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マイクロソフトのエバンジェリストがやってきた “アジャイル”
日本マイクロソフト エバンジェリスト 長沢 智治 (@tomohn)
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った。正直な話、社内では、「お前の言っていることは高尚すぎてわからない」とか、マイ
クロソフトに近い開発者の方々からも「なんでMSの得にならないことをはじめたのか?」
と言われたりした。それでもやった価値はあったと今でも確信しているし、...
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部(現、オブラブ)」と当初予想していた以上のコミュニティに賛同いただき、そしてとて
も多くの方々と出会い、意見交換をさせていただいた。特にすくすくスクラムさんは、いの
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  この考えを継承してくれているコミュニティがある。それが、「TFSUG」だ。名前こそ
TFSを製品名が入っているが、勉強会はTFSに閉じず、アジャイルや継続的デリバリー、
DevOpsからマシュマロチャレンジまで開発者の生きるチカ...
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Ultimate Agile Stories Iteration 3 - マイクロソフトのエバンジェリストがやってきた “アジャイル”

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Ultimate Agile Stories Iteration 3 に寄稿した記事です(2013年6月現在のまま)。

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Ultimate Agile Stories Iteration 3 - マイクロソフトのエバンジェリストがやってきた “アジャイル”

  1. 1. 1 1 マイクロソフトのエバンジェリストがやってきた “アジャイル” 日本マイクロソフト エバンジェリスト 長沢 智治 (@tomohn) 1. はじめに 私は日本マイクロソフトのエバンジェリストである。現在は、ITアーキテクチャー推進部 に所属し、DevOpsなどをテーマに、スタートアップな企業様からエンタープライズな企業 様まで、これからのITとビジネスのあり方をお伝えしたり、議論したりする仕事をしている。 さて、読者の皆様は、日本マクロソフトがアジャイルコミュニティと共に、日本のアジャ イルへの取り組みをしていたことを覚えているだろうか?それは、2009年秋からスタート した。この記事では、私の視点で2009年から行ってきたことをふりかえってみたい。なお、 個人名は記載しないようにしたが、一緒に活動してくれた同志、講演いただいた同志、何ら かの形で参加いただいた同志には等しく感謝の気持ちを持ち続けていることは記しておき たい。 念のためだが、この記事の内容は、執筆者である長沢の個人的な意見であり、私が所属す る企業や団体の公式な見解ではないことを、ご了承いただきたい。 2. 発端 当時の私のチームは開発者のマーケティングが主幹であり、「日本の開発者が前向きによ りよいソフトウェアを創っていくための支援をする」ことがミッションであった。もちろん、 マイクロソフトの技術やプラットフォームを扱っている開発者向けの技術支援は継続して 実施しているが何か違うこともしていかなければならないという状況にあった。そこで、当 時、マイクロソフトで実践され、欧米でもメインストリームになりつつあり、日本でも実践 している人がいる「アジャイル」を一つの柱にして「開発者向けの施策」にしようと考えた のであった。 ここでのポイントは、以下の3つだ。 ・ アジャイルという選択肢の存在を知ってもらう ・ アジャイルをそれぞれの現場で咀嚼できるようになってもらう ・ マイクロソフトのアジャイル実践と開発環境を具体例として紹介する そう、ここでは、「アジャイル」をあえて定義していない。あえて言うならば、「アジャ イルに至った背景を知ってもらい、現場にあった形を模索する意義を見いだしてもらい、近 い将来のオプションとしての武器になるように準備をしてもらいたい」これが私の願いであ
  2. 2. 2 2 った。正直な話、社内では、「お前の言っていることは高尚すぎてわからない」とか、マイ クロソフトに近い開発者の方々からも「なんでMSの得にならないことをはじめたのか?」 と言われたりした。それでもやった価値はあったと今でも確信しているし、それがなかった ら、今、私は日本マイクロソフトでエバンジェリストを続けていなかったであろうと思って いる。 3. アジェンダ 「マイクロソフトのアジャイル支援」で行いたかったことは先述したがそれをどのような 形で実施したのかをみていこう。大きく分けて3つある。 ・ アジャイルな取り組みをしているコミュニティ/団体の紹介 ・ マイクロソフト主催のアジャイルイベントの開催 ・ マイクロソフトのアジャイル事例の紹介 その他にも、いろいろと、それこそ寝る間もないくらい活動したが、大きく分けるとこれ になる。 また、この「マイクロソフトのアジャイル支援」を発表した場が、なんと競合でもあるIBM Rational Software Conference 2009で実施された「IBMとMSのエバンジェリストが競演す る両社のアジャイル実践事例セッション」内であった。これには、この暴挙を許してくれた 私の古巣でもある日本アイ・ビー・エム ラショナル事業部に感謝である。 4. アジャイルコミュニティ/団体の取り組みの紹介 私は、日本マイクロソフトが「アジャイル」自体をゼロから訴求するつもりは毛頭なかっ た。