群衆の知恵・集団的知性とWikiコラボレーション
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群衆の知恵・集団的知性とWikiコラボレーション

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江渡浩一郎氏は「『集合知』という言葉は群衆の知恵と集団的知性、二つの意味合いで使われている」と指摘する。集合知とは何か、両者の混同の弊...

江渡浩一郎氏は「『集合知』という言葉は群衆の知恵と集団的知性、二つの意味合いで使われている」と指摘する。集合知とは何か、両者の混同の弊害は、そしてどのように集合知の競創へ向けて、Wikiを活用していくべきかを考察する。

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群衆の知恵・集団的知性とWikiコラボレーション Presentation Transcript

  • 1. 群衆の知恵・集団的知性と Wikiコラボレーション 塚本 牧生 Published : 2010.01.25 Updated : 2010.02.16
  • 2. 群衆の知恵と集団的知性 “江渡浩一郎さんの「Wikiとコラボレーションの過去・未来」にお いて、集団的知性(Collective Intelligence)と群衆の知恵 (Wisdom of Crowds)の二つが「集合知」として混同されてい るという話にはっとした。前者がエリート主義的な傾向があるの に対して、後者は反エリート主義的な傾向があり、確かに両者 は同じように扱ってはまずい。” yomoyomo ・「WikiWay」訳者 ・Wired Visionに「情報共有の未来」連載中
  • 3. 集合知とは何か • 集合知は主に二つの意味合いで使われている。 • 集団的知性(Collective Intelligence、CI)とは、多くの個人 の協力と競争の中から、その集団自体に知能、精神が存 在するかのように見える知性である。(ja.wikipedia.com) • 一握りの天才や、専門家が下す判断よりも、普通の人の普 通の集団の下す判断のほうが実は賢い(『「みんなの意 見」は案外正しい』ジェームス・スロウィッキー) • 両者の意味が混じって使われている。 江渡 浩一郎 ・メディア・アーティスト/研究者。 ・近著に「パターン、Wiki、XP」
  • 4. 「どっちが」ではなく 集団知性:エリート主義的な傾向 群衆の知恵:反エリート主義的/反権威的な傾向 「群衆の知恵」と「集団的知性」、江渡さんは対立 させてないですよね。それともどちらかにネガティ ブな印象がありますか? ありませんよ。 どっちも大事です。
  • 5. 集合知 • 「群衆の知恵」「集団的知性」を考える • 両者をともに論じる/求めるのは良い – それぞれまったく別の意義とメカニズム • 両者を同じように扱ってはまずい – メカニズムの理解を妨げる – アプローチの検討を誤る むしろ「集団的知性=権威主義的=ヨクナイ!」 的なイメージは心配
  • 6. 群衆の知恵 Wisdom of Crowds
  • 7. 「群衆の知恵」のメカニズム • 多数の意見を求める – 「多様性」「独立性」「分散性」が重要 – 個人の判断=情報+間違い • これを集約する – ベクトルのあった正しい「情報」は増幅 – ベクトルのばらばらな「間違い」は相殺 「みんなの意見」は案外正しい 「多様性」「独立性」「分散性」が十分であれ by ジェームズ・スロウィッキー, 角川文庫, 2009/10 ば間違い≒0まで相殺されきる ※原著は2005年、邦訳(ハード カバー)は2006年 – 群衆の知恵=情報(だけが残る)
  • 8. 情報カスケーディング はてブのホットエントリは 集合知とは無関係 http://d.hatena.ne.jp/starocker/20060206/p1 • 個人は「賢い模倣」を意図して周囲をまねる。 – 学習としては有用。 • 模倣の連鎖は「情報カスケーディング」を起こす。 – 集団にとっては良い面も(悪い面も)ある。 • 「群衆の知恵」は生まない。 – 意見の「独立性」は失われる。
  • 9. 集約のメカニズム • 株式市場 – 無数の個人の意見が「売値」「買値」とし て流通 – 意見をリアルタイムに集約 – トータルな「みんなの意見」である「株価」 を決定 1996年の「チャレンジャー」 • ソーシャルメディアと集約性 爆発事故。 – 新しい「意見の流通の場」 株式市場は原因を窺わせる – 集約の仕組みがあれば集合知を形成 情報すらない中、その日の • なければ「意見の散在」か「声の大きい人 うちに発射に関わった主要4 が勝つ」場で終わる 社のうち3社の株価を2%程 度下げ、後に責任が認めら れた残る1社の株価だけは 12%も下落させた。
