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フーリエのファランステールとゴダンのファミリステールの比較     11N2095     渡邊 翔太
ファランステールとはファランステールはシャルル・フーリエ(1772-1837)が自身の倫理、政治哲学の体系に基づいた精密で厳密に描かれたユートピア像である。フーリエの思想では私益による争いや階級間の闘争を基盤とする社会を不健全、不合理的であると...
ユートピア像の構成フーリエのユートピア像の簡単な都市計画の構成は、都市は3つの環から成り立ってる。・第一の部分は「シテ」と呼ばれる都市の中心部・第二の部分には郊外大工場・第三の部分にはアヴェニューと近郊以上のように分けられている。3つの地区はそ...
ファランステールの構造ファランステールとは1800人規模の協同集合住宅である。ファランステールは作業区域と住居区域に分かれている。住居区域中央部には公共的な機能、食堂、取引所、評議会、図書館、測定室などが配置されている。左右両翼のでっぱり部分は...
・ファランステール平面図上部A側が住宅棟、下のK側が作業場などになっている。黒い部分が建物となっており各棟の内側には中庭が設けられている。また50トワーズ(約100m)ごとにガラス箱型の渡り廊下を設け、中庭を区切っている。
・ファランステール平面図2先ほどよりも簡略な平面図である。黒い部分が遊歩廊となっている。50トワーズ(100m)ごとに渡り廊下があることが分かる。両翼の部分に作業場や学校を設けることで中央部分の快適な住環境を作り出すようにしている。
・ファランステール断面図                          <使用用途>                          1:屋根裏                          ┗来訪者の宿泊用             ...
ファランステールのまとめこのような空間配置による最大の利点は一番に快適な居住空間の確保である。都市において集合住宅ではたくさんの人が収容でき、住民間相互の接触、設備の集中化などの恩恵がもたらされる。居住区域では高価な部屋と安価な部屋は交互に配置...
ファミリステールとはファミリステールとはファミリステールはフーリエのファランステールの小型版である。ジャン=バティスト・アンドレ・ゴダン(1817-1888)がフーリエのファランステールを実現しようとした計画である。ゴダンは1842年にシャルル...
ファミリステールの構成ファランステールと同じく建物は3つのブロックに区分けされてほどよい広さの内庭は緑で覆われフーリエの屋上街路と同じ機能を果たしている。ファミリステールでは労働者に協同組合を創設させ収益の分配に関しても細分化し建物の管理をゆだ...
ファミリステールの構造ファミリステールの内部には集合住宅、学校、劇場、食堂、プールなどから成りフーリエの社会主義思想に大きな影響を受け労働者とその家族が人間的に生活を営める理想的環境を作ろうと試みたものである。集合住宅には中庭の上にガラスの屋根...
ファミリステールの平面図各部屋は完全に区切られているが壁には開口部が設けられており扉を付ければ思いのままに部屋の拡張が可能であった。中庭の四隅に設けられた螺旋階段により各フロアへアクセスすることができる。
ファミリステールの断面図                      <使用用途>                      A:地下                      B:住戸部分                      C:中庭上屋...
ファミリステールのまとめゴダンのファミリステールでは900人の労働者とその家族で約1200人を有し19世紀に社会主義者により同じような実験がなされた中でも最も成功に属するものとして現在も残っている。一連の成功を収めた理由としては実現した時代は生...
ファランステールとファミリステールの比較ファミリステールでは家族を単位として扱い各住戸の個別化を図りつつ共有部分では住民間の交流が生まれる設計がファランステールとは大きく異なる。ファランステールでは貧富の差による区分ができないように部屋割りの工...
比較のまとめ           ファランステール   ファミリステール建物の規模       約1800人    約1200人 (居住者数)計画した時代      農業主体       工業主体世帯の独立      構成員として扱う   家族...
