Your SlideShare is downloading. ×
『ネットワーク中立性の経済学』@安倍フェローシップ・コロキアム
Upcoming SlideShare
Loading in...5
×

Thanks for flagging this SlideShare!

Oops! An error has occurred.

×

Introducing the official SlideShare app

Stunning, full-screen experience for iPhone and Android

Text the download link to your phone

Standard text messaging rates apply

『ネットワーク中立性の経済学』@安倍フェローシップ・コロキアム

2,077
views

Published on

安倍フェローシップからの研究助成ではじめた研究を、KDDI財団の出版助成金を用いて、2013年6月に勁草書房より出版させていただいた本についてお話しました。

安倍フェローシップからの研究助成ではじめた研究を、KDDI財団の出版助成金を用いて、2013年6月に勁草書房より出版させていただいた本についてお話しました。

Published in: Business

0 Comments
1 Like
Statistics
Notes
  • Be the first to comment

No Downloads
Views
Total Views
2,077
On Slideshare
0
From Embeds
0
Number of Embeds
16
Actions
Shares
0
Downloads
18
Comments
0
Likes
1
Embeds 0
No embeds

Report content
Flagged as inappropriate Flag as inappropriate
Flag as inappropriate

Select your reason for flagging this presentation as inappropriate.

Cancel
No notes for slide

Transcript

  • 1. 安倍フェローシップ・コロキアム Dec. 10, 2013
  • 2. アジェンダ 1. ネットワーク中立性問題とは 2. 政策介入のあり方 3. 実証分析 4. 政策提言 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 3. 1. ネットワーク中立性問題と は? 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 4. 「ネットワーク中立性」問題とは? • ”Net neutrality (also network neutrality or Internet neutrality) is the principle that Internet service providers and governments should treat all data on the Internet equally, not discriminating or charging differentially by user, content, site, platform, application, type of attached equipment, and modes of communication.” (Wikipedia) • 最初に言い出したのは、コロンビア大学ロースクールのTim Wu教授 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 5. 以前は、End-To-End Principle(あるいはEnd-To-End Arguments)と呼ばれていたもの Jerome H. Saltzer MIT David P. Reed MIT Lawrence Lessig Director of the Edmond J. Safra Center for Ethics at Harvard University Professor of Law at Harvard Law School. 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 David D. Clark MIT
  • 6. 当然に生じる最初の疑問 中立的なインターネットは どのように中立的なのか? 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 7. 近年の議論の背景1:メディアのリッチ化 出典:Noam (2008, p.28) © 2008 COMMUNICATIONS & STRATEGIES, originally published in C&S special issue (Nov. 2008), reprinted with permission. 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 8. 近年の議論の背景2:トラフィック爆発 PB per month 90,000 80,000 70,000 60,000 Fixed Internet Managed IP Mobile data 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 2012 2013 2014 2015 2016 出典:Cisco Visual Networking Index: Forecast and Methodology, 2012–2017 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 り作成 2017 よ
