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「モダニズム建築終焉の日」
プルーイット・アイゴー(       )   アメリカ合衆国ミズーリ州セントルイスに1951年スラムを取り壊し改良住宅として設計され1956年に完成。 しかし環境が劣悪になり犯罪の温床地帯と化したため1972年にダイナマイトで爆破解体される。 ...
設計者ミノルヤマサキ 日本人移民の息子としてシアトルに生まれる。アメリカで近代建築家として、確固たる地位を築きAIAのファーストオナーアワーズで4度受賞。 世界貿易センタービルの設計者でもあり皮肉にも9.11のテロにより破壊されたことで人々の目...
何故プルーイット・アイゴーは犯罪の温床となりスラム化したのか
原因1   外部と切り離された「空中街路」  車道と歩道を分離するため につくられた合理的な「空中 街路」は地上の街路と異なり、 死角が多い。  子供たちは外部から切り離 された狭い住居から共有空間 に抜け出し親の目が届かない 場所で落書きや悪...
原因2   侵入者が入りやすい団地計画  多数の高層住宅を含む団地 の場合侵入者が公共スペース 内での動きの自由度が高い。  また、居住者は比較的安全 な近隣の街道を離れて行手に 何が待ち受けているかわから ない団地内園地へ入っていか なければ...
原因3   コスト削減による設備不備  当初の計画にあった庭園や児童 遊園といった各種公園は費用を抑 えるために建設が見送りになった。  エレベーターには、スキップ・ ストップと呼ばれる限られた回数 のみにエレベーターを停めるシス テムが導入さ...
原因4   セントルイスの凋落   1950年代以降。産業不振  によって治安が悪化し急激  な人口流出が始まりそこに  さらにベトナム戦争による  アメリカ経済の疲弊が重  なった。   このような市の状況に  ニューヨークと同様の住宅  計...
これらのスラム化の原因はどのような思想のもと設計されたのか
モダニズム建築 19世紀以前の様式建築を批判し産業革命以降の社会の現実に合った建築を作ろうとする近代建築運動により生まれた建築様式。 グロピウス、ミース、コルビジェ等によって、機能的・合理的で装飾のない建築が広められた。
問題点1   行き過ぎた合理主義・機能主義 建築は未来の機能が予測できないため必ずしも機能に従って計画されたものがよい建築になるとは限らない。むしろコンバージョンすることでよい建築となる場合もある。 また、合理主義を突き詰めていくと都市は退屈な...
問題点2   産業革命に尺度を合わせた建築   産業革命に追い付こうとする近代建築運動の衝動により、建築は近代技術に依存し  て建てられなければならないという信仰が生まれた。   昔から使われてきた資源をあまり消費しない材料ではなく、材料を浪費...
問題点3   高層ビルが引き起こした問題  ドキシアディス          第一、高層ビルは自然、環境に                  対して逆らう。景観の規模を破壊  都市計画家・建築家       し大気汚染を引き起こす。      ...
モダニズム建築は「大衆」のことを考え個人の生活を考えていない。
ポストモダニズム建築  プルーイット・アイゴーの崩壊をモダニズム の死だとしたチャールズジェンクスは、人々と 円滑なコミュニケーションを誘発する、ポスト モダニズムの建築をつくるべきだと主張した。  モダニズム建築が追及した合理性、機能性の 反...
ミノルヤマサキの思想の変化 初期のミノルヤマサキの建築作品は、機能主義の影響が顕著に表れたものをつくっていた。 しかし神戸のアメリカ総領事館の設計を手掛けるために日本を訪れ、その途次にインドやヨーロッパの名建築を研究する経験をしたことで、建築に...
ミノルヤマサキのその後 世界貿易センタービルは、ミノルヤマサキと彼が率いる建築設計事務所が設計を手掛けた。その構造にはヤマサキが発案したチューブ構造が採用されている。 9.11のテロの際2基の飛行機がビルに突っ込みその衝撃と火災の高熱によって構...
結論 プルーイット・アイゴーはモダニズム建築の特徴である機能主義合理主義によって計画された。これらの思想は人々を大衆として考え、現実の個人の生活とはかけ離れたものだった。そのことによって引き起こされる問題が、表面化しやすい環境に計画されたためこ...
