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植物肉・培養肉・AT Kearney社の分析レポート訳&まとめ

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AT Kearneyはマッキンゼーのシカゴオフィスが独立した戦略コンサルだそうです。そこが出した代替タンパク源に関するレポートをまとめています。

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植物肉・培養肉・AT Kearney社の分析レポート訳&まとめ

  1. 1. AT Kearneyレポート訳&まとめ

  2. 2. ・AT Kearneyはマッキンゼーのシカゴオフィスが独 立してできた戦略コンサル ・現在の食肉のバリューチェーンと市場規模をまと めている。 ・植物肉と細胞培養肉の特徴から、食肉市場の Disruptionのタイムラインを予測している。 AK Kearneyレポート https://www.atkearney.com/retail/ article/?/a/how-will-cultured-meat- and-meat-alternatives-disrupt-the- agricultural-and-food-industry
  3. 3. 全世界で合計32億トンの穀 物の収穫があり、37%が人間 に直接カロリーを供給してい る。 そのうち46%が飼料として消 費されており、肉という形で 7%のカロリーを供給してい る。 全人口に必要なカロリーを供 給するには、今の収穫量の 44%で足りる。 世界の食糧市場規模は $8.8Tあり、GDPの10%を占 める。うち、肉類の市場規模 は$1.9T。 食料生産と食肉生産の概要
  4. 4. 全体で$1.9T市場の食肉バリューチェーンには、飼料 生産・食肉生産・流通販売の大きく 3段階がある 植物肉と培養肉は、主に飼料生産と肉の生産の計 $1T に影響を与える。 各段階での一定規模以上のプレイヤー数: ・農業機械、農薬、種子  0-50 ・農家(5ha以上) 3000万戸以上 ・輸送 101-10,000 ここまでが飼料生産、市場規模は $600B ・畜産農家 10,001-10,000,000戸 (畜産会社含む) ・屠畜精肉 51-100 (日ハム,Tyson,Cargillなど) ここまでが肉の生産、付加価値は $400B ・FMCG (fast moving consumer goods, 最終消費者 製品)、主に食品会社 0-50 ・食品小売 101-10,000 ここまでが流通販売、付加価値は $900B 現状の食肉のバリューチェーンの詳細
  5. 5. 既存の食肉生産方法の漸進的な改善は限界 農業はすでに、川、湖、地下水、氷河など、利用可能な真水の 70%を消費しており、一人当たり農地も人口増加に伴い、 0.38ha/人(1970)から0.15ha/人(2050)に減っている。そこで農薬 などで集約化を図ってきたが、汚染や副産物に対して法制度も 厳しくなり、糞尿や抗生物質の濫用など、公衆衛生問題を巡って 消費者離れも起きている。 農業IoTやデジタル農業で2-3割の生産性向上も可能だが、根本 的課題を解決しておらず、問題の先送りでしかない。 検討されている代替蛋白源 豆腐、セイタン、ジャックフルーツなど従来型ビーガン食がある が、風味で一般受けせず、ニッチ向けに留まる。 従来型ベジ食は乳卵などを含むため畜産が必要なほか、風味で 一般受けせず、ニッチ向けに留まる。 昆虫食はエネルギー変換効率高いも、風味が一般受けせず、特 に西側諸国で抵抗感も大きい。 植物肉と培養肉は、一般受けする風味を再現できる。 従来肉の限界と代替蛋白源 植物肉 培養肉 昆虫食 従来型 ベジ食 ビーガン食 商業的 潜在性 肉の再現度
  6. 6. 植物肉と培養肉の製法と製品の位置づけ 植物肉と培養肉 従来型ベジ食とビーガン食を第 0世代、最新の植物肉 を第1世代と呼ぶとして、第 0世代は現状の市場規模 以上には広がらないとみられる。 第1世代の植物肉を作る Impossible社やBeyond Meat社は2010前後に起業、2018までに$900Mを累 計で調達している。 第1世代の市場規模は$4.6B(2018) CAGR 20-30% だが、肉市場規模は $1Tなので、まだまだ拡大すると みられる。第1世代は培養肉への移行の前哨戦で、最 終的には万人受けと栄養制御性から培養肉が主流に なる。 オランダ、シリコンバレー、イスラエルなどのスタート アップハブで、細胞農業ベンチャーは存在感を増し、 Google Tesla Appleのようにトップ人材を引き付ける よ うになる。 植物肉と培養肉の製法の概要