  • 9. Wireline remains relevant even as wireless grabs most of the headlines and the attention of regulators, McCormick said. “The wireline world is really the central circulatory system of our economy,” he said. “It is the veins and the arteries that really connect what is now the information economy in the United States. We„re seeing data traffic on our wireline networks increase at the rate of 40 percent per year and it’s wireline networks that connect all forms of communication, whether they originate in a wireline environment or a wireless environment.” (Communications Daily, Nov. 25, 2013) Walter B. McCormick, Jr. 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 President & CEO, US Telecom
  • 10. 近年の議論の背景3:固定ネット契約者数の伸びは低 い Global ICT developments, 2001-2013 40 Individuals using the Internet PER 100 INHABITANTS 35 30 Active mobile-broadband subscriptions 25 Fixed (wired)-broadband subscriptions 20 15 10 5 0 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012* 2013* 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 出典:ITU Statistics (http://www.itu.int/ict/statistics)より作成
  • 11. 日本のケース 1000% 国内ISPのバックボーン容量の拡大率 トラフィック量の増加率 100% 10% 1% 2005 2006 2007 2008 2009 出典:情報通信データブック2012(情報通信総合研究所編 2011)および総務省報道 発表(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban04_02000042.html)より作成 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 2010 2011
  • 12. 問題の兆候1 容量逼迫の現状(ダウンロード方向) 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 出典:ネットワーク中立性に関する懇談会報告書(総務省 2007)
  • 13. 問題の兆候2 Actual QoS 豪州(2008年 Q4) アイルランド(2008 年) 70% 60% 米国(2009 年) 英国(2010年5 月) 50% 表示速度と 40% 実効速度の 比率(%) 30% 日本(2013年3 月) 日本(2009年11 月) 日本(2011年1 月) 日本(2012年3-4 月) 20% 10% 0% 0 5 10 15 平均実効速度(MBPS) 注:測定方法や対象が一定ではないので国際比較については参考値である。 出典:Akamai、Epitiro、FCC資料等より作成 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 14. ネットワーク中立性に関するさまざまな解釈 ISPは、健全に競争が機能して いる前提条件が満たされるの であれば、ネット上のトラ フィックを一定範囲内で制御 することはかまわない。 ISPは、ネット上を流れるトラ フィックに対して、ネットワー ク機能の維持・管理の観点から 以外は、一切関与すべきではな い。 ネットワーク事業者(ISP)は、 ネット上を流れるトラフィック に対して一切関与すべきではな い。 ISPは、利用者のQoEを改 善するためには、ネット上 を流れるトラフィックに介 入してもかまわない。 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 ISPは、コンテンツ市場に おける健全な競争を育成す る観点から、コンテンツ市 場に対し一切進出すべきで はない。 ISPは、コンテンツ市場に おける健全な競争を育成す る観点から、著作権保護の ために積極的に介入すべき である。
  • 15. エポックメイキングな事象 http://www.nbcnews.com/id/21376597/#.UpbbCMS-2-0 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 16. Storm in a Teacup? House rejects net neutrality Mar. 2007 FCC votes to begin crafting NN rules Feb. 2005 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 US regulators to approve NN rules Google, Verizon near NN plan US court rules against FCC Senates reject bids to overturn NN rules