ファミリステールはファランステールの失敗を見直し、産業が変革するなかでより良い生活を模索し、良い住環境を目指した産物ではないのかと感じました。
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2012アーバニズム_「A4-フーリエのファランステールとゴダンのファミリステールの比較」_渡邊翔太_11N2095

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2012アーバニズム_「A4-フーリエのファランステールとゴダンのファミリステールの比較」_渡邊翔太_11N2095

  1. 1. フーリエのファランステールとゴダンのファミリステールの比較 11N2095 渡邊 翔太
  2. 2. ファランステールとはファランステールはシャルル・フーリエ(1772-1837)が自身の倫理、政治哲学の体系に基づいた精密で厳密に描かれたユートピア像である。フーリエの思想では私益による争いや階級間の闘争を基盤とする社会を不健全、不合理的であると考え普遍的調和の状態を解決するために社会を構成する諸力の合体を持ってそれに代わることを提言した。これは人々の拘束や対立を除去し他人との権利と特質を尊重しながら個人の自由の充足を保障し社会を変革するという前提のもとに初めて実現できるものとしている。
  3. 3. ユートピア像の構成フーリエのユートピア像の簡単な都市計画の構成は、都市は3つの環から成り立ってる。・第一の部分は「シテ」と呼ばれる都市の中心部・第二の部分には郊外大工場・第三の部分にはアヴェニューと近郊以上のように分けられている。3つの地区はそれぞれ景観の妨げにならないように垣根や生け垣、植込みなどで区切られるものとしている。
  4. 4. ファランステールの構造ファランステールとは1800人規模の協同集合住宅である。ファランステールは作業区域と住居区域に分かれている。住居区域中央部には公共的な機能、食堂、取引所、評議会、図書館、測定室などが配置されている。左右両翼のでっぱり部分は学校や作業場、外人の宿泊用として使用、左右に伸びる長い廊下は食堂や馬小屋などに用いられた。
  5. 5. ・ファランステール平面図上部A側が住宅棟、下のK側が作業場などになっている。黒い部分が建物となっており各棟の内側には中庭が設けられている。また50トワーズ(約100m)ごとにガラス箱型の渡り廊下を設け、中庭を区切っている。
  6. 6. ・ファランステール平面図2先ほどよりも簡略な平面図である。黒い部分が遊歩廊となっている。50トワーズ(100m)ごとに渡り廊下があることが分かる。両翼の部分に作業場や学校を設けることで中央部分の快適な住環境を作り出すようにしている。
  7. 7. ・ファランステール断面図 <使用用途> 1:屋根裏 ┗来訪者の宿泊用 2:貯水槽 3:住戸 4:遊歩廊 5:集会室 6:子供の住戸 7:1F車の通路 8:渡り廊下上図の8がガラス箱型屋根付きの渡り廊下である。4の部分には2Fから4Fまで吹き抜けになっていてファランステール内の導線となっている。6の部分は中2階で主に子供と老人の為の住戸に使われた。人々は地上まで移動せずに2Fに設けた幅広の遊歩廊により移動ができた。
  8. 8. ファランステールのまとめこのような空間配置による最大の利点は一番に快適な居住空間の確保である。都市において集合住宅ではたくさんの人が収容でき、住民間相互の接触、設備の集中化などの恩恵がもたらされる。居住区域では高価な部屋と安価な部屋は交互に配置され種類分けはされていない。これは安価な部屋の単純な並びではこの区域は下層民の場所として低い評価が定着してしまうのを防ぐためである。諸階級は区別しなければならないが孤立させてはならないというフーリエの基本理念からの設計である。このようにファランステールではフーリエの「ファランジュの住人は自分の差異から他人の差異へと進んでいく」と言う言葉を適合させた設計であったということである。