  • 10. 「群衆の知恵」の実装 • パターン – フラットな意見表明の場 – 「分散性」の実現 – 「集約性」の仕組み • アンチパターン – 情報カスケーディング – 「集約性」の欠如
  • 11. 集団的知性 Collective Intelligence
  • 12. 群衆の知恵と集団の能力 • 群衆の知恵 – みんながバラバラに(isolated)判断を下す – みんなの判断を収集、統計処理(aggregate)する • トリオバンドに「100人に1人」のピアノを迎える a. 100人の群衆がバラバラに演奏し、音を重ねる? b. 100人のピアニストそれぞれとセッションしてみる? c. そのセッションを公開し、リトライも受け付ける? • 「群衆の知恵」とは異なる集団の能力 – 多様なチャレンジが行われる – お互いに学ぶ
  • 13. 「集団的知性」のメカニズム • 「歩み寄りと合意という、とても古いメカニズ ム」(Raph Koster) – コミュニティ内で情報、知見、成果を共有する – お互いの知見を修正し、評価しあい、そして理解 の一致に至る • 多様性、成果共有、競争、洗練 – Wikipediaの継続的な洗練 – 研究者の論文による情報共有と競争 – マスワークス社のMATLABコンテスト “Collective Intelligence: Mankind's Emerging • 群衆の知恵の「多様性、分散性、集約」とは World in Cyberspace” 異なる by Pierre Levy, 1999/12
  • 14. Web2.0世界のカルテット • GarageBandとGarageBand Users Club – 「リミックス」というバンド参加 • ピアノソロに「音を足す」、インストに「歌詞を足す」 • 無数の「A meets B」が何度も試される – 人気曲はピックアップされ、視聴、リミックスを集める • ソーシャルフィルタリング≒ 「群集の知恵」的な淘汰のプロセス • 初音ミクとニコニコ動画 http://gbuc.net
  • 15. アイデアゴラとオープンイノベーション • InnoCentive 30% 企業が独力解決に至らず、 InnoCentiveに持ち込まれ – – – P&Gの「プリングルスへの印刷」で知られる 「Open Innovation Marketplace」 「研究者のクラウド」(橋本大也) 解決された難題 – 「100,000万の頭脳は1つに勝る」(Boston Globe紙) – 「人材の市場」「アイデアの広場(アイデアゴ ラ)」(ウィキノミクス) 75% 解決された難題のうち、ソ ルバーが答えを「すでに • アイデアゴラ – アイデアゴラには「課題を求める解決策」と 「解決策を求める課題」がある 知っていた」もの – 求職サイトの求職と求人のように、アイデアと 発明の「売ります」と「買います」が並ぶ
  • 16. 企業内のアイデアゴラ • Geek Squad USB Flash Drive – 社内で自社ブランド商品のアイデア募集 – 数百人の社員がアイデアを提示 – さらに多数がブラッシュアップに参加 – 2ヶ月で企画からデザインまで完了 • 企業内のアイデアゴラ – 一定規模の企業はアイデアゴラの母体に – 場とテーマ(アゴラ)を設置する Geek Squad™ – 社員が参加できるような調整を行う 1GB USB 2.0 Flash Drive
  • 17. 「集団的知性」の実装 • パターン – 集団の参加のプラットフォーム • 「指示(要請)をもっとずっと明確に」 • 「仕事を小さく分け、それぞれで完結する 作業に」 – チャレンジのショーケース • アンチパターン – ボーダーライン – 「ご意見募集」や「アンケート」 – 強力なモデレータ – 声の大きいファシリテータ
  • 18. 企業とソーシャルメディア
  • 19. 群衆の知恵と集団的知性 参加者たちが、Surowieckiの群衆の知恵という発想とPierre Levyの集団的知性という発想の重要な違いをぼかしてしまう せいで、この議論は混濁し続けている。 Henry Jenkins ・メディア研究者 ・南カリフォルニア大学教授 「集団的知性」と「群集の知恵」はどちらもゲームデザインの建 設的なモデルを提案するが、もしこの2つを混同してしまえば 我々はどこにもたどり着かない。