  • 17. Storm in a “U.S.” Teacup? 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 18. Not exactly true チリ 韓国 オランダ フランス イギリス EU OECD Neelie Kroes 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 European Commissioner for the Digital Agenda
  • 19. 集約された二つの立場 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 20. 問題を整理すると….. • 経済理論的に見た場合、ネットワーク中立性問題はネットワークの容量制約が もたらしたトラフィック混雑を克服して資源の最適配分を回復する問題 • 派生する論点はいずれも、容量制約の存在自体、あるいは、希尐な容量を支配す ることによって隣接市場などを支配する力を得たプレイヤーへの懸念から派生 • A「インターネット利用の急増によるネットワーク上のトラフィック混雑」 と、B「ネットワークを掌握し、それにより顕著な市場支配力(SMP)を持つ 事業者による隣接市場での反競争的行為」の2つの要素に分割して、議論を行 うことが適当 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 21. つまり、 「 ト ネッ ワーク を支配する SMPによ 隣接市 る 場での反競争的行為」要素B) ( への対処 コンテンツ事業者 利用者 アプリ ケーショ ン事業者 短期的施策 ト フィ ク ラ ッ 混雑の制御 ダイ ッ なネッ 環境において, ナミ ク ト 効 率性と 公平性をどう 確保する か? 隣接市場への参入・ 関与 特殊な ビジネス慣行 プロ バイ ダ 長期的施策 最適なネッ ワーク ト 容量の確保 最適容量をどのよ に決める う か? 必要資金をどう 確保する か? 低い 参入障壁 「 ンタ イ ーネッ 利用の急増によ ネッ ト る ト ワーク 上のト フィ ク ラ ッ 混雑」要素A) ( への対処 垂直統合型プロ バイ ダ によ 市場支配力の行使 る 自然独占性 高い 参入障壁 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 隣接市場への参入は効率性基準を 満たすこ ができ か? と る 反競争的な市場支配力レバレッ ジを どう 抑制する か? ネッ ワーク ト 事業者 ネッ ワーク ト 事業者の市場支配力の 行使をどのよ に規律付ける う か?
  • 22. 2. 政策介入のあり方 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 23. トラフィック混雑への対処 • 短期 • 既存容量の有効活用のために適切なイ ンセンティブを利用者に与えることが 必要 • • 混雑料金 smart market • 長期 • 最適なネットワーク容量の決定 • 必要な投資資金の継続的確保 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 24. 交通経済学的知見を活用する際の留意点 1. インターネットが独立プロバイダの共 同作業により実現 2. サービスの品質がベストエフォート型 3. 品質情報が十分に利用可能でなく、一 般ユーザーにとっては理解が必ずしも 容易ではないこと 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 25. SMP事業者による反競争的行為への対処 • プロバイダ単独では市場支配力の獲得・行 使は困難 • 問題となるのは、ボトルネックを支配する 事業者がその優越的地位を利用してプロバ イダ市場に参入しているケース 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 26. SMP-ISPによる隣接市場支配への対処 • ネットワーク事業者が垂直統合等を 通じて隣接市場支配を試みることを 一律に禁止することには問題が多 い。 • 『補完財効率性の内部化』 (Internalizing Complementary Efficiencies: ICE) 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 27. 日本政府のアプローチ • NTT東西に対する各種規制や電気通信事業法に基づく接続規制が機能し、ブロードバ ンドプロバイダ市場の競争性が確保されてきたと認識されていたため、反競争的行為 の抑制はネットワーク中立性の中心課題としては認識されてはいなかった。 • 市場支配的事業者への対処についてはこれまでの規制を維持することで十分という認識 • • 「次世代ネットワーク」(Next Generation Network:NGN)の出現に対応して、これまでの規制 に必要最小限の修正を加えるべきか否かが論議されたにとどまる。 