  7. 7. 食肉代替ベンチャーはベンチャーキャピタル にとって有望案件となっており、 2018年まで に植物肉のベンチャーには累計 $900M、細 胞培養肉ベンチャーには $50Mが投資されて いる。 今後、培養肉ベンチャーには既存企業が投 資と共に農業、バイオ、食品産業の知見を持 ち込むようになると見られる。 製品としては、動物細胞を培養する培養肉よ りも、ゲノム編集酵母が作る乳卵、ゼラチン、 皮革の方が上市が早い。 米Modern Meadow社はすでに$数Mを集 め、Evonik社と数年先で皮革の高級商品を 出す動き。 細胞農業での産業界の動向
  8. 8. 入力原料:植物肉の原料は従来の農業で作られる。培養肉の原料である培養液は、大豆、豆、コーン、てんさ いなどから作られる。成長因子成分が高額なため、各社ともこのコストダウンに励んでいる。 変換効率:従来肉はカロリーベースで穀物 15kg⇒肉1kg(7%)、革などの副産物も入れるなら 23%だが、培養肉 は、原料植物1.5kg⇒培養肉1kgとみられる(変換効率75% ATKearnyによる専門家調査)。 製品の質:植物も培養もカスタム化が可能で、無菌であるなど物持ちが良く、安全性が高い。 大規模化:植物肉は既に大規模生産されているが、培養肉はまだ研究開発に時間がかかる。価格は 100gで従 来肉が$0.8、植物が$2.5、培養が$80だが、培養は次の12年で$4になり、さらに下がり続ける。培養肉ベン チャーは2016-17に起業しており、次の数年でもっと大きな額が投入されるとみられる。 受容:植物肉はベジ食の流行と風味の完成度で拡大しており、培養肉も同じ道をたどる。西側諸国での事前調 査でも消費者の反応は良く、中国インドも強い関心あるが、今後の教育が重要と見られる。 持続可能性:加熱と冷却のエネルギー消費が大きいが、再エネ化と大型化で大幅に下がるとみられる。 総論:植物肉と培養肉の従来肉への優位性から、両者が大きなシェアを得るのは時間の問題であり、飼料生産 と畜産の$1T市場が最初にインパクトを受ける。化学やバイオの業界が培養液原料、 バイオリアクター、細胞足場材などを提供し、農業セクターは需要が縮小すると見られる。 肉市場の勝者は誰に?
  9. 9. 従来肉、植物肉、培養肉の今後の見通し 入力原材料 変換効率 製品の品質 大規模化 消費者受容 持続可能性と倫理 法制度 投資資金の集まり
  10. 10. 培養肉への移行までの段階
  11. 11. 食肉市場はCAGR3%(※インド・ア フリカの経済発展による肉食化は考 慮していない) 2:植物肉は当初15年は培養肉より も競争力が高い。 3:培養肉の消費者受容は世界的に 起こる。 ATKearnyの予想では、2030年まで に1/3は代替蛋白源になる。従来肉 はCAGR -3%、植物肉は2035に成 熟するが、培養肉は CAGR 40%で 伸び続ける。 英TescoによるBeyond Meatの販売 権獲得など、小売は早くもルート確 保に走っている。 食肉のディスラプションとチャンス
  12. 12. ・食肉市場はCAGR3%で伸びるが、植物肉と培養肉への移行に よるディスラプションを伴う。同種の技術で乳卵、ゼラチン、魚肉も 作れるため、これは食品市場全体に及ぶ。 ・2030年に市場で成功するには、生産、流通など全て新業態に対 応するために早期の投資が必要になる。 ・植物肉と培養肉での技術的知財の布陣の先取的な拡大も重要 になる。特許のほかにも、特に初期の市場では倫理アピール、健 康、ウェルネスが重視されるため、ブランドも重要になる。 ・畜産の縮小により、糞尿や皮などの畜産副産物の供給が細る が、これらについては化学肥料や合成繊維への移行が進む。 ・植物肉でも培養肉でも、 $1Tの従来肉市場に対し、原料や流通な どの裾野を巻き込んだ大きな構造的変化を起こす。 ・こうした変化は、当初は植物肉のような非動物性の蛋白源の流 行や健康志向、従来肉への規制強化から始まる。 まとめ

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