  • 20. アプローチのねじれ • トップの期待 – 集団的知性 – ボトムアップの発明・開発的イノベーション (ボトムの活動・成果) • ボトムの期待 – 群衆の知恵 – ボトムアップの意思決定イノベーション (トップの活動・成果) • できあがるもの – 集約性のない意思決定に寄与しない「意見の場」 – 誰もいない「人材の市場」
  • 21. 参考:BeatOffice利用状況調査より • SNSの期待効果、用途はコミュニケーションに集約の傾向 • 「アンケート」なども取り入れられたが、利用頻度は低い 「群衆の知恵」プラットフォームとしてはSomethingが必要 年 2007年 年 2009年 【効果】90%前後の企業から「知識や情報の共有に役 効果】 【効果】「社内のコミュニケーション円滑化」が86%と圧 効果】 立った」「社内のコミュニケーションが活性化した」との回 倒的であることから、企業が社内のコミュニケーションを 答 非常に重視している現状 【考察】「風通しの良さ」は招待制のSNSに現れるのに 考察】 考察】 【考察】2年前に比べ社内SNS上でのコミュニケーション 対し、強制登録の場合、「知識や情報の共有」というナ が深まっている レッジマネージメントに近い効果が現れる傾向 1 コミュニティ 1~2 コミュニティ 2 日記 日記 3 Q&A 3 メッセージ 4 アンケート 4~5 Q&A 5 社内Wiki 社内Wiki http://www.beat.co.jp/sns_report.html http://press.beat.co.jp/press/2009/12/sns2009.html
  • 22. ソーシャルメディアの必要性 • 大前提は群衆の規模 – 「集団に何らかの自律性が生じるのは、集団が『クリティカルマス』に達した後 であって、そうなる前には『お膳立て』が必要なのだ。」(小飼弾) – 「クラウドソーシングに用いるユーザー基板の規模として最適なのは、5,000 人前後だ。」(アルフィアス・ビンガム) • マスコミュニケーションの時代 – 「このお膳立てこそ、かつてはマスメディアの特権だったとも言える。」(小飼 弾) • マスコラボレーションの時代とソーシャルメディア – 「ネットは不特定多数無限大の意見を吸い上げ集約するアグリゲータだ」 (ジェームス・スロウィッキー) – 「全世界のIBM社員とその家族、大学、ビジネス・パートナー、お客様企業67 社を含む、104カ国、15万人以上が[ ] インターネット上でアイデアを出し 合った」(IBM)
  • 23. ソーシャルメディアの特性 • コミュニケーション型 – ブログ、SNSなどのコンテンツ蓄積型 – マイクロブログやIMなどのコンテンツ揮発型 – 群集の参加で成立し、立ち上がりは早い – ソーシャルキャピタル増減を示す間接的な指標値で評価 – これまでの取り組みの主流はこちら • マスコラボレーション型 – ソーシャルブックマーク(タギング)、Wiki、コードリポジトリ – 最初に「集団的知性」の発露が必要 – 成果物の生産量と利用量で評価可能 – 多様なチャレンジと淘汰を必要とし、立ち上がりが遅い • 「集約性」「公開と再利用」の仕組みの有無が一つの境界線
  • 24. クラウドソーシング • クラウドにアウトソースすることではない • 「クラウドソーシングは、産業時代を席巻していた流れ作業を よしとする思想、フォーディズムと対極」 チームが集合知とコラボレーションすること クラウドソーシングのルール 1. 正しい方式を選ぶ a. 集団的知性、あるいは群衆の知恵 b. 群衆の創造 c. 群衆の投票 d. 群衆の投資 2. 正しい群衆を選ぶ 3. 正しい動機を与える 4. 早まってリストラしてはいけない 5. ものいわぬ群衆、あるいは慈悲深い独裁者の原則 6. ことを単純にし、小さく分ける 7. スタージョンの法則を忘れない “Crowdsourcing: Why the 8. スタージョンの法則を逆手にとって、10%の存在を忘れない Power of the Crowd Is 9. コミュニティはつねに正しい Driving the Future of 10. 自分のために群衆に何ができるかではなく、群衆のために自分に何ができるかを 問う Business” by Jeff Howe, 2009/10 邦訳:クラウドソーシング
  • 25. Wikiコラボレーション