ネットワーク中立性規制の具体的運用面においても、ブロードバンド市場の競争にその解 決を委ね、規制庁による直接の介入は差し控えるという姿勢が採用 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 28. ブロードバンド産業の構造 日本 イ ーネッ ンタ ト 接続サービス ブロ ード バンド アク セス回線 Estimated market share in Japan 米国 ト BBインターネッ ISP market ISP ISP サービス ベースの 競争事業者 サービス ベースの アク セス回線 卸売り 業者 競争事業者 NTT東西 設備ベースの 競争事業者 電気通信会社 既存事業者が提供する ト ーク ネッ ワ 設備に対する セス アク 36.3% 3.8% 44.2% Others Others ISP ブロード BB access バンド market 49.1% アク セス回線 ケーブルテレビ 会社 物理的な ネッ ワーク ト 設備 29.1% 接続サービス プロ バイ ダ ( ISP) Estimated market share in the US 36.7% 5.8% 53.9% Other telcos Powercos BB access line 物理的な ネッ ワーク ト 設備 wholesale market 78.6% 43.6% 13.5% NTT Group 0% 20% 53.9% Cablecos RBOCs 40% 60% 80% 100% 0% 20% 40% 60% 80% Cablecos Estimated market share Municipalities Estimated market share NTT group Power company Cables Cables Others Other telcosMIC (2008), FCC (2008a, 2008b), and Noam (2009) RBOC Municipalities Others Source: Created on the basis of Note 1: ISP shares in the US are based on revenues in 2006 (Noam, 2009), which include satellite Internet; the shares in other markets are based on the FCC‟s line count and include fixed lines only. Note 2: RBOCs stand for Regional Bell Operating Companies, telcos for telecommunications companies, powercos for power companies, and cablecos for cable companies. 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 100%
  • 29. 日本政府は要素Aに集中できた • プロバイダによる恣意的な帯域制御を回 避するための客観的な基準が必要 • 「帯域制御に係る必要最小限の運用基準 に関するルールを構築し、当該運用基準 を踏まえて、各プロバイダ等が帯域制御 の具体的な運用方針を自らの判断で設 定・実施するという2段階のアプローチ」 • 日本インターネットプロバイダー協会等 は、2008年5月に「帯域制御の運用基準に 関するガイドライン」をまとめた 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 30. 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 31. 帯域制御ガイドラインの欠点 • 制度的・形式的欠陥 1. 各プロバイダの遵守状況をチェックする監査メカニズムを内包していないこと 2. ガイドラインに違反したプロバイダに対してペナルティを与えるシステムを持 たないこと 3. 違反状況を改善するメカニズムを構築していないこと • 自主規制としての正統性の欠如 • ガイドライン作成の段階で利用者の意見が反映されていないため、策定された自 主的ルールの正統性には民主主義の観点からの不備がある。 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 32. 帯域制御ガイドラインの欠点 本ガイドラインは、裁判例や行政機関による法令の適用関係に関す • 制度的・形式的欠陥 る解釈をまとめたものではなく、あくまでも事業者としての行動の 1. 各プロバイダの遵守状況をチェックする監査メカニズムを内包していないこと 指針として、事業者団体が自主的に策定するものである。したがっ 2. ガイドラインに違反したプロバイダに対してペナルティを与えるシステムを持 て、本ガイドラインは、法的効力を有するものではなく、これを遵 3. • たないこと 守するか否かについては、個々の事業者の判断に任される。 違反状況を改善するメカニズムを構築していないこと しかしながら、帯域制御に係る要件が本ガイドラインによって整 自主規制としての正統性の欠如 • 理・公表されることにより、今後、電気通信事業者が本ガイドライ ガイドライン作成の段階で利用者の意見が反映されていないため、策定された自 ンに従って制御を実施した場合には、形式的には「通信の秘密」を 主的ルールの正統性には民主主義の観点からの不備がある。 侵害する態様で帯域制御が行われた場合でも、正当業務行為として 違法性が阻却されるとの判断がなされることが期待される。(pp.23) 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 33. 3. 実証分析 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 34. 4回の実証分析を実施 2007年調査 2009年調査 2011年調査 2012年調査 2007年7月27日 ~同30日 2009年11月17日 ~同26日 2011年1月24日 ~同27日 2012年3月30日 ~4月25日 全国 全国 全国 関東地方一都六県 ㈱マクロミル NTTレゾナント㈱ 楽天リサーチ㈱ NTTレゾナント㈱ 912 1,117 768 1,024 実効速度計測サイト 調査せず http://speedtest.goo. ne.jp/ http://speedtest.net http://speedtest.net 計測サイトの位置 調査せず 東京 回答者の 最寄サーバー 東京 調査時期 調査対象地域 調査会社 有効回答数 主要目的 対応する章 ブロードバンド品質 利用者の品質リテラ 改善に対する支払意 シーに関する分析 志額(WTP)の推定 第5章 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 第7章 移動系と固定系のそ れぞれにおける品質 ISP市場における競 改善に対するWTPの 争強度の推定 比較 第6章 第9章