アリストテレス 「政治学」  「人間は生活するために都市にやってくる。        彼らはよい生活を送るために都市に止まる。」
2012アーバニズム_A3_Pruitt-Igoeモダニズム建築終焉の日_数見賢太郎_11N1040
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2012アーバニズム_A3_Pruitt-Igoeモダニズム建築終焉の日_数見賢太郎_11N1040

  1. 1. 「モダニズム建築終焉の日」
  2. 2. プルーイット・アイゴー( ) アメリカ合衆国ミズーリ州セントルイスに1951年スラムを取り壊し改良住宅として設計され1956年に完成。 しかし環境が劣悪になり犯罪の温床地帯と化したため1972年にダイナマイトで爆破解体される。 建築評論家のチャールズジェンクスはこの事件をモダニズムが死亡した時だと論評した。
  3. 3. 設計者ミノルヤマサキ 日本人移民の息子としてシアトルに生まれる。アメリカで近代建築家として、確固たる地位を築きAIAのファーストオナーアワーズで4度受賞。 世界貿易センタービルの設計者でもあり皮肉にも9.11のテロにより破壊されたことで人々の目に焼き付いた。
  4. 4. 何故プルーイット・アイゴーは犯罪の温床となりスラム化したのか
  5. 5. 原因1 外部と切り離された「空中街路」 車道と歩道を分離するため につくられた合理的な「空中 街路」は地上の街路と異なり、 死角が多い。 子供たちは外部から切り離 された狭い住居から共有空間 に抜け出し親の目が届かない 場所で落書きや悪戯をした。
  6. 6. 原因2 侵入者が入りやすい団地計画 多数の高層住宅を含む団地 の場合侵入者が公共スペース 内での動きの自由度が高い。 また、居住者は比較的安全 な近隣の街道を離れて行手に 何が待ち受けているかわから ない団地内園地へ入っていか なければならない。
  7. 7. 原因3 コスト削減による設備不備 当初の計画にあった庭園や児童 遊園といった各種公園は費用を抑 えるために建設が見送りになった。 エレベーターには、スキップ・ ストップと呼ばれる限られた回数 のみにエレベーターを停めるシス テムが導入された。 このようなコスト削減を徹底し 住環境への配慮が欠如していた。
  8. 8. 原因4 セントルイスの凋落 1950年代以降。産業不振 によって治安が悪化し急激 な人口流出が始まりそこに さらにベトナム戦争による アメリカ経済の疲弊が重 なった。 このような市の状況に ニューヨークと同様の住宅 計画を持ち込もうとしたこ とに問題があった。
  9. 9. これらのスラム化の原因はどのような思想のもと設計されたのか
  10. 10. モダニズム建築 19世紀以前の様式建築を批判し産業革命以降の社会の現実に合った建築を作ろうとする近代建築運動により生まれた建築様式。 グロピウス、ミース、コルビジェ等によって、機能的・合理的で装飾のない建築が広められた。
  11. 11. 問題点1 行き過ぎた合理主義・機能主義 建築は未来の機能が予測できないため必ずしも機能に従って計画されたものがよい建築になるとは限らない。むしろコンバージョンすることでよい建築となる場合もある。 また、合理主義を突き詰めていくと都市は退屈な景観となってしまい、人々はそこに寄り付かなくなる。古くからあった街に人々は集まる。
  12. 12. 問題点2 産業革命に尺度を合わせた建築 産業革命に追い付こうとする近代建築運動の衝動により、建築は近代技術に依存し て建てられなければならないという信仰が生まれた。 昔から使われてきた資源をあまり消費しない材料ではなく、材料を浪費する新たな 建築材料で建築を建てていった。
  13. 13. 問題点3 高層ビルが引き起こした問題 ドキシアディス 第一、高層ビルは自然、環境に 対して逆らう。景観の規模を破壊 都市計画家・建築家 し大気汚染を引き起こす。 第二、高層ビルは人間自身に逆 らう。人間を孤立させ犯罪を助長 する。 第三、高層ビルは家族、近隣の ような社会の構成単位を正常に機 能するのを妨げ社会に逆らう。 第四、高層ビルは高密度超過重 の道路、水道網を必要とし、新た な問題を生むネットワークを造る。 第五、高層ビルは過去に存在し た全ての価値を取り除き都市の景 観を破壊する。
  14. 14. モダニズム建築は「大衆」のことを考え個人の生活を考えていない。
  15. 15. ポストモダニズム建築 プルーイット・アイゴーの崩壊をモダニズム の死だとしたチャールズジェンクスは、人々と 円滑なコミュニケーションを誘発する、ポスト モダニズムの建築をつくるべきだと主張した。 モダニズム建築が追及した合理性、機能性の 反動として装飾性過剰性の回復を目指した。
  16. 16. ミノルヤマサキの思想の変化 初期のミノルヤマサキの建築作品は、機能主義の影響が顕著に表れたものをつくっていた。 しかし神戸のアメリカ総領事館の設計を手掛けるために日本を訪れ、その途次にインドやヨーロッパの名建築を研究する経験をしたことで、建築には人間性が必要だという思想を持つ。 その後の作品はゴシックの尖頭アーチのモチーフを取り入れるなど、モダニズムの柔らかな修正を図っていたことがわかる。
  17. 17. ミノルヤマサキのその後 世界貿易センタービルは、ミノルヤマサキと彼が率いる建築設計事務所が設計を手掛けた。その構造にはヤマサキが発案したチューブ構造が採用されている。 9.11のテロの際2基の飛行機がビルに突っ込みその衝撃と火災の高熱によって構造を支える外壁が溶解し二つの塔は倒壊した。
  18. 18. 結論 プルーイット・アイゴーはモダニズム建築の特徴である機能主義合理主義によって計画された。これらの思想は人々を大衆として考え、現実の個人の生活とはかけ離れたものだった。そのことによって引き起こされる問題が、表面化しやすい環境に計画されたためこの建築は「モダニズム建築の終焉」を具現化する建築となった。
  19. 19. アリストテレス 「政治学」 「人間は生活するために都市にやってくる。 彼らはよい生活を送るために都市に止まる。」

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