  • 26. Wikiとパターン • WikiPatterns.com – Wikiの導入に見られる「パターン」を収集 – 4つのカテゴリで分類 • 人々のパターン(People Patterns) • 人々のアンチパターン(People Antipatterns) • 導入のパターン(Adoption Patterns) • 導入のアンチパターン(Adoption Antipatterns) – パターンの祖はC2com WikiやMeatball Wikiに見ら れる • Stewart Mader「WikiPatterns」(2007, Wiley) – 2007年に書籍化、その後もパターン収集は続く
  • 27. Wiki利用者のパターン • Wikiの推進者 – チャンピオン(そのサイトの第一人者、シンボル) – 大使(Wiki非支持者に効果的で決定的な働きかけをする人) – 後援者またはスポンサー(Wikiの後見人になり、リソース援助する上位者) • Wikiの貢献者 – 貢献者(コンテンツを書くライターと、コンテンツを整える以下のような人たち) – WikiZenマスター(見出し整備や図版追加などビジュアルを整える人) – Wikiの小人(タイポや表現の修正、リンクの追加などをする人) – Wikiの庭師(コンテンツの品質、流れ、総合的な磨き上げに気を配る人) – ページメンテナー(サイト内でのページの位置づけなどに気を配る人) 日本でもライターとは – メンテナー(サイト全体の構成、活動などに気を配る人) 異なる「小人さん」活 動をする人がおり、そ れがWikiサイトの成 • Wikiの利用者 – 観客 功に重要であること は2003年ごろの黎明 期から認識され、議 「ライター」に加え、多様な「ガーデナー」の貢献がある。 論されてきた。
  • 28. コラボレーションとコアグループ • 「マスコラボレーションにおけるコンテンツ形成プロ セスの分析」 – 伊藤諭志、伊藤貴一、熊坂賢次、井庭崇/2007年 – 「秀逸な記事」75件の形成プロセスを分析 • 編集者の構成(重複含む) – 「執筆者」は2人以上、平均32人、編集者の8~40% コラボレーションタイプの概念図 (「マスコラボレーションにおける – 「校正者」は20人以上、平均138人、88~100% コンテンツ形成プロセスの分析」より) – 複数の執筆者、執筆者の倍以上の校正者を持たな い秀逸な記事は存在しない • 秀逸な記事の形成 – 少人数で完結した「小規模リレー型」 – 少人数のコアを持つ「インタラクション型」 • 「雨氷」は26人の編集者、2人のコア • 「キリスト教」は348人の編集者、4人のコア – 「大規模リレー型」の秀逸な記事は存在しない 秀逸な記事「キリスト教」の入次数分布 (「マスコラボレーションにおける コンテンツ形成プロセスの分析」より)
  • 29. Wikiの競創プロセス • コラボレーション=集合知の強さ – 秀逸な記事の形成 • 2人以上の執筆(ライターの貢献) • 20人以上の校正(ガーデナーの貢献) – 集合知が全ての「単著」ページを凌いでいる 秀逸な記事「雨氷」の コラボレーションネットワーク • コンテンツの形成 … 集団的知性 (「マスコラボレーションに おけるコンテンツ形成プロセス – ガーデニングとライティング の分析」より) – 「一工夫と一足飛びの繰り返し」 緑は執筆者、赤は執筆者兼校 正者、青は校正者、矢印が編 集の順序を示す。 執筆者は初期に関わった人、 • リソースの配分 … 群衆の知恵 継続的に関わっている人、あ – 秀逸な記事は75件/50万件 る時期に一時的に関わる人な ど様々である。 – 「群集の創造」「群集の投票」的なリソース配分
  • 30. Wikipedia • 正確性はブリタニカに比肩 – たくさんの目が誤りを見つけ出す – 「WikipediaとBritannicaが正確な情報源として同レ ベル」(“Internet encyclopaedias go head to head”, Nature #438) • 網羅性の高さ – プロシューマーたちによるページ開設 – 専門家による他ユーザが取り組まないページ開設 • “the entry on ‘spin density wave’ was originated by a physicist.”(“Wiki’s Wild World”, Nature #438) – アマチュアによるスタブページ開設
  • 31. Wikiとパターンと競創の原則 • 江渡浩一郎「パターン、Wiki、XP」 (2009, 技術評論社) – パターン、Wiki、XPという一つの歴史物語 • パターンランゲージ 建築分野での「パターン」誕生 • プログラミングパターン プログラミングへの導入 • Wiki パターンの共有、競創の環境として誕生 – Wikiとパターンに通底する「競創の本質」を論じる • パターン、Wiki、XPの相似性 – 集団的知性的な形成 – 反復的で全身的なプロセス • コーディング→テスト→リファクタリング • ライティング→レビュー→リファイン