  • 35. プレミアム品質提供による資金確保の可能性(第5章) 300 必要投資額 投資可能額:プレミアムサービスなしの場 合 200 指数 100 0 1年目 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 2年目 3年目 4年目 5年目
  • 36. 固定系と移動系の望ましい品質管理目標(第6章) 厳格な基準 緩和された基 準 利用方法に対する制約 増大 減尐 ネット利用時の障害確率 低下 上昇 要請されるネットワーク規模 抑制 拡大 プロバイダ料金(月額固定) 低下 上昇 ネットワーク管理の水準 短期的な影響 長期的な影響 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 37. 品質リテラシーとの関係(第7章) • 実効速度に対して関心を有する利用者を拡大すれば、品質競争が長期的に維持 されることを前提としてトラフィック混雑問題を市場メカニズムによって改善 できる余地が増大(7.3.節) • FTTHの利用増大、トラフィック混雑の経験がそういった利用者層を増やす(7.4. 節) • 高意識ユーザーを増やすことは高品質サービスの提供に関する収益率を改善す る(7.5.節) • プロバイダ側に高意識ユーザーのシェアを増大させるインセンティブが存在 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 38. ISP市場におけるスイッチングコスト推定1(第8章) • Shy modelをベースとしたスイッチングコストの推定 1,752.3 yen 553.6 yen NTT group 2,050.0 yen non-NTT telco 3,683.0 yen 4,627.6 yen NTT group 485.4 yen 3,192.7 yen 1,314.1 yen 3,096.9 yen 531.7 yen 796.6 yen 2,874.2 yen 2,088.4 yen 4,469.5 yen 421.7 yen 781.5 yen 713.5 yen vender ISP 724.6 yen 616.1 yen 2,311.8 yen vender ISP 3,427.7 yen 765.0 yen cable internet 4,186.5 yen 4,050.9 yen 3,245.1 yen 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 2,589.4 yen 5,009.6 yen non-NTT telco 710.4 yen 610.1 yen 3,667.1 yen 3,535.8 yen 3,067.3 yen
  • 39. ISP市場におけるスイッチングコスト推定2(第9章) 0 1,000 1,500 1,764.0 1,760.8 1,348.4 1,292.6 NTT系から変更 1,291.4 1,307.4 非NTT、ケーブルテレビ系から変更 1,764.0 1,760.8 ベンダー系から変更 1,348.4 1,292.6 NTT系から変更 ベンダー系プロバイダへ 1,933.4 1,941.3 非NTT、ケーブルテレビ系から変更 1,121.9 1,127.0 ベンダー系から変更 モデル1 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 円(月額) 1,933.4 1,941.3 非NTT、ケーブルテレビ系から変更 ベンダー系から変更 非NTT,ケーブルテレビ系 プロバイダへ 2,000 706.3 658.8 NTT系から変更 NTT系プロバイダへ 500 モデル2
  • 40. 4. 政策提言 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 41. 実証分析から得られた主要結果 • トラフィック急増に対処するための投資資金を得る手法としてのプレミアムサービス の提供が支えうる期間は僅か数年 • 新しいビジネスモデルを早急に見出す必要がある • (特に短期の)解決策として重要なネットワーク管理について、現状では、固定系ブ ロードバンドについては過小な、移動系については過大な目標設定がなされている • 実効品質に対するリテラシーの改善がトラフィック混雑問題の短期的改善に有効 • 利用者教育がプロバイダの利潤最大化にも資する • 日本のアプローチが前提としてきたプロバイダ市場の競争性は不十分 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 42. ということは、 • ネットワーク中立性問題が道路混雑問題と同一視できるのであれば、解決のためには 利用者に適切なコスト負担を課すビジネスモデルを早急に導入する必要がある。 • 競争市場が成立している場合、ビジネスモデル導入をめぐる関係者の利害や必要なリテラ シーの獲得は価格メカニズムを通じて調整され、パレート効率的資源配分が達成される。 • 現状では、当該市場は存在せず、近い将来に状況が改善することも期待薄。 • 代替案として政府による最小限の関与。 • 政策決定の歪みを防止するためには、利用者の合理的判断 を巻き込む工夫が必要 • これまで主としてブロードバンドサービスの受益者として位 置付けられてきた一般ユーザーを、アクティブな市場参加者 としてきちんと機能発揮させることができれば、ネットワー ク中立性問題の大半は政府の最小限の関与の下で効率的に解 決できる。 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 43. 政府に求められる環境整備1:QoS情報の計測・開示 情報開示による競争促進 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 44. QoS情報の計測⇒集約⇒見える化、開示 モニターへの アンケート調査 実効速度が上限速度に占める比率(2011年度データ) 0% 電気通信事業者系(NTT系) 電気通信事業者系(非NTT系) 製造会社系 電力会社系 ケーブルテレビ 独立系 その他・不明 10% 20% 30% 40% 24.4% 28.8% 25.3% 26.2% 36.3% 27.0% 26.5% ボランティアによる 調査 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 モバイル環境での調 査
  • 45. 政府に求められる環境整備2:消費者への情報提供 • 購入時の価値が時間とともに変化する。 • 財の実力は補完財によって初めて発揮され、補完財の品質に大きく左右され る。 • 財の品質は十分に開示されているとはいえず、しかも素人にはいささか難 解。 • 財の品質に影響を与える要因は無数にあり、利用者や供給者によって完全に コントロールすることは望みがたい。 • 財の品質に問題があった場合に問題解決を一任できる主体は存在しないし、 時には利用者自身が問題の原因である。 http://dsm-publishing.com/images/internet-marketing-services1.jpg http://i.telegraph.co.uk/multimedia/archive/02220/wine1_2220880b.jpg • 利用者やTPOに応じた「最適品質」が存在するが、具体的な特定は難しい。 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 46. 中立的な助言者としてのソムリエサービス 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 47. ブロードバンドにも同じものを!! 独立の計測機関 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 ISP ソムリエ
  • 48. プロにはプロの、アマチュアにはアマチュアのサービ スを 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 49. 当然に生じる最初の疑問 中立的なインターネットは どのように中立的なのか? 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 50. ネットワーク中立性は価値中立的な概念ではない • ネットワーク中立性は、一定の中立性基準を採用するように政府の積極的関与を求め る。 • ネットワーク中立性論者は、「アプリケーション間の公平な競争が確保されている状況」 を将来にわたって維持していくため、政府が積極的な役割を果たすべきであると主張。社 会経済活動におけるインターネットの役割が強まりつつある今日、一部プロバイダによる ネット支配を許すべきではないと説明される場合もある。 • 競争中立性や技術中立性がプレイヤー間の自由な競争に資源配分の帰結を委ねるため に政府の意思決定を制約することを志向したものであったのに対し、ネットワーク中 立性が大きくその性質を異にする点。 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 51. 「中立的なネットワーク」が破壊するもの • 特定利用者向けの高品質サービスの提供が規制されることで、①弱小ベンチャーに とって、資金力を有する既存ネット事業者への競争機会が喪失され、②高品質な回線 確保を前提とするサービスが広く安価に普及する途が閉ざされる。 • zero-price rule(ISPに対し直接の契約関係にはないコンテンツ事業者への課金を認め ない)は、設備投資負担をネットワーク事業者のみに転嫁することでコンテンツ事業 者を実質的に補助している仕組みだと解釈されうる 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013
  • 52. Curse of Internet Extremistsからの解放 • 目指すべきは、「ネットワーク中立性のルール化」ではなく、特定の中立性「基準」 を恣意的に決定することを避けること、つまり、「『ネットワーク中立性』からの中 立性」 • ネットワーク中立性原則の下では、勝者と敗者を 分けるラインが市場競争ではなく、政策決定によ り描かれかねず、資源配分の効率性が担保されな い。 • 市場メカニズムを活用すべき • 一方、暫定的なネットワーク中立性ルールを政府 が作成することは、あくまでも、輻輳問題への緊 急避難 安倍フェローシップ・コロキアム DEC. 10, 2013 http://williamsinstitute.law.ucla.edu/wp-content/uploads/free.jpg
  • 53. ご清聴に感謝いたします 安倍フェローシップ・コロキアム Dec. 10, 2013