養皿に付着しているので流さ れない。 PBSもしくは生理食塩水1mlにトリプシン /EDTAを100μl加え37℃で1分放置する。 ※トリプシンをコンタクトレンズ剥がしかパパイ ンで代替可能との未確認情報あり。 細胞を洗浄する 赤い液を捨て、透 明な液で洗う 継代とは?⇒満杯に増えた細胞を新天地(新たな皿や細胞足場)に移すこと 細胞を皿から剥がす 細胞足場を使用している場合は「細胞を剥が す」が困難なので、足場を断片化して新たな 足場の上にばらまく しみこんにゃく細胞 足場 生理食塩水+トリプ シン37℃ 1min 指で弾くと細胞が 剥がれる 細胞を皿から出す 皿の底を指ではじくことで細胞を剥がして浮 遊した細胞ごと遠沈管へ移す。細胞が入った 液に培養液を3ml入れ、遠心分離へ 遠沈管 へ移す
  12. 12. 細胞の凍結保存 ドライアイスとエタノールもしくは除光液 (アセトン)で-70℃を作り、クライオ チューブに入った細胞を急速冷凍する。冷凍後は家庭用冷凍庫でも OK。※ 氷の結晶を成長させずに冷凍することで細胞を保存する。 細胞を遠心分離する 保存液を加えて分ける 急速凍結する トリプシン・生理食塩水・剥がれた細胞が混ざった液を遠心 分離にかけて細胞以外を捨てる。 遠心分離⇒ P6 遠沈管に細胞保存液(結晶を作らずに凍る液体、楽天で購 入可能)を1ml~2ml加え、取れた細胞の量によって 5~10分割 してクライオチューブ等の容器へ 遠心分離で遠 沈管の先端に 細胞が溜まる 冷凍保存 に使う クライオ チューブ 氷の結晶からいかに細胞を保護するか が凍結保存のポイント そのまま凍結すると、トゲ トゲした氷の結晶が成長 して細胞膜を壊してしまう
  13. 13. 細胞の種差や今後必要な実験 ・コラゲナーゼのパパイン等での代替 ・安定したDIY培養プロトコルの確立 ・DIY-DMEMについて、スポーツドリンク を混合しての細胞培養 ・卵黄0.05-0.1%をFBS代替とする手法 の追加実験 ・成長因子を自前調達するための共培養 実験 ・大量の(自作)DMEMを使うことで、 5%CO2を不要にする培養方法の開発 動物種による差 細胞種による差 培養液や培養温度で差がある。間違っている場合も 「問題ない」、「効率が低い」から「培養できない」まで 結果に幅がある。 多くの細胞は増殖に FBS(やその代替)が必要な ほか、肝臓細胞にはさらに HGFが必要など、成 長因子に違いがある。 代替品や共培養により成長因子を得ることで脳 神経細胞やiPS細胞の培養も可能なはずだが、 その代替品や手法の探索は今後の課題 鳥類・哺 乳類 DMEM 38℃ 魚類・ DMEM ・L15 25℃ 貝・昆虫 L15 15~25℃ 今後必要な実験

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