  • 32. 組織内Wiki '07~’09 社内Wikiの目的 Enterprise 2.0 : 社内 の目的 Organisational Wiki Adoption 塚本牧生, 塚本牧生 2007.08 Mike Cannon-Brooks, 2007.10 (訳)塚本牧生, (訳)塚本牧生 2009.07 「Enterprise 2.0=SLATES」とWikiの対応 日々の利活用と更新 Web 2.0の情報爆発力獲得への提言 ツールとしての定着に向けたレシピ 【機能】 1. 草の根がベスト – Wikiファーム、ポータル、アクセス制御 2. あなたのウィキはウィキペディアではない、 – WYSIWYG、変更履歴 3. 最初に編集 【利用】 4. グループ・コラボレーションを築く – 一人Wiki 5. 利用を拡大する – ファイル共有スペース 6. 緊急時の行動をサポートする – 草の根Wikiの収容 7. 障害を監視する
  • 33. 組織内Wiki '10 • 集合知メカニズムの理解 集団的知性に向けたWikiリテラシー • クラウドソーシングへのアプローチ 1空間を共有 コントリビューションデザイン 群衆の知恵・集団的知性と コラボレーション Wikiコラボレーション 塚本牧生, 塚本牧生 2010.01 • 情報の「爆発」「更新」を基礎とした 知識への「集約」「洗練」へ
  • 34. Wikiリテラシーのレベル3 • レベル :Wiki記法におじけない( レベル1: 記法におじけない(Wiki ’07の意識改革) 記法におじけない( の意識改革) – 「Wiki記法なんてメールの装飾と同じ」 – 実は「やらない」人はいても「できない」人はいない • レベル :Wikiサイトへの参加( レベル2: サイトへの参加(Wiki ’09の意識改革) サイトへの参加( の意識改革) – 「全体に公開」「いつまでも残る」コンテンツ作成に踏み出す – 「公開範囲」と「伝播範囲」の区別がハードルを下げる • レベル :所有意識から所属意識へ(Wiki ’10の意識改革) レベル3:所有意識から所属意識へ( :所有意識から所属意識へ( の意識改革) – あなたの作成したコンテンツを誰かが書き換え始める • コラボレーションが始まる瞬間 • コンテンツの「所有意識」が失われる瞬間 – この痛みを歓迎できることがWikiリテラシー
  • 35. 1つの共有Wiki空間 パターンかつアンチパターン“One Wiki space per Group”からの卒業 パターンかつアンチパターン からの卒業 http://wikipatterns.com/display/wikipatterns/One+Wiki+space+per+Group パターンとしての“One Wiki space per Group” パターンとしての – 知識整理や焦点の確立、チーム単位での運営がしやすい – 「小さな伝播範囲」感覚を持ちやすく、参加を得やすい フラットな「グループごとのWiki群」で定着させる(組織内Wiki ’07、’09) フラットな「グループごとの 群」で定着させる(組織内 群」で定着させる(組織内 、 ) アンチパターンとしての“One Wiki space per Group” アンチパターンとしての – コラボレーションには規模が重要 – 衝突が少ないことはイノベーションの機会を削ぐ 「全体スペースとマイスペース」への移行を推進する(組織内 「全体スペースとマイスペース」への移行を推進する(組織内 への移行を推進する(組織内Wiki ’10) ) ページごとにコミュニティがあることに配慮する ページごとにコミュニティがあることに配慮する – コミュニティにメインWikiへのページの移動を働きかける
  • 36. コントリビューションデザイン 様々なサイズと種類のコントリビューションをデザインする • 対象を分割し、プロセスを小さなタスクに分割する • 適切なタスクに、適切な仕組みを用意する – 「グリーンITを調べたい。Googleで調べるには?」 – ハイチ地震災害へのマイクロドネーション • Yahoo! ポイント、はてなポイント、iTunes Store クラウドソーシング - 組織の – ハイチ地震災害へのマイクロボランティア ポテンシャルを挙げる“協 ポテンシャルを挙げる 協 • Open Street Maps、Haiti Earthquake Support Center 業”のスタイル のスタイル 岡田良太郎, 岡田良太郎 2008.08 コントリビューションのデザイン Wikiコントリビューションのデザイン • 対象の分割(ページ、セグメント、 ) • プロセスの分割(ライティング、各種ガーデニング、 ) さらに分割 「ライティング」から「出典の明記」を分離など • インターフェース(仕組み) 「一読して欲しい(書かれたばかりの)段落一覧」 「出典を探している情報一覧」 Q&Aサイト風に Haiti Earthquake Support Center The Extraordinaries, Inc. 2010.01