  9. 9. ファミリステールとはファミリステールとはファミリステールはフーリエのファランステールの小型版である。ジャン=バティスト・アンドレ・ゴダン(1817-1888)がフーリエのファランステールを実現しようとした計画である。ゴダンは1842年にシャルル・フーリエの描いたユートピア像などの勉強を始め、労働者とそのコミュニティの将来について考えた。第二帝政の時代にそのような自身の経験に基づく修正を施して計画された。これはファランステールが成功した唯一の例となっていて現在でもギーズの集合住宅として現存している。
  10. 10. ファミリステールの構成ファランステールと同じく建物は3つのブロックに区分けされてほどよい広さの内庭は緑で覆われフーリエの屋上街路と同じ機能を果たしている。ファミリステールでは労働者に協同組合を創設させ収益の分配に関しても細分化し建物の管理をゆだねた。またファミリステールでは教育体系を強化し労働年齢になるまでに子供に必要な知識を満たすように細かい教育区分が設定された。
  11. 11. ファミリステールの構造ファミリステールの内部には集合住宅、学校、劇場、食堂、プールなどから成りフーリエの社会主義思想に大きな影響を受け労働者とその家族が人間的に生活を営める理想的環境を作ろうと試みたものである。集合住宅には中庭の上にガラスの屋根が設けられ天候に関係なく過ごせる空間を提供した。各階には中庭に面し各部屋にアクセスできる通路を設け住戸は個別に設けられ家族の独立を図った。
  12. 12. ファミリステールの平面図各部屋は完全に区切られているが壁には開口部が設けられており扉を付ければ思いのままに部屋の拡張が可能であった。中庭の四隅に設けられた螺旋階段により各フロアへアクセスすることができる。
  13. 13. ファミリステールの断面図 <使用用途> A:地下 B:住戸部分 C:中庭上屋根 D:住戸内部 E:屋根裏中庭の上屋根は鉄骨とガラスを使用し十分な光を取り込むことができる。また、煙突に仕込まれたダクトにより各家庭の換気を行うことができ、暖房も各家庭で送り込まれる。Aより下は地下になっていて主に倉庫や水道管などに使われる。
  14. 14. ファミリステールのまとめゴダンのファミリステールでは900人の労働者とその家族で約1200人を有し19世紀に社会主義者により同じような実験がなされた中でも最も成功に属するものとして現在も残っている。一連の成功を収めた理由としては実現した時代は生産事業が農業から工業に変わり、またフーリエが設定した複雑な共同生活の関係を放棄したことにあった。すなわち設備の共同化の恩恵をもたらしつつ各家族はそれぞれの住居を持ち家族間の連携をもたらしつつ家族の独立を守ったのである。ファミリステールと言う名前もファランステールからもじったものであり、家族の独立を主体としたのでファミリステールと言う名前になっている。
  15. 15. ファランステールとファミリステールの比較ファミリステールでは家族を単位として扱い各住戸の個別化を図りつつ共有部分では住民間の交流が生まれる設計がファランステールとは大きく異なる。ファランステールでは貧富の差による区分ができないように部屋割りの工夫がされフーリエの基本理念に沿った設計となっている。ファランステールは農業や畜産と言った時代に計画されたものでありファミリステールは工場労働者の住宅という事で時代にフィットしたからこそ成功したともいえる。また、教育の点でもよい労働者を育む為にゴダンは細かい教育制度を設定し、規模の大きさと言う点でもファランステールではその大きさに資金不足で頓挫してしまったがファミリステールではコンパクトながら生活機能を詰め込んだ住宅としたことで成功したのではないかと感じた。
  16. 16. 比較のまとめ ファランステール ファミリステール建物の規模 約1800人 約1200人 (居住者数)計画した時代 農業主体 工業主体世帯の独立 構成員として扱う 家族を単位とする以上のことがファランステールとファミリステールにおいて 大きく異なる点だと思いました。
  17. 17. ファミリステールはファランステールの失敗を見直し、産業が変革するなかでより良い生活を模索し、良い住環境を目指した産物ではないのかと感じました。

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