それはこの10年の間にアジャイルを実践してきた先人がおり、また、アジャイルコミュ ニティも活性化しつつある兆しが見えていたためだ。また、「アジャイル」は、教科書通り に説明するものではないと考えていたので、実践者から共有してもらい、それを現場で咀嚼 するためのお手伝いをすればよいと思っていた。「これをやったらアジャイル」ではなく、 「私たちがアジャイルになったのはどうしてか」、「私たちはこうアジャイルにやっている」 を共有してもらい、そこから現場、現場のアジャイルを考えることが正しい方向だと思った のである。 取り組みに共感いただいたコミュニティは、「すくすくスクラム」、「ドット NET分散 開発ソフトピアセンター」 、「すくすくスクラム瀬戸内」、「日本XPユーザーグループ」、 「アジャイルプロセス協議会」、「Agile Japan」、「DevLOVE」、「オブジェクト倶楽
  3. 3. 3 3 部(現、オブラブ)」と当初予想していた以上のコミュニティに賛同いただき、そしてとて も多くの方々と出会い、意見交換をさせていただいた。特にすくすくスクラムさんは、いの 一番に賛同いただいた。声をかけてくださったのだ。大きな一歩への力強い後押しをいただ いたことに感謝したい。 5. マイクロソフト主催のアジャイルイベント 残念ではあるが、「アジャイル」についての先入観があるのか、現場組織で受け入れられ ない現実があることも知っていた。たとえば、アジャイルコミュニティに参加したくても会 社から許可が下りないとか、地方の開発者は、出張許可が下りないといった切実な事情であ る。 そこで考えたのが、「マイクロソフト主催」という冠である。「マイクロソフトがアジャ イルを推進している」、「マイクロソフトもアジャイルのイベントをやっている」ならば参 加できそう、許可が下りそうというロジックを考えた。その名も「Agile Day」である。1 〜2の講演とワークショップ、LT、懇親会がセットになったイベントだ。これが的中し普段 なら先述の理由で参加が叶わなかった方々が参加をされた。中には、岩手県から出張扱いで 大手を振って参加できた方、ご自身のみならず、上司やお客様同伴で参加した方もいた。 ちなみに、このイベントのポリシーは「MS色なし」、「特定のツールは話題にしない」 といったマイクロソフトらしからぬもので、日経コンピュータが取材し、記事にもなった。 実は、計4回しか開催ができなかったが、非常に濃密であったと思う。これは主催者であ る私だけではなく、ご登壇いただいた方々、ご参加いただいた方々にとっても同様であった のではないかと思う。コミュニティデビューがAgile Dayだったという方も結構いたと聞い ている。 このイベントの「裏テーマ」は、.NETをはじめとするMS技術の開発者とアジャイルを実 践している方(どちらかというとMS技術の対岸と言われていた技術の開発者)を同じ場所 で交わってもらい、その相乗効果をみてみたいというのがあった。この考えは、今もまった く変わっていない。私は技術で壁を作ってしまうのは開発者にとって機会損失になるという 思いをもっている(こんなやつがMSのエバンジェリストでいいのだろうかという意見もあ るかもしれないがw)。小さな枠にとらわれず開発者のもっているポテンシャルを最大限に 発揮してほしいのだ。そこにはきっと「アジャイル」がひとつのテーマになるとも思ってい る。
  4. 4. 4 4 この考えを継承してくれているコミュニティがある。それが、「TFSUG」だ。名前こそ TFSを製品名が入っているが、勉強会はTFSに閉じず、アジャイルや継続的デリバリー、 DevOpsからマシュマロチャレンジまで開発者の生きるチカラがテーマになっている。 6. マイクロソフトのアジャイル実践事例の紹介 これは、「アジャイルが有効なひとつの考え方であり手段になること」、「大規模(≠大 人数)な開発でも実践できること。そこには実践ノウハウが詰まっていること」をお伝えし、 現場で咀嚼する具体例にしてもらいたかったことが一つだ。そしてもう一つは、Team Foundation Serverを中心としたVisual Studioの世界観が、これからの開発環境の具体例と して非常によいこと、その背景が、「アジャイルの実践」からきていることを正しく理解し ていただきたかったことが一つだ。 アジャイル実践事例については、TechEd Japan 2009でセッションを実施して以来、先 にも紹介したIBM Rational Software Conference 2009、Agile Day 1、 Agile Conference tokyo 2009、SODEC専門セミナー、QCon Tokyoなどでも講演をした。開発環境をテーマ にしたセッションも、デブサミで4年連続講演をし、ベストスピーカー特別賞をいただいた こともある。XDevやJaSSTなどでも複数回登壇しており、マイクロソフトがどんな思想と 背景で開発していて、どんな開発環境を提供しているのかはだいぶ浸透したのかなと思って いる。 7. おわりに さて、看板を掲げた「マイクロソフトのアジャイル支援」は、いったんフィナーレを迎え たが、これはまぎれもない発展的解消である。それは、今の日本のアジャイルをみれば明白 だ。コミュニティの勢い、積極的な事例やワークショップの開催、企業間アライアンスなど 状況が大きく動いている。 とはいえ、私はスタンスに何ら変更はないと思っている。いつでも、マイクロソフトがで きること、エバンジェリスト長沢ができることがあれば、お気軽に面白いネタをもってきて もらいたい。 長沢 智治 http://SoftwareEngineeringPlatform.com tomohn@microsoft.com

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