  • 37. 組織内Wikiコラボレーションの実現 Enterprise 2.0 Internal Crowdsourcing 運用の提言 運用の提言 ・一人Wiki ・One Wiki、ひとつながりのWikiをイメージする ・ファイル共有 ・主Wikiへ、サブWikiのページの移行を促す ・「草の根」Wikiの集約 ・非公開ページの公開を促す ・多様な貢献を定義し、リクエストする システムの提言 システムの提言 ・Wikiファーム ・多様な貢献にあったインターフェースを設ける ・アクセス制限 ・ポータル ・WYSIWYG ・変更履歴 企図 企図 ・情報投稿の心理障壁を下げる ・コラボレーションに必要なWikiリテラシーを個々人に広める ・「One Wiki Per Space Per Group」の実現 ・「One Wiki Per Space Per Group」からの卒業 ・情報の利用と更新を日常化に定着させる ・クラウドとコラボレーションするスキルを養う ゴール ゴール ・Web 2.0的な情報爆発 ・コラボレーションにより情報を集合知へ「集約」「洗練」
  • 38. まとめ
  • 39. まとめ • 多様な集合知 – 群衆の知恵:選択に強い、分散性が重要、集約が必要 集約が必要 集約 – 集団的知性:創造に役立つ、協働が重要、知見や成果の共有、相互利用、 知見や成果の共有、相互利用、 評価が必要 – etc. • クラウドソーシング – 集合知を活かすためのチームとクラウドのコラボレーションノウハウ – 「群衆の知恵」「集団的知性」「群集の創造」「群集の投票」「群集の投資」 – チームにはスキルと労力が求められる • Wiki – 集団的知性の性格が強い集合知の創造プロセス – 多数のライターと無数のガーデナーによるコラボレーション – 「Wikiリテラシー」「クラウドの形成」「コントリビューションデザイン」が必要
  • 40. 参考文献 • 書籍 – ジェームズ・スロウィッキー著、小高尚子訳「『みんなの意見』は案外正しい」(角川文庫, 2009) – ドン・タプスコット、アンソニー・D・ウィリアムズ著、井口耕二訳「ウィキノミクス」(日系BP社, 2007) – 江渡浩一郎著「パターン、Wiki、XP」(技術評論社, 2009) – ジェフ・ハウ著、中島由華訳「クラウドソーシング」(早川書房, 2009) • 論文、プレゼンテーションスライド – Jim Giles “Internet encyclopaedias go head to head”(2005) – 伊藤諭志、伊藤貴一、熊坂賢次、井庭崇「マスコラボレーションにおけるコンテンツ形成プロセスの分析」(2007) – 岡田良太郎「クラウドソーシング - 組織のポテンシャルを挙げる“協業”のスタイル」(2008) – 山崎由佳、井庭崇、熊坂賢次「Wikipedia における編集者の活動分析」(2009) – 江渡浩一郎「Wikiとコラボレーションの過去・未来」(2009) – 武田英明「Wikipediaと研究コミュニティ」(2009) • Web – sta la sta「はてブのホットエントリは集合知とは無関係」 – Stewart Mader他“WikiPatterns.com” – Nature誌編集部“Editorial: Wiki's wild world” – 吉田倫子「イントラネットSNSのライフサイクルをマネジメントする」 – 小飼弾「404 Blog Not Found:Apathy of Crowds」 – 市村佐登美「スロウィッキー氏が語る、大衆の知恵:Wisdom and Madness of Crowd」 – IBM「IBM イノベーションを通じて飛躍する年 - Japan」 – IBM「企業における集合知の活用事例『InnovationJam』」 – Open Street Map「WikiProject Haiti」 – The Extraordinaries, Inc. 「Haiti Earthquake Support Center」 – アトラシアンジャパン「Confluence ケーススタディ - Dow Jones」